JP5369555B2 - 電流モード制御型スイッチングレギュレータ及びその動作制御方法 - Google Patents

電流モード制御型スイッチングレギュレータ及びその動作制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、DC−DCコンバータである電流モード制御型のスイッチングレギュレータに関し、特に負荷電流のダイナミックレンジが大きい場合にも安定した動作が可能な電流モード制御型スイッチングレギュレータ及びその動作制御方法に関する。
図11は、従来の同期整流方式で電流モード制御型の降圧型スイッチングレギュレータの例を示したブロック図である(例えば、特許文献1参照。)。
図11のスイッチングレギュレータ100は、入力端子INに入力された入力電圧Vinを降圧して、出力端子OUTから出力電圧Voutとして出力するものである。スイッチングレギュレータ100では、スイッチングトランジスタM101と同期整流トランジスタM102が相補的にオン/オフ動作を行うことにより、インダクタL101とコンデンサC101にエネルギーを蓄え、蓄えたエネルギーを出力端子OUTから出力電圧Voutとして出力し、負荷200に供給している。
図12は、図11のスイッチングレギュレータの動作例を示したタイミングチャートである。
発振回路113からは、図12に示すように、所定の周期でハイレベルのクロック信号CLKが出力されており、ハイレベルのクロック信号CLKがRSフリップフロップ回路114のセット入力端Sに入力されると、RSフリップフロップ回路114の出力端Qからハイレベルの信号が出力される。該信号はインバータ回路115で信号レベルが反転され、スイッチングトランジスタM101と同期整流用トランジスタM102のゲート信号S101はローレベルになる。このため、スイッチングトランジスタM101がオンすると共に同期整流用トランジスタM102はオフし、インダクタL101とコンデンサC101との直列回路に入力電圧Vinが印加される。インダクタ電流iLは時間の経過に伴って直線的に増加し、インダクタ電流iLが出力電流ioよりも大きくなると、コンデンサC101に電荷が蓄積され、出力電圧Voutが上昇する。
スロープ電圧生成回路120は、インダクタ電流iLを検出して電圧に変換すると共に、サブハーモニック発振を防止するための補償ランプ電圧を生成し、インダクタ電流iLを変換して得られた電圧に該補償ランプ電圧を加算してスロープ電圧Vslpとして出力する。スロープ電圧Vslpは、スイッチングトランジスタM101がオンしている間、直線的に上昇する。誤差増幅回路111は、出力電圧検出信号をなす分圧電圧Vfbと基準電圧Vrefの電圧差を増幅し、誤差電圧Veとして出力する。PWMコンパレータ112は、誤差電圧Veとスロープ電圧Vslpとの電圧比較を行い、スロープ電圧Vslpが誤差電圧Veを超えるとハイレベルの信号を出力し、RSフリップフロップ回路114をリセットする。すると、RSフリップフロップ回路114の出力端Qはローレベルになってゲート信号S101がハイレベルになり、スイッチングトランジスタM101がオフすると共に、同期整流用トランジスタM102がオンする。
スイッチングトランジスタM101がオフすると共に同期整流用トランジスタM102がオンすると、インダクタL101に蓄えられていたエネルギーが放出される。これに伴って、インダクタ電流iLが時間の経過に伴って直線的に減少し、インダクタ電流iLが出力電流ioよりも小さくなると、コンデンサC101から負荷200へ電力が供給され、出力電圧Voutが低下する。
図12の時刻T0に示すように、出力電流ioが急増すると出力電圧Voutが低下する。このため、誤差電圧Veが上昇し、スロープ電圧Vslpが誤差電圧Veを超えるまでの時間が長くなるため、スイッチングトランジスタM101のオン時間が長くなる。言い換えると、インダクタL101に電力を供給する時間が長くなるため出力電圧Voutは上昇する。逆に、出力電圧Voutが上昇すると誤差電圧Veが低下するため、スイッチングトランジスタM101のオン時間が短くなり出力電圧Voutは低下する。このような動作を繰り返すことにより、出力電圧Voutを所定の電圧で一定にすることができる。
図13は、図11のスロープ電圧生成回路120の回路例を示した図である。
スイッチングトランジスタM101がオンしているときにインダクタL101に流れるインダクタ電流iLは、スイッチングトランジスタM101のドレイン電流と等しいため、スイッチングトランジスタM101のオン抵抗が分かっていれば、スイッチングトランジスタM101の電圧降下を検出することでインダクタ電流iLを検出することができる。
そこで、図13のインダクタ電流検出回路120Aは、スイッチングトランジスタM101がオンしているときの電圧降下を検出している。スイッチングトランジスタM101がオンしている場合は、ゲート信号S101はローレベルであり、このとき、PMOSトランジスタM122がオフすると共に、PMOSトランジスタM123がオンするため、演算増幅回路121の非反転入力端には図11の接続部LXの電圧VLXが入力される。
演算増幅回路121は、PMOSトランジスタM121のソース電圧が電圧VLXと同じになるようにPMOSトランジスタM121のゲート電圧を制御することから、PMOSトランジスタM121のドレイン電流はインダクタ電流iLに比例した電流になる。該ドレイン電流は、抵抗R122に供給され、抵抗R122によって電圧に変換され、該変換された電圧が抵抗R123を介して出力される。
抵抗R121とR122の各抵抗値が同じであるとすると、PMOSトランジスタM121のドレイン電圧VAは、下記(a)式のようになる。
VA=Vin−VLX………………(a)
なお、スイッチングトランジスタM101がオフしているときは、ゲート信号S101はハイレベルである。このとき、PMOSトランジスタM122がオンすると共にPMOSトランジスタM123がオフするため、演算増幅回路121の非反転入力端の電圧は入力電圧Vinになり、演算増幅回路121はPMOSトランジスタM121をオフさせることから、PMOSトランジスタM121のドレイン電圧VAは0Vになる。
ランプ電圧生成回路120BのNMOSトランジスタM124は、ゲート信号S101がハイレベルである間はオンしているため、定電流回路i121から出力される電流はNMOSトランジスタM124でバイパスされ、ランプコンデンサC121の端子電圧VBは0Vになっている。
ゲート信号S101がローレベルになるとNMOSトランジスタM124はオフするため、ランプコンデンサC121は定電流回路i121の出力電流によって充電される。このことから、ランプコンデンサC121の端子電圧VBは直線的に上昇してランプ電圧となり、ランプ電圧VBは抵抗R124を介して出力される。インダクタ電流検出回路120Aとランプ電圧生成回路120Bの各出力電圧は抵抗R123とR124で加算され、抵抗R123とR124の接続部から出力される。抵抗R123とR124の各抵抗値が同じであるとし、抵抗R1123とR124との接続部の電圧をVCとすると、電圧VCは、下記(b)式のようになり、スロープ電圧出力回路120Cの演算増幅回路124の非反転入力端に入力される。
VC=(VA+VB)/2=(Vin−VLX+VB)/2…………(b)
演算増幅回路124は、NMOSトランジスタM126のソース電圧が電圧VCに等しくなるようにNMOSトランジスタM126のゲート電圧を制御するため、NMOSトランジスタM126のドレイン電流は、電圧VCに比例した電流になる。該電流はPMOSトランジスタM127とM128で構成されたカレントミラー回路を介して抵抗R126に供給され、抵抗R126で電圧に変換されてスロープ電圧Vslpになる。抵抗R126の抵抗値を抵抗R125の抵抗値のK倍であるとすると、スロープ電圧Vslpは、下記(c)式のようになる。
