JP2003207905A - 現像方法、基材の製造方法及び現像装置 - Google Patents

現像方法、基材の製造方法及び現像装置

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JP2003207905A
JP2003207905A JP2002008781A JP2002008781A JP2003207905A JP 2003207905 A JP2003207905 A JP 2003207905A JP 2002008781 A JP2002008781 A JP 2002008781A JP 2002008781 A JP2002008781 A JP 2002008781A JP 2003207905 A JP2003207905 A JP 2003207905A
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Tomohide Mizukoshi
智秀 水越
Kazumi Furuta
和三 古田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、現像箇所に応じて異なる形状を有
するレジスト層を有する基材を現像する際の、現像過
多、現像不足を解消し、レジスト層の特定の箇所の形状
に応じた現像を行い得る現像方法、基材の製造方法及び
現像装置を提供する。 【解決手段】 本発明の現像方法は、3次元形状に変化
する一面に、特定の箇所に応じて異なる形状の所定パタ
ーンのレジスト形状が形成された基材に対して、前記レ
ジストの現像を行うための現像処理を施すものである。
現像処理後の目標となる形状に対応するように、現像を
促進させる現像促進剤と、現像を抑制する現像抑制剤と
の混合比を、前記特定の箇所に応じて変更制御して現像
する。これにより、前記基材の特定の箇所の形状に応じ
て現像速度を制御して所望の微細形状を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、現像方法、基材の
製造方法及び現像装置に関し、特に、電子描画による微
細加工したレジスト層を有する基材を現像する際に、所
望の微細形状の取得を可能ならしめる現像方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、情報記録媒体として、例えばC
D、DVD等が広く使用されており、これらの記録媒体
を読み取る読取装置などの精密機器には、多くの光学素
子が利用されている。これらの機器に利用される光学素
子、例えば光レンズなどは、低コスト化並びに小型化の
観点から、ガラス製の光レンズよりも樹脂製の光レンズ
を用いることが多い。このような樹脂製の光レンズは、
一般の射出成形によって製造されており、射出成形用の
成形型も、一般的な切削加工によって形成されている。
【0003】ところで、最近では、光学素子に要求され
るスペックや性能自体が向上してきており、例えば、光
学機能面に回折構造などを有する光学素子を製造する際
に、当該光学素子を射出成形するためには、成形型にそ
のような回折構造を付与するための面を形成しておく必
要がある。
【0004】このような光学素子においてサブミクロン
オーダーで3次元に形状が変化する構造ものに例えば回
折構造を構成するために、電子ビーム描画装置を用いて
基材上のレジスト層を所望の形状に描画を行い、さらに
当該レジストパターンに対して現像処理を行い所望の形
状の基材を得るようにすることが試みられている。
【0005】その際、基材例えば、光学素子等を電子描
画による微細加工したレジストを現像する現像工程で
は、現像、純水又は溶剤によるリンス(現像停止)、乾
燥の流れが一般的であり、例えば、ディップ式、パドル
式、スプレー式などの現像手法が知られている。
【0006】ディップ式では、現像液漕に基材全体を浸
すことで現像を行うものである。一方、パドル式では、
基材上に外にこぼれない程度の現像液を表面張力を利用
して盛り、静止状態で現像する。他方、スプレー現像
は、基材を回転させながら、現像液をスプレー状に吹き
付けて行う現像方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の現像
装置では、ディップ式(浸水式)、スプレー式、パドル
式、のいずれの方式であっても、同一の構成比の現像液
を用いてのみ現像を行う構成であるために、現像箇所に
応じて異なる形状のレジスト層を有する基材を同時に現
像することができなかった。
【0008】つまり、従来のディップ式、スプレー式、
パドル式は、被現像箇所を同じ条件でしか現像できず、
例えば、基材の曲面上に回折格子構造を作成しようとす
る場合には、斜面の部分の回折格子のブレーズと頂点の
部分のブレーズでは形が違い、現像過多、現像不足が生
じるために、所望の微細形状が得られず、精度良く現像
できなかった。
【0009】また、現像箇所に応じて異なる形状の基材
を現像する場合、基材上の場所によって、形状を鋭くし
たり、あるいは滑らかにしたりするための制御が難し
く、全体を均一に現像する従来の手法では、現像前と現
像後とで特定の場所に応じた形状が大きく異なってしま
っていた。
【0010】このため、特に、サブミクロンオーダーの
微細形状を現像する際には、このような差異が顕著とな
る。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、現像箇所に応じて異
なる形状を有するレジスト層を有する基材を現像する際
の、現像過多、現像不足を解消し、レジスト層の特定の
箇所の形状に応じた現像を行い得る現像方法、基材の製
造方法及び現像装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、3次元形状に変化する一
面に、特定の箇所に応じて異なる形状の所定パターンの
レジスト形状が形成された基材に対して、前記レジスト
の現像を行うための現像処理を施す現像方法であって、
現像処理後の目標となる形状に対応するように、前記現
像を促進させる現像促進剤と、前記現像を抑制する現像
抑制剤との混合比を、前記特定の箇所に応じて変更制御
して供給することで現像することを特徴としている。
【0013】また、請求項2に記載の発明は、現像処理
中に、前記現像促進剤と前記現像抑制剤との混合比を変
更制御することを特徴としている。
【0014】また、請求項3に記載の発明は、前記レジ
スト形状は、少なくとも特定の箇所に応じて異なる溝深
さの凹凸部を有し、前記凹凸部のうち前記溝深さの深い
領域から前記溝深さの浅い領域になるに従い、前記現像
促進剤の前記現像抑制剤に対する比を小さくして現像す
ることを特徴としている。
【0015】また、請求項4に記載の発明は、前記凹凸
部のうち前記溝深さの浅い第1の領域に対しては、前記
現像促進剤の前記現像抑制剤に対する比を小さくするよ
うにして現像することを特徴としている。
【0016】また、請求項5に記載の発明は、前記凹凸
部のうち前記第1の領域と異なる前記溝深さの深い第2
の領域対しては、前記現像促進剤の前記現像抑制剤に対
する比を大きくするようにして現像することを特徴とし
ている。
【0017】また、請求項6に記載の発明は、混合後の
混合現像液の温度が所定の値となるように、前記混合比
に応じて混合前の前記現像促進剤の温度、並びに前記現
像抑制剤の温度を各々変更制御することを特徴としてい
る。
【0018】また、請求項7に記載の発明は、前記混合
比は、混合後の混合現像液を一時格納して前記基材に対
して吐出する吐出手段に対する前記現像促進剤の供給源
からの第1の吐出量、前記現像抑制剤の供給源からの第
2の吐出量を各々制御することにより変更することを特
徴としている。
【0019】また、請求項8に記載の発明は、混合後の
混合現像液を供給吐出する吐出手段を、前記基材に対し
て相対移動させることにより、前記混合比を、前記特定
の箇所に応じて変更制御することを特徴としている。
【0020】また、請求項9に記載の発明は、前記吐出
手段を前記基材上の第1の箇所に対応する位置に移動さ
せる工程と、前記第1の箇所にて前記吐出手段より第1
の混合比にて混合現像液を供給する工程と、前記第1の
箇所と異なる第2の箇所に対応する位置に前記吐出手段
を移動させる工程と、前記第2の箇所にて前記吐出手段
により前記第1の混合比と異なる第2の混合比にて混合
現像液を供給する工程と、を含むことを特徴としてい
る。
【0021】また、請求項10に記載の発明は、互いに
異なる各前記混合比の各混合現像液を各々吐出する各吐
出手段の各々の吐出位置から各々供給することにより、
前記混合比を、前記箇所に応じて変更制御することを特
徴としている。
【0022】また、請求項11に記載の発明は、各前記
吐出手段からの各混合現像液の各供給量を各々変更制御
して現像することを特徴としている。
【0023】また、請求項12に記載の発明は、前記吐
出手段により、前記基材に対して前記混合現像液を滴下
することで現像処理を行うことを特徴としている。
【0024】また、請求項13に記載の発明は、前記吐
出手段により、前記基材に対して前記混合現像液を噴射
することで現像処理を行うことを特徴としている。
【0025】また、請求項14に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、前記基材上のレジストに対するビームの
描画により得られることを特徴としている。
【0026】また、請求項15に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、基材の曲面上の回折格子構造に対応する
ことを特徴としている。
【0027】また、請求項16に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、回折格子のブレーズを含んだ形状である
ことを特徴としている。
【0028】また、請求項17に記載の発明は、3次元
形状に変化する一面に、特定の箇所に応じて異なる形状
の所定パターンのレジスト形状が形成された基材に対し
て、前記レジストの現像を行うための現像処理を施す現
像方法であって、現像処理後の目標となる形状に対応す
るように、前記特定の箇所に応じて現像液による現像時
間を変更制御して現像することを特徴としている。
【0029】また、請求項18に記載の発明は、前記現
像液の溶液漕に前記基材の前記一面を浸す際に、前記現
像液への接液面を所定期間毎に相対移動させることによ
り、前記現像時間を異ならせることを特徴としている。
【0030】また、請求項19に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、少なくとも特定の箇所に応じて異なる溝
深さの凹凸部を有し、前記凹凸部のうち前記溝深さの浅
い第1の領域に対しては、前記現像時間を第1の期間と
なるようにし、前記凹凸部のうち前記第1の領域と異な
る前記溝深さの深い第2の領域対しては、前記現像時間
を前記第1の期間よりも短い第2の期間となるようにし
て前記現像処理を行うことを特徴としている。
【0031】また、請求項20に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、前記基材上のレジストに対するビームの
描画により得られることを特徴としている。
【0032】また、請求項21に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、基材の曲面上の回折格子構造に対応する
ことを特徴としている。
【0033】また、請求項22に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、回折格子のブレーズを含んだ形状である
ことを特徴としている。
【0034】また、請求項23に記載の発明は、3次元
形状に変化する一面に、特定の箇所に応じて異なる形状
の所定パターンのレジスト形状が形成された基材に対し
て、前記レジストの現像を行うための現像処理を施す現
像方法であって、前記現像を促進させる現像促進剤と前
記現像を抑制する現像抑制剤とからなる混合現像液の混
合比を所定の値に設定した状態で、前記箇所に応じて前
記混合現像液による現像温度を前記変更制御して現像す
ることを特徴としている。
【0035】また、請求項24に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、少なくとも特定の箇所に応じて異なる溝
深さの凹凸部を有し、前記凹凸部のうち前記溝深さの浅
い第1の領域に対しては、前記現像温度を第1の温度と
なるようにし、前記凹凸部のうち前記第1の領域と異な
る前記溝深さの深い第2の領域対しては、前記現像温度
を前記第1の温度よりも高い第2の温度となるようにし
て前記現像処理を行うことを特徴としている。
【0036】また、請求項25に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、前記基材上のレジストに対するビームの
描画により得られることを特徴としている。
【0037】また、請求項26に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、基材の曲面上の回折格子構造に対応する
ことを特徴としている。
【0038】また、請求項27に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、回折格子のブレーズを含んだ形状である
ことを特徴としている。
