JP5380988B2 - 光学素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光学素子に関する。
光学素子の製造においては、型を用いてレリーフ構造を形成することがある。例えば、特許文献1には、ロール状の型を用いてマイクロレンズアレイシートを製造することが記載されている。型を使用すると、光学素子を効率的に製造することができる。
しかしながら、型を使用する場合、複雑な形状を有するレリーフ構造を形成することが比較的困難である。また、この場合、底部から先端までの距離が長い凸部を形成することも比較的困難である。即ち、型を使用した場合、形成可能な凸部の形状に制限がある。
特開2003−305736号公報
そこで、本発明は、型を使用した場合に形成可能な凸部の形状に対する制限を小さくすることを目的とする。
本発明の第1側面によると、複数の凸部からなる回折構造を含み、前記複数の凸部の各々は、順テーパ形状を有する第1部分と、前記第1部分上に位置し且つ前記第1部分の頂部に対して拡径した形状を有する第2部分とを含んだことを特徴とする光学素子が提供される。
本発明の第3側面によると、複数の凸部からなる回折構造を含み、前記複数の凸部の各々は、順テーパ形状を有する第1部分と、前記第1部分上に位置し且つ前記第1部分の頂部に対して拡径した形状を有する第2部分とを備え、前記凸部の先端から前記凸部の底面を含む平面への垂線の足が前記凸部の前記底面から離れていることを特徴とする光学素子が提供される。
本発明によると、型を使用した場合に形成可能な凸部の形状に対する制限を小さくすることが可能となる。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、パターン形成装置の一例を概略的に示す図である。このパターン形成装置100は、転写部と搬送機構と供給部とを含んでいる。
転写部は、転写ロール101と型102と光源105とを含んでいる。
転写ロール101は、図1において、反時計回りに回転する。転写ロール101の円筒面は、型102を支持している。
型102は、転写ロール101の円筒面に対応して円筒形状を有している。型102の外面にはレリーフ構造が設けられている。型102は、例えば、以下の方法により得られる。
まず、レジスト層に電子線描画を行うか、又は、レジストパターンを形成したシリコン基板をエッチングする。これにより、微細パターンを形成する。この微細パターンを母型として用いて、ニッケル及び鉄などの金属からなる金型を電鋳により形成する。或いは、樹脂製の型を形成する。このようにして、型102を得る。
光源105は、型102に向けて、紫外線などの光を照射する。光源105としては、例えば、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、又は太陽灯を使用することができる。
光源105の代わりに、電子線源を設置してもよい。或いは、光源105の代わりに、ヒータを設置してもよい。なお、ヒータを設置する場合、転写に使用するロールがヒータを内蔵していてもよい。
搬送機構は、搬送ロール104を含んでいる。搬送機構は、帯状の支持体111が後述するノズル103の正面を通過し、その後、組成物112を間に挟んで型102と密着するように、支持体111をその長さ方向に搬送する。
供給部は、ノズル103を含んでいる。供給部は、支持体111上に、未硬化の組成物112を供給する。組成物112としては、後述する材料を使用する。
図2は、パターン形成方法の一工程を概略的に示す断面図である。図2には、支持体111と組成物112との積層体を型102から剥離する工程を描いている。
本発明の一態様に係るパターン形成方法によると、組成物112からなる層に形成される凸部の底部における最小寸法に対する上記底部の中心から先端までの距離の比(以下、アスペクト比という)は、型102の対応する凹部の開口部における最小寸法に対する深さの比と比較してより大きくなる。以下、この機構について説明する。
本態様に係るパターン形成方法において使用する組成物112は、樹脂と離型剤とを含んでおり、硬化後の破断点応力は100MPa以上である。この組成物112は、硬化の過程で適度な流動性を保持し、この状態で組成物112を引き伸ばしても、その破断が生じ難い。また、組成物112は、離型剤を更に含んでいる。それゆえ、組成物112が型102に残留するのを防ぐことができるのに加え、離型剤の種類及び量に応じて組成物112の伸びを制御できる。
このように、支持体111と組成物112との積層体を型102から剥離する工程において、組成物112は、型102の凹部の形状と比較して、より引き伸ばされた状態で剥離される。即ち、組成物112からなる層に形成される凸部のアスペクト比が、型102の対応する凹部の開口部における最小寸法に対する深さの比と比較してより大きくなる。従って、この方法によると、開口部における最小寸法に対する深さの比が比較的小さな凹部を含んだ型を利用して、アスペクト比が比較的大きな凸部を形成することができる。
