JP5379089B2 - ブロックコポリマー溶融加工性組成物、該組成物の調製方法および該組成物からの物品 - Google Patents

ブロックコポリマー溶融加工性組成物、該組成物の調製方法および該組成物からの物品 Download PDF

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Description

本発明は、接着剤、感圧接着剤、シーラント、エラストマー、他のホットメルト加工性組成物などのブロックコポリマー溶融加工性組成物に関し、該組成物の調製に関し、そして被着された該組成物の被膜を有する物品に関する。
接着剤化学の中で、ポリ(メタ)アクリレート(例えば、1種以上のメタクリレートモノマーまたはアクリレートモノマーから少なくとも部分的に誘導されたポリマー)は最も傑出したものの1種である。(メタ)アクリレートは、その利点のほんの幾つかを挙げると耐久性、経時的な特性の持続性、多様な粘着力のゆえに接着剤の好ましいクラスとして発展してきた。
伝統的には、(メタ)アクリレートなどの接着剤は、加工、塗布またはより大きな製品へのその他の導入のために有機溶媒中で提供されてきた。溶媒系接着剤は基材に被着させることが可能であり、溶媒は除去することが可能であり、よって接着剤を後に残す。
ホットメルト接着剤は、接着剤および接着剤の加工において有機溶媒の使用を有利に減らすか、または無くす。ホットメルト接着剤系は本質的に100%固体系である。通常は、こうした系は約5%以下の有機溶媒または水、より典型的には約3%以下の有機溶媒または水を含有する。最も好ましくは、こうした系は溶媒も水も含まない。有利には、有機溶媒の使用を減らすことにより、有機溶媒の使用に関連した特殊な取扱いの懸念も減少する。
溶融加工性ブロックコポリマー材料は、国際公開第00/39233号パンフレットに記載されたように調製されてきた。これらのブロックコポリマーは、ホモポリマーブロックまたはコポリマーブロックを含むことが一般に考慮されるように記載されている。この公報および他の先行技術の技法によると、溶融加工能力を有するブロックコポリマーを提供するために、ホモポリマー末端ブロックの分子量は比較的低くてもよい。末端ブロックの比較的低い分子量は有用で許容できる凝集強度をなお見込むことが可能であるが、溶融加工能力を失わずに比較的高い分子量の末端ブロックを使用することができれば、凝集強度などのブロックコポリマー組成物の他の特性を更に改善することによって有益であることが可能であろう。
ブロックコポリマーは、全体のブロックコポリマーに所望の特性を示させる少なくとも2個の異なるポリマー「ブロック」を含む(「ブロックコポリマー」という用語は、分子規模のブロックコポリマーを表現するため、そして便宜上ブロックコポリマー含有組成物または「バルク」ブロックコポリマーと関係付けるためにも本明細書で用いられる)。典型的には、1個のブロックである末端ブロック、すなわち「A」ブロックは、使用温度範囲内で構造強度および凝集強度を提供する比較的高いガラス転移温度のポリマーブロックである。典型的にはブロックコポリマーの中心またはコアを構成しうる「B」ブロックまたは2以上のブロックは、比較的より低いガラス転移温度を有し、ゴム弾性特性を提供する。Bブロックの化学作用も組成物の粘着性に関連付けられるガラス転移温度および弾性率を含むブロックコポリマー組成物の特性に影響を及ぼしうる。
ポリマーブロックは、異なる温度で全体の組成物において互いに異なるように相互作用し、有用な温度制御された特性を提供する。低温で、例えば使用温度で、例えば末端Aブロックのガラス転移温度より低く、且つBブロックのガラス転移温度より高い温度で(例えば感圧接着剤およびエラストマー組成物については、典型的には100℃より下で且つ−50℃より上で)、異なるブロックは、全体のブロックコポリマー組成物内で秩序化A相と秩序化B相、すなわち「相分離」に組織化する。約50重量%未満のAブロックを含む組成物については、典型的には、不連続AブロックのミクロドメインがBブロックの連続相内に形成される。Aドメインは、特性の望ましい組み合わせのために、より低い弾性率の連続B相内で剛性および強度を提供する。より高い温度で、例えばAブロックのTgより高い温度で、例えば100℃を上回る温度から約200℃で、全体のブロックコポリマーは溶融加工することが可能である。好ましく設計されたブロックコポリマーにおいて、これらの温度で全体のブロックコポリマーに付与された熱エネルギーは、秩序化多相モルホロジーを破壊するとともにブロックコポリマー組成物内で無秩序を作るのに十分である。無秩序化組成物は秩序化ミクロドメインの強度を保持せず、結果として、比較的容易に流れることが可能であり、「溶融加工」することが可能である。溶融加工性ブロックコポリマー組成物は、組成物を溶融加工する(例えば基材に被着させる)ことを可能にする溶融時の粘度を有する。冷却すると、組成物は秩序化強化多相モルホロジーに戻る。
図2は、ブロックコポリマー粘弾性挙動の異なる領域に到達しうるような温度の範囲にわたる実施例1のブロックコポリマーの熱挙動を例示している。G’(貯蔵弾性率)、G’’(損失弾性率)およびタンδ(比G’’/G’)は温度の関数として図の中でプロットされている。これらの動的機械的測定は剪断配置においてレオメータを用いて行った。極低温(−50℃未満)で、ブロックコポリマー全体はガラス状態にあり、材料は主として弾性である(G’>>G’’)。急降下は温度範囲(約−50℃〜約−10℃)にわたってG’において観察され、BブロックのTgに関連しているタンδのピークが観察される。G’の水平域は約0℃〜約100℃で観察され、Bブロックポリマー鎖の絡み合いに帰せられる。約100℃より上で、G’は系内の流れの開始のゆえに、そしてAブロックのTgを超えるにつれて急激に低下し始める。従って、粘弾性応答は、この流れ領域(G’’>G’)においてG’’によって支配され、タンδ(=G’’/G’)の急増が観察される。溶融加工が行われることが多いのは粘弾性曲線のこの「流れ領域」においてである。
メルトフローが起きる温度はメルトフロー温度と本明細書で呼ぶ。この説明の目的のために使用できるメルトフロー温度の1つの便利な目安は、ブロックコポリマーのメルトフロー温度が粘弾性曲線の流れ領域のG’とG’’の交差における温度であることである。
図1は、様々なブロックコポリマーに関する温度に対するG’のプロットを示している。メルトフロー温度は、実施例1、2、3および4として本明細書で識別されるコポリマーについて、この場合累進的に増加している。240℃に加熱された時でさえ実施例5に関して流れ領域に到達できなかった。そこで、熱劣化を引き起こさず、他の加工助剤を使用せずに、この材料をホットメルト加工することは難しいであろう。
AポリマーおよびBポリマーの分子構造の異なる特徴は、粘着性(非粘着性)、メルトフロー温度、弾性率、Tgおよび凝集強度などの全体のブロックコポリマーの特性に影響を及ぼすことが見出された。これらの特徴は、AブロックポリマーまたはBブロックポリマーの分子量、およびAブロックポリマーの分子量対Bブロックポリマーの分子量の比(MWA:MWB)を含む。一般に、より高い分子量のAブロックは全体のブロックコポリマーの凝集強度を高めるが、(所定のMWBに対して)メルトフロー温度も高め、それは望ましくない場合がある。MWA対MWBの比は、AブロックまたはBブロックのどちらの相が連続相であるかに大幅な影響を及ぼしうる。これは、次に、ブロック組成物の特性を変えうる。好ましいブロック組成物は連続Bブロックを有し、従って、連続Bブロックを維持する範囲内にMWA対MWBの比を保つことが好ましい可能性がある。
多くの場合、好ましくはブロックコポリマーの望ましい他の特性を保持しつつブロックコポリマーのメルトフロー温度を制御する(例えば上げるか、または下げる)ことが望ましい。例えば、ブロックコポリマーのメルトフロー温度は、(過度の加工温度による)ポリマーの分解が問題である場合、または組成物が温度感受性基材上に被覆される場合、望ましくは下げてもよい。他の場合、メルトフロー温度は、例えばブロックコポリマーをより高いメルトフロー温度を有するもう1種の材料と共押出中に、粘度のような加工特性をより良く調和させるために望ましくは上げてもよい。
メルトフロー温度を調節する過去の方法は、Aブロックおよび/またはBブロックの分子量を調節することを含んでいた。上述したように、ブロックの分子量を上げるか、または下げると、全体のブロックコポリマーのメルトフロー温度に影響を及ぼしうる(それぞれ上げるか、または下げる)。残念なことに、ブロックの分子量の増加または減少は、凝集強度またはゴム弾性の特性などの全体のブロックコポリマーの他の特性に及ぼす直接対応する影響を有し、それは好ましくない可能性がある。残念なことに、ブロック分子量の変化もMWA:MWBの比の意図的でない望ましくない変化を引き起こす可能性があり、それは全体のブロックコポリマーの1つ以上の特性に更に悪い影響を及ぼしうる。
本発明によると、ブロックコポリマーのメルトフロー温度は、コポリマーであるべきAブロックを選択することにより、そしてAブロックコポリマーの組成、すなわち、Aブロックコポリマーを構成するモノマー単位を選択して、好ましくはブロックコポリマーの他の望ましい特性を少なくとも望ましい程度、好ましくは実質的な程度に維持しつつメルトフロー温度の制御を達成することにより選択的に制御し調節することが可能である。
本発明は、コポリマーAブロックの組成を選択することによりブロックコポリマーのポリマーAブロックとBブロックとの間の相溶性(または混和性)のレベルを調節することによりブロックコポリマーのメルトフロー温度の選択と調節を明確に可能にする。Aブロックの組成は、強度および所望のガラス転移温度を提供する第1のモノマー単位およびMWAにも大幅に影響を及ぼす必要なしにブロックコポリマーのメルトフロー温度を望ましくは変える第2のモノマー単位を含むように選択される。
