JP3583026B2 - 線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置 - Google Patents
線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3583026B2 JP3583026B2 JP18339999A JP18339999A JP3583026B2 JP 3583026 B2 JP3583026 B2 JP 3583026B2 JP 18339999 A JP18339999 A JP 18339999A JP 18339999 A JP18339999 A JP 18339999A JP 3583026 B2 JP3583026 B2 JP 3583026B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire coil
- wire
- replacement
- shafts
- hook
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、線材コイルをフック掛けした状態で該線材コイルの酸洗処理や被膜処理などの表面処理をする際に用いられ、該線材コイルのフック当たり面部分での表面処理不良をなくすべく線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行う、線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
線材（鋼線）の製造においては、熱間圧延線材や、パテンチングあるいは引抜き加工途中で熱処理を施した線材の表面にはスケール（酸化被膜）が付着している。そこで、硫酸，塩酸などの酸液中に線材コイル（長尺線材をコイル状に巻回してなる形態のもの）を浸漬し、スケールを除去する酸洗処理を行っている。また、線材の引抜き加工をする場合、ダイスへの潤滑剤導入を補助するキャリアとしてのためや、強固な潤滑皮膜の形成のために酸洗処理後の線材表面に被膜処理が行われている。
【０００３】
さて、線材コイルの酸洗処理，被膜処理などの表面処理は、複数個の線材コイルをＣ型フック（ヘアピンフック）に起立姿勢で掛けた状態で処理槽の処理液中に浸漬させることにより行われている。この場合、Ｃ型フックが当接する線材コイル内側のフック当たり面には処理液が充分に浸透しないので、線材コイルのフック当たり面部分に酸洗不良あるいは被膜不良が発生するという不具合を解決する必要がある。なお、酸洗処理での酸洗不良とはスケール残りが発生することであり、被膜処理での被膜不良とは皮膜形成がなされない部分が発生することである。
【０００４】
そのため、従来より、処理途中において線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うためのものとして、線材コイル反転装置が知られている。図５は線材コイル反転装置による線材コイルのフック当たり面の位置ずらし動作を説明するための図である。
【０００５】
図５において、Ｔは傾斜面を持つ長尺の傾斜台である。傾斜台Ｔは、被膜処理液が満たされた被膜処理用の処理槽（図示省略）の底部分に配されており、該処理槽の外に配設された駆動装置の作動によって上下動可能になっている。線材コイルＷは、図５（ａ）に示すように、クレーンにて吊り下げられたＣ型フックＦに起立姿勢で掛けられた状態で処理液中に浸漬されて被膜処理が施されている。そして該処理の途中において、傾斜台Ｔを上昇させて線材コイルＷを上方へ押し上げる。これにより、図５（ｂ）に示すように、線材コイルＷは傾斜面があるので反時計方向に小角度回転する。次いで、傾斜台Ｔを下降させ再びＣ型フックＦで線材コイルＷを支持すると、図５（ｃ）に示すように、線材コイルＷのフック当たり面は位置Ｐから位置Ｐ’へとずれる。そこで、傾斜台Ｔによる線材コイルＷの間欠的押し上げ動作を所要回数繰り返して線材コイルＷを円周方向に所要量動かすことにより、線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うようにしている。なお、位置ずらし後の線材コイルＷは、被膜処理に要する残りの所要時間が経過するまで処理液中に浸漬される。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前述した従来装置（線材コイル反転装置）では、フック当たり面を位置ずらしする際に、Ｃ型フックに起立姿勢で掛けられた線材コイルを該線材コイル下側に配した傾斜台を持ち上げることで上方へ押し上げるようにしたものであるから、次のような問題があった。
【０００７】
すなわち、線径が２〜３ｍｍ以下と細くて、コイル外径が５００〜６００ｍｍ以下と小さい、このような腰の弱い線材コイルの場合、線材コイル荷姿が円形でなく上下方向が短い楕円形に変形し、このため取り扱い難く次工程での作業能率を低下させることになる。また、前記コイル荷姿の変形に起因して線同士のもつれが発生し、次工程において断線などによって伸線作業性を著しく低下させることになる。さらに、傾斜台による押し上げによって線材コイルのコイル軸方向への倒れが起こり、Ｃ型フックの先端側にある線材コイルが該フックから落下することがある。
【０００８】
このように、腰の弱い線材コイルについては、前記線材コイル反転装置は適用できず、人手によるフック当たり面位置ずらしが行われている。すなわち、酸洗処理や被膜処理などの表面処理の途中で、一旦、フック掛けされている線材コイルをクレーンで線材コイルさばき場へ搬送し、ここで作業者による人手によってフック当たり面の位置ずらしを行い、しかる後、再び処理ラインへ戻すというやり方が採用されている。このため、自動化の流れが阻害され、生産性が悪かった。
【０００９】