Vslp=K×VC=K×(Vin−VLX+VB)/2………………(c)
また、スロープ電圧を生成する他の方法としては、直接インダクタ電流を測定せずに、出力電圧Voutに含まれるリプル電圧を微分して、インダクタ電流を検出し、該微分値を増幅してスロープ電圧を生成する方法があった(例えば、特許文献2参照。)。
特開2006−246626号公報 特開2001−258244号公報
しかし、図11のスロープ電圧生成回路120では、スロープ電圧Vslpの立ち上がり部分における直線性が悪いという問題があった。
図14は、図11のスロープ電圧生成回路120で生成されたスロープ電圧Vslpの波形を拡大した図である。図14から分かるように、スロープ電圧Vslpは、ゲート信号S101がローレベルになった直後は緩やかに立ち上がり、時間の経過に伴って所望の傾斜に近づき、時間Tdel後に該所望の傾斜になっていた。このように、スロープ電圧Vslpの立ち上がりが緩やかになる原因は、インダクタ電流iLを演算増幅回路121で電圧に変化する際の遅延時間と、電圧VCを演算増幅回路124によって電流に変換する際の遅延時間、更には、PMOSトランジスタM127とM128で構成されたカレントミラー回路を経由するときの遅延時間等により、スロープ電圧Vslpの開始時期が大きく遅れるためである。
スロープ電圧Vslpの立ち上がりが緩やかになると、スイッチングトランジスタM101のオン時間が、時間Tdelよりも短くなる条件、例えば負荷200へ流れる負荷電流が非常に小さい場合等においては、スイッチングレギュレータ100の動作が不安定になり、出力電圧Voutが安定しない等の不具合が発生していた。
また、スロープ電圧を生成する前記他の方法では、微小なリプル電圧を検出してその微分値を大きく増幅することから、インダクタ電流の検出精度が悪く、十分に安定した動作は望めなかった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、遅れが小さく直線性のよいスロープ電圧を生成することができ、スイッチングトランジスタのオン時間が短くても安定した動作を行うことができる電流モード制御型スイッチングレギュレータ及びその動作制御方法を得ることを目的とする。
この発明に係る電流モード制御型スイッチングレギュレータは、入力端子に入力された入力電圧を、所定の定電圧に降圧して出力端子から出力電圧として出力する電流モード制御型スイッチングレギュレータにおいて、
制御電極に入力された制御信号に応じてスイッチングを行うスイッチ素子と、
該スイッチ素子のスイッチングによって前記入力電圧による充電が行われるインダクタと、
該インダクタの放電を行う整流素子と、
前記インダクタの充電を行う際に、該インダクタに印加されている電圧に比例した電流を生成し、該生成した電流から該インダクタに流れるインダクタ電流に比例した電圧を擬似的に生成しスロープ電圧として出力するスロープ電圧生成回路部と、
前記スロープ電圧に応じて前記スイッチ素子のスイッチング制御を行うスイッチング制御回路部と、
を備えるものである。
具体的には、前記スロープ電圧生成回路部は、
前記インダクタに印加されている電圧に比例した電流を生成して出力する第1電流生成回路と、
該第1電流生成回路から出力された電流で充電され、両端の電圧差が前記スロープ電圧として出力される第1コンデンサと、
前記スイッチ素子によって前記インダクタが充電される期間、前記第1電流生成回路から出力された電流で前記第1コンデンサの充電を行い、前記スイッチ素子による前記インダクタへの充電が停止している期間、前記第1コンデンサの放電を行う第1制御回路と、
を備えるようにした。
また、前記第1電流生成回路は、サブハーモニック発振が発生しないように、生成した電流を所定の第1比率で増加させるようにした。
また、前記第1コンデンサは、サブハーモニック発振が発生しないように、容量値が所定の第2比率で減少されるようにした。
また、前記第1制御回路は、前記スイッチ素子によって前記インダクタの充電が行われる期間、前記スロープ電圧の最低電圧をなす所定のオフセット電圧を前記第1コンデンサの一端に印加するようにしてもよい。
また、前記整流素子は、前記スイッチ素子と相反するスイッチング動作を行うように前記スイッチング制御回路部から制御電極に入力された制御信号に応じてスイッチングを行い前記インダクタの放電を行う同期整流用スイッチ素子をなし、前記インダクタへの充電が停止した際に該インダクタに流れるインダクタ電流に比例した電圧を擬似的に生成し、該生成した電圧から、前記出力端子から前記同期整流用スイッチ素子の方向に流れる逆電流の発生兆候又は発生を検出する逆流検出回路部を備えるようにした。
具体的には、前記逆流検出回路部は、
前記インダクタに印加されている電圧に比例した電流を生成して出力する第2電流生成回路と、
該第2電流生成回路から出力された電流で充電され、両端の電圧差が前記インダクタ電流を電圧に変換した電圧として出力される第2コンデンサと、
前記スイッチ素子による前記インダクタへの充電が停止されている期間、前記第2電流生成回路から出力された電流で前記第2コンデンサの放電を行い、前記スイッチ素子によって前記インダクタの充電が行われている期間、前記第2コンデンサの充電を行う第2制御回路と、
を備え、
前記第2制御回路は、前記スイッチ素子による前記インダクタへの充電が停止している期間に、前記第2コンデンサの電荷がゼロになったことを検出すると、前記逆電流の発生兆候又は発生を検出したと判定して、所定の逆流検出信号を出力するようにした。
この場合、前記スイッチング制御回路部は、前記逆流検出回路部から所定の逆流検出信号が出力されると、前記同期整流用スイッチ素子を強制的にオフさせて遮断状態にするようにした。
また、前記第2制御回路は、前記第2コンデンサの放電を行う期間、該第2コンデンサの一端に所定のバイアス電圧を印加するようにしてもよい。
また、この発明に係る電流モード制御型スイッチングレギュレータの動作制御方法は、制御電極に入力された制御信号に応じてスイッチングを行うスイッチ素子と、
該スイッチ素子のスイッチングによって、入力端子に入力された入力電圧による充電が行われるインダクタと、
該インダクタの放電を行う整流素子と、
を備え、
出力端子から出力される出力電圧が所定の定電圧になるように前記スイッチ素子に対するスイッチング制御を行い、前記入力端子に入力された入力電圧を所定の定電圧に変換して前記出力端子から出力電圧として出力する電流モード制御型スイッチングレギュレータの動作制御方法において、
前記インダクタの充電を行う際に、該インダクタに印加されている電圧に比例した電流を生成し、該生成した電流から該インダクタに流れるインダクタ電流に比例した電圧を擬似的に生成し、
該生成した電圧をスロープ電圧とし、
該スロープ電圧を使用して前記スイッチ素子のスイッチング制御を行うためのパルス信号を生成するようにした。
具体的には、前記インダクタに印加されている電圧に比例した第1比例電流を生成し、
前記スイッチ素子によって前記インダクタが充電される期間、該生成した第1比例電流で第1コンデンサの充電を行い、
前記スイッチ素子による前記インダクタへの充電が停止している期間、前記第1コンデンサの放電を行い、
前記第1コンデンサの両端の電圧差を前記スロープ電圧とするようにした。
また、サブハーモニック発振が発生しないように、前記第1比例電流を所定の第1比率で増加させて前記スロープ電圧を生成するようにした。
