JP5370217B2 - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
ICチップのパッケージ方法として、いわゆるWLP(Wafer Level Package)法がある。WLP法はウエハ状態でウエハに封止膜や配線の形成を行った後、そのウエハをチップサイズに切り出して個片化した半導体装置を製造する方法である。これにより、内蔵するICチップとほぼ同じサイズの小型パッケージ(半導体装置)を製造することができる。
このWLP法においてウエハ状態でウエハに封止樹脂層を形成する際、未硬化の封止樹脂層となる材料の硬化収縮によって生じる応力のためにウエハに反りが発生してしまうので、封止樹脂層に切り込みを形成してウエハの反りを低減する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−218144号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、ウエハの反りは低減されているものの反りが残っているので、例えばウエハの裏面を研削してウエハの厚みを薄くする際に、反った状態のウエハを薄型化することは困難であり、半導体装置をより薄型化する等の加工が困難であった。
本発明の課題は、薄型化した半導体装置を提供することである。
以上の課題を解決するため、本発明の一の態様は、半導体基板及び前記半導体基板の一方の面に形成された複数の接続端子を備えた基板の前記接続端子に再配線の一端部が接続された半導体装置の製造方法において、
前記半導体基板の他方の面を研削して、その厚みを薄くする基板薄型化工程と、
前記基板の一方の面側に封止膜を貼付するとともに、その基板の周囲を囲うフレームに前記封止膜を貼付する樹脂膜貼付工程と、
前記封止膜を介して前記フレームに固定された前記基板における前記再配線の他端部の上方に対応する前記封止膜部分に、前記再配線を露出させるビアホールを形成するビアホール形成工程と、
前記ビアホール内に前記再配線と接続するコンタクト部を形成するとともに、前記コンタクト部の上端と一体のランド部を前記封止膜上に形成する外部端子形成工程と、
を備え
前記外部端子形成工程は、前記ビアホール内と前記封止膜上にメッキを施す工程を含み、前記ランド部に相当する前記メッキ上に拡散抑制層を形成し、その拡散抑制層をマスクとして前記メッキをエッチングすることにより、前記ランド部を形成することを特徴としている。
また、前記ランド部に半田端子を形成する半田端子形成工程を備えてもよい
また、本発明の他の態様は、上記した半導体装置の製造方法によって製造される半導体装置であって、
前記再配線の他端部は前記ランド部よりも占有する面積が小さく形成されていることを特徴としている。
好ましくは、前記ランド部の下方に前記再配線とは異なる再配線が形成されている。
本発明によれば、半導体装置を薄型化することができる。
本発明の実施形態1に係る半導体装置を示す断面図である。 実施形態1に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態1に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態1に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態1に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態1に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 図6の矢印VII方向からの矢視図である。 実施形態1に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態1に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態1に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態1に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態1に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態1に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 半導体装置の変形例であって、拡散抑制層がない半導体装置を示す断面図である。 半導体装置の変形例であって、高密度に形成された再配線の配置例を示す説明図である。 図15のXVI−XVI線における断面図である。 半導体装置の変形例であって、拡散抑制層がない半導体装置を示す断面図である。 