そこで本発明の目的は、線材コイルをフックに起立姿勢で掛けた状態で表面処理液中に浸漬させて行う表面処理において該線材コイルのフック当たり面部分での表面処理の不良をなくすべく線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うに際し、腰の弱い線材コイルであっても、線材コイル荷姿の変形や線同士のもつれ等の不具合を引き起こすことなく、線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うことができる、線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、請求項１の発明は、起立姿勢でフック掛けされた状態で表面処理がされた線材コイルを該フック掛けのまま搬送してきて一時的に収容するための作業槽と、水平に延びる一対の線材コイル掛け替え軸を有し、該一対の線材コイル掛け替え軸に前記作業槽内の前記フック掛けされている線材コイルを起立姿勢状態で掛け替え、前記一対の線材コイル掛け替え軸を回転させることにより前記掛け替えられた線材コイルを円周方向に所要量動かす線材コイル掛け替え回転装置と、前記線材コイル掛け替え軸に掛け替えられた線材コイルにコイル外側からシャワーリングを行うシャワー装置とを備え、前記一対の線材コイル掛け替え軸が、掛け替えられた線材コイルにコイル内側からシャワーリングを行うノズルヘッダーを兼ねてなることを特徴とする線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置である。
【００１１】
請求項２の発明は、請求項１記載の線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置において、前記線材コイル掛け替え回転装置が、前記一対の線材コイル掛け替え軸を有し、これらを同方向に短時間回転させる軸回転装置と、該軸回転装置を搭載し、前記作業槽内のフック掛けされている線材コイルの内側へ前記線材コイル掛け替え軸を進入させるべく前記作業槽に対して進退可能な移動台車とにより構成されていることを特徴とするものである。
【００１２】
前記特徴を有する本発明のフック当たり面位置ずらし装置を例えば酸洗処理に適用する場合について説明すると、起立姿勢でＣ型フックに掛けられた状態で第１処理槽の酸液中に所定時間浸漬された線材コイルは、該フック掛けのままクレーンで第１処理槽から作業槽へ搬送される。作業槽の箇所には、平行をなして水平に延びる左右一対の線材コイル掛け替え軸ＳＬ，ＳＲを持つ線材コイル掛け替え回転装置が設けられている。そして、作業槽内の前記フック掛けされている線材コイルの内側に、水平に延びるフック軸を間に挟むようにして一対の線材コイル掛け替え軸ＳＬ，ＳＲを進入させ、しかる後にＣ型フックを下降させることにより、線材コイルはＣ型フックから線材コイル掛け替え軸ＳＬ，ＳＲに起立姿勢状態で掛け替えられて回転可能に支持される。
【００１３】
次いで、この一対の線材コイル掛け替え軸ＳＬ，ＳＲを同方向に短時間回転させ、該掛けられた線材コイルを円周方向に例えば１／８周（４５°）程度回転させて動かす。その後、前記下降させてあったＣ型フックを上昇させて再びフック掛けすると、線材コイルは、そのフック当たり面が線材コイル掛け替え軸ＳＬ，ＳＲへの掛け替え以前の位置（前記第１処理槽で酸洗処理されていた時の位置）よりも位置ずらしされた状態でフック掛けされ、これによりフック当たり面の位置ずらしが終了する。この位置ずらしされた線材コイルは、第２処理槽へ搬送され、引き続いて酸洗処理がなされることになる。
【００１４】
このように、フック当たり面の位置ずらしを行うに際し、起立姿勢でＣ型フックに掛けられている線材コイルを水平に延びる一対の線材コイル掛け替え軸に掛け替え、該一対の掛け替え軸を同方向へ短時間回転させるようにしたものであるから、従来の線材コイル反転装置と違って大きな外力を与えることなくスムーズに線材コイルを円周方向に所要量動かすことができ、線材コイルが細線よりなる腰の弱い線材コイルであっても、線材コイル荷姿の変形や線同士のもつれ等の不具合を引き起こすことなく、線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うことができる。
【００１５】
本発明によるフック当たり面位置ずらし装置では、線材コイル掛け替え軸SL，SRに掛け替えられた線材コイルにコイル外側から弱酸性水などによるシャワーリングを行うシャワー装置を備えるとともに、一対の線材コイル掛け替え軸が、掛け替えられた線材コイルにコイル内側からシャワーリングを行うノズルヘッダーを兼ねた構造となされている。線材コイル掛け替え軸SL，SRに掛けられた線材コイルを円周方向へ動かしている時、該線材コイルにシャワーリングを行うことにより、線材コイル表面に異物が残らないようにする等のための洗浄とともに、線材コイルがコイル掛け替え軸SL，SRに接触状態で円運動することに起因する線材コイル表面傷の発生を防止することができる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図１は本発明の一実施形態による線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置を備えた酸洗処理ラインを示す平面図であって、一対の線材コイル掛け替え軸が後退しているときの状態を示す図である。図２は図１における一対の線材コイル掛け替え軸が前進されて線材コイルの掛け替えが終了し、該掛け替え軸を回転させる様子を示す平面図、図３は図２におけるＡ矢視側面図である。
【００１７】
図１〜図３に示すように、酸洗処理ラインは、本例では、酸洗対象の線材コイルＷについてこれを起立姿勢でＣ型フックＦに掛けた状態で最初に所定時間の酸洗処理を行う第１処理槽１１と、該槽１１に並設され、酸洗処理が途中までなされた線材コイルＷを第１処理槽１１からフック掛けのまま搬送してきて、該線材コイルＷのフック当たり面の位置ずらしを行うべく一時的に収容するための作業槽１と、該作業槽１に並設され、フック当たり面の位置ずらしがなされた線材コイルＷの酸洗処理を行う第２処理槽１２とを備えている。各槽１１，１２，１とも上側が開口した箱形状をしている。
【００１８】
