JP6848408B2 - ガラス物品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス物品の製造方法の技術に関し、より詳しくは、ガラス物品の製造工程において超音波を用いてガラス物品を洗浄する場合、より洗浄効果を高めるための技術に関する。
ガラス物品の製造工程において、当該ガラス物品に付着した微細な粉塵や油脂等の付着物は、従来、作業者の手により前記ガラス物品を洗浄することによって除去することとしていた。
しかしながら、各作業者の技量によって洗浄後のガラス物品の仕上り度合にバラツキが生じることや、人件費が嵩み最終製品としてのガラス物品のコスト低減化の障害となることや、例えば厚みが数mm以内の薄板ガラスからなるガラス物品に対して人力による洗浄作業が困難であることなどの理由から、近年では、バッチ型の超音波式洗浄装置を用いてガラス物品を洗浄することにより除去するのが一般的となっている(例えば、「特許文献1」を参照)。
ここで、バッチ型の超音波式洗浄装置は、例えば、洗浄液を貯溜する洗浄槽、および当該洗浄槽の底面や側面に配設される超音波振動子などにより構成される。
そして、超音波振動子より発せられる超音波によって洗浄液が振動し、当該洗浄液中に被洗浄物であるガラス物品が浸漬される。
これにより、洗浄液を介して超音波の振動がガラス物品に伝播され、当該ガラス物品に付着していた付着物がより効果的に除去される。
特開平8−141532号公報
ところで、洗浄液中においては、超音波振動子より発せられる超音波の波形に基づき、振動の振幅が大きな領域と小さな領域とが交互に発生するところ、これら振幅の大小によって洗浄効果の高い領域と低い領域とが交互に発生することとなり、ガラス物品に対して洗浄ムラを生み出す要因となっていた。
また、ガラス物品より一旦除去された後洗浄液中を浮遊する付着物が、超音波の振動によって洗浄槽の中央部へと集められて滞留し、再びガラス物品の中央部に付着する恐れもあった。
このようなことから、バッチ型の超音波式洗浄装置のように、超音波を用いてガラス物品を洗浄する場合において、より洗浄効果を高めるための技術が切望されていた。
前記「特許文献1」においては、超音波振動子より発せられる超音波の振動が、洗浄液を介して被洗浄物に均一に伝播されることを目的として、当該被洗浄物を上下方向等に可動させることが示されている。しかしながら、上下方向のみの可動では、超音波の波形や伝播方向と、被洗浄物の可動方向や可動幅等を考慮すると、より洗浄効果を高めるという観点では不十分である。
本発明は、以上に示した現状の問題点を鑑みてなされたものであり、洗浄槽に洗浄液を貯溜し、該洗浄槽に配設された超音波発生手段によって前記洗浄液中に超音波を発生させ、支持手段によってガラス物品を支持しつつ該ガラス物品を前記洗浄液中に浸漬することにより前記ガラス物品を洗浄する、ガラス物品の製造方法であって、ガラス物品の洗浄効果をより高め、高品質なガラス物品を得ることができるガラス物品の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明に係るガラス物品の製造方法は、洗浄槽に洗浄液を貯溜し、該洗浄槽に配設された超音波発生手段によって前記洗浄液中に超音波を発生させて伝播させ、支持手段によってガラス物品を支持しつつ該ガラス物品を前記洗浄液中に浸漬することにより前記ガラス物品を洗浄する、ガラス物品の製造方法であって、前記洗浄液中において、前記超音波の伝播方向と平行、且つ水平方向であるX軸方向、および垂直方向であるY軸方向に、前記支持手段を介して前記ガラス物品を同時に揺動させることを特徴とするものである。
このような構成を有することにより、洗浄液はガラス物品によって略円形状の軌跡を描くように撹拌されることとなり、例えば、既にガラス物品より除去され洗浄液中を浮遊する付着物が、超音波の振動によって洗浄槽の中央部へと集められて滞留するようなこともなく、均一に分散されることとなり、再びガラス物品の中央部に付着するのを防止することができる。
また、洗浄液中において、ガラス物品を略円形状の軌跡を描くように可動させることにより、当該ガラス物品における、超音波による洗浄効果の低い領域に曝されていた箇所を、超音波による洗浄効果の高い領域に周期的に移動させることが可能となり、当該ガラス物品に対する洗浄ムラの発生を防止することができる。
また、本発明に係るガラス物品の製造方法において、前記超音波発生手段が発する超音波の波長はλであり、前記支持手段による前記ガラス物品の前記X軸方向および/またはY方向への揺動幅はλ/4であることが好ましい。
このような構成を有することにより、洗浄液中において、ガラス物品における、超音波による洗浄効果の低い領域に曝されていた箇所を、超音波による洗浄効果の高い領域に向かってより効果的に周期的に移動させることが可能となり、当該ガラス物品に対する洗浄ムラの発生をより確実に防止することができる。
