JP5369915B2 - エアジェット織機における緯糸張力付与装置 - Google Patents

エアジェット織機における緯糸張力付与装置 Download PDF

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Description

本願発明は、エアジェット織機において、緯入れされた緯糸端を空気流により引張し、緯糸に張力を付与する緯糸張力付与装置に関する。
緯糸張力付与装置は種々の構成のものが提案されているが、変形筬への影響を無くし、緯糸への張力付与機能を高めた構成として、例えば、特許文献1に開示された緯糸張力付与装置が知られている。
特許文献1は、変形筬の織機後方側に噴射パイプを設置し、前記噴射パイプに対向させて変形筬の織機前方側に吸引パイプを設置した構成である。前記吸引パイプはその吸引口と終端部を前記変形筬の緯糸案内溝内に臨ませ、その中央の突出部を前記緯糸案内溝から離脱し、織機前方側へ大きく突出させたU字形状に形成されている。前記吸引口は緯入れ上流側に向くように若干傾けて形成され、前記吸引口へ向けて前記噴射パイプが指向されている。
特許文献1では、緯入れにより前記吸引パイプの吸引口に達した緯糸端は前記噴射パイプからの気流により前記吸引口内へ導入される。緯糸は、織機前方へ大きく突出したU字形状の吸引パイプ内において屈曲され、気流の引張力を受けた状態で筬打ちされることにより張力を付与される。
実開昭62−170785号公報
特許文献1は、緯糸張力が得られるように、織機前方側へ大きく突出させた単純なU字形状の吸引パイプを使用した構成である。このため、前記吸引パイプは、前記突出部が例えば織端に設置されたテンプル装置と干渉しないように配設されなければならない。従って、特許文献1の吸引パイプは、通常、テンプル装置との干渉を避けるためにテンプル装置よりも緯入れ下流側に設置しなければならない。この場合、前記吸引パイプを織端から緯入れ下流側に大きく離間させなければならず、1回の緯入れに必要な緯糸長さを長くする必要が生じる。しかし、長く設定した緯糸端は織布に使用されずに捨耳の一部となるのみであるため、特許文献1の構成は緯糸使用量に大きな無駄が生じるという問題がある。
本願発明は、使用される緯糸長さを可能な限り短くした緯糸張力付与装置を提供する。
請求項1に記載の本願発明は、緯糸案内通路が形成された変形筬をスレイ上に設置し、前記変形筬の織機後方側に設けたエア噴射ノズルと前記変形筬の織機前方側に設けた緯糸導入通路を有するストレッチパイプとを緯入れ下流側に配設し、前記緯糸導入通路に前記エア噴射ノズルの気流とともに緯糸端を導入して緯糸に張力を付与するエアジェット織機の緯糸張力付与装置において、前記ストレッチパイプに少なくとも一部が前記緯糸案内通路内に収納されるパイプ本体を形成し、前記パイプ本体に形成される前記緯糸導入通路の前記緯糸案内通路内に収納されている部分に緯糸導入側から順に少なくとも第1及び第2緯糸屈曲部を形成したことを特徴とする。
請求項1に記載の本願発明によれば、前記ストレッチパイプを前記変形筬の織機前方側に設ける緯糸張力付与装置において、緯糸に張力を付与する少なくとも第1及び第2屈曲部を前記変形筬の緯糸案内通路内に形成したため、前記ストレッチパイプの緯糸導入通路に導入する緯糸端の長さをより短くすることができる。また、前記ストレッチパイプと織端に設置されるテンプル装置との干渉を防止し、前記ストレッチパイプを織端に近づけて配設することができるため、捨耳に使用される緯糸長さをさらに短くすることができる。従って、緯糸の使用量を大幅に減らし、省資源に大きく貢献することができる。
請求項2に記載の本願発明は、前記パイプ本体の上壁面を前記緯糸案内通路の上壁面に対して緯糸の太さよりも小さい間隔で配置したことを特徴とする。従って、緯糸端が前記ストレッチパイプのパイプ本体の上壁面と前記緯糸案内通路の上壁面との間に入り込み、前記緯糸案内通路外へ飛び出すことを防止することができ、緯糸端を緯糸導入通路に確実に導入することができる。
なお、前記緯糸の太さは、緯糸から突出する毛羽の長さを含めた太さで表示する場合も含むものである。また、前記緯糸の太さよりも小さい間隔とは前記パイプ本体の上壁面が全体的、あるいは部分的に前記緯糸案内通路の上壁面に接触する場合も含むものである。