【0039】また、請求項28に記載の発明は、電子ビ
ームにより第1のドーズ量で描画される第1の領域と、
前記電子ビームにより前記第1のドーズ量より大きい第
2のドーズ量で描画される第2の領域と、を少なくとも
有するレジスト層を備えた基材の前記レジストに対して
現像を行う現像方法であって、前記第1の領域に対して
は第1の現像時間で現像し、前記第2の領域に対しては
前記第1の現像時間より短い第2の現像時間にて現像す
ることを特徴としている。
【0040】また、請求項29に記載の発明は、電子ビ
ームにより第1のドーズ量で描画される第1の領域と、
前記電子ビームにより前記第1のドーズ量より大きい第
2のドーズ量で描画される第2の領域と、を少なくとも
有するレジスト層を備えた基材の前記レジストに対して
現像を行う現像方法であって、前記第1の領域に対して
は第1の現像速度で現像し、前記第2の領域に対しては
前記第1の現像速度より速い第2の現像速度にて現像す
ることを特徴としている。
【0041】また、請求項30に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、前記基材上のレジストに対するビームの
描画により得られることを特徴としている。
【0042】また、請求項31に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、基材の曲面上の回折格子構造に対応する
ことを特徴としている。
【0043】また、請求項32に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、回折格子のブレーズを含んだ形状である
ことを特徴としている。
【0044】また、請求項33に記載の発明は、前記基
材は、少なくとも一面に形成された曲面部を含み、前記
曲面部は、頂部を構成する中央部と、前記曲面部の頂部
から前記曲面部の周辺に向かうに従いなだらかに傾斜す
る周辺部と、を含み、前記凹凸部を、前記曲面部の前記
中央部では溝深さを浅くし、前記曲面部の前記周辺部で
は溝深さを深くするようにして現像することを特徴とし
ている。
【0045】また、請求項34に記載の発明は、前記曲
面部には、回折格子を傾けて各ピッチ毎に形成し、前記
回折格子の各ピッチは、前記曲面部上の傾斜する傾斜角
度に応じて異なるように形成するように現像することを
特徴としている。
【0046】また、請求項35に記載の発明は、上述の
いずれかに記載の基材の現像方法を用いて基材を製造す
る基材の製造方法であって、現像された前記基材の表面
で電鋳を行い、成型用の金型を形成するステップを含む
ことを特徴としている。
【0047】また、請求項36に記載の発明は、前記成
型用の金型を用いて成型基材を形成するステップを有す
ることを特徴としている。
【0048】また、請求項37に記載の発明は、前記基
材を、光学素子にて形成することを特徴としている。
【0049】また、請求項38に記載の発明は、前記光
学素子をレンズにて形成することを特徴としている。
【0050】また、請求項39に記載の発明は、3次元
形状に変化する一面に、特定の箇所に応じて異なる形状
の所定パターンのレジスト形状が形成された基材に対し
て、前記レジストの現像を行うための現像処理を施す現
像装置であって、前記現像を促進させる現像促進剤と、
前記現像を抑制する現像抑制剤とを混合する混合比を前
記特定の箇所に応じて可変するように制御する混合比制
御手段と、前記混合比制御手段での前記混合比に基づい
て、前記現像促進剤と前記現像抑制剤とが混合される混
合現像液を吐出する吐出位置を、前記特定の箇所に応じ
て変更するように制御する制御手段と、を含むことを特
徴としている。
【0051】また、請求項40に記載の発明は、前記混
合現像液を前記基材に対して滴下するための吐出手段を
有し、前記制御手段は、前記吐出手段の吐出位置を前記
基材に対して相対移動させるように制御することを特徴
としている。
【0052】また、請求項41に記載の発明は、各前記
吐出位置に応じた各々の混合比の各前記混合現像液を前
記基材の各前記特定の箇所に対して各々噴射するための
吐出手段を有し、前記制御手段は、各々の前記混合現像
液の各噴射位置を制御することを特徴としている。
【0053】また、請求項42に記載の発明は、混合後
の前記混合現像液の温度が所定の値となるように、前記
混合比に応じて混合前の前記現像促進剤の温度、並びに
前記現像抑制剤の温度を各々変更制御する各温度制御手
段をさらに有することを特徴としている。
【0054】また、請求項43に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、前記基材上のレジストに対するビームの
描画により得られることを特徴としている。
【0055】また、請求項44に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、基材の曲面上の回折格子構造に対応する
ことを特徴としている。
【0056】また、請求項45に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、回折格子のブレーズを含んだ形状である
ことを特徴としている。
【0057】また、請求項46に記載の発明は、3次元
形状に変化する一面に、特定の箇所に応じて異なる形状
の所定パターンのレジスト形状が形成された基材に対し
て、前記レジストの現像を行うための現像処理を施す現
像装置であって、前記基材を現像する現像液を格納した
溶液漕と、現像処理後の目標となる形状に対応するよう
に、前記特定の箇所に応じて前記溶液漕の前記現像液に
よる現像時間を変更制御する現像時間制御手段と、前記
現像時間制御手段による各前記特定の箇所に応じた前記
現像時間に基づいて、前記現像液の前記溶液漕に前記基
材の前記一面を浸す際に、前記現像液への接液面を所定
期間毎に相対移動させるように前記基材もしくは前記溶
液漕のいずれか一方又は双方を駆動制御する駆動制御手
段と、を含むことを特徴としている。
【0058】また、請求項47に記載の発明は、3次元
形状に変化する一面に、特定の箇所に応じて異なる形状
の所定パターンのレジスト形状が形成された基材に対し
て、前記レジストの現像を行うための現像処理を施す現
像装置であって、現像を促進させる現像促進剤と現像を
抑制する現像抑制剤とからなる混合現像液の混合比を所
定の値に設定した状態で、前記特定の箇所に応じて前記
混合現像液による現像温度を前記変更制御する温度制御
手段を有すること特徴としている。
【0059】また、請求項48に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、前記基材上のレジストに対するビームの
描画により得られることを特徴としている。
【0060】また、請求項49に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、基材の曲面上の回折格子構造に対応する
ことを特徴としている。
【0061】また、請求項50に記載の発明は、前記レ
ジスト形状は、回折格子のブレーズを含んだ形状である
ことを特徴としている。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
の一例について、図面を参照して具体的に説明する。
【0063】[第1の実施の形態] (現像装置の構成)本実施の形態においては、ディップ
式の現像装置を開示しており、基材の現像箇所に応じて
現像時間を可変制御するために、接液面の高さ位置を変
える構成を採用している。
【0064】先ず、このようなディップ式の現像装置の
全体の概略構成について、図1を参照して説明する。図
1は、本実施の形態の現像装置を機能的に示した説明図
である。
【0065】本実施の形態の現像装置1は、図1に示す
ように、基材10を現像液Wが入れられた溶液漕である
ディップ漕40に含浸させることで基材10の現像処理
を行うものであり、基材10を保持する保持部材20
と、前記保持部材20にて保持された基材10をZ軸方
向に昇降させることで、基材10を現像液Wに浸しめる
昇降手段31と、この昇降手段31を駆動制御する昇降
駆動制御手段32と、後述する現像時間に応じた段階的
なZ軸方向への微小距離の移動を制御する昇降微動制御
手段33と、基材10の各箇所(現像箇所ないしは現像
領域)に応じた各々の現像を行う現像時間を制御する現
像時間制御手段34と、各種制御を行うのに必要な基材
の形状を記憶した形状記憶テーブル、基材の現像箇所に
応じた現像時間を定義したテーブル、当該現像時間に対
応する高さ位置情報ないしは昇降距離等に関する各種テ
ーブル、制御情報、制御プログラム等を記憶した記憶手
段35と、これら各部の制御を司る例えばCPU等にて
構成された制御手段36と、を含んで構成されている。
【0066】なお、図示しないが、この他、基材10を
上向き・下向きにするために保持部材20をψ方向に回
転させるためのψ方向回転駆動手段及びψ方向駆動制御
手段、保持部材20をZ方向の他、XY方向に各々駆動
するためのX方向駆動手段・Y方向駆動手段及びX方向
駆動制御手段・Y方向駆動制御手段、保持部材20をθ
方向に回転させるためのθ方向回転駆動手段及びθ方向
駆動制御手段、等を構成してよい。
【0067】基材10は、例えば、図2に示すように、
少なくとも一面に形成された3次元に変化する形状を有
する曲面部12と、前記曲面部12の周囲に亘って形成
された周囲平面部14と、を有し、前記曲面部12に
は、当該曲面部12の頂部領域の中央部と、当該頂部よ
り前記曲面部の周辺に向かうに従い滑らかに連続的に傾
斜するように前記周囲平面部14と前記曲面部12との
符号16に示すような境界領域に形成された曲面部12
の周辺部などを構成している。
【0068】前記曲面部12には、例えばレジスト層を
3次元電子ビーム描画により描画されることで形成され
た凹凸部例えば回折格子構造の一部であるブレーズ17
を有し、このブレーズ17は、曲面部12の頂部領域
(中央部の領域)に形成された比較的溝深さが小さく傾
斜部の傾斜勾配の小さいタイプのブレーズ17a(溝深
さの浅い凹凸部)と、前記曲面部12の裾野付近である
周囲曲面部16の領域(周辺部の領域)に形成された比
較的溝深さが大きくオーバーハング部を有して傾斜部の
傾斜勾配の大きいタイプの(前記ブレーズ17aと異な
る形状の)ブレーズ17b(溝深さの深い凹凸部)と、
を備えている。
【0069】つまり、曲面部12の中央部では図3
(A)に示すようなブレーズの形状であるが、曲面部1
2の周辺部に向かうに従い溝深さが深くなり、図3
(B)に示すようなオーバーハング形状を有するブレー
ズを構成するようになっている。
【0070】例えば、図3(A)において、回折格子構
造の1ピッチを構成するブレーズ17aは、当該ピッチ
の区切り目位置にて前記曲面部12より立ち上がる側壁
部17abと、隣接する各側壁部17ab・17ab間
に形成された傾斜部17aaとを有する。一方、図3
(B)において、ブレーズ17bは、傾斜部17ba及
びオーバーハング部である側壁部17bbを有する。
【0071】当然のことながら、厳密には、これらの各
ブレーズは、曲面部12上の傾斜面の傾斜角度に応じて
傾斜部の傾斜角度や側壁部の形状、オーバーハングの状
態、各ピッチの長さ、溝深さ等が各々異なる形状に形成
されているが、代表的なブレーズの形状として上記2パ
ターンを例示している。
【0072】ここにおいて、ブレーズ17aのようなタ
イプは、予め電子ビーム描画段階において、ドーズ量が
比較的少ない第1のドーズ量にて描画された領域に形成
され、一方、ブレーズ17bのようなタイプは、予め電
子ビーム描画段階において、ドーズ量が前記第1のドー
ズ量よりも比較的多い第2のドーズ量にて描画されたも
のと言えよう。
【0073】このように、本実施の形態においては、1
つの基材10上に所定パターンのレジスト形状の形成箇
所に応じた異なる大きさのブレーズ17a、17bが形
成されているために、当該ブレーズ17a、17bに対
して現像処理を行う際にも、現像速度(現像進行度)に
応じた何らかの手当が必要となる。
【0074】ここで、基材10の頂部(中央部)から周
辺部に至るまでの各箇所と、現像速度並びに電子ビーム
描画により描画される際のドーズ量との関係は、図4
(A)に示すようになる。また、図4(B)には、対応
する基材上の位置を示す断面図が開示されている。な
お、図4(A)において、縦軸はドーズ量及び現像速
度、横軸は基材上の斜面の位置(左側が中央部、右側が
周辺部)、実線がドーズ量、点線が現像速度を示す。
【0075】図4(A)に示すように、基材10の曲面
部12の頂部(中央部)領域では、上述したように電子
ビーム描画によるドーズ量を小さくしてブレーズ17a
が形成された領域であり、溝深さも小さく、従って、こ
の領域では、現像速度(現像進行度)を比較的遅い例え
ば第1の現像速度で現像処理を行うことが好ましい。
【0076】一方、基材10の曲面部12上の符号16
に示される周辺部(裾野部)の領域では、上述したよう
に電子ビーム描画によるドーズ量を大きくしてブレーズ
17bが形成された領域であり、溝深さも大きく、従っ
て、この領域では、現像速度(現像進行度)を前記第1
の現像速度より比較的速い第2の現像速度にて現像処理
を行うことが好ましい。
【0077】また、より詳細には、基材の中心からの距
離と現像時間及びドーズ量との関係は、図5(A)に示
すようになる。同図から明らかなように、基材の中央部
から周辺部に向かうに従い、オーバーハングが増大する