また、本発明に係るガラス物品の製造方法において、前記超音波発生手段は、前記洗浄槽の底面に配設される第一超音波発生手段と、前記洗浄槽の対向する一対の側面に各々配設される第二超音波発生手段および第三超音波発生手段と、からなり、前記第一超音波発生手段は、前記Y軸方向に向かって前記洗浄液中に伝播する超音波を発し、前記第二超音波発生手段および前記第三超音波発生手段は、前記X軸方向に向かって前記洗浄液中に伝播する超音波を各々発することが好ましい。
このような構成を有することにより、ガラス物品に付着する付着物に対して、X軸方向およびY軸方向の二方向より超音波の振動を伝播させることが可能となり、超音波による洗浄効果をより高めることができる。
また、本発明に係るガラス物品の製造方法において、前記洗浄槽において、前記洗浄液は、オーバーフローの状態にあることが好ましい。
このような構成を有することにより、ガラス物品より除去された付着物を含む洗浄液は、洗浄槽より排出される一方、新たな洗浄液が洗浄槽内に供給されることとなり、洗浄液の清浄性を維持することができる。
また、本発明に係るガラス物品の製造方法は、前記洗浄液中において、前記ガラス物品が、前記X軸方向およびY軸方向と互いに直交するZ軸方向に、前記洗浄槽と相対的に揺動されることが好ましい。
このように、洗浄液中にてガラス物品をX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向に同時に揺動することで、当該ガラス物品を、例えば、略円形状の軌跡をZ軸方向に傾斜させた三次元的な形状からなる軌跡を描くように揺動させることが可能となる。
その結果、洗浄液を三次元的に撹拌させることが可能となり、例えば曲面を有した形状からなるガラス物品であっても、当該曲面に付着する付着物を、より効果的に洗浄液の流れに曝すことができ、十分な洗浄効果を期待することができる。
また、本発明に係るガラス物品の製造方法において、前記ガラス物品は、板形状からなることが好ましい。
このような形状からなるガラス物品であれば、洗浄液中における超音波の伝播方向に対して平面が平行となるようにして配置することにより、当該超音波がガラス物品と干渉して洗浄効果が低下することもなく、十分な洗浄効果を期待することができる。
また、本発明に係るガラス物品の製造方法において、前記ガラス物品は、曲面を有した形状からなることが好ましい。
即ち、前述したように、本発明に係るガラス物品の製造方法によれば、洗浄液中にてガラス物品をX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向に同時に揺動することで、当該洗浄液をあらゆる方向に三次元的に撹拌させることが可能となる。
その結果、例え曲面を有した形状からなるガラス物品であっても、当該曲面に付着する付着物を、より効果的に洗浄液の流れに曝すことができ、十分な洗浄効果を期待することができる。
また、本発明に係るガラス物品の製造方法において、前記ガラス物品は、球体状からなることが好ましい。
このように、本発明に係るガラス物品の製造方法によれば、曲面を有する形状の中でも、特に当該曲面の占める割合の多い球体形状からなるガラス物品であっても、十分な洗浄効果を期待することができる。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明に係るガラス物品の製造方法によれば、ガラス物品の洗浄効果をより高め、高品質なガラス物品を得ることができる。
本発明の一実施形態における超音波式洗浄装置の全体的な構成を示した正面図。 本発明の一実施形態における超音波式洗浄装置の全体的な構成を示した側面図。 本発明の一実施形態における超音波式洗浄装置の全体的な構成を示した平面図。 洗浄槽内において、ガラス物品の揺動動作を伴う場合の超音波振動子より発せられる超音波の波形の様子を示した図であって、(a)は洗浄槽の側面に配設された超音波振動子による超音波の波形を示した正面概略図、(b)は洗浄槽の下面に配設された超音波振動子による超音波の波形を示した正面概略図。 洗浄槽内において、ガラス物品の揺動動作を伴わない場合の超音波振動子より発せられる超音波の波形の様子を示した図であって、(a)は洗浄槽の側面に配設された超音波振動子による超音波の波形を示した正面概略図、(b)は洗浄槽の下面に配設された超音波振動子による超音波の波形を示した正面概略図。 本発明の別実施形態における超音波式洗浄装置の全体的な構成を示した側面図。 ガラス物品の付着物の状態を模式的に示した概念図。
次に、発明の実施形態について、図1乃至図7を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図1、図2、図3、および図6に示した矢印の方向によって、超音波式洗浄装置1(または別実施形態における超音波洗浄装置101)のX軸方向(左右方向)、Y軸方向(上下方向)、およびZ軸方向(前後方向)を規定して記述する。
また、図4および図5に示した矢印の方向によって、洗浄槽10のX軸方向(左右方向)、Y軸方向(上下方向)、およびZ軸方向(前後方向)を規定して記述する。
[超音波式洗浄装置1の構成]