請求項3に記載の本願発明は、前記パイプ本体の上壁面に弾性部材を取り付け、前記弾性部材を前記緯糸案内通路の上壁面に接触させたことを特徴とする。従って、前記パイプ本体の上壁面を前記変形筬の上壁面に密着させることができ、緯糸端の飛び出し防止するとともに弾性部材の振動吸収機能により前記変形筬の損傷を防止することができる。
請求項4に記載の本願発明は、前記緯糸導入通路は、緯入れ上流側から順に、緯入れ上流側に開放された緯糸導入口、前記第1緯糸屈曲部、前記変形筬の奥壁面側に開放された前記エア噴射ノズルからの気流を導入する気流導入口、前記第2緯糸屈曲部及び前記気流導入口に接続するとともに緯入れ下流側に開放された筒状の緯糸通路を備えていることを特徴とする。従って、緯糸端の導入と張力付与のための構成が前記ストレッチパイプの緯入れ上流側に集約され、前記パイプ本体をコンパクトに構成することができる。
請求項5に記載の本願発明は、前記緯糸導入口は、前記変形筬の奥壁面側に向けて伸びる傾斜面により形成されていることを特徴とする。従って、緯糸導入口の間口を広げるとともに緯入れ方向に流れる空気流を前記変形筬の奥壁面側に収束して、緯糸を前記気流導入口に導入し易くすることができる。また、緯糸導入口に続く前記第1屈曲部の屈曲角度を鋭角にして緯糸の摺動抵抗を大きくし、緯糸への張力付与機能を高めることができる。
請求項6に記載の本願発明は、前記パイプ本体は、前記緯糸導入通路の織機後方側に前記変形筬の奥壁面に向けて開放された緯糸導入補助通路を有することを特徴とする。従って、緯糸端が前記気流導入口をオーバーランするような不具合が生じても、オーバーランした緯糸端を前記緯糸導入補助通路によって前記気流導入口の位置に保持し、前記エア噴射ノズルからの気流によって前記気流導入口に確実に導入することができる。
請求項7に記載の本願発明は、前記第2緯糸屈曲部よりも緯入れ下流側に位置する前記緯糸導入通路の緯糸通路は、少なくとも前記変形筬の奥壁面側の壁面が、緯入れ下流側に向けて前記変形筬の奥壁面と接近する方向に傾斜し、末広がり状に形成されていることを特徴とする。従って、前記緯糸通路内の気流の流速を高め、緯糸に付与する張力を増大することができるとともに前記ストレッチパイプよりも緯入れ下流側に前記緯糸案内通路に指向して緯糸フィーラが配設されている場合、前記緯糸フィーラは前記緯糸通路内を飛走してくる切断緯糸端を確実に検出することができる。
請求項8に記載の本願発明は、前記緯糸導入通路には、前記エア噴射ノズルの噴射方向に形成した気流逃し孔及び前記エア噴射ノズルの噴射方向と交差して前記緯糸導入通路の下流側に指向する補助エア噴射孔が形成されていることを特徴とする。従って、前記緯糸導入通路の緯入れ下流側へ向かう気流の流れが円滑になり、緯糸端の導入を容易にするとともに緯糸端への引張力を強めることができる。
本願発明は、織端に設置された例えばテンプル装置等の他の部材と干渉すること無く可及的に織端に接近した状態で緯糸張力付与装置を配設し、使用される緯糸長さを可能な限り短くすることができるため、製織における緯糸使用量を減少し、省資源に大きく貢献することができる。
スレイに取り付けた緯糸張力付与装置の概略側面図である。 図1の概略平面図である。 ストレッチパイプの正面図である。 ストレッチパイプの左側面図である。 図4のA−A線断面図である。 図3のB−B線断面図である。 ストレッチパイプの第2の実施形態を示す一部断面平面図である。 ストレッチパイプの第3の実施形態を示す一部断面平面図である。 ストレッチパイプの第4の実施形態を示す一部断面平面図である。 ストレッチパイプの第5の実施形態を示す一部断面平面図である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。なお、本願明細書においては、図1の左側(図2の下側)を織機前方とし、右側(図2の上側)を織機後方として説明する。また、緯入れノズル(図示せず)による緯糸の緯入れは図2の左側から右側に向けて行なわれ、緯入れによる緯糸の進行方向を緯入れ方向とし、図2の左側を緯入れ上流側、右側を緯入れ下流側として説明する。