本発明は、好ましくは高い凝集強度などのブロックコポリマーの他の望ましい特性をなお提供しつつ、メルトフロー温度を調節する、すなわち選択的に上げるか、または下げる能力などの有益な流動学的特性を達成することが可能である。Aブロックの分子量の代わりに、またはAブロックの分子量に加えてAブロックコポリマーの組成を選択することにより、メルトフロー温度を調節するために、AブロックとBブロックとの間の相溶性のレベルは、MWAの変更もMWA対MWBの比の変更も必要とせずに選択的に調節し制御する(上げるか、または下げる)ことが可能である。好ましくは、これは、MWAを変更する、例えばMWAを上げることにより、相溶性のレベルの調節のない場合にもたらされるのと同じ程度の悪影響を引き起こさずにメルトフロー温度の調節および制御を可能にすることができる。任意に、好ましい実施形態において、メルトフロー温度を変えるためにコポリマー末端ブロックを使用すると、ホモポリマー末端ブロックの使用に比べて比較的より高い分子量の末端ブロックの使用を可能にすることができる。メルトフロー温度が、より高い分子量においてさえ、コポリマーAブロックの組成に基づいて維持することが可能であるからである。より高い分子量のAブロックは、所望の(例えば低い)メルトフロー温度をなお保持しつつ改善された凝集強度を見込むことが可能である。更に、Aブロックコポリマー対Bブロックポリマーの分子量比は影響を及ぼされる必然性はなく、Bブロックは連続相として維持することが可能である。
本発明は、例えばブロックコポリマーの内部に少なくとも1個の比較的高いガラス転移温度のコポリマー末端ブロック(「Aブロック」)および少なくとも1個の比較的より低いガラス転移温度のポリマーBブロックを有するブロックコポリマーを明確に考慮している。末端ブロックは「A」ブロックと集合的に呼ぶことが可能であるが、ブロックコポリマー分子または組成物のすべてのAブロックが化学的に同じかまたは似た組成を必ずしも有するとは限らず、本発明の組成物がコポリマーAブロックを有するブロックコポリマーを含む一方で、ブロックコポリマーまたはブロックコポリマー組成物内のすべてのAブロックがコポリマーである必要があるとは限らない。一部はホモポリマーであってもよい。Bブロックは同じかまたは異なる組成および分子量を有してもよく、ホモポリマーまたはコポリマーであってもよい。
好ましくは、ブロックコポリマー組成物は、(A−B)ジブロックコポリマー、(A−B−A)トリブロックコポリマー、−(A−B)n−マルチブロックコポリマー、(A−B)n−スターブロックコポリマーの少なくとも1種を含むことが可能であり、これらの2種以上の組み合わせであってもよい。直鎖の(A−B−A)トリブロック構造および(A−B)n−スターブロック構造は特に好ましい。本発明の特定の実施形態において、ブロックコポリマーは、AブロックとBブロックの少なくとも一方が1種以上の(メタ)アクリレートモノマーから誘導されることを意味する(メタ)アクリレートブロックコポリマーであることが可能である。
特定のコポリマー分子のブロックまたは全体のコポリマー組成物のブロックは、ホモポリマーとして約20℃を上回る、好ましくは約20℃〜約200℃、より好ましくは約50℃〜約150℃のガラス転移温度(Tg)を有するモノエチレン系不飽和モノマーから独立して誘導されたコポリマーであることが可能である。コポリマーは、第1のモノエチレン系不飽和モノマーと第2のモノエチレン系不飽和モノマーから調製して、それぞれ第1のモノマー単位および第2のモノマー単位を含むことが可能である。第1のモノマー単位は、Aブロックの記載されたTgを提供するように選択することが可能である。特定の好ましい第1のモノマー単位は、メチルメタクリレートなどの直鎖または分岐の(メタ)アクリレートモノマーから、エチレン系不飽和脂環式モノマー(例えば、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレートまたはその他)またはスチレンから、あるいはエチレン系不飽和芳香族モノマー(例えば芳香族(メタ)アクリレート)から誘導することが可能である。第2のモノマー単位は、好ましくは全体のブロックコポリマーの他の所望の特性に実質的に悪影響を及ぼさずに、ブロックコポリマーの溶融加工特性を調節するように選択することが可能である。特定の好ましい第2のモノマー単位は、重合可能な置換または非置換のエチレン系不飽和芳香族または脂環式モノマー、例えばビニル官能性または(メタ)アクリレート官能性のシクロアルキルモノマーあるいはスチレン、シクロヘキシルメタクリレートおよびイソボルニルメタクリレートなどの芳香族モノマーから誘導することが可能である。第1のモノマーと第2のモノマーの有用ないかなる相対量も用いることが可能であり、追加のモノマー(例えば第3のモノマーまたは第4のモノマー)は必要ならばコポリマーAブロック中に含めることも可能である。但し、小数のモノマーのみ、例えば2種または3種がAブロックコポリマーを構成することが簡単にするために好ましい可能性がある。
本発明の特定の方法によると、Aブロックコポリマーのコポリマー組成(任意に、分子量と組み合わせた)は、好ましくはブロックコポリマー分子のMWA:MWBあるいは全体のブロックコポリマーの弾性率または凝集強度などの他の所望のブロックコポリマー構造特徴およびそれらの依存特性を少なくとも維持するか、またはおそらくは改善さえしつつ、ブロックコポリマーのメルトフロー温度を制御するように選択することが可能である。第1のモノマー単位は特定することが可能であり、それは、特定のBブロックと組み合わせた特定のブロックコポリマー中で分子量MWAを有するホモポリマーAブロックとして、例えば、メルトフロー温度、弾性率または凝集強度の幾つかの特性を有するブロックコポリマーをもたらす。本発明によると、ホモポリマーAブロックは同じ分子量のコポリマーAブロックで代替することが可能であり、そのコポリマーAブロックは第2のモノマー単位と組み合わせて当該の同じ第1のモノマー単位を含む。コポリマーAブロックは、AブロックとBブロックとの間の相溶性に望ましく影響を及ぼすために第2のモノマー単位を含むことが可能であり、よって好ましくはMWA:MWB(および関連特性)、凝集強度またはブロックコポリマーのもう一つの重要な特性などのブロックコポリマーの少なくとも1つの他の特性に実質的に悪い影響を及ぼさずに、全体のブロックコポリマーのメルトフロー温度を上げるか、または下げる。本発明の実施形態によると、第2のモノマーのタイプおよび量は、他の点では似ている(例えば、MWA:MWBおよびAブロックとBブロックの分子量などの同じ分子特性の他のものを有する)が、第2のモノマー単位を含まない(すなわち、Aブロックは第1のモノマーのホモポリマーである)ブロックコポリマーに比べてブロックコポリマーのメルトフロー温度を望ましく上げるか、または下げるように選択することが可能である。ブロックコポリマー中のコポリマーブロックの使用も、本発明によると、良好なメルトフロー特性であるが、劣った接着剤特性を有するブロックコポリマーの改善を可能にすることができる。例えば、こうしたコポリマー中でより高いMWAを有するコポリマーAブロックを含めると、メルトフロー特性を保持しつつ接着剤特性を改善することが可能である。
好ましいAブロックコポリマーは、それぞれ約100,000グラム/モル未満、例えば、約3,000〜約50,000グラム/モルの重量平均分子量を有することが可能である。
典型的には、Bブロックは、ホモポリマーとして約20℃未満、好ましくは約−70℃〜約20℃、より好ましくは約−60℃〜約0℃のガラス転移温度(Tg)を有するモノエチレン系不飽和モノマーから誘導されたポリマーであることが可能である。好ましくは、モノエチレン系不飽和モノマーは(メタ)アクリレートモノマーであることが可能である。Bブロックは、約30,000〜約500,000グラム/モル、より好ましくは約50,000〜約20,000グラム/モルの重量平均分子量を有することが可能である。
ブロックコポリマーは、好ましくは接着剤、シーラント、エラストマー、強化ゴムおよび他のポリマー組成物などの様々な溶融加工性、例えば「熱可塑性」ポリマー組成物のいずれかの中で、単独で、あるいは他のポリマー材料または非ポリマー材料と組み合わせて有用であることが可能である。一実施形態において、ブロックコポリマーは、溶融加工性接着剤組成物、例えば感圧接着剤中で用いることが可能であるか、または例えば感圧接着剤中に含めることが可能である。こうした接着剤組成物の例は、唯一または本質的に唯一のゴム弾性成分としてブロックコポリマーを含んでもよいか、またはブロックコポリマーおよび粘着性付与剤などの任意の接着剤組成物添加剤、例えば、少なくとも2個のコポリマーAブロックおよび少なくとも1個のホモポリマーまたはコポリマーBブロックを含む少なくとも1種のブロックコポリマー100重量部およびブロックコポリマーの全重量を基準にして少なくとも1種の粘着性付与剤10〜200重量部からなってもよいか、またはそれらから本質的になってもよい。
本発明の例証的な接着剤組成物は感圧接着剤(PSA)組成物であることが可能である。しかし、本発明は、熱活性化性接着剤組成物などの他の接着剤組成物、および非接着剤組成物も考慮している。
好ましい接着剤組成物は、ASTM D3654に準拠して測定された時に少なくとも約2,000分の凝集強度、より好ましくはASTM D3654に準拠して測定された時に少なくとも約5,000〜6,000分の凝集強度、なおより好ましくはASTM D3654に準拠して測定された時に少なくとも約10,000分の凝集強度を有するように配合することが可能である。
