JP5246021B2 - 光学物品、これを用いたセキュリティ用品および凹凸パターン形成方法 - Google Patents

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本発明は、耐刷性、耐熱性を同時に有する被膜形成が可能なエポキシアクリレート樹脂を主成分とする光硬化性樹脂組成物を用いて形成した微細凹凸パターンを有する回折格子又はレリーフホログラム等の光学物品、これを用いたセキュリティ用品および凹凸パターン形成方法に関する。
複数の微細な凹凸を並べてなる回折格子状の微細凹凸パターンを含むことにより、通常の印刷物とは異なる視覚効果を有する光学物品がエンボスホログラムとして知られている。この光学物品には、例えば、観察条件に応じて変化する像を表示させることや、立体像を表示させることができる。また、微細凹凸パターンが表現する虹色に輝く分光色は、通常の印刷技術では表現することができない。そのため、微細凹凸パターンを含んだ光学物品は、偽造防止対策が必要な物品に広く用いられている。
この光学物品では、複数の溝を形成してなるレリーフ型の回折格子を使用することが一般的である。
レリーフ型回折格子の製造では、原版として所望の凹凸構造が形成されている金属版を作成し、この金属版を母型として用いてレリーフ型の回折格子を、樹脂成形物として複製する方法が一般的である。
従来、連続的に樹脂成形物を大量複製するための代表的な手法として、以下のものが知られている。
(1)プレス法
加熱された母型を用いて押圧し、成形物を作製する手法である。しかし、プレス法は熱可塑性樹脂を用いているため、成形物の耐熱性は一般的に低い。また、角のある形状のパターンの場合、丸みを帯びてしまうことが多い。
(2)キャスティング法
溶融軟化した熱可塑性樹脂を、母型の凹凸形成面に塗布または注入し、前記樹脂を固化させて成形物を作製する手法である。しかし、キャスティング法は局所的な温度偏りが存在し、成形品に歪みやカールが起こりやすい。
(3)光硬化性樹脂法
プレス法やキャスティング法のような熱可塑性樹脂ではなく、光や電子線等に代表される電離放射線の照射によって硬化するタイプの樹脂を使用し、成形物を作製する手法である。通常、液状の未硬化樹脂を使用するので母型の細かな形状も再現できる。しかし、液状であるので母型の歪みや母型の継ぎ目など転写してほしくない大きな凹凸欠陥まで転写され、微視的な品質は良好であるが、マクロでみると不良な場合が多い。また、未硬化樹脂が液状であることで、取り扱いが難しいことに加え、泡などで酸素阻害による未硬化部が残っていたりすると後工程でブロッキングやコンタミの原因となる。このような問題を解決する方法として、常温で固体状若しくは高粘度状の光硬化性樹脂を使用して成形する方法が提案されている(例えば特許文献2)。
また、母型としては、通常金属製のものが使用される。形状としては、平板状でなくロール状のほうが、はるかに生産性が高い。ロール状の金属母型を作製する方法としては、第一に、直接金属ロールに旋盤で所望のパターンを切削する方法が考えられる。この方法は、ある程度粗いパターンの場合には、可能であるが、微細パターンを切削することは現実的には、困難である。
また、サブミクロンの大きさのパターンを形成するには、レーザーや電子線描画装置を使用した2P法が最適であるが、金属ロール上に2P法を使用して所望のパターンを形成するには、(a)曲面へのレジスト塗布、(b)曲面でのレーザー又は電子線描画、(c)曲面での現像、エッチング、レジスト除去、といった工程を行なわなければならない。しかし、各工程でパターンずれ、描画精度、各種のムラ等の問題があり、光学部材形成用の母型を形成する方法として使用できるレベルではない。結論として、ロール状の母型を作成する方法として、ロールに直接凹凸パターンを形成する方法は、現状では存在しない。
現在は、平面状で作製された金属母型をロール状にする方法がやむを得ない方法として使用されている。例えば、(1)接着剤や粘着材を使用してロールに平面状金属原母型を貼りつける方法(例えば特許文献3及び特許文献4参照)、(2)平面状金属母型の端に凸部を設け、ロール上に溝を掘って凹部を設け、嵌め合わせることでロールに平面状金属母型を取りつける方法(例えば特許文献5参照)などが提案されている。
一方、上記のように光硬化性樹脂組成物の塗膜に微細凹凸パターンを付与し、硬化させて得られた硬化樹脂物を、回折格子やレリーフホログラム等の光学物品として使用する場合には、第一に光学部品としての強度、硬度、耐熱性、耐久性(耐摩耗性、耐擦傷性、耐薬品性、耐水性等)、基材に対する密着性、さらには、基材の屈曲性や伸縮に対する追随性等が要求される。
