JP5367354B2 - 多室包装袋及びそれを用いた包装体の製造方法 - Google Patents

多室包装袋及びそれを用いた包装体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動充填包装に用いられる、複数の収納部を有する多室包装袋及びこの多室包装袋を用いた自動充填による包装体の製造方法に関する。
従来、袋の表裏面を形成する表面フィルムと裏面フィルムとの間に、表面フィルムと裏面フィルム間の開口部を二分して分割フィルムが挟み込まれ、分割フィルムを境に、表面フィルム側と裏面フィルム側とに、それぞれ収納部が形成された袋状をなし、表面フィルム側から分割フィルムを吸引するための吸引孔(表面側吸引孔)と、裏面フィルム側から分割フィルムを吸引するための吸引孔(裏面側吸引孔)とが、表面フィルムと裏面フィルムの開口部側の縁部にそれぞれ形成された多室包装袋と、それを用いた包装体の製造方法とが知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに説明すると、被包装物は、表面フィルム側と裏面フィルム側でそれぞれ動作する吸引盤で吸引し、外方へ引っ張って各収納部を開口させることで自動充填される。上記多室包装袋の表面側吸引孔と裏面側吸引孔は、この自動充填時に、2つの収納部を別々に開口させることができるようにし、自動充填時の誤充填を防止するためのものである。例えば、表面フィルム側の吸引盤を表面側吸引孔の位置に押し当てて分割フィルムを吸引させると共に、裏面フィルム側の吸引盤を裏面側吸引孔からずれた位置に押し当てて裏面フィルムを吸引させ、それぞれ外方へ引っ張ると、裏面フィルム側の収納部を開口させることができる。これとは逆に、表面フィルム側の吸引盤を表面側吸引孔からずれた位置に押し当てて表面フィルムを吸引させると共に、裏面フィルム側の吸引盤を裏面側吸引孔の位置に押し当てて分割フィルムを吸引させ、それぞれ外方へ引っ張ると、表面フィルム側の収納部を開口させることができる。
特許第3413506号公報
しかしながら、上記従来の多室包装袋は、両収納部への被包装物の充填後に、両収納部の開口部をシールバーで挟んで同時に密封するものであることから、先に一方の収納部に被包装物を充填した後、この一方の収納部は他方の収納部への被包装物の充填完了まで密封されていない状態で放置されることになる。このため、先に被包装物が充填される一方の収納部は、被包装物の充填後直ちに密封される他方の収納部に比して異物が混入する危険が大きくなる問題がある。例えば、一方の収納部へ第一の被包装物を充填した後、他方の収納部へ粉体や液体の第二の被包装物を充填する場合、他方の収納部への充填時に飛び散った第二の被包装物が、密封されていない開口部のわずかな隙間から一方の収納部内へ侵入してしまうことも生じる。
加えて、上記従来の多室包装袋は、2つの収納部を選択的に開口するために、表面フィルムと裏面フィルムの両者に吸引孔を形成することが必要となる。このため、表面フィルムに形成した吸引孔と、裏面フィルムに形成した吸引孔が共に所定の位置になるよう調整しなければならず、両フィルムのピッチ合わせなど、製袋時の工程数が増える問題がある。また、吸引孔は、通常、原反フィルムに形成するが、吸引孔が形成されることにより原反フィルムの強度が低下し、表面フィルムと裏面フィルムのいずれの原反フィルムについても製袋時の取り扱い性が低下するという問題もある。
さらに、被包装物の充填後は、両収納部の開口部側の縁部を熱融着して封止するが、表裏両フィルムに吸引孔が形成されているので、シールバーへシーラント材などが付着堆積しやすい問題がある。また、上記熱融着は、吸引孔が熱融着部に内包されるようにして行われるが、凹部としてその跡が表裏両面に残ってしまい、得られる包装体の見栄えを悪くする問題もある。