広い配合許容範囲は、溶融加工性および加工効率を維持しつつ本発明のブロックコポリマー組成物において可能である。例えば、PSAなどの接着剤は、組成物中のゴム弾性成分がブロックコポリマーからなるか、またはブロックコポリマーから本質的になる時でさえ得ることが可能である。従って、2種以上のゴム弾性成分のブレンドは、本発明による接着剤組成物を製造するために必要ではない。
本発明の態様は、50℃〜250℃の範囲内にポリ(メタ)アクリレートブロックコポリマーのメルトフロー温度を制御する方法に関する。その方法は、少なくとも1個の低ガラス転移温度ポリマーブロックと第1のモノマー単位および第2のモノマー単位を含む少なくとも1個の高ガラス転移温度コポリマー末端ブロックとを含むブロックコポリマーを提供する工程および前記第2のモノマー単位の量およびタイプを選択して、他の点では似ているが前記第2のモノマー単位を含まないブロックコポリマーと比べて前記ブロックコポリマーのメルトフロー温度を選択的に上げるか、または下げる工程を含む。
本発明のもう一つの態様は、ブロックコポリマーを含む溶融加工性ポリ(メタ)アクリレート組成物に関する。ブロックコポリマーは、少なくとも1個の高ガラス転移温度コポリマー末端ブロックおよび少なくとも1個の低ガラス転移温度ポリマーブロックを含む。高ガラス転移温度コポリマーブロックは、第1のモノマー単位および第2のモノマー単位を含み、第2のモノマー単位は、第2のモノマー単位を含まない類似ブロックコポリマーと比べてブロックコポリマーのメルトフロー温度を上げるか、または下げ、ブロックコポリマーのメルトフロー温度は50℃〜250℃の範囲内にある。
本発明のなおもう一つの態様は溶融加工性熱可塑性ポリ(メタ)アクリレートブロックコポリマーに関する。このコポリマーは、少なくとも1個のソフトポリマーブロックと各ブロックが20℃〜200℃のガラス転移温度を有するとともに、直鎖および分岐のアルキル(メタ)アクリレート、脂環式モノマー単位および芳香族モノマー単位からなる群から選択される第1のモノマー単位および脂環式モノマー単位、芳香族モノマー単位および低ガラス転移温度直鎖または分岐のアルキルアクリレートまたはアルキルメタクリレートモノマー単位からなる群から選択される第2のモノマー単位を含む少なくとも2個のハードコポリマー末端ブロックとを含む。ブロックコポリマーのメルトフロー温度は50℃〜250℃の範囲内にある。
本発明のもう一つの態様は溶融加工性熱可塑性ブロックコポリマーに関する。このブロックコポリマーは、少なくとも1個のソフトポリマーブロックと各ブロックが20℃〜200℃のガラス転移温度を有するとともに、エチレン系不飽和重合性脂環式モノマー単位からなる群から選択される第1のモノマー単位およびエチレン系不飽和重合性芳香族モノマー単位からなる群から選択される第2のモノマー単位を含む少なくとも2個のハードコポリマー末端ブロックとを含む。このブロックコポリマーは50℃〜250℃の範囲内のメルトフロー温度を有する。
温度に対するG’のプロットを例示している。 温度に対するG’、G’’およびタンデルタのプロットを例示している。
本発明は、ブロックコポリマーおよびブロックコポリマーを含む溶融加工性組成物に関する。この組成物は、感圧接着剤などの接着剤、シーラントなどの非接着剤、強化ゴムなどのエラストマーあるいは他のあらゆるタイプの接着剤または非接着剤、望ましくは溶融加工性であるとともに溶融加工性ポリマー材料のために適する用途において有用であるゴム弾性組成物またはポリマー組成物であってもよい。
本明細書で記載された「ブロックコポリマー」は、化学的に異なるブロックまたはシーケンスが高分子鎖において互いに結合する高分子ゴム弾性材料である。本発明のブロックコポリマーは、直鎖ブロックコポリマーおよび分岐ブロックコポリマーの2種の主要クラスに分類することが可能である。直鎖ブロックコポリマーの例には、ジブロック((A−B)構造)コポリマー、トリブロック((A−B−A)構造)コポリマーおよびマルチブロック(−(A−B)n−構造)コポリマーが挙げられる一方で、分岐ブロックコポリマーの例はスターブロックコポリマー((A−B)n−構造)である。スターブロックコポリマーは分岐が伸びる中心点を有するので放射状コポリマーまたはパームトリーコポリマーとも呼ばれる。本明細書におけるブロックコポリマーは櫛型ポリマー構造および他の分岐コポリマーから区別されるべきである。これらの他の分岐構造は分岐が伸びる中心点を有していない。
本発明の組成物は、組成物が塗布および冷却後に溶融加工性のままであることが可能であることを意味する「熱可塑性」であることが有利には可能であるけれども、架橋されたポリマーの好ましい特性(例えば高い凝集強度および/または耐クリープ性)を保持する。従って、本発明の組成物のこうした実施形態は、各塗布後に有用な凝集強度、粘着性、Tg、弾性率などの望ましい特性、接着剤、シーラントおよびエラストマーの他の有用で望ましい特性をなお提供しつつ繰り返して溶融加工することが可能である。
ブロックコポリマー
本発明のブロックコポリマーは、ポリマーの内部である少なくともコポリマーA(または「末端」)ブロックおよび少なくとも1個のBブロックを含む。本発明の好ましいブロックコポリマーは、ポリマーの内部である少なくとも2個のコポリマーA(または「末端」)ブロックおよび少なくとも1個のBブロックを含んでもよい。ブロックコポリマー構造中のAブロックは比較的高いガラス転移温度の熱可塑性セグメントに相当する一方で、Bブロックは比較的低いガラス転移温度のゴム弾性セグメントに相当する。AブロックおよびBブロックはモノエチレン系不飽和モノマーから誘導されて、好ましくは、重合後に後で水素添加を必要としないで飽和されることになる飽和ポリマー主鎖をもたらすことが可能である。好ましくは、AブロックとBブロックの少なくとも一方は、1種以上の(メタ)アクリレートモノマーから誘導することが可能である。最も好ましくは、少なくともBブロックは1種以上の(メタ)アクリレートモノマーから誘導される。(メタ)アクリレート誘導ブロックは、ブロックコポリマー組成物の好ましい特性(例えば、耐久性、経時的な特性の持続性および多様な粘着力)をもたらす。
使用温度でのブロックコポリマーは、好ましくは秩序化多層モルホロジーを有する。AブロックはBブロックより硬い(すなわち、より高い剪断弾性率およびガラス転移温度を有する)。典型的には、Aブロックは、より硬くないBブロックから形成された圧倒的な連続相内にばらばらの強化用ミクロドメインを提供する。一般に、コポリマーAブロックは、Aブロックの溶解度パラメータがAブロックとBブロックとの間の適切な相分離を引き起こすのにBブロックの溶解度パラメータとは十分に異なるように選択して、使用温度でのエラストマーを凝集により強化することが可能である。本明細書で用いられる「相分離」という用語は、より柔らかいBブロックの相を含むマトリックス中にばらばらの強化用Aブロックドメイン(すなわちミクロドメイン)が存在することを意味する。
感圧接着剤組成物と合わせて有用であるように設計されたブロックコポリマーは、約0℃未満のBブロックのガラス転移温度(Tg)を有するように配合することが可能である。熱活性化性接着剤について、ブロックコポリマーは、所望の熱活性化温度より約25℃〜約30℃低いBブロックのTgを有するように調整することが可能である。熱活性化性接着剤は低い(例えば室温)温度で感圧性ではないが、より高い温度で感圧接着剤特性を示して、より高い温度で接着層を形成し、その接着層は低温に冷却し戻すと残ることが可能であることが一般によく理解されている。
例えば分子量によって測定されるようなブロックコポリマーの各ブロックの相対量は、有用なブロックコポリマー組成物を提供するいかなる相対量であることも可能である。上述したように、MWA:MWBの比は、凝集強度および弾性率などのブロックコポリマー組成物の特性に関連付けることが可能である。MWA:MWBの比の有用な値は、ブロックコポリマーの特定のタイプ(例えば、スターブロック、トリブロックなど)、異なるブロックの特定の化学的性質、およびブロックコポリマー組成物中に他の原料が含まれているか否かなどの要素に応じて異なる。一般に、Bブロックに対するAブロックの有用な相対量は、使用温度で連続Bブロック相中の不連続Aブロック相を有する秩序化多相組成、および加工温度、特に50℃〜250℃の範囲内の溶融加工性モルホロジーを含む、ブロックコポリマー組成物の所望の形態学的構造を提供する量であることが可能である。これらのモルホロジーに加えて、AブロックポリマーおよびBブロックポリマーの相対量は、凝集強度、弾性率などの有用な特性を提供するべきである。特定のいかなるブロックコポリマー中のAブロックおよびBブロックの相対量も、各ブロックの組成およびブロックコポリマー組成物の所望の特性などの多くの要素に応じて異なる。接着剤およびエラストマーのための例証的範囲は、約5〜45重量部Aブロック/55〜95重量部Bブロックの範囲内であってもよいが、これらの範囲外の相対量も有用であることは言うまでもない。
Aブロック
一般に、Aブロックは、コポリマー末端ブロック、好ましくは熱可塑性(熱にさらされる時に軟化し、ガラス転移温度より下に冷却される時に元の状態に戻る)末端ブロックである。好ましいブロックコポリマーの好ましいAブロックは、2種以上の重合性不飽和モノマーから誘導することが可能であり、それらのモノマーの少なくとも1種(例えば最大量で存在するモノマー)は、ホモポリマーに別個に形成される場合、約20℃を上回るガラス転移温度(Tg)、好ましくは約20℃〜約200℃、より好ましくは約50℃〜約180℃、なおより好ましくは100℃〜約180℃のガラス転移温度を有する。