先ず、本発明に係るガラス物品の製造方法を具現化する、超音波洗浄装置1の構成について、図1、図2、および図3を用いて説明する。
本実施形態における超音波洗浄装置1(以下、単に「洗浄装置1」と記載する)は、ガラス物品の一例であるガラス基板(板ガラス)Gを洗浄液中に浸漬して、超音波による振動を伝播させることにより、当該ガラス基板Gを洗浄する、バッチ型の洗浄装置である。
なお、本実施形態においては、被洗浄物としてガラス基板Gを挙げているが、例えば、球体状のガラス物品や、表面の一部に曲面を有する三次元的なガラス物品であってもよい。
洗浄装置1は、図1に示すように、主に、洗浄槽10、被洗浄物保持部20、駆動機構部30、およびこれらの構成部位10・20・30を支持する基体フレーム40などにより構成される。
洗浄槽10は、洗浄液を貯溜するためのものであり、当該洗浄槽10内においてガラス基板Gの洗浄作業が行われる。
洗浄槽10は、上面を開口された槽本体11を備え、当該槽本体11は、基体フレーム40より前方に延設された架台41上に固設される。
槽本体11の上側縁部には、オーバーフロー槽12が固設されている。
また、槽本体11の底面11aには、給水口11dが穿孔されるとともに、オーバーフロー槽12の底面12aには、排水口12bが穿孔されている。
ここで、洗浄装置1の機外には回収タンク13が配設されており、当該回収タンク13は、一方において給水口11dと配管部材を介して連通されるとともに、他方において排水口12bと配管部材を介して連通されている。
また、回収タンク13と給水口11dとを繋ぐ配管部材の中途部には、ポンプ14およびフィルタ15が順に配置されている。
そして、回収タンク13には、供給配管13aおよび排出配管13bが各々配設されており、当該供給配管13aを介して、常時新たな洗浄液が回収タンク13内に供給されるとともに、前記排出配管13bを介して、回収タンク13よりオーバーフローする洗浄液が外部へ排出されるようになっている。
このような構成を有することにより、洗浄槽10においては、槽本体11より溢れ出した洗浄液が、オーバーフロー槽12によって一旦受止められた後、排水口12bを介して当該オーバーフロー槽12の外部に排出され、回収タンク13に供給される。
そして、回収タンク13に供給された洗浄液は、供給配管13aを介して回収タンク13に別途供給される新たな洗浄液と混和されて更新され、その後、ポンプ14およびフィルタ15を通過して給水口11dに送られ、槽本体11に供給される。
このように、本実施形態においては、洗浄槽10に貯溜される洗浄液が、槽本体11と回収タンク13との間で、常に循環される構成となっている。
その結果、洗浄槽10において、洗浄液は、常にオーバーフローの状態にあり、ガラス基板Gより除去された付着物を含む洗浄液は、洗浄槽10より排出される一方、新たな洗浄液が洗浄槽10内に供給されることとなり、洗浄液の清浄性を維持することができる。
槽本体11の底面11a、右側面11b、および左側面11cには、超音波発生手段の一例である超音波振動子16・16・16が各々配設される。
槽本体11の底面11aに配設される、第一超音波発生手段としての超音波振動子16(以下、適宜「下側超音波振動子16A」と記載する)は、上下方向(Y軸方向)に伝播する超音波を発生させて、槽本体11内に貯溜される洗浄液を振動させることにより、当該洗浄液の洗浄効果を高める。
また、槽本体11の対向する一対の側面、即ち右側面11bおよび左側面11cに各々配設される、第二超音波発生手段としての超音波振動子16(以下、適宜「右側超音波振動子16B」と記載する)、および第三超音波発生手段としての超音波振動子16(以下、適宜「左側超音波振動子16C」と記載する)は、左右方向(X軸方向、即ち下側超音波振動子16Aより発せられる超音波の伝播方向との正面視直交方向)に伝播する超音波を発生させて、槽本体11内に貯溜される洗浄液を振動させることにより、当該洗浄液の洗浄効果を高める。
なお、これらの超音波振動子16・16・16より発せられる超音波の伝播方向については、被洗浄物であるガラス基板Gによって振動が打ち消されるのを極力避けるために、当該ガラス基板Gの平面に対して、平行となるように設定することが好ましい。
従って、後述するように、洗浄槽10内におけるガラス基板Gの配置姿勢が、前後方向(Z軸方向、即ち下側超音波振動子16Aより発せられる超音波の伝播方向との側面視直交方向)に平面を向けた状態となることから、本実施形態においては、左右方向に伝播する超音波の発生源として、槽本体11の右側面11bおよび左側面11cに超音波振動子16・16を配設することとしている。
また、槽本体11に備えられる超音波振動子16の個数については、本実施形態に限定されることはなく、例えば、一個の下側超音波振動子16Aのみであってもよい。
但し、本実施形態に示すように、下側超音波振動子16A、右側超音波振動子16B、および左側超音波振動子16Cからなる三個の超音波振動子16・16・16を設ける構成とすることにより、ガラス基板Gに付着する付着物に対して、X軸方向およびY軸方向の二方向より超音波の振動を伝播させることが可能となり、超音波による洗浄効果をより高めることができる。