特許文献6には、嵩高い基を有するウレタン変性アクリル系樹脂と離型剤とを必須成分として含有する光硬化性樹脂組成物が提案されている。また、特許文献2には、熱可塑性ポリマーと光硬化性樹脂をブレンドした組成物が提案されている。特許文献2、6によれば、上記の組成物を使用した場合、母型への樹脂残りや母型パターンの高転写性(樹脂の転写時の流動性、硬化性、剥離時の形状だれ)の点で、従来のホログラム程度の仕様の光学物品であれば、放射線硬化型樹脂法によって製造したものは、製品として求められる諸物性を、ある程度満足し得るものである。
しかしながら、フォトニック結晶を始めとするナノメートル単位構造物(例えば、特許文献1)を応用した光学物品の用途拡大に伴って、その材料となる光硬化性樹脂組成物には、上記したような硬化前及び硬化後の諸物性に関して、さらに優れた性能が求められている。
特に、耐熱性に関しては、特に各国紙幣に使用される光学物品では、160℃程度の温度で加熱処理される場合(アイロンに接触)や、熱と圧力が同時に加わる環境の下でも、光硬化性樹脂組成物を硬化させて形成した微細凹凸パターンが変形又は消失しないことが求められる。
また、耐久性に関しては、例えば、プラスチックカードの表面にホログラムとして機能する微細凹凸パターンを設けると、例えば外部からの衝撃によりホログラム表面に負荷が掛かる場合や、ホログラム表面に付着した汚れをアルコールやアセトン等の有機溶剤で擦り取る場合や、カードを高温高湿度下に放置したり、或いは水につけたりする場合が想定される。従って、光硬化性樹脂組成物を硬化させて形成した微細凹凸パターンには、摩耗し易い環境の下で摩擦等の機械的外力が加わったとしても傷ついたり或いは削れたりしないような耐摩耗性又は耐擦傷性が求められ、また、有機溶剤によって溶出しない耐薬品性、及び、水分の影響で変形しない耐水性等の耐久性が求められる。
また、従来のホログラム又は回折格子は、空間周波数500〜1500本/mm、アスペクト比(深さ/ピッチ)0.15〜0.3の場合に回折性能がよく、また、意匠性が高く、しかも偽造防止効果が高いことから多く用いられてきた。しかし、最近では世の中の母型作製技術や成形技術が向上したため、ホログラムや回折格子の偽造防止効果が低下し、商品価値が下がっている。そこで、最近ではホログラムや回折格子よりも一段と複雑な構造で、しかも特異的な光学特性を有する商品が求められている。例えば、フォトニック結晶など表面形状がナノ構造を有する商品や、アスペクト比が非常に高い商品が開発されてきている。このような新規光学物品に必要な諸物性及び成形性は、従来の提案されている材料では達し得ない。
具体的には、アスペクト比が0.5以上の凹凸形状を連続的かつ大量に形成する場合、液体状の光硬化性樹脂を基材上もしくは金型上に塗布し、基材と金型を該樹脂を介して圧接後、紫外線を照射し、樹脂の硬化後に金型から剥離し、フィルム基材上に、凹凸形状を形成するエンボス加工の方法が知られている(特許文献7参照)。
上記のような液体状樹脂を成形層とした複製方法においては、円筒を旋盤で加工したような周方向に繋ぎ目の無い、連続した形状のロール型では凹凸形状の形成されたフィルムを連続して作製し、巻き取ることが可能である。
国際公開WO2008/050641号パンフレット 特公平6−85103号公報 特開平7−314567号公報 特開2001−310340号公報 特開平5−135413号公報 特開2000−63459号公報 特開2003−305736号公報
上記のような従来の光硬化性塗料は多くの場合に液状であるために、塗料の保存安定性が劣り、得られるホログラム等の凹凸パターンの品質安定性に不安がある。また、従来の光硬化性塗料には多くの添加剤が配合されているために、多数回のエンボス処理を繰り返し行なうと金型に塗料中の成分が付着し、金型の微細な凹凸パターンが損なわれ、同様に得られる光学物品の品質が不安定になる等、金型への耐刷性に課題を残している。
更に回折格子やレリーフホログラムは従来、各種のカードや証券等の装飾や偽造防止の目的に使用されているが、その用途の拡大とともに、より優れた耐熱性、耐薬品性が要求されるようになった。
本発明の目的は、エンボス成形において凹凸金型への優れた耐刷性を有し、かつ耐熱性、耐薬品性に優れた微細凹凸パターン層を形成することができる光硬化性樹脂組成物を提供し、かつ該樹脂組成物により微細凹凸パターンが形成された表面構造を備える回折格子やレリーフホログラム等の光学物品、これを用いたセキュリティ用品および凹凸パターン形成方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、下記エポキシアクリレート樹脂を主成分とする光硬化性樹脂組成物の硬化物により微細凹凸パターンが形成された表面構造を備えることを特徴とする光学物品である。
