JP2009087795A - 電池用セパレータとこれを用いてなる非水リチウムイオン二次電池 - Google Patents

電池用セパレータとこれを用いてなる非水リチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】電解液中に溶出した金属イオンを補足して、負極表面への析出を低減し、かくして、充放電を繰り返しても、容量の劣化が少ない非水リチウムイオン二次電池を与えるセパレータを提供する。また、そのようなセパレータを用いてなる非水リチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】本発明によれば、ポリマー分子鎖の側鎖にアセトアセチル基を有する架橋ポリマー層を多孔質樹脂フィルムに担持させてなる電池用セパレータが提供される。上記架橋ポリマー層は、好ましくは、無孔性のイオン伝導性層である。
また、本発明によれば、正極活物質を含む正極と非水電解液と多孔質セパレータとこの多孔質セパレータを介して前記正極と電気的に絶縁されて配置された負極活物質を含む負極からなる非水リチウムイオン二次電池において、上記多孔質セパレータとして上述したセパレータを用いてなるチウムイオン二次電池が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、基材多孔質樹脂フィルムに分子中にキレート形成性基を有する架橋ポリマーを担持させてなり、負極表面への析出物を低減し、高温で充放電を繰り返しても容量の劣化が少ない電池を与える電池用セパレータと、それを用いてなる非水リチウムイオン二次電池と、その製造方法に関する。
近年、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータ等の小型携帯電子機器のための電源として、高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池が広く用いられている。
このようなリチウムイオン二次電池は、シート状の正負の電極と、例えば、多孔質樹脂フィルムを積層し、又は捲回して、例えば、金属缶からなる電池容器に仕込んだ後、この電池容器に電解液を注入し、密封、封口するという工程を経て製造される。しかし、近年、上述したような小型携帯電子機器の一層の小型化、軽量化への要望が非常に強く、リチウムイオン二次電池についても、更なる薄型化と軽量化が求められており、従来の金属缶容器に代えて、ラミネートフィルム型の電池容器も用いられるようになっている。
また、正極材料や負極材料についても、高容量且つ高出力のリチウムイオン二次電池を提供するための研究と発明が多数なされている。しかし、このような精力的な研究と発明によっても、リチウムイオン二次電池は常温又は高温の雰囲気下で充放電を繰り返すことによって、容量の低下、出力特性の劣化、安全性の低下という問題が依然として存在する。これらの原因としては、例えば、充電時に負極にリチウムが析出する、正極活物質から金属イオンが溶出する、正極で酸化された有機溶媒がカチオンラジカルとなって負極表面で還元される、正極活物質や集電体から溶出した金属イオンが負極表面に析出する、電解液が電極材料表面で分解する等によって、フッ化リチウム等を生成して、容量に寄与するリチウムイオン量が減少し、かくして、不可逆容量が増加すること等によるとみられている(非特許文献1参照)。
このような状況の下、更に、安全性の高いリチウムイオン二次電池を求める要望が非常に高まっている。そこで、例えば、高温での熱安定性がすぐれたマンガン酸リチウムやリン酸鉄リチウムを正極材料に用いることが提案されている。しかし、マンガン酸リチウムは高温でのサイクル特性に問題があり、また、リン酸鉄リチウムは高出力化に問題があり、いずれも本格的な実用化がなされるまでには至っていない。
ここに、マンガン酸リチウムを正極に用いた場合に高温でのサイクル特性が劣化する原因は、正極活物質中のマンガンが電解液にイオンとなって溶出し、また、溶出したマンガンイオンが負極で還元されて析出することであるとみられている。
そこで、このような問題を解決するために、例えば、正極にスピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物を用いた非水電解液二次電池において、多孔質ポリエチレン樹脂フィルムに陽イオン交換樹脂を加えて、セパレータとして用いることが提案されている(特許文献1参照)。しかし、本発明者らによれば、このような非水電解液二次電池においては、セパレータの表面に露出する陽イオン交換能性官能基の割合が少ないので、溶出したマンガンイオン等の捕捉が十分でなく、また、セパレータの強度が低下するという問題がある。
また、マンガン含有複合酸化物を活物質として含む非水電解液二次電池において、セパレータの表面を陽イオン交換基で修飾して用いることが提案されている(特許文献2参照)。しかし、本発明者らによれば、この場合には、一般に、セパレータに用いられる多孔質膜の有する細孔の孔径がマンガン等の溶出した金属イオン径に比べて大きいために、陽イオン交換基と金属イオンの遭遇確率が低く、捕捉が十分でないので、高温でのサイクル特性に課題がある。