図1及び図2において、変形筬1は図示しないロッキングシャフトに固定されたスレイスォード2に支持されているスレイ3上に取り付けられている。変形筬1には、織機前方側に開放されたコの字状の緯糸案内通路4が形成されている。図2は緯入れ下流側の織端を示しており、織布5及び捨耳6に跨ってテンプル装置7が配設されている。テンプル装置7の織機前方側において、織布5と捨耳6との間にカッター8が設けられている。
なお、スレイ3には緯糸の飛走を補助する補助ノズル9、緯入れの完了を検出する第1フィーラ10及び緯入れされた緯糸の切断を検出する第2フィーラ11が配設されている。第1フィーラ10は捨耳6よりも緯入れ下流側に配置され、第2フィーラ11は第1フィーラ10よりもさらに緯入れ下流側に配置されている。また、12は織前、13は経糸、14は捨耳糸を示す。
捨耳6の緯入れ下流側には、スレイ3上に緯糸張力付与装置15が配設されている。緯糸張力付与装置15は変形筬1の織機後方側に配設されるエア噴射ノズル16及び変形筬1の織機前方側に配設されるストレッチパイプ17から構成されている。エア噴射ノズル16は図1に示すように、基部18をスレイ3上にボルトにより固定され、頭部に変形筬1の筬羽間から緯糸案内通路4内へ気流を噴射するノズル孔19を有している。ノズル孔19は図示しないエア供給源に連結されたチューブ20と接続し、圧縮空気の供給を受ける。
ストレッチパイプ17については、図3〜図6を参照して詳細に説明する。ストレッチパイプ17は上下方向に延びる支持ブラケット21と支持ブラケット21の上端に一体に設けられたパイプ本体22を有する。支持ブラケット21は下端に形成したボルト孔23と図1に示したスレイ3の蟻溝24との間に挿通したボルト25をナット26によって締結することにより、スレイ3に固定される。
パイプ本体22は緯入れ上流側から緯入れ下流側に延びるほぼ長方形の箱体で形成され、支持ブラケット21に対して上向きに傾斜して(図4参照)設けられている。また、パイプ本体22は下枠27、緯入れ上流側の側枠28及び織機前方側の前枠29からなる断面L字状の枠体(図6参照)と前記枠体に適宜手段により貼着した上蓋30とから構成されている。さらに上蓋30には弾性部材31が適宜手段により貼着されている。側枠28の高さと上蓋30及び弾性部材31の各厚さを加えた上下方向全体の寸法は、パイプ本体22が緯糸案内通路4内に挿入可能な長さに設定されている。なお、本願発明のパイプ本体22の上壁面は、本実施形態の場合、弾性部材31に相当する。また、後述する他の実施形態のように、弾性部材31を省略した場合、本願発明のパイプ本体22の上壁面は上蓋30に相当する。
側枠28の緯入れ上流側で緯入れ方向と対向する側面には、半円状に切り欠かれた緯糸導入口32(図4参照)が形成されている。緯糸導入口32は緯糸案内通路4の開口側から奥壁面34側に向かう傾斜面33によって形成され、緯糸案内通路4内の空気流を奥壁面34に収束する機能を有する。
図5に示すように、緯糸導入口32の緯入れ下流側には、気流導入口35が奥壁面34側に向けて開口している。気流導入口35は緯糸導入口32と接続するとともに織機前方側に若干延出した四角形状の空間36を有する。図1に示したエア噴射ノズル16はノズル孔19が気流導入口35と対向する位置に配設されている。また、ノズル孔19の延長線と交差する前枠29には、パイプ本体22の外部と連通する気流逃し孔37が形成されている。気流逃し孔37は空間36内の圧力上昇を抑え、気流の逆流を防止する機能を有する。なお、ノズル孔19及び気流逃し孔37は気流導入口35の中心よりも緯入れ上流側に配置されており、ノズル孔19から噴射される気流により緯糸Yが第2緯糸屈曲部42から離れてしまって張力付与作用が弱まることが防止されている。
