JP5373349B2 - 電池用セパレータとこれを用いてなる非水リチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Description
Pankaj Arora, Ralph E. White, Marc Doyle, "Capacity Fade Mechanisms and Side Reactions in Lithium-Ion Batteries", Journal of Electrochemical Society, Vol. 145, No. 10, 0ctober l998
1/10000mmシックネスゲージによる測定と断面の10000倍走査型電子頭微鏡写真に基づいて求めた。
多孔質樹脂フィルムの単位面積S(cm2)当たりの重量W(g)、平均厚さt(cm
)及び多孔質樹脂フィルムを構成する樹脂の密度d(g/cm3)から下式にて算出した
。
空孔率(%)=(1−(W/S/t/d))×100
JIS P 8117に準拠して求めた。
カトーテック(株)製圧縮試験磯KES−G5を用いて突き刺し試験を行った。測定により得られた荷重変位曲線から最大荷重を読みとり、突き刺し強度とした。針は直径1.0mm、先端の曲率半径0.5mmのものを用いて、2cm/秒の速度で行った。
正極活物質であるマンガン酸リチウム85重量部と導電助剤であるアセチレンブラック
(電気化学工業(株)製デンカブラック)10重量部とバインダーであるフッ化ビニリデン樹脂(呉羽化学工業(株)製KFポリマーL#1120)5重量部を混合し、これを固形分濃度15重量%となるように、N−メチル−2−ピロリドンを用いてスラリーとした。このスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔(集電体)上に厚さ200μmに塗布し、80℃で1時間、120℃で2時間乾燥した後、ロールプレスにて加圧して、活物質層の厚さが100μmの正極シートを調製した。
B6−28)80重量部と導電助剤であるアセチレンブラック(電気化学工業(株)製デンカブラック)10重量部とバインダーであるフッ化ビニリデン樹脂(呉羽化学工業(株)製KFポリマーL#1120)10重量部を混合し、これを固形分濃度15重量%となるよ
うに、N−メチル−2−ピロリドンを用いてスラリーとした。
(電池の作製)
厚さ20μm、空孔率40%、通気度380秒/cc、突き刺し強度3.0Nの多孔質ポリエチレン樹脂多孔質フィルム1Aを用意した。前記電極シートの調製において得た44mm角の負極シート、上記多孔質フィルム及び前記電極シートの調製において得た42mm角の正極シートをこの順序に積層し、これをアルミニウムラミネートパッケージに仕込んだ後、パッケージ内に1.0モル/L濃度にてヘキサフルオロリン酸リチウムを溶解させたエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート(重量比1/1)混合溶媒からなる電解液を注入し、次いで、パッケージを封口して、リチウムイオン二次電池Aを組み立てた。
還流冷却管を備えた500mL容量の三つ口フラスコにメチルメタクリレート94g、4−ヒドロキシブチルアクリレート1g、グリシジルメタクリレート4g、酢酸エチル67g及びN,N’−アゾビスイソブチロニトリル0.2gを投入し、窒素ガスを導入しながら、30分間攪拌混合した後、温度64℃に加熱した。
還流冷却管を備えた500mL容量の三つ口フラスコにメチルメタクリレート74g、4−ヒドロキシブチルアクリレート1g、グリシジルメタクリレート4g、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート20g、酢酸エチル67g及びN,N’−アゾビスイソブチロニトリル0.2gを投入し、窒素ガスを導入しながら、30分間攪拌混合した後、温度64℃に加熱した。
還流冷却管を備えた500mL容量の三つ口フラスコにイミノジ酢酸3g、水27g及び水酸化リチウム一水和物1.85gを加え、攪拌した後、エバポレータを用いて水を蒸発させて、イミノジ酢酸リチウムを固体として得た。
還流冷却管を備えた500mL容量の三つロフラスコにイミノジ酢酸3g、ジメチルスルホキシド15g及びトリエチルアミン12gを加え、攪拌して、イミノジ酢酸トリエチルアミン塩のジメチルスルホキシド溶液を得た。
製造例1において得たポリアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液a20gと架橋剤ベンゾイルパーオキサイド0.06gを酢酸エチル3.94gに溶解させて、25重量%濃度のポリアクリレート共重合体の溶液cを調製した。