次に、被洗浄物保持機構20について説明する。
被洗浄物保持機構20は、複数のガラス基板G・G・・・を所定の姿勢にて纏めて保持するものである。
被洗浄物保持機構20は、例えば図2に示すように、支持フレーム21、昇降ベース22、第一規制ガイド機構23、および第二規制ガイド機構24などにより構成される。
支持フレーム21は、ガラス基板Gを支持する支持手段の一例であって、複数のガラス基板G・G・・・が載置される載置台部21A、および当該載置台部21Aを下面より支持する支持アーム部21Bなどにより構成される。
ここで、支持アーム部21Bは、側面視にてクランク状に形成されており、例えば、支持フレーム21によって保持された複数のガラス基板G・G・・・を洗浄液中に浸漬する際において、槽本体11やオーバーフロー槽12との干渉を防止する構成となっている。
このような構成からなる支持フレーム21において、複数のガラス基板G・G・・・は、前後方向(Z軸方向)に平面を向けつつ一直線状に並設された状態にて、載置台部21Aの上面に載置される。
また、これら複数のガラス基板G・G・・・は、互いに隣接するガラス基板G・Gが所定の隙間を有するように互いに離間した状態で、載置台部21Aの上面に載置される。
昇降ベース22は、例えば板状部材からなり、支持フレーム21の後方側(支持フレーム21において、載置台部21A側との反対側)において、前後方向(Z軸方向)に平面を向けた状態にて配設される。
そして、昇降ベース22の前方側(支持フレーム21側)の平面には、例えば直動案内ガイドからなる第一規制ガイド機構23が、可動方向を左右方向(X軸方向)として配設されており、当該第一規制ガイド機構23を介して、昇降ベース22は、支持フレーム21と連結される。
一方、昇降ベース22の後方側(支持フレーム21側との反対側)には、例えば直動案内ガイドからなる第二規制ガイド機構24が、可動方向を上下方向(Y軸方向)として配設されており、当該第二規制ガイド機構24を介して、昇降ベース22は、基体フレーム40と連結される。
このように、本実施形態における洗浄装置1においては、前方に向かって、基体フレーム40、第二規制ガイド機構24、昇降ベース22、第一規制ガイド23、および支持フレーム21と順に配設される。
そして、支持フレーム21は、第一規制ガイド23を介して、昇降ベース22に対し左右方向(X軸方向)に移動可能に設けられるとともに、支持フレーム21および昇降ベース22は、第二規制ガイド24を介して、基体フレーム40に対し上下方向(Y軸方向)に一体的に移動可能に設けられる。
昇降ベース22の端部(本実施形態においては、上端部)には、第一駆動モータ25が、出力軸25aを前方に向けて配設される。
また、前記出力軸25aの先端部には、摺動ローラー26が軸心方向を前後方向(Z軸方向)として回転可能に設けられる。
ここで、図1に示すように、摺動ローラー26は、出力軸25aの軸心に対して偏心させた状態にて配置される。
一方、支持フレーム21の上端部には、上下方向(Y軸方向)に延出する長円形状の孔部21C1を有したカム板部21Cが、第一駆動モータ25(図2を参照)と対向して配設されており、当該孔部21C1内に摺動ローラー26が挿通されている。
そして、第一駆動モータ25が回転駆動することにより、摺動ローラー26は出力軸25aを中心として回転移動される。
その結果、摺動ローラー26は孔部21C1内を摺動することとなり、これに伴い、支持フレーム21が左右方向(X軸方向)に揺動される。
このように、本実施形態においては、支持フレーム21を左右方向(X軸方向)に往復移動させるための駆動機構を、第一駆動モータ25、摺動ローラー26、およびカム板部21Cからなるカム機構により構築することとしているが、これに限定されることはなく、例えば、エアシリンダーや油圧シリンダー等からなる流体エネルギーを用いたアクチュエータや、サーボモータおよびボールねじ等からなる電気エネルギーを用いたアクチュエータなどを用いて構築することとしてもよい。
次に、駆動機構30について説明する。
駆動機構30は、支持フレーム21に駆動力を伝達し、基体フレーム40に対して当該支持フレーム21を上下方向(Y軸方向)に移動させるためのものである。
駆動機構30は、例えば図2に示すように、牽引部材31、第二駆動モータ32、第三駆動モータ33、アイドラー34、およびウエイト35などにより構成される。
牽引部材31は、例えばローラチェーン等からなり、その一端部は、ウエイト35と連結されるとともに、その他端部は、支持フレーム21の側端部(本実施形態においては、右側端部)より突設された、連結支持部21Dと連結される。
また、牽引部材31は、その中途部において、後述する複数のスプロケット36・37・38に係合しつつ、屈曲された状態によって配設される。
そして、牽引部材31は、これら複数のスプロケット36・37・38の回転方向に伴い、その一端部側(ウエイト35側)、または他端部側(支持フレーム21側)へと移動される。