Aブロックのコポリマーは、第1のモノエチレン系不飽和モノマーおよび第2のモノエチレン系不飽和モノマーから調製して、それぞれの第1のモノマー単位および第2のモノマー単位を含むことが可能である。モノマー単位は、(メタ)アクリレートモノマー、アクリルアミドおよびビニル不飽和モノマーを含む適する重合性モノマーから誘導してもよい。
本発明の特定の実施形態において、第1のモノマー単位は、メチルメタクリレートなどの直鎖および分岐の(メタ)アクリレートモノマーから誘導されるように選択することが可能である。有用な(メタ)アクリレートモノマーは以下の一般式(I)を有する。
Figure 0005379089
式中、R1はHまたはCH3であり、後者は(メタ)アクリレートモノマーがメタクリレートモノマーである場合に対応する。
2は、直鎖、分岐、芳香族または環式の炭化水素基から広く選択された炭化水素基である。好ましくは、第1のモノマー単位について、R2は直鎖または分岐の炭化水素基である。炭化水素基中の炭素原子の数は、好ましくは約1〜約20、より好ましくは約1〜約18である。R2が炭化水素基である時、R2はヘテロ原子(例えば酸素または硫黄)も含むことが可能である。
第1のモノマー単位のために特に好ましい直鎖および分岐の(メタ)アクリレートモノマーには、エチルメタクリレートおよびメチルメタクリレート、特にメチルメタクリレートを含むホモポリマーとして比較的高いガラス転移温度を示すアルキル(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。
ビニル末端直鎖モノマーまたは分岐モノマー、例えば酢酸ビニルなどのビニルエステルも第1のモノマー単位として有用であることが可能である。第1のモノマー単位は、第2のモノマー単位に関して以下でより特に詳しく記載されているように置換または非置換の重合性芳香族モノマーまたはシクロアルキルモノマーからも誘導してよい。これが事実であるとしても、第1のモノマー単位と第2のモノマー単位はやはり異なる。
第2のモノマー単位は、特にメルトフロー温度を含むブロックコポリマーの溶融加工特性を調節するように選択することが可能である。特定の好ましい第2のモノマー単位は、重合可能な置換または非置換のエチレン系不飽和芳香族モノマーまたはシクロアルキルモノマー、例えば、ビニル官能性または(メタ)アクリレート官能性のシクロアルキルモノマーまたは芳香族モノマー、および比較的より低いガラス転移温度の直鎖または分岐のアルキルアクリレートモノマーおよびアルキルメタクリレートモノマーから誘導することが可能である。
第2のモノマー単位のために適する芳香族またはシクロアルキル(メタ)アクリレートモノマーには、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、フェネチルアクリレート、フェネチルメタクリレート、2−ナフチルアクリレートおよび2−ナフチルメタクリレートが挙げられる。これらの化合物の他の変種または置換変種も有用であろうが、商業的に入手できない場合がある。
第2のモノマーのために適する芳香族またはシクロアルキルビニル末端モノマーには、例えば、スチレン、アルファメチルスチレン、t−ブチルスチレンなどのスチレンが挙げられる。特に好ましいビニル末端モノマーはスチレンである。これらの化合物の他の変種または置換変種も有用であろうが、商業的に入手できない場合がある。
第2のモノマーのために適する直鎖または分岐のアルキルアクリレートおよびメタクリレートモノマーには、比較的低いガラス転移温度の(メタ)アクリレートモノマー、例えば、ホモポリマーとして50℃〜−70℃の範囲内のTgを有するモノマーを挙げることができ、それらには、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、デシルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、イソアミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソデシルメタクリレート、イソノニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソオクチアクリレート、イソオクチルメタクリレート、イソトリデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−メチルブチルアクリレート、4−メチル−2−ペンチルアクリレート、n−オクチルアクリレートおよびn−オクチルメタクリレートが挙げられる。N−オクチルアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミドおよびN−イソプロピルアクリルアミドなどのn−アルキルアクリルアミドおよびメタクリルアミドならびにt−アルキルアクリルアミドおよびメタクリルアミドも適する。
第2のモノマー単位のために特に好ましいモノマーには、スチレン、シクロヘキシルメチルメタクリレートおよびイソボルニルメタクリレートが挙げられる。
種々の要素に応じて、第1のモノマーおよび第2のモノマーの有用ないかなる相対量も、コポリマーAブロックを調製するために用いることが可能である。「第1の」比較的高いガラス転移温度のモノマー単位は、典型的には望ましく高いガラス転移温度を与える量で存在し、典型的にはAブロックのモノマー単位の少なくとも50モル%として存在する。特定のあらゆるブロックコポリマーの中の第1のモノマーおよび第2のモノマーの相対量に影響を及ぼす要素には、第1のモノマーと第2のモノマーの化学的種類、Aブロックの分子量ならびにBブロックの化学組成および分子量を挙げることが可能である。例えば、第2のモノマーが比較的低いガラス転移温度をもたらす直鎖または分岐の(メタ)アクリレートである場合、Aブロックの望ましく高いTgを維持するように比較的少量のみを含めることが可能である。第1のモノマーおよび第2のモノマーのガラス転移温度がほぼ同じである場合、どちらも相対量の非常に広い範囲内で用いてよい。
追加のモノマー(例えば、第3のモノマーまたは第4のモノマー)をコポリマーAブロックに含めることが可能である。但し、異なるモノマーの少数のみ、例えば2種または3種がAコポリマーを構成することが簡単にするために好ましい可能性がある。他のモノマーの例は、ブロックコポリマーの架橋を可能にする反応性モノマーであることが可能であろう。特定の例には、アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(化学架橋のため)および4−アクリルオキシ−ベンゾフェノン(光架橋のため)を挙げることが可能である。
Bブロックの一部であることが意図されたモノマー単位がAブロック中にあるとしても殆どないことを意味するコポリマーブロックが比較的純粋であることが望ましい一方で、こうした偶発的不純物は発生する可能性があるが、それ自体は本明細書に記載されたコポリマーAブロックを構成するとみなさない。
Aブロックは、所定のブロックコポリマー組成物についてメルトフロー温度、弾性率、凝集強度および所望の(高いかまたは低い)粘着性などの有用な特性を提供するいかなる分子量であることも可能である。好ましい分子量は、これらの特性の所望の組み合わせを提供することが可能である。例証的な分子量は、約100,000グラム/モル未満の重量平均分子量であることが可能であり、約3,000〜約5,000グラム/モルの重量平均分子量が好ましい。これらの比較的低い分子量は、ブロックコポリマーを含む接着剤の溶融加工を容易にする。有利には、ホモポリマーでなく本明細書で記載されたようなコポリマーAブロックの使用は、本発明の特定の実施形態において、特定の温度範囲内で溶融加工性をなお維持しつつ、(ホモポリマー末端ブロックとは対照的に)より高い分子量のコポリマー末端ブロックの使用を見込んでいる。
本発明のブロックコポリマー組成物がコポリマーAブロックを含むことをこの説明が明記しているけれども、ブロックコポリマー分子または組成物は、必要ならばホモポリマーである幾つかのAブロックを含むことも可能である。
Bブロック
一般に、Bブロックは、モノエチレン系不飽和モノマーから誘導されたゴム弾性ポリマーブロック、例えばホモポリマーまたはコポリマーである。特定の実施形態において、Bブロックは、特に組成物が添加された可塑剤も粘着性付与剤も必要としない本質的に感圧接着剤ブロックコポリマーであることが可能である時、ホモポリマーとして約20℃未満のガラス転移温度(Tg)を有するモノエチレン系不飽和モノマーから誘導することが可能である。他の特定の実施形態において、Bブロックポリマーは、ホモポリマーとして約−70℃〜約20℃、より好ましくは約−60℃〜約0℃または約−60℃〜約−10℃のTgを有するモノエチレン系不飽和モノマーから誘導することが可能である。
熱活性化性接着剤として、または熱活性化性接着剤中で使用するためにブロックコポリマーを設計する時、Bブロックに関するモノマー選択は、それに応じて修正することが可能である。例えば、熱活性化性接着剤として、または熱活性化性接着剤中で使用するためのBブロックの調製のために用いられるモノマーは、得られるポリマーがダールクイスト基準より大きい体積弾性率を有するように選択することが可能である。あるいは、BブロックのTgは、所望の熱活性化温度より約25℃〜約30℃低いTgを有する結果としてのブロックコポリマーを提供するように制御することが可能である。熱活性化性接着剤を得るもう一つの方法は、接着剤組成物に高い割合の粘着性付与剤を添加することによる(以下参照)。
