JP5384757B2 - 貯留複合体並びにこれを用いた貯留槽及び貯留浸透槽 - Google Patents

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Description

本発明は、雨水等を貯留する貯留槽又は雨水等を一時的に貯留する貯留浸透槽の内部に充填される貯留複合体と、この貯留複合体を用いた貯留槽及び貯留浸透槽に関するものである。
従来、平板と平板に開口する筒状部とからなるテーブル状部材が地下に配設されて雨水の貯留空間が形成され、テーブル状部材の互いに接する平板間に水平方向に延びる補強材が配設された雨水等の貯留浸透施設が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この貯留浸透施設では、複数のテーブル状部材の筒状部を互いに突き合せるように積み重ね、これらの筒状部に垂直方向の補強材が貫通される。また水平方向に延びる補強材と垂直方向に延びる補強材の材質は、ステンレススチールなどの金属製、コンクリート製、或いは樹脂及び繊維からなるFRP(Fiber Reinforced Plastics:繊維強化プラスチック)製であってもよい。更に水平方向に延びる補強材と垂直方向に延びる補強材の形状はコ字状、角柱状、或いはL字状であってもよい。
このように構成された貯留浸透施設の貯留空間を形成するには、先ず1段目のテーブル状部材を水平方向に延びる補強材とともに配列し、垂直方向に延びる補強材をテーブル状部材の筒状部に挿入し立てる。次いで2段目のテーブル状部材を、その筒状部を1段目のテーブル状部材の筒状部に突き合せるように配列し、2段目のテーブル状部材の平板に設けられた溝に水平方向に延びる補強材を嵌め込む。次に水平方向に延びる補強材に合せるように3段目のテーブル状部材を重ねる。更に順次テーブル状部材と水平方向に延びる補強材とを重ね、垂直方向に延びる補強材の上端と最上段の水平方向に延びる補強材とを固定する。
このように構成された貯留浸透施設では、テーブル状部材を形成する筒状部を貫通するように垂直方向に延びる補強材を挿入し、テーブル状部材を形成する平板間に水平方向に延びる補強材を挿入することにより、貯留浸透施設が補強される。
特開2008−255767号公報(請求項2、請求項3、段落[0006]、段落[0007]、段落[0012]、段落[0014]、図4、図8)
しかし、上記従来の特許文献1に示された貯留浸透施設では、テーブル状部材を構成する平板及び筒状部が一体的に形成されているため、テーブル状部材が比較的複雑な形状になり、テーブル状部材を成形する金型の製作工数が増大する不具合があった。また、上記従来の特許文献1に示された貯留浸透施設では、テーブル状部材の平板の表面積に対して筒状部の断面積が比較的小さいため、貯留浸透施設の組立作業時に作業者が平板のうち水平方向の補強材の通っていない部分に乗ると、平板が変形したり或いは歪んでしまい、作業効率が低下するおそれがあった。また、上記従来の特許文献1に示された貯留浸透施設では、隣接するテーブル状部材の平板同士のズレを水平方向に延びる補強材で防止する構造であるため、貯留浸透施設の組立作業時に、作業者が上記水平方向に延びる補強材を敷設する前のテーブル状部材の平板に乗って作業しようとすると、テーブル状部材の平板が変形し作業が不安定になって作業性が低下したり或いはテーブル状部材の平板が損傷してしまう問題点があった。また、上記従来の特許文献1に示された貯留浸透施設では、積み重ねられたテーブル状部材が鉛直方向にわたって全て同一形状であるため、下部のテーブル状部材によって所望の強度が得られたとしても、上部のテーブル状部材では必要以上の強度が確保されてしまい、構造的に無駄を生じる問題点もあった。更に、上記従来の特許文献1に示された貯留浸透施設では、この貯留浸透施設を構成するテーブル状部材、水平方向に延びる補強材及び垂直方向に延びる補強材が全て専用品であるため、材料コストが嵩む欠点があり、また廃棄処分に苦慮している塩化ビニル製のパイプ等の廃材(廃パイプ)を利用できない問題点があった。
本発明の第1の目的は、比較的簡単な形状の仕切板、端部スペーサ、連結スペーサ等の部材を用いることにより、これらの部材を成形する金型の製作工数を低減でき、しかも無駄なく材料を使用できる、貯留複合体並びにこれを用いた貯留槽及び貯留浸透槽を提供することにある。本発明の第2の目的は、組立作業時に作業者が水平連結体に乗っても、各仕切板が各端部スペーサにより安定して支持されることにより、作業効率を向上できる、貯留複合体並びにこれを用いた貯留槽及び貯留浸透槽を提供することにある。本発明の第3の目的は、隣接する仕切板同士が凸部及び凹部により係合しているため、組立作業時に作業者が水平連結体に乗っても、隣接する仕切板同士の上下方向のズレを防止できるとともに、仕切板同士を連結するときにその方向性を考慮せずに済むため、組立作業性を損なうことがない、貯留複合体並びにこれを用いた貯留槽及び貯留浸透槽を提供することにある。本発明の第4の目的は、複数段の水平連結板の鉛直方向の間隔を下部より上部の方を大きくすることにより、上部の強度を小さくして構造的な無駄を省くことができる、貯留複合体並びにこれを用いた貯留槽及び貯留浸透槽を提供することにある。本発明の第5の目的は、スペーサとして廃パイプを用いることにより、廃棄処分に苦慮している廃パイプの有効利用を図ることができる、貯留複合体並びにこれを用いた貯留槽及び貯留浸透槽を提供することにある。
本発明の第1の観点は、図1〜図3、図6、図8及び図10に示すように、貯留槽又は貯留浸透槽の内部に充填される貯留複合体11において、下面に少なくとも1本の円筒リブ24が突設されかつ上面に少なくとも1本の円筒リブ28が突設された複数の正方形板状の仕切板12と、仕切板12の下面又は上面のいずれか一方又は双方に上記円筒リブ24,28に嵌合して接続される大径筒部13aとこの大径筒部13aと一体的に形成され大径筒部13aより小径に形成された小径筒部13bとを有する複数の漏斗状の端部スペーサ13と、互いに対向する一対の端部スペーサ13,13の小径筒部13b,13bに両端がそれぞれ嵌合され鉛直方向に延びる複数の円筒状の連結スペーサ14とを備え、仕切板12の一辺の長さをSとするとき円筒リブ24,28が大径筒部13aと嵌合する部分の直径Tが0.40S〜0.95Sの範囲内に設定され、複数の仕切板12を同一水平面内に並べて互いに連結することにより構成される水平連結体33が複数段設けられ、複数段の水平連結体33の間に端部スペーサ13及び連結スペーサ14が介装されたことを特徴とする。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に図1〜図3、図6、図8及び図10に示すように、複数の仕切板12の中心に挿通孔12aがそれぞれ形成され、複数段の水平連結体33を構成する各仕切板12の挿通孔12aに主軸パイプ16が鉛直方向に挿通されたことを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に図1、図6及び図8に示すように、最下段の水平連結体36を構成する複数の仕切板の下面を平らに形成することにより複数の底板37が形成され、最上段の水平連結体46を構成する複数の仕切板の上面を平らに形成することにより複数の天板47が形成されたことを特徴とする。
本発明の第4の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に図15に示すように、複数段の水平連結体33,36,46の鉛直方向の間隔が下部より上部の方が大きくなるように構成されたことを特徴とする。
本発明の第5の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に図2、図3、図10、図12及び図13に示すように、仕切板12の4つの側面に凸部12e及び凹部12fがそれぞれ設けられ、仕切板12の凸部12eがこの仕切板12に隣接する仕切板12の凹部12fに係合し、仕切板12の凹部12fがこの仕切板12に隣接する仕切板12の凸部12eに係合するように構成されたことを特徴とする。
本発明の第6の観点は、第5の観点に基づく発明であって、更に図21〜図24に示すように、仕切板112が、正方形板状の仕切板本体112bと、この仕切板本体112bの上方及び下方に仕切板本体112bの全外周にわたって突設された正方形枠状の角筒リブ112cとを有し、凸部113が、角筒リブ112cの外周面のうち仕切板本体112bより上側であって角筒リブ112cの外周面の長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の長方形板状の第1凸部113aと、角筒リブ112cの外周面のうち仕切板本体112bより下側であって角筒リブ112cの外周面の長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の長方形板状の第2凸部113bとからなり、凹部114が、複数の第1凸部113a間に設けられた第1凹部114aと、複数の第2凸部113b間に設けられた第2凹部114bとからなり、第1凸部113aが第2凹部114b直下に位置しかつ第2凸部113bが第1凹部114a直上に位置することにより第1及び第2凸部113a,113bと第1及び第2凹部114a,114bとが角筒リブ112cの外周面に格子状に配置され、仕切板112の第1凸部113aがこの仕切板112に隣接する仕切板112の第1又は第2凹部114a,114bに係合し、仕切板112の第2凸部113bがこの仕切板112に隣接する仕切板112の第2又は第1凹部114b,114aに係合するように構成されたことを特徴とする。