エポキシアクリレート樹脂:分子中にカルボキシル基を有するメタクリル酸化合物もしくは分子中に水酸基を有するメタクリレート化合物と、分子中に少なくとも水酸基を1つ以上有するグリシジル型エポキシ化合物との反応物であって、数平均分子量が6千〜1万である。
請求項2に記載の発明は、前記光硬化性樹脂組成物が、非反応性の変性シリコーンタイプの離型剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の光学物品である。
請求項3に記載の発明は、前記光硬化性樹脂組成物が、反応性の変性シリコーンタイプの離型剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の光学物品である。
請求項4に記載の発明は、前記光硬化性樹脂組成物が、フッ素タイプの離型剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の光学物品である。
請求項5に記載の発明は、 前記微細凹凸パターンが、レリーフ型ホログラム又は回折格子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学物品である。
請求項6に記載の発明は、前記微細凹凸パターンの凹部または凸部が、一次元的もしくは二次元的に一定の周期で配列しており、かつ凹部または凸部の高さまたは深さが該周期の1/2以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学物品である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の光学物品を備えた印刷物であるセキュリティ用品である。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の光学物品を備えたラベル付きのセキュリティ用品である。
請求項9に記載の発明は、下記エポキシアクリレート樹脂を主成分とする光硬化性樹脂組成物を主成分とする光硬化性樹脂組成物を、基材の少なくとも一方の面に塗布、乾燥して光硬化性樹脂層を形成し、該光硬化性樹脂層の表面を加熱エンボス加工すると同時またはその後に、該光硬化性樹脂層に露光して樹脂を硬化させ、剥離することで所望の凹凸パターンを得ることを特徴とする凹凸パターン形成方法である。
エポキシアクリレート樹脂:分子中にカルボキシル基を有するメタクリル酸化合物もしくは分子中に水酸基を有するメタクリレート化合物と、分子中に少なくとも水酸基を1つ以上有するグリシジル型エポキシ化合物との反応物であって、数平均分子量が6千〜1万である。
請求項10に記載の発明は、露光を紫外線で行うことを特徴とする請求項9に記載の凹凸パターン形成方法である。
本発明によれば、エンボス成形において凹凸金型への優れた耐刷性を有し、かつ耐熱性、耐薬品性に優れた微細凹凸パターン層を形成することができる光硬化性樹脂組成物を提供し、かつ該樹脂組成物により微細凹凸パターンが形成された表面構造を備える回折格子やレリーフホログラム等の光学物品、これを用いたセキュリティ用品および凹凸パターン形成方法を提供することができる。
本発明に係る微細凹凸パターンを形成する装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る光学物品の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る光学物品を用いたセキュリティ用品の一例を示す概略断面図である。
本発明に係る光硬化性樹脂組成物は、分子中にカルボキシル基を有するメタクリル酸化合物(例.式1)もしくは分子中に水酸基を有するメタクリレート化合物(例.式2)と、分子中に少なくとも水酸基を1つ以上有するグリシジル型エポキシ化合物(例.式3)とを反応させたエポキシアクリレート樹脂が主成分であることが特徴である。
式1
[化1]
Figure 0005246021
式2
[化2]
Figure 0005246021
式3
[化3]

Figure 0005246021
式中、n,mは繰り返し数を表す。
従って、メタクリル酸のカルボキシル基もしくはメタクリレートに含まれる水酸基が、グリシジル型エポキシ化合物中のエポキシ基と付加反応を起こして生成される樹脂であり、分子内には光照射によりラジカル重合反応性を示すメタクリロイル基を含み、かつ水酸基を複数含んだ光硬化性のエポキシアクリレート樹脂である。