更には、正極と負極とセパレータと電解質とを備えた非水電解液二次電池において、負極、セパレータ、電解質の少なくともいずれかにキレート化剤を含有させることが提案されている(特許文献3参照)。本発明者らによれば、この場合には、添加したキレート化剤が正極や負極における酸化還元反応によって、副反応を引き起こし、電池特性を劣化させるという問題がある。
同様に、正極と負極とセパレータと電解質とを備えた非水電解液二次電池において、正極、負極、セパレータの少なくとも一つにキレート高分子を含有させることが提案されている(特許文献4参照)。しかし、本発明者らによれば、このような電池においては、キレート形成性の官能基の量が少なく、金属イオンの捕捉能が十分でないうえに、キレート高分子は非水電解液二次電池の充放電に直接関与しないので、正極や負極に含有させた場合には、非水電解液二次電池の初期容量が低下するという問題がある。
Pankaj Arora, Ralph E. White, Marc Doyle, "Capacity Fade Mechanisms and Side Reactions in Lithium-Ion Batteries", Journal of Electrochemical Society, Vol. 145, No. 10, 0ctober l998 特開2000−21381号公報 特開2002−25527号公報 特開2004−63123号公報 特開平11−121012号公報
本発明は、上述したような従来の非水電解液二次電池における問題を解決するためになされたものであって、電解液中に溶出した金属イオンを補足して、負極表面への析出を低減し、かくして、充放電を繰り返しても、容量の劣化が少ない非水リチウムイオン二次電池を与えるセパレータを提供することを目的とする。また、本発明は、そのようなセパレータを用いてなる非水リチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明によれば、ポリマー分子鎖の側鎖にアセトアセチル基を有する架橋ポリマー層を多孔質樹脂フィルムに担持させてなる電池用セパレータが提供される。
本発明によれば、上記架橋ポリマー層は、好ましくは、無孔性のイオン伝導性層である。
また、本発明によれば、正極活物質を含む正極と非水電解液と多孔質セパレータとこの多孔質セパレータを介して前記正極と電気的に絶縁されて配置された負極活物質を含む負極からなる非水リチウムイオン二次電池において、上記多孔質セパレータとして上述したセパレータを用いてなるチウムイオン二次電池が提供される。
本発明による電池用セパレータは、ポリマー分子鎖の側鎖にアセトアセチル基を有する架橋ポリマー層を多孔質樹脂フィルムに担持させてなるものであるので、このようなセパレータを備えた電池においては、上記架橋ポリマーの有するキレート形成性のアセトアセチル基によって、電解液中に溶出した金属イオンを補足することができ、その結果、負極の表面に金属の析出が抑制され、かくして、高温で充放電を繰り返しても、容量の低下が少ない非水二次電池を得ることができる。また、電解液中に溶出した金属イオンの析出による内部短絡も防止することができる。
本発明に従って、架橋ポリマー層が実質的に無孔性のイオン伝導性層であるときは、正極側で溶出した金属イオンは、負極に析出する前に、このような実質的に無孔性の架橋ポリマーの有する前記アセトアセチル基によって確実に捕捉され、かくして、本発明の電池用セパレータを用いることによって、高温でのサイクル特性にすぐれた非水二次電池を得ることができる。
本発明による電池用セパレータは、ポリマー分子鎖の側鎖にアセトアセチル基を有する架橋ポリマー層を基材多孔質樹脂フィルムに担持させてなるものである。
本発明において、基材多孔質樹脂フィルムは、平均孔径0.01〜5μmの細孔を有し、空孔率が20〜95%の範囲のものが好ましく用いられ、特に、空孔率が30〜90%のものが好ましく、40〜85%の範囲のものが最も好ましく用いられる。
本発明による電池用セパレータは、基材多孔質樹脂フィルム上に架橋ポリマー層を担持させてなるものであるので、基材多孔質樹脂フィルムの空孔率が余りに低いときは、イオン伝導経路が少なくなるので、セパレータ基材として用いても、すぐれた電池特性を有する電池を与えない。しかし、空孔率が余りに高いときは、セパレータ基材として強度が不十分であり、そこで、所要の強度を得るためには、厚いものを用いざるを得ず、そうすれば、得られる電池の内部抵抗が高くなるので好ましくない。
更に、本発明によれば、基材多孔質樹脂フィルムは、通気度が1500秒/100cc以下のものが好ましく、特に、1000秒/100cc以下のものが好ましく用いられる。多孔質樹脂フィルムの通気度が高すぎるときは、そのようなフィルム上に架橋ポリマーを担持させて電池用セパレータとして用いた場合に、イオン伝導性が低く、すぐれた電池特性を有する電池を与えない。