好ましいBブロックは、メタクリル酸、イタコン酸およびアクリル酸、N−アルキル化またはN,N−ジアルキル化アクリルアミドおよびメタクリルアミド、ヒドロキシアルキルメタクリレートおよびアクリレート、ならびにビニル末端モノマー(例えばビニルエステル)などの極性モノマーを含め、アルキル基が約1〜約20個、好ましくは約1〜約18個の炭素原子を含む非第三アルキルアルコールの(メタ)アクリレートエステルなどの1種以上のエチレン系不飽和モノマーから誘導されたホモポリマーおよびコポリマーであることが可能である。好ましいBブロックは、少なくとも1つの(メタ)アクリレートモノマーから誘導することができる。
有用な(メタ)アクリレートモノマーは以下の一般式(I)を有する。
Figure 0005379089
式中、R1はHまたはCH3であり、後者は(メタ)アクリレートモノマーがメタクリレートモノマーである場合に対応する。好ましくは、アクリレートはメタクリレートより一般に硬くないのでR1はHである。
2は、直鎖、分岐、芳香族または環式の炭化水素基から広く選択された炭化水素基である。好ましくは、R2は直鎖または分岐の炭化水素基である。炭化水素基中の炭素原子の数は、好ましくは約1〜約20、より好ましくは約1〜約18である。R2が炭化水素基である時、R2はヘテロ原子(例えば酸素または硫黄)も含むことが可能である。
Bブロックのために適する(メタ)アクリレートモノマーには、例えば、n−ブチルアクリレート、デシルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、イソアミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソデシルメタクリレート、イソノニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソオクチルアクリレート、イソオクチルメタクリレート、イソトリデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−メチルブチルアクリレート、4−メチル−2−ペンチルアクリレート、n−オクチルアクリレートおよびn−オクチルメタクリレート、ならびにアクリル酸、メチルメタクリレートまたは上述したような他の極性モノマーなどの極性モノマーを挙げることが可能である。典型的には、こうした極性モノマーは、Bブロック中で用いられる全モノマー100重量部当たり40重量部より低いレベルで、例えば、全Bブロック100重量部当たり極性モノマー0〜20重量部のレベルで有用であることが可能である。
合成的に好ましくないか、または商業的に入手できない(メタ)アクリレートモノマーから所望されるモノマー単位に似たモノマー単位は、重合されたBブロックのトランス−アルコール分解(すなわち、異なるアルコール基によってBブロック上のアルコール基を置換する)または加水分解を通して提供することが可能である。重合されたBブロックが加水分解される時、エステル化がその後に続くことが可能である。このプロセスはブロックコポリマー中に多少の残留酸を残しうる。
Bブロックの分子量は、連続相がブロックコポリマー中に形成されるような分子量であることが可能である。好ましくは、Bブロックは、約30,000〜約500,000グラム/モルの重量平均分子量、より好ましくは約70,000〜約200,000グラム/モルの重量平均分子量を有する。
重合
よく制御されたブロックコポリマー構造をもたらすいかなる技術も本発明のブロックコポリマーを調製するために適することが可能である(例えば国際公開第00/39233号パンフレット参照)。これらの技術には、リビングラジカル重合技術、リビングアニオン重合および基移動重合を挙げることが可能である。リビングラジカル重合の特定の例には、原子移動重合、可逆付加−細分化連鎖移動重合およびニトロキシド媒介重合が挙げられる。
リビングアニオン重合は、典型的には、ラジカル重合を用いて重合させたブロックより立体規則性のブロック構造に導く。立体規則性(高度シンジオタクチック構造および/または高度アイソタクチック構造によって立証される)は、よく制御されたブロック構造を有するブロックコポリマーをもたらし、ブロックのガラス転移温度に影響を及ぼす。例えば、リビング重合を用いて合成されたシンジオタクチックポリメチルメタクリレート(PMMA)は、従来のラジカル重合を用いて合成された同等のPMMAより約20〜25℃高いガラス転移温度を有する。立体規則性は、例えば核磁気共鳴分光分析、示差走査熱分析または類似の分析技術を用いて検出可能である。約75%を上回る立体規則性を有する構造は、リビング重合を用いる時に得ることができる。
リビングアニオン重合は時には好ましい。しかし、より高い温度(例えば約−40℃を上回る)で重合する時、リビングラジカル重合が好ましい場合がある。リビングラジカル重合が典型的にはりビングアニオン重合より高温に影響されやすくないからである。
好ましくは、ブロックコポリマーの分子量は制御される。すなわち、AブロックおよびBブロックの理論分子量範囲は重合後に得ることができる。得られる分子量は、好ましくは予測分子量の約0.7〜約1.5倍、より好ましくは予測分子量の約0.8〜約1.2倍、最も好ましくは予測分子量の約0.9〜約1.1倍である。そういうものとして、所望のブロックコポリマー構造を設計し(すなわち理論的に)、その後、選択された重合方法によって容易に複製することが可能である。
ブロックコポリマーの特定の実施形態において、各ブロックおよび全体的なブロックコポリマーの所望の多分散性(例えばゲル透過クロパトグラフィによって測定される)または有用な多分散性は、約2.0以下、例えば1.7以下、および約1.5以下でさえあることが可能である。必要ならば、各ブロックおよび全体的なブロックコポリマーの多分散性は、可能な限り1.0に近いことが可能である。
また、本発明の特定の実施形態において、必要ならば、Aブロックを構成するミクロドメインとBブロックを構成する連続相との間の境界は明確であることが可能である(すなわち、境界は傾斜構造を本質的に含まない−構造はAブロックとBブロックの両方のために用いられるモノマーから誘導される)。傾斜構造は、流れの開始に影響を及ぼす可能性があり(すなわち、典型的には流れを減らす)、凝集強度にも影響を及ぼす可能性がある。
ブロックコポリマーを形成させるためにリビングアニオン重合を用いる時、典型的には、プロセスの第1の工程は、Aブロックのモノマーを不活性希釈剤の存在下で開始剤に接触させてリビングポリマーを形成させることを含む。重合プロセスにおいて用いられる不活性希釈剤は、熱伝達と開始剤およびモノマーの適切な混合を促進する。適するいかなる不活性希釈剤も用いてよい。典型的には、不活性希釈剤は、飽和炭化水素、芳香族炭化水素またはエーテルであることが可能である。こうした希釈剤の例には、ヘキサン、へプタン、オクタンおよびシクロヘキサンなどの飽和脂肪族炭化水素および飽和脂環式炭化水素、ならびにトルエンなどの芳香族炭化水素が挙げられる。更に、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルおよびテトラヒドロフランなどの脂肪族エーテル溶媒および環式エーテル溶媒を用いてもよい。
リビングアニオン重合を用いる時、リビングポリマーは単純化された構造A−Mによって表すことが可能である。ここで、Mは、Li、NaおよびKなどの第I族金属を表し、AはAブロックを表す。例えば、異なるモノマー(B)の投入量を添加し、その後、Aブロックのモノマーのもう一つの投入量を添加する時、(A−B−A)トリブロックコポリマーが生じる。形成されるポリマーブロックの分子量は、用いられた開始剤およびモノマーの量によって決定される。あるいは、リビングA−B−M(すなわちリビングジブロック)は、二官能性カップリング剤または多官能性カップリング剤を用いて結合させて、それぞれ(A−B−A)トリブロックコポリマーまたは(A−B)n−スターブロックコポリマーを生成させることが可能である。
適するいかなる開始剤も開始剤の組み合わせも用いることが可能である。典型的な開始剤には、アルカリ金属炭化水素が挙げられる。例えば、有機モノリチウムなどの一官能性開始剤は上述したプロセスの第1の工程における有用な開始剤である。これらの化合物は、構造R−Liによって表され、ここで、「R」は脂肪族基、脂環式基または芳香族基であり、「Li」はリチウムである。例には、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、4−ブチルフェニルリチウム、4−フェニルブチルリチウムおよびシクロヘキシルリチウムなどが挙げられる。
二官能性開始剤も用いてよい。二官能性開始剤には、例えば、1,1,4,4−テトラフェニル−1,4−ジリチオブタン、1,1,4,4−テトラフェニル−1,4−ジリチオイソブタン、ナフタレンリチウム、ナフタレンナトリウム、ナフタレンカリウム、それらの同族体およびジリチウム開始剤(例えば、アルキルリチウムとジビニル化合物の付加反応によって調製される開始剤、例えば1,3−ビス(1−フェニルエチル)ベンゼンおよびm−ジイソプロペニルベンゼン)などが挙げられる。
共開始剤も用いてよい。共開始剤には、例えば、ハロゲン化リチウム(例えば塩化リチウム)、アルカリ金属アルコキシド、オリゴマー(またはポリマー)エーテルまたはアミド、それらのアルカリ金属誘導体およびアルキルアルミニウム化合物が挙げられる。
リビングラジカル重合を用いる時、適するいかなる開始剤または開始剤の組み合わせも用いることが可能である。リビングラジカル重合および適する開始剤の説明については、国際公開第97/18,247号パンフレット(カーネギー・メロン(Carnegie Mellon))および国際公開第98/01,478号パンフレット(イー・アイ・デュポン・ヌムール(E.I.duPont de Nemours and Co.))を参照すること。