分子中にカルボキシル基を有するメタクリル酸化合物としては、例えば最も基本的な構造を持つ式1に示したメタクリル酸を用いても良く、その他にも特に限定なく公知のものを用いることができる。
分子中に水酸基を有するメタクリレート化合物としては、特に限定なく公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレートなどのヒドロキシアルキルメタクリレート類、前記ヒドロキシアルキルメタクリレート類のε−カプロラクトン縮合物、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、2−ヒドロキシフェノキシプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート等が挙げられる。
水酸基を1つ以上有するグリシジル型エポキシ化合物としては、一般的に幅広く使用することができる。代表的なものとしては、例えばビスフェノールAグリシジルエーテル型、ノボラック型、ポリオール型、内部エポキシ型、エポキシ化油脂、エポキシ化ポリブタジエン、脂肪酸変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
エポキシアクリレート樹脂において、メタクリル酸化合物もしくはメタクリレート化合物と、グリシジル型エポキシ化合物との反応割合は、前者を1としたとき、後者を0.7〜1.0(重量比)とするのが好ましい。
エポキシアクリレート樹脂は、上記した各化合物を有機溶媒に投入し、反応させることにより製造できる。反応温度は、通常20〜250℃であり、50〜150℃の範囲が好ましい。また、反応時間は通常10分間〜24時間である。有機溶媒としては、例えば、炭化水素系、ケトン系、エーテル系、エステル系などの各種溶媒を使用できる。また、反応時には、必要に応じて反応触媒を添加することができ、このような反応触媒としては、オレイン酸鉛、テトラブチルスズ、三塩化アンチモン、トリフェニルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸ジルコニウム、ジブチルスズジラウレート、テトラ−n−ブチル−1,3−ジアセチルオキシジスタノキサン、1,4−ジアザ[2,2,2]ビシクロオクタン、N−エチルモルホリンなどを挙げることができる。
本発明に係るエポキシアクリレート樹脂を主成分とした光硬化性樹脂組成物の未硬化塗膜面に光照射すると、末端のメタクリロイル基がラジカル重合反応を起こし、架橋して硬化する。また、上記エポキシアクリレート樹脂は、メタクリロイル基の反応性の高さと、分子内の水酸基の水素結合による強い分子間力が作用し、光照射後は硬くかつ靭性に優れた硬化物が出来上がる。そのために、微細凹凸パターンを連続的にエンボス成形する際に金属版への樹脂取られも無くなり、耐刷性に優れる。これは、分子内の水酸基が多ければ多いほど効果的である。
さらに、上記エポキシアクリレート樹脂の数平均分子量が6千〜1万程度のオリゴマーであると、硬化した際の架橋密度が大きくなるため、硬化後の微細凹凸パターン形成層は、耐熱性、耐薬品性等の物性に優れる。
耐刷性に優れていると、よりアスペクト比の高い微細凹凸パターンも安定して転写できるようになり、また多数回のエンボス成形においても金属版に樹脂が取られず、微細凹凸パターンが損なわれないので、繰り返し同一の金属版で複製を行うことが可能となる。また、光学物品の品質低下も起き難くなるため、非常に量産適性が高い。
耐熱性の向上によって微細凹凸パターンを高温環境下、特に熱と圧力が同時に加わるような厳しい環境下に曝した場合でも賦型形状の変形や材料の変質が起き難くなる。さらに、耐薬品性の向上によって、ホログラム等の微細凹凸パターンの表面のよごれを溶剤で拭き取る場合でも溶出し難くなる。
また、本発明に係る光硬化性樹脂組成物としては、凹凸金型への耐刷性を更に向上させるため、主成分となるエポキシアクリレート樹脂に離型剤を添加しても良い。例えば公知の離型剤、であるポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス、弗素系、リン酸エステル系の界面活性剤、シリコーン等が何れも使用可能である。特に好ましい離型剤は変性シリコーンであり、具体的には、
1)変性シリコーンオイル側鎖型、
2)変性シリコーンオイル両末端型、
3)変性シリコーンオイル片末端型、
4)変性シリコーンオイル側鎖両末端型、
