JP5383476B2 - コイル状金属線材の処理装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、このC形フックに上下動の振動を与えて酸洗する場合、コイル状鋼線材とC形フックとの接触面は上下方向に接触しているため、C形フックに上下動の振動を与えても、処理液を効果的に浸入させることが困難である。
しかしながら、この手法では、振動処理を中断してC形フックを上下させ、接触面を露出させる必要があり、処理時間の点で満足すべきものではなかった。また、浴槽底部に傾斜面を設ける必要があった。
しかしながら、この手法でも、振動処理を中断してC形フックを上下させ、接触面を露出させる必要があり、処理時間の点で満足すべきものではなかった。また、浴槽底部に反転手段を設ける必要があった。
(a)吊りビーム部と、(b)前記吊りビーム部に設けられ、走行ホイストに着脱自在に懸下させることのできる係止部と、(c)前記吊りビーム部から下方に懸下した状態で吊りビーム部に固定され、コイル状金属線材を懸垂させることのできるC形フック部と、(d)前記吊りビーム部に設けられた掛置部とを含むコイル状金属線材吊下装置を、前記走行ホイストから脱離して着脱自在に保持した状態で、C形フック部に懸垂されたコイル状金属線材を浸漬処理浴内の処理液に浸漬させることのできるコイル状金属線材の処理装置であって、
前記処理装置が、
(1)前記掛置部を載置することのできる載置部、
(2)前記載置部を備えた加振部、
(3)前記加振部に接触する緩衝部、
(4)前記緩衝部を介して前記加振部を支持する基台、
(5)前記加振部に接触して設けた偏位部、及び
(6)前記偏位部を介して前記加振部に振動を伝えることのできる振動体
を含むことを特徴とする、コイル状金属線材の処理装置によって解決することができる。
本発明装置は、振動体をC形フック毎に設ける必要がなく、振動処理が必要な処理浴にのみ併設することができるので、必要な振動体の設置数が減少する。なお、本発明装置を処理浴に併設するだけでなく、処理浴と一体的に構成することもできる。また、各処理浴毎に適切な振動条件を設定することが可能になるだけでなく、処理対象のコイル状金属線材の種類の変更に対する振動条件の変更操作も煩雑ではない。更に、各処理浴毎の使用環境の差異に対応して振動体を保護することが可能になる。すなわち、酸洗浴のように酸蒸気に曝される処理浴に併設する場合には、酸蒸気の影響を受けないような保護カバーを設け、単に水蒸気に曝されるだけの処理浴に併設する場合には、簡易な保護カバーにすることができる。
図1は、本発明装置1に、コイル状金属線材吊下装置3を載置した状態で、C形フック部33に懸垂されたコイル状金属線材5を浸漬処理浴6(壁面61の一部を切り欠いて示す)の処理液7に浸漬した状態を示す模式的斜視図である。なお、コイル状金属線材の代表例は、コイル状鋼線材であり、浸漬処理浴の代表例は、酸洗浴である。
本発明装置1と共に用いるコイル状金属線材吊下装置3は、棒状の吊りビーム部31、前記吊りビーム部31に設けられた係止部32(32a,32b)と、前記吊りビーム部31から下方に懸下した状態で吊りビーム部31に固定されたC形フック部33と、前記吊りビーム部31の両端に設けられた掛置部34(34a,34b)とを含む。
〔1〕載置部18aを備えた加振部11aと、緩衝部としてのコイルバネ12aと、基台15aと、偏位部13aと、振動体としての振動モータ14aとを含む加振ユニット1A及び、
〔2〕載置部18bを備えた加振部11bと、緩衝部としてのコイルバネ12bと、基台15bと、偏位部13bと、振動体としての振動モータ14bとを含む加振ユニット1B
からなる。
図2及び図3は、偏位部を使用せずに、振動モータ14を直接に加振部11に取り付けた場合を示す。図2に示すように、振動モータ14の回転軸が板状加振部11の底面に対して平行方向で、C形フック部33の水平バー部36と平行方向になるように振動モータ14を加振部11取り付けると、加振部11は図2の矢印Vに示すように、基台15に関して垂直方向に振動する。従って、加振部11に載置された吊りビーム部31は鉛直方向に振動し、コイル状鋼線材には上下方向の振動のみが与えられ、回転することはない。また、図3に示すように、振動モータ14の回転軸が板状加振部11の底面に対して平行方向で、C形フック部33の水平バー部36と垂直方向になるように振動モータ14を加振部11に取り付けても、加振部11は図3の矢印Vに示すように、基台15に関して垂直方向に振動する。従って、加振部11に載置された吊りビーム部31は鉛直方向に振動し、コイル状鋼線材には上下方向の振動のみが与えられ、回転することはない。