通常、そのような凸部を形成するためには、開口部における最小寸法に対する深さの比が大きな凹部を含んだ型を用いる必要がある。しかしながら、このような型は、製造することが比較的困難である。また、このような型を用いると、光学素子の材料が型の凹部内に残留し易い。
これに対し、この方法によると、上述したように、開口部における最小寸法に対する深さの比が比較的小さな凹部を含んだ型を利用して、アスペクト比が比較的大きな凸部を形成することができる。このような型は、製造することが比較的容易である。また、このような型を用いると、光学素子の材料が型の凹部内に残留し難い。従って、型の耐刷性が向上する。
なお、ここで「耐刷性」は、転写を繰り返すことに伴う型の劣化に対する耐性を意味している。
また、この方法によると、単純な形状のレリーフ構造を有する型102を用いて、複雑な形状を有するレリーフ構造を形成することも可能となる。これについては、後で詳しく説明する。
以下、組成物112の構成について具体的に説明する。
組成物112は、樹脂を含んでいる。このような樹脂としては、例えば、放射線硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂を使用する。典型的には、この樹脂として、放射線硬化性樹脂を使用する。
このような樹脂の主剤としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコン系アクリル樹脂、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンなどを使用する。
樹脂は、主剤と樹脂繊維、例えばアクリル繊維との混合物であってもよい。樹脂に繊維を添加すると、凸部の形状の制御が容易になる。特に、アクリル繊維は、優れた靭性、柔軟性及び耐熱性を有している。従って、樹脂の主剤にアクリル繊維を添加することにより、樹脂に更に優れた靭性、柔軟性及び耐熱性を付与することができる。なお、アクリル繊維は、例えば、アクリロニトリルの重合体からなる。或いは、アクリロニトリルとアクリル酸エステル及び/又は酢酸ビニルとの共重合体からなる。
組成物112は、上述した通り、離型剤を更に含んでいる。離型剤は、形状精度に優れたレリーフ構造を形成可能とするのに加え、組成物112が型102に残留するのを防ぐ役割を果たす。離型剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス及びテフロン(登録商標)パウダーなどの固形ワックス、弗素系及びリン酸エステル系などの界面活性剤、又はシリコーンを使用することができる。
シリコーンとして、以下の変性シリコーンを使用してもよい。
1)変性シリコーンオイル側鎖型
2)変性シリコーンオイル両末端型
3)変性シリコーンオイル片末端型
4)変性シリコーンオイル側鎖両末端型
5)トリメチルシロキシケイ酸を含有するメチルポリシロキサン(以下、シリコーンレジンと呼ぶ)
6)シリコーングラフトアクリル樹脂
7)メチルフェニルシリコーンオイル
変性シリコーンオイルは、反応性シリコーンオイルと非反応性シリコーンオイルとに分類することができる。反応性シリコーンオイルとしては、例えば、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、片末端反応性シリコーンオイル、又は異種官能基変性シリコーンオイルを使用することができる。非反応性シリコーンオイルとしては、例えば、ポリエーテル変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪エステル変性シリコーンオイル、親水性特殊変性シリコーンオイル、高級アルコキシ変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、又はフッ素変性シリコーンオイルを使用することができる。
離型剤として、上記樹脂と結合可能な反応性離型剤を使用してもよい。そのような離型剤は、樹脂が硬化する際に樹脂と結合するので、樹脂硬化物からのブリーディングを生じることがない。それゆえ、転写を繰り返したとしても、型のレリーフ構造に固着することがない。それゆえ、反応性離型剤を使用すると、材料が型に固着するのを最も効果的に抑制することができる。また、反応性離型剤を使用した場合、樹脂硬化物からのブリーディングを生じないので、樹脂硬化物とその上に形成する金属蒸着膜との密着性が向上する。
なお、離型剤の量は、100質量部の主剤に対して、例えば0.5質量部乃至1.0質量部の範囲内とする。この量が少ないと、型の耐刷性が低下する場合がある。この量が多いと、組成物112が引き伸ばされるより前に組成物112が型102から剥離されてしまい、底部における最小寸法に対する高さの比が大きな凸部を形成できない場合がある。
