JP5392531B2 - 電子写真感光体、及びそれを用いた電子写真方法、電子写真装置、電子写真装置用プロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
加えて、高画質化の要求から、トナー粒子の小粒径化が進められ、これに伴ってクリーニング性の向上を図るため、クリーニングブレードのゴム硬度の上昇と当接圧力の上昇とが余儀なくされる。このことも、感光体の摩耗を促進する要因の一つとなっている。このような感光体の摩耗は、感度の劣化、帯電性の低下などの電気的特性を劣化させ、画像濃度低下、地肌汚れ等の異常画像の原因となる。また、摩耗が局所的に発生した傷は、クリーニング不良によるスジ状汚れ画像をもたらす。
したがって繰返し使用時の耐摩耗性が極めて高く、かつ画像欠陥の少ない高画質を長期にわたって維持することができ、白斑点状の画像欠陥が生じにくく、高耐久な電子写真感光体及びその関連技術は、未だ得られておらず、その速やかな提供が望まれているのが現状である。
(6)「前記硬化物は、重合開始剤を用いることなくラジカル重合させてなる硬化物であり、前記ラジカル重合性基を3つ以上有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーが、下記一般式(3)で表される1,2,4−トリビニルシクロヘキサンであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の電子写真感光体;
(8)「前記ラジカル重合性基を3つ以上有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーが、下記一般式(3)で表される1,2,4−トリビニルシクロヘキサンであることを特徴とする前記第(7)項に記載の電子写真感光体;
(13)「前記架橋型電荷輸送層が、少なくとも、分子内にラジカル重合性基を3以上有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーと、ラジカル重合性基を有するポリカーボネートと、前記一般式(1)で表されるビニル基置換トリアリールアミン化合物を含む材料を用いて形成されたものである前記(11)項に記載の電子写真感光体」、(14)「電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写が繰り返し行われる電子写真方法において、前記電子写真感光体が前記(1)項乃至(13)項のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真形成方法」、(15)「前記画像露光における感光体上の静電潜像書き込みがデジタル方式により行われることを特徴とする前記(14)項に記載の電子写真形成方法」、(16)「少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および電子写真感光体を具備してなる電子写真装置において、前記電子写真感光体が前記(1)項乃至(13)項のいずれかに記載の電子写真感光体により構成されていることを特徴とする電子写真装置」、(17)「前記画像露光手段による感光体上の静電潜像書き込みがデジタル方式であることを特徴とする前記(16)項に記載の電子写真装置」、(18)「電子写真感光体と、帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段および除電手段よりなる群から選ばれた少なくとも一つの手段を含んで一体に支持され、電子写真装置本体に着脱可能とされた電子写真装置用プロセスカートリッジにおいて、前記電子写真感光体が前記(1)項乃至(13)項のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ」。
本発明の電子写真感光体は、少なくとも、上記一般式(1)または上記一般式(2)で表されるビニル基置換トリアリールアミン化合物と、ラジカル重合性基を有するポリカーボネートと、分子内にラジカル重合性基を3つ以上有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーとを、重合した硬化物を含有する層を有することを特徴とする。
従来の感光体の表面層は、低分子電荷輸送剤を分散させた熱可塑性樹脂であり、シリカ等の無機フィラーに比べると柔らかく、接触時に容易に刺さると考えられる。このため、表面硬度を高くすることが必要である。この場合、低分子電荷輸送剤の分散を排除した高分子電荷輸送性樹脂に変えても改良されず、架橋密度を高めた架橋樹脂が必要であり、多官能性モノマーを使用した架橋膜が特に有利である。
一方、電子写真感光体としての良好な電気特性を発揮させるためには、電荷輸送性成分を架橋膜中にとり入れる必要がある。一般に、電荷輸送性成分は、トリアリールアミン構造を有するが、このトリアリールアミンは、N原子を頂点としアリール基が相互に108°の結合角を以ってN原子の一方側の空間に拡がったピラミッド構造のバルキーな構造をしており、また、通常の重合性モノマーに比べて分子量が大きく、本来は架橋密度が高いものも電荷輸送性成分の混入により、十分な架橋密度が得られなかった。
また、トリアリールアミン構造の最小単位となるトリフェニルアミン基に直接重合性基を付けた場合は、分子運動性が束縛化され、電荷移動度が不十分となり、電気特性に劣る感光体となってしまう。したがって、電荷輸送性構造体の骨格としては共役長を適度に広げた構造体が好ましいが、架橋密度向上とは相反することになる。そして、架橋密度は、機械的硬度と静電特性の双方を同時に満たすようなものにする点から重要であるけれども、問題はさほど単純ではない。機械的耐久性についてのみ考えても、他の物体により繰り返し摺擦を受ける電子写真感光体表面は、単に機械的硬度が高ければ高いほどよい訳ではなく、靭性も必要であり、これにより、硬くて脆い点を補償することが好ましいと考えられる。