さらに、酸洗処理ラインは、レール２ａ，２ａ上を走行し、作業槽１に対して進退可能な移動台車２と、この移動台車２に搭載され、平行をなして水平に延びる左右一対の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒを持ち該掛け替え軸３Ｌ，３Ｒを同方向に回転させる軸回転装置３とを備えている。鋼管製の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒは、作業槽１の軸貫通孔部位に取り付けられたガイドローラ１ａ，１ａによって進退及び回転可能に支持される一方、線材コイル掛け替え時に移動台車２によって作業槽１内に挿入された時には、前記ガイドローラ１ａ，１ａに加えて、作業槽１の内壁面に取り付けられた軸受１ｂ，１ｂによって軸先端部が回転可能に支持されるようになっている。
【００１９】
また、作業槽１において線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒと同方向に延びる両側の作業槽壁面の上端には、シャワー装置としてのノズルヘッダー４，４が配設されている。ノズルヘッダー４，４は、線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒに掛けられた線材コイルＷの回転が行われている時、該線材コイルＷに向けてシャワーリング液として本例では弱酸性液を噴出する多数個のノズル４ａが所要ピッチにて設けられたものである。また、線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒは、掛け替えられた線材コイルＷにコイル内側からシャワーリングを行うノズルヘッダーを兼ねた構造となっている。
【００２０】
前記掛け替え軸３Ｌ，３Ｒを持つ軸回転装置３、及び移動台車２は、作業槽１においてＣ型フックＦに掛けられている線材コイルＷを一対の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒに起立姿勢状態で掛け替え、該軸３Ｌ，３Ｒを短時間回転させることにより、掛け替えられた線材コイルＷを円周方向に所要量動かす線材コイル掛け替え回転装置を構成している。この線材コイル掛け替え回転装置、前記作業槽１及びノズルヘッダー４，４により線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置が構成されている。
【００２１】
以下、このように構成されるフック当たり面位置ずらし装置の動作について、図１〜図３、及び図４を参照して説明する。図４はフック当たり面位置ずらし装置の動作を説明するための図である。
【００２２】
起立姿勢でＣ型フックＦに掛けられた状態で第１処理槽１１の酸液中に所定時間浸漬されていた線材コイルＷは、図４（ａ）に示すように、該フック掛けのままクレーンで作業槽１内に運ばれてきて、所定位置に位置決めされる。線材コイルＷが位置決めされると、図４（ｂ）に示すように、移動台車２が前進し、作業槽１内のフック掛けされている線材コイルＷの内側に、水平に延びるフック軸を間に挟むようにして左右の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒを進入させる（図２参照）。そして、図４（ｃ）に示すように、掛け替え軸３Ｌ，３Ｒの先端が作業槽１内壁面の軸受１ｂ，１ｂに達し、移動台車２は停止される。
【００２３】
次いで、Ｃ型フックＦを短距離下降させることにより、線材コイルＷはＣ型フックＦから線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒにそのまま起立姿勢状態で掛け替えられる（図４（ｄ））。
【００２４】
しかる後、ノズルヘッダー４，４を作動させ線材コイルＷに向けてコイル外側と線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒによるコイル内側とからシャワーリング液をシャワーリングしつつ、図４（ｅ）に示すように、軸回転装置３にて一対の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒを同方向に短時間回転させることにより、掛け替えられた線材コイルＷを円周方向に動かし、例えば１／８周（４５°）程度回転させる（図３参照）。
【００２５】
次に、シャワーリングを停止し、下降させてあったＣ型フックＦを上昇させると、線材コイルＷはそのフック当たり面が第１処理槽１１で酸洗処理されていた時の位置よりも位置ずらしされた状態でフック掛けされ、これによりフック当たり面の位置ずらしが終了する（図４（ｆ））。そして、フック掛けされた線材コイルＷは、移動台車２とともに掛け替え軸３Ｌ，３Ｒが後退した後、第２処理槽１２へ搬送されて該槽１２にて引き続いて酸洗処理がなされることになる。
【００２６】
このように、フック当たり面の位置ずらしを行うに際し、フック掛けされている線材コイルＷを水平に延びる一対の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒに掛け替え、この一対の掛け替え軸３Ｌ，３Ｒを同方向へ回転させるようにしたものであるから、従来の線材コイル反転装置と違って大きな外力を与えることなくスムーズに線材コイルＷを円周方向に動かすことができ、線材コイルＷが細線よりなる腰の弱い線材コイルであっても、線材コイル荷姿の変形や線同士のもつれ等の不具合を引き起こすことなく、線材コイルＷのフック当たり面の位置ずらしを行うことができる。
【００２７】