また、基材多孔質樹脂フィルムは、突き刺し強度が1N以上であることが好ましい。突刺し強度が1Nよりも小さいときは、セパレータ基材として用いた場合、電極間に面圧がかかったときに破断し、内部短絡を引き起こすおそれがある。
本発明においては、基材多孔質樹脂フィルムは、厚さが3〜100μmの範囲にあることが好ましい。多孔質樹脂フィルムの厚さが3μmよりも小さいときは、強度が不十分であって、セパレータ基材として用いるとき、正負の電極が相互に接触して、内部短絡を起こすおそれがある。他方、多孔質樹脂フィルムの厚さが100μmを超えるときは、セパレータの膜抵抗が増大し、レート特性の低下を招くので好ましくない。
本発明によれば、多孔質樹脂フィルムは、上述したような特性を有すれば、特に、限定されるものではないが、耐溶剤性や耐酸化還元性を考慮すれば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂からなる多孔質フィルムが好適である。しかし、なかでも、加熱されたとき、樹脂が溶融して、細孔が閉塞する性質を有し、その結果、電池に所謂シャットダウン機能を有せしめることができるところから、多孔質フィルムとしては、ポリエチレン樹脂フィルムが特に好適である。ここに、ポリエチレン樹脂には、エチレンのホモポリマーのみならず、プロピレン、ブテン、ヘキセン等のα−オレフィンとエチレンとの共重合体を含むものとする。
また、本発明によれば、ポリテトラフルオロエチレンやポリイミド等の多孔質フィルムと上記基材ポリオレフィン樹脂多孔質フィルムとの積層フィルムも、耐熱性にすぐれるところから、多孔質樹脂フィルムとして、好適に用いられる。
本発明において、架橋ポリマーは、化学架橋ポリマーと物理架橋ポリマーのいずれであってもよい。化学架橋ポリマーとは、化学反応によって形成された架橋構造を有するポリマーをいい、物理架橋ポリマーとは、ポリマー間の水素結合、静電気結合、疎水的結合、ポリマーと多価金属イオンとのキレート形成等によって形成された架橋構造を有するポリマーをいう。
化学架橋ポリマーの代表例として、例えば、モノビニル単量体を架橋剤としてのジビニル単量体と共に共重合して得られる共重合体を挙げることができる。また、化学架橋ポリマーは、側鎖に官能基を有するポリマーにその官能基と反応性を有する多官能性化合物を架橋剤として反応させることによっても得ることができる。更には、線状ポリマーに過酸化物を作用させ、又は放射線を照射し、架橋させることによっても、化学架橋ポリマーを得ることができる。
物理架橋ポリマーの代表例としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンオキシド等を挙げることができる。
特に、本発明によれば、架橋ポリマーの好ましい一例として、イソシアネート基に対して反応し得る反応性基を分子中に有するポリマーを架橋剤としての多官能イソシアネートと反応させ、架橋させて得られる架橋ポリマーを挙げることができる。上記イソシアネート基に対して反応し得る反応性基は、特に限定されるものではないが、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、イミノ基、ウレタン基、尿素基等を挙げることができる。これらのなかでは、特に、ヒドロキシ基又はカルボキシル基が好ましい。
このような架橋ポリマーによれば、架橋剤として用いる多官能イソシアネートが付加重合により架橋ポリマー中に取り込まれるため、基材多孔質樹脂フィルム上に担持させてセパレータとして用いるときに、電解液中への溶出がなく、電池特性の劣化を招かない。かくして、繰り返しの充放電による容量の劣化を抑制して、電池特性にすぐれた非水二次電池を与えることができる。
本発明によれば、架橋ポリマーは、そのポリマー分子鎖の側鎖にアセトアセチル基を有する。アセトアセチル基は次式(II)で表される。
Figure 2009087795
本発明によれば、架橋ポリマーの分子鎖の側鎖に上述したようなアセトアセチル基を有せしめるには、一つの方法として、例えば、架橋ポリマー又は架橋前のポリマー(即ち、前駆体ポリマー)に予め、ヒドロキシ基を有せしめておき、そのような架橋ポリマー又はその前駆体ポリマーにジケテンを反応させればよい。アルコールにジケテンを反応させることによって、次式(1)に示すように、アセトアセチル基を有するアセト酢酸エステルを得ることができる。このようにして、前駆体ポリマーにアセトアセチル基を有せしめたときは、その後に前駆体ポリマーを架橋させればよい。
Figure 2009087795
また、別の方法として、例えば、アセトアセチル基を有するラジカル重合性モノマーと適当な他のラジカル重合性モノマーをラジカル共重合させることによっても、分子鎖の側鎖にアセトアセチル基を有する前駆体ポリマーを得ることができ、この前駆体ポリマーを架橋させることによって、分子中にアセトアセチル基を有する架橋性ポリマーを得ることができる。