なお、硬化後の組成物112のヤング率は、典型的には、50MPa以上且つ100MPa以下とする。この場合、硬化後の組成物112は、適度な柔軟性を有する。ヤング率が大きいと、組成物112の優れた柔軟性が得られない場合がある。ヤング率が小さいと、組成物112が型102に残留し易くなり、型102を用いて所望の構造を形成できない場合がある。
この組成物は、他の成分を更に含むことができる。
例えば、この組成物は、光照射によって硬化させる場合には、光増感剤を更に含んでいる必要がある。なお、電子線照射によって硬化させる場合には、光増感剤は不要である。
光増感剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチルベンゾイン及びα−フェニルベンゾインなどのベンゾイン系化合物;アントラキノン及びメチルアントラキノンなどのアントラキノン系化合物;ベンジル:ジアセチル;アセトフェノン及びベンゾフェノンなどのフェニルケトン化合物;ジフェニルジスルフィド及びテトラメチルチウラムスルフィドなどのスルフィド化合物;α−クロルメチルナフタリン;アントラセン;ヘキサクロロブタジエン及びペンタクロロブタジエンなどのハロゲン化炭化水素;又はこれらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。光増感剤の量は、100質量部のウレタンアクリレート樹脂に対して、例えば0.5質量部乃至10質量部の範囲内とする。
この組成物は、重合防止剤を更に含んでいてもよい。重合防止剤を使用すると、貯蔵安定性が向上する。重合防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、カテコール及びハイドロキノンモノメチルエーテルなどのフェノール類;ベンゾキノン及びジフェニルベンゾキノン等のキノン類;フェノチアジン類;銅類;又はそれらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
この組成物は、促進剤、粘度調節剤、界面活性剤、消泡剤及びシランカップリング剤などの助剤を更に含んでいてもよい。また、この組成物は、スチレンブタジエンゴムなどの高分子体を更に含んでいてもよい。そして、この組成物は、反応性希釈剤、添加剤及び顔料の1つ以上を更に含んでいてもよい。
例えば、この組成物は、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリエーテル、エポキシ樹脂及びスチレン含有ポリマーなどの非反応性樹脂を更に含んでいてもよい。また、この組成物は、ケイ素化合物、レベリング剤、酸化防止剤及び重合禁止剤などの添加剤を更に含んでいてもよい。
この組成物は、溶媒を更に含んでいてもよい。溶解性や乾燥速度を考慮した場合、溶媒として、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン又はキシレンを使用してもよい。
次に、上記のパターン形成方法により製造される光学素子の例について説明する。
図3は、図1に示すパターン形成装置を用いて製造可能な光学素子の一例を概略的に示す平面図である。図4は、図3に示す光学素子のIV−IV線に沿った断面図である。
図3及び図4に示す光学素子10は、回折構造を含んだ表示体である。この光学素子10は、例えば偽造防止に利用する。
この光学素子10は、レリーフ構造形成層11と反射層13との積層体を含んでいる。図4に示す例では、レリーフ構造形成層11側を背面側とし、反射層13側を前面側としている。
反射層13と外界との界面は、界面部IF1及びIF2を含んでいる。以下、この光学素子10のうち、界面部IF1及びIF2に対応した部分を、それぞれ、表示部DA1及びDA2と呼ぶ。
レリーフ構造形成層11は、例えば、支持体111と組成物112からなる層との積層体である。この場合、組成物112からなる層を前面側とし、支持体111を背面側とする。レリーフ構造形成層11の一方の主面、例えば組成物112からなる層の主面には、凸構造及び/又は凹構造が設けられたレリーフ構造を形成する。
反射層13としては、例えば、アルミニウム、銀、金、及びそれらの合金などの金属材料からなる金属層を使用することができる。或いは、反射層13として、レリーフ構造形成層11とは屈折率が異なる誘電体層を使用してもよい。或いは、反射層13として、隣り合うもの同士の屈折率が異なる誘電体層の積層体、即ち、誘電体多層膜を使用してもよい。なお、誘電体多層膜が含む誘電体層のうちレリーフ構造形成層11と接触しているものの屈折率は、レリーフ構造形成層11の屈折率とは異なっていることが望ましい。反射層13は、例えば、真空蒸着法及びスパッタリング法などの気相堆積法により形成することができる。
反射層13は、省略することができる。但し、光学素子10が反射層13を含んでいる場合、光学素子10に視認性がより優れた像を表示させることができる。
なお、光学素子10では、レリーフ構造形成層11側を前面側とし、反射層13側を背面側としてもよい。この場合、反射層13と外界との界面ではなく、レリーフ構造形成層11と反射層13との界面が界面部IF1及びIF2を含む。なお、この場合には、レリーフ構造形成層11の材料として、光透過性の材料を使用する。