ような斜面ドーズ量が多くなる領域ほど、現像時間を短
くする必要がある。一方、斜面の中央領域では、現像時
間を長く、あるいは現像を強くして、現像速度を減らす
必要がある。具体的には、現像速度は、図5(A)に示
す式(11)のように表され、オーバーハング部では0
〜Dmとし、その他の部分ではDmを平坦部より多くす
る。なお、R0、αは所定の定数であり、Dがドーズ量
を示す。
【0078】図5(B)では、レジスト層の膜厚とブレ
ーズ最大高さ、溝巾、及び選択比との関係が開示されて
いる。ここにおいて、ブレーズ高さが増大するほど、レ
ジスト層の膜厚が増大し、また溝巾も増大する。一方、
選択比(エッチング前のレジスト層の溝深さ/エッチン
グ後の基層の溝深さ)は、レジスト層の膜厚が増えるほ
ど減少する。そして、選択比とズレーズ最大高さとの交
点が必要膜厚となっている。
【0079】ここで、従来のように基材に対して全体と
して均一に現像を行うやり方で、本実施の形態のような
箇所に応じて異なる形状の凹凸を有する基材に対して、
長い現像時間を必要とする際の現像時間にあわせ、現像
時間を長く行うと、周辺部の領域が上手く削れない。逆
に、全体として現像時間を短くすると、中央部が上手く
削れなくなる。
【0080】そこで、例えば、中央部では、ドーズを減
らし描画時間を短縮して、この短縮した分現像時間を長
くするようにして、位置(中央部、周辺部)に応じて、
ドーズ量、現像時間(現像速度)を可変するような制御
を行うことが好ましい。この際、図の例では、中央部で
は、ドーズ量小で現像速度をゆっくりとし、周辺部で
は、ドーズ量大で現像速度を速くする。つまり、周辺部
は、オーバーハングの形状を保存するため、ドーズを多
くし、現像時間を短くする一方、中央部は、描画時間を
短縮するため、ドーズを少なくし現像時間を長くする。
【0081】このようにするために、浸漬法(ディップ
方式)では、接液面を現像中に移動させる必要がある。
【0082】そこで、図1に説明を戻すと、曲面部12
の中央部(頂部)付近を現像する際には、ディップ漕4
0の現像液W内の第1の深さ(第1の高さ位置)にて所
定の現像時間にて現像を行い、符号16で示される周辺
部付近を現像する際には、基材12をディップ漕40の
現像液W内の前記第1の深さと異なる第2の深さ(第2
の高さ位置)に移動し、第2の現像時間にて現像を行
う。
【0083】この際、中央部は、当該中央部のみが現像
される現像時間と、周辺部とともに現像される第2の現
像時間との計である比較的長い第1の現像時間分現像が
なされ、一方、周辺部は、前記第1の現像時間より短い
第2の現像時間分現像がなされることとなる。
【0084】このために、上記のような現像装置1にお
いて、先ず、基材2を保持した保持部材20を昇降手段
31が昇降させることにより、Z軸方向に沿って下方向
に移動させ、ディップ漕40の現像液Wの液面に前記基
材12の中央部(頂部)領域が浸る高さ位置(第1の高
さ位置)にまで移動させように、昇降駆動制御手段32
は駆動制御する。
【0085】そして、前記基材10が第1の高さ位置に
至ると、現像時間制御手段34は、記憶手段35に格納
された制御テーブルの現像時間情報に基づいて、制御手
段36からの指示に基づき、所定の現像時間中は前記第
1の高さ位置を移動しないように制御する。
【0086】続いて、前記第1の高さでの所定の現像時
間が経過した後、昇降微動制御手段33は、昇降手段3
1により前記保持部材20をZ軸方向に沿って微動させ
るように制御し、前記第1の高さ位置と異なり、前記基
材10の周囲平面部16が前記ディップ漕40の現像液
の液面に浸る第2の高さ位置に至るように制御する。
【0087】そして、前記第2の高さ位置に至ると、現
像時間制御手段34は、記憶手段35に格納された制御
テーブルの現像時間情報に基づいて、制御手段36から
の指示に基づき、前記所定の現像時間と異なる第2の現
像時間中は前記第2の高さ位置を移動しないように制御
する。
【0088】なお、この際、所定の現像時間と第2の現
像時間により第1の現像時間となるため、中央部が現像
される第1の現像時間は、周辺部が現像される第2の現
像時間よりも短い。
【0089】つまり、周辺部は、ドーズ量を多くして描
画するためにあまり削らずに、現像液に付ける時間を短
くする。一方、中央部は、ドーズ量を少なくして構成す
るので長時間現像液に付けて、現像を進める。このよう
に、中央部は長く付けて、周辺部は短時間で現像する、
という時間制御を行う。
【0090】(処理手順について)次に、上記のような
構成を有する現像装置を用いた基材の現像処理の処理手
順について、図6を参照しつつ説明する。
【0091】先ず、基材の中央部(頂部)を下向きにし
(S101)、基材をディップ漕に浸ける(S10
2)。次いで、基材10の中央部のみが液面に浸り、周
辺部は液面に浸らない高さ位置である第1の高さ位置で
所定の現像時間(T1期間)にて現像処理を行う(S1
03)。
【0092】続いて、基材10の前記周辺部が液面に浸
る高さ位置である第2の高さ位置で第2の現像時間(T
2期間)にて現像処理を行う(S104)。この際、周
辺部は、第2の現像時間(T2、「第2の期間」)現像
され、中央部は、第1の現像時間(T1+T2、「第1
の期間」)現像される。
【0093】このような各現像処理を行った後、基材1
0を上昇させ、基材の中央部(頂部)を上向きにする
(S105)。
【0094】なお、本実施の形態においては、基材の中
央部のみを最初に現像液に浸し、後に全体を浸す手順で
現像時間の制御を行ったが、これに限らず、最初に全体
を浸し、後に中央部のみを連続して浸し続けるという現
像時間の制御手順であってもよい。
【0095】以上のように本実施の形態によれば、現像
箇所に応じて現像時間を変えることにより、一面に曲面
部を有する基材において、曲面部の中央部には溝深さの
浅い凹凸部(ブレーズ)を、周辺部には溝深さの深い凹
凸部(ブレーズ)を形成できるように、現像を制御でき
る。具体的には、中央部は長時間現像し、周辺部は短時
間の現像とする。
【0096】そして、このような現像時間を調整する制
御として、前記実施の形態のように、現像箇所に応じて
接液面を移動させることにより達成できる。つまり、基
材の曲面部上の中心部が長い期間現像液につかり現像さ
れる一方、基材の曲面部の周辺部が短い期間現像液につ
かり現像される使い方をすることで、結果として、周辺
部では、接液面に面していない期間分、短い現像期間を
実現できる。
【0097】このように、高分子(レジスト)材料に電子
描画(電子励起)して高分子を低分子にし、この低分子部
分を現像液(有機溶剤)で溶出させる際に、電子エネルギ
ー(ドーズ)量と現像液中の現像促進剤(レジスト材料を
溶出させやすい有機溶剤)の量を変えることで、きめ細
かに現像を行い、この結果、電子描画のレジスト現像に
おいてレジスト箇所によって最適な現像方法を与えられ
るので所望の微細形状を得る現像が可能になる。
【0098】また、従来のように全部均一に同じように
現像を行う手法で、形状をきれいにしようとすると、ド
ーズの照射時間との兼ね合いでも時間がロスするが、本
発明では、基材のある領域には、ドーズ量を多くして描
画時間を短くするとともに現像時間を短くし、他のある
領域には、描画時間を変えずドーズ量を少なくして現像
時間を長くするように制御することで、総時間を短くし
て、短時間で仕上げることができ、描画工程及び現像工
程におけるスループットを向上させることができる。
【0099】この理由は、描画時間は数時間から数十時
間要するが、現像時間は数分であり、描画時間は現像時
間に比べ総時間の大部分を占めるが、本実施の形態で
は、描画時間をダイナミックに短くできるからである。
【0100】また、従来のように全部均一に同じように
現像を行う手法で、形状をきれいにしようとすると、ド
ーズの照射時間との兼ね合いでも時間がロスするが、本
例においては、基材の曲面部の周辺部では、ドーズ量を
多くして描画時間を長くするとともに現像時間を短く
し、曲面部の中央部では、ドーズ量を少なくして描画時
間を短くするとともに現像時間を長くするように制御す
ることで、総時間を短くして、短時間で仕上げることが
でき、描画工程及び現像工程におけるスループットを向
上させることができる。
【0101】なお、上記実施の形態では、第1の領域を
第1の現像時間現像処理を行い、第2の領域を第2の現
像時間中、現像処理を行う2段階の制御構成としたが、
複数段階、ないしは無段階、つまり、頂部に向かうに従
い現像時間を長くするような制御構成としてよい。すな
わち、第1の領域を第1の現像時間現像処理を行い、第
1の領域よりも頂部側の第2の領域を第1の現像時間よ
り長い第2の現像時間現像処理を行い、第2の領域より
も頂部側の第3の領域を第2の現像時間より長い第3の
現像時間現像処理を行い、・・、第n―1の領域よりも
頂部側の第nの領域を第n―1の現像時間より長い第n
の現像時間現像処理を行うようにしてもよい。
【0102】[第2の実施の形態]次に、本発明にかか
る第2の実施の形態について、図7〜図8に基づいて説
明する。なお、以下には、前記第1の実施の形態の実質
的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分に
ついてのみ述べる。図7は、本実施の形態の現像装置を
示す機能ブロック図である。
【0103】上述の第1の実施の形態では、ディップ式
の現像装置を例示したが、本実施の形態においては、ス
プレー式の現像装置を開示している。
【0104】本実施の形態の現像装置においては、現像
液を2液混合とし、被現像箇所により現像液中の現像促
進剤と現像抑制剤との混合比を変え、中央部は、現像促
進剤の混合比を小さく(現像抑制剤の比を大きく)、周
辺部は、現像促進剤の混合比を大きく(現像抑制剤の比
を小さく)するように構成し、かつ、被現像箇所に応じ
て現像量をも調整制御する構成としている。
【0105】ここで、スプレー現像は、基材を回転させ
ながら、現像液をスプレー状(ミスト状)に吹き付けて
行う現像方法であり、このスプレー現像の場合、スプレ
ーノズルより扇状に現像液を供給するが、この時の現像
液供給分布が現像分布に大きく影響を与える。
【0106】具体的には、本実施の形態の現像装置10
0は、図7に示すように、基材10上に対してスプレー
式に現像液を吹き付ける複数のスプレーノズルを備えた
現像液吐出手段132(吐出手段)と、この現像液吐出
手段132内の複数のノズルの吐出を切換制御する現像
箇所切換制御手段134と、第1の現像箇所において第
1の吐出量にて第1の混合比の混合現像液を吐出するよ
うに吐出量を制御する第1の吐出量制御手段136(1
36−1)と、第2の現像箇所において第2の吐出量に
て第2の混合比の混合現像液を吐出するように吐出量を
制御する第2の吐出量制御手段136(136−2)
と、・・、第Mの現像箇所において第Mの吐出量にて第
Mの混合比の混合現像液を吐出するように吐出量を制御
する第Mの吐出量制御手段136(136−M)と、前
記第1の混合比の混合現像液を供給するための第1の混
合比現像液供給手段138(138―1)と、前記第2
の混合比の混合現像液を供給するための第2の混合比現
像液供給手段138(138―2)と、・・、前記第M
の混合比の混合現像液を供給するための第Mの混合比現
像液供給手段138(138―M)と、各第1〜第Mの
混合比現像液供給手段138(138ー1〜138ー
M)に対して各々の混合比で現像液を供給するための第
1の現像液141・第2の現像液142と、現像液吐出
手段132の基材に対する相対位置を移動させるための
ノズル高さ駆動制御手段151と、基材10を保持する
保持手段である保持部材20と、この保持部材20を回
転駆動する駆動やその他種々の駆動を行う駆動手段16
1と、この駆動手段161を駆動態様に応じて駆動を駆
動制御する駆動制御手段162と、これら各部を制御す
るための各種制御テーブルや制御情報等を格納するため
の記憶手段171と、この記憶手段171に記憶された
制御情報に基づいて、上述の各部の制御を司る例えばC
PU等の制御手段172と、を含んで構成されている。
【0107】現像液吐出手段132は、基材10の曲面
部12の周辺部である第1の領域に対して例えば第1の
混合比の混合現像液を供給するために位置するように対
向配置された第1のノズル132aと、基材10の曲面
部12の中心部である第2の領域に対して例えば第2の
混合比の混合現像液を供給するために位置するように対
向配置された第2のノズル132bと、を含んで構成さ
れている。もちろん、本実施の形態においては、2種類
の混合比の現像液を利用する場合についてであるが、複
数種類の現像液を混合した場合には、各々の混合比の混
合現像液を供給する位置に応じて基材上の位置に対応す
るように配設されることが好ましい。
【0108】なお、駆動手段161は、図示しないが、
保持部材20をθ方向に回転させるためのθ方向回転駆
動手段及びθ方向駆動制御手段、保持部材20をX・Y
・Z方向に各々駆動するためのX方向駆動手段・Y方向
駆動手段・Z方向駆動手段及びX方向駆動制御手段・Y
方向駆動制御手段・Z方向駆動制御手段、等を構成して
よい。
【0109】また、記憶手段171に記憶される制御情
報としては、基材の形状を記憶した形状記憶テーブル
や、基材上の特定の箇所(ないしは領域)に応じた吐出
量を定義したテーブル、基材上の特定の箇所(ないしは
領域)に応じた混合比を定義したテーブル等が挙げられ
る。
【0110】さらに、本実施の形態の「第1〜第Mの各