本発明の第7の観点は、図16〜図19に示すように、貯留槽又は貯留浸透槽の内部に充填される貯留複合体91において、中心に挿通孔12aが形成され下面に挿通孔12aと同心状に複数の円筒リブ21〜24がそれぞれ突設されかつ上面に挿通孔12aと同心状に複数の円筒リブ25〜28がそれぞれ突設された複数の正方形板状の仕切板12と、仕切板12の下面又は上面のいずれか一方又は双方に複数の円筒リブ21〜28間の複数のリング溝のいずれかにそれぞれ遊挿するように接続された複数の円錐台筒状又は円筒状のスペーサ93と、仕切板12の挿通孔12aに挿通される主軸パイプ16とを備え、複数の仕切板12を同一水平面内に並べて互いに連結することにより構成される水平連結体33が複数段設けられ、複数段の水平連結体33の間にスペーサ93が介装され、複数段の水平連結体33を構成する各仕切板12の挿通孔12aに主軸パイプ16が鉛直方向に挿通され、仕切板12の4つの側面に凸部12e及び凹部12fがそれぞれ設けられ、仕切板12の凸部12eがこの仕切板12に隣接する仕切板12の凹部12fに係合し、仕切板12の凹部12fがこの仕切板12に隣接する仕切板12の凸部12eに係合するように構成されたことを特徴とする。
本発明の第8の観点は、第6の観点に基づく発明であって、更に仕切板が、中心に挿通孔が形成された正方形板状の仕切板本体と、この仕切板本体の上方及び下方に仕切板本体の全外周にわたって突設された正方形枠状の角筒リブとを有し、凸部が、角筒リブの外周面のうち仕切板本体より上側であって角筒リブの外周面の長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の長方形板状の第1凸部と、角筒リブの外周面のうち仕切板本体より下側であって角筒リブの外周面の長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の長方形板状の第2凸部とからなり、凹部が、複数の第1凸部間に設けられた第1凹部と、複数の第2凸部間に設けられた第2凹部とからなり、第1凸部が第2凹部直下に位置しかつ第2凸部が第1凹部直上に位置することにより第1及び第2凸部と第1及び第2凹部とが角筒リブの外周面に格子状に配置され、仕切板の第1凸部がこの仕切板に隣接する仕切板の第1又は第2凹部に係合し、仕切板の第2凸部がこの仕切板に隣接する仕切板の第2又は第1凹部に係合するように構成されたことを特徴とする。
本発明の第9の観点は、図3、図6、図8及び図14に示すように、第1ないし第6の観点のいずれかに記載の貯留複合体11を内部に充填し、この充填された貯留複合体11の複数の端部スペーサ13のうち最外側に位置する複数の端部スペーサ13の最外面に発泡スチロール板57を当接させることにより、発泡スチロール板57が端部スペーサ13及び連結スペーサ14を複数段の水平連結体33の間毎に囲むように構成された貯留槽である。
本発明の第10の観点は、図18〜図20に示すように、第7又は第8の観点に記載の貯留複合体91を内部に充填し、この充填された貯留複合体91の複数のスペーサ93のうち最外側に位置する複数のスペーサ93の最外面に発泡スチロール板57を当接させることにより、発泡スチロール板57が複数のスペーサ93を複数段の水平連結体33の間毎に囲むように構成された貯留槽である。
本発明の第11の観点は、第1ないし第6の観点のいずれかに記載の貯留複合体を内部に充填し、この充填された貯留複合体の複数の端部スペーサのうち最外側に位置する複数の端部スペーサの最外面に発泡スチロール板を当接させることにより、発泡スチロール板が端部スペーサ及び連結スペーサを複数段の水平連結体の間毎に囲むように構成された貯留浸透槽である。
本発明の第12の観点は、第7又は第8の観点に記載の貯留複合体を内部に充填し、この充填された貯留複合体の複数のスペーサのうち最外側に位置する複数のスペーサの最外面に発泡スチロール板を当接させることにより、発泡スチロール板が複数のスペーサを複数段の水平連結体の間毎に囲むように構成された貯留浸透槽である。
本発明の第1の観点の貯留複合体では、仕切板の一辺の長さをSとするとき仕切板の円筒リブが端部スペーサの大径筒部と嵌合する部分の直径Tを0.40S〜0.95Sの範囲内に設定し、複数の仕切板を同一水平面内に並べて互いに連結することにより構成された水平連結体を複数段設け、更に複数段の水平連結体の間に端部スペーサ及び連結スペーサを介装したので、貯留複合体に作用する外力のうち鉛直方向の分圧を仕切板、端部スペーサ及び連結スペーサが受け、貯留複合体に作用する外力のうち水平方向の分圧を水平連結体が主に受ける。この結果、比較的簡単な形状の部材を組立てて形成された貯留複合体であっても、比較的大きな構造体としての強度を確保できる。またテーブル状部材を構成する平板及び筒状部が一体的に形成されているため、テーブル状部材が比較的複雑な形状になり、テーブル状部材を成形する金型の製作工数が増大する従来の貯留浸透施設と比較して、本発明では、比較的簡単な形状の仕切板、端部スペーサ及び連結スペーサを用いているので、これらの部材を成形する金型の製作工数を低減できる。更にテーブル状部材の平板の表面積に対して筒状部の断面積が比較的小さいため、貯留浸透施設の組立作業時に作業者が平板のうち水平方向の補強材の通っていない部分に乗ると、平板が変形したり或いは歪んでしまい、作業効率が低下してしまう従来の貯留浸透施設と比較して、本発明では、貯留複合体の組立作業時に作業者が水平連結体に乗っても、各仕切板が各端部スペーサにより安定して支持されるので、作業効率を向上できるとともに、上下の端部スペーサの大径筒部より小径の連結スペーサを用いることにより、スペーサ製造ための原料を削減することができる。
本発明の第2の観点の貯留複合体では、複数の仕切板の中心に挿通孔をそれぞれ形成し、複数段の水平連結体を構成する各仕切板の挿通孔に主軸パイプを鉛直方向に挿通したので、貯留複合体に作用する外力のうち鉛直方向の分圧を主軸パイプ、仕切板、端部スペーサ及び連結スペーサが受け、貯留複合体に作用する外力のうち水平方向の分圧を主軸パイプによって上下複数段が互いに連結されて一体化した水平連結体が受ける。この結果、比較的簡単な形状の部材を組立てて形成された貯留複合体であっても、第1の観点の貯留複合体より大型に組立てても、特に第1の観点の貯留複合体より高さを高くしても、構造体としての強度を確保できる。
本発明の第3の観点の貯留複合体では、最下段の水平連結体を構成する複数の仕切板の下面を平らに形成することにより複数の底板を形成し、最上段の水平連結体を構成する複数の仕切板の上面を平らに形成することにより複数の天板を形成したので、貯留複合体を遮水シート又は透水シートで包む場合、底板の下面に突出する円筒リブや天板の上面に突出する円筒リブが無くなり、これらのリブの縁で遮水シート又は透水シートを損傷するのを防止できる。また底板及び天板を同一形状に成形すれば、金型の製作工数を低減できるとともに、部品点数を削減でき、部品管理が容易になる。
本発明の第4の観点の貯留複合体では、複数段の水平連結体の鉛直方向の間隔が下部より上部の方が大きくなるように構成したので、上部の強度を小さくして構造的な無駄を省くことができる。
本発明の第5の観点の貯留複合体では、仕切板の4つの側面に凸部及び凹部をそれぞれ設け、仕切板の凸部がこの仕切板に隣接する仕切板の凹部に係合し、仕切板の凹部がこの仕切板に隣接する仕切板の凸部に係合するように構成したので、隣接する仕切板が鉛直方向にずれるのを防止できるとともに、隣同士の仕切板を更に強固に連結できる。この結果、複数の仕切板を同一水平面内に並べて互いに連結された水平連結体を構造的により一層強化することができる。また貯留浸透施設の組立作業時に作業者が水平方向に延びる補強材を敷設する前のテーブル状部材の平板に乗って作業しようとすると、テーブル状部材の平板が倒れて変形したり或いは損傷してしまう従来の貯留浸透施設と比較して、本発明では、貯留複合体の組立作業時に作業者が水平連結体に乗っても、各仕切板が各端部スペーサにより安定して支持されるとともに、隣接する仕切板同士が凸部及び凹部により係合しているため、隣接する仕切板同士の上下方向のズレを防止できる。更に各仕切板を連結するときにその方向性を考慮せずに済むので、貯留複合体の組立作業性を損なうことはない。
本発明の第6又は第8の観点の貯留複合体では、第1凸部を第2凹部直下に位置させかつ第2凸部を第1凹部直上に位置させることにより、第1及び第2凸部と第1及び第2凹部とを角筒リブの外周面に格子状に配置したので、仕切板を裏返したり、或いは仕切板の4つの外周面のいずれをこの仕切板に隣接する仕切板に密着させても、仕切板の第1凸部がこの仕切板に隣接する仕切板の第1又は第2凹部に係合し、仕切板の第2凸部がこの仕切板に隣接する仕切板の第2又は第1凹部に係合する。この結果、仕切板を比較的容易に敷設できる。また、隣接する仕切板の鉛直方向へのズレに加えて、隣接する仕切板の水平方向へのズレを確実に防止できるので、隣同士の仕切板を更に強固に連結できる。更に複数の仕切板を同一水平面内に並べて互いに連結された水平連結体の外周面に突出する第1及び第2凸部の先端面が比較的面積の広い平面であるため、水平連結体の外周面に沿って挿入される部材(例えば発泡スチロール板)や、水平連結体の外周面に対向する部材(例えば遮水シート又は透水シート)を損傷するおそれはない。