この場合、前記硬化物のゲル分率は95%以上が好ましく、97%以上がより好ましい。これにより、耐摩耗性が更に向上し、かつ画像欠陥の少ない長寿命な感光体を提供することができる。また、前記非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーとしては、分子内にラジカル重合性基を3つ以上有するものが耐摩耗性及び耐傷性の発現に有効に寄与するが、更にその特性を向上させるために分子内にラジカル重合性基を5〜6つ以上有する多官能モノマーを使用することが考えられる。
したがって、以上のような構成の本発明の電子写真感光体を用いることにより、長期間にわたり高画質化を実現した画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することができる。
本発明の電子写真感光体は、少なくとも、電荷輸送性成分として機能する上記一般式(1)または上記一般式(2)のビニル基置換トリアリールアミン化合物と、非トリアリールアミン構造のラジカル重合性ビニルモノマー化合物とを、例えば重合開始剤を用いることなく、ラジカル重合させてなる硬化物を含有する層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
または本発明の電子写真感光体は、少なくとも、電荷輸送性成分として機能する上記一般式(1)または上記一般式(2)のビニル基置換トリアリールアミン化合物と、ラジカル重合性基を有するポリカーボネートと、非トリアリールアミン構造のラジカル重合性ビニルモノマー化合物とを、例えば重合開始剤を用いることなく、ラジカル重合させてなる硬化物を含有する層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記硬化物を含有する層は、少なくとも、分子内にラジカル重合性基を3つ以上有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーと、下記一般式(6)で表されるビニル基置換トリアリールアミン化合物とをラジカル重合させてなる硬化物を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
または、前記硬化物を含有する層は、少なくとも、分子内にラジカル重合性基を3つ以上有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーと、ラジカル重合性基を有するポリカーボネートと、下記一般式(5)で表されるビニル基置換トリアリールアミン化合物とをラジカル重合させてなる硬化物を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記一般式(5)で表される本発明のビニル基置換トリアリールアミン化合物としては、3つのアリール基が同じものが用いられ、また、3つのアリール基のうち1つが置換基を有し不均一構造の前記一般式(2)で表されるものも好ましく用いられる。
例えば、ブロモ化合物とボロン酸化合物とを反応させる。または、アルデヒド化合物を合成し、得られたアルデヒド化合物とホスホニウム塩化合物とを反応させることで、以下の2つの手順で前記一般式(5)で表されるビニル基置換トリアリールアミン化合物は、容易に合成できる。
下記反応式に示すようにブロモ化合物とボロン酸化合物を製造中間体として用い、例えばビニル化合物を合成するには、従来知られている合成法を用いて同様に合成することができる。
下記反応式に示すようにトリブロモトリフェニルアミン化合物を原料とし、これを従来知られている方法を用いてホルミル化し、アルデヒド化合物を合成することができる。
下記反応式に示すようにトリフェニルアミン化合物を原料とし、これを従来知られている方法を用いてホルミル化し、アルデヒド化合物を合成することができる。
下記反応式に示すようにハロゲン化合物を製造中間体として用い、例えばホスホニウム塩化合物を合成するには、従来知られている合成法を用いて同様に合成することができる。
下記反応式に示すようにアルデヒド化合物とホスホニウム塩化合物を製造中間体として用い、例えばビニル化合物を合成するには、従来知られている合成法を用いて同様に合成することができる。
したがって、本発明においては、一般的な重合開始剤を用いずともラジカル重合により容易に高い架橋密度の硬化樹脂膜の形成や、もしくは、紫外線(UV)、電子線(EB)、放射線等の照射やラジカル開始剤の使用により容易に高い架橋密度の硬化樹脂膜の形成が可能であり成膜性にも優れ、摩耗等の機械的耐久性や耐熱性の要求にも対応でき、しかもこれと両立して良好な電荷輸送特性を発揮することが可能である。このような優れた性質により、有機電子写真感光体、有機EL、有機TFT、有機太陽電池等各種有機半導体デバイス用の有機機能材料として極めて有用である。
前記分子内にラジカル重合性基を3つ以上有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーとしては、例えば、トリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば、縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造(又は電子輸送構造を示す基)を有しておらず、かつラジカル重合性官能基を3つ以上有するモノマーを指す。前記ラジカル重合性官能基とは、炭素−炭素2重結合を有し、ラジカル重合可能な基であれば特に制限されず何れであってもよい。これらラジカル重合性官能基としては、例えば、下記に示す1−置換エチレン官能基、1,1−置換エチレン官能基等が挙げられる。
なお、これらX、Yについての置換基に更に置換される置換基としては、例えばハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、などが挙げられる。