混合比現像液供給手段138(138―1〜138―
M)」により本発明にいう「混合比制御手段」を構成で
きる。また、本実施の形態の「現像箇所切換制御手段1
34」、「制御手段172」等により本発明にいう「制
御手段」を構成できる。
【0111】上述のような構成を有する現像装置100
において、複数例えば2種類の第1の現像液141と第
2の現像液142とにより、第1の混合比現像液供給手
段138は、第1の混合比の混合現像液を生成し、同様
にして、第2の混合比現像液供給手段138は、第2の
混合比の混合現像液を生成し、・・同様にして、第Mの
混合比現像液供給手段138は、第Mの混合比の混合現
像液を生成する。
【0112】生成された各々の第1〜第Mの各混合比の
混合現像液は、各々第1〜第Mの各吐出量制御手段13
6にて各々吐出量が調整制御され、現像箇所切換制御手
段134により、対応する位置に所定の混合比の所定の
量の混合現像液が吐出されるように切換え制御される。
【0113】例えば、切換え制御の一例として、基材上
の曲面部の周辺部領域である第1の領域に対しては、周
辺領域のノズル132aを利用して第1の混合比の混合
現像液が供給され、同時に、曲面部の中央部領域である
第2の領域に対しては、中央部領域のノズル132bを
利用して第2の混合比の混合現像液が供給されるように
制御する。
【0114】ここで、レジストと似たような分子構造を
有する溶剤は、現像が進み、逆に、分子量が似ていない
ような溶剤同士では反応せず、現像を抑制する。この現
像抑制剤と現像促進剤との混合比を変えると、現像のス
ピードも制御できる。
【0115】そして、例えば、現像促進剤と現像抑制剤
の混合比を位置(中央部、周辺部)に応じて変えること
で、基材を所望の形状とするような現像制御を行うこと
ができる。
【0116】なお、現像促進剤と現像抑制剤の例として
は、例えば、図8に示すものが挙げられる。ここで、溶
剤、すなわち現像促進剤と現像抑制剤の具体例として、
現像促進剤としては、例えば酢酸イソアミル等が挙げら
れ、現像抑制剤としては、例えば酢酸エチル等が挙げら
れる。他に、現像促進剤としては、MIBK、現像抑制
剤としてはIPA等も挙げられる。
【0117】また、各溶剤の組み合わせにおける混合比
の具体例としては、図8に示すように、例えば、現像促
進剤が酢酸イソアミル、現像抑制剤が酢酸エチルである
場合には、混合比の組み合わせとして、(現像促進剤:
現像抑制剤)=(10:0)、(9:1)、(7:
3)、(5:5)等とするのが好ましい。
【0118】この際、混合比(現像促進剤:現像抑制
剤)が、(10:0)である場合には、現像量が多く、
基材の表面状態は荒れた状態となる。また、混合比が
(9:1)である場合には、現像量が多く、基材の表面
状態は荒れた状態となる。さらに、混合比が(7:3)
である場合には、現像量が多く、基材の表面状態はやや
荒れた状態となる。一方、混合比が(5:5)である場
合には、現像量が少なく、基材の表面状態は滑らかな状
態となる。
【0119】ここで、表面状態が荒れるとは、細かい形
状で所望の形状が得られるか得られないかを示すもので
あり、エネルギーを与えていないのに、削ってしまい現
像が進み過ぎてよくないことを意味する。逆に、表面状
態が滑らかであるとは、現像進行が遅くなかなか削れな
い場合を意味する。
【0120】以上のように本実施の形態によれば、スプ
レー式の現像装置においては、基材を中央部は凹凸が小
さく、周辺部は凹凸が大きい形状を構成するようにする
には、中央部は現像促進剤が少なく、周辺部になるに従
い現像促進剤が濃く多くすることで、基材の現像を所望
の形状に比較的精度良く行うことができる。
【0121】このように、例えば、現像促進剤と現像抑
制剤の混合比を位置(中央部、周辺部)に応じて変える
ことで、基材を所望の形状とするような現像制御を行う
ことができる。
【0122】特に、現像進行中に混合比を変えてしまう
ことで、より精度の高い制御をリアルタイムに行うこと
ができる。
【0123】ここに、現像液における現像促進剤及び現
像抑制剤の混合比は、例えば、中央部に対する第1の混
合比と、周辺部に対する第2の混合比との2段階で制御
を行うものに限らず、複数段階でやっても、さらには無
段階で周辺部に向かうに従い混合比を大きくするような
制御手法であってもよい。
【0124】また、スプレー式においては、1回の噴射
で基材の被現像面に現像液を吹き付ける方式であって
も、移動式にして複数回の噴射により基材の被現像面に
現像液を吹き付ける方式であってもよい。
【0125】[第3の実施の形態]次に、本発明にかか
る第3の実施の形態について、図9〜図11に基づいて
説明する。なお、以下には、前記第1の実施の形態の実
質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分
についてのみ述べる。図9は、本実施の形態の現像装置
を示す機能ブロック図である。
【0126】上述の第1の実施の形態では、ディップ式
の現像装置を例示したが、本実施の形態においては、パ
ドル式の現像装置を開示している。パドル現像は、スリ
ット状のノズルを基材静止状態でスキャンさせて、現像
液盛りを行う方法であり、現像分布は、現像液の供給方
法に依存しやすい。
【0127】本実施の形態では、混合比を変え、中央部
は、現像促進剤の混合比小さく、周辺部は、現像促進剤
の混合比大きくするようにし、かつ、混合後の現像液の
温度制御を行うように構成している。
【0128】具体的には、本実施の形態の現像装置20
0は、図9に示すように、基材10上に対してパドル式
に現像液を滴下するノズル232aを備えた現像液吐出
手段である混合現像液吐出器232と、この混合現像液
吐出器232に対して例えば比熱CAの現像促進剤を供
給するための第1の現像液供給手段234と、前記混合
現像液吐出器232に対して例えば比熱CBの現像抑制
剤を供給するための第2の現像液供給手段236と、前
記混合現像液吐出器232に供給する前記現像促進剤を
バルブ235を用いて第1の吐出量vにて供給するよう
に制御する第1の吐出量制御手段241と、前記混合現
像液吐出器232に供給する現像抑制剤をバルブ237
を用いて第2の吐出量I―vにて供給するように制御す
る第2の吐出量制御手段242と、現像促進剤の前記第
1の吐出量vと現像抑制剤の前記第2の吐出量I―vと
を混合した混合量Iの混合現像液の混合比を現像箇所に
応じて変更するように、前記第1の吐出量制御手段24
1および第2の吐出量制御手段242を制御する混合比
制御手段243と、混合後の混合現像液の温度tがt=
((CA*v)+CB(I―v))/I(式X1)とな
るように、第1の現像液供給手段234の現像抑制剤の
比熱CAの第1の温度を制御する第1の温度制御手段2
51と、混合後の混合現像液の温度が前記tとなるよう
に、第2の現像液供給手段236の現像抑制剤の比熱C
Bの第2の温度を制御する第2の温度制御手段252
と、前記混合現像液吐出器232を移動させる移動手段
261と、前記基材10の現像箇所に応じた混合比の混
合現像液を供給するように、前記移動手段による前記混
合現像液吐出器232の移動を制御する移動制御手段2
62と、前記基材10を保持する保持手段である保持部
材20と、前記保持部材20を駆動する駆動手段271
と、前記駆動手段271を駆動制御する駆動制御手段2
72と、これら各部を制御するための各種制御テーブル
や制御情報等を格納するための記憶手段281と、この
記憶手段281に記憶された制御情報に基づいて、上述
の各部の制御を司る例えばCPU等の制御手段282
と、を含んで構成されている。
【0129】なお、駆動手段271は、図示しないが、
保持部材20をθ方向に回転させるためのθ方向回転駆
動手段及びθ方向駆動制御手段、保持部材20をX・Y
・Z方向に各々駆動するためのX方向駆動手段・Y方向
駆動手段・Z方向駆動手段及びX方向駆動制御手段・Y
方向駆動制御手段・Z方向駆動制御手段、保持部材20
をψ方向に回転させるためのψ方向回転駆動手段及びψ
方向駆動制御手段、等を構成してよい。
【0130】また、移動手段261も同様に、図示しな
いが、混合現像液吐出器232をθ方向に回転させるた
めのθ方向回転駆動手段及びθ方向駆動制御手段、混合
現像液吐出器232をX・Y・Z方向に各々駆動するた
めのX方向駆動手段・Y方向駆動手段・Z方向駆動手段
及びX方向駆動制御手段・Y方向駆動制御手段・Z方向
駆動制御手段、等を構成してよい。さらに、混合現像液
吐出器232と基材10上の現像箇所との相対位置の調
整を微調整するX・Y・Z・θなどの各方向の微調整制
御手段を各々設けてよい。
【0131】さらに、記憶手段281に記憶されるテー
ブルとしては、基材の形状を記憶した形状記憶テーブル
や、基材上の特定の箇所(ないしは領域)に応じた混合
比を定義したテーブル、基材上の特定の箇所(ないしは
領域)に応じた現像液の温度を定義したテーブル、現像
促進剤の比熱及び混合量と・現像抑制剤の比熱及び混合
量と・混合後の混合量とに基づいて、混合後の温度を算
出するためのプログラム、あるいは逆に、混合後の温度
が基材の対応箇所に応じて所定の値となるように、比熱
CA・比熱CBあるいは各混合量を算出する、前記式
(X1)を定義したもの、混合比に応じた各吐出量を定
義したテーブル、等が挙げられる。
【0132】さらに、本実施の形態の「移動制御手段2
62」、「駆動制御手段272」、「制御手段282」
等により本発明にいう「制御手段」を構成できる。この
制御手段は、混合比制御手段での前記混合比に基づい
て、前記現像促進剤と前記現像抑制剤とが混合される混
合現像液を吐出する吐出位置を、前記特定の箇所に応じ
て変更するように制御する。
【0133】上記のような構成からなる現像装置200
において、例えば、切換え制御の一例として、移動制御
手段262によりノズル232aを移動させて基材上の
曲面部の周辺部領域である第1の領域に至ると、当該第
1の領域に対しては、混合比制御手段243は、第1の
吐出量制御手段241及び第2の吐出量制御手段242
により各吐出量を制御して第1の混合比の混合現像液が
供給されるように制御する。
【0134】この際、一方の現像促進剤が吐出制御され
るとともに、他方の現像抑制剤が吐出制御され、ある比
率で各々吐出制御されて中央の吐出器で混合され、現像
処理される基材に対して滴下される。これにより、所望
の混合比の溶液を滴下し、表面張力により静的に液盛り
を行う。
【0135】一方、移動制御手段262によりノズル2
32aを移動させて基材上の曲面部の中央部領域である
第2の領域に至ると、当該第2の領域に対しては、混合
比制御手段243は、第1の吐出量制御手段241及び
第2の吐出量制御手段242により各吐出量を制御して
第2の混合比の混合現像液が供給されるように制御す
る。
【0136】さらにこの際、第1の温度制御手段25
1、第2の温度制御手段252により混合後の混合現像
液の温度が前記tとなるように、第2の現像液供給手段
236の現像抑制剤の比熱、第1の現像液供給手段23
4の現像促進剤の比熱が各々温度制御される。
【0137】なお、液盛りの盛り方としては、基材10
をXY方向に移動させつつ間欠的に回転させるようにし
てもよいし、ノズル側を同様に駆動するようにしてもよ
いし、双方を相対移動させて動作させるようにしてもよ
い。
【0138】このように、本実施の形態においては、基
材10上の現像箇所により現像液の混合比を変えるとと
もに、混合後の温度が所望の設定値になるように混合前
の2液の温度制御を行う。
【0139】もちろん、混合比を現像箇所に応じて変更
制御するようにしてもよいし、その際にさらに、混合後
の混合現像液の温度を現像箇所に応じて変更制御するよ
うにしてもよい。
【0140】なお、現像促進剤と現像抑制剤との混合比
の例としては、例えば、図10に示すものが挙げられ
る。
【0141】同図に示すように、例えば、現像促進剤が
酢酸イソアミル、現像抑制剤が酢酸エチルである場合に
は、混合比(分子量の比)の組み合わせとして、(現像
促進剤:現像抑制剤)=(3:7)、(5:5)、
(7:3)、(9:1)、(10:0)等とするのが好
ましい。
【0142】さらに、現像促進剤がMIBK(4―メチ
ルー2―ペンタン)、現像抑制剤がIPA(イソプロピ
ルアルコール)である場合には、(現像促進剤:現像抑
制剤)=(3:7)、(5:5)、(7:3)、(9:
1)、(10:0)等とするのが好ましい。
【0143】また、現像促進剤がO―キシレン(オーキ
シレン)、現像抑制剤がIPA(イソプロピルアルコー
ル)である場合には、(現像促進剤:現像抑制剤)=
(3:7)、(5:5)、(7:3)、(9:1)、
(10:0)等とするのが好ましい。これらの混合比に
応じてバルブ235、237を調整制御すればよい。
【0144】(処理手順)次に、本実施の形態における
現像装置の制御手順について、図11を参照しつつ説明
する。図11は、本実施の形態の現像装置の制御手順の
一例を示すフローチャートである。
【0145】同図に示すように、現像を開始すると、現
像促進剤の温度t1を制御する(S201)。次に、現
像促進剤の温度がt1か否かの判断処理を行う(S20
2)。この判断処理において、現像促進剤の温度がt1
でないと判断された場合には、S201に戻り、温度が
t1になるように制御される。一方、前記判断処理にお
いて、前記現像促進剤の温度がt1であると判断された
場合には、吐出器に現像促進剤の吐出量vにて吐出する
(S203)。