これにより、昇降ベース22は、支持フレーム21とともに牽引部材31によって上方に牽引され(上昇し)、または支持フレーム21とともに牽引部材31を伴いつつ自重によって下降する。
第二駆動モータ32は、洗浄槽10の直上に位置する支持フレーム21へのガラス基板Gの搭載・離脱を行う「待機位置」(図1中の実線で示された被洗浄物保持機構20の位置)と、当該「待機位置」の直下に位置し洗浄槽10に貯溜された洗浄液中にガラス板Gを浸漬して洗浄する「洗浄位置」(図1中の二点鎖線で示された被洗浄物保持機構20の位置)との間において、支持フレーム21を往復移動(昇降)させるための駆動源として設けられるものである。
第二駆動モータ32は、出力軸32aの軸心方向を左右方向(X軸方向)として、基体フレーム40の上部に固設される。
また、前記出力軸32aの先端部には、スプロケット36が同軸上に貫設される。
スプロケット36は、牽引部材36と係合される。
そして、第二駆動モータ32が回転駆動し、スプロケット36が正転方向(図2中の矢印Aの方向)、または逆転方向(図2中の矢印Bの方向)に回転することにより、牽引部材31は一端側(ウエイト35側)または他端側(昇降ベース22側)に向かってそれぞれ移動する。
その結果、支持フレーム21は、昇降ベース22とともに牽引部材31に牽引されて上昇し、または牽引部材31を伴いつつ自重によって下降する。
第三駆動モータ33は、「洗浄位置」において、支持フレーム21を上下方向(Y軸方向)に揺動させるための駆動源として設けられるものである。
第三駆動モータ33は、基体フレーム40の中央部、即ち第二駆動モータ32の下方において、出力軸33aの軸心方向を左右方向(X軸方向)として固設される。
また、前記出力軸33aの先端部には、スプロケット37が軸心方向を左右方向(X軸方向)として回転可能に設けられる。
ここで、スプロケット37は、出力軸33aの軸心に対して偏心させた状態にて配置される。
また、スプロケット37は、第二駆動モータ32のスプロケット36とともに、牽引部材31と係合される。
そして、第三駆動モータ33が回転駆動することにより、スプロケット37は出力軸33aを中心として回転移動される。
その結果、牽引部材31におけるスプロケット37との係合箇所は、当該スプロケット37の円運動に伴い上下方向(Y軸方向)に往復移動することとなり、これによって、支持フレーム21が上下方向(Y軸方向)に揺動される。
アイドラー34は、牽引部材31の延出方向を変更させるためのものであり、回転可能に支持されるスプロケット38を有して構成される。
そして、アイドラー34は、基体フレーム40の上部、即ち第三駆動モータ33の上方において、スプロケット38の軸心方向を左右方向(X軸方向)として固設される。
また、スプロケット38は、第二駆動モータ32のスプロケット36、および第三駆動モータ33のスプロケット37とともに、牽引部材31と係合される。
このように、牽引部材31は、ウエイト35と連結された一端部より、昇降ベース22と連結された他端部に向かって、第二駆動モータ32のスプロケット36、第三駆動モータ33のスプロケット37、およびアイドラー34のスプロケット38と、順に係合される。
そして、牽引部材31は、一端部より第二駆動モータ32に向かって垂直上方に延出され、スプロケット36を介して屈曲されると、第三駆動モータ33に向かって垂直下方に延出され、スプロケット37を介して再び屈曲されると、アイドラー34に向かって垂直上方に延出され、スプロケット38を介してさらに屈曲されると、他端部に向かって垂直下方に延出される。
このような構成からなる駆動機構30において、前述したように、第二駆動モータ32の駆動力がスプロケット36を介して牽引部材31に伝達し、当該牽引部材31が一端部または他端側に移動されることにより、支持フレーム21は上昇または下降する。
また、第三駆動モータ33の駆動力がスプロケット37を介して牽引部材31に伝達し、当該スプロケット37が牽引部材31とともに出力軸33aを中心として回転移動されることにより、支持フレーム21は上下方向(Y軸方向)に揺動する。
なお、このような駆動機構30の構成については、本実施形態のものに限定されることはなく、例えば、エアシリンダーや油圧シリンダー等からなる流体エネルギーを用いたアクチュエータや、サーボモータおよびボールねじ等からなる電気エネルギーを用いたアクチュエータなどを用いて構築することとしてもよい。
[洗浄装置1の動作手順]
次に、洗浄装置1によってガラス基板Gを洗浄する場合の動作手順について、図1乃至図5を用いて説明する。
先ず始めに、図1に示すように、被洗浄物保持機構20において、支持フレーム21は、昇降ベース22に対して左右方向(X軸方向)中央部にて停止した状態となっている。
また、支持フレーム21は、昇降ベース22とともに「待機位置」にて停止した状態となっている。
さらに、洗浄槽10においては、洗浄液が槽本体11に満杯の状態にて貯溜されるとともに、当該洗浄液は、槽本体11と、ポンプ14およびフィルタ15との間で、常に循環された状態となっている。