また、サブハーモニック発振が発生しないように、所定の第2比率で前記第1コンデンサの容量値を減少させて前記スロープ電圧を生成するようにしてもよい。
また、前記スイッチ素子によって前記インダクタの充電が行われる期間、前記スロープ電圧の最低電圧をなす所定のオフセット電圧を前記第1コンデンサの一端に印加するようにした。
また、前記整流素子は、前記スイッチ素子と相反するスイッチング動作を行うように制御電極に入力された制御信号に応じてスイッチングを行い前記インダクタの放電を行う同期整流用スイッチ素子をなし、前記インダクタへの充電が停止した際に該インダクタに流れるインダクタ電流に比例した電圧を擬似的に生成し、該生成した電圧から、前記出力端子から前記同期整流用スイッチ素子の方向に流れる逆電流の発生兆候又は発生を検出するようにした。
具体的には、前記インダクタに印加されている電圧に比例した第2比例電流を生成し、
前記スイッチ素子による前記インダクタへの充電が停止されている期間、該生成した第2比例電流で第2コンデンサの放電を行い、
前記スイッチ素子によって前記インダクタの充電が行われている期間、前記第2コンデンサの充電を行い、
前記スイッチ素子による前記インダクタへの充電が停止している期間に、前記第2コンデンサの電荷がゼロになったことを検出すると、前記逆電流の発生兆候又は発生を検出したと判定するようにした。
また、前記第2コンデンサの放電を行う期間、該第2コンデンサの一端に所定のバイアス電圧を印加するようにした。
また、前記逆電流の発生兆候又は発生を検出したと判定すると、前記同期整流用スイッチ素子を強制的にオフさせて遮断状態にするようにしてもよい。


本発明の電流モード制御型スイッチングレギュレータ及びその動作制御方法によれば、前記インダクタの充電を行う際に該インダクタに流れるインダクタ電流に比例した電圧を擬似的に生成し、該生成した電圧をスロープ電圧とし、該スロープ電圧を使用して前記スイッチ素子のスイッチング制御を行うようにした。このことから、遅れが小さく直線性のよいスロープ電圧を生成することができるため、スイッチングトランジスタのオン時間が短くても安定した動作を行うことができ、出力電流のダイナミックレンジを広げることができる。
また、前記インダクタへの充電を停止した際に該インダクタに流れるインダクタ電流に比例した電圧を擬似的に生成し、該生成した電圧から、前記出力端子から前記同期整流用スイッチ素子の方向に流れる逆電流の発生兆候又は発生を検出するようにしたことにより、逆電流の発生兆候又は発生を検出する時点の検出電圧を自由に設定することができる。
次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
第1の実施の形態.
図1は、本発明の第1の実施の形態における電流モード制御型スイッチングレギュレータの回路例を示した図である。
図1の電流モード制御型スイッチングレギュレータ(以下、スイッチングレギュレータと呼ぶ)1は、入力端子INに入力された入力電圧Vinを所定の定電圧に降圧して出力電圧Voutとして出力端子OUTから負荷(図示せず)に出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータをなしている。
スイッチングレギュレータ1は、PMOSトランジスタからなるスイッチングトランジスタM1と、NMOSトランジスタからなる同期整流用トランジスタM2と、インダクタL1と、平滑用のコンデンサC1と、出力電圧Voutを分圧して分圧電圧Vfbを生成し出力する出力電圧検出用の抵抗R1,R2とを備えている。更に、スイッチングレギュレータ1は、所定の基準電圧Vrefを生成して出力する基準電圧発生回路2と、前記分圧電圧Vfbと該基準電圧Vrefとの電圧差を増幅して誤差電圧Veを生成し出力する誤差増幅回路3と、疑似インダクタ回路を用いてスロープ電圧Vslopeを生成し出力するスロープ電圧生成回路4とを備えている。
また、スイッチングレギュレータ1は、誤差増幅回路3からの誤差電圧Veとスロープ電圧Vslopeとの電圧比較を行い、誤差電圧Veに応じたパルス幅を有するPWM制御を行うためのパルス信号Spwを生成して出力するPWMコンパレータ5と、所定のクロック信号CLKを生成して出力する発振回路6と、セット入力端Sに発振回路6からのクロック信号CLKが、リセット入力端RにPWMコンパレータ5からのパルス信号Spwがそれぞれ入力されたRSフリップフロップ回路7と、該RSフリップフロップ回路7からの出力信号Sqに応じて、スイッチングトランジスタM1及び同期整流用トランジスタM2のスイッチング制御を行うための制御信号S1及びS2をそれぞれ生成してスイッチングトランジスタM1及び同期整流用トランジスタM2を駆動するドライブ回路8とを備えている。更に、スイッチングレギュレータ1は、出力端子OUTから同期整流用トランジスタM2の方向に流れる逆電流の発生を検出する逆流検出回路9を備えている。
なお、スイッチングトランジスタM1はスイッチ素子を、同期整流用トランジスタM2は整流素子を、スロープ電圧生成回路4はスロープ電圧生成回路部を、逆流検出回路9は逆流検出回路部をそれぞれなす。また、基準電圧発生回路2、誤差増幅回路3、PWMコンパレータ5、発振回路6、RSフリップフロップ回路7、ドライブ回路8及び抵抗R1,R2はスイッチング制御回路部をなす。また、図1のスイッチングレギュレータ1では、インダクタL1及びコンデンサC1を除く各回路は、1つのICに集積されるようにしてもよい。
入力電圧Vinと同期整流用トランジスタM2のドレインとの間にはスイッチングトランジスタM1が接続され、同期整流用トランジスタM2のソースは接地電圧GNDに接続されている。スイッチングトランジスタM1のドレインと同期整流用トランジスタM2のドレインとの接続部をLXとすると、接続部LXと出力端子OUTとの間にインダクタL1が接続され、出力端子OUTと接地電圧GNDとの間に抵抗R1と抵抗R2との直列回路及びコンデンサC1が並列に接続されている。抵抗R1と抵抗R2との接続部の電圧である分圧電圧Vfbは誤差増幅回路3の反転入力端に入力され、誤差増幅回路3の非反転入力端には基準電圧Vrefが入力されている。
また、PWMコンパレータ5の反転入力端には、誤差増幅回路3からの誤差電圧Veが入力され、PWMコンパレータ5の非反転入力端にはスロープ電圧Vslopeが入力されている。RSフリップフロップ回路7の出力信号Sqは、ドライブ回路8に入力され、ドライブ回路8は、入力された信号Sqに応じて生成した制御信号S1及びS2をスイッチングトランジスタM1及び同期整流用トランジスタM2の各ゲートに対応して出力する。制御信号S1は、スロープ電圧生成回路4にも入力され、更に、スロープ電圧生成回路4には、接続部LXの電圧VLX及び出力電圧Voutがそれぞれ入力されている。
逆流検出回路9には、制御信号S1、電圧VLX及び出力電圧Voutがそれぞれ入力されており、前記逆電流を検出すると所定の検出信号Rivをドライブ回路8に出力し、ドライブ回路8は、所定の検出信号Rivが入力されると、RSフリップフロップ回路7からの出力信号Sqに関係なく同期整流用トランジスタM2をオフさせて遮断状態にする。
このような構成において、発振回路6からRSフリップフロップ回路7のセット入力端Sには、所定の周期でハイレベルになるクロック信号CLKが入力されており、クロック信号CLKがハイレベルになるとRSフリップフロップ回路7の出力信号Sqはハイレベルになる。
