JP5383382B2 - トーションビーム式サスペンション装置 - Google Patents

トーションビーム式サスペンション装置 Download PDF

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ここに開示する技術は、トーションビームを備えたトーションビーム式サスペンション装置に関する。
近年、地球温暖化を抑制する観点から、自動車においては燃費向上によるCOの排出量削減が求められている。そのための方策の例として、自動車の軽量化やハイブリッド化が挙げられる。自動車の軽量化を実現する観点からのサスペンション形式の選択としては、例えばトーションビームアクスルを選択することが考えられる。トーションビームアクスルは、例えばマルチリンク等の他の形式のサスペンションと比較して、車重に対するサスペンション重量を、より軽量化し得る。また、ハイブリッド車両においては、バッテリ等の配置のために床下スペースを確保する観点から、リヤサスペンションとして、トーションビームアクスルが採用される傾向にある。このような理由から、トーションビームアクスルは、今後ますます採用が増えると予想される。
トーションビームアクスルは、車輪を支持するトレーリングアームと、車幅方向両側のトレーリングアームを互いに連結するように、車幅方向に延びるトーションビームとを含んで構成される。トーションビームには、ねじり剛性及び曲げ剛性が要求され、例えば特許文献1,2には、筒状体の長手方向中央部を径方向に押し潰すようにプレス成形することによって、その中央部に、横断面がU字乃至V字状となるように凹みを形成したトーションビームが開示されている。ここで、仮に、前記凹みをトーションビームの長手方向の全域に亘って形成することにより、トーションビームの端面、つまり、前記トレーリングアームとの接合端面をU字乃至V字状にした場合には、その周長が短くなって十分な接合強度を確保することができないことから、トーションビームに形成される凹みは、その長手方向の中央部にのみ形成され、両端部には形成されない。このことにより、トーションビームにおける凹みが形成された中央部と、凹みが形成されない各端部との間には、その横断面が中央側から端に向かうに従って連続的に変化する移行部が設けられることになる。
特開2001−123227号公報 特開2001−146110号公報
ところで、前記凹みを有するトーションビームは、断面円形状を有する筒状の素管における長手方向の中央部をプレス成形機によって径方向に押し潰して凹みを形成することになるが、本願発明者らが検討したところ、プレス成形によって凹みを形成することに伴い、トーションビームの両端部に、応力集中が起こり得ることが判明した。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、凹陥部を有するトーションビームにおいて、その端部における応力集中を緩和乃至回避することにある。
ここに開示するサスペンション装置は、車幅方向の両側それぞれに配置されかつ、それぞれ車輪を支持する一対のトレーリングアーム、及び、前記一対のトレーリングアーム同士を連結するように前記車幅方向に延びて配設されると共に、前記各トレーリングアームに接合される接合端部と、前記車幅方向の中央に位置する中央部と、前記各接合端部と中央部との間に介在する断面徐変部と、を含んで構成された筒状のトーションビーム、を備え、前記トーションビームの前記中央部には、プレス成形によって筒状のトーションビームを、その横断面がU字状乃至V字状となるように径方向に押し潰すことにより、前記車幅方向に延びる凹陥部が所定の向きに開口して形成されており、前記各断面徐変部は、U字状乃至V字状横断面の前記中央部と、環状横断面の前記各接合端部との間で、その横断面形状が連続的に変化しており、前記接合端部には、前記プレス成形に伴う応力集中を緩和乃至回避するビードが形成されている。
この構成によると、トーションビームは、接合端部と、中央部と、断面徐変部と、を含んで構成され、中央部には凹陥部が形成されることによりU字状乃至V字状の横断面となる一方、各接合端部には凹陥部が形成されないことにより環状の横断面となる。これによって、中央部と各接合端部との間に介在する断面徐変部は、凹陥部の深さが変化することで、その横断面形状が徐々に変化することになる。
こうしたトーションビームにおいては、プレス成形により筒状のトーションビームが変形するに伴い、各接合端部に応力集中が生じ得るものの、前記のトーションビームには、各接合端部にビードを形成することによって、その応力集中が緩和乃至回避される。