【0146】他方、現像抑制剤の温度がt2となるよう
に制御する(S204)。次に、現像抑制剤の温度がt
2でか否かの判断処理を行う(S205)。この判断処
理において、現像抑制剤の温度がt2でないと判断され
た場合には、S204に戻り、温度がt2になるように
制御される。一方、前記判断処理において、前記現像抑
制剤の温度がt2であると判断された場合には、吐出器
に現像抑制剤の吐出量I―vにて吐出する(S20
6)。
【0147】次に、現像促進剤と現像抑制剤とが混合さ
れると、混合された現像液を吐出器に確保し、現像液吐
出先を基材上の被現像箇所に移動させる(S209)。
そして、吐出器から被現像箇所に混合された現像液を液
量lにて吐出する(S208)。
【0148】さらに、現像時間経過後、被現像物たる基
材を逆さにして現像液を落とす(S209)。なお、S
209における現像液を落とす工程においては、リンス
により洗浄を行う工程としてもよい。このようにして現
像が完了する。
【0149】以上のように本実施の形態によれば、上記
各実施の形態と同様の作用効果を奏しながらも、現像液
として2液の混合現像液を使う場合には、混ざりやすい
・混ざりにくい等によって現像制御が難しくなるが、本
実施の形態では、現像箇所に応じて混合比の変更制御に
加えて、予め混合後の混合現像液が所定の温度となるよ
うに現像促進剤の温度制御、現像抑制剤の温度制御を各
々行うことにより、当該現像箇所に応じた現像液の温度
制御を行い得、より精度の高い現像速度を制御すること
ができる。
【0150】これにより、現像により微細な形状を精度
良く形成することできるとともに、また、基材の製造工
程における時間の短縮化を図ることができる。
【0151】さらに、ディップ現像に比べ、基材毎に新
鮮な現像液が供給されるため、各基材を現像するに際
し、各基材間のバラツキを低減できる。
【0152】また、現像処理においては、温度に応じて
現像速度の進む、進まないの制御ができるが、温度制御
を行う際には、温度範囲として20度から30度とする
のが好ましい。低い温度であると、現像が進まず、逆に
高い温度であると現像が進みすぎるからである。
【0153】なお、ノズル232aは、吐出インパクト
の低減や、現像液使用量の削減を考慮した構造を有する
ことが好ましい。
【0154】[第4の実施の形態]次に、本発明にかか
る第4の実施の形態について、図12〜図14に基づい
て説明する。なお、以下には、前記第1の実施の形態の
実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部
分についてのみ述べる。図14は、本実施の形態の現像
装置を示す説明図である。
【0155】本実施の形態においては、スプレーノズル
を移動させる現像装置を開示している。つまり、基材を
回転しながら、噴射位置を動的に順次ずらしていき、そ
の間に混合比をも変更制御していく。
【0156】具体的には、本実施の形態の現像装置30
0は、図12に示すように、基材10上に対して各箇所
から各々現像液を滴下するノズル332aを備えた現像
液吐出手段(吐出手段)である混合現像液吐出器332
と、この混合現像液吐出器332に対して現像促進剤を
供給するための第1の現像液供給手段334と、前記混
合現像液吐出器332に対して現像抑制剤を供給するた
めの第2の現像液供給手段336と、前記混合現像液吐
出器332に供給する前記現像促進剤をバルブ335に
より第1の吐出量vにて供給するように制御する第1の
吐出量制御手段341と、前記混合現像液吐出器332
に供給する現像抑制剤をバルブ337により第2の吐出
量I―vにて供給するように制御する第2の吐出量制御
手段342と、現像促進剤の前記第1の吐出量vと現像
抑制剤の前記第2の吐出量I―vとを混合した混合量I
の混合現像液の混合比を現像箇所に応じて変更するよう
に、前記第1の吐出量制御手段341および第2の吐出
量制御手段342を制御する混合比制御手段343と、
混合現像液吐出器332を移動させる移動手段351
と、前記基材10の現像箇所に応じた混合比の混合現像
液を供給するように、前記移動手段351による前記混
合現像液吐出器332の移動を制御する移動制御手段3
52と、前記基材10を保持する保持手段である保持部
材20と、前記保持部材20を駆動する駆動手段361
と、前記駆動手段361を駆動制御する駆動制御手段3
62と、これら各部を制御するための各種制御テーブル
や制御情報等を格納するための記憶手段371と、この
記憶手段371に記憶された制御情報に基づいて、上述
の各部の制御を司る例えばCPU等の制御手段372
と、を含んで構成されている。
【0157】なお、駆動手段361は、図示しないが、
保持部材20をθ方向に回転させるためのθ方向回転駆
動手段及びθ方向駆動制御手段、保持部材20をX・Y
・Z方向に各々駆動するためのX方向駆動手段・Y方向
駆動手段・Z方向駆動手段及びX方向駆動制御手段・Y
方向駆動制御手段・Z方向駆動制御手段、等を構成して
よい。
【0158】また、移動手段351も同様に、図示しな
いが、混合現像液吐出器332をθ方向に回転させるた
めのθ方向回転駆動手段及びθ方向駆動制御手段、混合
現像液吐出器332をX・Y・Z方向に各々駆動するた
めのX方向駆動手段・Y方向駆動手段・Z方向駆動手段
及びX方向駆動制御手段・Y方向駆動制御手段・Z方向
駆動制御手段、等を構成してよい。さらに、混合現像液
吐出器332と基材10上の現像箇所との相対位置の調
整を微調整するX・Y・Z・θなどの各方向の微調整制
御手段を各々設けてよい。
【0159】さらに、記憶手段371に記憶されるテー
ブルとしては、基材の形状を記憶した形状記憶テーブル
や、基材上の特定の箇所(ないしは領域)に応じた混合
比を定義した例えば図13に示す特性を定義したテーブ
ル、混合比に応じた各吐出量を定義したテーブル、等を
記憶しておくことが好ましい。
【0160】さらに、本実施の形態の「移動制御手段3
52」、「駆動制御手段362」、「制御手段372」
により本発明にいう「制御手段」を構成できる。
【0161】上記のような構成からなる現像装置300
において、例えば、切換え制御の一例として、移動制御
手段352によりノズル332aを移動させて基材上の
曲面部の中心部領域である第1の領域に至ると、当該
第1の領域に対しては、混合比制御手段343は、第
1の吐出量制御手段341及び第2の吐出量制御手段3
42により各吐出量を制御して第1の混合比(例えば図
13に示す現像促進剤と現像抑制剤3:7)の混合現像
液が供給されるように制御する。
【0162】一方、移動制御手段352によりノズル3
32aを移動させて基材上の曲面部の中心部よりやや外
側の領域である第2の領域に至ると、当該第2の領域
に対しては、混合比制御手段343は、第1の吐出量
制御手段341及び第2の吐出量制御手段342により
各吐出量を制御して第2の混合比(例えば図13に示す
現像促進剤と現像抑制剤5:5)の混合現像液が供給さ
れるように制御する。
【0163】他方、移動制御手段352によりノズル3
32aを移動させて基材上の曲面部の周辺部より内側の
領域である第3の領域に至ると、当該第3の領域に
対しては、混合比制御手段343は、第1の吐出量制御
手段341及び第2の吐出量制御手段342により各吐
出量を制御して第3の混合比(例えば図13に示す現像
促進剤と現像抑制剤7:3)の混合現像液が供給される
ように制御する。
【0164】さらに、移動制御手段352によりノズル
332aを移動させて基材上の曲面部の周辺部領域であ
る第4の領域に至ると、当該第4の領域に対して
は、混合比制御手段343は、第1の吐出量制御手段3
41及び第2の吐出量制御手段342により各吐出量を
制御して第3の混合比(例えば図13に示す現像促進剤
と現像抑制剤10:0)の混合現像液が供給されるよう
に制御する。
【0165】このように、本実施の形態においては、基
材10上の現像箇所により現像液の混合比を変えるよう
に制御を行う。
【0166】次に、上述のような構成からなる現像装置
の制御手順について、図14を参照しつつ説明する。
【0167】先ず、ノズルを基材上の曲面部の中心部領
域である第1の箇所(第1の領域)移動させる(S3
01)。
【0168】そして、当該第1の箇所(第1の領域)
に対しては、第1の混合比(例えば図13に示す現像促
進剤と現像抑制剤3:7)にて混合された現像液を吹き
付けるようにして塗布する(S302)。
【0169】次に、ノズルを基材上の曲面部の中心部よ
りやや外側の領域である第2の箇所(第2の領域)に
移動させる(S303)。
【0170】さらに、当該第2の箇所(第2の領域)
に対しては、第2の混合比(例えば図13に示す現像促
進剤と現像抑制剤5:5)にて混合された現像液を吹き
付けるようにして塗布する(S304)。
【0171】続いて、ノズルを基材上の曲面部の周辺部
より内側の領域である第3の箇所(第3の領域)に移
動させる(S305)。
【0172】そして、当該第3の箇所(第3の領域)
に対しては、第3の混合比(例えば図13に示す現像促
進剤と現像抑制剤7:3)にて混合された現像液を吹き
付けるようにして塗布する(S306)。
【0173】次いで、ノズルを基材上の曲面部の周辺部
領域である第4の箇所(第4の領域)に移動させる
(S307)。
【0174】くわえて、当該第4の箇所(第4の領域
)に対しては、第4の混合比(例えば図13に示す現
像促進剤と現像抑制剤10:0)にて混合された現像液
を吹き付けるようにして塗布する(S308)。
【0175】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏するのに加
えて、現像箇所に応じて、所定の混合比における現像液
を供給できるので、基材の箇所に応じた現像速度を制御
でき、特にスプレーノズルによって、特定混合比にて噴
射される特定領域に対して均一に現像液を吹き付けるこ
とができる効果を有しながらも、基材を所望の形状に現
像することができる。
【0176】[第5の実施の形態]次に、本発明にかか
る第5の実施の形態について、図15〜図16に基づい
て説明する。なお、以下には、前記第1の実施の形態の
実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部
分についてのみ述べる。図15は、本実施の形態の現像
装置を示す説明図である。
【0177】本実施の形態においては、パドル式の現像
装置を用いて、基材の箇所に応じた現像液の温度を調整
制御可能な構成を開示している。すなわち、本実施の形
態では、混合比を変え、中央部は、現像促進剤の混合比
小さく、周辺部は、現像促進剤の混合比大きくするよう
にし、かつ、基材上の箇所に応じて異なる温度にて現像
されるように基材面上を所定の温度分布に形成して、混
合後の混合現像液の温度を変更制御するように温度制御
を行う構成としている。
【0178】具体的には、本実施の形態の現像装置40
0は、図15に示すように、基材10上に対してパドル
式に現像液を滴下するノズル432aを備えた現像液吐
出手段である混合現像液吐出器432と、この混合現像
液吐出器432に対して例えば比熱CAの現像促進剤を
供給するための第1の現像液供給手段434と、前記混
合現像液吐出器432に対して例えば比熱CBの現像抑
制剤を供給するための第2の現像液供給手段436と、
前記混合現像液吐出器432に供給する前記現像促進剤
をバルブ435により第1の吐出量vにて供給するよう
に制御する第1の吐出量制御手段441と、前記混合現
像液吐出器432に供給する現像抑制剤をバルブ437
により第2の吐出量I―vにて供給するように制御する
第2の吐出量制御手段442と、現像促進剤の前記第1
の吐出量vと現像抑制剤の前記第2の吐出量I―vとを
混合した混合量Iの混合現像液の混合比を現像箇所に応
じて変更するように、前記第1の吐出量制御手段441
および第2の吐出量制御手段442を制御する混合比制
御手段443と、混合後の混合現像液の温度tがt=
((CA*v)+CB(I―v))/I(式X1)とな
るように、第1の現像液供給手段434の現像抑制剤の
比熱CAの第1の温度を制御する第1の温度制御手段4
51と、混合後の混合現像液の温度が前記tとなるよう
に、第2の現像液供給手段436の現像抑制剤の比熱C
Bの第2の温度を制御する第2の温度制御手段452
と、混合された現像液の吐出量を制御する第3の吐出量
制御手段444と、混合された現像液を、前記基材10
の曲面部の周辺領域を高温の第3の温度に加熱するため
の(より詳細には、現像箇所に応じて各々異なる温度と
するための)各々独立して温度を可変可能な複数例えば
2個のヒータ471a・471bを含む加熱手段471
・前記基材10の曲面部の中央領域を前記第3の温度よ
り低温の第4の温度に冷却するための冷却手段472を
含む温度調整手段470と、この温度調整手段470に
より基材10の現像箇所に応じた混合液の温度を調整制
御するための第3の温度制御手段474と、を含んで構
成されている。
【0179】さらに、現像装置400は、前記混合現像
液吐出器432を移動させる移動手段461と、前記基
材10の現像箇所に応じた混合比の混合現像液を供給す
るように、前記移動手段461による前記混合現像液吐
出器432の移動を制御する移動制御手段462と、前
記基材10を保持する保持手段である保持部材20と、
前記保持部材20を駆動する駆動手段481と、前記駆
動手段481を駆動制御する駆動制御手段482と、こ
れら各部を制御するための各種制御テーブルや制御情報