アセトアセチル基を有するラジカル重合性モノマーの好ましい一例として、例えば、次式(I)で表されるものを挙げることができる。
Figure 2009087795
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、nは1〜12の整数を示す。)
本発明によれば、このようなアセトアセチル基含有アクリレート及びアセトアセチル基含有メタクリレートから選ばれる少なくとも1種がアセトアセチル基を有するラジカル重合性モノマーとして好ましく用いられる。本発明によれば、上記一般式(I)で表されるこのようなアセトアセチル基含有(メタ)アクリレートのなかでも、特に、nが2〜6の整数であるものが好ましく用いられる。上記一般式(I)で表されるアセトアセチル基含有(メタ)アクリレートにおいて、このようにnが2〜6の範囲にあるとき、アセトアセチル基を含む側鎖がポリマーの主鎖構造に阻害されることなく、高い分子運動性を有するので、アセトアセチル基による金属イオン捕獲能の高い架橋ポリマーを得ることができる。例えば、4−アセトアセトキシブチル(メタ)アクリレートはそのようなラジカル重合性モノマーの好ましい一例である。
かくして、本発明によれば、セパレータは、多孔質樹脂フィルムに担持させた架橋ポリマーがそのポリマー分子鎖の側鎖にキレート形成性基であるアセトアセチル基を有するので、このようなセパレータを有する非水系二次電池においては、セパレータが電解液中に溶出した金属イオンを補足するので、負極の表面に金属が析出することを抑制し、その結果、充放電を繰り返しても、容量の低下を抑えることができる。また、電解液中に溶出した金属イオンの析出による内部短絡をも防止することができる。
ここに、電解液中に溶出した金属イオンとは、限定されるものではないが、主として、正極活物質から溶出した遷移金属イオンと集電体から溶出した金属イオンである。正極活物質から溶出した遷移金属イオンとは、限定されるものではないが、主として、コバルト、マンガン、ニッケル、鉄又はバナジウムのイオンである。これらの遷移金属イオンはリチウムイオンと比べてキレート形成性基であるアセトアセチル基に容易に配位して、効率的に捕捉される。溶出した金属イオンの捕捉によるサイクル特性の改善は、正極にマンガン酸リチウムを用いて、高温で充放電を繰り返した場合に顕著である。
また、本発明によれば、基材多孔質樹脂フィルムに架橋ポリマーを担持させて、ポリマーの電解液中への溶出を防いでいるので、溶出ポリマーが電極で反応することによる電池特性の劣化がない。
本発明において、架橋ポリマー層の厚さは、通常、10〜6000nmの範囲である。架橋ポリマー層の厚さが10nmよりも小さいときは、電解液に溶出した金属イオンを十分に捕捉できず、従って、高温でのサイクル特性の劣化を抑制する効果に乏しい。しかし、架橋ポリマー層の厚さが6000nmよりも大きいときは、架橋ポリマー層の膜抵抗が増大し、レート特性の低下を招くので、好ましくない。
本発明によれば、架橋ポリマー層は、無孔性のイオン伝導性層であることが望ましい。ここに、架橋ポリマー層が「無孔性である」とは、通気度が10000秒/100cc以上であって、実質的に通気度を測定することができない程度に通気性をもたないことをいう。このように、架橋ポリマーが実質的に無孔性のイオン伝導性層であるとき、正極側で溶出した金属イオンが負極に析出する前に、上記実質的に無孔性の架橋ポリマーの有する前記アセトアセチル基によって確実に捕捉され、かくして、本発明の電池用セパレータを用いることによって、サイクル特性にすぐれた非水二次電池を得ることができる。
本発明において、ポリマー分子鎖の側鎖にアセトアセチル基を有する架橋ポリマーは、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと前記アセトアセチル基含有(メタ)アクリレートを適宜の有機溶媒中、ラジカル重合開始剤を用いて共重合させ、得られた共重合体に適宜の有機溶媒中にて多官能イソシアネートを反応させることによって得ることができる。また、前述したように、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと4−アセトアセトキシブチル(メタ)アクリレートとを適宜の有機溶媒中、ラジカル重合開始剤を用いて共重合させ、更に、得られた共重合体に適宜の有機溶媒中にて加熱下に過酸化物を作用させ、又は電子線等の放射線を照射することによっても、アセトアセチル基を有する架橋ポリマーを得ることができる。
本発明によるリチウムイオン二次電池は、正極活物質を含む正極と非水電解液と多孔質セパレータとこの多孔質セパレータを介して前記正極と電気的に絶縁されて配置された、リチウムをドープ及び脱ドープできる負極活物質を含む負極からなる非水リチウムイオン二次電池において、上記多孔質セパレータが上述したようにポリマー分子鎖の側鎖にアセトアセチル基を有する架橋ポリマー層を多孔質樹脂フィルムに担持させてなるものであり、好ましくは、架橋ポリマー層が実質的に無孔性のイオン伝導性層であるものである。