これらのラジカル重合性官能基の中では、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用であり、3つ以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物は、例えば、水酸基がその分子中に3つ以上有する化合物とアクリル酸(塩)、アクリル酸ハライド、アクリル酸エステルを用い、エステル反応あるいはエステル交換反応させることにより得ることができる。また、3つ以上のメタクリロイルオキシ基を有する化合物も同様にして得ることができる。また、ラジカル重合性官能基を3つ以上有する単量体中のラジカル重合性官能基は、同一でも異なってもよい。
前記分子内にラジカル重合性基を3つ以上有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーの含有割合は、使用されるプロセスによって要求される電気特性や耐摩耗性が異なり、一概には規定することはできないが、硬化物全量に対し20〜80質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましい。実質的には、塗工液固形分中の分子内にラジカル重合性基を3つ以上有するラジカル重合性モノマーの割合に依存する。モノマー成分が20質量%未満では硬化物を含有する層の三次元架橋結合密度が少なく、従来の熱可塑性バインダー樹脂を用いた場合に比べ飛躍的な耐摩耗性向上が達成されない。また、80質量%を超えると電荷輸送性化合物の含有量が低下し、電気的特性の劣化が生じる。30〜70質量%の範囲が最も好ましい。
(合成例)
(合成例1)
〔例示化合物1の合成〕
攪拌装置、温度計、冷却管をつけた反応容器に、東京化成社製:トリス(4−ブロモフェニル)アミン:2.09g、アルドリッチ社製:4−ビニルフェニルボロン酸:2.31g、炭酸カリウム:2.157g、エタノール:5ml、トルエン:10ml、イオン交換水:10mlを入れ、アルゴン雰囲気下&室温下で撹拌した。そこへ、東京化成社製:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム:0.3gを添加し、70℃で5時間反応を行なった。その後、反応液を氷水に注ぎ込み、塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗した後、分離し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ジクロロメタン/シクロヘキサン=1/1)で精製し、目的の生成物を得た(収量:2.15g、薄黄白色粉末)。得られた化合物の赤外吸収スペクトルを図4に示す。
〔トリス(3−ブロモフェニル)アミンの合成〕
攪拌装置、温度計、冷却管をつけた反応容器に、東京化成社製:3−ブロモアニリン:6.88g、東京化成社製:3−ブロモヨードベンゼン:33.95g、炭酸カリウム:22.11g、オルト−ジクロロベンゼン:40ml、アルゴン雰囲気下、還流撹拌し、24時間反応を行った。その後、反応液を氷水に注ぎ込み、塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗した後、分離し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ジクロロメタン/シクロヘキサン=1/5)で精製し、エタノールにより再結晶精製を行い、目的の生成物を得た(収量:7.02g、白色粉末)。得られた化合物の赤外吸収スペクトルを図5に示す。
〔例示化合物3の合成〕
攪拌装置、温度計、冷却管をつけた反応容器に、合成例5で得られたトリス(3−ブロモフェニル)アミン:2.41g、アルドリッチ社製:4−ビニルフェニルボロン酸:2.66g、炭酸カリウム:2.48g、エタノール:5ml、トルエン:10ml、イオン交換水:10mlを入れ、アルゴン雰囲気下&室温下で撹拌した。そこへ、東京化成社製:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム:0.35gを添加し、70℃で5時間反応を行なった。その後、反応液を氷水に注ぎ込み、塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗した後、分離し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ジクロロメタン/シクロヘキサン=1/1)で精製し、目的の生成物を得た(収量:2.15g、白色アモルファス)。得られた化合物の赤外吸収スペクトルを図6に示す。
〔4,4‘、4“-トリホルミルトリフェニルアミンの合成〕
攪拌装置、温度計、滴下漏斗をつけた反応容器に、東京化成社製:トリス(4−ブロモフェニル)アミン:24.1g、脱水テトラヒドロフラン:200mlを入れ、アルゴンガス雰囲気下にて-72℃で撹拌した後、2.77Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液:65mlを滴下した後、1時間反応を行った。その後、脱水ジメチルホルムアルデヒド:16.45g滴下した後、2時間反応を行った。その後、反応液を氷水に注ぎ込み、塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗した後、分離し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:トルエン/酢酸エチル=9/1)で精製し、目的の生成物を得た。(収量:17.17g、黄色粉末)。得られた化合物の赤外吸収スペクトルを図7に示す。
〔ホスホニウム塩化合物の合成〕
攪拌装置、温度計をつけた反応容器に、東京化成社製:4−クロロメチルスチレン:152.62g、東京化成社製:トリフェニルホスフィン:262.29g、トルエン:200mlを入れ、80℃で3時間反応を行った。その後、濾過をし、トルエンにて洗浄した後、減圧乾燥し、目的の生成物を得た。(収量:376g、白色粉末)。得られた化合物の赤外吸収スペクトルを図8に示す。
〔例示化合物5の合成〕