本発明は、一方の収納部への被包装物の充填後、他方の収納部への被包装物の充填前に一方の収納部を密封できるようにし、先に被包装物が充填される一方の収納部への異物の混入の危険性を抑制できるようにすることを第一の目的とする。
また、本発明は、表裏いずれか1箇所だけの吸引孔2つの収納部を選択的に開口させることができるようにし、表裏両フィルムのピッチ合わせの手間、吸引孔の形成に伴う製袋時の原反フィルムの取り扱い性低下、シールバーへのシーラント材の付着堆積、及び封止用の熱融着部に残される吸引孔の跡による見栄えの低下をいずれも軽減又は解消できるようにすることを第二の目的とする。
本発明は、上記第一及び第二の目的を達成するために、多室包装袋とこの多室包装袋を用いた包装体の製造方法を提供するものである。
本発明の多室包装袋は、表裏いずれか一方に位置する一方のフィルムと、他方に位置する他方のフィルムとの間に、一方のフィルムと他方のフィルム間の開口部を二分して分割フィルムが挟み込まれ、分割フィルムを境に、一方のフィルム側と他方のフィルム側とに、それぞれ収納部が形成された袋状をなし、一方のフィルムと分割フィルムの対向面がそれぞれ低融点シーラント層、他方のフィルムと分割フィルムの対向面がそれぞれ低融点シーラント層より融点が20℃以上高い高融点シーラント層となっており、他方のフィルムの開口部側の縁部のみに、当該他方のフィルム側から分割フィルムを吸引するための吸引孔が設けられていることを特徴とする多室包装袋である。
本発明の包装体の製造方法は、本発明の多室包装袋を用い、
分割フィルムの開口部側の縁部を、他方のフィルムの開口部側の縁部に設けられた吸引孔を介して、当該他方のフィルムに対向する吸引盤で吸引して外方へ引っ張ると共に、一方のフィルムの開口部側の縁部を、当該一方のフィルムに対向する吸引盤で吸引して外方へ引っ張り、一方のフィルム側の収納部を開口させて被包装物を充填する第一充填工程と、
第一充填工程の後、一方のフィルム、分割フィルム及び他方のフィルムの開口部側の縁部を重ねてシールバーで挟み、高融点シーラント層を当該高融点シーラント層のシール温度領域まで加熱することなく、低融点シーラント層を当該低融点シーラント層のシール温度領域まで加熱して、一方のフィルムと分割フィルムの開口部側の縁部を熱融着する第一シール工程と、
第一シール工程の後、分割フィルムが熱融着された一方のフィルムの開口部側の縁部と、他方のフィルムの開口部側の縁部とを、一方のフィルムに対向する吸引盤と他方のフィルムに対向する吸引盤とでそれぞれ吸引して外方へ引っ張り、他方のフィルム側の収納部を開口させて被包装物を充填する第二充填工程と、
第二充填工程の後、分割フィルムが熱融着された一方のフィルムの開口部側の縁部と、他方のフィルムの開口部側の縁部とを重ねてシールバーで挟み、高融点シーラント層を当該高融点シーラント層のシール温度領域まで加熱して、他方のフィルムと分割フィルムの開口部側の縁部を熱融着する第二シール工程と
を有することを特徴とする包装体の製造方法である。
なお、本発明においてシール温度領域とは、シーラント層が熱融着機能を発揮する温度領域をいう。
本発明の多室包装袋は、いずれも一方のフィルムと分割フィルムの対向面がそれぞれ低融点シーラント層、他方のフィルムと分割フィルムの対向面がそれぞれ低融点シーラント層より融点が高い高融点シーラント層となっている。したがって、上記低融点シーラント層と高融点シーラント層の融点の差によるシール温度領域の差を利用することで、低融点シーラント層同士が対向している一方のフィルムと分割フィルムの開口部側の縁部のみを選択的に熱融着させることができる。本発明の包装体の製造方法では、一方のフィルム側の収納部に先に被包装物を充填し、充填後直ちに一方のフィルムと分割フィルムの開口部側の縁部のみを選択的に熱融着させており、これにより、一方のフィルム側の収納部を被包装物の充填後直ちに密封して異物の混入防止を図ることができる。