前記ビードは、前記各接合端部における周方向に互いに離れた2箇所に形成されており、前記各ビードの形成位置は、前記凹陥部の開口を前記車幅方向に直交する方向に挟んだ一対の開口縁部それぞれを、前記車幅方向に延長した各延長線上に設定されている。
つまり、プレス成形により凹陥部を形成した際には、その凹陥部の開口を車幅方向に直交する方向に挟んだ一対の開口縁部それぞれを、接合端部まで延長した各延長線上に応力集中が発生し易いが、この延長線上にビードを形成することによって、応力集中が効果的に緩和乃至回避し得る。
前記ビードは、前記各接合端部を、径方向の内方に凹ませることによって形成されている、としてもよい。こうすることで、応力集中が効果的に緩和乃至回避し得る。
前記トーションビームは、前記凹陥部が開口する方向と前記車幅方向との双方に直交する方向から前記トーションビームを見たときに、前記凹陥部の開口側の縁が、前記中央部、断面徐変部及び接合端部に亘って概略真っ直ぐに形成されている、としてもよい。
このことにより、トーションビームにおける応力集中が緩和乃至回避し得る。つまり、前述したように、凹みを有するトーションビームは、断面円形状を有する筒状の素管をプレス成形機によって径方向に押し潰して凹みを形成することになるが、前述したように、凹みの深さが変化する移行部が設けられることから、凹みが開口する方向に直交すると共に、トーションビームの長手方向に直交する方向からトーションビームを見たときの、凹みの開口側の縁は、トーションビームの中央部に対応する箇所が、端部に対応する箇所に比べて径方向内方に窪むようになって、前記移行部に対応する箇所おいては、前記縁が傾斜するようになる。このことは、特許文献1,2にも図示されている。例えば特許文献2のトーションビームは、凹みが車両前方に向かって開口しているから、特許文献2の図4に示されているように、その車両前方及び車幅方向の双方に直交する上方向(又は下方向)からトーションビームを見たときに、図4におけるトーションビームの上縁が、移行部において傾斜している。
しかしながらこのような縁の傾斜は、応力集中を発生させることに、本願発明者は気づいた。つまり、凹みの形成に伴いトーションビームの縁が、中央部と移行部との境界付近において概略水平の状態から傾斜が開始するように曲がると共に、移行部と端部との境界付近において傾斜の状態から概略水平に戻るように曲がることになり、この2箇所の曲がりに応力が集中してしまうのである。
これに対し前記の構成では、凹陥部が開口する方向と車幅方向との双方に直交する方向からトーションビームを見たときに、凹陥部の開口側の縁が、中央部、断面徐変部及び接合端部に亘って概略真っ直ぐに形成されている。つまり、特許文献1,2に図示されているような中央部に対応する箇所が端部に対応する箇所に比べて径方向内方に窪むようになって、それらの間の断面徐変部に対応する箇所おいて縁が傾斜することがない。このことは、プレス成形時に縁が曲がらないことを意味するから、トーションビームにおける応力集中は緩和乃至回避される。
前記凹陥部の長手方向端部における開口縁は、丸みを帯びている、としてもよい。
仮に凹陥部の長手方向端部における開口縁を、トーションビームの端部に向かって尖ったような形状にした場合、その開口縁の尖鋭部分において応力集中が生じてしまう。
これに対し、凹陥部の長手方向端部における開口縁を丸みを帯びて形成することにより、応力集中が緩和乃至回避し得る。
以上説明したように、前記のトーションビーム式サスペンション装置は、各接合端部にビードを形成することによって、プレス成形によって凹陥部を形成することに伴い発生する端部の応力集中を緩和乃至回避し得る。このことは、トーションビームの構成材料として、より高強度の材料の採用を可能にし、材料効率の向上及びサスペンション重量の軽量化の点で有利になる。
トーションビームアクスルの斜視図である。 トーションビームの斜視図である。 トーションビームの底面図である。 トーションビームの片側断面図である。 トーションビームの右側面図である。 図4のVI−VI端面図である。 図4のVII−VII端面図である。 図4のVIII−VIII端面図である。 図4のIX−IX端面図である。 トーションビームの成形手順を示す説明図である。 トーションビームの成形手順を示す説明図(図10の断面XI−XI)である。 図10のXII−XII断面図である。 図10とは異なるトーションビームの成形手法を示す説明図である。
以下、トーションビーム式サスペンション装置の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