本発明によれば、このようなリチウムイオン二次電池は、上述した電池用セパレータに電極を積層して、電極/セパレータ積層体を得、これを電池容器内に仕込んだ後、この電池容器内に非水電解液を注入して、上記セパレータの有する架橋ポリマーを電解液中で膨潤させることによって得ることができる。
電極、即ち、負極と正極は、通常、それぞれ導電性基材に活物質と、必要に応じて、導電剤とを樹脂バインダーにて担持させてなるシート状のものが用いられる。
上記正極活物質としては、非水リチウムイオン二次電池の正極活物質として用いられているものであれば、いずれも用いられる。そのような正極活物質として、例えば、コバルト酸リチウム、スピネル型マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、オリビン型リン酸鉄リチウム等を挙げることができる。負極活物質としても、非水リチウム二次電池の負極活物質として用いられているものであれば、いずれでも用いられる。例えば、黒鉛、非晶質炭素、炭素繊維等を挙げることができる。
非水電解液は、非水有機溶媒に電解質塩を溶解させてなり、電解質塩としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、過塩素酸リチウム等が好適に用いられる。非水電解液がカチオン重合触媒を含有する場合、カチオン重合触媒は、好ましくは、オニウム塩であり、特に、本発明によれば、カチオン重合触媒を兼ねる電解質塩としてヘキサフルオロリン酸リチウム及びテトラフルオロホウ酸リチウムから選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。
これらの電解質塩のための非水溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類や、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類や、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状エステル類を単独で、又は2種以上の混合物として用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。以下において、架橋ポリマー担持多孔質フィルムの物性と電池特性は以下のようにして評価した。
(基材多孔質樹脂フィルム及びセパレータの厚さ)
1/10000mmシックネスゲージによる測定と断面の10000倍走査型電子頭微鏡写真に基づいて求めた。
(基材多孔質樹脂フィルムの空孔率)
基材多孔質樹脂フィルムの単位面積S(cm2)当たりの重量W(g)、平均厚さt(cm)及び多孔質樹脂フィルムを構成する樹脂の密度d(g/cm3)から下式にて算出した。
空孔率(%)=(1−(100W/S/t/d))×100
(架橋性ポリマー担持多孔質フィルム(セパレータ)の通気度)
JIS P 8117に準拠して求めた。セパレータの通気度は実質的に架橋ポリマー層の通気度に等しい。
(基材多孔質樹脂フィルムの突き刺し強度)
カトーテック(株)製圧縮試験磯KES−G5を用いて突き刺し試験を行った。測定により得られた荷重変位曲線から最大荷重を読みとり、突き刺し強度とした。針は直径1.0mm、先端の曲率半径0.5mmのものを用いて、2cm/秒の速度で行った。
(架橋ポリマーのゲル分率の測定)
予め、重量が既知の架橋ポリマーを担持させた多孔質フィルム(セパレータ)を酢酸エチルに含浸し、24時間振盪して、未架橋ポリマーを酢酸エチル中に溶出させ、除去した後、酢酸エチルに不溶分のみを担持したセパレータを乾燥させ、秤量して、上記不溶分の重量を算出して、不溶分の重量/当初の架橋ポリマーの重量の比率からゲル分率を求めた。
(電極シートの調製)
正極活物質であるマンガン酸リチウム85重量部と導電助剤であるアセチレンブラック(電気化学工業(株)製デンカブラック)10重量部とバインダーであるフッ化ビニリデン樹脂(呉羽化学工業(株)製KFポリマーL#1120)5重量部を混合し、これを固形分濃度15重量%となるように、N−メチル−2−ピロリドンを用いてスラリーとした。このスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔(集電体)上に塗布し、80℃で1時間、120℃で2時間乾燥した後、ロールプレスにて加圧して、活物質層の厚さが100μmの正極シートを調製した。
また、負極活物質であるメソカーボンマイクロビーズ(大阪ガスケミカル(株)MCMB6−28)80重量部と導電助剤であるアセチレンブラック(電気化学工業(株)製デンカブラック)10重量部とバインダーであるフッ化ビニリデン樹脂(呉羽化学工業(株)製KFポリマーL#1120)10重量部を混合し、これを固形分濃度15重量%となるように、N−メチル−2−ピロリドンを用いてスラリーとした。