また、本発明の多室包装袋について、一方のフィルムと分割フィルムの開口部側の縁部を熱融着させた後は、一方のフィルムと分割フィルムが一体に吸引されるので、吸引孔を利用することなく他方のフィルム側の収納部を開口させることができる。本発明の多室包装袋を用いた包装体の製造方法では、一方のフィルムと分割フィルムの開口部側の縁部を熱融着させた後、他方のフィルム側の収納部を開口させる手順としているので、他方のフィルム側の収納部を開口させるための吸引孔を省略することができる。
本発明の多室包装袋は、一方のフィルム側の収納部を選択的に開口させるために、吸引孔を有している。しかし、本発明の包装体の製造方法のように、一方のフィルムと分割フィルムの開口部側の縁部を熱融着させた後、他方のフィルム側の収納部を開口させる手順とすることで、1つの吸引孔だけで、一方のフィルム側と他方のフィルム側の収納部を選択的に開口させることができる。したがって、本発明の多室包装袋及びこれを用いた包装体の製造方法によれば、吸引孔の形成により生じる前記弊害を、2つの吸引孔が必要な従来に比して1/2に軽減することができる。
以下、本発明を図面に基づいて更に説明する。なお、以下に述べる図面において、同じ符号は同様の部材又は部位を示す。
ず、図1〜図10に基づいて、本発明の多室包装袋の一例と、これを用いた本発明の包装体の製造方法の一例を説明する。
図1は本発明の多室包装袋を構成するフィルムの組み合わせ状態の説明図、図2は本発明の多室包装袋の斜視図、図3は本発明の多室包装袋の拡大横断面図、図4は本発明の多室包装袋を把持具にセットした状態の斜視図、図5は本発明の多室包装袋を用いた第一充填工程の説明図、図6は本発明の多室包装袋を用いた第一シール工程の説明図、図7は本発明の多室包装袋を用いた第二充填工程の説明図、図8は本発明の多室包装袋を用いた第二シール工程の説明図、図9は本発明の多室包装袋を用いて製造された包装体の一例を示す平面図、図10は本発明の多室包装袋を用いて製造された包装体の他の例を示す平面図である。
図1及び図2に示されるように、本例の多室包装袋4Aは、一方のフィルム1、分割フィルム2及び他方のフィルム3の三枚のフィルムで構成されている。一方のフィルム1と他方のフィルム3は、多室包装袋4Aの表裏に位置するもので、いずれが表面でも裏面でもよいが、説明の便宜上、一方のフィルム1を袋の表面側に位置する表面フィルム、他方のフィルム3を袋の裏面側に位置する裏面フィルムとして説明する。
本例における上記表面フィルム1、分割フィルム2及び裏面フィルム3は同形同大となっている。多室包装袋4Aは、表面フィルム1、分割フィルム2及び裏面フィルム3を、表面フィルム1と裏面フィルム3の間に分割フィルム2を挟み込んで重ね、周縁部の三方を熱融着した袋状をなしている。5、6は袋の三方に形成された熱融着部で、5は側縁融着部、6は底縁融着部である。
分割フィルム2は、上記熱融着が施されていない一縁部に形成された、表面フィルム1と裏面フィルム3間の開口部7を二分しており、分割フィルム2を境にして、表面フィルム1側と裏面フィルム3側とにそれぞれ収納部8a,8bが形成されている。収納部8a,8bは、上記分割フィルム2で二分された開口部7の一方と他方である開口部7a,7bをそれぞれ有するものとなっている。裏面フィルム3の開口部7(7b)側の縁部の中央部には、裏面フィルム3側から分割フィルム2を吸引することができるよう、裏面フィルム3を貫通する吸引孔9が形成されている。