リビング重合中に用いられる開始剤の量は、通常はリビングポリマーの分子量に影響を及ぼす。モノマーの量に対して少部分の開始剤を用いる場合、リビングポリマーの分子量は、大部分の開始剤を用いる場合より一般に大きい。
リビングアニオン重合について、開始剤中の有機アニオンの特徴的な色の存続が観察されるまで開始剤をモノマーに滴下することが一般に賢明である。その後、計算された開始剤量を所望の分子量のために添加する。予備的滴下は不純物をなくすのに役立ち、従って、重合のより良好な制御を可能にする。
重合温度は、重合対象のモノマーおよび用いられる重合方法のタイプに応じて異なる。反応は、一般には約−100℃〜約100℃の温度範囲で行うことが可能である。リビングアニオン重合を用いる時に重合温度は通常は約−80℃〜約20℃であり、リビングラジカル重合を用いる時に約20℃〜約100℃である。
一般に、重合は制御された条件下で行って、開始剤、ラジカルまたはリビングアニオンを破壊する物質を排除するべきである。典型的には、重合は、窒素、ヘリウムまたはアルゴンなどの不活性雰囲気内で行うことが可能である。リビングアニオン重合を用いる時、無水条件は必要な場合がある。
ブロックコポリマーを含む組成物
ブロックコポリマーは単独で、または他の原料と組み合わせて用いて、シーラント、接着剤、エラストマーまたは他の溶融加工性ポリマー組成物を含む種々の有用なポリマー組成のいずれかを提供することが可能である。
本発明の接着剤は、全ゴム弾性成分を基準にして主要割合の本発明の少なくとも1種のブロックコポリマー(本発明の2種以上のブロックコポリマーを合わせてブレンドしてもよい)を含むことが可能である。「ゴム弾性成分」は、元の長さの少なくとも2倍に延伸する能力および解除された時におよその元の長さに非常に急速に戻る能力を有する成分である。本発明のブロックコポリマーは、1種以上の他の接着剤原料と組み合わせて用いる必要はないが、本発明の接着剤組成物は、唯一のゴム弾性成分として本発明のブロックコポリマーからなるか、または本発明のブロックコポリマーから本質的になることが可能である。接着剤組成物の特定の好ましい実施形態において、他のゴム弾性成分は全く存在しないか、または全接着剤組成物の約5重量部未満などの僅少量でのみ存在する。
本発明の特定の実施形態は感圧接着剤(PSA)として機能する組成物を含む。PSAは、(1)攻撃的および恒久的粘着性、(2)指圧以下による粘着力、(3)被着物上に保持する十分な能力、および(4)被着物から完全に除去されるのに十分な凝集強度を含む特性を有することが当業者に周知されている。
「熱活性化性接着剤系」は、本発明によって考慮された溶融加工性組成物のもう一種のタイプである。熱活性化性接着剤は室温で実質的に非粘着性であるが、加熱すると粘着性になる。PSA系と異なり、熱活性化性接着剤は、表面に接着するために圧力と熱の組み合わせに頼っている。
本発明の組成物の成分は、被着させた接着剤の凝集強度を犠牲にせずに溶融加工性接着剤を提供するように有利に選択することが可能である。本発明による好ましい接着剤は、ASTM D3654に準拠して測定した時に少なくとも約2,000分、より好ましくは少なくとも約6,000分、最も好ましくは少なくとも約10,000分の凝集強度を有することが可能である。これらの凝集強度は化学架橋の存在しない状態でさえ得ることが可能である。
本発明のブロックコポリマーの一つの潜在的利点は、後続の硬化工程を必要とせずに塗布後に多くの用途のために適切な凝集強度を有することである。しかし、一般には必要ないけれども、必要ならば追加の硬化工程を用いてもよい。こうした追加の硬化工程は、紫外線または電子ビーム線などの放射線を接着剤に照射することを含む。
添加剤
ブロックコポリマーの使用または塗布の前に他の原料および添加剤をブロックコポリマーと組み合わせてもよい。タイプおよび量はブロックコポリマー組成物の所望の特性に応じて異なる。
適するいかなる添加剤もブロックコポリマーにブレンドしてよい。例えば、溶融加工性を改善するために、Aブロック−相溶性樹脂も組成物中で用いてよい。ブロックコポリマーの当業者は多くの適する添加剤を認めるであろう。しかし、ゴム系(例えばポリスチレン−ポリジエンタイプ)ブロックコポリマー中のブロック間の溶解度パラメータの差は、(メタ)アクリレートモノマーなどのモノエチレン系不飽和モノマーから誘導されたブロックを含む本発明のコポリマーとは通常は異なる(すなわち、AブロックとBブロックとの間の溶解度パラメータの差は典型的にはゴム系ブロックコポリマーより小さい)。従って、各ブロックの選択的な粘着性付与および可塑化は、ゴム系ブロックコポリマーを用いる時とは異なる考慮を必要とする。従って、この場合の添加剤の選択は、ゴム系ブロックコポリマーを用いる時とは全く異なる。
しかし、好ましくは、用いられるいかなる添加剤も本発明のブロックコポリマーのBブロックに適合性である。添加剤が相のガラス転移温度のシフトを引き起こす場合、添加剤は当該相(例えば、AブロックまたはBブロック)において適合性である(粘着性付与剤相または無粘着性付与剤相が同じTgをもたないことを仮定する)。
他のポリマーまたは非ポリマーあるいは本発明ブロックコポリマーの他のタイプをブロックコポリマー組成物とブレンドしてもよい。しかし、本発明の特定の実施形態において、これは必要ない。例えば(A−B)ジブロック構造を有するブロックコポリマーの僅少量は、異なるブロック構造、例えばA−B−Aを有するブロックコポリマー中に存在してもよい。あるいは、(A−B)ジブロック構造を有する更なるブロックコポリマーを異なる構造、例えばA−B−Aを含む組成物に添加することが望ましい場合がある。ジブロックコポリマーの更なる添加は、A−B−Aコポリマーを含む組成物の溶融加工性を容易にする場合があり、(AおよびBの組成に応じて)粘着性のレベルを高める場合がある。典型的には、(A−B)ジブロック構造を有するブロックコポリマーをA−B−Aブロックコポリマーと合わせて用いる場合、A−Bジブロックコポリマーの量は、A−B−Aブロックコポリマー100重量部当たり約80重量部までであることが可能である。こうしたジブロックコポリマーの好ましくは少なくともAブロックはA−B−AブロックコポリマーのAブロックと同じ化学組成であり、最も好ましくは、AブロックとBブロックの両方は、A−B−AブロックコポリマーのAブロックおよびBブロックと同じ化学組成である。
本発明のブロックコポリマーの特定の実施形態は、例えば感圧接着剤としての所望の用途のために十分に粘着性ではない場合がある。従って、粘着性を高めるために必要ならば粘着性付与樹脂(すなわち粘着性付与剤または粘着性付与剤の組み合わせ)を添加することが有用である場合がある。必要ならば比較的大きな割合の粘着性付与樹脂を用いることが有用な場合がある。一般に、粘着性付与樹脂はブロックコポリマーより安価である。更に、熱活性化性接着剤を提供するために配合する時、高い割合のBブロック適合性粘着性付与樹脂も望ましい場合がある。粘着性付与樹脂も溶融加工性を促進することが可能である。
典型的には、少なくとも1種の粘着性付与樹脂はBブロックに適合性であるように選択することが可能であるが、Aブロックにもある程度適合性であってもよい。好ましくは、粘着性付与樹脂はBブロックに適合性で、Aブロックに不適合性であることが可能である。
固体または液体の粘着性付与剤を用いることが可能である。固体粘着性付与剤は、一般には10,000グラム/モル以下の数平均分子量および約70℃より高い軟化点を有する。液体粘着性付与剤は約0℃〜約70℃の軟化点を有する粘性材料である。
適する粘着性付与樹脂には、ロジンおよびロジン誘導体(例えばロジンエステル)、ポリテレペンおよび芳香族変性ポリテレペン樹脂、クマロン−インデン樹脂および炭化水素樹脂、例えば、アルファピネン系樹脂、ベータピネン系樹脂、リモネン系樹脂、脂肪族炭化水素系樹脂、芳香族変性炭化水素系樹脂、芳香族炭化水素樹脂、およびジシクロペンタジエン系樹脂が挙げられる。非水素添加粘着性付与樹脂は本発明のブロックコポリマーより典型的には着色され耐久性が小さい(すなわち耐候性)。従って、適切な時、水素添加(部分的であろうと、完全であろうと)粘着性付与樹脂も用いてよい。水素添加粘着性付与樹脂の例には、例えば、水素添加ロジンエステル、水素添加ロジン酸、水素添加芳香族炭化水素樹脂、水素添加芳香族変性炭化水素系樹脂および水素添加脂肪族炭化水素系樹脂が挙げられる。特に好ましい水素添加粘着性付与樹脂には、水素添加ロジンエステル、水素添加ロジン酸、水素添加芳香族炭化水素樹脂および水素添加芳香族変性炭化水素系樹脂が挙げられる。
粘着性付与樹脂の有用ないかなる量もブロックコポリマーおよび任意に他の原料の有用な量と組み合わせてもよい。例えば、粘着性付与樹脂は、ブロックコポリマー100重量部を基準にして粘着性付与剤約10〜約200重量部の量で接着剤組成物中に存在することが可能である。しかし、より多い量またはより少ない量は望ましい場合があり、特に熱活性化性接着剤を配合する時には、より多い量が望ましい場合がある。
可塑剤もブロックコポリマーと組み合わせて用いてよい。可塑剤は周知されており、可塑剤には、例えば、炭化水素油(例えば、芳香族系、パラフィン系またはナフテン系である炭化水素油)、炭化水素樹脂、ポリテレペン、ロジンエステル、フタレート、ホスフェートエステル、二塩基酸エステル、脂肪酸エステル、ポリエーテルおよびそれらの組み合わせが挙げられる。可塑剤は任意であり、例えば、ブロックコポリマー100重量部を基準にして約100重量部まで、好ましくは約50重量部までの量などの適するいかなる量でも本発明の組成物中に存在してもよい。これらの可塑剤は、上述した粘着性付与剤と組み合わせて用いてもよいか、または上述した粘着性付与剤と組み合わせて用いなくてもよい。