製造例5において得た架橋剤ベンゾイルパーオキサイドを含むポリアクリレート共重合体の溶液cに酢酸エチルを加え、室温で撹拝して、濃度8.3重量%の均一なポリアクリレート共重合体の溶液を得た。このポリアクリレート共重合体の溶液を厚さ10μm、空孔率40%、通気度190秒/cc、突き刺し強度1.5Nの多孔質ポリエチレン樹脂フィルム1Bの片面にワイヤーバー(#20)にて塗布した後、60℃で加熱し、酢酸エチルを揮散させ、次いで、これを90℃の恒温器に168時間投入して、上記ポリアクリレート共重合体を過酸化物架橋させ、かくして、架橋ポリアクリレート共重合体の層を片面に担持した多孔質ポリエチレン樹脂フィルムを得た。上記架橋ポリアクリレート共重合体層の厚さは0.5μmであった。
製造例1で得られたポリアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液a20gと架橋剤多官能イソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート/トリメチロールプロパンアダクト体、酢酸エチル溶液、固形分25重量%、日本ポリウレタン工業(株)製コロネートHL)0.24gを酢酸エチル3.94gに溶解させて、25重量%濃度のポリアクリレート共重合体溶液dを調製した。
ポリアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液aに代えて、ポリアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液bを用いた以外は、製造例6におけると同様にして、架橋ポリアクリレート共重合体中のヒドロキシエチルメタクリレート成分を多官能イソシアネートと反応させ、上記架橋ポリアクリレート共重合体をイソシアネート架橋させて、カチオン重合性官能基(オキセタニル基)を有する架橋ポリアクリレート共重合体の層を片面に担持した多孔質ポリエチレン樹脂フィルムを得た。
製造例2で得られたポリアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液bをエバポレータにて乾燥させて、上記ポリアクリレート共重合体を固体として得た。このポリアクリレート共重合体をジメチルスルホキシドに溶解させ、これにイミノジ酢酸リチウムを上記ポリアクリレート共重合体中のグリシジルエーテル基と等モルになるように加えて、窒素雰囲気下、80℃で12時間反応させ、かくして、イミノジ酢酸基を有するポリアクリレート共重合体を得た。
製造例2で得られたポリアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液bをエバポレータにて乾燥させて、上記ポリアクリレート共重合体を固体として得た。このポリアクリレート共重合体をジメチルスルホキシドに溶解させ、このポリアクリレート共重合体の有するグリシジルメタクリレート成分のグリシジル基と等モルになるように、前記製造例4で調製したイミノジ酢酸のトリエチルアミン塩のジメチルスルホキシド溶液を加え、窒素雰囲気下に80℃で12時間反応させて、イミノジ酢酸基を含むポリアクリレート共重合体の溶液を調製した。
製造例4で得たイミノジ酢酸基を有する架橋ポリアクリレート共重合体の層を片面に担持した多孔質ポリエチレン樹脂フィルム2の多孔質ポリエチレン樹脂フィルム上に前記電極シートの調製で得た負極シートを積層すると共に、架橋ポリアクリレート共重合体層上に前記電極シートの調製で得た正極シートを積層し、かくして、得られた積層体をアルミニウムラミネートパッケージ内に入れた。
製造例6で得たセパレータ3を前記負極シートと正極シートの間に積層し、得られた積層体をアルミニウムラミネートパッケージ内に入れ、これに1.0モル/L濃度でヘキサフルオロリン酸リチウムを溶解させたエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート(重量比1/1)混合溶媒からなる電解液を注液し、次いで、パッケージを封口して、リチウムイオン二次電池Cを組み立てた。
製造例8で得たセパレータ5を前記負極シートと正極シートの間に積層し、得られた積層体をアルミニウムラミネートパッケージ内に入れ、これに1.0モル/L濃度でヘキサフルオロリン酸リチウムを溶解させたエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート(重量比1/1)混合溶媒からなる電解液を注液した後、パッケージを封口した。次いで、パッケージの内容物を70℃で7時間加熱して、架橋ポリアクリレート共重合体の有するオキセタニル基をカチオン重合させ、架橋ポリアクリレート共重合体を更に架橋させて、リチウムイオン二次電池Eを組み立てた。