多室包装袋4Aには、表面フィルム1と分割フィルム2間に形成された表面フィルム1側の収納部8aと、裏面フィルム3と分割フィルム2間に形成された裏面フィルム3側の収納部8bとに分けて、2種類の被包装物を充填することができる。被包装物は、表面フィルム1側の収納部8aと、裏面フィルム3側の収納部8bとを別々に開くこと(開口部7aと7bを別々に開くこと)で、充填箇所を誤ることなく自動充填することができる。
図3に示されるように、表面フィルム1は、基材層1aの内面側(収納部8a側)に低融点シーラント層1bを積層したもので、裏面フィルム3は、基材層3aの内面側(収納部8b側)に、低融点シーラント層1bより融点が高い高融点シーラント層3bを積層したものとなっている。また、分割フィルム2は、基材層2aの片面に低融点シーラント層2bを積層し、他面に高融点シーラント層2cを積層したもので、低融点シーラント層2bを表面フィルム1の低融点シーラント層1bと対向させ、高融点シーラント層2cを裏面フィルム3の高融点シーラント層3bと対向させている。側縁融着部5と底縁融着部6(図2参照)は、高融点シーラント層2c,3b同士の熱融着と、低融点シーラント層1b,2b同士の熱融着とにより形成されている。
低融点シーラント層1b,2bと、高融点シーラント層2c,3bとは、それぞれのシール温度領域をずらすことで、後述する第一シール工程において、高融点シーラント層2c,3b同士を熱融着させることなく、低融点シーラント層1b,2b同士を選択的に熱融着可能とするためのものである。このため、高融点シーラント層2c,3bの融点は、低融点シーラント層1b,2bの融点より20℃以上高くなっている。高融点シーラント層2c,3bの融点が低過ぎると、高融点シーラント層2c,3bと低融点シーラント層1b,2bのシール温度領域が接近し、上記選択的な熱融着が行いにくくなる。上限は、一般的なシーラント層の融点や、基材層1a,2a,3a,の融点などから定まる。また、低融点シーラント層1bと2b、並びに、高融点シーラント層2cと3bとしては、一般的には同じ合成樹脂が用いられるが、異なる合成樹脂を用いることもできる。異なる合成樹脂を用いる場合、融点の低い方の高融点シーラント層2c又は3bの融点、融点の高い方の低融点シーラント層1b又は2bの融点より20℃以上高くする。なお、本発明において融点とは、JIS−K−7121に基づいて測定した値をいう。
表面フィルム1、分割フィルム2及び裏面フィルム3の各基材層1a,2a,3aとしては、合成樹脂の単層又は積層フィルムを用いることができる。積層フィルムとしては、合成樹脂層同士を積層したものの他、合成樹脂層と、金属その他の無機物層や紙層などを積層したものでもよい。また、各基材層1a,2a,3aとしては、それぞれ同じ構成のフィルムでも、異なる構成のフィルムでもよい。
次に、上記多室包装袋4Aを用いた包装体の製造方法の一例について説明する。
上記多室包装袋4Aを用いた包装体の製造は、例えば図4に示されるような把持具10,10で多室包装体4Aを立てた状態で保持して行うことができる。
図4に示されるように、多室包装袋4を、側縁融着部5,5の上部を把持具10,10で把持して吊り下げ、表面フィルム1と裏面フィルム3の外面に向かってそれぞれ進退可能な一対の吸引盤11a,11b間に位置させる。この把持具10,10としては、側縁融着部5,5を挟み付けて保持するクリップ状のものを用いることができる。また、両把持具10,10は、収納部8a,8bを大きく開口させることができるようにすると共に、この開放に伴って多室包装袋4Aに無理な力が加わらないよう、対向方向に弾性的に進退可能としておくことが好ましい。