このスラリーを厚さ20μmの銅箔(集電体)上に厚さ200μmに塗布し、80℃で1時間乾燥し、120℃で2時間乾燥した後、ロールプレスにて加圧して、活物質層の厚さが100μmの負極シートを調製した。
比較例1
(電池の作製)
厚さ16μm、空孔率40%、通気度300秒/cc、突き刺し強度3.0Nの多孔質ポリエチレン樹脂フィルムを用意した。前記電極シートの調製において得た44mm角の負極シート、上記多孔質フィルム及び前記電極シートの調製において得た42mm角の正極シートをこの順序に積層し、これをアルミニウムラミネートパッケージに仕込んだ後、パッケージ内に1.0モル/L濃度にてヘキサフルオロリン酸リチウムを溶解させたエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート(重量比1/1)混合溶媒からなる電解液を注入し、次いで、パッケージを封口して、リチウムイオン二次電池Aを組み立てた。
製造例1
還流冷却管を備えた500mL容量の三つ口フラスコにメチルメタクリレート90g、4−ヒドロキシブチルアクリレート6.3g、酢酸エチル67g、N,N’−アゾビスイソブチロニトリル0.2gを投入し、窒素ガスを導入しながら、30分間攪拌混合した後、温度64℃に加熱した。
約1時間経過したとき、ラジカル重合が始まって、反応混合物の粘度が上昇し始めた。そのまま、8時間重合を続けた後、約40℃まで冷却し、再び、N,N’−アゾビスイソブチロニトリル0.1gを加え、70℃に再度加熱して、更に、8時間、後重合を行なった。この後、約40℃まで冷却し、酢酸エチル166gを加え、全体が均一になるまで攪拌混合して、ヒドロキシ基を有するアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液Aを得た。
製造例2
製造例1で得られたヒドロキシ基を有するアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液A100gにトリエチルアミン0.50gを加え、水浴で20℃以下に冷却しながら、ジケテン1.2gを加えて2時間攪拌した。次いで、30℃で5時間攪拌して、ヒドロキシ基にジケテンを付加重合させて、アセトアセチル基を有するアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液Bを得た。このアクリレート共重合体は、その100重量部あたりにアセトアセチル基4.4重量部を有するものであった。
製造例3
還流冷却管を備えた500mL容量の三つ口フラスコにメチルメタクリレート89g、4−ヒドロキシブチルアクリレート1g、4−アセトアセトキシブチルアクリレート10g、酢酸エチル67g及びN,N’−アゾビスイソブチロニトリル0.2gを投入し、窒素ガスを導入しながら、30分間攪拌混合した後、温度64℃に加熱した。
約1時間経過したとき、ラジカル重合が始まって、反応混合物の粘度が上昇し始めた。そのまま、8時間重合を続けた後、約40℃まで冷却し、再び、N,N’−アゾビスイソブチロニトリル0.1gを加え、70℃に再度加熱して、更に、8時間、後重合を行なった。この後、約40℃まで冷却し、酢酸エチル166gを加え、全体が均一になるまで攪拌混合して、アセトアセチル基を有するアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液Cを得た。このアクリレート共重合体は、その100重量部あたりにアセトアセチル基4.4重量部を有するものであった。
製造例4
製造例1で得られたアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液A20gと架橋剤ベンゾイルパーオキサイド0.06gを酢酸エチル3.4gに溶解させて、塗布液を調製し、25重量%濃度のポリマー溶液Dを調製した。
このポリマー溶液Dに酢酸エチルを加え、室温で攪拌して、濃度8.3重量%の均一なポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を前記と同じ多孔質ポリエチレン樹脂フィルムの片面にワイヤーバー(#20)にて塗布した後、60℃で加熱乾燥して、酢酸エチルを揮散させ、次いで、これを90℃の恒温器に168時間投入して、アクリレート共重合体をパーオキサイド架橋させ、かくして、片面に塗布厚み0.5μmで架橋ポリマーを担持させた架橋ポリマー担持多孔質フィルム1を得た。この架橋ポリマーのゲル分率は45.3%であった。
製造例5
製造例2で得られたアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液B20gと架橋剤ベンゾイルパーオキサイド0.06gを酢酸エチル4.0gに溶解させて、塗布液を調製し、25重量%濃度のポリマー溶液Eを調製した。