本発明の第7の観点の貯留複合体では、複数の仕切板を同一水平面内に並べて互いに連結することにより構成された水平連結体を複数段設け、複数段の水平連結体の間にスペーサを介装し、複数段の水平連結体を構成する各仕切板の挿通孔に主軸パイプを鉛直方向に挿通したので、貯留複合体に作用する外力のうち鉛直方向の分圧を主軸パイプ及びスペーサが受け、貯留複合体に作用する外力のうち水平方向の分圧を主軸パイプによって上下複数段が互いに連結されて一体化した水平連結体が受ける。この結果、比較的簡単な形状の部材を組立てて形成された貯留複合体であっても、比較的大きな構造体としての強度を確保できる。またテーブル状部材を構成する平板及び筒状部が一体的に形成されているため、テーブル状部材が比較的複雑な形状になり、テーブル状部材を成形する金型の製作工数が増大する従来の貯留浸透施設と比較して、本発明では、比較的簡単な形状の仕切板及びスペーサを用いているので、これらの部材を成形する金型の製作工数を低減できる。また仕切板の下面に挿通孔と同心状に複数の円筒リブをそれぞれ突設し、仕切板の上面に挿通孔と同心状に複数の円筒リブをそれぞれ突設し、更に仕切板の下面又は上面のいずれか一方又は双方に複数の円筒リブ間の複数のリング溝のいずれかにそれぞれ遊挿するようにスペーサを接続したので、複数のリング溝のいずれかに選択的に遊挿できるスペーサであれば、スペーサとして直径の異なる廃パイプを用いることができる。この結果、廃棄処分に苦慮している廃パイプの有効利用を図ることができる。また仕切板の4つの側面に凸部及び凹部をそれぞれ設け、仕切板の凸部がこの仕切板に隣接する仕切板の凹部に係合し、仕切板の凹部がこの仕切板に隣接する仕切板の凸部に係合するように構成したので、隣接する仕切板が鉛直方向にずれるのを防止できるとともに、隣同士の仕切板を更に強固に連結できる。この結果、複数の仕切板を同一水平面内に並べて互いに連結された水平連結体を構造的により一層強化することができる。また貯留浸透施設の組立作業時に作業者が水平方向に延びる補強材を敷設する前のテーブル状部材の平板に乗って作業しようとすると、テーブル状部材の平板が倒れて変形したり或いは損傷してしまう従来の貯留浸透施設と比較して、本発明では、貯留複合体の組立作業時に作業者が水平連結体に乗っても、隣接する仕切板同士が凸部及び凹部により係合しているため、隣接する仕切板同士の上下方向のズレを防止できる。更に各仕切板を連結するときにその方向性を考慮せずに済むので、貯留複合体の組立作業性を損なうことはない。
本発明の第9の観点の貯留槽又は本発明の第11の観点の貯留浸透槽では、貯留複合体を内部に充填し、この充填された貯留複合体の複数の端部スペーサのうち最外側に位置する複数の端部スペーサの最外面に発泡スチロール板を当接させることにより、発泡スチロール板が端部スペーサ及び連結スペーサを複数段の水平連結体の間毎に囲むように構成したので、貯留複合体を発泡スチロール板とともに遮水シートで包む場合、貯留複合体に作用する外圧のうち水平方向の分圧が遮水シートに圧接される方向に作用しても、この外圧を発泡スチロール板の面積の大きな平面が受ける。この結果、遮水シートの損傷を防止できる。
本発明の第10の観点の貯留槽又は本発明の第12の観点の貯留浸透槽では、貯留複合体を内部に充填し、この充填された貯留複合体の複数のスペーサのうち最外側に位置する複数のスペーサの最外面に発泡スチロール板を当接させることにより、発泡スチロール板がスペーサを複数段の水平連結体の間毎に囲むように構成したので、貯留複合体を発泡スチロール板とともに遮水シートで包む場合、貯留複合体に作用する外圧のうち水平方向の分圧が遮水シートに圧接される方向に作用しても、この外圧を発泡スチロール板の面積の大きな平面が受ける。この結果、遮水シートの損傷を防止できる。
本発明第1実施形態の貯留槽内部に貯留複合体を充填した状態を示す図2のA−A線断面図である。 その貯留槽内部に貯留複合体を水平方向に並べた状態を示す図1のB−B線断面図である。 図2のC部拡大断面図である。 貯留複合体の同一水平面内で隣接する4枚の仕切板の各コーナ部を互いに連結する第1連結部材の平面図である。 貯留複合体の同一水平面内で最外側に位置して隣接する2枚の仕切板の各コーナ部を互いに連結する第2連結部材の平面図である。 図1のD部拡大断面図である。 互いに隣接する底板を第1又は第2連結部材により連結した状態を示す縦断面図である。 図1のE部拡大断面図である。 互いに隣接する天板を第1又は第2連結部材により連結した状態を示す縦断面図である。 仕切板の平面図である。 互いに隣接する仕切板を第1又は第2連結部材により連結した状態を示す縦断面図である。 図10のF−F線断面図及びG−G線断面図である。 図10のH−H線断面図及びI−I線断面図である。 貯留複合体の最外側に位置する端部スペーサの外側面に発泡スチロール板を当接させた状態を示す貯留槽内部の要部側面図である。 本発明第2実施形態の貯留槽内部に貯留複合体を充填した状態を示す図1に対応する断面図である。 本発明第3実施形態の貯留槽内部に貯留複合体を充填した状態を示す図17のJ−J線断面図である。 その貯留槽内部に貯留複合体を水平方向に並べた状態を示す図16のK−K線断面図である。 図16のL部拡大断面図である。 図16のM部拡大断面図である。 貯留複合体の最外側に位置するスペーサの外側面に発泡スチロール板を当接させた状態を示す貯留槽内部の要部側面図である。 本発明第4実施形態の貯留槽内部に貯留複合体を充填した状態を示す図1に対応する断面図である。 図21のN部拡大断面図である。 図21のP部拡大断面図である。 その貯留複合体の仕切板を斜め上方から見た斜視図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施の形態>
図1及び図2に示すように、雨水等を貯留する貯留槽の内部に貯留複合体11が充填される。貯留複合体11は、下面に少なくとも1本の円筒リブ24が突設されかつ上面に少なくとも1本の円筒リブ28が突設された複数の仕切板12と、仕切板12の下面の円筒リブ24及び上面の円筒リブ28に嵌合して接続される大径筒部13aとこの大径筒部13aより小径の小径筒部13bとを有する複数の漏斗状の端部スペーサ13と、互いに対向する一対の端部スペーサ13,13の小径筒部13b,13bに両端がそれぞれ嵌合され鉛直方向に延びる複数の円筒状の連結スペーサ14とを備える。
仕切板12は、図3、図6、図8及び図10〜図13に示すように、中心に挿通孔12aが形成された正方形板状の仕切板本体12bと、この仕切板本体12bの全外周にわたって下方に突設された正方形枠状の角筒リブ12cと、仕切板本体12bの下面に角筒リブ12cの突出方向と同じ方向(下方)であって挿通孔12aと同心状にそれぞれ突設された4本の第1〜第4円筒リブ21〜24と、仕切板本体12bの上面に角筒リブ12cの突出方向と反対方向(上方)であって挿通孔12aと同心状にそれぞれ突設された4本の第5〜第8円筒リブ25〜28とを有する。仕切板本体12b、角筒リブ12c及び第1〜第8円筒リブ21〜28は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等のプラスチックにより一体的に成形される。また仕切板12の下面に突設された少なくとも1本の円筒リブは第4円筒リブ24に相当し、仕切板12の上面に突設された少なくとも1本の円筒リブは第8円筒リブ28に相当する。
仕切板12の角筒リブ12cの高さは第1〜第8円筒リブ21〜28の高さより高く形成される(図6、図8及び図10〜図13)。また第1〜第8円筒リブ21〜28のうち第1及び第5円筒リブ21,25は挿通孔12aの全周縁にわたって突設された直径の最も小さい円筒リブである。第2〜第4円筒リブ22〜24は第2円筒リブ22から第4円筒リブ24に向うに従って直径が段階的に大きくなるように形成され、第6〜第8円筒リブ26〜28は第6円筒リブ26から第8円筒リブ28に向うに従って直径が段階的に大きくなるように形成される。更に第1円筒リブ21と第5円筒リブ25は同一直径であり、第2円筒リブ22と第6円筒リブ26は同一直径であり、第3円筒リブ23と第7円筒リブ27は同一直径であり、第4円筒リブ24と第8円筒リブ28は同一直径である。ここで、仕切板12の一辺の長さをSとするとき、第4及び第8円筒リブ24,28が端部スペーサ13の大径筒部13aと嵌合する部分の直径Tが0.40S〜0.95S、好ましくは0.75S〜0.90Sの範囲内に設定される。直径Tを0.40S〜0.95Sの範囲内に限定したのは、0.40S未満では、貯留複合体11の組立作業時に作業者が後述する水平連結体33に乗ったときに、各仕切板12を各端部スペーサ13により安定して支持できず、0.95Sを越えると、第4及び第8円筒リブ24,28が仕切板本体12bの外側に突出し、隣の仕切板12との間に隙間が発生してしまうからである。なお、仕切板本体12bのうち各円筒リブ21〜28間には複数の扇形の通孔12dが形成される(図3、図6、図8及び図10)。これらの通孔12dは、貯留槽に貯留される雨水等を各部に行き渡らせて、貯留槽内に空気溜まりが発生するのを防止するために形成される。
仕切板12の4つの側面には、凸部12e及び凹部12fが所定の間隔をあけてそれぞれ設けられる(図10、図12及び図13)。具体的には、仕切板12の平面視であって各側面を上側に位置させたときに、この上側に位置する側面の左側に凸部12eが設けられかつ右側に凹部12fが設けられる(図10)。即ち、凸部12e及び凹部12fは仕切板12の4つの各側面に、挿通孔12aの孔芯を中心として点対称に設けられる。また上記凸部12eの突出方向における縦断面形状は、仕切板12の側面から離れるに従って下方に傾斜する傾斜面と仕切板12の側面から水平に延びる下面とを有する略直角三角形状に形成され、上記下面の先端縁にはこの先端縁に沿いかつ下方に延びる突条12gが設けられる(図12及び図13)。更に上記凹部12fは、角筒リブ12cの上部を切欠いて形成された鉛直凹部12hと、この鉛直凹部12hに連なるように仕切板本体12bの側部を切欠いて形成された水平凹部12iとを有する。これにより仕切板12の一側面の凸部12eがこの仕切板12の一側面に隣接する仕切板12の一側面の凹部12fに係合し、仕切板12の一側面の凹部12fがこの仕切板12に隣接する仕切板12の一側面の凸部12eに係合するように構成される。なお、この実施の形態では、仕切板の平面視であって各側面を上側に位置させたときに、この上側に位置する側面の左側に凸部を設けかつ右側に凹部を設けたが、上側に位置する側面の左側に凹部を設けかつ右側に凸部を設けてもよい。