また、槽本体11に備えられる下側超音波振動子16A、右側超音波振動子16B、および左側超音波振動子16Cは、全て作動状態となっており、洗浄槽10内の洗浄液中においては、上下方向(Y軸方向)および左右方向(X軸方向)に伝播する超音波が常に発せられた状態となっている。
このような状態からなる洗浄装置1において、複数のガラス基板G・G・・・が、各々前後方向(Z軸方向)に平面を向けつつ一直線状に並んだ状態にて、支持フレーム21の載置台部21A上に載置(搭載)される。
そして、図2に示すように、支持フレーム21へのガラス基板G・G・・・の載置作業が終了すると、第二駆動モータ32が起動され、スプロケット36が逆転方向(矢印Bの方向)に回転する。
スプロケット36が逆転方向に回転すると、牽引部材31を介して、支持フレーム21は昇降ベース22とともに下降する。
そして、支持フレーム21が「洗浄位置(図1を参照)」に到達すると、第二駆動モータ32は一旦停止する。
これにより、載置台部21A上の複数のガラス基板G・G・・・は、槽本体11に貯溜された洗浄液中に完全に浸漬された状態となる。
第二駆動モータ32が停止すると、第一駆動モータ25が起動し、摺動ローラー26が出力軸25aを中心として回転移動する。
これにより、図1に示すように、支持フレーム21は、左右方向(図1中の矢印S1の方向)への揺動動作を開始する。
その結果、図4(a)に示すように、ガラス基板Gは、槽本体11に貯溜された洗浄液中において、所定の揺動幅X1をもって左右方向(X軸方向)に揺動される。
一方、図2に示すように、本実施形態においては、第一駆動モータ25の起動に伴い、第三駆動モータ33も同時に起動し、スプロケット37が出力軸33aを中心として回転移動する。
これにより、図1に示すように、支持フレーム21は、上下方向(Y軸方向)への揺動動作(図1中の矢印S2の方向)を開始する。
その結果、図4(b)に示すように、ガラス基板Gは、槽本体11に貯溜された洗浄液中において、所定の揺動幅X2をもって上下方向(Y軸方向)に揺動される。
このように、本実施形態の洗浄装置1においては、図1に示すように、支持フレーム21を介して、洗浄液中に完全に沈水された状態のガラス基板Gを、上下方向(Y軸方向)および左右方向(X軸方向)に同時に揺動させることにより、略円形状の軌跡(図1中の矢印S3によって示される軌跡。なお、当該軌跡の形状は、真円形状に限らず楕円形状や長円形状等であってもよく、ガラス基板Gの上下方向(Y軸方向)および左右方向(X軸方向)の揺動幅X1・X2に基づく)を描くように可動させる構成となっている。
つまり、本実施形態においては、洗浄液中において、下側超音波振動子16A、右側超音波振動子16B、および左側超音波振動子16Cより発せられる超音波の伝播方向と平行、且つ左右方向(水平方向)であるX軸方向、および上下方向(垂直方向)であるY軸方向に、支持フレーム21を介してガラス基板Gを同時に揺動させる構成となっている。
このような構成を有することにより、少なくともガラス基板Gの洗浄を行う際においては、当該ガラス基板Gおよび支持フレーム21によって、常に略円軌道を描くように洗浄液が撹拌されることとなり、例えば、既にガラス基板Gより除去され洗浄液中を浮遊する付着物が、上下方向(Y軸方向)および左右方向(X軸方向)に伝播する超音波の振動によって洗浄槽11の中央部へと集められて滞留するようなこともなく、均一に分散されることとなり、再びガラス基板Gの中央部に付着するのを防止することができる。
ところで、図5(a)に示すように、槽本体11に貯溜された洗浄液中においては、右側超音波振動子16Bおよび左側超音波振動子16Cによって、左右方向(X軸方向)に伝播する超音波(以下、適宜「第一超音波W1」と記載する)が常に発せられているが、当該第一超音波W1は波長λ1からなる波形を有することから、(λ1)/2毎に振動の微弱な領域が存在する。
その結果、洗浄液中に浸漬した状態にて停止しているガラス基板Gの平面上においては、第一超音波W1の振動による洗浄効果の薄い領域P1・P1・・・(図5(a)中の網掛けによって示された領域)が、左右方向(X軸方向)に向かって(λ1)/2毎に発生することとなり、洗浄ムラが発生し、ガラス基板Gの品質低下の要因となり得る。
これに対して、本実施形態における洗浄装置1においては、洗浄液中にて略円軌道を描くようにしてガラス基板Gを可動させる際、左右方向(X軸方向)の揺動幅X1(図4(a)を参照)を、(λ1)/4に設定することとしている(X1=(λ1)/4)。
従って、図4(a)に示すように、ガラス基板Gにおいて、当該ガラス基板Gに対する相対的な第一超音波W1の波形の位置は、左右方向(X軸方向)に(λ1)/4(図4(a)中の「第一超音波W1a」によって示される位置)だけ、周期的にずれることとなる。
その結果、ガラス基板Gの平面上の領域P1・P1・・・は、第一超音波W1の振動による洗浄効果の最も高い、波形の山部に周期的に曝すことが可能となり、洗浄ムラの発生を防止して均一な洗浄効果を確保することが可能となり、ガラス基板Gの品質向上を図ることができる。