また、線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒに掛けられた線材コイルＷを円周方向へ動かしている時、シャワー装置としてのノズルヘッダー４，４により該線材コイルＷにコイル外側からシャワーリングするとともに、ノズルヘッダーを兼ねた構造のコイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒによる線材コイルＷへのコイル内側からのシャワーリングを行うようにしたので、線材コイルＷがコイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒに接触状態で円運動することに起因する線材コイル表面傷の発生を防ぐことができる。中空の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒは、ノズルヘッダーを兼用した構造にして、線材コイルＷをコイル内側からシャワーリングするようにした。
【００２８】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置によると、線材コイルをフックに起立姿勢で掛けた状態で表面処理液中に浸漬させて行う酸洗処理，被膜処理などの表面処理において該線材コイルのフック当たり面部分での表面処理の不良をなくすべく線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うに際し、起立姿勢でフック掛けされている線材コイルを水平に延びる一対の線材コイル掛け替え軸に掛け替え、該一対の掛け替え軸を同方向へ短時間回転させるようにしたものであるから、従来の線材コイル反転装置と違って大きな外力を与えることなくスムーズに線材コイルを円周方向に所定量動かすことができ、線材コイルが腰の弱い線材コイルであっても、線材コイル荷姿の変形や線同士のもつれ等の不具合を引き起こすことなく、線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うことができる。これにより腰の弱い線材コイルについてもその酸洗処理，被膜処理などの表面処理の自動化が可能となり、従来に比べて大幅に生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態による線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置を備えた酸洗処理ラインを示す平面図であって、一対の線材コイル掛け替え軸が後退しているときの状態を示す図である。
【図２】図１における一対の線材コイル掛け替え軸が前進されて線材コイルの掛け替えが終了し、該掛け替え軸を回転させる様子を示す平面図である。
【図３】図２におけるＡ矢視側面図である。
【図４】本発明のフック当たり面位置ずらし装置の動作を説明するための図である。
【図５】従来の線材コイル反転装置による線材コイルのフック当たり面の位置ずらし動作を説明するための図である。
【符号の説明】
１…作業槽 １ａ…ガイドローラ １ｂ…軸受 ２…移動台車 ２ａ…レール３…軸回転装置 ３Ｌ，３Ｒ…線材コイル掛け替え軸 ４…ノズルヘッダー ４ａ…ノズル １１…第１処理槽 １２…第２処理槽 Ｗ…線材コイル Ｆ…Ｃ型フック
【発明の属する技術分野】
本発明は、線材コイルをフック掛けした状態で該線材コイルの酸洗処理や被膜処理などの表面処理をする際に用いられ、該線材コイルのフック当たり面部分での表面処理不良をなくすべく線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行う、線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
線材（鋼線）の製造においては、熱間圧延線材や、パテンチングあるいは引抜き加工途中で熱処理を施した線材の表面にはスケール（酸化被膜）が付着している。そこで、硫酸，塩酸などの酸液中に線材コイル（長尺線材をコイル状に巻回してなる形態のもの）を浸漬し、スケールを除去する酸洗処理を行っている。また、線材の引抜き加工をする場合、ダイスへの潤滑剤導入を補助するキャリアとしてのためや、強固な潤滑皮膜の形成のために酸洗処理後の線材表面に被膜処理が行われている。
【０００３】
さて、線材コイルの酸洗処理，被膜処理などの表面処理は、複数個の線材コイルをＣ型フック（ヘアピンフック）に起立姿勢で掛けた状態で処理槽の処理液中に浸漬させることにより行われている。この場合、Ｃ型フックが当接する線材コイル内側のフック当たり面には処理液が充分に浸透しないので、線材コイルのフック当たり面部分に酸洗不良あるいは被膜不良が発生するという不具合を解決する必要がある。なお、酸洗処理での酸洗不良とはスケール残りが発生することであり、被膜処理での被膜不良とは皮膜形成がなされない部分が発生することである。
【０００４】
そのため、従来より、処理途中において線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うためのものとして、線材コイル反転装置が知られている。図５は線材コイル反転装置による線材コイルのフック当たり面の位置ずらし動作を説明するための図である。
【０００５】
図５において、Ｔは傾斜面を持つ長尺の傾斜台である。傾斜台Ｔは、被膜処理液が満たされた被膜処理用の処理槽（図示省略）の底部分に配されており、該処理槽の外に配設された駆動装置の作動によって上下動可能になっている。線材コイルＷは、図５（ａ）に示すように、クレーンにて吊り下げられたＣ型フックＦに起立姿勢で掛けられた状態で処理液中に浸漬されて被膜処理が施されている。そして該処理の途中において、傾斜台Ｔを上昇させて線材コイルＷを上方へ押し上げる。これにより、図５（ｂ）に示すように、線材コイルＷは傾斜面があるので反時計方向に小角度回転する。次いで、傾斜台Ｔを下降させ再びＣ型フックＦで線材コイルＷを支持すると、図５（ｃ）に示すように、線材コイルＷのフック当たり面は位置Ｐから位置Ｐ’へとずれる。そこで、傾斜台Ｔによる線材コイルＷの間欠的押し上げ動作を所要回数繰り返して線材コイルＷを円周方向に所要量動かすことにより、線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うようにしている。なお、位置ずらし後の線材コイルＷは、被膜処理に要する残りの所要時間が経過するまで処理液中に浸漬される。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前述した従来装置（線材コイル反転装置）では、フック当たり面を位置ずらしする際に、Ｃ型フックに起立姿勢で掛けられた線材コイルを該線材コイル下側に配した傾斜台を持ち上げることで上方へ押し上げるようにしたものであるから、次のような問題があった。