表面フィルム1側の収納部8a(図2参照)と、裏面フィルム3側の収納部8b(図2参照)の選択的開放は、上記吸引盤11a,11bの進退と吸引によって行われる。吸引盤11a,11bによる吸引位置については後述するが、この吸引位置の調節は、吸引盤11a,11b間における多室包装袋4Aの位置を調節することで行うこともできる。しかし、吸引位置の調節を行いやすくするために、上記吸引盤11a,11bは、対向する表面フィルム1又は裏面フィルム3に沿って上下左右に移動可能としておくことが好ましい。
まず、表面フィルム1側の収納部8aを開放して被包装物を充填する第一の充填工程について説明する。
図5に示されるように、両吸引盤11a,11bを、表面フィルム1と裏面フィルム3とに向かって前進させ、表面フィルム1の開口部7側の縁部の中央部付近と、裏面フィルム3の吸引孔9の部分とにそれぞれ当接させて吸引する。これによって、吸引盤11aに表面フィルム1が吸着される。また、吸引盤11bには吸引孔9を介して分割フィルム2の開口部7側の縁部が吸引されて吸着されると共に、裏面フィルム3の吸引孔9の周囲も吸着される。この状態で吸引盤11a,11bを後退させると、表面フィルム1と、分割フィルム2と一緒に吸引された裏面フィルム3とがそれぞれ外方へ引っ張られて、表面フィルム1側の収納部8aの開口部7aが広げられる。この時、裏面フィルム3側の収納部8b(図2参照)の開口部7bは、裏面フィルム3が分割フィルム2と共に吸引盤11bに吸着されて閉じられているので、誤投入を防止しつつ、被包装物を確実に表面フィルム1側の収納部8aに自動充填することができる。
前記のように、把持具10,10を対向方向に弾性的に進退可能としておくと、両吸引盤11a,11bを後退させて表面フィルム1と裏面フィルム3を外方へ引っ張た時に、両把持具10,10が弾性的に対向方向に前進し、多室包装袋4Aに過剰な張力が働くのを防止することができる。また、表面フィルム1側の収納部8aに被包装物を充填した後、両吸引盤10a,10bを前進させると、両把持具10,10は弾性的に後退し、これに伴って収納部8aの開口部7aを閉じた状態に戻すことができる。
次に、被包装物を充填した表面フィルム1側の収納部8aを封止する第一シール工程を施す。
第一シール工程は、上記第一充填工程の後、図6に示されるように、表面フィルム1、分割フィルム2及び裏面フィルム3の開口部7側の縁部を重ねてシールバー12,12で挟み、表面フィルム1と分割フィルム2の開口部7側の縁部同士を熱融着することで行われる。この時、表面フィルム1と分割フィルム2だけではなく、裏面フィルム3もシールバー12,12に挟み込まれる。しかし、図3で説明した高融点シーラント層2c,3bを当該高融点シーラント層2c,3bのシール温度領域まで加熱することなく、低融点シーラント層1b,2bを当該低融点シーラント層1b,2bのシール温度領域まで加熱することにより、高融点シーラント層2c,3bが対向している裏面フィルム3と分割フィルム2の開口部7側の縁部を熱融着させることなく、低融点シーラント層1b,2bが対向している表面フィルム1と分割フィルム2の開口部7側の縁部のみを熱融着させることができる。つまり、裏面フィルム3側の収納部8bを封止することなく、表面フィルム1側の収納部8aのみを封止することができる。
次に、裏面フィルム3側の収納部8bを開放して被包装物を充填する第二の充填工程を施す。
第二充填工程は、上記第一シール工程の後、図7に示されるように、吸引盤11a,11bで表面フィルム1と裏面フィルム3を吸引して外方へ引っ張ることで行われる。図7中13’は上記第一シール工程で形成した上縁融着部(表面フィルム1と分割フィルム2の開口部7側の縁部同士の熱融着部)である。