本発明の実施形態2に係る半導体装置を示す断面図である。 実施形態2に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態2に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態2に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態2に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 半導体装置の変形例であって、拡散抑制層がない半導体装置を示す断面図である。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る半導体装置1Aを示す断面図である。
半導体装置1Aは、図1に示すように、基板15の表面に再配線27、ガラス繊維を含有する封止膜19、中継電極28、半田端子23等を形成してなる。
基板15は、図1に示すように、半導体デバイスウェハ10に絶縁膜14が積層されてなる。
半導体デバイスウェハ10は、図1に示すように、シリコン等からなる半導体基板11と、金属等の導電性材料からなる複数の接続パッド(接続端子)12と、酸化シリコン等の絶縁性材料からなるパッシベーション膜13等を備えている。
半導体基板11の内部や表面には、トランジスタ等の電気素子や配線等が形成されている。接続パッド12は半導体基板11上の配線と接続されている。パッシベーション膜13は半導体基板11の表面に形成され、電気素子や配線等を被覆する。また、パッシベーション膜13には、接続パッド12を露出させる開口13aが設けられている。図1に示すように、開口13aは接続パッド12よりも小さい。
パッシベーション膜13の表面には、エポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂等からなる絶縁膜14が形成されている。絶縁膜14には、ポリイミド(PI)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)等の高機能プラスチック材料、エポキシ系、フェノール系、シリコン系等のプラスチック材料、またはこれらの複合材料等を用いることができる。
絶縁膜14には、接続パッド12を露出させる開口14aが設けられている。開口14aは例えばレーザにより形成することができる。図1に示すように、絶縁膜14の開口14aはパッシベーション膜13の開口13aよりも小さく、開口14aの外周部で接続パッド12と絶縁膜14とが密着している。
再配線27は、電解めっき用シード層16及び主層17を有している。
電解めっき用シード層16は、銅等の金属を含み、絶縁膜14の表面の一部及び開口14aから露出した接続パッド12の上部に形成されている。電解めっき用シード層16は、200nm〜2000nmの厚さが好ましい。電解めっき用シード層16の一端部は、開口13aと開口14aを通じて接続パッド12に接続されている。
電解めっき用シード層16の表面には銅等の導電性材料からなる主層17が形成されている。主層17は1μm〜10μmの厚さが好ましい。再配線27の一端部27aは、接続パッド12上に位置し、接続パッド12に接続されている。
再配線27及び絶縁膜14の表面には、接着剤層18を介して封止膜19が設けられている。
接着剤層18は、例えば、エポキシ系の材料からなる接着剤が硬化してなり、封止膜19を半導体デバイスウェハ10(基板15)に接着している。
封止膜19は、例えば、ガラス繊維からなる布、シリカフィラー、或いはアラミド繊維等の低熱膨張率の添加材を含有した、エポキシ系やポリイミド系等の樹脂のフィルム材である。封止膜19は、15μmより厚く、例えば15μm〜40μmの厚さを有し、好ましくは20μm〜30μmの厚さを有する。接着剤層18は、熱硬化時の収縮を抑えるため、封止膜19より薄い方が好ましい。
また、封止膜19の熱膨張率は、例えば6[ppm/℃]であり、半導体基板11を構成するシリコンの熱膨張率に近似した或いは同じ値を有している。封止膜19の熱膨張率は、含有する低熱膨張率の添加材の割合等を調整することによって所望する値に調整されている。
この封止膜19と接着剤層18には、再配線27を露出させるビアホール20aが形成されている。
中継電極28は、ともに銅等の導電性材料を含むコンタクト部20及びランド部21を有している。
再配線27の一端部27aとは反対側の他端部27bの上面に、ビアホール20aが位置しており、そのビアホール20a内にコンタクト部20が埋設されている。中継電極28は、コンタクト部20の下端において再配線27に接続されている。なお、コンタクト部20は、横方向断面が円形であり、その幅(径)が再配線27の他端部27bの幅と同じか或いは小さく設定されている。