等を格納するための記憶手段491と、この記憶手段4
91に記憶された制御情報に基づいて、上述の各部の制
御を司る例えばCPU等の制御手段492と、を含んで
構成されている。
【0180】なお、駆動手段481は、図示しないが、
保持部材20をθ方向に回転させるためのθ方向回転駆
動手段及びθ方向駆動制御手段、保持部材20をX・Y
・Z方向に各々駆動するためのX方向駆動手段・Y方向
駆動手段・Z方向駆動手段及びX方向駆動制御手段・Y
方向駆動制御手段・Z方向駆動制御手段、保持部材20
をψ方向に回転させるためのψ方向回転駆動手段及びψ
方向駆動制御手段、等を構成してよい。
【0181】また、移動手段461も同様に、図示しな
いが、混合現像液吐出器432をθ方向に回転させるた
めのθ方向回転駆動手段及びθ方向駆動制御手段、混合
現像液吐出器432をX・Y・Z方向に各々駆動するた
めのX方向駆動手段・Y方向駆動手段・Z方向駆動手段
及びX方向駆動制御手段・Y方向駆動制御手段・Z方向
駆動制御手段、等を構成してよい。さらに、混合現像液
吐出器432と基材10上の現像箇所との相対位置の調
整を微調整するX・Y・Z・θなどの各方向の微調整制
御手段を各々設けてよい。
【0182】さらに、記憶手段491に記憶されるテー
ブルとしては、基材の形状を記憶した形状記憶テーブル
や、基材上の特定の箇所(ないしは領域)に応じた混合
比を定義したテーブル、基材上の特定の箇所(ないしは
領域)に応じた現像液の温度分布を定義したテーブル、
現像促進剤の比熱及び混合量と・現像抑制剤の比熱及び
混合量と・混合後の混合量とに基づいて、混合後の温度
を算出するためのプログラム、あるいは逆に、混合後の
温度が基材の対応箇所に応じて所定の値となるように、
比熱CA・比熱CBあるいは各混合量を算出する、前記
式(X1)を定義したもの、混合比に応じた各吐出量を
定義したテーブル、等が挙げられる。
【0183】さらに、本実施の形態の「移動制御手段4
62」、「駆動制御手段482」、「制御手段492」
等により本発明にいう「制御手段」を構成できる。
【0184】上記のような構成からなる現像装置400
において、例えば、切換え制御の一例として、第3の温
度制御手段274は、基材10の曲面部の周辺領域にな
るに従い高温になり、曲面部の中心領域になるに従い低
温になるように、加熱手段471及び冷却手段472を
温度制御する。
【0185】この際、ヒータ471a・471b複数構
成して、各々異なる出力とすることにより、より精密な
温度制御が可能となる。
【0186】なお、現像液は混合現像液を用いず、単一
の現像液を用いて現像処理を行うようにしてもよいし、
或いは、混合後の混合比を現像箇所に応じて変更制御す
るようにしてもよい。
【0187】その際、移動制御手段462によりノズル
432aを移動させて基材上の曲面部の周辺部領域であ
る第1の領域に至ると、当該第1の領域に対しては、混
合比制御手段443は、第1の吐出量制御手段441及
び第2の吐出量制御手段442により各吐出量を制御し
て第1の混合比の混合現像液が供給されるように制御す
る。
【0188】一方、移動制御手段462によりノズル4
32aを移動させて基材上の曲面部の中央部領域である
第2の領域に至ると、当該第2の領域に対しては、混合
比制御手段443は、第1の吐出量制御手段441及び
第2の吐出量制御手段442により各吐出量を制御して
第2の混合比の混合現像液が供給されるように制御す
る。
【0189】さらにこの際、第1の温度制御手段45
1、第2の温度制御手段452により混合後の混合現像
液の温度が前記tとなるように、第2の現像液供給手段
436の現像抑制剤の比熱、第1の現像液供給手段43
4の現像促進剤の比熱が各々温度制御され、吐出量がl
となるように第3の吐出量制御手段444により制御さ
れる。
【0190】もちろん、現像液は2液混合による現像液
を用いずに、1種類の現像液を用いてもよいし、前記第
3の実施の形態と同様に、混合比及び吐出量の制御を行
う構成としてもよい。
【0191】ここで、現像処理においては、温度に応じ
て現像速度の進む、進まないの制御ができるが、温度制
御を行う際には、略20度から略30度とするのが好ま
しい。低い温度であると、現像が進まず、逆に高い温度
であると現像が進み過ぎるからである。
【0192】例えば、現像液が2液構成の場合には、現
像箇所によって温度を変更制御することによっても現像
がかわり、この場合、現像速度の進行量が、混合比を変
えることによる制御では微々たるものであるが、温度を
変化させることによる現像の制御を加えることによりさ
らなる高精度な制御を行うことが可能となる。
【0193】例えば、基材の曲面部の周辺部を例えば、
30度程度の温度とし、中心部を低温にすることで現像
の制御を行うことができる。この際、現像箇所に応じて
温度を可変する場合には、現像液の構成は1種類であっ
ても、混合液を用いてもよい。その際、2液の混合を考
える場合には、各々の現像促進剤と現像抑制剤との温度
制御を行いつつ、現像液の混合比及び温度を変更制御す
ることが好ましい。
【0194】以上のように本実施の形態においては、現
像液ないしは混合後の混合現像液を温度を変更制御でき
る。しかも、混合現像液を用いる場合には、前記第3の
実施の形態と同様に、基材10上の現像箇所により現像
液の混合比を変えるとともに、混合後の温度が所望の設
定値になるように混合前の2液の温度制御をも行い得
る。
【0195】また、温度制御では、基材の中心部を比較
的温度の高い第1の温度とし、基材の周辺部では前記第
1の温度より低い第2の温度とすることにより、図の例
の基材においては、所望の形状を得ることができる。こ
の際の具体的な構成としては、周囲に加熱手段としての
ヒータを設け、中心部に冷却装置を設けて温度調整制御
を実施する構成としても、他の種々の温度調整手法を用
いてもよい。
【0196】[第6の実施の形態]次に、本発明にかか
る第6の実施の形態について、図16(A)〜(C)に
基づいて説明する。なお、以下には、前記第1の実施の
形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異
なる部分についてのみ述べる。図16(A)〜(C)
は、本実施の形態の一例を説明するための説明図であ
る。
【0197】本実施の形態においては、基材の曲面部上
において特定箇所に応じて異なる形状大きさのブレーズ
を構成する際、3次元に変化する形状を描画可能な3次
元電子ビーム描画装置におけるドーズ量を、前記特定箇
所に応じて可変する場合に、当該ドーズ量に応じた現像
速度となるように現像制御する場合の例を開示してい
る。
【0198】具体的には、前記各実施の形態において例
示された現像装置において、予め記憶手段に、図16
(B)〜(C)に示すような特性をテーブル化して記憶
させておくことにより、ドーズ量に対応した現像制御を
行うことができる。
【0199】例えば、図16(A)に示すように、基材
の曲面部の中央部では溝深さの浅いブレーズが、周辺部
に向かうに従い、溝深さの深いオーバーハングするブレ
ーズが形成されるような場合には、図16(B)に示す
ように、ドーズ量(ドーズ分布)は、中央部から周辺部
に向かう従い図示のように増大し、また、現像速度も、
図16(C)に示すように、ドーズ量に対応するよう
に、中央部から周辺部に向かうに従い増大する特性を示
している。
【0200】このように、連続的に順次ドーズ量を強く
する描画を行う場合には、現像における現像速度も対応
して順次変化するように制御する。なお、この制御の際
には、上述の実施の形態の現像装置ように、混合比を変
えるようにするとよい。前記記憶手段に記憶されたテー
ブルに基づき、対応する混合比を算出して所望の現像を
行うこととなる。
【0201】[第7の実施の形態]次に、本発明にかか
る第7の実施の形態について、図17に基づいて説明す
る。上述の各実施の形態では、基材の現像を制御するた
めの現像工程を開示したが、本実施の形態では、上記工
程を含むプロセス全体の工程、特に、光学素子等の光レ
ンズを射出成形によって製造するための金型等を製造す
る工程を説明する。
【0202】先ず、機械加工により金型(無電解ニッケ
ル等)の非球面加工を行う(加工工程)。次に、図17
(A)に示すように、金型により前記半球面を有する基
材600の樹脂成形を行う(樹脂成形工程)。さらに、
基材600を洗浄した後に乾燥を行う。
【0203】次いで、樹脂の基材600の表面上の処理
を行う(樹脂表面処理工程)。そして、具体的には、図
17(B)に示すように、基材600の位置決めを行
い、レジストLを滴下しつつスピナーを回転させて、ス
ピンコートを行う。また、プリペークなども行う。
【0204】スピンコーティングの後には、当該レジス
ト膜の膜厚測定を行い、レジスト膜の評価を行う(レジ
スト膜評価工程)。そして、図17(C)に示すよう
に、基材600の位置決めを行い、当該基材600を
X、Y、Z軸にて各々制御しつつ3次元の電子ビームに
よるブレーズ状の回折格子構造を有する曲面部の描画を
行う(描画工程)。
【0205】次に、基材600上のレジスト膜Lの表面
平滑化処理を行う(表面平滑化工程)。さらに、図17
(D)に示すように、基材600の位置決めなどを行い
つつ、上述の各実施の形態に示すような現像制御による
現像処理を行う(現像工程)。さらにまた、表面硬化処
理を行う。
【0206】次いで、SEM観察や膜厚測定器などによ
り、レジスト形状を評価する工程を行う(レジスト形状
評価工程)。さらに、その後、ドライエッチングなどに
よりエッチング処理を行う。この際、複数のブレーズに
て回折格子構造602が形成される。また、ここで、点
線Kに示すように、周囲平面部部分を切り取り、曲面部
部分のみの形状とする。
【0207】次に、表面処理がなされた基材600に対
する金型630を作成するために、図17(E)に示す
ように、金型電鋳前処理を行った後、電鋳処理などを行
い、図17(F)に示すように、基材600と金型63
0とを剥離する処理を行う。そして、剥離した金型63
0に対して、表面処理を行う(金型表面処理工程)。そ
して、金型630の評価を行う。
【0208】この際、金型630には、前記基材600
のブレーズに対応するように、凹部が形成される。
【0209】このようにして、評価後、当該金型630
を用いて、射出成形により成形品を作成する。その後、
当該成形品の評価を行う。
【0210】この際、最終成型基材である射出成型品に
は、曲面部上に複数のブレーズからなる回折格子構造が
形成される。そして、当該ブレーズは、中央部から周辺
部に向かうに従いピッチ等も長く、溝深さも深く、オー
バーハングする形状となる。
【0211】以上のように本実施の形態によれば、基材
として光学素子(例えばレンズ)を形成する場合に、3
次元描画装置を用い曲面部上に回折格子を描画し、その
後、前記各実施の形態による現像制御の手法を用いるこ
とにより、金型や最終成型品などのブレーズのオーバー
ハングの形状等を精度良く、所望の形状として製造する
ことができる。
【0212】この際、高精度のブレーズ形状を有する当
該光学素子を金型を用いて射出成形により製造できるた
め、製造にかかるコストダウンを図ることができる。
【0213】なお、回折格子構造を持たない、射出成形
で作成されるレンズの製造工程において基材を現像する
際にも、前記実施の形態の手法を適用できることは言う
までもない。
【0214】なお、本発明にかかる装置と方法は、その
いくつかの特定の実施の形態に従って説明してきたが、
当業者は本発明の主旨および範囲から逸脱することなく
本発明の本文に記述した実施の形態に対して種々の変形
が可能である。
【0215】例えば、上述の各実施の形態では、一面に
曲面部を有する基材の曲面部上の回折格子構造におい
て、傾斜面の傾斜角度に応じて1ピッチが異なる溝深さ
・形状のブレーズを有する回折格子構造を形成する場合
について例示したが、これに限らず、基材の平面上に異
なる溝深さのブレーズを有する回折格子構造や、他の種
々の凹凸部を構成する場合にも適用可能である。
【0216】当然のことながら、これら基材ないしは光
学素子の形状に応じて金型の形状もそれに対応すうよう
変更する必要がある。
【0217】加えて、第3、第5の実施の形態のような
バドル式等の現像装置において、前記実施の形態では、
一つの基材に対して相対移動可能な一つの吐出器を構成
する場合について例示したが、一つの基材に対して、各
々独立して相対移動可能な複数の吐出器を用いて、一つ
の基材上の特定箇所に応じて各々の吐出器から各々異な
る混合比の現像液を同時に供給するように構成してもよ
い。これにより、現像液吐出時間の短縮化を図ることが
できる。
【0218】また、第1の実施の形態において、基材の
場所による現像液の淀みが起きやすく現像分布が悪化し
やすいので、現像液槽内での現像液の攪拌ないしポンプ
による現像液の循環を行う構成としてもよい。
【0219】加えて、第1の実施の形態では、現像液中
に基材を水平に浸すようにしたが、基材の形状に応じ
て、傾斜した状態で浸したり、傾斜角度を変えながら浸
すようにしてもよく、要は現像時間を現像箇所に応じて
異なるように制御できれば、基材の現像液に対する浸し
方、動かし方は任意である。
【0220】さらに、第1の実施の形態においては、現
像液に浸す時間により現像時間を制御することで現像を
制御する場合の例示したが、同一時間で現像し、現像液
に第1の現像液層(拡散しにくい液)、第2の現像液層
(拡散しやすい液)等の異なる層を形成して停止して現