この光学素子10は、接着層、粘着層及び樹脂層などの他の層を更に含むことができる。接着層又は粘着層は、レリーフ構造形成層11及び反射層13の積層体に対して背面側に設ける。接着層又は粘着層を設けると、レリーフ構造形成層11又は反射層13の表面が露出するのを防止できるため、先の界面の凸構造及び/又は凹構造の偽造を目的とした複製を困難とすることができる。
樹脂層は、レリーフ構造形成層11及び反射層13の積層体に対して前面側に設ける。例えば、レリーフ構造形成層11側を背面側とし、反射層13側を前面側とする場合、反射層13を樹脂層によって被覆すると、反射層13の損傷を抑制できるのに加え、その表面の凸構造及び/又は凹構造の偽造を目的とした複製を困難とすることができる。
次に、界面部IF1及びIF2について説明する。
界面部IF1では、複数の凸部が短い最小中心間距離で規則的に配列している。界面部IF1において、これら凸部は、回折格子の如く回折光を射出する機能を有している。なお、ここで「最小中心間距離」とは、隣接する複数の凸部の中心間距離のうち最も小さいものをいう。
界面部IF1は、白色光で照明した場合に、回折光を特定の方向に射出する。但し、これら界面部IF1において凸部は小さな中心間距離で配列しているので、後で詳述するように、表示部DA1は、正面から観察した場合には暗灰色又は黒色印刷層の如く見える。
なお、界面部IF2は、平坦面である。界面部IF2は、省略することができる。
図5は、図3及び図4に示す光学素子の界面部に採用可能な構造の一例を示す斜視図である。
図5に示す界面部IF1では、複数の凸部PRが配列している。この例では、凸部PRは、互いに直交するX方向とY方向とに格子状に配列している。凸部PRは、斜めに交差する2方向に格子状に配列していてもよい。
界面部IF1において、各凸部PRは、順テーパ形状、即ち先細り形状を有している。順テーパ形状は、例えば、半紡錘形状、円錐及び角錐などの錐体形状、又は切頭円錐及び切頭角錐などの切頭錐体形状である。凸部PRの側面は、傾斜面のみで構成されていてもよく、階段状であってもよい。順テーパ形状は、界面部IF1の光反射率を小さくするのに役立つ。加えて、順テーパ形状は、原版からの樹脂層11の取り外しを容易にし、生産性の向上に寄与する。それら凸部PRの一部は、順テーパ形状を有していなくてもよい。
界面部IF1において、凸部PRは、回折格子を形成している。凸部PRが形成している回折格子は、凸部PRの配置に対応して溝(即ち、格子線)を格子状に配置してなる回折格子とほぼ同様に機能する。
なお、この例では、界面部IF1に凸部PRを設けているが、それら凸部PRを凹部で置換してもよい。この場合、例えば、上述した方法により凸部からなるレリーフ構造を形成し、これを型として用いて凹部を形成する。
次に、界面部IF1の光学特性について説明する。
上記の通り、界面部IF1において、凸部PRは、回折格子として機能する。回折格子を照明すると、回折格子は、入射光である照明光の進行方向に対して特定の方向に強い回折光を射出する。
m次回折光(m=0、±1、±2、・・・)の射出角βは、回折格子の格子線に垂直な面内で光が進行する場合、下記等式から算出することができる。
d=mλ/(sinα−sinβ)
この等式において、dは回折格子の格子定数を表し、mは回折次数を表し、λは入射光及び回折光の波長を表している。また、αは、0次回折光、即ち、透過光又は正反射光の射出角を表している。換言すれば、αの絶対値は照明光の入射角と等しく、反射型回折格子の場合には、照明光の入射方向と正反射光の射出方向とは、回折格子が設けられた界面の法線に関して対称である。
なお、回折格子が反射型である場合、角度αは、0°以上であり且つ90°未満である。また、回折格子が設けられた界面に対して斜め方向から照明光を照射し、法線方向の角度、即ち0°を境界値とする2つの角度範囲を考えると、角度βは、回折光の射出方向と正反射光の射出方向とが同じ角度範囲内にあるときには正の値であり、回折光の射出方向と照明光の入射方向とが同じ角度範囲内にあるときには負の値である。以下、正反射光の射出方向を含む角度範囲を「正の角度範囲」と呼び、照明光の入射方向を含む角度範囲を「負の角度範囲」と呼ぶ。
法線方向から回折格子を観察する場合、表示に寄与する回折光は射出角βが0°の回折光のみである。従って、この場合、格子定数dが波長λと比較してより大きければ、上記等式を満足する波長λ及び入射角αが存在する。即ち、この場合、観察者は、上記等式を満足する波長λを有する回折光を観察することができる。
これに対し、格子定数dが波長λと比較してより小さい場合、上記等式を満足する入射角αは存在しない。従って、この場合、観察者は、回折光を観察することができない。