攪拌装置、温度計をつけた反応容器に、4,4‘、4“-トリホルミルトリフェニルアミン:6.58g、合成例5で得られたホスホニウム塩化合物:127.38g、脱水ジメチルホルムアルデヒド:100mlを入れ、氷冷下で攪拌した。そこへ、カリウム−ターシャル−ブトキサイド:8.08gを添加した。その後、室温で3時間反応を行った。反応終了後、反応液を氷水へ注ぎ込み、塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗した後、分離し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ジクロロメタン/シクロヘキサン=3/7)で精製し、目的の生成物を得た(収量:9.88g、黄色アモルファス) 。得られた化合物の赤外吸収スペクトルを図9に示す。
前記硬化物を含有する層は、前記分子内にラジカル重合性基を3つ以上有するラジカル重合性モノマーと、前記一般式(5)で表されるビニル化合物とを含有する塗工液を調製し、該塗工液を感光体表面に塗工した後、加熱乾燥を行い、重合させることで形成することができる。または、前記分子内にラジカル重合性基を3つ以上有するラジカル重合性モノマーと、ラジカル重合性基を有するポリカーボネート、前記一般式(5)で表されるビニル化合物とを含有する塗工液を調製し、該塗工液を感光体表面に塗工した後、加熱乾燥を行い、重合させることで形成することができる。
前記溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピルエーテルなどのエーテル系、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン系、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブアセテートなどのセロソルブ系などが挙げられる。これらの溶媒は単独又は2種以上を混合して用いてもよい。溶媒による希釈率は組成物の溶解性、塗工法、目的とする厚みにより変わり、任意である。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行うことができる。
更に、前記塗工液には、必要に応じて各種可塑剤(応力緩和や接着性向上の目的)、レベリング剤、ラジカル反応性を有しない低分子電荷輸送物質などの添加剤が含有できる。これらの添加剤は公知のものが使用可能であり、可塑剤としてはジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の樹脂に使用されているものが利用可能で、その使用量は塗工液の総固形分に対し20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。また、レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが利用でき、その使用量は塗工液の総固形分に対し3質量%以下が好ましい。
本発明の電子写真感光体は、その層構成に特に制限はないが、前記硬化物を含有する層が最表面層であることが好ましい。これは、前記一般式(5)で表される化合物の特性がホール輸送性であるため、負帯電方式の有機感光体の表面に形成されることが好ましいからである。
前記電荷発生層は、少なくとも電荷発生物質を含んでおり、バインダー樹脂更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。 前記電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
無機系材料としては、例えば、結晶セレン、アモルファス−セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物、アモルファス−シリコン等が挙げられる。アモルファス−シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
前記有機系材料としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系 顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリアクリルアミド樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記真空薄膜作製法としては、例えば、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いられる。
前記キャスティング法としては、前記無機系もしくは有機系電荷発生物質、必要に応じてバインダー樹脂を、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。また、必要に応じて、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のレベリング剤を添加することができる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行うことができる。
前記電荷発生層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01〜5μmが好ましく、0.05〜2μmがより好ましい。
前記電荷輸送層は、帯電電荷を保持させ、かつ、露光により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的とする層である。帯電電荷を保持させる目的を達成するためには、電気抵抗が高いことが要求される。また、保持していた帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さく、かつ、電荷移動性がよいことが要求される。
前記電荷輸送層は、少なくとも電荷輸送物質を含んでなり、バインダー樹脂、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記電荷輸送物質としては、正孔輸送物質、電子輸送物質、高分子電荷輸送物質、などが挙げられる。