コンタクト部20の上端及びその上端周囲の封止膜19上には、銅等の導電性材料からなるランド部21が形成されている。
ランド部21は、コンタクト部20と一体に形成されている。ランド部21は、横方向断面が円形であり、その幅(径)は、コンタクト部の幅(径)より大きい。封止膜19上のランド部21の厚みは、例えば、10μm〜25μmであり、好ましくは10μm〜15μmである。
ランド部21の表面には、拡散抑制層22が形成されている。この拡散抑制層22を介してランド部21を被覆する半田端子23が設けられている。
拡散抑制層22は、半田端子23からのSnがランド部21に拡散することを抑制するために設けられている。例えば、電源IC向け等の大電流を流すICパッケージ(半導体装置)の場合、エレクトロマイグレーションによりSn拡散スピードが大きく、カーケンドールボイドなどの欠陥が発生する問題が生じることがあるので、拡散抑制層22によってSn拡散を抑制することで改善できる。
なお、ランド部21の表面に生じるSn拡散層は3μm〜5μm程度であるので、ランド部21の厚みを10μm〜15μmあるいはそれ以上の厚みに形成することによって、Sn拡散による影響を殆どないものとすることができる。この場合、Sn拡散を抑制する必要がないので、図14の半導体装置1Aaに示すように、拡散抑制層22を設けなくてもよい。
次に、半導体装置1Aの製造方法について、図2〜図13を用いて説明する。
まず、図2に示すように、半導体デバイスウェハ10の表面に絶縁膜14を設け、その絶縁膜14にフォトリソグラフィでパターニングを施して接続パッド12に対応する位置に開口14aを形成し、基板15を形成する。
次に、スパッタ等の気相堆積法により基板15における絶縁膜14の全面及び接続パッド12の全面を覆う電解めっき用シード層16を形成する。次いで、電解めっき用シード層16上の主層17を形成しない位置及びアライメントマークを形成しない位置(半導体デバイスウェハ10の周縁部の複数箇所)に再配線レジスト(図示省略)を形成し、電解めっき用シード層16を陰極とする電解めっきにより再配線レジスト(図示省略)が形成されていない部分に銅メッキを施し、主層17を形成する。
その後、図3に示すように、再配線レジストを除去し、さらにソフトエッチングによって主層17が形成されていない部分の電解めっき用シード層16を除去することで再配線27が完成する。なお、このとき主層17の一部もエッチングされるが、主層17は電解めっき用シード層16と比較して充分に厚いため影響はない。
また、主層17と同じ材料、同一製造プロセスで、基板15上にアライメントマーク30を形成している。
次に、図4に示すように、半導体デバイスウェハ10における半導体基板11の裏面を、汎用のウエハグラインディング装置により研削して、半導体基板11の厚みを例えば50μm程度に薄くする。なお、基板15(半導体デバイスウェハ10)に再配線27を形成した段階では、基板15に反りを生じさせてしまう構成(例えば、熱硬化する封止樹脂層)は無く、基板15は平面性を保っているので、半導体基板11を容易に研削することができ、基板15を薄型化することができる。
次に、図5、図6に示すように、一方の面に銅薄膜25が設けられ、他方の面に接着剤18aが塗布された封止膜19を配置する。
基板15の再配線27が封止膜19の接着剤18aが塗布されている面に対向するように基板15を搬送する。ここで封止膜19には、基板15(半導体デバイスウェハ10)のアライメントマーク30に対応する位置に、あらかじめアライメント用開口部31が形成されている。このアライメント用開口部31は、アライメントマーク30に比べて十分に大きい数mmの口径を有しており、基板15に対する封止膜19のアライメント精度は要求されないようになっている。搬送された基板15のアライメントマーク30がこのアライメント用開口部31から視認することによって相対的な位置合わせを行う。位置合わせ後、封止膜19及び基板15の少なくとも一方を移動して、封止膜19の接着剤18aを基板15に貼付する。
引き続き、図5〜図7に示すように、基板15(半導体デバイスウェハ10)の周囲を囲う位置に配された、基板15を搬送する治具である金属製のフレーム40及び封止膜19の少なくとも一方を移動して、貼付された基板15の周囲で一部露出した接着剤18aをフレーム40に貼付する。図7は、図6の矢印VII方向からの矢視図である。
この接着剤18aが熱硬化性樹脂である場合、熱硬化することで接着剤層18になる。