【０００７】
すなわち、線径が２〜３ｍｍ以下と細くて、コイル外径が５００〜６００ｍｍ以下と小さい、このような腰の弱い線材コイルの場合、線材コイル荷姿が円形でなく上下方向が短い楕円形に変形し、このため取り扱い難く次工程での作業能率を低下させることになる。また、前記コイル荷姿の変形に起因して線同士のもつれが発生し、次工程において断線などによって伸線作業性を著しく低下させることになる。さらに、傾斜台による押し上げによって線材コイルのコイル軸方向への倒れが起こり、Ｃ型フックの先端側にある線材コイルが該フックから落下することがある。
【０００８】
このように、腰の弱い線材コイルについては、前記線材コイル反転装置は適用できず、人手によるフック当たり面位置ずらしが行われている。すなわち、酸洗処理や被膜処理などの表面処理の途中で、一旦、フック掛けされている線材コイルをクレーンで線材コイルさばき場へ搬送し、ここで作業者による人手によってフック当たり面の位置ずらしを行い、しかる後、再び処理ラインへ戻すというやり方が採用されている。このため、自動化の流れが阻害され、生産性が悪かった。
【０００９】
そこで本発明の目的は、線材コイルをフックに起立姿勢で掛けた状態で表面処理液中に浸漬させて行う表面処理において該線材コイルのフック当たり面部分での表面処理の不良をなくすべく線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うに際し、腰の弱い線材コイルであっても、線材コイル荷姿の変形や線同士のもつれ等の不具合を引き起こすことなく、線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うことができる、線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、請求項１の発明は、起立姿勢でフック掛けされた状態で表面処理がされた線材コイルを該フック掛けのまま搬送してきて一時的に収容するための作業槽と、水平に延びる一対の線材コイル掛け替え軸を有し、該一対の線材コイル掛け替え軸に前記作業槽内の前記フック掛けされている線材コイルを起立姿勢状態で掛け替え、前記一対の線材コイル掛け替え軸を回転させることにより前記掛け替えられた線材コイルを円周方向に所要量動かす線材コイル掛け替え回転装置と、前記線材コイル掛け替え軸に掛け替えられた線材コイルにコイル外側からシャワーリングを行うシャワー装置とを備え、前記一対の線材コイル掛け替え軸が、掛け替えられた線材コイルにコイル内側からシャワーリングを行うノズルヘッダーを兼ねてなることを特徴とする線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置である。
【００１１】
請求項２の発明は、請求項１記載の線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置において、前記線材コイル掛け替え回転装置が、前記一対の線材コイル掛け替え軸を有し、これらを同方向に短時間回転させる軸回転装置と、該軸回転装置を搭載し、前記作業槽内のフック掛けされている線材コイルの内側へ前記線材コイル掛け替え軸を進入させるべく前記作業槽に対して進退可能な移動台車とにより構成されていることを特徴とするものである。
【００１２】
前記特徴を有する本発明のフック当たり面位置ずらし装置を例えば酸洗処理に適用する場合について説明すると、起立姿勢でＣ型フックに掛けられた状態で第１処理槽の酸液中に所定時間浸漬された線材コイルは、該フック掛けのままクレーンで第１処理槽から作業槽へ搬送される。作業槽の箇所には、平行をなして水平に延びる左右一対の線材コイル掛け替え軸ＳＬ，ＳＲを持つ線材コイル掛け替え回転装置が設けられている。そして、作業槽内の前記フック掛けされている線材コイルの内側に、水平に延びるフック軸を間に挟むようにして一対の線材コイル掛け替え軸ＳＬ，ＳＲを進入させ、しかる後にＣ型フックを下降させることにより、線材コイルはＣ型フックから線材コイル掛け替え軸ＳＬ，ＳＲに起立姿勢状態で掛け替えられて回転可能に支持される。
【００１３】
次いで、この一対の線材コイル掛け替え軸ＳＬ，ＳＲを同方向に短時間回転させ、該掛けられた線材コイルを円周方向に例えば１／８周（４５°）程度回転させて動かす。その後、前記下降させてあったＣ型フックを上昇させて再びフック掛けすると、線材コイルは、そのフック当たり面が線材コイル掛け替え軸ＳＬ，ＳＲへの掛け替え以前の位置（前記第１処理槽で酸洗処理されていた時の位置）よりも位置ずらしされた状態でフック掛けされ、これによりフック当たり面の位置ずらしが終了する。この位置ずらしされた線材コイルは、第２処理槽へ搬送され、引き続いて酸洗処理がなされることになる。
【００１４】
このように、フック当たり面の位置ずらしを行うに際し、起立姿勢でＣ型フックに掛けられている線材コイルを水平に延びる一対の線材コイル掛け替え軸に掛け替え、該一対の掛け替え軸を同方向へ短時間回転させるようにしたものであるから、従来の線材コイル反転装置と違って大きな外力を与えることなくスムーズに線材コイルを円周方向に所要量動かすことができ、線材コイルが細線よりなる腰の弱い線材コイルであっても、線材コイル荷姿の変形や線同士のもつれ等の不具合を引き起こすことなく、線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うことができる。
【００１５】