このポリマー溶液Eに酢酸エチルを加え、室温で攪拌して、濃度8.3重量%の均一なポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を前記と同じポリエチレン樹脂多孔質フィルムの片面にワイヤーバー(#20)にて塗布した後、60℃で加熱乾燥して、酢酸エチルを揮散させ、次いで、これを90℃の恒温器に168時間投入して、アクリレート共重合体をパーオキサイド架橋させ、かくして、片面に塗布厚み0.5μmのアセトアセチル基を有する架橋ポリマーを担持させた架橋ポリマー担持多孔質フィルム2を得た。この架橋ポリマーのゲル分率は47.8%であった。
製造例6
製造例3で得られたアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液C20gと架橋剤ベンゾイルパーオキサイド0.06gを酢酸エチル4.0gに溶解させて、塗布液を調製し、25重量%濃度のポリマー溶液Fを調製した。
このポリマー溶液Fに酢酸エチルを加え、室温で攪拌して、濃度8.3重量%の均一なポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を前記と同じポリエチレン樹脂多孔質フィルムの片面にワイヤーバー(#20)にて塗布した後、60℃で加熱乾燥して、酢酸エチルを揮散させ、次いで、これを90℃の恒温器に168時間投入して、アクリレート共重合体をパーオキサイド架橋させ、かくして、片面に塗布厚み0.5μmのアセトアセチル基を有する架橋ポリマーを担持させた架橋ポリマー担持多孔質フィルム3を得た。この架橋ポリマーのゲル分率は47.1%であった。
製造例7
製造例3で得られたアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液C20gと架橋剤としての多官能イソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート/トリメチロールプロパンアダクト体、酢酸エチル溶液、固形分25%、日本ポリウレタン工業(株)製コロネートHL)0.24gを酢酸エチル4.0gに溶解させて、塗布液を調製し、25重量%濃度のポリマー溶液Gを調製した。
このポリマー溶液Gに酢酸エチルを加え、室温で攪拌して、濃度8.3重量%の均一なポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を前記と同じ基材ポリエチレン樹脂多孔質フィルムの片面にワイヤーバー(#20)にて塗布した後、60℃で加熱乾燥して、酢酸エチルを揮散させ、次いで、これを90℃の恒温器に168時間投入して、アクリレート共重合体をイソシアネート架橋し、かくして、片面に塗布厚み0.5μmのアセトアセチル基を有する架橋ポリマーを担持させた架橋ポリマー担持多孔質フィルム4を得た。この架橋ポリマーのゲル分率は60.3%であった。
比較例2
前記負極シートと正極シートの間に前記架橋ポリマー担持多孔質フィルム1をその多孔質フィルムが負極シートに対面し、架橋ポリマーが正極シートに対面するように配置積層し、得られた積層物をアルミニウムラミネートパッケージ内に入れ、1.0モル/L濃度でヘキサフルオロリン酸リチウムを溶解させたエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート(重量比1/1)混合溶媒からなる電解液を注液し、次いで、パッケージを封口して、リチウムイオン二次電池Bを組み立てた。
実施例1
前記負極シートと正極シートの間に前記架橋ポリマー担持多孔質フィルム2、3及び4をそれぞれ、その多孔質フィルムが負極シートに対面し、架橋ポリマーが正極シートに対面するように配置積層し、得られた積層物をアルミニウムラミネートパッケージ内に入れ、1.0モル/L濃度でヘキサフルオロリン酸リチウムを溶解させたエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート(重量比1/1)混合溶媒からなる電解液を注液し、次いで、パッケージを封口して、リチウムイオン二次電池C、D及びEを組み立てた。
製造例8
製造例3において、メチルメタクリレート89g、4−ヒドロキシブチルアクリレート1g及び4−アセトアセトキシブチルアクリレート10gに代えて、メチルメタクリレート89.6g、4−ヒドロキシブチルアクリレート1g及び2−アセトアセトキシエチルメタクリレート9.4gを用いた以外は、同様にして、アセトアセチル基を有するアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液Hを得た。このアクリレート共重合体は、その100重量部あたりにアセトアセチル基4.4重量部を有するものであった。
製造例9