前記電子輸送物質(電子受容性物質)としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記正孔輸送物質(電子供与性物質)としては、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(a)カルバゾール環を有する重合体としては、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、特開昭50−82056号公報、特開昭54−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4−175337号公報、特開平4−183719号公報、特開平6−234841号公報に記載の化合物等が例示される。
(b)ヒドラゾン構造を有する重合体としては、例えば、特開昭57−78402号公報、特開昭61−20953号公報、特開昭61−296358号公報、特開平1−134456号公報、特開平1−179164号公報、特開平3−180851号公報、特開平3−180852号公報、特開平3−50555号公報、特開平5−310904号公報、特開平6−234840号公報に記載の化合物等が例示される。
(c)ポリシリレン重合体としては、例えば、特開昭63−285552号公報、特開平1−88461号公報、特開平4−264130号公報、特開平4−264131号公報、特開平4−264132号公報、特開平4−264133号公報、特開平4−289867号公報に記載の化合物等が例示される。
(d)トリアリールアミン構造を有する重合体としては、例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−134457号公報、特開平2−282264号公報、特開平2−304456号公報、特開平4−133065号公報、特開平4−133066号公報、特開平5−40350号公報、特開平5−202135号公報に記載の化合物等が例示される。
(e)その他の重合体としては、例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特開昭51−73888号公報、特開昭56−150749号公報、特開平6−234836号公報、特開平6−234837号公報に記載の化合物等が例示される。
また、前記高分子電荷輸送物質としては、上記以外にも、例えば、トリアリールアミン構造を有するポリカーボネート樹脂、トリアリールアミン構造を有するポリウレタン樹脂、トリアリールアミン構造を有するポリエステル樹脂、トリアリールアミン構造を有するポリエーテル樹脂、などが挙げられる。前記高分子電荷輸送物質としては、例えば、特開昭64−1728号公報、特開昭64−13061号公報、特開昭64−19049号公報、特開平4−11627号公報、特開平4−225014号公報、特開平4−230767号公報、特開平4−320420号公報、特開平5−232727号公報、特開平7−56374号公報、特開平9−127713号公報、特開平9−222740号公報、特開平9−265197号公報、特開平9−211877号公報、特開平9−304956号公報、などに記載の化合物が挙げられる。
なお、前記電荷輸送層は、架橋性のバインダー樹脂と架橋性の電荷輸送物質との共重合体を含むこともできる。
前記電荷輸送層の塗工に用いられる溶媒としては前記電荷発生層と同様なものが使用できるが、電荷輸送物質及び結着樹脂を良好に溶解するものが適している。これらの溶剤は単独で使用しても2種以上混合して使用してもよい。また、電荷輸送層の形成は同様な塗工法が可能である。 また、必要により可塑剤、レベリング剤を添加することもできる。
前記支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等の金属;酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物を蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板及びそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも支持体として用いることができる。
その他、前記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の支持体として用いることができる。
前記導電性粉体としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、また、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が挙げられる。
更に、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の支持体として良好に用いることができる。
このため、前記中間層としては、架橋型電荷輸送層塗工液に対し不溶性又は難溶性であるものが適しており、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成方法としては、前記塗工法が採用される。なお、前記中間層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.05〜2μmが好適である。
本発明の電子写真感光体においては、支持体と感光層との間に下引き層を設けることができる。該下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。該樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、前記下引き層には、モアレ防止、残留電位の低減等を図るため、例えば、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物の微粉末顔料を添加することができる。
前記下引き層には、Al2O3を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。