空間36よりも緯入れ下流側の下枠27上には、緯入れ方向に延びる隔壁38が立設されている。隔壁38はその前後面が緯入れ下流側程、奥壁面34に近接するように傾斜して配置されている。また、隔壁38と対向する前枠29の内壁面は、隔壁38と同様に奥壁面34に向けて若干傾斜するように形成されている。従って、下枠27、前枠29、上蓋30及び隔壁38の各内壁面によって包囲された空間は、断面長方形であり、緯入れ下流側に向かうに従い末広がり状に拡大するとともに奥壁面34側に偏向した緯糸通路39を形成する。緯糸通路39は緯入れ上流側が気流導入口35の空間36に接続し、緯入れ下流側が緯糸案内通路4内に開口している。なお、前枠29の織機前方側壁面は内壁面と同様に奥壁面34に向けて若干傾斜するように形成されており、前方側壁面を傾斜させない場合に比べてパイプ本体22の軽量化が図られている。
パイプ本体22に形成されている緯糸導入口32、気流導入口35及び緯糸通路39は緯糸案内通路4内で連続した通路空間を形成し、本願発明の緯糸導入通路40を構成する。緯糸導入通路40には、緯糸導入口32の傾斜面33と側枠28の内壁面との接続部に第1緯糸屈曲部41が形成され、気流導入口35の空間36と緯糸通路39との境界となる隔壁38の角部に第2緯糸屈曲部42が形成されている。従って、第1緯糸屈曲部41及び第2緯糸屈曲部42を気流導入口35の前後に配置可能な構成としたことにより、緯糸Yに張力を付与するための重要な構成要素が、ストレッチパイプ17の緯入れ上流側に集約することができる。このため、パイプ本体22がコンパクトな構成となり、緯糸案内通路4内に収納可能となる。
第1緯糸屈曲部41における屈曲角度は、傾斜面33の傾斜角度を変更することにより鋭角あるいは鈍角にするなど種々の角度に設定することができる。第2緯糸屈曲部42の屈曲角度は、隔壁38における内壁面の傾斜角度を変えたり、隔壁38の緯入れ上流側側面を傾斜させることにより変更することができる。また、隔壁38における緯入れ方向の長さを変えることにより第2緯糸屈曲部42の位置が緯入れ方向に移動し、第2緯糸屈曲部42における緯糸Yの屈曲状態を変更することができる。例えば、第2緯糸屈曲部42が緯入れ上流側に移動すれば、緯糸Yの屈曲状態を大きくでき、緯入れ下流側に移動すれば、緯糸Yの屈曲状態を緩やかにすることができる。
パイプ本体22の側枠28には、上下方向に延びる有底の補助エア供給孔43及び補助エア供給孔43に接続するとともに気流導入口35の空間36に開口する補助ノズル孔44が穿設されている。補助ノズル孔44はノズル孔19の指向方向と交差し、緯糸通路39内に指向する。補助エア供給孔43の下端は図示しないエア供給源と連結するチューブ45に接続され、補助ノズル孔44に圧縮空気を供給する。補助ノズル孔44から噴射される気流は、ノズル孔19から噴射される気流の減少を補い、緯糸通路39への気流の流れを円滑にするとともに流量を増加する機能を有する。
なお、隔壁38を奥壁面34側に傾斜して立設することにより、緯糸導入通路40の織機後方側に緯糸導入補助通路46が形成される。緯糸導入補助通路46は下枠27及び上蓋30との間に奥壁面34に向けて開放された凹部として形成され、緯入れ上流側が気流導入口35に接続している。緯糸導入補助通路46は緯糸端が何らかの原因により気流導入口35に導入されなかった場合に、緯糸端を一時的に収容し、エア噴射ノズル16から噴射される気流により再度気流導入口35に導入できるように構成している。
以上のように構成した緯糸張力付与装置15におけるストレッチパイプ17の取り付け状態及び緯糸張力付与に関する作用効果について説明する。図4及び図5において明示されるように、パイプ本体22はその一部が、奥壁面34との間に緯糸Yの通過できる隙間を残して緯糸案内通路4内に収納され、支持ブラケット21がスレイ3に固定される。このため、図1の実線及び図2の仮想線に示すように、パイプ本体22は筬打ち時に、織布5の織端に設置されたテンプル装置7と干渉することが無いので、側枠28を織端(捨耳6)に最も接近させた位置に配設することが可能となる。また、緯糸導入通路40の第1緯糸屈曲部41及び第2緯糸屈曲部42は緯糸案内通路4内に収納されたパイプ本体22の部分に形成されている。
なお、パイプ本体22の上面は、弾性部材31が変形筬1の上壁面に圧接する程度に位置決めされ、パイプ本体22の下面は、下枠27と変形筬1の下壁面との間に若干隙間が生じる程度に位置決めされている。