像を行うようにしてもよい。
【0221】なお、一層であっても、下層領域で現像液
が拡散して促進性が高くなり、上層領域では促進性が遅
くなるよにして現像を行うようにしてもよい。
【0222】また、第2の実施の形態以降に示されるよ
うに、ある現像促進剤と現像抑制剤との一方の混合現像
液の組み合わせの場合には、時間を一定にして混合比を
可変し、現像促進剤と現像抑制剤との他方の混合現像液
の組み合わせの場合には、時間を可変するというような
制御を行ってもよい。
【0223】さらに、上記実施の形態では、混合現像液
として1種類の現像促進剤と1種類の現像抑制剤とを各
々混合する場合を例示したが、これに限らず、現像促進
剤、現像抑制剤を各々複数種類使用する場合であっても
よい。
【0224】加えて、パドル式においては、基材を回転
させながら現像液を供給・液盛りを行い、その後、所定
時間静止させて現像を行い、現像後、純水を供給しなが
ら、再び基材を回転させリンスを行い、その後、純水ま
たは溶剤を停止してスピン乾燥を行うようにしてもよ
い。
【0225】また、基材としては、DVDやCDなどに
用いられるピックアップレンズや、回折格子のない対物
レンズ、回折格子ピッチ20μのDVD―CD互換レン
ズ、回折格子ピッチ3μの高密度ブルーレーザー互換対
物レンズなどの種々の光学素子、レンズ基材を製造する
場合の現像工程において適用することも可能である。
【0226】なお、「曲面部」とは、3次元的に形状が
一様に(連続的に)変化する曲面であるが、世間一般な
いしは当業者間で用いられる字義、辞書的字義にとどま
らず、前記のような解釈に限らず、いわゆる凸部状のも
の(天面が平面で側壁(側壁は曲面、鉛直面、傾斜面
(逆テーパ、テーパに限らない)、等に限らない)を有
するもの)等、不連続面で構成されるものを含む。さら
に、一部に平面を有してもよい。また、「少なくとも曲
面部を一面に含んでなる基材」とは、基材の一面に曲面
部を有し、同じ一面に他の凸部あるいは曲面部等の任意
の形状を有してもよく、言わずもがな他方の面の形状は
任意である。さらには、本発明、本実施の形態における
「ビーム」は、電子ビームに限らず、他の種々のビーム
であってもよい。
【0227】さらに、上記実施形態には種々の段階が含
まれており、開示される複数の構成要件における適宜な
組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。つまり、
上述の各実施の形態同士、あるいはそれらのいずれかと
各変形例のいずれかとの組み合わせによる例をも含むこ
とは言うまでもない。この場合において、本実施形態に
おいて特に記載しなくとも、各実施の形態及び変形例に
開示した各構成から自明な作用効果については、当然の
ことながら本例においても当該作用効果を奏することが
できる。また、実施形態に示される全構成要件から幾つ
かの構成要件が削除された構成であってもよい。
【0228】そして、これまでの記述は、本発明の実施
の形態の一例のみを開示しており、所定の範囲内で適宜
変形及び/又は変更が可能であるが、各実施の形態は例
証するものであり、制限するものではない。
【0229】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、現
像促進剤と現像抑制剤の混合比を、基材上の特定の箇所
に応じて変更制御することで、基材を所望の形状とする
ような現像制御を行うことができ、従来のような現像過
多、現像不足を解消できる。
【0230】特に、現像進行中に混合比を変えてしまう
ことで、より精度の高い制御をリアルタイムに行うこと
ができる。
【0231】また、現像液として2液の混合現像液を使
う場合には、混ざりやすい・混ざりにくい等によって現
像制御が難しくなるが、本発明では、現像すべき特定の
箇所に応じた混合比の変更制御に加えて、予め混合後の
混合現像液が所定の温度となるように現像促進剤の温度
制御、現像抑制剤の温度制御を各々行うことにより、当
該現像箇所に応じた現像液の温度制御を行い得、より精
度の高い現像速度を制御することができる。
【0232】さらに、現像すべき特定の箇所に応じて現
像時間を変えることにより、溝深さの浅い凹凸部の領域
に対しては長時間現像し、溝深さの深い凹凸部の領域に
対しては短時間の現像を行うように現像時間を調整する
ことで、きめ細かに現像を行い、この結果、レジスト箇
所によって最適な現像方法を与えられるので所望の微細
形状を得る現像が可能になる。
【0233】この現像時間の制御は、例えば、現像すべ
き特定の箇所に応じて接液面を移動させることにより達
成できる。
【0234】また、従来のように全部均一に同じように
現像を行う手法で、形状をきれいにしようとすると、ド
ーズの照射時間との兼ね合いでも時間がロスするが、本
発明では、基材のある領域には、ドーズ量を多くして描
画時間を短くするとともに現像時間を短くし、他のある
領域には、描画時間を変えずドーズ量を少なくして現像
時間を長くするように制御することで、総時間を短くし
て、短時間で仕上げることができ、描画工程及び現像工
程におけるスループットを向上させることができる。
【0235】さらにまた、現像液ないしは混合後の混合
現像液を温度を変更制御することによっても現像の進行
を制御できるので、所望の微細形状が得られる。
【0236】加えて、連続的に順次ドーズ量を強くする
描画を行う場合には、現像における現像速度も対応して
順次変化するように制御することによっても、所望の微
細形状の取得がなし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における現像装置の全体
の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図2】図1の現像装置にて現像される基材の形状の一
例を示す断面図である。
【図3】同図(A)(B)は、現像後の基材のブレーズ
の中央部と周辺部の各々の形状を説明するための説明図
である。
【図4】同図(A)(B)は、基材上の現像位置と、現
像速度およびドーズ量との関係を説明するための説明図
である。
【図5】同図(A)は、基材上の中央部からの距離と現
像時間およびドーズ量との関係を示す説明図であり、同
図(B)は、レジストの膜厚と、ブレーズ最大高さ、溝
幅および選択比との関係を示す説明図である。
【図6】図1の現像装置を用いて基材を現像する場合の
処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態における現像装置の全体
の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図8】図7の現像装置にて基材を現像する際の現像液
の組み合わせの一例を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態における現像装置の全体
の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図10】図9の現像装置にて基材を現像する際の現像
促進剤と現像抑制剤との混合比の組み合わせの例を示す
説明図である。
【図11】図9の現像装置を用いて基材を現像する場合
の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施の形態における現像装置の全
体の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図13】図12の現像装置にて基材を現像する際の現
像箇所に応じた現像促進剤と現像抑制剤との混合比の一
例を示す説明図である。
【図14】図12の現像装置を用いて基材を現像する場
合の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施の形態における現像装置の全
体の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図16】同図(A)〜(C)は、ドーズ量に対応した
現像速度で現像制御する場合を説明するための説明図で
ある。
【図17】同図(A)〜(F)は、基材の製造方法の工
程の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 現像装置 10 基材 12 曲面部 14 周囲平面部 17 ブレーズ(凹凸部) 20 保持部材 31 昇降手段 34 現像時間制御手段 35 記憶手段 36 制御手段 40 ディップ漕 100 現像装置 132 現像液吐出手段 134 現像箇所切換制御手段 136(136―1〜136―M) 第1〜第Mの吐出
量制御手段 138(138―1〜138―M) 第1〜第Mの混合
比現像液供給手段 141 第1の現像液 142 第2の現像液 162 駆動制御手段 171 記憶手段 172 制御手段 200 現像装置 232 混合現像液吐出器 234 第1の現像液供給手段 236 第2の現像液供給手段 243 混合比制御手段 251 第1の温度制御手段 252 第2の温度制御手段 262 移動制御手段 272 駆動制御手段 281 記憶手段 282 制御手段 300 現像装置 332 混合現像液吐出器 334 第1の現像液供給手段 336 第2の現像液供給手段 343 混合比制御手段 352 移動制御手段 362 駆動制御手段 371 記憶手段 372 制御手段 400 現像装置 432 混合現像液吐出器 434 第1の現像液供給手段 436 第2の現像液供給手段 443 混合比制御手段 451 第1の温度制御手段 452 第2の温度制御手段 474 第3の温度制御手段 462 移動制御手段 482 駆動制御手段 491 記憶手段 492 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/22 G11B 7/22 5D119 5D789 Fターム(参考) 2H025 AA03 AA04 AB14 AB20 AC06 AD01 BC13 BC42 FA15 2H049 AA03 AA18 AA33 AA39 AA48 AA51 AA63 2H096 AA28 BA01 EA06 GA01 GA60 4F202 AH74 AH75 CA11 CB01 CD12 CK11 4F206 AH74 AH75 JA07 JL02 JM04 JN11 JQ81 5D119 AA01 AA38 AA40 BA01 BB01 JA44 NA05 5D789 AA01 AA38 AA40 BA01 BB01 JA44 NA05

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3次元形状に変化する一面に、特定の箇
    所に応じて異なる形状の所定パターンのレジスト形状が
    形成された基材に対して、前記レジストの現像を行うた
    めの現像処理を施す現像方法であって、 現像処理後の目標となる形状に対応するように、前記現
    像を促進させる現像促進剤と、前記現像を抑制する現像
    抑制剤との混合比を、前記特定の箇所に応じて変更制御
    して供給することで現像することを特徴とする現像方
    法。
  2. 【請求項2】 現像処理中に、前記現像促進剤と前記現
    像抑制剤との混合比を変更制御することを特徴とする請
    求項1に記載の現像方法。
  3. 【請求項3】 前記レジスト形状は、少なくとも特定の
    箇所に応じて異なる溝深さの凹凸部を有し、 前記凹凸部のうち前記溝深さの深い領域から前記溝深さ
    の浅い領域になるに従い、前記現像促進剤の前記現像抑
    制剤に対する比を小さくして現像することを特徴とする
    請求項1に記載の現像方法。
  4. 【請求項4】 前記凹凸部のうち前記溝深さの浅い第1
    の領域に対しては、前記現像促進剤の前記現像抑制剤に
    対する比を小さくするようにして現像することを特徴と
    する請求項3に記載の現像方法。
  5. 【請求項5】 前記凹凸部のうち前記第1の領域と異な
    る前記溝深さの深い第2の領域対しては、前記現像促進
    剤の前記現像抑制剤に対する比を大きくするようにして
    現像することを特徴とする請求項3に記載の現像方法。
  6. 【請求項6】 混合後の混合現像液の温度が所定の値と
    なるように、前記混合比に応じて混合前の前記現像促進
    剤の温度、並びに前記現像抑制剤の温度を各々変更制御
    することを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちいず
    れか一項に記載の現像方法。
  7. 【請求項7】 前記混合比は、混合後の混合現像液を一
    時格納して前記基材に対して吐出する吐出手段に対する
    前記現像促進剤の供給源からの第1の吐出量、前記現像
    抑制剤の供給源からの第2の吐出量を各々制御すること
    により変更することを特徴とする請求項1乃至請求項5
    のうちいずれか一項に記載の現像方法。
  8. 【請求項8】 混合後の混合現像液を供給吐出する吐出
    手段を、前記基材に対して相対移動させることにより、
    前記混合比を、前記特定の箇所に応じて変更制御するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちいずれか一
    項に記載の現像方法。
  9. 【請求項9】 前記吐出手段を前記基材上の第1の箇所
    に対応する位置に移動させる工程と、 前記第1の箇所にて前記吐出手段より第1の混合比にて