前記下引き層は、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。 前記下引き層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0〜5μmが好ましい。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系化合物、パラフェニレンジアミン類、ハイドロキノン類、有機硫黄化合物類、有機燐化合物類、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ハイドロキノン類としては、例えば、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノン、などが挙げられる。
なお、これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容易に入手できる。
前記酸化防止剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、添加する層の総質量に対し0.01〜10質量%が好ましい。
次に図面を用いて本発明の電子写真方法ならびに電子写真装置を詳しく説明する。
図1は、本発明の電子写真プロセス及び電子写真装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。図1において、感光体1は少なくとも感光層が設けられている。感光体(1)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージャー(3)、転写前チャージャー(7)、転写チャージャー(10)、分離チャージャー(11)、クリーニング前チャージャー(13)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラ等が用いられ、公知の手段がすべて使用可能である。
光源等は、図1に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。
かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
一方、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、像露光のプレ露光、およびその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行うこともできる。
本発明の画像形成装置としては、前記電子写真感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。また、帯電器、像露光器、現像器、転写分離器、及びクリーニング器から選択される少なくとも1つを電子写真感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としてもよい。
[実施例1]
直径30mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層塗工液、下記組成の電荷発生層塗工液、及び下記組成の電荷輸送層塗工液を順次、塗布し、乾燥することにより、厚み3.5μmの下引き層、厚み0.2μmの電荷発生層、及び厚み18μmの電荷輸送層を形成した。
得られた電荷輸送層上に、下記組成の架橋型電荷輸送層塗工液をスプレー塗工し、130℃で30分間乾燥を行い、厚み5.0μmの架橋型電荷輸送層を設けた。以上により、実施例1の電子写真感光体を作製した。
・アルキッド樹脂(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業株式会社製)・・・6部
・メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学工業株式会社製)・・・4部
・酸化チタン・・・40部
・メチルエチルケトン・・・50部
・ポリビニルブチラール(XYHL、UCC社製)・・・0.5部
・シクロヘキサノン・・・200部
・メチルエチルケトン・・・80部
・下記構造式で表されるビスアゾ顔料・・・2.4部
・ビスフェノールZポリカーボネート(パンライトTS−2050、帝人化成株式会社製)・・・10部
・テトラヒドロフラン・・・100部
・1質量%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液(KF50−100CS、信越化学工業株式会社製)・・・0.2部
・下記構造式で表される低分子電荷輸送物質・・・7部
・1,2,4−トリビニルシクロヘキサン(TVC、東京化成社製、分子量:162、官能基数:3官能、分子量/官能基数=54)・・・10部
・例示化合物No.1・・・10部
・テトラヒドロフラン・・・100部
実施例1において、例示化合物No.1をNo.3とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、例示化合物No.1をNo.5とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、乾燥温度を140℃とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、乾燥温度を150℃とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、例示化合物No.1をNo.5とし、乾燥温度を150℃とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した
実施例1において、架橋型電荷輸送層の厚みを1μmとした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、架橋型電荷輸送層の厚みを3μmとした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、架橋型電荷輸送層の厚みを7μmとした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、架橋型電荷輸送層の厚みを10μmとした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、架橋型電荷輸送層の厚みを12μmとした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、架橋型電荷輸送層塗工液を、下記組成の架橋型電荷輸送層塗工液とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