緯入れされた緯糸Yは緯糸案内通路4内において、通常、奥壁面34側で、かつ上壁面側を緯入れ下流側へ向かって飛走する。緯糸Yが緯入れ下流側の織端に到達すると、緯糸案内通路4の上壁面にストレッチパイプ17の弾性部材31が密着しているため、緯糸端は緯糸導入口32に確実に導入される。緯糸端はさらに傾斜面33に沿って気流導入口35へ円滑に案内され、エア噴射ノズル16のノズル孔19から噴射される気流により空間36内へ導入される。ノズル孔19から噴射される気流の一部は気流逃し孔37から排出され、空間36内の圧力上昇が抑えられるため、ノズル孔19に供給される圧縮空気を高圧に設定し、緯糸端の導入効果を高めることができる。
空間36内の緯糸端はノズル孔19の気流とともに補助ノズル孔44から噴射される補助気流により緯糸通路39内へ導入され、第1緯糸屈曲部41及び第2緯糸屈曲部42と接触してジグザグ状に折り曲げられた状態で気流に晒される。特に、緯糸通路39は緯入れ下流側が末広がり状に拡大しているため、気流の流速が高められる。従って、緯糸Yは高速気流によって強い引張力を与えられ、第1緯糸屈曲部41及び第2緯糸屈曲部42において大きな接触抵抗を生じる。この状態で筬打ちが行なわれると、緯糸Yに大きな張力が付与され、安定した製織が可能となる。
第1緯糸屈曲部41及び第2緯糸屈曲部42は、ストレッチパイプ17の緯入れ上流側に集約して配置され、かつ緯入れ経路の延長線上に接近して存在するため、捨耳6に使用する緯糸端は緯糸張力を充分に付与するために必要な長さを最も短くすることができる。また、第1緯糸屈曲部41及び第2緯糸屈曲部42を備えた緯糸導入通路40を緯糸案内通路4内に配置することにより、ストレッチパイプ17はテンプル装置7等と干渉することが無く、織端側に可能な限り近づけて配設することができる。このため、緯糸導入通路40に導入する緯糸端をさらに短くすることができ、捨耳として使用する緯糸量を大幅に減少し、織機の省資源化に大きく寄与することができる。
エアジェット織機は製織運転中において多くの振動を伴う。しかし、緯糸案内通路4内に収納したストレッチパイプ17は、弾性部材31を介して緯糸案内通路4の上壁面に密着する構成であるため、弾性部材31の振動吸収機能により変形筬1の損傷を防止することができる。
緯糸張力付与装置15では、飛走する緯糸Yの振動状態によって稀にストレッチパイプ17の気流導入口35をオーバーランし、緯糸端を気流導入口35へ導入できないという不具合が生じる。本実施形態では、オーバーランした緯糸Yは図5の仮想線で示すように、緯糸導入補助通路46の凹部に流れる緯入れ用の気流によって安定した状態に保持される。このため、緯糸Yは気流導入口35の位置に維持され、エア噴射ノズル16のノズル孔19から噴射される気流により気流導入口35内に確実に導入される。
また、緯入れされた緯糸Yは織幅の中央部付近で切断されたまま織り込まれる場合がある。切断された緯糸(図示せず)はストレッチパイプ17の緯糸通路39を通過し、さらに緯入れ下流側の位置に達する。このような切断緯糸を検出するために第2フィーラ11が設けられている。本実施形態では、緯糸通路39が緯糸案内通路4の奥壁面34に接近するように傾斜して構成されるため、切断緯糸は緯糸通路39を通過した後、緯糸案内通路4内に戻される。従って、第2フィーラ11は切断緯糸を確実に検出することができる。
(第2の実施形態)
図7に示す第2の実施形態は、第1の実施形態における緯糸導入通路40の構成を変更したもので、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
第2の実施形態では、パイプ本体22における側枠28の内壁面と前枠29の内壁面との接続部を曲率半径の大きな湾曲面47に形成して気流導入口35の空間48が形成される。また、前枠29の内壁面は変形筬1の奥壁面34と平行に形成することにより、断面長方形で、かつ末広がり状の緯糸通路49が形成されている。
第2の実施形態は第1の実施形態における気流逃し孔37及び補助ノズル孔44を備えない構成であるが、エア噴射ノズル16から噴射された気流は湾曲面47に案内されるため、空間48内の圧力を上昇させること無く緯糸通路49内へ円滑に流れる。従って、緯糸Yは第1緯糸屈曲部41及び第2緯糸屈曲部42において大きな接触抵抗を生じるため、第2の実施形態は捨耳に使用される緯糸端の長さを短くすることができるとともに緯糸張力付与機能を充分に果たすことができる。