そして、接着剤層18は、基板15に封止膜19を取り付けるばかりでなく、中央において基板15を固定し、基板15の外周においてフレーム40に固定することで、薄型化された基板15をフレーム40と一体的に取り扱うことが可能になる。つまり、基板15のみでは薄すぎて、後工程で例えば基板15の周縁等を接触によって損傷しやすくまた変形により取り扱いにくいことがあるが、薄型化された基板15が接着剤層18を介してフレーム40に固定されていることで、基板15をフレーム40ごと取り扱うことができ、基板15を保護しながら基板15の搬送や基板15に対する加工を容易に行なうことができるようになる。
また、ここで熱硬化する構成は接着剤層18のみであり、接着剤層18は、樹脂膜19に比べて極めて薄く形成されているので接着剤18aが熱硬化する際に、接着剤18aが硬化収縮による応力は小さく、また基板15の周囲の外では、剛直なフレーム40が接着剤18aを固定しているため、基板15の下面に位置する接着剤18aの収縮を抑え、ひいては収縮の応力による基板15の反りを抑える。なお接着剤層18は、封止膜19と基板15との接着も兼ねているので効率よく製造することができる。
次に、図8に示すように、基板15上のアライメントマーク30の位置を基準にして、例えば、COレーザやUVレーザなどのレーザを封止膜19に向けて照射するレーザビア加工を施して、再配線27の他端部27bの上方に対応する位置の接着剤層18及び封止膜19にビアホール20aを形成し、再配線27を露出させる。
なお、封止膜19にビアホール20aを形成する場合、COレーザによるレーザビア加工が好ましい。また、このとき再配線27の一部にもレーザが当たるが、再配線27は1〜12μm程度の充分な厚みを有しているので、再配線27にはレーザビア加工による影響はない。
次に、図9に示すように、無電解めっきによりビアホール20a内に薄く銅メッキを形成し、その銅メッキと封止膜19上の銅薄膜25を一体にする。その後、銅薄膜25をシード層とする電解めっきによって、ビアホール20a内および封止膜19上に厚膜の銅メッキを施し、厚膜金属層26を形成する。
なお、予め封止膜19の上面に銅薄膜25を設けずに、銅薄膜25のない封止膜19にビアホール20aを形成した後、無電解メッキによりビアホール20a内から封止膜19上にわたって連続した銅製のシード層を形成してもよい。そして、そのシード層を用いる電解めっきにより厚膜金属層26を形成するようにしてもよい。
次に、図10に示すように、ビアホール20aの上方に対応しランド部21となる部分にレジストマスクを配して、厚膜金属層26をパターンエッチングすることにより、ビアホール20a内のコンタクト部20、及び封止膜19上とコンタクト部20上のランド部21を有する中継電極28が形成される。コンタクト部20は、再配線27とランド部21を接続している。
なお、ランド部21となる厚膜金属層26のエッチングによるパターニングで中継電極28を形成することに限定されない。例えば、図8に示すビアホール20a内に無電解めっきで銅メッキを形成し、この銅メッキを封止膜19上の銅薄膜25と一体化した後、封止膜19(銅薄膜25)上でランド部21を形成しない位置にレジストマスクを設け、銅メッキ及び銅薄膜25をシード層とする電解めっきによりレジストマスクが形成されていない部分に選択的に銅メッキを施してコンタクト部20とランド部21を形成する。その後、レジストマスクを除去し、さらにランド部21が形成されていない部分の銅薄膜25をソフトエッチングにより除去して、互いに分離された各ランド部21をそれぞれ有する複数の中継電極28を形成してもよい。
次に、図11に示すように、ランド部21の表面に無電解めっきによって、Ni/Auメッキを施し、拡散抑制層22を形成する。なお図14の構造の場合、拡散抑制層22を形成しない。
次に、図12に示すように、拡散抑制層22とともにランド部21を被覆する略球形状の半田端子23を形成する。この半田端子23を形成する際に、拡散抑制層22内にニッケルメッキ部分が残っていれば、拡散抑制層22における金メッキ部分は半田端子23中に拡散してもよい。
なお、ランド部21は、少なくとも10μmの厚みを有しており、封止膜19からその厚み分盛り上がったNSMD(Non-Solder Mask Defined)端子構造であるので、半田端子23に接する表面積が大きく、その凸状のランド部21に被さる半田端子23は、ランド部21に強く接合している。
次に、図13に示すように、基板15を所定のダイシングラインに沿いダイシングして、フレーム40と分離するとともに複数の半導体装置1Aに個片化することで、半導体装置1Aが製造される。
以上のように、本実施形態1によれば、基板15に反りが生じない段階で半導体基板11を容易に研削して薄型化することができるので、その薄型化された基板15を備える半導体装置1Aの薄型化を図ることができる。