本発明によるフック当たり面位置ずらし装置では、線材コイル掛け替え軸SL，SRに掛け替えられた線材コイルにコイル外側から弱酸性水などによるシャワーリングを行うシャワー装置を備えるとともに、一対の線材コイル掛け替え軸が、掛け替えられた線材コイルにコイル内側からシャワーリングを行うノズルヘッダーを兼ねた構造となされている。線材コイル掛け替え軸SL，SRに掛けられた線材コイルを円周方向へ動かしている時、該線材コイルにシャワーリングを行うことにより、線材コイル表面に異物が残らないようにする等のための洗浄とともに、線材コイルがコイル掛け替え軸SL，SRに接触状態で円運動することに起因する線材コイル表面傷の発生を防止することができる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図１は本発明の一実施形態による線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置を備えた酸洗処理ラインを示す平面図であって、一対の線材コイル掛け替え軸が後退しているときの状態を示す図である。図２は図１における一対の線材コイル掛け替え軸が前進されて線材コイルの掛け替えが終了し、該掛け替え軸を回転させる様子を示す平面図、図３は図２におけるＡ矢視側面図である。
【００１７】
図１〜図３に示すように、酸洗処理ラインは、本例では、酸洗対象の線材コイルＷについてこれを起立姿勢でＣ型フックＦに掛けた状態で最初に所定時間の酸洗処理を行う第１処理槽１１と、該槽１１に並設され、酸洗処理が途中までなされた線材コイルＷを第１処理槽１１からフック掛けのまま搬送してきて、該線材コイルＷのフック当たり面の位置ずらしを行うべく一時的に収容するための作業槽１と、該作業槽１に並設され、フック当たり面の位置ずらしがなされた線材コイルＷの酸洗処理を行う第２処理槽１２とを備えている。各槽１１，１２，１とも上側が開口した箱形状をしている。
【００１８】
さらに、酸洗処理ラインは、レール２ａ，２ａ上を走行し、作業槽１に対して進退可能な移動台車２と、この移動台車２に搭載され、平行をなして水平に延びる左右一対の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒを持ち該掛け替え軸３Ｌ，３Ｒを同方向に回転させる軸回転装置３とを備えている。鋼管製の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒは、作業槽１の軸貫通孔部位に取り付けられたガイドローラ１ａ，１ａによって進退及び回転可能に支持される一方、線材コイル掛け替え時に移動台車２によって作業槽１内に挿入された時には、前記ガイドローラ１ａ，１ａに加えて、作業槽１の内壁面に取り付けられた軸受１ｂ，１ｂによって軸先端部が回転可能に支持されるようになっている。
【００１９】
また、作業槽１において線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒと同方向に延びる両側の作業槽壁面の上端には、シャワー装置としてのノズルヘッダー４，４が配設されている。ノズルヘッダー４，４は、線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒに掛けられた線材コイルＷの回転が行われている時、該線材コイルＷに向けてシャワーリング液として本例では弱酸性液を噴出する多数個のノズル４ａが所要ピッチにて設けられたものである。また、線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒは、掛け替えられた線材コイルＷにコイル内側からシャワーリングを行うノズルヘッダーを兼ねた構造となっている。
【００２０】
前記掛け替え軸３Ｌ，３Ｒを持つ軸回転装置３、及び移動台車２は、作業槽１においてＣ型フックＦに掛けられている線材コイルＷを一対の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒに起立姿勢状態で掛け替え、該軸３Ｌ，３Ｒを短時間回転させることにより、掛け替えられた線材コイルＷを円周方向に所要量動かす線材コイル掛け替え回転装置を構成している。この線材コイル掛け替え回転装置、前記作業槽１及びノズルヘッダー４，４により線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置が構成されている。
【００２１】
以下、このように構成されるフック当たり面位置ずらし装置の動作について、図１〜図３、及び図４を参照して説明する。図４はフック当たり面位置ずらし装置の動作を説明するための図である。
【００２２】
起立姿勢でＣ型フックＦに掛けられた状態で第１処理槽１１の酸液中に所定時間浸漬されていた線材コイルＷは、図４（ａ）に示すように、該フック掛けのままクレーンで作業槽１内に運ばれてきて、所定位置に位置決めされる。線材コイルＷが位置決めされると、図４（ｂ）に示すように、移動台車２が前進し、作業槽１内のフック掛けされている線材コイルＷの内側に、水平に延びるフック軸を間に挟むようにして左右の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒを進入させる（図２参照）。そして、図４（ｃ）に示すように、掛け替え軸３Ｌ，３Ｒの先端が作業槽１内壁面の軸受１ｂ，１ｂに達し、移動台車２は停止される。
【００２３】
次いで、Ｃ型フックＦを短距離下降させることにより、線材コイルＷはＣ型フックＦから線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒにそのまま起立姿勢状態で掛け替えられる（図４（ｄ））。
【００２４】
しかる後、ノズルヘッダー４，４を作動させ線材コイルＷに向けてコイル外側と線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒによるコイル内側とからシャワーリング液をシャワーリングしつつ、図４（ｅ）に示すように、軸回転装置３にて一対の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒを同方向に短時間回転させることにより、掛け替えられた線材コイルＷを円周方向に動かし、例えば１／８周（４５°）程度回転させる（図３参照）。