    混合現像液を供給する工程と、 前記第1の箇所と異なる第2の箇所に対応する位置に前
    記吐出手段を移動させる工程と、 前記第2の箇所にて前記吐出手段により前記第1の混合
    比と異なる第2の混合比にて混合現像液を供給する工程
    と、 を含むことを特徴とする請求項8に記載の現像方法。
  10. 【請求項10】 互いに異なる各前記混合比の各混合現
    像液を各々吐出する各吐出手段の各々の吐出位置から各
    々供給することにより、前記混合比を、前記箇所に応じ
    て変更制御することを特徴とする請求項1乃至請求項7
    のうちいずれか一項に記載の現像方法。
  11. 【請求項11】 各前記吐出手段からの各混合現像液の
    各供給量を各々変更制御して現像することを特徴とする
    請求項10に記載の現像方法。
  12. 【請求項12】 前記吐出手段により、前記基材に対し
    て前記混合現像液を滴下することで現像処理を行うこと
    を特徴とする請求項7乃至請求項11のうちいずれか一
    項に記載の基材の現像方法。
  13. 【請求項13】 前記吐出手段により、前記基材に対し
    て前記混合現像液を噴射することで現像処理を行うこと
    を特徴とする請求項7乃至請求項11のうちいずれか一
    項に記載の基材の現像方法。
  14. 【請求項14】 前記レジスト形状は、前記基材上のレ
    ジストに対するビームの描画により得られることを特徴
    とする請求項1に記載の基材の現像方法。
  15. 【請求項15】 前記レジスト形状は、基材の曲面上の
    回折格子構造に対応することを特徴とする請求項1に記
    載の基材の現像方法。
  16. 【請求項16】 前記レジスト形状は、回折格子のブレ
    ーズを含んだ形状であることを特徴とする請求項15に
    記載の基材の現像方法。
  17. 【請求項17】 3次元形状に変化する一面に、特定の
    箇所に応じて異なる形状の所定パターンのレジスト形状
    が形成された基材に対して、前記レジストの現像を行う
    ための現像処理を施す現像方法であって、 現像処理後の目標となる形状に対応するように、前記特
    定の箇所に応じて現像液による現像時間を変更制御して
    現像することを特徴とする現像方法。
  18. 【請求項18】 前記現像液の溶液漕に前記基材の前記
    一面を浸す際に、前記現像液への接液面を所定期間毎に
    相対移動させることにより、前記現像時間を異ならせる
    ことを特徴とする請求項17に記載の現像方法。
  19. 【請求項19】 前記レジスト形状は、少なくとも特定
    の箇所に応じて異なる溝深さの凹凸部を有し、 前記凹凸部のうち前記溝深さの浅い第1の領域に対して
    は、前記現像時間を第1の期間となるようにし、 前記凹凸部のうち前記第1の領域と異なる前記溝深さの
    深い第2の領域対しては、前記現像時間を前記第1の期
    間よりも短い第2の期間となるようにして前記現像処理
    を行うことを特徴とする請求項17又は請求項18に記
    載の現像方法。
  20. 【請求項20】 前記レジスト形状は、前記基材上のレ
    ジストに対するビームの描画により得られることを特徴
    とする請求項17に記載の現像方法。
  21. 【請求項21】 前記レジスト形状は、基材の曲面上の
    回折格子構造に対応することを特徴とする請求項17に
    記載の現像方法。
  22. 【請求項22】 前記レジスト形状は、回折格子のブレ
    ーズを含んだ形状であることを特徴とする請求項21に
    記載の現像方法。
  23. 【請求項23】 3次元形状に変化する一面に、特定の
    箇所に応じて異なる形状の所定パターンのレジスト形状
    が形成された基材に対して、前記レジストの現像を行う
    ための現像処理を施す現像方法であって、 前記現像を促進させる現像促進剤と前記現像を抑制する
    現像抑制剤とからなる混合現像液の混合比を所定の値に
    設定した状態で、前記箇所に応じて前記混合現像液によ
    る現像温度を前記変更制御して現像することを特徴とす
    る現像方法。
  24. 【請求項24】 前記レジスト形状は、少なくとも特定
    の箇所に応じて異なる溝深さの凹凸部を有し、 前記凹凸部のうち前記溝深さの浅い第1の領域に対して
    は、前記現像温度を第1の温度となるようにし、 前記凹凸部のうち前記第1の領域と異なる前記溝深さの
    深い第2の領域対しては、前記現像温度を前記第1の温
    度よりも高い第2の温度となるようにして前記現像処理
    を行うことを特徴とする請求項23に記載の現像方法。
  25. 【請求項25】 前記レジスト形状は、前記基材上のレ
    ジストに対するビームの描画により得られることを特徴
    とする請求項23に記載の現像方法。
  26. 【請求項26】 前記レジスト形状は、基材の曲面上の
    回折格子構造に対応することを特徴とする請求項23に
    記載の現像方法。
  27. 【請求項27】 前記レジスト形状は、回折格子のブレ
    ーズを含んだ形状であることを特徴とする請求項26に
    記載の現像方法。
  28. 【請求項28】 電子ビームにより第1のドーズ量で描
    画される第1の領域と、前記電子ビームにより前記第1
    のドーズ量より大きい第2のドーズ量で描画される第2
    の領域と、を少なくとも有するレジスト層を備えた基材
    の前記レジストに対して現像を行う現像方法であって、 前記第1の領域に対しては第1の現像時間で現像し、前
    記第2の領域に対しては前記第1の現像時間より短い第
    2の現像時間にて現像することを特徴とする現像方法。
  29. 【請求項29】 電子ビームにより第1のドーズ量で描
    画される第1の領域と、前記電子ビームにより前記第1
    のドーズ量より大きい第2のドーズ量で描画される第2
    の領域と、を少なくとも有するレジスト層を備えた基材
    の前記レジストに対して現像を行う現像方法であって、 前記第1の領域に対しては第1の現像速度で現像し、前
    記第2の領域に対しては前記第1の現像速度より速い第
    2の現像速度にて現像することを特徴とする現像方法。
  30. 【請求項30】 前記レジスト形状は、前記基材上のレ
    ジストに対するビームの描画により得られることを特徴
    とする請求項28または請求項29に記載の現像方法。
  31. 【請求項31】 前記レジスト形状は、基材の曲面上の
    回折格子構造に対応することを特徴とする請求項28ま
    たは請求項29に記載の現像方法。
  32. 【請求項32】 前記レジスト形状は、回折格子のブレ
    ーズを含んだ形状であることを特徴とする請求項31に
    記載の現像方法。
  33. 【請求項33】 前記基材は、少なくとも一面に形成さ
    れた曲面部を含み、 前記曲面部は、頂部を構成する中央部と、前記曲面部の
    頂部から前記曲面部の周辺に向かうに従いなだらかに傾
    斜する周辺部と、を含み、 前記凹凸部を、前記曲面部の前記中央部では溝深さを浅
    くし、前記曲面部の前記周辺部では溝深さを深くするよ
    うにして現像することを特徴とする請求項3乃至請求項
    5、請求項19、請求項24のうちいずれか一項に記載
    の現像方法。
  34. 【請求項34】 前記曲面部には、回折格子を傾けて各
    ピッチ毎に形成し、前記回折格子の各ピッチは、前記曲
    面部上の傾斜する傾斜角度に応じて異なるように形成す
    るように現像することを特徴とする請求項33に記載の
    現像方法。
  35. 【請求項35】 請求項1乃至請求項33のいずれかに
    記載の現像方法を用いて基材を製造する基材の製造方法
    であって、 現像された前記基材の表面で電鋳を行い、成型用の金型
    を形成するステップを含むことを特徴とする基材の製造
    方法。
  36. 【請求項36】 前記成型用の金型を用いて成型基材を
    形成するステップを有することを特徴とする請求項35
    に記載の基材の製造方法。
  37. 【請求項37】 前記基材を、光学素子にて形成するこ
    とを特徴とする請求項36に記載の基材の製造方法。
  38. 【請求項38】 前記光学素子をレンズにて形成するこ
    とを特徴とする請求項37に記載の基材の製造方法。
  39. 【請求項39】 3次元形状に変化する一面に、特定の
    箇所に応じて異なる形状の所定パターンのレジスト形状
    が形成された基材に対して、前記レジストの現像を行う
    ための現像処理を施す現像装置であって、 前記現像を促進させる現像促進剤と、前記現像を抑制す
    る現像抑制剤とを混合する混合比を前記特定の箇所に応
    じて可変するように制御する混合比制御手段と、 前記混合比制御手段での前記混合比に基づいて、前記現
    像促進剤と前記現像抑制剤とが混合される混合現像液を
    吐出する吐出位置を、前記特定の箇所に応じて変更する
    ように制御する制御手段と、 を含むことを特徴とする現像装置。
  40. 【請求項40】 前記混合現像液を前記基材に対して滴
    下するための吐出手段を有し、 前記制御手段は、前記吐出手段の吐出位置を前記基材に
    対して相対移動させるように制御することを特徴とする
    請求項39に記載の現像装置。
  41. 【請求項41】 各前記吐出位置に応じた各々の混合比
    の各前記混合現像液を前記基材の各前記特定の箇所に対
    して各々噴射するための吐出手段を有し、 前記制御手段は、各々の前記混合現像液の各噴射位置を
    制御することを特徴とする請求項39に記載の現像装
    置。
  42. 【請求項42】 混合後の前記混合現像液の温度が所定
    の値となるように、前記混合比に応じて混合前の前記現
    像促進剤の温度、並びに前記現像抑制剤の温度を各々変
    更制御する各温度制御手段をさらに有することを特徴と
    する請求項39乃至請求項41のうちいずれか一項に記
    載の現像装置。
  43. 【請求項43】 前記レジスト形状は、前記基材上のレ
    ジストに対するビームの描画により得られることを特徴
    とする請求項39に記載の現像装置。
  44. 【請求項44】 前記レジスト形状は、基材の曲面上の
    回折格子構造に対応することを特徴とする請求項39に
    記載の現像装置。
  45. 【請求項45】 前記レジスト形状は、回折格子のブレ
    ーズを含んだ形状であることを特徴とする請求項44に
    記載の現像装置。
  46. 【請求項46】 3次元形状に変化する一面に、特定の
    箇所に応じて異なる形状の所定パターンのレジスト形状
    が形成された基材に対して、前記レジストの現像を行う
    ための現像処理を施す現像装置であって、 前記基材を現像する現像液を格納した溶液漕と、 現像処理後の目標となる形状に対応するように、前記特
    定の箇所に応じて前記溶液漕の前記現像液による現像時
    間を変更制御する現像時間制御手段と、 前記現像時間制御手段による各前記特定の箇所に応じた
    前記現像時間に基づいて、前記現像液の前記溶液漕に前
    記基材の前記一面を浸す際に、前記現像液への接液面を
    所定期間毎に相対移動させるように前記基材もしくは前
    記溶液漕のいずれか一方又は双方を駆動制御する駆動制
    御手段と、 を含むことを特徴とする現像装置。
  47. 【請求項47】 3次元形状に変化する一面に、特定の
    箇所に応じて異なる形状の所定パターンのレジスト形状
    が形成された基材に対して、前記レジストの現像を行う
    ための現像処理を施す現像装置であって、 現像を促進させる現像促進剤と現像を抑制する現像抑制
    剤とからなる混合現像液の混合比を所定の値に設定した
    状態で、前記特定の箇所に応じて前記混合現像液による
    現像温度を前記変更制御する温度制御手段を有すること
    特徴とする現像装置。
  48. 【請求項48】 前記レジスト形状は、前記基材上のレ
    ジストに対するビームの描画により得られることを特徴
    とする請求項46または請求項47に記載の現像装置。
  49. 【請求項49】 前記レジスト形状は、基材の曲面上の
    回折格子構造に対応することを特徴とする請求項46ま
    たは請求項47に記載の現像装置。
  50. 【請求項50】 前記レジスト形状は、回折格子のブレ
    ーズを含んだ形状であることを特徴とする請求項49に
    記載の現像装置。
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JP2010085722A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Toppan Printing Co Ltd 光学素子及びパターン形成方法
GB2589685A (en) * 2019-08-21 2021-06-09 Bae Systems Plc Manufacture of surface relief structures

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