この説明から明らかなように、通常の回折格子とは異なり、界面部IF1は法線方向に回折光を射出しないか、又は、界面部IF1が法線方向に射出する回折光は視感度の低いもののみである。
この光学素子10では、界面部IF1が含んでいる各要素領域において、凸部PR又は凹部の中心間距離は、500nm以下であり、典型的には450nm以下であり、一例によると400nm以下である。また、各要素領域において、凸部PR又は凹部の中心間距離は、例えば200nm以上であり、典型的には300nm以上である。
界面部IF1に設けられている回折格子は、通常の回折格子とは、以下の点で更に相違している。
図6は、或る回折格子が1次回折光を射出する様子を概略的に示す図である。
図6において、NLは界面部IF1の法線を示している。また、ILは複数の波長の光から構成される白色照明光を示し、RLは正反射光又は0次回折光を示し、DLは1次回折光を示している。
図6において、界面部IF1には、格子定数が可視光の最短波長、例えば約400nmよりも小さい回折格子が設けられている。
上記等式から明らかなように、回折格子の格子定数dが可視光の最短波長の1/2より大きく且つこの最短波長未満である場合、界面部IF1に対して斜め方向から照明光ILを照射すると、図6に示すように、回折格子は、1次回折光DLをそれぞれ負の角度範囲内の射出角βで射出する。例えば、角度αが50°であり、格子定数dが330nmである場合を考えると、回折格子は、白色照明光ILのうち波長λが540nm(緑)の光を回折させ、1次回折光DLを約−60°の射出角βで射出する。
この説明から明らかなように、界面部IF1は、正の角度範囲内に回折光を射出せずに、負の角度範囲内のみに回折光を射出するか、又は、正の角度範囲内に射出する回折光は視感度が低いもののみであり、負の角度範囲内に視感度が高い回折光を射出する。即ち、界面部IF1に設けられた回折格子は、通常の回折格子とは異なり、視感度が高い回折光を負の角度範囲内のみに射出する。
また、この光学素子10では、凸部PRはテーパ形状を有している。このような構造を採用した場合、凸部PRの中心間距離が十分に短ければ、界面部IF1の近傍の領域は、Z方向に連続的に変化した屈折率を有していると見なすことができる。そのため、どの角度から観察しても、界面部IF1の正反射光についての反射率は小さい。そして、上記の通り、界面部IF1は、実質的に、法線方向に回折光を射出しない。
この光学素子10において、中心間距離を一定としたまま凸部PRを高くすると、表示部DA1は色純度がより高い黒色を表示する。他方、中心間距離を一定としたまま凸部PRを低くすると、輝度が上昇し、表示部DA1の表示色は暗灰色へと変化する。
凸部PRの高さは、それらの中心間距離の1/2以上とすることが望ましい。例えば、凸部PR又は凹部の中心間距離が400nmである場合、凸部PRの高さを200nm以上とすると、表示部DA1に暗灰色を表示させることができる。そして、凸部PRの高さを400nm以上とすると、表示部DA1に色純度が高い黒色を表示させることができる。
続いて、界面部IF2について、簡単に説明する。
界面部IF2は、界面部IF1と隣り合っている。界面部IF2は、例えば平坦面である。界面部IF2は、界面部IF1とは光学的特性が異なっている。即ち、表示部DA2は、肉眼で観察した場合に表示部DA1から識別可能な像を表示する。従って、表示部DA1と表示部DA2とを対比させることにより、表示部DA1の光学効果を際立たせることができる。
表示部DA1には、文字、記号及び絵柄等の情報を表示させることが望ましい。このような情報を表示させることにより、使用者の注視効果を向上させると共に、光学素子10やこれを備えたラベル付き物品に意匠性を付与することができる。
本態様のパターン形成方法によると、上述したように、アスペクト比が大きな凸部を形成することができる。この比を大きくすると、表示部DA1に色純度が高い黒色を表示させることができるのに加え、より高精度な製造技術が必要となる。即ち、より高い偽造防止効果を達成できる。
続いて、上記のパターン形成方法により製造される光学素子の他の例について説明する。本態様に係るパターン形成方法によると、比較的複雑な形状を有する凸部を備えた光学素子を作製することができる。
図7は、図1に示すパターン形成装置を用いて製造可能な光学素子の一例を概略的に示す部分断面図である。図8は、図7に示す光学素子が備えた凸部を拡大して示す側面図である。図9は、図7に示す光学素子の変形例を概略的に示す部分断面図である。
この例では、複数の凸部の各々は、順テーパ形状を有する第1部分と、第1部分上に位置し且つ第1部分の頂部に対して拡径した形状を有する第2部分とを含んでいる。
この場合、複数の凸部の各々が第2部分を含まない場合と比較して、複数の凸部が設けられた界面部IF1の反射率が低くなる。これは、複数の凸部の間の領域に入射した光の反射光が、第2部分によって遮られるために、外部に射出され難いためであると考えられる。従って、このような構成を採用すると、表示部DA1に色純度が高い黒色を表示させることができる。