図1は、トーションビーム式のサスペンション(トーションビームアクスル1)を示しており、このトーションビームアクスル1は、図示省略の車輪を支持する2つのトレーリングアーム11,11と、車幅方向に延びて、この2つのトレーリングアーム11,11を互いに連結するトーションビーム2と、を含んで構成されている。トレーリングアーム11は、図示は省略するが、閉断面形状を有するパイプ状の部材からなり、前後方向に延びる車体中心線に対して左右対称となるように、形成及び配置されている。
トーションビーム2は、図2等に示すように、閉断面形状を有する超高張力鋼(例えば980MPa鋼)の筒状体からなり、トーションビーム2は、長手方向に互いに連続する、中央部21、断面徐変部23及び接合端部22からなる。この内、中央部21は、トーションビーム2における長手方向の中央に位置する部分であり、後述するようにこの中央部21には、凹陥部24が形成されている。接合端部22は、トーションビーム2における長手方向の両端に位置する部分であり、この接合端部22は、トレーリングアーム11に接合される。断面徐変部23は、中央部21と接合端部22との間に介在する部分であり、この断面徐変部23は、詳しくは後述するが、その横断面形状が長手方向に連続的に変化する。
凹陥部24は、前述した筒状体からなるトーションビーム2に対して、その筒状体を径方向に押し潰すようにプレス成形を行うことによって形成され、これにより凹陥部24は、長手方向に延びると共に、このトーションビーム2においては下向きに開口している。尚、凹陥部24の開口の向きは特に限定されるものではない。例えば車体前方に向かって開口していてもよい。また、図3に示すように、この凹陥部24のその両端の開口形状はそれぞれ、丸みを帯びた形状、より具体的には円弧形状を有している。
トーションビーム2に凹陥部24が形成されることに伴い、中央部21の横断面は、図6に示すように、上下を逆転させたU字状乃至V字状をなしている。一方、トーションビーム2の接合端部22には、凹陥部24が形成されていないため、その端面及び横断面は、例えば図5及び図9に示すように、鉛直方向に比べて車体前後方向(図9における左右方向)に扁平な、角丸長方形状を有している。このように、少なくともトーションビーム2の両側端面に凹陥部24を形成しないことは、トーションビーム2とトレーリングアーム11との接合に際しその接合周長を長くして、十分な接合強度を確保する上で有利な構成である。またここに開示するように、トーションビーム2の接合端面の形状を扁平形状に設定することは、トレーリングアーム11の径が比較的小さいときに特に有効である。つまり、比較的小径のトレーリングアーム11に対し、例えば真円形状の接合端面を有するトーションビーム2を接合しようとしても、その接合端面の一部がトレーリングアーム11からはみ出てしまうところ、トーションビーム2の接合端面の形状を扁平形状に設定することにより、そうしたはみ出しを回避しつつ、接合周長を長く確保することが実現し得る。
トーションビーム2は、前述の通り、中央部21には凹陥部24が形成される一方で、接合端部22には凹陥部24が形成されないことから、それらの間の断面徐変部23においては、図4に明示されるように、凹陥部24の深さが接合端部22に向かうに従って浅くなるように形成される。その結果、この断面徐変部23は、図7,8に示すように、その横断面が、中央部21側においてはU字状乃至V字状に近い形状(図7参照)になり、接合端部22側においては角丸長方形状に近い形状(図8参照)になって、その長手方向に連続的に変化するようになる。
そうしてこのトーションビーム2においては、図4に端的に示されるように、凹陥部24が開口する方向(図4における下方)と車幅方向(図4における左右方向)との双方に直交する方向(車両前方)から前記トーションビーム2を見たときに、つまり、図4に示す状態でトーションビーム2を見たときに、凹陥部24の開口側の縁、つまり下縁が、中央部21、断面徐変部23及び接合端部22に亘って概略真っ直ぐに形成されている。一方で、凹陥部24の開口側とは逆側の縁、つまり上縁は、その中央部21に対応する箇所が、接合端部22に対応する箇所と比較して径方向の内方、換言すれば下方に凹んでおり、これによって断面徐変部23に対応する上縁は、各接合端部22から中央部21に向かって斜め下方に傾斜している(同図の一点鎖線の補助線を参照)。
このように、トーションビーム2の凹陥部24の開口側の縁が、中央部21、断面徐変部23及び接合端部22に亘って概略真っ直ぐに形成されていることは、トーションビーム2の応力集中を緩和乃至回避する上で有効である。つまり、後述するようにトーションビーム2の凹陥部24は筒状体を径方向に押し潰すように(図4に示す状態においては、筒状体の下部を上向きに押し潰すように)プレス成形を行うことによって形成されると共に、この凹陥部24は、前述したように、断面徐変部23においてはその深さが徐々に変化するように形成されているため、通常であれば、プレス成形に伴い、断面徐変部23においては凹陥部24の深さ変化に対応するように、下縁が傾斜するようになる。このような傾斜は、トーションビーム2の下縁に、2箇所の曲がりを生じさせることになり、この曲がり部分に応力が集中する。