製造例3において、メチルメタクリレート89g、4−ヒドロキシブチルアクリレート1g及び4−アセトアセトキシブチルアクリレート10gに代えて、メチルメタクリレート87.8g、4−ヒドロキシブチルアクリレート1g及び6−アセトアセトキシヘキシルアクリレート11.2gを用いた以外は、同様にして、アセトアセチル基を有するアクリレート共重合体の酢酸エチル溶液Iを得た。このアクリレート共重合体は、その100重量部あたりにアセトアセチル基4.4重量部を有するものであった。
製造例10
製造例7において、酢酸エチル溶液Cに代えて、それぞれ酢酸エチル溶液H及びIを用いた以外は、同様にして、アクリレート共重合体をイソシアネート架橋させて、それぞれ架橋ポリマー担持多孔質フィルム5及び6を得た。架橋ポリマー担持多孔質フィルム5及び6に担持された架橋ポリマーのゲル分率はそれぞれ、60.9%及び65.1%であった。
実施例2
前記負極シートと正極シートの間に前記架橋ポリマーを担持させた多孔質ポリエチレン樹脂フィルム5及び6をそれぞれ、その多孔質フィルムが負極シートに対面し、架橋ポリマーが正極シートに対面するように配置積層し、得られた積層物をアルミニウムラミネートパッケージ内に入れ、1.0モル/L濃度でヘキサフルオロリン酸リチウムを溶解させたエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート(重量比1/1)混合溶媒からなる電解液を注液し、次いで、パッケージを封口して、リチウムイオン二次電池F及びGを組み立てた。
(実施例及び比較例でられた電池の放電特性)
上記実施例及び比較例において得られたそれぞれのラミネートシール型リチウムイオン二次電池について、その放電特性を調べた。即ち、それぞれの電池について、一定温度(25℃)下、定電流値4mA、定電圧4.2Vにて充電し、次いで、定電流値4mAにて2.75Vまで放電することを1サイクルとして、これを3サイクル繰り返し、3サイクル目の放電で得られた容量を初期の5時間率放電容量として求めた。また、3サイクル目の充電容量に対する放電容量の比率を初期の充放電効率として求めた。ここで、5時間率放電容量とは、満充電状態から所定の放電停止電圧まで放電した場合に、5時間放電を維持できる電流値で放電したときの放電容量をいう。
次に、定電流値4mA、定電圧4.2Vにて充電し、この後、定電流値40mAにて2.75Vまで放電して、0.5時間率放電容量を求め、前記初期の5時間率放電容量に対する0.5時間率放電容量の百分率(%)にてレート特性を評価した。ここで、0.5時間率放電容量とは、満充電状態から所定の放電停止電圧まで放電した場合に、0.5時間放電を維持できる電流値で放電したときの放電容量をいう。
その後、定電流値20mA、定電圧4.2Vにて充電し、定電流値20mAにて2.75Vまで放電することをサイクルとし、50℃の恒温槽内で100サイクル充放電を繰り返した。得られた結果から、50℃での充放電を開始した1サイクル目の放電容量に対する100サイクル目の放電容量の百分率(%)にて100サイクル後容量維持率を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2009087795
表1に示す結果から、本発明に従って、分子中にアセトアセチル基を有する架橋ポリマーを基材多孔質樹脂フィルム上に担持させてなるセパレータを用いることによって、電解液中に溶出した金属イオンが上記アセトアセチル基に効率よく捕捉され、その結果、初期容量、初期の充放電効率及びレート特性の低下を最小限に抑制し、しかも、高温で充放電を繰り返しても、容量の劣化が少なく、長期信頼性にすぐれたリチウムイオン二次電池を得ることができる。

Claims (6)

  1. ポリマー分子鎖の側鎖にアセトアセチル基を有する架橋ポリマー層を多孔質樹脂フィルムに担持させてなる電池用セパレータ。
  2. 架橋ポリマーが、分子鎖の側鎖にヒドロキシ基を有するポリマーにジケテンを反応させて分子鎖の側鎖にアセトアセチル基を有するポリマーを得、このポリマーを架橋させてなるものである請求項1に記載の電池用セパレータ。
  3. 架橋ポリマーがアセトアセチル基を有するラジカル重合性モノマーをポリマー鎖の構成成分単位として有するものである請求項1に記載の電池用セパレータ。
  4. アセトアセチル基を有するラジカル重合性モノマーが一般式(I)
    Figure 2009087795
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、nは1〜12の整数を示す。)
    で表されるアセトアセチル基含有アクリレート及びアセトアセチル基含有メタクリレートから選ばれる少なくとも1種である請求項3に記載の電池用セパレータ。
  5. 架橋ポリマーがイソシアネート基に対して反応し得る反応性基を分子中に有するポリマーを架橋剤としての多官能イソシアネートと反応させ、架橋させて得られるものである請求項1に記載の電池用セパレータ。
  6. 架橋ポリマー層が無孔性のイオン伝導性層である請求項1に記載の電池用セパレータ。
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