表面フィルム1に対向する吸引盤11aを、上記上縁融着部13’が形成された、表面フィルム1の開口部7側の縁部中央部付近に当接させ、裏面フィルム3に対向する吸引盤11bを、吸引孔9の位置からずれた、裏面フィルム3の開口部7側の縁部に当接させてそれぞれ吸引する。表面フィルム1と裏面フィルム3とが吸引盤11a,11bにそれぞれ吸着された状態で、両吸引盤11a,11bを後退させると、表面フィルム1が上縁融着部13’で接合された分割フィルム2を伴って外方へ引っ張られると共に、裏面フィルム3が外方へ引っ張られて、裏面フィルム3側の収納部8bの開口部7bが開放される。この時、表面フィルム1側の収納部8aの開口部7aは上縁融着部13’で封止されているので、誤投入を防止しつつ、被包装物を確実に裏面フィルム3側の収納部8bに自動充填することができる。
なお、把持具10,10を対向方向に弾性的に進退可能としておくと、この第二充填工程においても、前記第一充填工程と同様に進退して、多室包装袋4Aへ過剰な負荷が加わるのを防止することができる。
更に、被包装物を充填した裏面フィルム3側の収納部8bを封止する第二シール工程を施す。
第二シール工程は、上記第二充填工程の後、上縁融着部13’で接合された表面フィルム1と分割フィルム2の開口部7側の縁部と、裏面フィルム3の開口部7側の縁部とを重ね、図8に示されるように、シールバー12,12で挟み、裏面フィルム3と分割フィルム2の開口部7側の縁部同士を熱融着することで行われる。この第二シール工程においては、図3で説明した高融点シーラント層2c,3bを当該高融点シーラント層2c,3bのシール温度領域まで加熱する。これにより、高融点シーラント層2c,3bが対向している裏面フィルム3と分割フィルム2の開口部7側の縁部が熱融着され、裏面フィルム3側の収納部8bが封止される。同時に、上記高融点シーラント層2c,3bより融点が低い低融点シーラント層1b,2bもそのシール温度領域まで加熱されることになり、低融点シーラント層1b,2bが対向している表面フィルム1と分割フィルム2の開口部7側の縁部はいわば再熱融着されることになる。
上記第二シール工程で、図9に示されるように、吸引孔9を内包する上縁融着部13を形成して開口部7(7a,7b)を封止し、包装体の製造を完了する。図9に示される上縁融着部13は、表面フィルム1、分割フィルム2及び裏面フィルム3の開口部7側の縁部が相互に熱融着された部分である。
ところで、図9に示される包装体は、上縁融着部13に吸引孔9の跡が、裏面フィルム3側のみではあるが、凹部として残る。そこで、図10に示されるように、上記上縁融着部13の形成後、吸引孔9部分を打ち抜いて、吸引孔9を内包する単一の貫通孔を吊り下げ孔14として形成することが好ましい。この吊り下げ孔14は、製造された包装体を店頭で吊り下げ陳列するためのもので、この吊り下げ孔14で吸引孔9の跡を消してしまうことにより、違和感を無くすことができる。吊り下げ孔14は、吸引孔9と同じか吸引孔9より大きい貫通孔として形成されるもので、図示される円形の孔の他、楕円形、ひょうたん形、卵形、おむすび形などとすることもできる。
以上の説明では、本発明の多室包装袋4Aは四方シール袋を構成するものとなっているが、三方シール袋を形成するものとしたり、ガゼットタイプや自立型の袋を構成するものとすることもできる。また、表面フィルム1、分割フィルム2及び裏面フィルム3は同形同大としたが、表面フィルム1と裏面フィルム3の一方を他方に比して上下方向長さが短いものとし、収納部8a,8bの一方の深さを他方より浅くして、被包装物の収納量の相違に対応することもできる。
また、把持具10,10を用いた方法を説明したが、把持具10,10を用いずに行うこともできる。例えば、表面フィルム1側の吸引盤11aを一定位置に固定しておき、この吸引盤11aに表面フィルム1の開口部7側の縁部を吸着させて本発明の多室包装袋4を立てて保持し、裏面フィルム3側の吸引盤11bを必要に応じて吸引位置を変えて進退させることでも包装体を製造することができる。