5)トリメチルシロキシケイ酸を含有するメチルポリシロキサン(シリコーンレジンと呼ぶ)、
6)シリコーングラフトアクリル樹脂、及び
7)メチルフェニルシリコーンオイル等が挙げられる。
変性シリコーンオイルは、反応性シリコーンオイルと非反応性シリコーンオイルとに分けられる。反応性シリコーンオイルとしては、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端反応性、異種官能基変性等が挙げられる。非反応性シリコーンオイルとしては、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪エステル変性、親水性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸変性、フッ素変性等が挙げられる。
上記シリコーンオイルの中でも、被膜形成成分と反応性である基を有する種類の反応性シリコーンオイルは、樹脂層の硬化とともに樹脂に反応して結合するので、後に微細凹凸パターンが形成された樹脂層の表面にブリードアウトすることが無く、多数回のエンボス処理を繰り返し行なった際にも金型の微細凹凸パターンが損なわれることが無いため、特に優れた耐刷性を有することができる。
さらに、本発明の光硬化性樹脂組成物を、紫外線により硬化させる場合には光増感剤を添加することが必要であり、一方、電子線によって硬化を行なう場合には光増感剤は不要である。光増感剤としては、従来の紫外線硬化型塗料の光増感剤として用いられている各種の光増感剤、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシフォスフィンオキサイド、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ヒドロキシベンゾフェノン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロ)−S−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、鉄−アレン錯体、チタノセン化合物などが挙げられ、これらのうち1種以上を使用できる。
光硬化性樹脂組成物には、さらに、光重合開始剤と組み合わせて増感色素を併用してもよい。また、必要に応じて、染料、顔料、各種添加剤(重合禁止剤、レベリング剤、消泡剤、タレ止め剤、付着向上剤、塗面改質剤、可塑剤、含窒素化合物など)、架橋剤(例えば、エポキシ樹脂など)などを含んでいてもよい。
このような光増感剤は前記エポキシアクリレート樹脂100重量部当たり約0.5〜10重量部の範囲で使用することが好ましい。
上記の各成分に加えて、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、カテコール、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール類;ベンゾキノン、ジフェニルベンゾキノン等のキノン類;フェノチアジン類:銅類等の重合防止剤を配合すると貯蔵安定性が向上する。更に、必要に応じて、促進剤、粘度調節剤、界面活性剤、消泡剤、シランカップリング剤等の各種助剤を配合してもよい。又、スチレン・ブタジエンラバー等の高分子体を配合することも可能である。
また、必要に応じてさらに反応性希釈剤、添加剤、顔料等を含有していても良い。なお、各種添加成分を用いる場合であっても、硬化物が優れた耐刷性、耐熱性、耐薬品性を示すためには本発明の光硬化性樹脂組成物は、エポキシアクリレート樹脂を少なくとも50〜80重量%以上含有させることが好ましい。
さらに、本発明の光硬化性樹脂組成物には、用途、塗工方法により溶剤、非反応性樹脂、各種添加剤を加えてもよい。溶剤としては、特に限定はされず公知のものを使用することができるが、溶解性や乾燥速度を考慮すれば、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン等が好ましい。また、非反応性樹脂としては、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリエーテル、エポキシ樹脂、スチレン含有ポリマー等を挙げることができる。また、添加剤としては、ケイ素化合物、レベリング剤、酸化防止剤、重合禁止剤、その他等を挙げることができる。
次に、上記本発明の光硬化性樹脂組成物を用いた微細凹凸パターンの形成方法とその用途について例を挙げて説明する。図1に微細凹凸パターンを形成する装置の一例を示す概略構成図を、図2に本発明に係る光学物品の一例の概略断面図を示す。