この場合、ドライブ回路8は、RSフリップフロップ回路7からの出力信号Sqの信号レベルを反転させたローレベルの制御信号S1及びS2をそれぞれ生成して出力し、スイッチングトランジスタM1がオンして導通状態になると共に同期整流用トランジスタM2がオフして遮断状態になる。このとき、インダクタL1とコンデンサC1との直列回路に入力電圧Vinが印加され、インダクタL1に流れる電流であるインダクタ電流iLは時間の経過に連れて直線的に増加する。インダクタ電流iLが、出力端子OUTから出力される出力電流ioutよりも大きくなると、コンデンサC1に電荷が蓄積され、出力電圧Voutが上昇する。
スロープ電圧生成回路4は、インダクタ電流iLを検出し、該検出したインダクタ電流iLを電圧に変換すると共に、サブハーモニック発振を防止するための補償電圧を生成する。更に、スロープ電圧生成回路4は、インダクタ電流iLを変換した電圧に該補償電圧を加算してスロープ電圧Vslopeを生成し出力する。スロープ電圧Vslopeは、スイッチングトランジスタM1がオンしている間、直線的に上昇する。一方、誤差増幅回路3は、分圧電圧Vfbと基準電圧Vrefとの電圧差を増幅して誤差電圧Veを生成し出力する。PWMコンパレータ5は、誤差電圧Veとスロープ電圧Vslopeとの電圧比較を行い、スロープ電圧Vslopeが誤差電圧Veよりも大きくなるとハイレベルの信号Spwを出力し、RSフリップフロップ回路7をリセットする。このため、RSフリップフロップ回路7の出力信号Sqはローレベルに戻り、ドライブ回路8は、制御信号S1及びS2をそれぞれハイレベルにすることから、スイッチングトランジスタM1はオフして遮断状態になると共に同期整流トランジスタM2はオンして導通状態になる。
スイッチングトランジスタM1がオフして同期整流トランジスタM2がオンすると、インダクタL1に蓄えられていたエネルギーが放出され、これに伴って、インダクタ電流iLは時間と共に直線的に減少する。インダクタ電流iLが出力電流ioutよりも小さくなると、コンデンサC1から出力端子OUTに接続された負荷(図示せず)へ電力が供給され、出力電圧Voutが低下する。発振回路6からのクロック信号CLKの1周期後にクロック信号CLKは再びハイレベルになり、スイッチングトランジスタM1がオンすると共に同期整流トランジスタM2がオフしてインダクタ電流iLが流れ、出力電圧Voutが上昇する。
ここで、出力電流ioutが増加すると、出力電圧Voutが低下し誤差増幅回路3からの誤差電圧Veが上昇するため、スロープ電圧Vslopeが誤差電圧Veの電圧値を超えるまでの時間が長くなる。この結果、スイッチングトランジスタM1のオン時間が長くなり、インダクタL1に電力を供給している時間が長くなることから出力電圧Voutは上昇する。逆に、出力電圧Voutが上昇すると、スイッチングトランジスタM1のオン時間が短くなって出力電圧Voutは低下する。このように、出力電圧Voutの変動に応じてスイッチングトランジスタM1と同期整流用トランジスタM2を相補的にオン/オフさせる時間を制御することにより、出力電圧Voutの電圧を安定化させている。
図2は、図1のスロープ電圧生成回路4の回路例を示した図である。
図2において、スロープ電圧生成回路4は、インダクタL1に印加されている電圧に比例した電流irampを生成する電流生成回路11、PMOSトランジスタM11、NMOSトランジスタM12〜M14、インバータ12及びコンデンサC11で構成され、コンデンサC11は、スイッチングトランジスタM1のオフ期間終了時におけるインダクタ電流iLに比例した電圧を保持するものである。また、電流生成回路11は、演算増幅回路21、PMOSトランジスタM21,M24,M25、NMOSトランジスタM22,M23及び抵抗R21〜R23で構成されている。なお、電流生成回路11は第1電流生成回路を、コンデンサC11は第1コンデンサを、PMOSトランジスタM11、NMOSトランジスタM12〜M14及びインバータ12は第1制御回路をそれぞれなす。
電流生成回路11において、出力電圧Voutと接地電圧GNDとの間に抵抗R21及びR22が直列に接続され、抵抗R21と抵抗R22との接続部から出力電圧Voutを分圧した分圧電圧Vd1が出力される。演算増幅回路21の非反転入力端には分圧電圧Vd1が入力され、演算増幅回路21の出力端はPMOSトランジスタM21のゲートに接続されている。PMOSトランジスタM21のソースは演算増幅回路21の反転入力端に接続されると共に抵抗R23を介して入力電圧Vinに接続されている。
また、NMOSトランジスタM22及びM23はカレントミラー回路を形成しており、各ソースがそれぞれ接地電圧GNDに接続されると共に、各ゲートが接続され、該接続部はNMOSトランジスタM22のドレインに接続されている。NMOSトランジスタM22のドレインはPMOSトランジスタM21のドレインに接続されている。PMOSトランジスタM24及びM25はカレントミラー回路を形成しており、各ソースがそれぞれ入力電圧Vinに接続されると共に、各ゲートが接続され、該接続部はPMOSトランジスタM24のドレインに接続されている。PMOSトランジスタM24のドレインはNMOSトランジスタM23のドレインに接続され、PMOSトランジスタM25のドレインから電流irampが出力される。
PMOSトランジスタM11のソースはPMOSトランジスタM25のドレインに接続され、PMOSトランジスタM11のドレインはコンデンサC11の一端に接続されており、PMOSトランジスタM11のゲートには制御信号S1が入力されている。コンデンサC11の他端と接地電圧GNDとの間にはNMOSトランジスタM13が、コンデンサC11の他端と電圧VLXとの間にはNMOSトランジスタM12がそれぞれ接続されており、コンデンサC11の他端、NMOSトランジスタM12及びM13の接続部をLX4とする。
NMOSトランジスタM12のゲートには制御信号S1が、NMOSトランジスタM13のゲートにはインバータ12によって制御信号S1の信号レベルが反転された反転信号S1Bがそれぞれ入力されている。PMOSトランジスタM11とコンデンサC11との接続部が、スロープ電圧Vslopeが出力されるスロープ電圧生成回路4の出力端をなしており、該出力端と接地電圧GNDとの間にNMOSトランジスタM14が接続され、NMOSトランジスタM14のゲートには制御信号S1が入力されている。
図3は、スロープ電圧生成回路4の動作を説明するためのタイミングチャートであり、図3を参照しながらスロープ電圧生成回路4の動作について説明する。なお、接続部LX4の電圧をVLX4とする。
抵抗R21〜R23の抵抗値をr21〜r23とすると、分圧電圧Vd1は、(B×Vout)となる。Bは比例定数であり、B=r22/(r21+r22)である。
演算増幅回路21の非反転入力端には、出力電圧Voutを抵抗R21とR22で分圧した(B×Vout)の分圧電圧Vd1が入力されている。演算増幅回路21は、PMOSトランジスタM21のソース電圧が、分圧電圧Vd1と等しくなるように、PMOSトランジスタM21のゲート電圧を制御するため、抵抗R23の両端電圧Vr23は、下記(1)式のようになる。
Vr23=Vin−B×Vout………………(1)
このため、抵抗R23に流れる電流ir23は、下記(2)式のようになる。
ir23=(Vin−B×Vout)/r23………………(2)
この電流ir23がNMOSトランジスタM22のドレイン電流になり、更にカレントミラー回路を構成しているNMOSトランジスタM23のドレイン電流になる。NMOSトランジスタM23のドレイン電流は、PMOSトランジスタM24のドレイン電流でもあり、PMOSトランジスタM24のドレイン電流もカレントミラー回路を構成しているPMOSトランジスタM25のドレイン電流になって電流irampとして出力される。
すなわち、前記2つのカレントミラー回路を合成したミラー比をAとした場合、電流irampは下記(3)式のようになる。