本発明の多室包装袋を構成するフィルムの組み合わせ状態の説明図である。 本発明の多室包装袋の斜視図である。 本発明の多室包装袋の拡大横断面図である。 本発明の多室包装袋を把持具にセットした状態の斜視図である。 本発明の多室包装袋を用いた第一充填工程の説明図である。 本発明の多室包装袋を用いた第一シール工程の説明図である。 本発明の多室包装袋を用いた第二充填工程の説明図である。 本発明の多室包装袋を用いた第二シール工程の説明図である。 本発明の多室包装袋を用いて製造された包装体の一例を示す平面図である。 本発明の多室包装袋を用いて製造された包装体の他の例を示す平面図である。
1 表面フィルム(一方のフィルム)
2 分割フィルム
3 裏面フィルム(他方のフィルム)
4A 多室包装袋
5 側縁融着
6 底縁融着部
7,7a,7b 開口部
8a,8b 収納部
9 吸引孔
10 把持具
11a,11b 吸引盤
12 シールバー
13’,13 上縁融着部
14 吊り下げ

Claims (3)

  1. 表裏いずれか一方に位置する一方のフィルムと、他方に位置する他方のフィルムとの間に、一方のフィルムと他方のフィルム間の開口部を二分して分割フィルムが挟み込まれ、分割フィルムを境に、一方のフィルム側と他方のフィルム側とに、それぞれ収納部が形成された袋状をなし、一方のフィルムと分割フィルムの対向面がそれぞれ低融点シーラント層、他方のフィルムと分割フィルムの対向面がそれぞれ低融点シーラント層より融点が20℃以上高い高融点シーラント層となっており、他方のフィルムの開口部側の縁部のみに、当該他方のフィルム側から分割フィルムを吸引するための吸引孔が設けられていることを特徴とする多室包装袋。
  2. 請求項に記載の多室包装袋を用い、
    分割フィルムの開口部側の縁部を、他方のフィルムの開口部側の縁部に設けられた吸引孔を介して、当該他方のフィルムに対向する吸引盤で吸引して外方へ引っ張ると共に、一方のフィルムの開口部側の縁部を、当該一方のフィルムに対向する吸引盤で吸引して外方へ引っ張り、一方のフィルム側の収納部を開口させて被包装物を充填する第一充填工程と、
    第一充填工程の後、一方のフィルム、分割フィルム及び他方のフィルムの開口部側の縁部を重ねてシールバーで挟み、高融点シーラント層を当該高融点シーラント層のシール温度領域まで加熱することなく、低融点シーラント層を当該低融点シーラント層のシール温度領域まで加熱して、一方のフィルムと分割フィルムの開口部側の縁部を熱融着する第一シール工程と、
    第一シール工程の後、分割フィルムが熱融着された一方のフィルムの開口部側の縁部と、他方のフィルムの開口部側の縁部とを、一方のフィルムに対向する吸引盤と他方のフィルムに対向する吸引盤とでそれぞれ吸引して外方へ引っ張り、他方のフィルム側の収納部を開口させて被包装物を充填する第二充填工程と、
    第二充填工程の後、分割フィルムが熱融着された一方のフィルムの開口部側の縁部と、他方のフィルムの開口部側の縁部とを重ねてシールバーで挟み、高融点シーラント層を当該高融点シーラント層のシール温度領域まで加熱して、他方のフィルムと分割フィルムの開口部側の縁部を熱融着する第二シール工程と
    を有することを特徴とする包装体の製造方法。
  3. 第二シール工程での熱融着により、吸引孔を内包する熱融着部を形成した後、該熱融着部に吸引孔を含む単一の貫通孔を吊り下げ孔として形成することを特徴とする請求項に記載の包装体の製造方法。
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