光架橋剤もUV線によって任意に後で硬化させるために添加することが可能である。従来の架橋剤(物理架橋剤、イオン架橋剤および化学架橋剤)も本発明の実施形態において用いることが可能である。架橋剤は任意であり、全組成物100重量部を基準にして約5重量部までの量などの適するいかなる量でも本発明の組成物中に存在してもよい。
他の任意の添加剤には、例えば、安定剤(例えば、酸化防止剤またはUV安定剤)、顔料、充填剤および薬物などが挙げられる。こうした添加剤の使用は当業者に周知されている。
溶融加工性接着剤組成物の塗布
好ましいブロックコポリマー組成物は、溶融加工方法によって基材に容易に被着させることが可能である。例えば、溶融加工性接着剤は、シート製品(装飾性、反射性およびグラフィック)、例えば、医療電極および薬物送達パッチの縁、印刷用粘着シートおよびテープ裏地に被着させることが可能である。基材は、所望の用途に応じて材料の適するいかなるタイプであることも可能である。典型的な基材は、不織布、織布、発泡体、紙、ポリプロピレン(例えば二軸配向ポリプロピレン(BOPP))、ポリエチレン、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート)または剥離ライナー(例えばシリコン処理ライナー)を含むことが可能である。
従って、本発明による溶融加工性接着剤は、例えばテープを形成するために用いることが可能である。テープを形成するために、溶融加工性接着剤は適する裏地の少なくとも一部上に被覆される。剥離材料(例えば低粘着性バックサイズ)は必要ならば裏地の反対側に被着させることが可能である。両面テープを形成する時、接着剤は裏地の両側の少なくとも一部上に被覆される。
本発明の溶融加工性ブロックコポリマー組成物は、当業者に周知された方法を用いて基材に被着させることが可能である。例えば、ブロックコポリマーおよび他の成分はブレンドすることが可能であり、噴霧、溶融押出、吹き込み(例えば吹き込みミクロ繊維に)、印刷(例えば回転スクリーン印刷)および本発明の接着剤被覆基材を形成する発泡技術の1方法を用いて被着させることが可能である。
接着剤または他のブロックコポリマー組成物は、連続プロセスまたはバッチプロセスのいずれかによってフィルムまたは被膜に形成することが可能である。バッチプロセスの例は、フィルムまたは被膜が接着されるべき基材と接着剤フィルムまたは被膜を剥離することができる表面との間に接着剤の一部を入れて複合構造体を形成することである。その後、複合構造体は、冷却後に所望の厚さの接着剤被膜または層を形成するのに十分な温度および圧力で圧縮することが可能である。あるいは、接着剤は、二つの剥離表面の間で圧縮し、冷却して、積層塗布において有用な接着剤転写テープを形成することが可能である。
連続成形方法は、フィルムダイから溶融加工性ブロックコポリマー組成物を引き取り、引き取った接着剤を移動プラスチックウェブまたは他の適する基材に後で接触させることを含む。関連した連続方法は、フィルムダイから組成物および共押出裏地材料を押し出し、層状製品を冷却して、例えば接着剤テープを形成させることを含む。他の連続成形方法は、ブロックコポリマー組成物を急速移動プラスチックウェブまたは他の適するプリフォーム基材に直接接触させることを含む。この方法を用いて、ブロックコポリマー組成物は、回転ロッドダイなどの可撓性ダイリップを有するダイを用いて移動プリフォームウェブに被着させることが可能である。これらの連続方法のいずれかによって成形した後、ブロックコポリマーフィルムまたは層は、直接法(例えばチルロールまたは水浴)および間接法(例えば空気衝突またはガス衝突)を用いて急冷することにより固化させることが可能である。
溶媒を用いない被膜は好ましい可能性があるけれども、本発明のブロックコポリマー組成物は、任意に溶媒による方法を用いて被覆することが可能である。例えば、組成物は、ナイフ被覆、ロール被覆、グラビア被覆、ロッド被覆、カーテン被覆およびエアナイフ被覆のような方法によって被覆することが可能である。適するいかなる溶媒も用いることが可能である。適する溶媒の例には、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトンおよびそれらの組み合わせが挙げられる。被覆後、組成物を乾燥させて溶媒を除去することが可能である。被覆した組成物は、オーブンによって供給された高温などの高温に供して、接着剤の乾燥を促進することが可能である。
ブロックコポリマー、ブロックコポリマーからの溶融加工性接着剤および本明細書における方法を以下の実施例において例示する。これらの実施例は単に例示目的のみのためであり、添付した特許請求の範囲について限定する積もりはない。実施例および本明細書の残りにおけるすべての部、百分率、比などは、特に指示がない限り重量による。
Figure 0005379089
試験方法
180度引き剥がし粘着力
この引き剥がし粘着力試験はASTM D3330−90に記載された試験方法に似ており、試験に記載されたステンレススチール基材の代わりにガラス基材またはポリエチレン(PE)基材を用いる。
1.27センチメートル×15センチメートルの細片にポリエステルフィルム上の接着剤被膜を切断した。その後、10センチメートル×20センチメートルの清浄で溶媒洗浄されたガラスクーポンに各細片を接着させ、2キログラムのロールを用いて細片上に一回通した。接着されたアセンブリを室温で約1分にわたり保圧し、イマス(IMASS)スリップ/剥離試験機(オハイオ州ストロングビルのインストルメンターズ(Instrumentors Inc.(Strongville,OH))を用いて5秒のデータ収集時間にわたって0.3メートル/分(12インチ/分)の速度で180度引き剥がし粘着力を試験した。2つのサンプルを試験した。報告された引き剥がし粘着力値は、2つのサンプルの各々からの引き剥がし粘着力値の平均である。更に、サンプルを放置して一定の温度および湿度条件下で24時間にわたり保圧し、その後、180度引き剥がし粘着力を試験した。
剪断強度
この剪断強度試験は、ASTM D3654−88に記載された試験方法に似ている。
1.27センチメートル(0.5インチ)×15センチメートル(6インチ)の細片にポリエステルフィルム上の接着剤被膜を切断した。その後、各細片の1.27センチメートル×1.27センチメートル部分をステンレススチールパネルにしっかり接触させるように各細片をステンレススチールパネルに接着させ、テープの一端部分は自由にした。被覆した細片が取付けられたパネルをラック内に保持し、パネルが伸びたテープ自由端と178度の角度を生じるようにした。被覆された細片の自由端から吊り荷重として加えられた1キログラムの力を加えることにより、伸びたテープ自由端をピンと張った。試験対象のテープの保持力をより正確に決定しようとする試みにおいて、178度を用いて一切の引き剥がし力を無くして、剪断強度のみを確実に測定するようにした。各テープ例が試験パネルから分離するために経過した時間を剪断強度として記録した。特に注記がない限り、本明細書において報告されたすべての剪断強度破壊(接着剤が10,000分未満で破壊した場合)は接着剤破壊(すなわち、接着剤がパネル上に全く残らなかった)であった。接着剤がより早い時間に破壊しなかった場合、各試験を10,000分(注記したように)で打ち切った。
迅速粘着試験
迅速粘着試験はAFERA4015試験方法に準拠して行った。
動的機械的分析
平行板レオメータ(RDA II、ニュージャージー州ピスカタウェーのレオメトリックス(Rheometrics,Inc.(Piscataway,NJ)))において動的機械的分析(DMA)によってエラストマーを試験した一方で、2℃/分の速度、1ラジアン/秒および10%の最大歪みで室温から200℃にサンプルを加熱して、ゴムの水平域および「交差温度」を決定した。交差温度はG’およびG’’曲線が交差する最高温度点またはタンジェントデルタ=1である最高温度点である。
実施例1〜5
Aブロック中のCHMA/MMAの比約60/40およびBブロック中の分子量約170,000(実際の値を表1に示している)のポリIOAによりABAブロックコポリマータイプの一連のポリマーを調製した。各ポリマーの調製は3工程合成のアニオン重合技術を用いて行った。
工程1:ポリ−t−ブチルアクリレートマクロ−開始剤の調製
窒素で乾燥させパージしたガラス容器にTHF、LiCl、ナフタレン/α−メチルスチレンおよびシクロヘキサン中のs−ブチルリチウムの溶液を添加した。溶液を−78℃に冷却し、TBAを添加した。重合を放置して−78℃で約1時間にわたり進め、TBAの完全転化を得た。
工程2:CHMA/MMA−TBA−CHMA/MMAブロックコポリマーの調製
工程1で調製された二官能性ポリTBA開始剤に所望の比のCHMAモノマーおよびMMAモノマーを添加した。重合を放置して−78℃で約1時間にわたり進め、すべてのモノマーは本質的に消費された。その後、反応をメタノールで抑え、ポリマーを水/メタノールの90/10混合物で沈殿させ、真空下で一晩乾燥させた。
工程3:CHMA/MMA−IOA−CHMA/MMAブロックコポリマーへの転化
工程2で単離されたポリマーのBブロックをエステル交換によってポリIOAに転化した。10モル%(TBA単位のみを基準にして)のパラトルエンスルホン酸の存在下で約10〜12時間にわたりイソオクタノール中でポリマーを環流させることによりエステル交換を行った。NMR試験によると、IOAへのTBAの転化とCHMAまたはMMAのエステル交換が起きなかったこととが確認された。製造されたポリマーを表1に記載している。