・トリメチロールプロパントリアクリレート(KAYARA TMPTA、日本化薬株式会社製、分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99)・・・10部
・例示化合物No.1・・・10部
・テトラヒドロフラン・・・100部
実施例12において、例示化合物No.1を、No.5とした以外は、実施例11と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例12において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例11と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例12において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例1において、架橋型電荷輸送層塗工液を、下記組成の架橋型電荷輸送層塗工液とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
・1,2,4−トリビニルシクロヘキサン(TVC、東京化成社製、分子量:162、官能基数:3官能、分子量/官能基数=54)・・・5部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA、日本化薬株式会社製、分子量:552、官能基数:5.5、分子量/官能基数=100)・・・5部
・例示化合物No.1・・・10部
・テトラヒドロフラン・・・100部
実施例14において、例示化合物No.1を、No.5とした以外は、実施例13と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例14において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例13と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例14において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
[実施例16]
実施例1において、架橋型電荷輸送層塗工液を、下記組成の架橋型電荷輸送層塗工液とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
・1,2,4−トリビニルシクロヘキサン(TVC、東京化成社製、分子量:162、官能基数:3官能、分子量/官能基数=54)・・・5部
・アリル/Z(4/1)共重合ポリカーボネート(数平均分子量:15,564、重量平均分子量:35,342)・・・5部
実施例16において、例示化合物No.1をNo.3とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、例示化合物No.1をNo.5とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、乾燥温度を140℃とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、乾燥温度を150℃とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、例示化合物No.1をNo.5とし、乾燥温度を150℃とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、架橋型電荷輸送層の厚みを1μmとした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、架橋型電荷輸送層の厚みを3μmとした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、架橋型電荷輸送層の厚みを7μmとした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、架橋型電荷輸送層の厚みを10μmとした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、架橋型電荷輸送層の厚みを12μmとした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例16において、架橋型電荷輸送層塗工液を、下記組成の架橋型電荷輸送層塗工液とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
・トリメチロールプロパントリアクリレート(KAYARA TMPTA、日本化薬株式会社製、分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99)・・・5部
・アリル/Z(4/1)共重合ポリカーボネート(数平均分子量:15,564、重量平均分子量:35,342)・・・5部
実施例27において、例示化合物No.1を、No.5とした以外は、実施例11と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例27において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例13と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例27において、例示化合物No.1を、下記構造式で表される化合物とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