(第3の実施形態)
図8に示す第3の実施形態は、第2の実施形態における緯糸導入補助通路46の構成を無くしたもので、第2の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
第3の実施形態では、パイプ本体22に前枠29に対向する後枠50を形成し、後枠50の内壁面を緯入れ下流側に向かうに伴い緯糸案内通路4の奥壁面34に接近するように傾斜させることにより緯糸通路51を形成している。緯糸通路51は断面長方形であり、かつ緯入れ下流側に向けて末広がり状に形成される。また第2緯糸屈曲部52は空間48と緯糸通路51との境界部となる後枠50の角部に形成される。また、パイプ本体22は全体が緯糸案内通路4内に収容された構成である。従って、第3の実施形態における第1緯糸屈曲部41及び第2緯糸屈曲部52は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の位置に形成されており、捨耳に使用される緯糸端の長さを短くすることができるとともに緯糸張力付与機能を充分に果たすことができる。
(第4の実施形態)
図9に示す第4の実施形態は、第3の実施形態における緯糸通路51の構成を変更したもので、第3の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第4の実施形態では、前枠29の内壁面を後枠50の傾斜した内壁面と平行となるように傾斜させた構成である。従って、緯糸通路53は緯入れ下流側に向かうに伴い緯糸案内通路4の奥壁面34に接近する断面長方形の一様な通路として形成される。第4の実施形態における緯糸張力付与機能は第3の実施形態と同様の効果が得られる。
(第5の実施形態)
図10に示す第5の実施形態は、第4の実施形態における緯糸通路53の構成を変更したもので、第4の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第5の実施形態は、空間48の湾曲面47に接続する前枠29の内壁面が緯糸案内通路4の奥壁面34と平行に形成され、また後枠54の内壁面が前枠29の内壁面と平行となるように形成した構成である。従って、緯糸通路55は断面長方形であり、緯糸案内通路4と平行に延びる通路として構成される。また、第2緯糸屈曲部56は空間48と緯糸通路55との接続部となる後枠54の角部に形成される。第5の実施形態においても、捨耳6に使用する緯糸端の長さを短くできる作用効果及び緯糸張力付与機能は、第4の実施形態と同様の効果を得られる。なお、第5の実施形態は図2に示した第2フィーラ11を設置しない緯入れ装置において効果的に実施することができる。
本願発明は、前記した各実施形態の構成に限定されるものではなく、本願発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、次のように実施することができる。
(1)前記各実施形態において、第1緯糸屈曲部41及び第2緯糸屈曲部42として説明した緯糸屈曲部は2箇所に限らず、3箇所以上に形成することができる。
(2)前記各実施形態において、第1緯糸屈曲部41は気流導入口35の緯入れ下流側に形成しても良い。
(3)前記各実施形態において、緯糸導入口32は傾斜面33を形成する必要は無く、奥壁面34と平行な通路により気流導入口35に接続するように構成しても良い。また、緯糸導入口32を形成せず、気流導入口35から直接緯糸Yを導入するようにしても良い。
(4)第1の実施形態において、ストレッチパイプ17の上蓋30に貼着した弾性部材31は省略し、上蓋30を緯糸案内通路4の上壁面に接触させた構成とすることができる。