一般に、型を用いた凸部の製造では、形成すべき凸部に対応した形状の凹部を備えた型を使用する。即ち、通常の方法によると、図8に示すような凸部を形成するためには、この凸部の形状に対応した凹部を備えた型を使用することが必要である。しかしながら、このような凹部を備えた型を製造することは極めて困難である。加えて、このような型を製造することができたとしても、光学素子の材料のうち上記第2部分に対応した部分を型から引き抜くことが困難であるため、このような方法で図7に示すような構造を得ることは極めて困難である。
これに対し、このパターン形成方法では、図2に示すような順テーパ状の凹部が設けられた型を用いて、かかる構造を容易に得ることができる。即ち、この方法によると、先に図2を参照しながら説明したように、組成物112を型102から剥離する際に、組成物112が引き伸ばされる。このとき、型102の凹部の底面付近には、その側面と比較して、組成物112がより残存し易い。従って、上記の剥離時における組成物112の硬化により、凸部PRの先端に、上述したような第2部分が形成されうる。
図9には、図7に示す光学素子10に、反射層13を更に設けた場合を描いている。この反射層13は、例えば、気相堆積法により形成する。図7に示す光学素子10に堆積材料が一方向から供給されれば、第1部分のうち第2部分の最大径よりも径が小さい部分の側面及び第2部分の表面の一部には、反射層13が形成されない。この場合、反射層13が形成されていない部分に入射した光は、反射により外部に射出され難い。そのため、反射層13を設けない場合と比較して、正反射光の強度を過度に高めることなしに、複数の凸部から射出される回折光の強度を向上させることができる。なお、反射層13は、斜方蒸着により形成してもよい。この場合、観察方向に応じて、射出される回折光の強度を変化させることが可能となる。或いは、反射層13は、凸部の全体を被覆するように設けてもよい。
図10は、図1に示すパターン形成装置を用いて製造可能な光学素子の他の例を概略的に示す部分断面図である。図11は、図10に示す光学素子が備えた凸部を拡大して示す側面図である。図12は、図10に示す光学素子の変形例を概略的に示す部分断面図である。
この例では、複数の凸部の各々は、凸部の先端Aから凸部の底面を含む平面への垂線の足Fが凸部の底面から離れている。即ち、この例では、複数の凸部の各々は、大きく傾いて形成されている。
この場合、界面部IF1から複数の凸部の傾斜方向に略平行な方向に射出される回折光の強度は比較的弱い。これに対し、上記傾斜方向に略垂直な方向に射出される回折光の強度は比較的強い。従って、このような構成を採用すると、観察方向に応じて回折光の強度が著しく異なる光学素子が達成できる。
先に述べた通り、一般に、型を用いた凸部の製造では、形成すべき凸部に対応した形状の凹部を備えた型を使用する。即ち、通常の方法によると、図11に示すような凸部を形成するためには、この凸部の形状に対応した凹部を備えた型を使用することが必要である。しかしながら、このような凹部を備えた型を製造することは比較的困難である。加えて、このような型を製造することができたとしても、光学素子の材料を型から引き抜くことは困難である。また、剥離の工程において、光学素子の材料が型に残留する可能性が比較的高い。
これに対し、本態様のパターン形成方法では、図2に示すような順テーパ状の凹部が設けられた型を用いて、かかる構造を容易に得ることができる。即ち、この方法によると、先に図2を参照しながら説明したように、組成物112を型102から剥離する際に、組成物112の一部が引き伸ばされる。この際、例えば、転写ロール101の周速度と支持体111及び組成物112の送り速度とを異ならしめること、及び/又は、組成物112を型102から剥離する角度を制御することにより、組成物112からなる層に形成される凸部の各々を、図11に示すような傾いた形状とすることができる。こうすると、特殊な型を使用することなしに、簡便に図10及び図11を参照しながら説明した構造を得ることができる。なお、この方法によれば、傾きがより小さな凸部を形成することも可能である。
図12には、図10に示す光学素子10に、反射層13を更に設けた場合を描いている。例えば、図10に示す光学素子10に反射層13の材料を堆積させる場合、複数の凸部の間の領域に、反射層13が形成されない部分が生じさせることができる。この部分に入射する光は、反射により外部に放射される可能性が低い。従って、この場合、観察方向に応じた回折光の強度の変化をより顕著とすることができる。
なお、図示は省略するが、図7乃至図9を参照しながら説明した構成と、図10乃至図12を参照しながら説明した構成とを組み合わせた構成を採用することも可能である。即ち、この方法によると、複数の凸部からなる回折構造を含み、複数の凸部の各々は、順テーパ形状を有する第1部分と、第1部分上に位置し且つ第1部分の頂部に対して拡径した形状を有する第2部分とを備え、底面に対して傾いた、例えば、凸部の先端から凸部の底面を含む平面への垂線の足が上記凸部の底面から離れている光学素子10を製造することもできる。この場合、表示部DA1に色純度が高い黒色を表示させることができると共に、観察方向に応じて、回折光の強度の顕著な変化を生じさせることができる。