これに対し、ここに示すトーションビーム2は、図4に示すように、トーションビーム2の下縁が傾斜せず、概ね真っ直ぐになっている。このことは、応力が集中し得る曲がり部分が存在しないことを意味するから、トーションビーム2の応力集中を緩和乃至回避し得る。ここで、トーションビーム2の下縁は、完全に直線となっている必要はなく、応力集中を緩和乃至回避し得る程度に曲がりが無ければよい。
また、凹陥部24の車幅方向両端の開口形状は、図3に示すように円弧形状に設定されており、このことによっても、この両端開口近傍における応力集中を緩和乃至回避することが可能である。つまり、プレス成形によって、凹陥部24の両端開口の形状が、トーションビーム2の端に向かって尖るような尖鋭な形状となった場合には、この部分において応力集中が生じ得るのに対し、ここに示すトーションビーム2のように、凹陥部24の両端開口の形状が丸みを帯びていることにより、この部分における応力集中を緩和乃至回避し得る。
さらに、このトーションビーム2では、各断面徐変部23の車幅方向の長さが比較的長く設定されている。これによって、このトーションビーム2では、各断面徐変部23の車幅方向の長さが、中央部21の車幅方向の長さと概略同じである。各断面徐変部23の車幅方向の長さは、具体的に、ここでは300mm程度に設定されている。このように断面徐変部23の長さが比較的長いことは、この断面徐変部23における凹陥部24の開口縁部の応力を車幅方向に分散して、応力集中を緩和乃至回避する上で有利になる。
このトーションビーム2にはまた、その接合端部22に、図3,5に端的に示されるように、ビード25,25が形成されている。このビード25は、トーションビーム2におけるトレーリングアーム11との接合端面を含む、トーションビーム2の端部に形成されており、角丸長方形状の接合端面における、下側の2つの角部付近において、径方向の内方に凹むように形成されている。このビード25の形成位置は、言い換えると、図3に示すように、凹陥部24の開口を車体前後(図3における上下)に挟む開口縁部26を、トーションビーム2の接合端面にまで延長した延長線27上の位置に相当する。つまりこのビード25の形成箇所は、前述したようにプレス成形によって筒状体を押し潰して凹陥部24を形成した際に、接合端部22において応力が集中しやすい箇所に相当するが、この箇所にビード25を形成することにより、その応力の集中を緩和乃至回避し得ることになる。尚、ビード25の形状は図示の形状に限定されるものではなく、適宜の形状を採用し得る。
次に、図10〜12を参照しながら、このトーションビーム2の成形手順について、簡単に説明する。このトーションビーム2の成形に用いる成形装置3は、上下方向に相対して配置されたパンチ31及びダイス32を有するプレス成形機である。この成形装置3は、両端開口でかつ、横断面形状が略円形状の筒状体4の筒軸方向中央部分を径方向に押し潰すように冷間プレス成形を行うことで、前記凹陥部24を有するトーションビーム2を成形する。この成形装置3は、図4に示すトーションビーム2の上下を逆転させた状態で、トーションビーム2の成形を行うように構成されている。筒軸が水平方向となるように支持された筒状体4に対し上方に配置されたパンチ31は、図10に示すように、その下端面が、筒軸方向に対する中央部分は略水平である一方で、そこから各端部に向かうに連れて上向きに傾斜しており、全体として下向きに凸となるように湾曲している。また、パンチ31は、図11に示すように、前記凹陥部24の横断面形状に対応するように下向きに先細となった、山形の横断面形状を有している。パンチ31の形状は、トーションビーム2の凹陥部24の形状に対応し、凹陥部24の形状、特に断面徐変部23の長さや、その断面徐変部23における凹陥部24の傾斜角度等は、トーションビーム2の成形性や、トーションビーム2に要求される特性等に応じて変更されることから、パンチ31の形状は、図示する形状に限らず適宜変更すればよい。
成形装置3のダイス32には、前記筒軸方向に延びる凹溝321が形成されており、この凹溝321は、図11に示すようにその筒軸方向の中央部21では概略逆三角形状の横断面形状をなす一方、図12に示すようにその筒軸方向の端部では角丸長方形状の下半分の横断面形状をなすように形成されている。ここで、ダイス32は筒状体4の筒軸方向の全域に亘って延びているのに対し、パンチ31は、筒状体4の両端部を除く範囲において、換言すれば凹陥部24が形成される範囲に亘って、筒軸方向に延びている。