架橋型電荷輸送層のゲル分率を求めた。ゲル分率は、アルミ支持体上に架橋型電荷輸送層塗工液を実施例1〜28及び比較例1〜13と同様に直接塗工し、熱乾燥した膜を、テトラヒドロフラン溶液に25℃で5日間浸漬させ、ゲル分の質量残率より、上記数式1から求めた。結果を表2に示す。
次に、実施例1〜28及び比較例1〜13の各電子写真感光体のうち、同様に作製したこれらの感光体及びシリカ外添剤入りトナー(体積平均粒径=9.5μm、平均円形度=0.91)を用いて、以下のようにして、A4サイズ10万枚の通紙試験を実施した。
まず、前記感光体をプロセスカートリッジに装着し、画像露光光源を 655 nm の半導体レーザーを用いた画像形成装置(株式会社リコー製、imagioNeo270)の改造機にて暗部電位900(−V)に設定した後、連続してトータル5万枚の印刷を行い、その際初期画像及び5万枚印刷後の画像について評価を行った。また、初期及び5万枚印刷後の画像露光光源の光量が約0.4μJ/cm2における明部電位を測定した。さらに、初期及び5万枚印刷後での膜厚差より摩耗量の評価を行った。また、5万枚複写後の画像を観察し、べた画像部から白斑点の単位面積当りの個数を数えた。結果を表3に示す。
表3の結果から、実施例1〜28の各電子写真感光体は、耐摩耗性が優れる有機感光体の中でも、耐摩耗性が優れており、欠陥の少ない画像出力が可能となっている。特にシリカの刺さりによって引き起こされる白斑点が発生しにくく、長期使用に際しても十分な画像安定性を有していることが認められる。
特に、硬化物のゲル分率95%以上のものはほとんど画像欠陥が発生しない優れた有機感光体を与える。更に、本発明の硬化物のゲル分率97%以上の物は耐摩耗性も格段に優れかつほとんど画像欠陥が発生しない優れた有機感光体を与える。また、架橋型電荷輸送層の厚みが3μm以上の範囲で耐摩耗性に優れ画像欠陥のない優れた有機感光体を与えることが判る。
2 除電ランプ
3 帯電チャージャー
5 画像露光部
6 現像ユニット
9 転写紙
10 転写チャージャー
11 分離チャージャー
13 クリーニング前チャージャー
14 ファーブラシ
15 ブレード
16 感光体
21 感光体
22a 駆動ローラ
22b 駆動ローラ
23 帯電器
24 光源
25 帯電器
26 光源
27 ブラシ
28 光源
Claims (18)
- 前記分子内にラジカル重合性基を3つ以上有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーが、分子内にラジカル重合性基を3つ有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマー、または分子内にラジカル重合性基を3つ有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーと分子内にラジカル重合性基を5〜6つ有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーとの混合物である請求項1乃至8のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記硬化物を含有する層が、電子写真感光体の最表面層である請求項1乃至9のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 支持体と、該支持体上に少なくとも電荷発生層、電荷輸送層、及び架橋型電荷輸送層をこの順に有してなり、該架橋型電荷輸送層が、最表面層である請求項10に記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層が、少なくとも、分子内にラジカル重合性基を3以上有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーと、前記一般式(1)で表されるビニル基置換トリアリールアミン化合物を含む材料を用いて形成されたものである請求項11に記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層が、少なくとも、分子内にラジカル重合性基を3以上有する非トリアリールアミン構造のラジカル重合性モノマーと、ラジカル重合性基を有するポリカーボネートと、前記一般式(1)で表されるビニル基置換トリアリールアミン化合物を含む材料を用いて形成されたものである請求項11に記載の電子写真感光体。
- 電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写が繰り返し行われる電子写真方法において、前記電子写真感光体が請求項1乃至13のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真形成方法。
- 前記画像露光における感光体上の静電潜像書き込みがデジタル方式により行われることを特徴とする請求項14に記載の電子写真形成方法。
- 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および電子写真感光体を具備してなる電子写真装置において、前記電子写真感光体が請求項1乃至13のいずれかに記載の電子写真感光体により構成されていることを特徴とする電子写真装置。
- 前記画像露光手段による感光体上の静電潜像書き込みがデジタル方式であることを特徴とする請求項16に記載の電子写真装置。
- 電子写真感光体と、帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段および除電手段よりなる群から選ばれた少なくとも一つの手段を含んで一体に支持され、電子写真装置本体に着脱可能とされた電子写真装置用プロセスカートリッジにおいて、前記電子写真感光体が請求項1乃至13のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ。
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