まず、以下のようにして、組成物112を調製した。
光硬化性樹脂として、100質量部のウレタンアクリレート(根上工業製UN−952)を準備した。これに、必要に応じて、アクリロニトリル重合体からなる一定量の繊維を添加した。次いで、これに、6質量部の開始剤と1質量部の離型剤とを添加した。開始剤としては、チバスペシャリティケミカルズ製イルガキュア651を使用した。離型剤としては、BYKChemie製BYK3700を使用した。
次に、得られた組成物112を硬化させ、硬化後の組成物112の物性評価を行った。具体的には、まず、硬化前の組成物112を、半径が400μmであり、深さが100μmである半円柱形の凹部を備えた金型に流し込んだ。その後、その上から易接着PET(ポリエチレンテレフタレート)を押し当てた。そして、この状態で紫外線照射を行い、ウレタンアクリレートを硬化させた。硬化後の組成物112を易接着PETと共に剥離して、易接着PET上にシリンドリカルレンズ状の硬化後の組成物112を得た。その後、易接着PETから硬化後の組成物112を引き剥がして、シリンドリカルレンズ状の硬化後の組成物112を得た。
得られた硬化後の組成物112の各々について、破断点応力を測定した。具体的には、引張試験機テンシロンを用いて、硬化後の組成物112を、50mm/分の速度でシリンドリカルレンズの長さ方向に引張り、組成物112が破断する際の応力を測定した。
また、得られた硬化後の組成物112の各々について、ヤング率を測定した。具体的には、微小硬度測定器(Nano Indenter)を用いて、500nmの押し込み深さで測定を行った。そして、この際の除荷曲線から、ヤング率を算出した。
続いて、上述した組成物112を用いて、光学素子10を製造した。
まず、型102を準備した。型102は、150mm×150mmのガラス板上にレジスト版を塗布し、電子線描画をした後、ニッケル電鋳を行うことにより作製した。型102には、深さが100nmであり、ピッチが300nmである複数の凹部を規則的に形成した。即ち、これら凹部の開口部における最小寸法に対する深さの比は、0.33とした。
次に、この型102を、転写ロール101の円筒面に支持させた。この型102に向けて、支持体111と未硬化の組成物112との積層体を搬送した。そして、転写ロール101に内蔵させたヒータにより、型102を95℃まで昇温させながら、未硬化の組成物112からなる層に型102を押し付けた。その後、光源105から、未硬化の組成物112及び型102に向けて、紫外線を照射した。硬化させた組成物112を、型102から剥離した。このようにして、複数の凸部PRが形成されたレリーフ構造形成層11からなる光学素子10を得た。
得られた光学素子10の各々について、複数の凸部PRの高さをAFM(原子間力顕微鏡)により測定した。これにより、形成された凸部PRのアスペクト比を求めた。その結果を、表1に纏める。なお、表1における「凸部の高さ」は、凸部の底部の中心から先端までの距離に等しい。
Figure 0005380988
表1は、硬化後の組成物112の諸物性と、これを用いて製造した光学素子10における凸部PRの形状との関係を示している。そして、形成された凸部PRのアスペクト比が、型102に設けられた凹部の開口部における最小寸法に対する深さの比(0.33)と比較して際立って大きくなっていたものに「◎」を付し、これに次いで大きくなっていたものに「○」を付し、これに次いで大きくなっていたものに「△」を付し、同じであるか又はより小さくなっていたものには「×」を付している。なお、表1中のサンプルAは、組成物112にアクリロニトリル重合体からなる繊維を添加していない場合に対応している。その他のサンプルには、上記繊維が添加されている。
表1に示す結果から分かるように、硬化後の破断点応力が100MPa以上である組成物112を用いた場合、凸部PRのアスペクト比が、型102に設けられた凹部の開口部における最小寸法に対する深さの比(0.33)と比較して顕著に大きくなっていた。特には、硬化後のヤング率が50MPa以上且つ100MPa以下である組成物112を用いた場合、このアスペクト比が更に大きくなっていた。
次に、組成物112に含まれる離型剤の量を変化させた際の耐刷性について評価を行った。具体的には、まず、100質量部の樹脂に対する離型剤の含量を変化させた組成物112を調製した。硬化後のこれら組成物112は、破断点応力が120MPaであり、ヤング率が80MPaであった。次に、これら組成物112を用いて、上述した複数の凸部を連続して3000mに亘って形成した。そして、3000m流し終えた部分における凸部の高さをAFMにより測定すると共に、型及び成形品の外観を観察して耐刷性を評価した。その結果を、表2に纏める。なお、表2における「凸部の高さ」は、凸部の底部の中心から先端までの距離に等しい。