iramp=A×ir23=A×(Vin−B×Vout)/r23………………(3)
前記(3)式から分かるように、電流irampは、入力電圧Vinと出力電圧Voutの電圧差に比例している。電流生成回路11は、制御信号S1の信号レベルに関係なく常に上記のような動作を行う。
次に、コンデンサC11の動作について説明する。
制御信号S1がローレベルになってスイッチングトランジスタM1がオンすると、PMOSトランジスタM11とNMOSトランジスタM13がそれぞれオンし、NMOSトランジスタM12とM14がそれぞれオフして遮断状態になる。このため、コンデンサC11の一端は電流生成回路11の出力端に接続されると共に、接続部LX4は接地電圧GNDに接続され、コンデンサC11は電流irampで充電され、コンデンサC11の電圧は直線的に上昇する。コンデンサC11の容量をc11とし、コンデンサC11の端子間電圧をVc11とすると、電圧Vc11の上昇速度(Vc11×dv/dt)は、下記(4)式のようになる。
Vc11×dv/dt=iramp/c11………………(4)
前記(4)式に前記(3)式を代入すると、下記(5)式のようになる。
Vc11×dv/dt=A×(Vin−B×Vout)/(r23×c11)………………(5)
すなわち、スロープ電圧Vslopeは前記(5)式で示した傾斜で上昇する電圧になる。
ここで、スロープ電圧生成回路4に図13で示した従来のスロープ電圧生成回路を使用した場合のスロープ電圧Vslopの傾斜について考える。
スイッチングトランジスタM1がオンしている間におけるインダクタ電流iLのアップスロープの傾斜(L1×di/dt)は、インダクタL1のインダクタンスをLとすると下記(6)式にようになる。
L1×di/dt=(Vin−Vout)/L………………(6)
この電流を電圧に変換するときの係数をA1とすると、インダクタ電流iLを電圧に変換したときの傾斜(L1×dv/dt)は、下記(7)式のようになる。
(L1×dv/dt)=A1×(Vin−Vout)/L………………(7)
また、スイッチングトランジスタM1がオフしている間のインダクタ電流iLのダウンスロープの傾斜(L1×di/dt)は、下記(8)式のようになる。
(L1×di/dt)=Vout/L………………(8)
この電流を電圧に変換するときの係数をA1とすると、インダクタ電流iLを電圧に変換したときの傾斜(L1×dv/dt)は、下記(9)式のようになる。
(L1×dv/dt)=A1×Vout/L………………(9)
サブハーモニック発振を防止するためには、補償ランプのスロープが、ダウンスロープの1/2以上必要なことが知られていることから、補償ランプの傾斜(Vcomp×dv/dt)は、下記(10)式のようになる。
(Vcomp×dv/dt)>(Vout/L)/2………………(10)
スロープ電圧Vslopeの傾斜は、前記(7)式と(10)式を加算した傾斜になるため、スロープ電圧Vslopeの傾斜(Vslope×dv/dt)は、下記(11)式のようになる。
(Vslope×dv/dt)>(L1×dv/dt)+(Vcomp×dv/dt)>A1×(Vin−Vout)/L+A1×(Vout/L)/2>A1×(Vin−Vout/2)/L………………(11)
これに対して、図2のスロープ電圧生成回路4では、下記(12)式で示すように、前記(5)式の右辺を、前記(11)式の右辺よりも大きくすればよいことが分かる。
A×(Vin−B×Vout)/(r23×c11)>A1×(Vin−Vout/2)/L………………(12)
前記(12)式の左辺と右辺を比較すると、係数Aが係数A1に、係数Bが1/2に、抵抗R23とコンデンサC11の積がインダクタンスLにそれぞれ対応することが分かる。そこで、A>A1、B<1/2、又は(r23×c11)<Lになるようにすれば、前記(12)式を満足することができる。(r23×c11)<Lを満足するには、抵抗R23をより小さい抵抗値にするか、コンデンサC11の容量値をより小さい値にすればよい。
A>A1と、B<1/2と、抵抗R23をより小さい抵抗値にすることは、すべて電流irampを大きくするように作用している。すなわち、前記(12)式を満足させるためには、電流irampを前記(12)式を満足するレベルまで大きくするか、又はコンデンサC11の容量を前記(12)式を満足する値にまで小さくすればよい。言うまでもなく、電流irampの電流値とコンデンサC11の容量値の両方を変えるようにしてもよい。
制御信号S1がハイレベルの場合、言い換えるとスイッチングトランジスタM1がオフしている場合は、PMOSトランジスタM11とNMOSトランジスタM13がそれぞれオフし、NMOSトランジスタM12とM14がそれぞれオンする。このため、コンデンサC11の一端であるスロープ電圧生成回路4の出力端は接地電圧GNDに接続され、コンデンサC11の他端である接続部LX4は接続部LXに接続された状態になる。このことから、コンデンサC11の一端は接地電圧GNDに固定され、コンデンサC11の他端の電圧は接続部LXの電圧VLXに等しくなる。この結果、コンデンサC11には、スイッチングトランジスタM1がオンする直前の接続部LXの電圧VLXが保存されることになる。
スイッチングトランジスタM1がオフしたときの接続部LXの電圧VLXは、同期整流用トランジスタM2の電圧降下分であり、該電圧はインダクタ電流iLに比例した電圧になる。このため、コンデンサC11には、スイッチングトランジスタM1がオンする直前のインダクタ電流iLの情報が電圧として保存されていることになる。
制御信号S1がローレベルになってスイッチングトランジスタM1がオンすると、コンデンサC11の他端は再び接地電圧GNDに接続されるため、スロープ電圧VslopeはコンデンサC11に保存されていた電圧になり、該電圧に電流irampで充電が行われるため、実際のインダクタ電流iLを使用した場合とまったく同様の制御が行われることになる。
更に、インダクタ電流iLの検出や、インダクタ電流iLを電圧へ変換する工程が行われないため、図4に示すように、スロープ電圧Vslopeが、立ち上がり部分から直線性の良い波形になるようにすることができる。このようなことから、スイッチングトランジスタM1のオン時間が短い場合のときまで正確に制御することができ、出力電流のダイナミックレンジを大きくすることができる。
ここで、図2において、オフセット電圧生成回路13を追加してNMOSトランジスタM14のソースと接地電圧GNDとの間にオフセット電圧Vofを設けるようにしてもよく、このようにした場合、図2は図5のようになり、図3は図6のようになる。
図5の場合、制御信号S1がハイレベル、すなわちスイッチングトランジスタM1がオフする場合は、PMOSトランジスタM11とNMOSトランジスタM13がそれぞれオフし、NMOSトランジスタM12とM14がそれぞれオンする。すると、コンデンサC11の一端はオフセット電圧Vofに接続されるため、スロープ電圧Vslopeはオフセット電圧Vofと同じ電圧になる。また、コンデンサC11の他端が接続された接続部LX4は接続部LXに接続された状態になるため、コンデンサC11の両端の電圧は、スイッチングトランジスタM1がオンする直前の接続部LXの電圧VLXとオフセット電圧Vofを加算した電圧になる。
制御信号S1がローレベルになりスイッチングトランジスタM1がオンすると、接続部LX4は再び接地電圧GNDに接続されるため、スロープ電圧Vslopeは、コンデンサC11に保存されていた電圧、すなわち(VLX+Vof)になり、該電圧に電流生成回路11からの電流irampで充電が行われる。