また、薄型化された基板15は、封止膜19に貼付されてフレーム40に固定されて、そのフレーム40ごと取り扱うことができるので、基板15の搬送や基板15に対する加工を容易に行なうことができ、半導体装置1Aを好適に製造することができる。
また、基板15上で熱硬化させる構成は、接着剤層18のみであり、封止膜19より薄く形成されているので、基板15に生じる反りを最低限に抑えることができる。特に、接着剤層18を熱硬化させる際、基板15は封止膜19に支持されてフレーム40に固定されているので、基板15の反りはより一層生じにくくなっている。
また、基板15に貼付された封止膜19の熱膨張率は、半導体基板11を構成するシリコンに近似した値を有しているので、半導体装置1Aが使用される環境温度に変化がある場合でも、半導体装置1A自体の膨張や収縮を妨げることはない。具体的には、半導体装置1Aの半田端子23をメイン基板(回路基板)の配線端子に接合して実装する際の高温時とその前後の常温時に、半導体装置1Aは好適に膨張、収縮するので、半導体装置1Aがメイン基板の膨張と収縮に追従する熱応力緩和機構を妨げることがない。
また、半導体装置1Aにおいて、封止膜19上に形成されているランド部21は、NSMD端子構造を有しており、ランド部21と半田端子23との接合強度は強く安定したものになっている。その接合強度が強いことにより、ランド部21と半田端子23との界面に掛かる応力が分散されやすくなっている。このようなランド部21と半田端子23との接合構造は、半導体装置1Aをメイン基板に実装する際の熱応力に対しても強い構造であるとともに、実装した後も強い構造を維持することができるので、ランド部21と半田端子23は破断しにくく半導体装置1Aの製品安定性が向上する。
また、半導体装置1Aにおいて、再配線27の他端部27bとランド部21(半田端子23)を電気的に接続するコンタクト部20を形成するためのビアホール20aは、レーザビア加工により形成されるので、そのビアホール20aの幅(径)をランド部21の幅(径)に比べて小さく形成でき、コンタクト部20を細く形成することができる。この細く形成されるコンタクト部20に応じて、再配線27の他端部27bを従来よりも小さくすることができ、図1に示すように、ランド部21の下方の絶縁膜14上に再配線27のない領域をつくることができる。なお、ランド部21は半田端子23を良好に接合するために、所定の大きさが必要になっている。
そして、この再配線27のない絶縁膜14上の領域は、他の再配線を設けるためのスペースや互いに隣接する再配線間での短絡を防止するためのスペースとして利用することで、より再配線の実装密度を向上することが可能になる。
具体的に、図15、図16に示すように、半導体装置1Bにおける再配線27の間の絶縁膜14上には、再配線27とは異なる再配線271,272,273,274が設けられており、再配線271と再配線274は、それぞれ半田端子23,23の下方に位置し、ランド部21の下方に形成されている。
このように、再配線27の他端部27bがランド部21よりも占有する面積を小さくすることによれば、当該再配線27の他の再配線を形成するスペースを確保することができるので、高密度に複数の再配線を形成する際に、配線パターンの自由度が高くなり、好適に半導体装置1Bを製造することができる。
なお、図17の半導体装置1Bbに示すように、拡散抑制層22を設けていなくてもよい。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る半導体装置について説明する。なお、実施形態1と同様の構成については、同符号を付して説明を割愛する。
半導体装置1Cは、図18に示すように、半導体デバイスウェハ10に絶縁膜14が積層されてなる基板15の表面に、再配線27、ガラス繊維を含有する封止膜19、コンタクト部20及びランド部21を備える中継電極28、半田端子23等を備えており、ランド部21の上面に拡散抑制層24が形成されているが、ランド部21の側面には、拡散抑制層24が形成されていない。したがって半導体装置1Cは、ランド部21の側面が半田端子23と直接接している構造になっている。
次に、半導体装置1Cの製造方法について、図9、図19〜図22を用いて説明する。なお、図2〜図6、図8の工程については実施形態1と同様である。
まず、図9に示すように、薄型化されてフレーム40に固定されている基板15における封止膜19上およびビアホール20a内に、厚膜金属層26を形成する。
次に、図19に示すように、ランド部21を形成しない位置を覆うレジスト50を設けて、厚膜金属層26をシード層とする電解めっき(パターンメッキ)によってNi/Auメッキを施し、レジスト50が形成されていない部分の厚膜金属層26上に、拡散抑制層24を形成する。