Figure 0005380988
表2に示す通り、100質量部の樹脂に対する離型剤の含量を1質量部以下とした場合、3000mに亘る成形を行った後でも、凸部PRのアスペクト比が、型102に設けられた凹部の開口部における最小寸法に対する深さの比(0.33)と比較して際立って大きかった。また、100質量部の樹脂に対する離型剤の含量を0.5質量部以上とした場合、3000mに亘る成形を行った後でも、成形品の外観に特に変化が生じなかった。従って、100質量部の樹脂に対する離型剤の含量を0.5質量部乃至1質量部とすると、優れた耐刷性を達成できることが明らかとなった。
以下、出願当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
複数の凸部からなる回折構造を含み、
前記複数の凸部の各々は、順テーパ形状を有する第1部分と、前記第1部分上に位置し且つ前記第1部分の頂部に対して拡径した形状を有する第2部分とを含んだことを特徴とする光学素子。
[2]
複数の凸部からなる回折構造を含み、
前記複数の凸部の各々は、前記凸部の先端から前記凸部の底面を含む平面への垂線の足が前記凸部の前記底面から離れていることを特徴とする光学素子。
[3]
複数の凸部からなる回折構造を含み、
前記複数の凸部の各々は、順テーパ形状を有する第1部分と、前記第1部分上に位置し且つ前記第1部分の頂部に対して拡径した形状を有する第2部分とを備え、前記凸部の先端から前記凸部の底面を含む平面への垂線の足が前記凸部の前記底面から離れていることを特徴とする光学素子。
[4]
前記複数の凸部の最小中心間距離は200nm以上且つ500nm以下であることを特徴とする[1]乃至[3]の何れか1項に記載の光学素子。
[5]
樹脂と離型剤とを含み、前記樹脂を硬化させた後の破断点応力が100MPa以上である組成物を、型に設けられ且つ複数の凹部からなるレリーフ構造に接触させ、この状態で前記組成物を硬化させながら前記組成物と前記型とを互いから剥離して、硬化後の前記組成物からなる層に、底部における最小寸法に対する前記底部の中心から先端までの距離の比が前記複数の凹部の開口部における最小寸法に対する深さの比と比較してより大きい複数の凸部からなるレリーフ構造を形成することとを具備したことを特徴とするパターン形成方法。
[6]
前記樹脂は、主剤とアクリル繊維との混合物であることを特徴とする[5]に記載のパターン形成方法。
[7]
前記複数の凸部の最小中心間距離は200nm以上且つ500nm以下であることを特徴とする[5]又は[6]に記載のパターン形成方法。
パターン形成装置の一例を概略的に示す図。 パターン形成方法の一工程を概略的に示す断面図。 図1に示すパターン形成装置を用いて製造可能な光学素子の一例を概略的に示す平面図。 図3に示す光学素子のIV−IV線に沿った断面図。 図3及び図4に示す光学素子の界面部に採用可能な構造の一例を示す斜視図。 或る回折格子が1次回折光を射出する様子を概略的に示す図。 図1に示すパターン形成装置を用いて製造可能な光学素子の一例を概略的に示す部分断面図。 図7に示す光学素子が備えた凸部を拡大して示す側面図。 図7に示す光学素子の変形例を概略的に示す部分断面図。 図1に示すパターン形成装置を用いて製造可能な光学素子の他の例を概略的に示す部分断面図。 図10に示す光学素子が備えた凸部を拡大して示す側面図。 図10に示す光学素子の変形例を概略的に示す部分断面図。
符号の説明
10…光学素子、11…レリーフ構造形成層、13…反射層、100…パターン形成装置、101…転写ロール、102…型、103…ノズル、104…搬送ロール、105…光源、111…支持体、112…組成物、DA1…表示部、DA2…表示部、DL…回折光、IF1…界面部、IF2…界面部、IL…入射光、NL…法線、PR…凸部、RL…正反射光。

Claims (3)

  1. 複数の凸部からなる回折構造を含み、
    前記複数の凸部の各々は、順テーパ形状を有する第1部分と、前記第1部分上に位置し且つ前記第1部分の頂部に対して拡径した形状を有する第2部分とを含んだことを特徴とする光学素子。
  2. 複数の凸部からなる回折構造を含み、
    前記複数の凸部の各々は、順テーパ形状を有する第1部分と、前記第1部分上に位置し且つ前記第1部分の頂部に対して拡径した形状を有する第2部分とを備え、前記凸部の先端から前記凸部の底面を含む平面への垂線の足が前記凸部の前記底面から離れていることを特徴とする光学素子。
  3. 前記複数の凸部の最小中心間距離は200nm以上且つ500nm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子。
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