このように、図5では、スロープ電圧Vslopeにオフセット電圧Vofが加算されているため、スロープ電圧Vslopeが0Vまで低下することがない。例えば、出力電圧Voutが目標電圧以上になった場合は、誤差増幅回路3から出力される誤差電圧Veは、ほぼ接地電圧GNDになった状態になってしまう。
また、スイッチングレギュレータ1は不連続モードで作動するため、スイッチングトランジスタM1がオフしている期間中に接続部LXの電圧VLXが0Vまで上昇する。このような条件で、スロープ電圧Vslopeが0Vから立ち上がると、一瞬PWMコンパレータ5の両入力端にそれぞれ0Vが入力され、PWMコンパレータ5の出力信号が不定になって誤動作の原因になる。そこで、図5のようにして、スロープ電圧Vslopeが0Vまで低下しないようにコンデンサC11にオフセット電圧Vofを与えることにより、出力電圧Voutが目標電圧以上になった場合で安定した動作を行うことができるようになる。
次に、図1の逆流検出回路9について説明する。
逆流検出回路9は、出力端子OUTから出力される出力電流ioutが小さくなり、スイッチングトランジスタM1のオフ期間にインダクタL1のエネルギーがすべて放出され、逆に出力端子OUT側からインダクタL1と同期整流用トランジスタM2を介して接地電圧GNDに電流が流れる逆電流を検出する回路である。該逆電流が発生すると、せっかくコンデンサC1に蓄えたエネルギーが無駄に消費されてしまうため、電力変換効率を大幅に低下させる。このため、逆流検出回路9は、前記逆電流の発生を検出すると同期整流用トランジスタM2を強制的にオフさせて前記逆電流を遮断するものである。
図7は、図1の逆流検出回路9の回路例を示した図である。
図7において、逆流検出回路9は、インダクタL1に印加されている電圧に比例した電流irを生成する電流生成回路31、コンパレータ32、PMOSトランジスタM31,M32、NMOSトランジスタM33,M34及びコンデンサC31で構成され、コンデンサC31は、スイッチングトランジスタM1のオン期間終了時におけるインダクタ電流iLに比例した電圧を保持するものである。また、電流生成回路31は、演算増幅回路41、NMOSトランジスタM41,M44,M45、PMOSトランジスタM42,M43及び抵抗R41で構成されている。なお、電流生成回路31は第2電流生成回路を、コンデンサC31は第2コンデンサを、コンパレータ32、PMOSトランジスタM31,M32及びNMOSトランジスタM33,M34は第2制御回路をそれぞれなす。
電流生成回路31において、演算増幅回路41の非反転入力端には出力電圧Voutが入力され、演算増幅回路41の出力端はNMOSトランジスタM41のゲートに接続されている。NMOSトランジスタM41のソースと接地電圧GNDとの間には抵抗R41が接続され、演算増幅回路41の反転入力端はNMOSトランジスタM41のソースに接続されている。PMOSトランジスタM42及びM43は、カレントミラー回路を形成しており、各ソースがそれぞれ入力電圧Vinに接続され、各ゲートが接続され該接続部はPMOSトランジスタM42のドレインに接続されている。PMOSトランジスタM42のドレインはNMOSトランジスタM41のドレインに接続されている。
また、NMOSトランジスタM44及びM45は、カレントミラー回路を形成しており、各ソースが負の電圧−Vにそれぞれ接続され、各ゲートが接続され該接続部はNMOSトランジスタM44のドレインに接続されている。また、NMOSトランジスタM44のドレインはPMOSトランジスタM43のドレインに接続され、NMOSトランジスタM45のドレインは、電流生成回路31の出力端をなし、電流irが流れる。
NMOSトランジスタM33のソースはNMOSトランジスタM45のドレインに接続され、NMOSトランジスタM33のドレインはコンデンサC31の一端に接続されており、NMOSトランジスタM33のゲートには制御信号S1が入力されている。コンデンサC31の他端と接地電圧GNDとの間にはNMOSトランジスタM34が、コンデンサC11の他端と電圧VLXとの間にはPMOSトランジスタM31がそれぞれ接続されており、コンデンサC11の他端、PMOSトランジスタM31及びNMOSトランジスタM34の接続部をLX9とする。
また、入力電圧VinとコンデンサC31の一端との間にPMOSトランジスタM32が接続され、PMOSトランジスタM31,M32及びNMOSトランジスタM34の各ゲートにはそれぞれ制御信号S1が入力されている。コンパレータ32において、非反転入力端はNMOSトランジスタM33とNMOSトランジスタM45との接続部に接続され、反転入力端は接地電圧GNDに接続され、出力端は、検出信号Rivが出力される逆流検出回路9の出力端をなしている。
図8は、逆流検出回路9の動作を説明するためのタイミングチャートであり、図8を参照しながら逆流検出回路9の動作について説明する。なお、接続部LX9の電圧をVLX9とし、コンデンサC31の一端とNMOSトランジスタM33の接続部の電圧をVrivとする。また、抵抗R41の抵抗値をr41とする。
演算増幅回路41の非反転入力端には出力電圧Voutが入力されており、演算増幅回路41は、NMOSトランジスタM41のソース電圧が出力電圧Voutに等しくなるように、NMOSトランジスタM41のゲート電圧を制御する。このため、抵抗R41の両端の電圧Vr41は出力電圧Voutと等しくなり、抵抗R41に流れる電流ir41は、下記(13)式のようになる。
ir41=Vout/r41………………(13)
電流ir41がNMOSトランジスタM41とPMOSトランジスタM42のドレイン電流になり、更にカレントミラー回路を構成しているPMOSトランジスタM43のドレイン電流になる。PMOSトランジスタM43のドレイン電流は、NMOSトランジスタM44のドレイン電流でもあり、NMOSトランジスタM44のドレイン電流は、カレントミラー回路を構成しているNMOSトランジスタM45のドレイン電流、すなわち電流irとなって出力される。2つのカレントミラー回路を合成したミラー比をA2とした場合は、電流irは下記(14)式のようになる。
ir=A2×ir41=A2×Vout/r41………………(14)
前記(14)式から分かるように、電流irは、出力電圧Voutに比例している。電流生成回31は、制御信号S1の信号レベルに関係なく常に上記のような動作を行う。
次に、コンデンサC31の動作について説明する。
制御信号S1がローレベルである場合、言い換えるとスイッチングトランジスタM1がオンしている場合は、PMOSトランジスタM31とM32がそれぞれオンし、NMOSトランジスタM33とM34がそれぞれオフして遮断状態になる。このため、コンデンサC31の一端は入力電圧Vinに接続され、コンデンサC31の他端である接続部LX9は接続部LXに接続された状態になる。このため、コンデンサC31には、スイッチングトランジスタM1がオフする直前の接続部LXの電圧VLXが保存される。
スイッチングトランジスタM1がオンしているときの接続部LXの電圧VLXは、スイッチングトランジスタM1による電圧降下分であり、該電圧はインダクタ電流iLに比例している。このため、コンデンサC31には、スイッチングトランジスタM1がオフする直前のインダクタ電流iLの情報が電圧として保存されていることになる。
制御信号S1がハイレベルになってスイッチングトランジスタM1がオフすると、NMOSトランジスタM33とM34がそれぞれオンし、PMOSトランジスタM31とM32がそれぞれオフして遮断状態になる。このため、コンデンサC31の一端は電流生成回路31の出力端に接続され、接続部LX9は接地された状態になる。
コンデンサC31の電荷は電流irで放電されることから、コンデンサC31の電圧は直線的に低下する。コンデンサC31の端子間電圧をVc31とし、コンデンサC31の容量をc31とすると、電圧Vc31の低下速度(Vc31×dv/dt)は、下記(15)式のようになる。