まず、図1のエンボス金型13により微細凹凸パターンが形成される前に、上記本発明の光硬化性樹脂組成物を基材に塗布し、凹凸形成層12を有するフィルム11を作製する。
この場合、凹凸形成層12を有するフィルム11は、エンボス金型13による光ナノインプリントと同じラインで作製しても別ラインで作製しても良いが、通常、凹凸形成層作製の速度と微細凹凸パターン形成の速度は異なるため、別ラインで作製した方が好ましい。
また、凹凸形成層12は目的とする微細凹凸パターン14の高さの1から10倍程度の厚みが良いが、塗工機で塗工することを考えると0.5〜5μm程度が好ましい。
基材としては例えばポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレン(PE)等のプラスチックシート等のプラスチックシートが挙げられる。その厚みも形成後の用途次第であるが、10〜100μm程度が好ましい。
エンボス金型13を作製する方法としては公知のレジストにEB(electron beam)で描画する方法、シリコンをエッチングする方法等が知られている。
また、エンボス金型13を板状の平型とする方法としては、上記のレジストやシリコンからニッケル、鉄等金属を電鋳して型としたり、樹脂による型を作製したりする方法が知られている。
次に、この凹凸形成層12に、エンボス金型13を用いて所望のホログラムレリーフのパターニング(エンボス加工)を行ない、次いで紫外線、電子線等を照射して凹凸形成層12を硬化させる。エンボス加工の具体的条件としては、例えば金型ロ−ルとペーパーロールよりなる1対のエンボスロールを使用して通常の方法で、例えば、50〜150℃、10〜50kg/cmの圧力で行う。エンボスに当たっては、エンボスロールの温度設定が重要であり、エンボス形状を再現する観点からは比較的高温で、比較的高い圧力でエンボスする方が良く、エンボス版への付着を防止するためには全く逆の関係となる。
また、凹凸形成層12の硬化に用いる光としては、紫外線光源の場合は例えば、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯等が挙げられる。
上記のようなエンボス条件で、放射線を照射して凹凸形成層12を硬化させて剥離し、凹凸パターンを得る方法は、アスペクト比が0.5以上となるような微細な凹凸パターンを形成する場合に特に有効である。アスペクト比が高くなればなるほど、パターンは細かくなるため、より精確に凹凸パターンを転写できる高い複製技術が必要となり、それらに伴い光学物品の偽造防止効果も高まる。
図2は、本発明に係る光学物品の一例を示す概略断面図である。上記方法で得られた基材層102に凹凸形成層103を積層したフィルム状のレリーフホログラムは一般的には透過型であるため、更に光を反射する金属薄膜を反射層104として設けると不透明タイプのホログラムとなる。
反射層104の材料としては、例えばアルミニウム、クロム、ニッケル、銀、金、錫、硫化亜鉛、二酸化チタンなどからなる金属層を使用することができる。或いは、反射層104として、凹凸形成層103とは屈折率が異なる誘電体層を使用してもよい。或いは、反射層104として、隣り合うもの同士の屈折率が異なる誘電体層の積層体、即ち、誘電体多層膜を使用してもよい。なお、誘電体多層膜が含む誘電体層のうち凹凸形成層103と接触しているものの屈折率は、凹凸形成層103の屈折率とは異なっていることが望ましい。反射層104は、例えば、真空蒸着法及びスパッタリング法などの気相堆積法により形成することができる。
また、反射層104は、凹凸形成層103の一部又は全部に被覆させてもよく、この反射層103の分布を用いて、例えば、この反射層104の存在する領域の輪郭を用いて、図柄を表現することもできる。
上記金属薄膜の中でもアルミニウム、クロム、ニッケル、銀、金等が特に好ましく、その膜厚は1〜10nm、望ましくは20〜200nmの範囲である。
更に、絵柄印刷層100または隠蔽層101を、上記で得た微細凹凸形状の反対側の基材102表面側、もしくは反射層104側に形成する。絵柄印刷層100と隠蔽層101とは、別々に設けてもよい。図2の例では、微細凹凸形状の反対側の基材表面側(観察者90側)に絵柄印刷層100または隠蔽層101が形成されている。印刷方式としては、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等、一般的な印刷方法を用いることが可能である。なお、絵柄印刷層100と凹凸形成層103または反射層104との間に隠蔽層101を印刷することで、反射層104からの光の反射や反対面からの透過光を遮蔽することができる。隠蔽層101としては、絵柄印刷層100同様、一般的な印刷方法を用いたベタ柄の印刷を行うことで成形できる。