【００２５】
次に、シャワーリングを停止し、下降させてあったＣ型フックＦを上昇させると、線材コイルＷはそのフック当たり面が第１処理槽１１で酸洗処理されていた時の位置よりも位置ずらしされた状態でフック掛けされ、これによりフック当たり面の位置ずらしが終了する（図４（ｆ））。そして、フック掛けされた線材コイルＷは、移動台車２とともに掛け替え軸３Ｌ，３Ｒが後退した後、第２処理槽１２へ搬送されて該槽１２にて引き続いて酸洗処理がなされることになる。
【００２６】
このように、フック当たり面の位置ずらしを行うに際し、フック掛けされている線材コイルＷを水平に延びる一対の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒに掛け替え、この一対の掛け替え軸３Ｌ，３Ｒを同方向へ回転させるようにしたものであるから、従来の線材コイル反転装置と違って大きな外力を与えることなくスムーズに線材コイルＷを円周方向に動かすことができ、線材コイルＷが細線よりなる腰の弱い線材コイルであっても、線材コイル荷姿の変形や線同士のもつれ等の不具合を引き起こすことなく、線材コイルＷのフック当たり面の位置ずらしを行うことができる。
【００２７】
また、線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒに掛けられた線材コイルＷを円周方向へ動かしている時、シャワー装置としてのノズルヘッダー４，４により該線材コイルＷにコイル外側からシャワーリングするとともに、ノズルヘッダーを兼ねた構造のコイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒによる線材コイルＷへのコイル内側からのシャワーリングを行うようにしたので、線材コイルＷがコイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒに接触状態で円運動することに起因する線材コイル表面傷の発生を防ぐことができる。中空の線材コイル掛け替え軸３Ｌ，３Ｒは、ノズルヘッダーを兼用した構造にして、線材コイルＷをコイル内側からシャワーリングするようにした。
【００２８】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置によると、線材コイルをフックに起立姿勢で掛けた状態で表面処理液中に浸漬させて行う酸洗処理，被膜処理などの表面処理において該線材コイルのフック当たり面部分での表面処理の不良をなくすべく線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うに際し、起立姿勢でフック掛けされている線材コイルを水平に延びる一対の線材コイル掛け替え軸に掛け替え、該一対の掛け替え軸を同方向へ短時間回転させるようにしたものであるから、従来の線材コイル反転装置と違って大きな外力を与えることなくスムーズに線材コイルを円周方向に所定量動かすことができ、線材コイルが腰の弱い線材コイルであっても、線材コイル荷姿の変形や線同士のもつれ等の不具合を引き起こすことなく、線材コイルのフック当たり面の位置ずらしを行うことができる。これにより腰の弱い線材コイルについてもその酸洗処理，被膜処理などの表面処理の自動化が可能となり、従来に比べて大幅に生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態による線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置を備えた酸洗処理ラインを示す平面図であって、一対の線材コイル掛け替え軸が後退しているときの状態を示す図である。
【図２】図１における一対の線材コイル掛け替え軸が前進されて線材コイルの掛け替えが終了し、該掛け替え軸を回転させる様子を示す平面図である。
【図３】図２におけるＡ矢視側面図である。
【図４】本発明のフック当たり面位置ずらし装置の動作を説明するための図である。
【図５】従来の線材コイル反転装置による線材コイルのフック当たり面の位置ずらし動作を説明するための図である。
【符号の説明】
１…作業槽 １ａ…ガイドローラ １ｂ…軸受 ２…移動台車 ２ａ…レール３…軸回転装置 ３Ｌ，３Ｒ…線材コイル掛け替え軸 ４…ノズルヘッダー ４ａ…ノズル １１…第１処理槽 １２…第２処理槽 Ｗ…線材コイル Ｆ…Ｃ型フック
Claims (2)
- 起立姿勢でフック掛けされた状態で表面処理がされた線材コイルを該フック掛けのまま搬送してきて一時的に収容するための作業槽と、水平に延びる一対の線材コイル掛け替え軸を有し、該一対の線材コイル掛け替え軸に前記作業槽内の前記フック掛けされている線材コイルを起立姿勢状態で掛け替え、前記一対の線材コイル掛け替え軸を回転させることにより前記掛け替えられた線材コイルを円周方向に所要量動かす線材コイル掛け替え回転装置と、前記線材コイル掛け替え軸に掛け替えられた線材コイルにコイル外側からシャワーリングを行うシャワー装置とを備え、前記一対の線材コイル掛け替え軸が、掛け替えられた線材コイルにコイル内側からシャワーリングを行うノズルヘッダーを兼ねてなることを特徴とする線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置。
- 前記線材コイル掛け替え回転装置が、前記一対の線材コイル掛け替え軸を有し、これらを同方向に短時間回転させる軸回転装置と、該軸回転装置を搭載し、前記作業槽内のフック掛けされている線材コイルの内側へ前記線材コイル掛け替え軸を進入させるべく前記作業槽に対して進退可能な移動台車とにより構成されていることを特徴とする請求項１記載の線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18339999A JP3583026B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18339999A JP3583026B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001009519A JP2001009519A (ja) | 2001-01-16 |