(Vc31×dv/dt)=ir/c31………………(15)
前記(15)式を前記(14)式に代入すると、下記(16)式のようになる。
(Vc31×dv/dt)=A2×Vout/r31………………(16)
すなわち、コンデンサC31の電圧Vc31は、前記(16)式に示す傾斜で低下する。
スイッチングトランジスタM1がオフする直前にコンデンサC31に蓄えられていた電荷によるコンデンサC31の電圧Vc31は、インダクタ電流iLに比例した電圧であるため、コンデンサC31に蓄えられていた電荷がすべて放電されたときが、インダクタ電流iLが0アンペアになった状態と一致する。このようなことから、コンパレータ32は、コンデンサC31の一端の電圧Vrivが0V以下になったことを検出すると、逆流検出信号Rivをハイレベルにする。ドライブ回路8は、ハイレベルの逆流検出信号Rivが入力されると、制御信号S2をローレベルにして、同期整流用トランジスタM2を強制的にオフさせて、逆電流の発生を防止する。
ここで、図7において、バイアス電圧生成回路33を追加してNMOSトランジスタM34のソースと接地電圧GNDとの間にバイアス電圧Vbiを設け、NMOSトランジスタM44及びM45の各ソースをそれぞれ接地電圧GNDに接続するようにしてもよく、このようにした場合、図7は図9のようになり、図8は図10のようになる。
制御信号S1がローレベルになってスイッチングトランジスタM1がオンした場合の動作は、図7の回路と同じであるのでその説明を省略する。
制御信号S1がハイレベルになってスイッチングトランジスタM1がオフすると、NMOSトランジスタM33とM34がそれぞれオンし、PMOSトランジスタM31とM32がそれぞれオフする。すると、コンデンサC31の一端は電流生成回路31の出力端に接続され、コンデンサC31の他端が接続された接続部LX9はバイアス電圧Vbiに接続された状態になる。このため、コンデンサC31の一端の電圧VrivはコンデンサC31の端子間電圧Vc31にバイアス電圧Vbiを加えた電圧になる。
このようなことから、コンデンサC31の電荷が電流irで放電され、コンデンサC31の電荷が0になったときのコンデンサC31の一端の電圧Vrivは、バイアス電圧Vbiに等しくなる。コンパレータ32は、電圧Vrivがバイアス電圧Vbi以下になると、逆流検出信号Rivをハイレベルにする。このように、バイアス電圧Vbiを設けることにより、負電圧−Vが不要になり、回路の簡素化を図ることができると共に、バイアス電圧Vbiの設定によって、逆流検出レベルを自由に設定することができる。
このように、本第1の実施の形態における電流モード制御型スイッチングレギュレータは、インダクタL1に流れるインダクタ電流iLに比例した電圧を擬似的に生成する疑似インダクタ回路をなすようにスロープ電圧生成回路4を形成し、スロープ電圧生成回路4の出力電圧に基づいてスイッチングトランジスタM1及び同期整流用トランジスタM2の動作制御を行うようにしたことから、遅れが小さく、直線性のよいスロープ電圧Vslopeを生成することができ、スイッチングトランジスタM1のオン時間が短くても安定した動作を行うことができ、出力電流のダイナミックレンジを広げることができる。
また、逆流検出回路9においても前記疑似インダクタ回路をなすように形成したことから、逆流検出レベルを自由に設定することができる。
なお、前記説明では、同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータを例にして説明したが、これは一例であり、本願発明は、同期整流用トランジスタM2の代わりにダイオードを使用した非同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータや、昇圧型スイッチングレギュレータにも適用することができる。
本発明の第1の実施の形態における電流モード制御型スイッチングレギュレータの回路例を示した図である。 図1のスロープ電圧生成回路4の回路例を示した図である。 図2のスロープ電圧生成回路4の動作例を示したタイミングチャートである。 図2のスロープ電圧生成回路4で生成されたスロープ電圧Vslopeの波形を拡大した図である。 図1のスロープ電圧生成回路4の他の回路例を示した図である。 図5のスロープ電圧生成回路4の動作例を示したタイミングチャートである。 図1の逆流検出回路9の回路例を示した図である。 図7の逆流検出回路9の動作例を示したタイミングチャートである。 図1の逆流検出回路9の他の回路例を示した図である。 図9の逆流検出回路9の動作例を示したタイミングチャートである。 従来の電流モード制御型スイッチングレギュレータの例を示したブロック図である。 図11のスイッチングレギュレータの動作例を示したタイミングチャートである。 図11のスロープ電圧生成回路120の回路例を示した図である。 図11のスロープ電圧生成回路120で生成されたスロープ電圧Vslpの波形を拡大した図である。
符号の説明
1 スイッチングレギュレータ
2 基準電圧発生回路
3 誤差増幅回路
4 スロープ電圧生成回路
5 PWMコンパレータ
6 発振回路
7 RFフリップフロップ回路
8 ドライブ回路
9 逆流検出回路
11,31 電流生成回路
12 インバータ
13 オフセット電圧生成回路
32 コンパレータ
33 バイアス電圧生成回路
M1 スイッチングトランジスタ
M2 同期整流用トランジスタ
M11,M31,M32 PMOSトランジスタ
M12〜M14,M33,M34 NMOSトランジスタ
L1 インダクタ
C1,C11,C31 コンデンサ
R1,R2 抵抗

Claims (18)

  1. 入力端子に入力された入力電圧を、所定の定電圧に降圧して出力端子から出力電圧として出力する電流モード制御型スイッチングレギュレータにおいて、
    制御電極に入力された制御信号に応じてスイッチングを行うスイッチ素子と、
    該スイッチ素子のスイッチングによって前記入力電圧による充電が行われるインダクタと、
    該インダクタの放電を行う整流素子と、
    前記インダクタの充電を行う際に、該インダクタに印加されている電圧に比例した電流を生成し、該生成した電流から該インダクタに流れるインダクタ電流に比例した電圧を擬似的に生成しスロープ電圧として出力するスロープ電圧生成回路部と、
    前記スロープ電圧に応じて前記スイッチ素子のスイッチング制御を行うスイッチング制御回路部と、
    を備えることを特徴とする電流モード制御型スイッチングレギュレータ。
  2. 前記スロープ電圧生成回路部は、
    前記インダクタに印加されている電圧に比例した電流を生成して出力する第1電流生成回路と、
    該第1電流生成回路から出力された電流で充電され、両端の電圧差が前記スロープ電圧として出力される第1コンデンサと、
    前記スイッチ素子によって前記インダクタが充電される期間、前記第1電流生成回路から出力された電流で前記第1コンデンサの充電を行い、前記スイッチ素子による前記インダクタへの充電が停止している期間、前記第1コンデンサの放電を行う第1制御回路と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータ。
  3. 前記第1電流生成回路は、サブハーモニック発振が発生しないように、生成した電流を所定の第1比率で増加させることを特徴とする請求項2記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータ。