成形装置3はまた、筒状体4の両端開口それぞれから筒軸方向に内挿される軸押し中子33を備えていると共に、前記パンチ31の両側方位置に、前記筒状体4の各端部(接合端部22)を成形するための成形型34を備えている。これら軸押し中子33及び成形型34は、図12に示すように、接合端部22の横断面形状を、前述した角丸長方形状に成形すると共に、その接合端部22に2つのビード25を成形する。
この成形装置3では、図10,11に示すように、筒軸が水平方向となるように筒状体4を配置し、その両端開口に軸押し中子33を内挿すると共に、パンチ31及び成形型34をそれぞれ、油圧により下降させることによって、筒状体4をダイス32に押し付ける(P1,P2及びP3参照)。このことにより、筒状体4の中央部は、図11に示すように、パンチ31及びダイス32によって径方向に押し潰されて、横断面がU字状乃至V字状になることで、凹陥部24が形成される一方、筒状体4の両端部は、図12に示すように、成形型34、ダイス32及び軸押し中子33によって横断面が角丸長方形状になると共に、径方向の内方に凹んだビード25が形成される。尚、このプレス成形時に筒状体4の内圧を高めて、トーションビーム2の形状安定性を高めるようにしてもよい。
こうしてプレス成形が完了すれば、その両端部を例えばレーザやプラズマにより所定の形状、つまりトレーリングアーム11の接合箇所に対応する形状に溶断することによって、トーションビーム2が完成することになる。尚、レーザやプラズマにより溶断するのではなく、油圧プレスによってトーションビーム2の両端部を所定形状に切断するようにしてもよい。
尚、軸押し中子33を筒状体4の両端部に内挿する代わりに、筒状体4内の内圧を高めることによって、ビード25の形成を含む、トーションビーム2の両端部の成形を行うようにしてもよい。
また、図13に示すように、パンチ31を筒軸方向に延長して、筒状体4の両端部を含む全面当たりに構成してもよい。
以上説明したように、ここに開示したトーションビーム式サスペンション装置は、凹陥部を有するトーションビームの応力集中を緩和乃至回避し得る点で有用である。
1 トーションビームアクスル(トーションビーム式サスペンション装置)
11 トレーリングアーム
2 トーションビーム
21 中央部
22 接合端部
23 断面徐変部
24 凹陥部
25 ビード
26 開口縁部
27 延長線

Claims (4)

  1. 車幅方向の両側それぞれに配置されかつ、それぞれ車輪を支持する一対のトレーリングアーム、及び、
    前記一対のトレーリングアーム同士を連結するように前記車幅方向に延びて配設されると共に、前記各トレーリングアームに接合される接合端部と、前記車幅方向の中央に位置する中央部と、前記各接合端部と中央部との間に介在する断面徐変部と、を含んで構成された筒状のトーションビーム、を備え、
    前記トーションビームの前記中央部には、プレス成形によって筒状のトーションビームを、その横断面がU字状乃至V字状となるように径方向に押し潰すことにより、前記車幅方向に延びる凹陥部が所定の向きに開口して形成されており、
    前記各断面徐変部は、U字状乃至V字状横断面の前記中央部と、環状横断面の前記各接合端部との間で、その横断面形状が連続的に変化しており、
    前記接合端部には、前記プレス成形に伴う応力集中を緩和乃至回避するビードが形成されており、
    前記ビードは、前記各接合端部における周方向に互いに離れた2箇所に形成されており、
    前記各ビードの形成位置は、前記凹陥部の開口を前記車幅方向に直交する方向に挟んだ一対の開口縁部それぞれを、前記車幅方向に延長した各延長線上に設定されているトーションビーム式サスペンション装置。
  2. 請求項1に記載のトーションビーム式サスペンション装置において、
    前記ビードは、前記各接合端部を、径方向の内方に凹ませることによって形成されているトーションビーム式サスペンション装置。
  3. 請求項1又は2に記載のトーションビーム式サスペンション装置において、
    前記トーションビームは、前記凹陥部が開口する方向と前記車幅方向との双方に直交する方向から前記トーションビームを見たときに、前記凹陥部の開口側の縁が、前記中央部、断面徐変部及び接合端部に亘って概略真っ直ぐに形成されているトーションビーム式サスペンション装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のトーションビーム式サスペンション装置において、
    前記凹陥部の長手方向端部における開口縁は、丸みを帯びているトーションビーム式サスペンション装置。
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