また同様に、図5(b)に示すように、槽本体11に貯溜された洗浄液中においては、下側超音波振動子16Aによって、上下方向(Y軸方向)に伝播する超音波(以下、適宜「第二超音波W2」と記載する)が常に発せられているが、当該第二超音波W2は波長λ2からなる波形を有することから、(λ2)/2毎に振動の微弱な領域が存在する。
その結果、洗浄液中に浸漬した状態にて停止しているガラス基板Gの平面上においては、第二超音波W2の振動による洗浄効果の薄い領域P2・P2・・・(図5(b)中の網掛けによって示された領域)が、上下方向(Y軸方向)に向かって(λ2)/2毎に発生することとなり、洗浄ムラが発生し、ガラス基板Gの品質低下の要因となり得る。
これに対して、本実施形態における洗浄装置1においては、洗浄液中にて略円軌道を描くようにしてガラス基板Gを可動させる際、上下方向(Y軸方向)の揺動幅X2(図4(b)を参照)を、(λ2)/4に設定することとしている(X2=(λ2)/4)。
従って、図4(b)に示すように、ガラス基板Gにおいて、当該ガラス基板Gに対する相対的な第二超音波W2の波形の位置は、上下方向(Y軸方向)に(λ2)/4(図4(b)中の「第二超音波W2a」によって示される位置)だけ、周期的にずれることとなる。
その結果、ガラス基板Gの平面上の領域P2・P2・・・は、第二超音波W2の振動による洗浄効果の最も高い、波形の山部に周期的に曝すことが可能となり、洗浄ムラの発生を防止して均一な洗浄効果を確保することが可能となり、ガラス基板Gの品質向上を図ることができる。
第一駆動モータ25および第三駆動モータ33が同時に起動し、槽本体11内にてガラス基板Gの洗浄作業が開始されてから所定時間が経過すると、これらの第一駆動モータ25および第三駆動モータ33は、同時に停止する。
その後、図2において、第二駆動モータ32が再び起動し、スプロケット36が正転方向(矢印Aの方向)に回転する。
スプロケット36が正転方向に回転すると、牽引部材31を介して、支持フレーム21は昇降ベース22とともに上昇する。
そして、支持フレーム21が再び「待機位置(図1を参照)」に到達すると、第二駆動モータ32は停止する。
その後、洗浄作業を終えた複数のガラス基板G・G・・・は、支持フレーム21の載置台部21A上より取出され(離脱され)、洗浄装置1によってガラス基板Gを洗浄する場合の動作手順が終了する。
なお、洗浄作業が未処理のガラス基板Gが別途存在する場合には、再び、当該ガラス基板Gを支持フレーム21の載置台部21A上に搭載し、前述した洗浄装置1の動作手順を繰り返すこととなる。
[超音波式洗浄装置101(別実施形態)の構成]
次に、本発明の別実施形態に係る超音波式洗浄装置101の構成について、図6および図7を用いて説明する。
別実施形態における超音波式洗浄装置101(以下、単に「洗浄装置101」と記載する)は、前述した洗浄装置1と略同等な構成を有する一方、洗浄槽110の構成において洗浄装置1と大きく相違する。
よって、以下の説明においては、主に洗浄装置1との相違点について記載し、洗浄装置1と同等な構成についての記載は省略する。
洗浄槽110は、上面を開口された槽本体111を備え、当該槽本体111の下方には、例えば直動案内ガイドからなる第三規制ガイド機構112が、可動方向を前後方向(Z軸方向)として配設される。
また、第三規制ガイド112の下方には、基体フレーム113より前方に延設される架台114が配設されており、当該第三規制ガイド機構112を介して、洗浄槽110は、架台114と連結される。
そして、洗浄槽110には、例えば、エアシリンダーや油圧シリンダー等からなる流体エネルギーを用いたアクチュエータや、サーボモータおよびボールねじ等からなる電気エネルギーを用いたアクチュエータなどからなる駆動機構(図示せず)が設けられており、当該駆動機構によって、洗浄槽110は、前後方向(Z軸方向)に揺動可能な構成となっている。
このような構成からなる洗浄装置101によって、ガラス基板Gを洗浄する場合の動作手順においては、洗浄液内にてガラス基板Gの洗浄作業を行う際に、洗浄槽110の前後方向(Z軸方向)への揺動動作を伴う点において、前述した洗浄装置1の動作手順と異なる。
具体的には、複数のガラス基板G・G・・・が搭載された支持フレーム115が「洗浄位置(図1を参照)」に到達し、第二駆動モータ116が停止すると、第一駆動モータ117および第三駆動モータ118が起動するのと同時に、前述した駆動機構(図示せず)も同時に駆動を開始する。
その結果、別実施形態における洗浄装置101においては、洗浄液中に完全に沈水された状態のガラス基板Gを、上下方向(Y軸方向)および左右方向(X軸方向)に揺動させると同時に、当該洗浄液に対して相対的に前後方向(Z軸方向)にも揺動させることとなり、略円形状の軌跡を前後方向(Z軸方向)に傾斜させた三次元的な形状からなる軌跡[(図6中の矢印S4によって示されるように、仮想の略球体面に沿った軌跡。なお、当該軌跡の形状は、真球形状の仮想球体面に沿った形状に限らず楕円体形状等の仮想球体面に沿った形状であってもよく、ガラス基板Gの上下方向(Y軸方向)と左右方向(X軸方向)の揺動幅X1・X2、および洗浄液に対して相対的な前後方向(Z軸方向)への揺動幅に基づく]を描くように揺動させる構成となっている。