上記のようにして作成した光学物品は、各種のカードや証券等の偽造防止用のセキュリティフィルムとして用いることができ、デザイン、印刷、形状、位置が自由に任意に選択できるので、種々のデザインに対応することが可能となる。また、ホログラム画像のみに頼っていた偽造防止効果に、デザイン上の複雑性、さらに印刷による偽造防止効果が加わるので、より一層偽造が困難なセキュリティ用品となる。主な使用方法として、図3に示したように、例えば反射層104に粘着層105、剥離層106を設けることにより、ステッカーホログラム等にもなる。
更には、本発明の光硬化性樹脂組成物を用いて上記のように光学物品を作成していくことで、耐熱性、耐久性に優れた回折格子やレリーフホログラム等の微細凹凸パターン層を形成することができる。また、上記光硬化性樹脂組成物の硬化物は、耐刷性に優れるため、アスペクト比0.5以上のより微細な凹凸パターンも精確にかつ安定して形成することが可能となる。したがって本発明では、微細凹凸パターンの凹部または凸部が、一次元的もしくは二次元的に一定の周期で配列しており、かつ凹部または凸部の高さまたは深さが該周期の1/2以上である形態の光学物品、該光学物品を備えた印刷物であるセキュリティ用品、該光学物品を備えたラベル付きのセキュリティ用品の提供に有利である。
上記により、本発明では、エンボス成形において凹凸金型への優れた耐刷性を有し、かつ耐熱性、耐薬品性に優れた微細凹凸パターン層を形成することができる光硬化性樹脂組成物を提供できるので、該樹脂組成物により微細凹凸パターンが形成された表面構造を備える回折格子やレリーフホログラム等の光学物品を提供するができる。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。
温度計、冷却管、攪拌装置を備えた1Lの4口フラスコに、2−ヒドロキシエチルメタクリレート300gと、エポキシ樹脂(シェル化学製 エピコート812 ポリオール型エポキシ樹脂)200gと、ジブチルスズジラウレート(反応触媒)0.2g、メチルエチルケトン(有機溶媒)400gとを投入し、80±20℃にて反応させた。また、赤外線吸収スペクトル測定を行ってエポキシ残基が観測されなくなったことを確認した。また、数平均分子量は反応させる温度で4000〜1万2千に変化した。
数平均分子量の測定としては、得られたサンプルをテトラヒドロフランに溶解し、溶液濃度が0.4%になるよう調整した後、TOSO社製カラム(GE4000HXL及びG2000HXL)を用いTOSO社製ゲルパーミェーションクロマトグラフィ装置に注入し(注入量100μl)、諸条件(流量1ml/分(溶離液テトラヒドロフラン)、カラム温度40℃)にてゲルパーミエーションクロマトグラム法により、ポリスチレンを基準とした数平均分子量を測定した。
ついで、これらの各樹脂液中の樹脂(固形分)100重量部に対して、1.5重量部の光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製イルガキュア184、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン)を加え、基材としてポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その上に、この樹脂組成物液をグラビア法で塗布して、乾燥膜厚2μmのエンボス用フィルムを作製した。
比較サンプルとして、ウレタンアクリレート樹脂(根上工業社製 UN−952)に光開始剤を加えて得られた樹脂液を用いて上記と同様の方法で乾燥膜厚2μmのエンボス用フィルムを作製した。
その後、ピッチ300nm、深さ200nmのアスペクト比の高いハニカム状の微細凹凸パターンを有するニッケルスタンパ(母型)を用意し、比較サンプルを含めた前記エンボスフィルムを線圧50kg/cm、130℃で加熱圧接し、その状態で基材側からメタハライドランプを使用して200mJ/cmの光量を照射して硬化させた。そして、このエンボスしたフィルムをスタンパから剥離して微細凹凸エンボスフィルムを得た。さらに表面硬度を上げるため、エンボス面から窒素雰囲気下、高圧水銀灯で300mJ/cmの光量を追加露光した。
得られた透明エンボスフィルム表面に、膜厚約50nmのアルミニウムを蒸着し、各サンプルを得た。
下記の方法により、各サンプルの耐刷性、耐熱性、耐薬品性をそれぞれ評価した。結果を表1に示した。