一方、端部スペーサ13の大径筒部13aと小径筒部13bとはテーパ筒部13cにより接続され、小径筒部13bとテーパ筒部13cとの接続部内面にはストッパリング13dが突設される(図6及び図8)。大径筒部13aは仕切板12の第4円筒リブ24又は第8円筒リブ28に挿入することにより嵌合される。また大径筒部13aとテーパ筒部13cとの接続部外面にはリング状の段部13eが形成され、この段部13eの外周縁には等間隔に、即ち角度で90度の間隔をあけて4つの円弧状の受けリブ13fが小径筒部13b側に向ってそれぞれ突設される(図3、図6及び図8)。これらの受けリブ13fの外面は大径筒部13aの外面より僅かに外方に突設され、受けリブ13fの外面は、後述する発泡スチロール板57を受けるように構成される。上記リング状の段部13eには、別の端部スペーサ13の大径筒部13aを遊挿可能に構成される。これにより複数の端部スペーサ13を部品として運搬するとき、端部スペーサ13のリング状の段部13eに別の端部スペーサ13の大径筒部13aを遊挿して、複数の端部スペーサ13を積み重ねることにより、運搬時における端部スペーサ13の占めるスペースが小さくなって運搬効率を向上できるようになっている。更に上記大径筒部13a、小径筒部13b、テーパ筒部13c、ストッパリング13d、段部13e及び受けリブ13fは、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等のプラスチックにより一体的に成形される。なお、図3の符号13gはテーパ筒部13cに形成された楕円孔である。この楕円孔13gは貯留槽に貯留される雨水等を端部スペーサ13内に速やかに導入することにより、端部スペーサ13内に空気溜まりが発生するのを防止するために形成される。また、この実施の形態では、端部スペーサの段部の外周縁に等間隔に4つの受けリブを突設したが、端部スペーサの段部の外周縁全体にリング状の受けリブを突設してもよい。
連結スペーサ14は、VU管(内圧の作用しない下水道用の硬質塩化ビニル管)等の市販のプラスチック管を所定の長さに切断して形成される(図1、図6及び図8)。この連結スペーサ14は端部スペーサ13の小径筒部13bに挿入することにより嵌合される。端部スペーサ13の小径筒部13bに挿入された連結スペーサ14の先端面はストッパリング13dに当接するように構成される。また連結スペーサ14には鉛直方向に延びる長孔14aが形成される。この長孔14aは、貯留槽に貯留される雨水等を連結スペーサ14内に速やかに導入することにより、連結スペーサ14内に空気溜まりが発生するのを防止するために形成される。なお、連結スペーサに構造的な強度が要求される場合には、VU管ではなくVP管(内圧の作用する上水道用の硬質塩化ビニル管)等のプラスチック管を用いることができる。VP管はVU管より肉厚に形成される。
仕切板12の挿通孔12aには主軸パイプ16が鉛直方向に挿通される。この主軸パイプ16は、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリプロピレン(PP)等のプラスチックにより形成される。主軸パイプ16の外径は仕切板12の挿通孔12aの直径より僅かに小さく形成される(図3、図6及び図8)。これにより主軸パイプ16は挿通孔12aにスムーズに挿入できるようになっている。また主軸パイプ16の外周面には所定の間隔をあけて主軸パイプ16の長手方向に延びる複数の長孔16aが形成される(図6及び図8)。これらの長孔16aは、貯留槽に貯留される雨水等を主軸パイプ16内に導入することにより、主軸パイプ16内に空気溜まりが発生するのを防止するために形成される。更に主軸パイプ16の長さは、貯水槽の底面から上面まで延びて設けられる(図1)。貯水槽の深さが主軸パイプ16の長さより深い場合には、パイプ継手(図示せず)により連結される。なお、貯留槽が比較的小型であり、比較的小さい強度しか要求されない場合には、主軸パイプを省略してもよい。
複数の仕切板12を同一水平面内に並べて互いに第1又は第2連結部材31,32にて連結することにより水平連結体33が構成される(図2〜図5及び図11)。即ち、貯留複合体11の同一水平面内で隣接する4枚の仕切板12の各コーナ部を第1連結部材31により互いに連結し、貯留複合体11の同一水平面内で最外側に位置して隣接する2枚の仕切板12の各コーナ部を第2連結部材32により互いに連結することにより、水平連結体33が構成される。第1連結部材31は、正方形板状に形成された第1連結本体31aと、第1連結本体31aの一方の面における4つのコーナ部にそれぞれ突設された第1係合突起31bとを有する。第1係合突起31bは、円筒状の突起本体31cと、突起本体31cの外周面に円周方向に所定の間隔をあけて4つの係合リブ31dとからなる(図4及び図11)。これらの係合リブ31dは突起本体31cの基端から先端に向うに従って突起本体31c外周面からの突出高さが次第に小さくなるテーパ状に形成される。仕切板12の仕切板本体12bの4つのコーナ部には上記第1係合突起31bに対向する係合孔12jがそれぞれ形成される。第1係合突起31bの突起本体31cの周囲に設けられた4つの係合リブ31dの外面を結ぶ仮想円(図4の二点鎖線で示す円)の直径は、第1係合突起31bの基端側で係合孔12jの直径より大きく形成され、第1係合突起31bの先端側で係合孔12jの直径より小さく形成される。これにより仮想円直径の小さい第1係合突起31bの先端部を係合孔12jに挿入して、第1係合突起31bを係合孔12jに打込むことにより、仮想円直径の大きい第1係合突起31bの基端部が係合孔12jに締まり嵌めの状態で係合し、第1係合突起31bが係合孔12jから抜けなくなるように構成される。一方、第2連結部材32は、2つのコーナ部に比較的大きな面取りの施された長方形板状の第2連結本体32aと、第2連結本体32aの一方の面における2つのコーナ部にそれぞれ突設された第2係合突起32bとを有する(図5及び図11)。第2係合突起32bは、突起本体32c及び係合リブ32dからなり、第1係合突起31bと同一形状に形成される。上記第1及び第2連結部材31,32は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等のプラスチックにより成形される。なお、上記水平連結体33は複数段設けられる。
一方、最下段の水平連結体36を構成する複数の仕切板の下面を平らに形成することにより複数の底板37が形成され、最上段の水平連結体46を構成する複数の仕切板の上面を平らに形成することにより複数の天板47が形成される(図1及び図6〜図9)。底板37には、仕切板12を裏返して角筒リブ12cが上方に延びるように設置した状態で仕切板本体12bの下面に突設された第1〜第4円筒リブ21〜24は形成されず、また挿通孔12a及び扇状の通孔12dも形成されない。即ち、底板37は、仕切板本体12bと同一形状に形成された正方形板状の底板本体37aと、底板本体37aの外周面に沿いかつ上方に突設された正方形枠状の底板用角筒リブ37bと、互いに同心状に形成された第1〜第4底板用円筒リブ41〜44とを有する(図1、図6及び図7)。また底板の4つの側面には、仕切板12と同様に、凸部37c及び凹部(図示せず)がそれぞれ設けられ、底板37の4つのコーナ部には係合孔37e(図7)がそれぞれ形成される。そして、互いに隣接する底板37は、互いに隣接する仕切板12と同様に、凸部37cと凹部が係合されるとともに、第1又は第2連結部材31,32により連結される。これにより貯留槽の底面に複数の底板37が敷き詰められて、最下段の水平連結体36が構成される。
天板47には、角筒リブ12cが下方に延びるように設置した状態で仕切板本体12bの上面に突設された第5〜第8円筒リブ25〜28が形成されず、また挿通孔12a及び扇形の通孔12dも形成されない。即ち、天板47は、仕切板本体12bと同一形状に形成された正方形板状の天板本体47aと、天板本体47aの外周面に沿いかつ下方に突設された正方形枠状の天板用角筒リブ47bと、互いに同心状に形成された第1〜第4天板用円筒リブ51〜54とを有する(図1、図8及び図9)。また天板47の4つの側面には、仕切板12と同様に、凸部47c及び凹部(図示せず)がそれぞれ設けられ、天板47の4つのコーナ部には係合孔47e(図9)がそれぞれ形成される。そして、互いに隣接する天板47は、互いに隣接する仕切板12と同様に、凸部47cと凹部が係合されるとともに、第1又は第2連結部材31,32により連結される。これにより貯留槽の上面に複数の天板47が密着した状態で配設されて最上段の水平連結体46が構成される。上記底板37及び天板47は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等のプラスチックにより同一形状に形成される。これにより底板37及び天板47の金型の製作工数を低減できるとともに、部品点数を削減でき、部品管理が容易になる。なお、図3及び図10の符号12kは、仕切板12の4つのコーナ部のうち係止孔12jより内側にそれぞれ形成された透孔である。水平連結体33の最外側に位置する仕切板12のうち最外側に位置する透孔12kには、小径の受けパイプ56が挿通される。この受けパイプ56は塩化ビニル製パイプ等により形成され、後述する発泡スチロール板57を端部スペーサ13の受けリブ13fとともに受けるように構成される。また受けパイプ56は主軸パイプ16と同一長さに形成される。