  4. 前記第1コンデンサは、サブハーモニック発振が発生しないように、容量値が所定の第2比率で減少されることを特徴とする請求項2又は3記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータ。
  5. 前記第1制御回路は、前記スイッチ素子によって前記インダクタの充電が行われる期間、前記スロープ電圧の最低電圧をなす所定のオフセット電圧を前記第1コンデンサの一端に印加すること特徴とする請求項2、3又は4記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータ。
  6. 前記整流素子は、前記スイッチ素子と相反するスイッチング動作を行うように前記スイッチング制御回路部から制御電極に入力された制御信号に応じてスイッチングを行い前記インダクタの放電を行う同期整流用スイッチ素子をなし、前記インダクタへの充電が停止した際に該インダクタに流れるインダクタ電流に比例した電圧を擬似的に生成し、該生成した電圧から、前記出力端子から前記同期整流用スイッチ素子の方向に流れる逆電流の発生兆候又は発生を検出する逆流検出回路部を備えることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータ。
  7. 前記逆流検出回路部は、
    前記インダクタに印加されている電圧に比例した電流を生成して出力する第2電流生成回路と、
    該第2電流生成回路から出力された電流で充電され、両端の電圧差が前記インダクタ電流を電圧に変換した電圧として出力される第2コンデンサと、
    前記スイッチ素子による前記インダクタへの充電が停止されている期間、前記第2電流生成回路から出力された電流で前記第2コンデンサの放電を行い、前記スイッチ素子によって前記インダクタの充電が行われている期間、前記第2コンデンサの充電を行う第2制御回路と、
    を備え、
    前記第2制御回路は、前記スイッチ素子による前記インダクタへの充電が停止している期間に、前記第2コンデンサの電荷がゼロになったことを検出すると、前記逆電流の発生兆候又は発生を検出したと判定して、所定の逆流検出信号を出力することを特徴とする請求項6記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータ。
  8. 前記スイッチング制御回路部は、前記逆流検出回路部から所定の逆流検出信号が出力されると、前記同期整流用スイッチ素子を強制的にオフさせて遮断状態にすることを特徴とする請求項7記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータ。
  9. 前記第2制御回路は、前記第2コンデンサの放電を行う期間、該第2コンデンサの一端に所定のバイアス電圧を印加することを特徴とする請求項7又は8記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータ。
  10. 制御電極に入力された制御信号に応じてスイッチングを行うスイッチ素子と、
    該スイッチ素子のスイッチングによって、入力端子に入力された入力電圧による充電が行われるインダクタと、
    該インダクタの放電を行う整流素子と、
    を備え、
    出力端子から出力される出力電圧が所定の定電圧になるように前記スイッチ素子に対するスイッチング制御を行い、前記入力端子に入力された入力電圧を所定の定電圧に変換して前記出力端子から出力電圧として出力する電流モード制御型スイッチングレギュレータの動作制御方法において、
    前記インダクタの充電を行う際に、該インダクタに印加されている電圧に比例した電流を生成し、該生成した電流から該インダクタに流れるインダクタ電流に比例した電圧を擬似的に生成し、
    該生成した電圧をスロープ電圧とし、
    該スロープ電圧を使用して前記スイッチ素子のスイッチング制御を行うためのパルス信号を生成することを特徴とする電流モード制御型スイッチングレギュレータの動作制御方法。
  11. 前記インダクタに印加されている電圧に比例した第1比例電流を生成し、
    前記スイッチ素子によって前記インダクタが充電される期間、該生成した第1比例電流で第1コンデンサの充電を行い、
    前記スイッチ素子による前記インダクタへの充電が停止している期間、前記第1コンデンサの放電を行い、
    前記第1コンデンサの両端の電圧差を前記スロープ電圧とすることを特徴とする請求項10記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータの動作制御方法。
  12. サブハーモニック発振が発生しないように、前記第1比例電流を所定の第1比率で増加させて前記スロープ電圧を生成することを特徴とする請求項11記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータの動作制御方法。
  13. サブハーモニック発振が発生しないように、所定の第2比率で前記第1コンデンサの容量値を減少させて前記スロープ電圧を生成することを特徴とする請求項11又は12記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータの動作制御方法。
  14. 前記スイッチ素子によって前記インダクタの充電が行われる期間、前記スロープ電圧の最低電圧をなす所定のオフセット電圧を前記第1コンデンサの一端に印加することを特徴とする請求項11、12又は13記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータの動作制御方法。
  15. 前記整流素子は、前記スイッチ素子と相反するスイッチング動作を行うように制御電極に入力された制御信号に応じてスイッチングを行い前記インダクタの放電を行う同期整流用スイッチ素子をなし、前記インダクタへの充電が停止した際に該インダクタに流れるインダクタ電流に比例した電圧を擬似的に生成し、該生成した電圧から、前記出力端子から前記同期整流用スイッチ素子の方向に流れる逆電流の発生兆候又は発生を検出することを特徴とする請求項10、11、12、13又は14記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータの動作制御方法。
  16. 前記インダクタに印加されている電圧に比例した第2比例電流を生成し、
    前記スイッチ素子による前記インダクタへの充電が停止されている期間、該生成した第2比例電流で第2コンデンサの放電を行い、
    前記スイッチ素子によって前記インダクタの充電が行われている期間、前記第2コンデンサの充電を行い、
    前記スイッチ素子による前記インダクタへの充電が停止している期間に、前記第2コンデンサの電荷がゼロになったことを検出すると、前記逆電流の発生兆候又は発生を検出したと判定することを特徴とする請求項15記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータの動作制御方法。
  17. 前記第2コンデンサの放電を行う期間、該第2コンデンサの一端に所定のバイアス電圧を印加することを特徴とする請求項16記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータの動作制御方法。
  18. 前記逆電流の発生兆候又は発生を検出したと判定すると、前記同期整流用スイッチ素子を強制的にオフさせて遮断状態にすることを特徴とする請求項15、16又は17記載の電流モード制御型スイッチングレギュレータの動作制御方法。
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