(5)第1の実施形態において、弾性部材31又は上蓋30によって形成されるパイプ本体22の上壁面は、必ずしも緯糸案内通路4の上壁面に密着あるいは接触させる必要が無い。パイプ本体22の上壁面と緯糸案内通路4の上壁面との間は緯糸Yが通過して緯糸案内通路4外へ飛び出さないように構成すればよいため、パイプ本体22は緯糸案内通路4の上壁面との間に緯糸Yの太さよりも狭い隙間を有するように設置すれば良い。なお、ここで説明する緯糸Yの太さとは、実際の直径に限らず、毛羽の長さを含めて表示する場合の太さを含む。また、緯糸Yの太さよりも狭い隙間には、パイプ本体22の上壁面が緯糸案内通路4の上壁面に接触した状態も含むものとする。
(6)前記各実施形態において、緯糸導入通路40は四角形状に限らず、円形あるいは楕円形等の他の形状であっても構わない。
1 変形筬
3 スレイ
4 緯糸案内通路
7 テンプル装置
10 第1フィーラ
11 第2フィーラ
15 緯糸張力付与装置
16 エア噴射ノズル
17 ストレッチパイプ
19 ノズル孔
22 パイプ本体
27 下枠
28 側枠
29 前枠
30 上蓋
31 弾性部材
32 緯糸導入口
33 傾斜面
34 奥壁面
35 気流導入口
37 気流逃し孔
38 隔壁
39、49、51、53、55 緯糸通路
40 緯糸導入通路
41 第1緯糸屈曲部
42、52、56 第2緯糸屈曲部
44 補助ノズル孔
46 緯糸導入補助通路
47 湾曲面

Claims (8)

  1. 緯糸案内通路が形成された変形筬をスレイ上に設置し、前記変形筬の織機後方側に設けたエア噴射ノズルと前記変形筬の織機前方側に設けた緯糸導入通路を有するストレッチパイプとを緯入れ下流側に配設し、前記緯糸導入通路に前記エア噴射ノズルの気流とともに緯糸端を導入して緯糸に張力を付与するエアジェット織機の緯糸張力付与装置において、
    前記ストレッチパイプに少なくとも一部が前記緯糸案内通路内に収納されるパイプ本体を形成し、前記パイプ本体に形成される前記緯糸導入通路の前記緯糸案内通路内に収納されている部分に緯糸導入側から順に少なくとも第1及び第2緯糸屈曲部を形成したことを特徴とするエアジェット織機における緯糸張力付与装置。
  2. 前記パイプ本体の上壁面を前記緯糸案内通路の上壁面に対して緯糸の太さよりも小さい間隔で配置したことを特徴とする請求項1に記載のエアジェット織機における緯糸張力付与装置。
  3. 前記パイプ本体の上壁面に弾性部材を取り付け、前記弾性部材を前記緯糸案内通路の上壁面に接触させたことを特徴とする請求項2に記載のエアジェット織機における緯糸張力付与装置。
  4. 前記緯糸導入通路は、緯入れ上流側から順に、緯入れ上流側に開放された緯糸導入口、前記第1緯糸屈曲部、前記変形筬の奥壁面側に開放された前記エア噴射ノズルからの気流を導入する気流導入口、前記第2緯糸屈曲部及び前記気流導入口に接続するとともに緯入れ下流側に開放された筒状の緯糸通路を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のエアジェット織機における緯糸張力付与装置。
  5. 前記緯糸導入口は、前記変形筬の奥壁面側に向けて伸びる傾斜面により形成されていることを特徴とする請求項4に記載のエアジェット織機における緯糸張力付与装置。
  6. 前記パイプ本体は、前記緯糸導入通路の織機後方側に前記変形筬の奥壁面に向けて開放された緯糸導入補助通路を有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のエアジェット織機における緯糸張力付与装置。
  7. 前記第2緯糸屈曲部よりも緯入れ下流側に位置する前記緯糸導入通路の緯糸通路は、少なくとも前記変形筬の奥壁面側の壁面が、緯入れ下流側に向けて前記変形筬の奥壁面と接近する方向に傾斜し、末広がり状に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のエアジェット織機における緯糸張力付与装置。
  8. 前記緯糸導入通路には、前記エア噴射ノズルの噴射方向に形成した気流逃し孔及び前記エア噴射ノズルの噴射方向と交差して前記緯糸導入通路の下流側に指向する補助エア噴射孔が形成されていることを特徴する請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のエアジェット織機における緯糸張力付与装置。
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