このような構成を有することにより、少なくともガラス基板Gの洗浄を行う際においては、当該ガラス基板Gおよび支持フレーム115によって、あらゆる方向に三次元的に洗浄液が撹拌されることとなる。
その結果、板形状のガラス基板Gからなるガラス物品に限らず、例えば球体のような曲面を有した形状からなるガラス物品に対しても、当該曲面に付着する付着物を、より効果的に洗浄液の流れに曝すことができ、十分な洗浄効果を期待することができる。
具体的には、図7に示すように、付着物Z1・Z2・Z3の付着状態によっては、洗浄液の流動方向に対して除去され難い方向が存在し、例えば、ガラス物品Gaに対して、上下方向に広い面が向いて付着する付着物Z1については、洗浄液の流動方向が前後方向、または左右方向である場合に除去され難く、また、左右方向に広い面が向いて付着する付着物Z2については、洗浄液の流動方向が上下方向、または前後方向である場合に除去され難く、さらに、前後方向に広い面が向いてガラス物品Gaから一部食み出して付着する付着物Z3については、洗浄液の流動方向が左右方向、または上下方向である場合に除去され難い。
しかしながら、別実施形態の洗浄装置1によれば、三次元的に洗浄液を流動させることで、あらゆる状態で付着した付着物Z1・Z2・Z3に対しても、効果的に除去することが可能となり、高い洗浄効果を実現することができる。
なお、図6では、洗浄槽110がZ軸方向に揺動する形態で説明したが、これには限定されず、支持アーム部がZ軸方向に揺動する形態でもよい。
10 洗浄槽
11b 右側面
11c 左側面
16 超音波振動子(超音波発生手段)
16A 下側超音波振動子(第一超音波発生手段)
16B 右側超音波振動子(第二超音波発生手段)
16C 左側超音波振動子(第三超音波発生手段)
21 支持フレーム(支持手段)
G ガラス基板(ガラス物品)

Claims (8)

  1. ガラス物品を製造する製造工程において、
    洗浄槽に洗浄液を貯溜し、
    該洗浄槽に配設された超音波発生手段によって前記洗浄液中に超音波を発生させて伝播させ、
    支持手段によって複数の前記ガラス物品を支持しつつ該ガラス物品を前記洗浄液中に浸漬することにより前記ガラス物品を洗浄する、ガラス物品の製造方法であって、
    前記洗浄液中において、
    前記超音波の伝播方向と平行、且つ水平方向であるX軸方向、および前記超音波の伝播方向と平行、且つ前記X軸方向に垂直方向であるY軸方向に、前記支持手段を介して前記ガラス物品を同時に揺動させ、
    複数の前記ガラス物品は、前記X軸方向及び前記Y軸方向に垂直方向であるZ軸方向に並ぶように配列されている、
    ことを特徴とする、ガラス物品の製造方法。
  2. 前記超音波発生手段が発する超音波の波長はλであり、
    前記支持手段による前記ガラス物品の前記X軸方向および/またはY方向への揺動幅はλ/4である、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のガラス物品の製造方法。
  3. 前記超音波発生手段は、
    前記洗浄槽の底面に配設される第一超音波発生手段と、
    前記洗浄槽の対向する一対の側面に各々配設される第二超音波発生手段および第三超音波発生手段と、
    からなり、
    前記第一超音波発生手段は、前記Y軸方向に向かって前記洗浄液中に伝播する超音波を発し、
    前記第二超音波発生手段および前記第三超音波発生手段は、前記X軸方向に向かって前記洗浄液中に伝播する超音波を各々発する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
  4. 前記洗浄槽において、
    前記洗浄液は、オーバーフローの状態にある、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のガラス物品の製造方法。
  5. 前記洗浄液中において、
    前記ガラス物品は、
    記Z軸方向に、前記洗浄と相対的に揺動される、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のガラス物品の製造方法。
  6. 前記ガラス物品は、板形状からなる、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のガラス物品の製造方法。
  7. 前記ガラス物品は、曲面を有した形状からなる、
    ことを特徴とする、請求項5に記載のガラス物品の製造方法。
  8. 前記ガラス物品は、球体状からなる、
    ことを特徴とする、請求項7に記載のガラス物品の製造方法。
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