Figure 0005379089
実施例6〜7
Aブロック中のCHMA/MMAの比を表2に示したように変えたことを除き、実施例1〜5を調製するために用いた同じ手順を用いて、実施例6〜7を調製した。
Figure 0005379089
実施例8〜9
分子量約8,000を有するAブロック中のIBMA/MMAの異なる比およびBブロック中の分子量約70,000のポリIOAによりABAブロックコポリマータイプの一連のポリマーを調製した。各ポリマーの調製は2工程合成の原子移動重合技術を用いて行った。
工程1:ポリ−イソオクチルアクリレートマクロ−開始剤の調製
窒素で乾燥させパージしたガラス容器にトルエン、ジエチルメゾ−2,5−ジブロモアジペート/CuCl二官能性開始剤およびイソオクチルアクリレートモノマーを添加した。反応を85℃で約24時間にわたり行い、イソオクチルアクリレートモノマーの転化率はほぼ100%であった。
工程2:IBMA/MMA−IOA−IBMA/MMAブロックコポリマーの調製
容器を不活性に保ちつつ工程1で調製された二官能性ポリIOA開始剤に所望の比のIBMAモノマーおよびMMAモノマーを添加した。重合を放置して85℃で約24時間にわたり進めた。その後、酸素にさらし冷却することにより反応を抑えた。銅触媒の大部分を除去するために、短いシリカカラムを通してサンプルを濾過する。メタノール中で沈殿させることによりポリマーを回収することが可能であるか、または溶媒を蒸発によって除去することが可能である。ポリマーの概略の特性を表3に示している。
Figure 0005379089
実施例10
Bブロックの分子量が約210,000であり、Aブロックの分子量が約25,000であり、CHMA/MMAの比が80/20であったことを除き、実施例1〜5を調製するために用いた同じ手順を用いて実施例10を調製した。
実施例11〜25および比較例C1〜C3
上述したポリマーサンプルの幾つかを粘着性付与樹脂と組み合わせた。ブロックコポリマーおよび粘着性付与樹脂の量を表4に示している(粘着性付与樹脂の重量部をブロックコポリマー100重量部に添加した)。得られた組成物をトルエンに溶解させて、30〜40重量%固形物の溶液を形成させ、PETフィルム上にナイフ被覆した。被膜をオーブン内で70℃で15分にわたり乾燥させ、一定の温度(25℃)および湿度(相対湿度50%)で24時間にわたり状態調節し、その後、試験した。接着剤試験を上述した試験方法により行った。結果を表5に示している。更に、比較接着剤を調製し、同じ手順により試験した。比較例C1は、約1.6dl/gの固有粘度(27℃で酢酸エチル中で測定)を有する95.5/4.5IOA/AAコポリマーである。比較例C2は、約1.85dl/gの固有粘度(27℃で酢酸エチル中で測定)を有する90/10IOA/AAコポリマーである。比較例C3は、100重量部の「クレイトン(Kraton)」D1107を約35%固形物でトルエンに溶解させることにより調製した。この溶液に100重量部の「ウイングタック・プラス(Wingtack Plus)」を添加し、混合物を放置して攪拌し、均質の塗料溶液を生成させた。接着剤試験に関する結果を表5に示している。
Figure 0005379089
Figure 0005379089
実施例26〜27
実施例26においてイソプロピルアルコールを工程3で用い、実施例27においてn−ブタノールを工程3で用いて、それぞれポリIOAまたはポリNBAのBブロックを生じさせたことを除き、実施例1〜5を調製するために用いた同じ手順を用いて実施例26〜27を調製した。ポリマーを表6に記載している。
Figure 0005379089
実施例28〜30
実施例11〜25のために記載されたように、表7に記載された試薬を用いて接着剤配合物を実施例26〜27で調製されたポリマーから調製した。上述した試験方法を用いて接着剤試験を行った。結果を表8に示している。
Figure 0005379089
Figure 0005379089
実施例31〜32および比較例C4〜C5
表9に示したようなAブロック中のCHMA/MMAの比およびBブロック中のモノマー種および分子量により、実施例1〜5を調製するために用いた同じ手順を用いて実施例31〜32を調製した。AブロックモノマーとしてMMA(比較例C4)およびCHMA(比較例C5)のみにより比較例C4およびC5を同様に調製した。
Figure 0005379089
実施例33〜34および比較例C6〜C7
表10に示したようなAブロック中のCHMA/MMAの比およびBブロック中のモノマー種および分子量により、実施例1〜5を調製するために用いた同じ手順を用いて実施例33〜34を調製した。AブロックモノマーとしてMMAまたはCHMAのみにより比較例C6および比較例C7を同様に調製した。
Figure 0005379089
実施例35〜37および比較例C8〜C9
分子量約8,160を有するAブロック中のCHMA/MMAの異なる比およびBブロック中の分子量約120,000のポリ−2−EHAによりABAブロックコポリマータイプの一連のポリマーを調製した。各ポリマーの調製は2工程合成の原子移動ラジカル重合技術を用いて行った。
工程1:ポリ−2−エチルヘキシルアクリレートマクロ−開始剤の調製
窒素で乾燥させパージしたガラス容器にモノマーとして2−エチルヘキシルアクリレート、二官能性開始剤としてジエチルメゾ−2,5−ジブロモアジペートおよび触媒としてトリス[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミンによって錯化されたCuBrを添加した。反応を60℃で約24時間にわたり行い、2−エチルヘキシルアクリレートモノマーの転化率はほぼ100%であった。
工程2:CHMA/MMA−EHA−CHMA/MMAブロックコポリマーの調製
工程1で調製された二官能性ポリ−2−EHAマクロ−開始剤を酢酸ブチルで希釈した。その後、容器を不活性に保ちつつ、少量のメチルエチルケトンと合わせて所望の比のメチルメタクリレートおよびシクロヘキシルメタクリレートに溶解させた触媒(1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラアミンによって錯化されたCuCl)の溶液を添加した。重合を放置して90℃で約24時間にわたり進めた。その後、酸素にさらし冷却することにより反応を抑えた。銅触媒の大部分を除去するために、短いシリカカラムを通してサンプルを濾過する。メタノール中で沈殿させることによりポリマーを回収することが可能であるか、または溶媒を蒸発によって除去することが可能である。ポリマーの概略の特性を表11に示している。AブロックモノマーとしてMMA(比較例C8)およびCHMA(比較例C9)のみにより比較例C8および比較例C9を同様に調製した。
Figure 0005379089
実施例38〜39
表12に示したようなAブロック中のCHMA/MMAの比およびBブロック中のモノマー種および分子量により、実施例1〜5を調製するために用いた同じ手順を用いて実施例38〜39を調製した。
Figure 0005379089
実施例40〜41
表13に示したようなAブロック中のCHMA/スチレンの比およびBブロック中のモノマー種および分子量により、実施例1〜5を調製するために用いた同じ手順を用いて実施例40〜41を調製した。
Figure 0005379089
実施例42〜43
表14に示したようなAブロック中のIBMA/MMAの比およびBブロック中のモノマー種および分子量により、実施例8〜9を調製するために用いた同じ手順を用いて実施例42〜43を調製した。
Figure 0005379089
実施例44
上述した試験方法を用いてポリマーサンプルの幾つかについて動的機械的試験を行った。交差温度をG’およびG’’曲線が交差する点または粘弾性曲線の流れ領域においてタンジェントデルタ=1である時として決定した。決定された時のゴムの水平域範囲および交差温度を表15に提示している。
Figure 0005379089

Claims (1)

  1. (a)ポリ(メタ)アクリレートブロックコポリマーと、
    (b)このブロックコポリマー100重量部に対して10〜200重量部の粘着付与剤
    を含む感圧接着剤組成物であって、
    前記ブロックコポリマーが、
    i)少なくとも20℃のガラス転移温度を有する少なくとも1つの高ガラス転移温度コポリマー末端ブロック(Aブロック)、及び
    ii)20℃未満のガラス転移温度を有する少なくとも1つの低ガラス転移温度ポリマーブロック(Bブロック)
    を含み、
    各Aブロックは第1のモノマー単位と第2のモノマー単位から調製され、この第1のモノマー単位は直鎖及び分岐のアルキル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれ、第2のモノマー単位は芳香族(メタ)アクリレート、シクロアルキル(メタ)アクリレート、スチレン、αメチルスチレン、及びt−ブチルスチレンからなる群より選ばれ、
    各Bブロックは(1)1〜20個の炭素原子を有する非第三アルキルアルコールの(メタ)アクリレートエステル、及び(2)Bブロックの0〜20重量部の量の極性モノマーより調製され、この極性モノマーがメタクリル酸、イタコン酸、アクリル酸、N−アルキル化(メタ)アクリルアミド、及びN,N−ジアルキル化(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれる、感圧接着剤組成物。
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