次に、図20に示すように、レジスト50を除去し、さらに拡散抑制層24をマスクとして、厚膜金属層26をパターンエッチングすることにより、ランド部21を形成するとともにビアホール20a内にコンタクト部20を形成する。
次に、図21に示すように、拡散抑制層24とともにランド部21を被覆する略球形状の半田端子23を形成する。なお、半田端子23を形成する際に、半田端子23を形成する際に、拡散抑制層24内にニッケルメッキ部分が残っていれば、拡散抑制層24における金メッキ部分は半田端子23中に拡散してもよい。
次に、図22に示すように、基板15を所定のダイシングラインに沿いダイシングして、複数の半導体装置1Cに個片化することで、半導体装置1Cが製造される。
以上の本実施形態2によっても、実施形態1と同様に、半導体基板11を容易に研削して薄型化することができるので、その薄型化された基板15を備える半導体装置1Cの薄型化を図ることができる。
また、薄型化された基板15は、封止膜19に貼付されてフレーム40に固定され、フレーム40ごと取り扱うことができるので、基板15の搬送や基板15に対する加工を容易に行なうことができ、半導体装置1Cを好適に製造することができる。
また、半導体装置1Cのランド部21も、NSMD(Non-Solder Mask Defined)端子構造となっているので、ランド部21と半田端子23との接合強度を強く安定させている。
なお、図23の半導体装置1Ccに示すように、拡散抑制層24を設けていなくてもよい。
なお、以上の実施の形態においては、半導体基板11の裏面側を研削して薄型化した後の基板15を封止膜19に貼付してフレーム40に固定するとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、基板15を封止膜19に貼付してフレーム40に固定した後に半導体基板11の裏面側を研削してもよい。封止膜19に支持されてフレーム40に固定されている基板15は、その平面性が維持されているので、この状態でも半導体基板11を好適に研削して薄型化することができる。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1A、1B、1C 半導体装置
10 半導体デバイスウェハ
11 半導体基板
12 接続パッド(接続端子)
13 パッシベーション膜
14 絶縁膜
15 基板
16 電解めっき用シード層
17 主層
18 接着剤層
19 封止膜
20 コンタクト部
20a ビアホール
21 ランド部
22、24 拡散抑制層
23 半田端子
25 銅薄膜
26 厚膜金属層
27 再配線
27a 一端部
27b 他端部
40 フレーム
50 レジスト

Claims (4)

  1. 半導体基板及び前記半導体基板の一方の面に形成された複数の接続端子を備えた基板の前記接続端子に再配線の一端部が接続された半導体装置の製造方法において、
    前記半導体基板の他方の面を研削して、その厚みを薄くする基板薄型化工程と、
    前記基板の一方の面側に封止膜を貼付するとともに、その基板の周囲を囲うフレームに前記封止膜を貼付する樹脂膜貼付工程と、
    前記再配線の他端部の上方に対応する前記封止膜部分に、前記再配線を露出させるビアホールを形成するビアホール形成工程と、
    前記ビアホール内に前記再配線と接続するコンタクト部を形成するとともに、前記コンタクト部の上端と一体のランド部を前記封止膜上に形成する外部端子形成工程と、
    を備え
    前記外部端子形成工程は、前記ビアホール内と前記封止膜上にメッキを施す工程を含み、前記ランド部に相当する前記メッキ上に拡散抑制層を形成し、その拡散抑制層をマスクとして前記メッキをエッチングすることにより、前記ランド部を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記ランド部に半田端子を形成する半田端子形成工程と、
    を備えることを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法によって製造される半導体装置であって、
    前記再配線の他端部は前記ランド部よりも占有する面積が小さく形成されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 前記ランド部の下方に前記再配線とは異なる再配線が形成されていることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
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