<評価方法>
(1)耐刷性
上記エンボス処理を2000m連続して行った後、透明エンボスフィルムとスタンパの外観を観察し、欠陥の有無を確認した。次に、エンボスフィルム表面をAFM測定し、形成された溝の深さを測定し、形成面の溝深さ/スタンパの溝深さによって表される転写率にて評価を行った。
(2)耐熱性
160℃のホットプレートの上にエンボスしたフィルムを乗せ、98Paの荷重をかけて10秒間保持し、表面状態を目視検査した。回折光や表面光沢が変化していないものを「○」、回折光が暗くなったもの、表面が白化しているものを「×」として、表1に示した。
(3)耐薬品性
サンプルを水、アセトン、エタノール中に各24時間浸漬し、表面状態を目視検査した。回折光や表面光沢が変化していないものを「○」、回折光が暗くなったり、表面が白化しているものを「×」として、表1に示した。
Figure 0005246021
上述によれば、本発明に係るエポキシアクリレート樹脂を主成分とした光硬化性樹脂を用いることで、高アスペクト比の微細凹凸パターンにおいても耐刷性を有し、かつ耐熱性、耐薬品性に優れた微細凹凸パターン層を形成することができる光硬化性樹脂組成物を提供し、かつ該樹脂組成物により微細凹凸パターンが形成された表面構造を備える回折格子やレリーフホログラム等の光学物品を提供することが可能となる。
11・・・基材
12・・・凹凸形成層
13・・・エンボス金型
14・・・微細凹凸パターン
90・・・観察者
100・・・絵柄印刷層
101・・・隠蔽層
102・・・基材
103・・・凹凸形成層
104・・・反射層
105・・・粘着層
106・・・剥離層

Claims (10)

  1. 下記エポキシアクリレート樹脂を主成分とする光硬化性樹脂組成物の硬化物により微細凹凸パターンが形成された表面構造を備えることを特徴とする光学物品。
    エポキシアクリレート樹脂:分子中にカルボキシル基を有するメタクリル酸化合物もしくは分子中に水酸基を有するメタクリレート化合物と、分子中に少なくとも水酸基を1つ以上有するグリシジル型エポキシ化合物との反応物であって、数平均分子量が6千〜1万である。
  2. 前記光硬化性樹脂組成物が、非反応性の変性シリコーンタイプの離型剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の光学物品。
  3. 前記光硬化性樹脂組成物が、反応性の変性シリコーンタイプの離型剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の光学物品。
  4. 前記光硬化性樹脂組成物が、フッ素タイプの離型剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の光学物品。
  5. 前記微細凹凸パターンが、レリーフ型ホログラム又は回折格子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学物品。
  6. 前記微細凹凸パターンの凹部または凸部が、一次元的もしくは二次元的に一定の周期で配列しており、かつ凹部または凸部の高さまたは深さが該周期の1/2以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学物品。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の光学物品を備えた印刷物であるセキュリティ用品。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の光学物品を備えたラベル付きのセキュリティ用品。
  9. 下記エポキシアクリレート樹脂を主成分とする光硬化性樹脂組成物を主成分とする光硬化性樹脂組成物を、基材の少なくとも一方の面に塗布、乾燥して光硬化性樹脂層を形成し、該光硬化性樹脂層の表面を加熱エンボス加工すると同時またはその後に、該光硬化性樹脂層に露光して樹脂を硬化させ、剥離することで所望の凹凸パターンを得ることを特徴とする凹凸パターン形成方法。
    エポキシアクリレート樹脂:分子中にカルボキシル基を有するメタクリル酸化合物もしくは分子中に水酸基を有するメタクリレート化合物と、分子中に少なくとも水酸基を1つ以上有するグリシジル型エポキシ化合物との反応物であって、数平均分子量が6千〜1万である。
  10. 露光を紫外線で行うことを特徴とする請求項9に記載の凹凸パターン形成方法。
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