このように構成された貯留複合体11を組立てて貯留槽に充填する手順を説明する。先ず地面を所定の深さの直方体状に掘削し、この掘削部の底面を砂利や砂で締め固めた後、この掘削部の底面及び側面を覆うように遮水シートを広げる。この状態で掘削部の底面に遮水シートを介して底板37を掘削部のコーナから並べて敷き詰めながら、互いに隣接する底板37の凸部37cと凹部を係合するとともに、互いに隣接する4枚の底板37の各コーナ部を第1連結部材31により連結し、かつ最外側に位置して隣接する2枚の底板37の各コーナ部を第2連結部材32により互いに連結する。これにより最下段の水平連結体36が形成される。また互いに隣接する底板37の凸部37cと凹部を係合するときに、底板37の方向性を考慮せずに済むので、貯留複合体11の組立作業性を損なうことはない。
次いで端部スペーサ13の大径筒部13aを、最下段の水平連結体36を構成する底板37の第4底板用円筒リブ44に挿入し、この端部スペーサ13の小径筒部13bに連結スペーサ14の下端を挿入し、この連結スペーサ14の上端に新たに用意した端部スペーサ13の小径筒部13bを嵌入した後に、この端部スペーサ13の大径筒部13aに新たに用意した仕切板12の第4円筒リブ24を嵌入する。そして互いに隣接する仕切板12の凸部12eと凹部12fを係合するとともに、互いに隣接する4枚の仕切板12の各コーナ部を第1連結部材31により連結し、かつ最外側に位置して隣接する2枚の仕切板12の各コーナ部を第2連結部材32により互いに連結する。これにより下から2段目の水平連結体33が形成される。ここで互いに隣接する仕切板12の凸部12eと凹部12fを係合するときに、仕切板12の方向性を考慮せずに済むので、貯留複合体11の組立作業性を損なうことはない。この状態で主軸パイプ16を仕切板12の挿通孔12aに挿通した後に、主軸パイプ16の下端を底板37の第1底板用円筒リブ41に挿入することにより、主軸パイプ16を立設する。このとき主軸パイプ16の下端が底板37の底板本体37aに当接するため、主軸パイプ16の遮水シートへの接触が阻止される。これにより主軸パイプ16のエッジにより透水シートが損傷するのを防止できる。また下から2段目の水平連結体33の最外側に位置する仕切板12のうち最外側に位置する透孔12kに小径の受けパイプ56を挿通する。
上述のように仕切板12の凸部12eがこの仕切板12に隣接する仕切板12の凹部12fに係合し、仕切板12の凹部12fがこの仕切板12に隣接する仕切板12の凸部12eに係合するので、隣接する仕切板12が鉛直方向にずれるのを防止できるとともに、隣同士の仕切板12を強固に連結できる。この結果、複数の仕切板12を同一水平面内に並べて互いに連結された水平連結体33を構造的により一層強化することができる。また作業者が下から2段目の水平連結体33に乗っても、各仕切板12が各端部スペーサ13により安定して支持されるとともに、隣接する仕切板12同士が凸部12e及び凹部12fにより係合しているため、隣接する仕切板12同士の上下方向のズレを確実に防止できる。更に上下の端部スペーサ13をこれらの端部スペーサ13の大径筒部13aより小径の連結スペーサ14で連結したので、スペーサ13,14製造ための原料を削減することができる。
次に新たに用意した端部スペーサ13の大径筒部13aを、下から2段目の水平連結体33を構成する仕切板12の第8円筒リブ28に挿入し、この端部スペーサ13の小径筒部13bに新たに用意した連結スペーサ14の下端を挿入し、この連結スペーサ14の上端に新たに用意した端部スペーサ13の小径筒部13bを嵌入した後に、この端部スペーサ13の大径筒部13aに新たに用意した仕切板12の第4円筒リブ24を嵌入する。このとき仕切板12の挿通孔12aを主軸パイプ16に嵌入するとともに、仕切板12の透孔12kを小径の受けパイプに嵌入する。そして互いに隣接する仕切板12の凸部12eと凹部12fを係合するとともに、互いに隣接する4枚の仕切板12の各コーナ部を第1連結部材31により連結し、かつ最外側に位置して隣接する2枚の仕切板12の各コーナ部を第2連結部材32により互いに連結する。これにより下から3段目の水平連結体33が形成される。
次に新たに用意した端部スペーサ13の大径筒部13aを、下から3段目の水平連結体33を構成する仕切板12の第8円筒リブ28に挿入し、この端部スペーサ13の小径筒部13bに新たに用意した連結スペーサ14の下端を挿入し、この連結スペーサ14の上端に新たに用意した端部スペーサ13の小径筒部13bを嵌入した後に、この端部スペーサ13の大径筒部13aに天板47の第4天板用円筒リブ54を嵌入する。このとき天板47の第1天板用円筒リブ51を主軸パイプ16に嵌入する。そして互いに隣接する天板47の凸部47cと凹部を係合するとともに、互いに隣接する4枚の天板47の各コーナ部を第1連結部材31により連結し、かつ最外側に位置して隣接する2枚の天板12の各コーナ部を第2連結部材32により互いに連結する。これにより最上段の水平連結体46が形成される。このようにして掘削部内に貯留複合体11が充填される。
更に発泡倍率が20〜30倍と比較的小さく靱性の比較的高い発泡スチロール板57を用意する。そして上記掘削部内に充填された貯留複合体11の複数の端部スペーサ13のうち最外側に位置する複数の端部スペーサ13の受けリブ13fの最外面と、小径の受けパイプ56の外面とに、発泡スチロール板57を当接させる。これにより複数の発泡スチロール板57が、最下段の水平連結体36と下から2段目の水平連結体33との間の端部スペーサ13及び連結スペーサ14を囲み、下から2段目の水平連結体33と下から3段目の水平連結体33との間の端部スペーサ13及び連結スペーサ14を囲み、下から3段目の水平連結体33と最上段の水平連結体46との間の端部スペーサ13及び連結スペーサ14を囲む。ここで、発泡スチロール板57が倒れてしまうおそれがあるときには、粘着テープ等で仮止めすることが好ましい。この状態で遮水シートの外周部を貯留複合体11の上面に載せて重ね合せることにより、貯留複合体11を発泡スチロール板57とともに遮水シートにより包み込む。このとき主軸パイプ16の上端が天板47の天板本体47aに当接するため、主軸パイプ16の遮水シートへの接触が阻止される。これにより主軸パイプ16のエッジにより透水シートが損傷するのを防止できる。更に掘削部の側面と遮水シートとの隙間に砂又は土を充填する。
このように貯留槽に充填された貯留複合体11では、複数の仕切板12を同一水平面内に並べて互いに連結することにより構成された水平連結体36,33,33,46を複数段(4段)設け、複数段の水平連結体36,33,33,46の間に端部スペーサ13及び連結スペーサ14を介装し、複数段の水平連結体33,33を構成する各仕切板12の挿通孔12aに主軸パイプ16を鉛直方向に挿通したので、貯留複合体11に作用する外力のうち鉛直方向の分圧を主軸パイプ16、端部スペーサ13及び連結スペーサ14が受け、貯留複合体11に作用する外力のうち水平方向の分圧を水平連結体33,33,46が主に受ける。この結果、比較的簡単な形状の部材を組立てて形成された貯留複合体11であっても、比較的大きな構造体としての強度を確保できる。また比較的簡単な形状の仕切板12、端部スペーサ13及び連結スペーサ14を用いているので、これらの部材を成形する金型の製作工数を低減できる。更に貯留複合体11を発泡スチロール板57とともに遮水シートで包むので、貯留複合体11に作用する外圧のうち水平方向の分圧が遮水シートに圧接される方向に作用しても、この外圧を発泡スチロール板57の面積の大きな平面が受ける。この結果、遮水シートの損傷を防止できる。
<第2の実施の形態>
図15は本発明の第2の実施の形態を示す。図15において図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、複数段の水平連結体36,33,46の鉛直方向の間隔が下部より上部の方が大きくなるように構成される。即ち、第1の実施の形態の下から3段目の水平連結体33が省かれる。また第1の実施の形態の下から3段目の水平連結体33の下面及び上面に接続された端部スペーサ13,13と、これらの端部スペーサ13,13に接続された連結スペーサ14,14とに変えて、長尺の連結スペーサ74が用いられる。この長尺の連結スペーサ74の下端は下から2段目の水平連結体33を構成する仕切板12の上面に接続された端部スペーサ13の小径筒部13bに挿入され、長尺の連結スペーサ74の上端は最上段の水平連結体46を構成する天板47の下面に接続された端部スペーサ13の小径筒部13bに挿入される。更に長尺の連結スペーサ74には複数の長孔74aが形成される。これらの長孔74aは、貯留槽に貯留される雨水等を長尺の連結スペーサ74内に導入することにより、長尺の連結スペーサ74内に空気溜まりが発生するのを防止するために形成される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された貯留複合体71では、複数段の水平連結体36,33,46の鉛直方向の間隔が下部より上部の方が大きくなるように構成したので、上部の強度を小さくして構造的な無駄を省くことができる。上記以外の動作及び効果は第1の実施の形態の動作及び効果と略同様であるため、繰返しの説明を省略する。
<第3の実施の形態>
図16〜図20は本発明の第3の実施の形態を示す。図16〜図20において図1〜図14と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、第1の実施の形態の端部スペーサ13及び連結スペーサ14に替えて、円筒状のスペーサ93が用いられる。そして、仕切板12、主軸パイプ16、底板37、天板47、第1連結部材31、第2連結部材32、水平連結体33、最下段の水平連結体36、最上段の水平連結体46及び受けパイプ56は、第1の実施の形態のものとそれぞれ同一に形成される。具体的には、貯留複合体91は、中心に挿通孔12aが形成された複数の正方形板状の仕切板12と、仕切板12の下面及び上面に接続された複数の円筒状のスペーサ93と、仕切板12の挿通孔12aに挿通される主軸パイプ16とを備える。仕切板12の下面には挿通孔12aと同心状に第1〜第4円筒リブ21〜24がそれぞれ突設され、仕切板12の上面には挿通孔12aと同心状に第5〜第8円筒リブ25〜28がそれぞれ突設される。
またスペーサ93は、この実施の形態では、直径の異なる3種類の第1〜第3スペーサ93a〜93cが用いられる(図16及び図17)。最も太い第1スペーサ93aは、仕切板12の下面の第3円筒リブ23及び第4円筒リブ24間のリング溝に遊挿されるか、若しくは仕切板12の上面の第7円筒リブ27及び第8円筒リブ28間のリング溝に遊挿されるか、又は底板37の上面の第3底板用円筒リブ43及び第4底板用円筒リブ44間のリング溝に遊挿されるか、或いは天板47の下面の第3天板用円筒リブ53及び第4天板用円筒リブ54間のリング溝に遊挿される。また中間の太さの第2スペーサ93bは、仕切板12の下面の第2円筒リブ22及び第3円筒リブ23間のリング溝に遊挿されるか、若しくは仕切板12の上面の第6円筒リブ26及び第7円筒リブ27間のリング溝に遊挿されるか、又は底板37の上面の第2底板用円筒リブ42及び第3底板用円筒リブ43間のリング溝に遊挿されるか、或いは天板47の下面の第2天板用円筒リブ52及び第3天板用円筒リブ53間のリング溝に遊挿される。更に最も細い第3スペーサ93cは、仕切板12の下面の第1円筒リブ21及び第2円筒リブ22間のリング溝に遊挿されるか、若しくは仕切板の上面の第5円筒リブ25及び第6円筒リブ26間のリング溝に遊挿されるか、又は底板37の上面の第1底板用円筒リブ41及び第2底板用円筒リブ42間のリング溝に遊挿されるか、或いは天板47の下面の第1天板用円筒リブ51及び第2天板用円筒リブ52間のリング溝に遊挿される。即ち、スペーサ13は、仕切板12の上面又は下面に複数の円筒リブ21〜28間の複数のリング溝のいずれかにそれぞれ遊挿するように接続されるか、底板37の上面に複数の底板用円筒リブ41〜44間の複数のリング溝のいずれかにそれぞれ遊挿するように接続されるか、或いは天板47の下面に複数の天板用円筒リブ51〜54間の複数のリング溝のいずれかにそれぞれ遊挿するように接続される。
4段の水平連結体36,33,33,46の最外側に位置する底板37及び仕切板12間、仕切板12及び仕切板12間、或いは仕切板12及び天板47間には、最も太い第1スペーサ93aが介装されるけれども、その他の位置には第2又は第3スペーサ93b,93cのいずれかが介装される。また、第1〜第3スペーサ93a〜93cには鉛直方向に延びる複数の長孔93d〜93fがそれぞれ形成される(図16及び図18〜図20)。これらの長孔93d〜93fは貯留槽に貯留される雨水等を第1〜第3スペーサ93a〜93c内に速やかに導入することにより、第1〜第3スペーサ93a〜93c内に空気溜まりが発生するのを防止するために形成される。なお、この実施の形態では、直径の異なる3種類の円筒状のスペーサを用いたが、直径の異なる2種類のスペーサ又は1種類の円筒状のスペーサを用いてもよく、或いは上端及び下端の直径が異なる円錐台筒状のスペーサを用いてもよい。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された貯留複合体91を組立てて貯留槽に充填する手順を説明する。先ず地面を所定の深さの直方体状に掘削し、この掘削部の底面を砂利や砂で締め固めた後、この掘削部の底面及び側面を覆うように遮水シートを広げる。この状態で掘削部の底面に遮水シートを介して底板37を掘削部のコーナから並べて敷き詰めながら、互いに隣接する底板37の凸部37cと凹部(図示せず)を係合するとともに、互いに隣接する4枚の底板37の各コーナ部を第1連結部材31により連結し、かつ最外側に位置して隣接する2枚の底板37の各コーナ部を第2連結部材32により互いに連結する。これにより最下段の水平連結体36が形成される。また互いに隣接する底板37の凸部37cと凹部を係合するときに、底板37の方向性を考慮せずに済むので、貯留複合体の組立作業性を損なうことはない。
次いで最も太い第1スペーサ93aを、最下段の水平連結体36の最外側に位置する底板37の第3及び第4底板用円筒リブ43,44間のリング溝に遊挿し、それ以外に位置する底板37には、第2又は第3スペーサ93b,93cのいずれかを第1〜第4底板用円筒リブ41〜44間の3本のリング溝のいずれかに遊挿した後に、これらのスペーサ93a〜93cの上端に仕切板12の第1〜第4円筒リブ21〜24間の3本のリング溝のいずれかを遊嵌する。そして互いに隣接する仕切板12の凸部12eと凹部12fを係合するとともに、互いに隣接する4枚の仕切板12の各コーナ部を第1連結部材31により連結し、かつ最外側に位置して隣接する2枚の仕切板12の各コーナ部を第2連結部材32により互いに連結する。これにより下から2段目の水平連結体33が形成される。ここで互いに隣接する仕切板12の凸部12eと凹部12fを係合するときに、仕切板12の方向性を考慮せずに済むので、貯留複合体91の組立作業性を損なうことはない。この状態で主軸パイプ16を仕切板12の挿通孔12aに挿通した後に、主軸パイプ16の下端を底板37の第1底板用円筒リブ41に挿入することにより、主軸パイプ16を立設する。このとき主軸パイプ16の下端が底板37の底板本体37aに当接するため、主軸パイプ16の遮水シートへの接触が阻止される。これにより主軸パイプ16のエッジにより透水シートが損傷するのを防止できる。また下から2段目の水平連結体33の最外側に位置する仕切板12のうち最外側に位置する透孔12kに、主軸パイプ16と同一長さの小径の受けパイプ56を挿通する。
上述のように仕切板12の凸部12eがこの仕切板12に隣接する仕切板12の凹部12fに係合し、仕切板12の凹部12fがこの仕切板12に隣接する仕切板12の凸部12eに係合するので、隣接する仕切板12が鉛直方向にずれるのを防止できるとともに、隣同士の仕切板12を強固に連結できる。この結果、複数の仕切板12を同一水平面内に並べて互いに連結された水平連結体33を構造的により一層強化することができる。また隣接する仕切板12同士が凸部12e及び凹部12fにより係合しているため、隣接する仕切板12同士の上下方向のズレを確実に防止できる。更に第1〜第3スペーサ93a〜93cとして廃パイプを用いることにより、廃棄処分に苦慮している廃パイプの有効利用を図ることができる。
次に新たに用意した第1〜第3スペーサ93a〜93cを、下から2段目の水平連結体33を構成する仕切板12の第5〜第8円筒リブ25〜28間の3本のリング溝のいずれかに遊挿する。このとき最も太い第1スペーサ93aを、下から2段目の水平連結体33の最外側に位置する仕切板12の第3及び第4底板用円筒リブ23,24間に遊挿する。上記第1〜第3スペーサ93a〜93cの上端に新たに用意した仕切板12の第1〜第4円筒リブ21〜24間の3本のリング溝のいずれかを遊嵌する。このとき仕切板12の挿通孔12aを主軸パイプ16に嵌入するとともに、仕切板12の透孔12kを小径の受けパイプ56に嵌入する。そして互いに隣接する仕切板12の凸部12eと凹部12fを係合するとともに、互いに隣接する4枚の仕切板12の各コーナ部を第1連結部材31により連結し、かつ最外側に位置して隣接する2枚の仕切板12の各コーナ部を第2連結部材32により互いに連結する。これにより下から3段目の水平連結体33が形成される。
次に新たに用意した第1〜第3スペーサ93a〜93cを、下から3段目の水平連結体33を構成する仕切板の第5〜第8円筒リブ25〜28間の3本のリング溝のいずれかに遊挿する。このとき最も太い第1スペーサ93aを、下から3段目の水平連結体33の最外側に位置する仕切板の第3及び第4底板用円筒リブ23〜24間に遊挿する。上記第1〜第3スペーサ93a〜93cの上端に天板47の第1〜第4天板用円筒リブ53〜54間の3本のリング溝を遊嵌する。このとき天板47の第1天板用円筒リブ51を主軸パイプ16に嵌入する。そして互いに隣接する天板47の凸部47cと凹部(図示せず)を係合するとともに、互いに隣接する4枚の天板47の各コーナ部を第1連結部材31により連結し、かつ最外側に位置して隣接する2枚の天板12の各コーナ部を第2連結部材32により互いに連結する。これにより最上段の水平連結体46が形成される。このようにして掘削部内に貯留複合体91が充填される。
更に発泡倍率が20〜30倍と比較的小さく靱性の比較的高い発泡スチロール板57を用意する。そして上記掘削部内に充填された貯留複合体91の第1〜第3スペーサ93a〜93cのうち最外側に位置する複数の第1スペーサ93aの最外面と、小径の受けパイプ56の外面に発泡スチロール板57を当接させる。これにより複数の発泡スチロール板57が、最下段の水平連結体36と下から2段目の水平連結体33との間の第1〜第3スペーサ93a〜93cを囲み、下から2段目の水平連結体33と下から3段目の水平連結体33との間の第1〜第3スペーサ93a〜93cを囲み、下から3段目の水平連結体33と最上段の水平連結体46との間の第1〜第3スペーサ93a〜93cを囲む。ここで、発泡スチロール板47が倒れてしまうおそれがあるときには、粘着テープ等で仮止めすることが好ましい。この状態で遮水シートの外周部を貯留複合体91の上面に載せて重ね合せることにより、貯留複合体91を発泡スチロール板57とともに遮水シートにより包み込む。このとき主軸パイプ16の上端が天板47の天板本体47aに当接するため、主軸パイプ16の遮水シートへの接触が阻止される。これにより主軸パイプ16のエッジにより透水シートが損傷するのを防止できる。更に掘削部の側面と遮水シートとの隙間に砂又は土を充填する。
このように貯留槽に充填された貯留複合体91では、複数の仕切板12を同一水平面内に並べて互いに連結することにより構成された水平連結体36,33,33,46を複数段(4段)設け、複数段の水平連結体36,33,33,46の間に第1〜第3スペーサ93a〜93cを介装し、複数段の水平連結体33,33を構成する各仕切板12の挿通孔12aに主軸パイプ16を鉛直方向に挿通したので、貯留複合体91に作用する外力のうち鉛直方向の分圧を主軸パイプ16及びスペーサ13が受け、貯留複合体91に作用する外力のうち水平方向の分圧を主軸パイプ16によって上下複数段が互いに連結されて一体化した水平連結体33が受ける。この結果、比較的簡単な形状の部材を組立てて形成された貯留複合体91であっても、比較的大きな構造体としての強度を確保できる。また貯留複合体91を発泡スチロール板57とともに遮水シートで包むので、貯留複合体91に作用する外圧のうち水平方向の分圧が遮水シートに圧接される方向に作用しても、この外圧を発泡スチロール板57の面積の大きな平面が受ける。この結果、遮水シートの損傷を防止できる。
<第4の実施の形態>
図21〜図24は本発明の第4の実施の形態を示す。図21〜図24において図1、図6及び図8と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、仕切板112が、中心に挿通孔112aが形成された正方形板状の仕切板本体112bと、この仕切板本体112bの上方及び下方に仕切板本体112bの全外周にわたって突設された正方形枠状の角筒リブ112cとを有する(図22〜図24)。また仕切板本体112bの下面には、第1の実施の形態と同様に、角筒リブ112cの突出方向と同じ方向(下方)であって挿通孔112aと同心状に4本の第1〜第4円筒リブ21〜24がそれぞれ突設され、仕切板本体112bの上面には、角筒リブ112cの突出方向と反対方向(上方)であって挿通孔112aと同心状に4本の第5〜第8円筒リブ25〜28がそれぞれ突設される。仕切板本体112b、角筒リブ112c及び第1〜第8円筒リブ21〜28は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等のプラスチックにより一体的に成形される。また仕切板112の下面に突設された少なくとも1本の円筒リブは第4円筒リブ24に相当し、仕切板112の上面に突設された少なくとも1本の円筒リブは第8円筒リブ28に相当する。
なお、仕切板本体112bのうち角筒リブ112cと第4及び第8円筒リブ24,28との間であって4つのコーナ部以外の部分には、複数の補強リブ112dが略井桁状に延びて設けられ、これらの補強リブ112d間には、複数の略四角形状の通孔112eがそれぞれ形成される(図24)。また仕切板本体112bのうち4つのコーナ部には、複数の補強リブ112fが放射状に延びて設けられ、これらの補強リブ112fの間の仕切板本体112bには、複数の円形の通孔112gが形成される。これらの通孔112e,112gは、貯留槽に貯留される雨水等を各部に行き渡らせて、貯留槽内に空気溜まりが発生するのを防止するために形成される。また図24中の符号112hは、仕切板本体112bの4つのコーナ部に設けられ、隣接する仕切板同士112を連結する第1又は第2連結部材の第1又は第2係合突起が係合する係合孔である。
一方、仕切板112の4つの側面には凸部113及び凹部114がそれぞれ設けられる。凸部113は、角筒リブ112cの外周面のうち仕切板本体112bより上側であって角筒リブ112cの外周面の長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の長方形板状の第1凸部113aと、角筒リブ112cの外周面のうち仕切板本体112bより下側であって角筒リブ112cの外周面の長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の長方形板状の第2凸部113bとからなる(図22〜図24)。また凹部114は、複数の第1凸部113a間に設けられた第1凹部114aと、複数の第2凸部113b間に設けられた第2凹部114bとからなる。そして第1凸部113aは第2凹部114b直下に位置し、かつ第2凸部113bは第1凹部114a直上に位置し、これにより第1及び第2凸部113a,113bと第1及び第2凹部114a,114bとが角筒リブ112cの外周面に格子状に配置される(図24)。また第1凹部114aは第1又は第2凸部113a,113bに相応する比較的浅い四角形状に形成され、第2凹部114bは第1又は第2凸部113a,113bに相応する比較的浅い四角形状に形成される。更に仕切板112の第1凸部113aがこの仕切板112に隣接する仕切板112の第1又は第2凹部114a,114bに係合し、仕切板112の第2凸部113bがこの仕切板112に隣接する仕切板112の第2又は第1凹部114b,114aに係合するように構成される(図22〜図24)。なお、図示しないが、第1又は第2連結部材により隣接する仕切板112同士を連結するために、仕切板112の4つのコーナ部の補強リブ112f及び角筒リブ112cの高さを低くするとともに、第1又は第2連結部材の厚さを厚くして補強リブ112f及び角筒リブ112cに対向する部分に凹溝を形成することが好ましい。
一方、最下段の水平連結体117を構成する複数の底板118は、正方形板状の底板本体118aと、この底板本体118aの上方に底板本体118aの全外周にわたって突設された正方形枠状の底板用角筒リブ118bとを有する(図21及び図22)。底板用角筒リブ118bの外周面には、底板用凸部118c及び底板用凹部118dが底板用角筒リブ118bの外周面の長手方向にそれぞれ交互に形成される(図22)。底板用凸部118cは上記第1凸部113aと同一形状に形成され、底板用凹部118dは上記第1凹部114aと同一形状に形成される。また最上段の水平連結体121を構成する複数の天板122は、正方形板状の天板本体122aと、この天板本体122aの下方に天板本体122aの全外周にわたって突設された正方形枠状の天板用角筒リブ122bとを有する(図21及び図23)。天板用角筒リブ122bの外周面には、天板用凸部122c及び天板用凹部122dが天板用角筒リブ122bの外周面の長手方向にそれぞれ交互に形成される(図23)。天板用凸部122cは上記第2凸部113bと同一形状に形成され、天板用凹部122dは上記第2凹部114bと同一形状に形成される。更に底板118の底板用凸部118c及び底板用凹部118dはこの底板118に隣接する底板118の底板用凹部118d及び底板用凸部118cにそれぞれ係合し、天板122の天板用凸部122c及び天板用凹部122dはこの天板122に隣接する天板122の天板用凹部122d及び天板用凸部122cにそれぞれ係合するように構成される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された貯留複合体111では、仕切板112を裏返したり、或いは仕切板112の4つの外周面のいずれをこの仕切板112に隣接する仕切板112に密着させても、仕切板112の第1凸部113aがこの仕切板112に隣接する仕切板112の第1又は第2凹部114a,114bに係合し、仕切板112の第2凸部113bがこの仕切板112に隣接する仕切板112の第2又は第1凹部114b,114aに係合する。この結果、仕切板112を比較的容易に敷設できる。また隣接する仕切板112の鉛直方向へのズレに加えて水平方向へのズレを確実に防止できるので、隣同士の仕切板112を更に強固に連結できる。更に複数の仕切板112を同一水平面内に並べて互いに連結された水平連結体116の外周面に突出する第1及び第2凸部113a,113bの先端面が比較的面積の広い平面であるため、水平連結体116の外周面に沿って挿入される部材(例えば発泡スチロール板57)や、水平連結体116の外周面に対向する部材(例えば遮水シート又は透水シート)を損傷するおそれはない。
一方、底板118の4つの外周面のいずれをこの底板118に隣接する底板118に密着させても、底板118の底板用凸部118c及び底板用凹部118dがこの底板118に隣接する底板118の底板用凹部118d及び底板用凸部118cにそれぞれ係合する。この結果、底板118を比較的容易に敷設できる。また、天板122の4つの外周面のいずれをこの天板122に隣接する天板122に密着させても、天板122の天板用凸部122c及び天板用凹部122dがこの天板122に隣接する天板122の天板用凹部122d及び天板用凸部122cにそれぞれ係合する。この結果、天板122を比較的容易に敷設できる。上記以外の動作は、第1の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
なお、上記第1〜第4の実施の形態では、貯留複合体を内部に充填した貯留槽を挙げたが、貯留複合体を内部に充填した貯留浸透槽でもよい。この貯留浸透槽は、地面を掘削して形成された掘削部の底面及び側面に砂利を敷き詰めて透水層を形成したり、或いは掘削部の底面及び側面を透水シート(雨水が徐々に通過可能なシート)で覆うことにより形成される。この貯留浸透槽は、降雨強度が下水道管渠等の流下能力を越える大規模の降雨時に、浸透槽に流れ込んだ雨水を一旦この浸透槽に貯留した後、地中に浸透して拡散される。この結果、下水道管渠や河川が溢れるのを防止できるようになっている。上記貯留浸透槽の内部には本発明の貯留複合体が充填され、この充填された貯留複合体の複数の端部スペーサのうち最外側に位置する複数の端部スペーサの最外面に発泡スチロール板を当接させることにより、発泡スチロール板が複数の端部スペーサ及び連結スペーサを複数段の水平連結体の間毎に囲むように構成される。ここで、貯留複合体を発泡スチロール板とともに透水シートで包む場合、貯留複合体に作用する外圧のうち水平方向の分圧が透水シートに圧接される方向に作用しても、この外圧を発泡スチロール板の面積の大きな平面が受ける。この結果、遮水シートの損傷を防止できる。
また、上記第1〜第4の実施の形態では、仕切板の下面及び上面に円筒リブを4本ずつ設け、底板の上面に底板用円筒リブを4本設け、天板の下面に天板用円筒リブを4本設けたが、それぞれ3本ずつであってもよく、又はそれぞれ5本ずつであってもよく、或いはそれ以上の本数ずつであってもよい。また、上記第1、第3及び第4の実施の形態では、水平連結体を4段としたが、3段又は5段以上であってもよく、上記第2の実施の形態では、水平連結体を3段としたが、4段以上であってもよい。また、上記第1〜第4の実施の形態では、地下に完全に埋設された地下貯留槽を挙げたが、地下に全く埋設せずに地上に設置された地上貯留槽、或いは下部が地下に埋設され上部が地上に突出するように設置された半地下貯留槽であってもよい。更に、上記第1〜第4の実施の形態では、底板及び天板を用いたが、貯留複合体を包むためのシートを用いない場合には、底板及び天板に替えて仕切板をそのまま用いてもよい。
本発明の貯留複合体は、比較的簡単な形状の仕切板、スペーサ等の部材を用いることにより、これらの部材を成形する金型の製作工数を低減できるとともに、貯留槽及び貯留浸透槽の内部の充填材として利用できる。
11,71,91,111 貯留複合体
12,112 仕切板
12a,112a 挿通孔
12e,113 凸部
12f,114 凹部
13 端部スペーサ
13a 大径筒部
13b 小径筒部
14,74 連結スペーサ
16 主軸パイプ
21〜28 円筒リブ
33,36,46,116 水平連結体
37 底板
47 天板
57 発泡スチロール板
93 スペーサ
113a 第1凸部
113b 第2凸部
114a 第1凹部
114b 第2凹部

Claims (12)

  1. 貯留槽又は貯留浸透槽の内部に充填される貯留複合体において、
    下面に少なくとも1本の円筒リブが突設されかつ上面に少なくとも1本の円筒リブが突設された複数の正方形板状の仕切板と、
    前記仕切板の下面又は上面のいずれか一方又は双方に前記円筒リブに嵌合して接続される大径筒部とこの大径筒部と一体的に形成され前記大径筒部より小径に形成された小径筒部とを有する複数の漏斗状の端部スペーサと、
    互いに対向する一対の前記端部スペーサの小径筒部に両端がそれぞれ嵌合され鉛直方向に延びる複数の円筒状の連結スペーサと
    を備え、
    前記仕切板の一辺の長さをSとするとき前記円筒リブが前記大径筒部と嵌合する部分の直径Tが0.40S〜0.95Sの範囲内に設定され、
    前記複数の仕切板を同一水平面内に並べて互いに連結することにより構成される水平連結体が複数段設けられ、
    前記複数段の水平連結体の間に前記端部スペーサ及び前記連結スペーサが介装された
    ことを特徴とする貯留複合体。
  2. 前記複数の仕切板の中心に挿通孔がそれぞれ形成され、前記複数段の水平連結体を構成する各仕切板の挿通孔に主軸パイプが鉛直方向に挿通された請求項1記載の貯留複合体。
  3. 最下段の水平連結体を構成する複数の仕切板の下面を平らに形成することにより複数の底板が形成され、
    最上段の水平連結体を構成する複数の仕切板の上面を平らに形成することにより複数の天板が形成された請求項1記載の貯留複合体。
  4. 前記複数段の水平連結体の鉛直方向の間隔が下部より上部の方が大きくなるように構成された請求項1記載の貯留複合体。
  5. 前記仕切板の4つの側面に凸部及び凹部がそれぞれ設けられ、前記仕切板の凸部がこの仕切板に隣接する仕切板の凹部に係合し、前記仕切板の凹部がこの仕切板に隣接する仕切板の凸部に係合するように構成された請求項1記載の貯留複合体。
  6. 前記仕切板が、正方形板状の仕切板本体と、この仕切板本体の上方及び下方に前記仕切板本体の全外周にわたって突設された正方形枠状の角筒リブとを有し、
    前記凸部が、前記角筒リブの外周面のうち前記仕切板本体より上側であって前記角筒リブの外周面の長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の長方形板状の第1凸部と、前記角筒リブの外周面のうち前記仕切板本体より下側であって前記角筒リブの外周面の長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の長方形板状の第2凸部とからなり、
    前記凹部が、前記複数の第1凸部間に設けられた第1凹部と、前記複数の第2凸部間に設けられた第2凹部とからなり、
    前記第1凸部が前記第2凹部直下に位置しかつ前記第2凸部が前記第1凹部直上に位置することにより前記第1及び第2凸部と前記第1及び第2凹部とが前記角筒リブの外周面に格子状に配置され、
    前記仕切板の第1凸部がこの仕切板に隣接する仕切板の第1又は第2凹部に係合し、前記仕切板の第2凸部がこの仕切板に隣接する前記仕切板の第2又は第1凹部に係合するように構成された請求項5記載の貯留複合体。
  7. 貯留槽又は貯留浸透槽の内部に充填される貯留複合体において、
    中心に挿通孔が形成され下面に前記挿通孔と同心状に複数の円筒リブがそれぞれ突設されかつ上面に前記挿通孔と同心状に複数の円筒リブがそれぞれ突設された複数の正方形板状の仕切板と、
    前記仕切板の下面又は上面のいずれか一方又は双方に前記複数の円筒リブ間の複数のリング溝のいずれかにそれぞれ遊挿するように接続された複数の円錐台筒状又は円筒状のスペーサと、
    前記仕切板の挿通孔に挿通される主軸パイプと
    を備え、
    前記複数の仕切板を同一水平面内に並べて互いに連結することにより構成される水平連結体が複数段設けられ、
    前記複数段の水平連結体の間に前記スペーサが介装され、
    前記複数段の水平連結体を構成する各仕切板の挿通孔に前記主軸パイプが鉛直方向に挿通され、
    前記仕切板の4つの側面に凸部及び凹部がそれぞれ設けられ、
    前記仕切板の凸部がこの仕切板に隣接する仕切板の凹部に係合し、
    前記仕切板の凹部がこの仕切板に隣接する仕切板の凸部に係合するように構成された
    ことを特徴とする貯留複合体。
  8. 前記仕切板が、中心に挿通孔が形成された正方形板状の仕切板本体と、この仕切板本体の上方及び下方に前記仕切板本体の全外周にわたって突設された正方形枠状の角筒リブとを有し、
    前記凸部が、前記角筒リブの外周面のうち前記仕切板本体より上側であって前記角筒リブの外周面の長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の長方形板状の第1凸部と、前記角筒リブの外周面のうち前記仕切板本体より下側であって前記角筒リブの外周面の長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の長方形板状の第2凸部とからなり、
    前記凹部が、前記複数の第1凸部間に設けられた第1凹部と、前記複数の第2凸部間に設けられた第2凹部とからなり、
    前記第1凸部が前記第2凹部直下に位置しかつ前記第2凸部が前記第1凹部直上に位置することにより前記第1及び第2凸部と前記第1及び第2凹部とが前記角筒リブの外周面に格子状に配置され、
    前記仕切板の第1凸部がこの仕切板に隣接する仕切板の第1又は第2凹部に係合し、前記仕切板の第2凸部がこの仕切板に隣接する前記仕切板の第2又は第1凹部に係合するように構成された請求項7記載の貯留複合体。
  9. 請求項1ないし6いずれか1項に記載の貯留複合体を内部に充填し、この充填された貯留複合体の複数の端部スペーサのうち最外側に位置する複数の端部スペーサの最外面に発泡スチロール板を当接させることにより、前記発泡スチロール板が前記端部スペーサ及び前記連結スペーサを前記複数段の水平連結体の間毎に囲むように構成された貯留槽。
  10. 請求項7又は8に記載の貯留複合体を内部に充填し、この充填された貯留複合体の複数のスペーサのうち最外側に位置する複数のスペーサの最外面に発泡スチロール板を当接させることにより、前記発泡スチロール板が前記複数のスペーサを前記複数段の水平連結体の間毎に囲むように構成された貯留槽。
  11. 請求項1ないし6いずれか1項に記載の貯留複合体を内部に充填し、この充填された貯留複合体の複数の端部スペーサのうち最外側に位置する複数の端部スペーサの最外面に発泡スチロール板を当接させることにより、前記発泡スチロール板が前記端部スペーサ及び前記連結スペーサを前記複数段の水平連結体の間毎に囲むように構成された貯留浸透槽。
  12. 請求項7又は8に記載の貯留複合体を内部に充填し、この充填された貯留複合体の複数のスペーサのうち最外側に位置する複数のスペーサの最外面に発泡スチロール板を当接させることにより、前記発泡スチロール板が前記複数のスペーサを前記複数段の水平連結体の間毎に囲むように構成された貯留浸透槽。
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