上記実施例及び比較例にて得られたラミネートシール型リチウムイオン二次電池A〜Fについて、一定温度(25℃)の下、0.2CmAのレートにて3回充放電を行い、3回目の放電容量を初期放電容量として求めた。また、3回目の充放電効率を初期充放電効率として求めた。その後、1CmAで充電し、1CmAで放電することを1サイクルとし、55℃の恒温槽内で充放電を100サイクル繰り返した。得られた結果から、1CmAの充放電を開始した1サイクル目の放電容量に対する100サイクル目の放電容量の百分率(%)にて100サイクル後容量維持率を評価した。結果を表1に示す。
Claims (14)
- ポリマー分子鎖の側鎖に一般式(I)
で表されるイミノジ酢酸基を有する、無孔性のイオン伝導性層である架橋ポリマー層を一対の多孔質樹脂フィルムの間に有せしめてなる非水リチウムイオン二次電池用セパレータ。 - 前記無孔性の架橋ポリマー層が10000秒/100cc以上の通気度を有するものである請求項1に記載の非水リチウムイオン二次電池用セパレータ。
- 前記架橋ポリマーが、イソシアネート基に対して反応し得る反応性基を分子中に有するポリマーと架橋剤としての多官能イソシアネートとを反応させ、架橋させて得られるものである請求項1又は2に記載の非水リチウムイオン二次電池用セパレータ。
- 前記架橋ポリマーが分子中にオキセタニル基を有するものである請求項1から3のいずれかに記載の非水リチウムイオン二次電池用セパレータ。
- 前記架橋ポリマーが(メタ)アクリル酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸グリシジルエステルをラジカル共重合させてポリアクリレート共重合体を得、これを架橋させて得られる架橋ポリアクリレート共重合体である請求項1又は2に記載の非水リチウムイオン二次電池用セパレータ。
- 前記架橋ポリマーが(メタ)アクリル酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸グリシジルエステルと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステルをラジカル共重合させてポリアクリレート共重合体を得、これを架橋させて得られる架橋ポリアクリレート共重合体である請求項1又は2に記載の非水リチウムイオン二次電池用セパレータ。
- 前記架橋ポリマーが(メタ)アクリル酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸グリシジルエステルと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステルと3−オキセタニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルをラジカル共重合させてポリアクリレート共重合体を得、これを架橋させて得られる架橋ポリアクリレート共重合体である請求項1又は2に記載の非水リチウムイオン二次電池用セパレータ。
- 前記架橋ポリマーが請求項5に記載の前記ポリアクリレート共重合体を過酸化物によって架橋させて得られる前記架橋ポリアクリレート共重合体である請求項1又は2に記載の非水リチウムイオン二次電池用セパレータ。
- 前記架橋ポリマーが請求項5〜7のいずれかに記載の前記ポリアクリレート共重合体を架橋剤としての多官能イソシアネートによって架橋させて得られる前記架橋ポリアクリレート共重合体である請求項1又は2に記載の非水リチウムイオン二次電池用セパレータ。
- 正極活物質を含む正極と非水電解液と多孔質セパレータとこの多孔質セパレータを介して前記正極と電気的に絶縁されて配置された負極活物質を含む負極からなる非水リチウムイオン二次電池において、上記多孔質セパレータが請求項1から9のいずれかに記載のセパレータである非水リチウムイオン二次電池。
- 請求項1から9のいずれかに記載の電池用セパレータに電極を積層して、電極/セパレータ積層体を得、これを電池容器内に仕込んだ後、この電池容器内に電解液を注入して、上記セパレータの有する前記架橋ポリマーを上記電解液中で膨潤させる非水リチウムイオン二次電池の製造方法。
- 請求項4又は7に記載のセパレータに電極を積層して、電極/セパレータ積層体を得、これを電池容器内に仕込んだ後、この電池容器内にカチオン重合触媒を含む電解液を注入して、少なくとも上記セパレータと上記電極との界面の近傍にて、上記セパレータに担持させた前記架橋ポリマーの少なくとも一部を上記電解液中で膨潤させ、又は上記電解液中に溶出させ、カチオン重合させて、上記電解液の少なくとも一部をゲル化させる非水リチウムイオン二次電池の製造方法。
- 前記カチオン重合触媒がオニウム塩である請求項12記載の非水リチウムイオン二次電池の製造方法。
- 前記電解液がカチオン重合触媒を兼ねる電解質塩としてヘキサフルオロリン酸リチウム及びテトラフルオロホウ酸リチウムから選ばれる少なくとも1種を含むものである請求項12に記載の非水リチウムイオン二次電池の製造方法。
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