図4に示すように、振動モータ14の回転軸の方向が三角柱偏位部13の斜面13Aに平行で、その傾斜方向と垂直になり、しかもC形フック部33の水平バー部36が延びる方向と平行になるように、振動モータ14を三角柱偏位部13の斜面13Aに取り付けると、振動モータ14は、図4の矢印Sに示すように、三角柱偏位部13の斜面13Aに対して垂直方向に振動を与えるので、加振部11も同じ方向に振動する。この振動は、振動成分に分解すれば、基台15に関して矢印Hの水平方向の振動成分と矢印Vの垂直方向の振動成分からなり、こうした振動が加振部11に与えられたことになる。
従って、図4及び図5に示す場合は、いずれも、加振部11に載置された吊りビーム部31に吊り下げられたコイル状鋼線材に上下方向の振動が与えられると同時に、コイル状鋼線材が回転する。
最初に、コイル状金属線材吊下装置3に設けられたC形フック部33の水平バー部36に、コイル状金属線材としての鋼線材5を吊り下げた状態で、走行ホイストにより、コイル状金属線材吊下装置3を浸漬処理浴6の上方に搬送する。続いて、コイル状金属線材吊下装置3を下方に降下させ、コイル状金属線材吊下装置3の吊りビーム部31に設けられた掛置部34a,34bを、加振ユニット1A,1Bに設けられた載置部18a,18bに載置させる。この載置が終了した後、係止部32a,32bと走行ホイストとの連結を取り外す。こうして、コイル状金属線材吊下装置3は本発明装置1に載置され、鋼線材5の全体が浸漬処理浴6の処理液7(例えば、硫酸水溶液)に完全に浸漬される。なお、必要により、処理液7の液面を調整する。
3・・・コイル状金属線材吊下装置;5・・・コイル状金属線材;
6・・・浸漬処理浴;7・・・処理液;11,11a,11b・・・加振部;
12,12a,12b・・・コイルバネ;13,13a,13b・・・偏位部;
14,14a,14b・・・振動モータ;15,15a,15b・・・基台;
16,16a,16b・・・加振部支持フレーム;17,17a,17b・・・支持台;
18,18a,18b・・・載置部;31・・・吊りビーム部;
32,32a,32b・・・係止部;33・・・C形フック部;
34,34a,34b・・・掛置部;35・・・連結部;36・・・水平バー部;
61・・・浸漬処理浴の壁面。
Claims (1)
- (a)吊りビーム部と、(b)前記吊りビーム部に設けられ、走行ホイストに着脱自在に懸下させることのできる係止部と、(c)前記吊りビーム部から下方に懸下した状態で吊りビーム部に固定され、コイル状金属線材を懸垂させることのできるC形フック部と、(d)前記吊りビーム部に設けられた掛置部とを含むコイル状金属線材吊下装置を、前記走行ホイストから脱離して着脱自在に保持した状態で、C形フック部に懸垂されたコイル状金属線材を浸漬処理浴内の処理液に浸漬させることのできるコイル状金属線材の処理装置であって、
前記処理装置が、
(1)前記掛置部を載置することのできる載置部、
(2)前記載置部を備えた加振部、
(3)前記加振部に接触する緩衝部、
(4)前記緩衝部を介して前記加振部を支持する基台、
(5)前記加振部の底面に接触して設け、前記底面に対して斜面を提供する三角柱偏位部、及び
(6)前記三角柱偏位部の斜面に取り付け、前記三角柱偏位部を介して前記加振部に振動を伝えることのできる振動体
を含み、
前記三角柱偏位部の斜面と、前記加振部の底面との間の角度が、5°〜30°である
ことを特徴とする、コイル状金属線材の処理装置。
Priority Applications (1)
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JP2009298155A JP5383476B2 (ja) | 2009-12-28 | 2009-12-28 | コイル状金属線材の処理装置 |
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JP2009298155A JP5383476B2 (ja) | 2009-12-28 | 2009-12-28 | コイル状金属線材の処理装置 |
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JP5383476B2 true JP5383476B2 (ja) | 2014-01-08 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009298155A Active JP5383476B2 (ja) | 2009-12-28 | 2009-12-28 | コイル状金属線材の処理装置 |
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2009
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