| JP3583026B2 true JP3583026B2 (ja) | 2004-10-27 |
Family
ID=16135107
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18339999A Expired - Lifetime JP3583026B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3583026B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE60138682D1 (de) * | 2001-03-20 | 2009-06-25 | Advanced Steel Engineering Ltd | Anlage zum Beizen von Metalldrahtbunden |
| KR100620211B1 (ko) | 2005-01-22 | 2006-09-11 | 한화기계주식회사 | 냉간압조용 강선코일 굴림장치 |
| JP5383476B2 (ja) * | 2009-12-28 | 2014-01-08 | 大同エンヂニアリング株式会社 | コイル状金属線材の処理装置 |
| JP7006836B2 (ja) * | 2019-03-19 | 2022-01-24 | Ｊｆｅスチール株式会社 | コイル状線材ばらし方法及びコイル状線材のばらし作業台 |
-
1999
- 1999-06-29 JP JP18339999A patent/JP3583026B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2001009519A (ja) | 2001-01-16 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| TWI498271B (zh) | 線體捲裝線架、線體捲取方法及線體捲取裝置 | |
| CN108499957B (zh) | 一种全自动超声波清洗系统 | |
| JP4588797B2 (ja) | 処理液での浸漬による部品の表面処理のための装置 | |
| JP3583026B2 (ja) | 線材コイルのフック当たり面位置ずらし装置 | |
| CN217973415U (zh) | 一种钛合金焊丝表面氧化物清洗装置 | |
| JP6974683B2 (ja) | コイル状線材の洗浄装置および洗浄方法 | |
| KR100547655B1 (ko) | 연 철사 아연도금장치 | |
| CN115181981B (zh) | 一种不锈钢无缝管冷加工用酸洗设备 | |
| US1412979A (en) | Method of and apparatus for treating metal | |
| CN212426213U (zh) | 一种阳极氧化生产线 | |
| CN113963942A (zh) | 一种用于电感生产的后处理装置及处理方法 | |
| US4397328A (en) | Cleaning apparatus of tubular materials for use in pickling facilities for the same | |
| KR200387867Y1 (ko) | 연 철사 아연도금장치 | |
| CN216126343U (zh) | 无酸洗拉丝的预处理设备 | |
| CN220746092U (zh) | 一种钛合金焊丝表面氧化物清洗装置 | |
| CN214290085U (zh) | 一种金属料件的收卷清洗机构 | |
| JP2811359B2 (ja) | バッチ式表面処理ラインにおける緊急退避方法 | |
| CN220977164U (zh) | 一种带肋钢筋长臂固定结构及碱洗脱脂与碱冲洗装置 | |
| DE832704C (de) | Rolle zur Behandlung von Metalldraht- und Bandringen in Beiz-, Spuel- und sonstigen Fluessigkeiten | |
| KR101421833B1 (ko) | 스트립 리프팅 장치를 구비한 염욕조 | |
| CN216998594U (zh) | 一种金属管材自动脱脂装置 | |
| JPS6215611B2 (ja) | ||
| JPS5827013Y2 (ja) | 圧延ロ−ル等の円筒物品洗浄並びに脱脂装置におけるドライブロ−ラ連動装置 | |
| JP2001073175A (ja) | 部品自動洗浄装置 | |
| JP5683382B2 (ja) | 酸洗装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040406 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040603 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040720 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040727 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3583026 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070806 Year of fee payment: 3 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130806 Year of fee payment: 9 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |