JP6833262B2 - 合成樹脂系包装用袋 - Google Patents

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Description

本発明は封鎖された袋口を段差状態に引き裂き開封するタイプの袋について、開封性・開口性・安全性・健全性・強度・品質・生産性・加工性・低価格などを満足させるために改良された合成樹脂系包装用袋に関する。
各種の物品や製品を包装するために各種の分野で広く採用されている合成樹脂製包装用袋の場合、概ね、つぎのような段階を経たり取り扱いを受けたりする。まず、製袋が完了した段階の袋については、通常、上側端部・下側端部・左側端部・右側端部のうち、上側端部(または下側端部)が被包装物充填のために開放されていて、残る各端部が封鎖されているものである。つぎに、袋体内への被包装物の袋詰が完了したときには、開放されていた上側端部(または下側端部)が封鎖されるものである。
合成樹脂系包装用袋の場合、典型的にはヒートシールが袋体の封鎖(シール)手段となる。一例として袋体は、すべての端部がヒートシールされる。他の一例として、袋の下側端部(または上側端部)がフィルムの折り返し部により形成されていて、残る端部がすべてヒートシールされる。さらに、ヒートシールされた端部については、上側端部がトップシール(アッパシール)、下側端部がボトムシール(ダウンシール)、左側端部や右側端部がサイドシールなどと称される。
合成樹脂製包装用袋については、その上側端部側を袋口とするものが圧倒的に多い。さらにいうと、閉鎖状態にある上側端部を引き裂き除去して袋口を開放するため、ノッチと称する切り込みがサイドシールに形成されている。具体的には、右または左のサイドシールにノッチが一つだけ形成されていたり、あるいは、左右両サイドシールにノッチが一つあて形成されていたりするものである。このノッチを介して袋の上側端部側を引き裂くときの一例はつぎのとおりである。はじめは右サイドシールにおけるノッチ上部近くを一方の手でつかみ、右サイドシールにおけるノッチ下部近くを他方の手でつかむ。ついでノッチ中心部に両手で破断力を加える。すなわち、袋横方向の引き裂き力が作用するように、右サイドシール側から左サイドシール側に向けて破断力を加える。このようにした場合、ノッチ箇所から袋の破断が生じてそれが袋横方向へと次第に成長していき、かつ、かかる破断が右サイドシールから左サイドシールにまで至ったときに、袋の上側端部が袋の胴部から切り離されてそこが袋口として開口されるのである。
サイドシールに形成されたノッチについていうと、これは袋の閉鎖された上側端部を引き裂いてそこに袋口を開口形成するときに、その袋引き裂き時の初期破断を容易にするものである。したがってノッチは、この種の袋破断において不可欠といえるほど重要なものになる。とはいえノッチには、袋横方向(例:横一直線状)の引き裂きを正確に行わせるような機能が全くない。それゆえ、袋を横一直線状に引き裂くという袋破断の難易度が高くなり、湾曲・蛇行・斜行などをきたしながら袋の破断線が成長するという不具合が少なからず起きる。もちろん、この不適切な袋破断の場合は、機能の点からも外観体裁の点からも良好な袋口を得ることができない。
上記の対策として、袋を横一直線状に引き裂くための提案がすでになされており、それらの技術が下記の特許文献1〜3に開示されている。この文献技術の場合、以下に略述するとおり、開封性について応分の成果を得ている。
特許文献1の場合、これは袋表用フィルム内面の上側端部側や袋裏用フィルム内面の上側端部側に、細幅で横長のリブがそれぞれ設けられているものである。特許文献1のものは袋の上側端部領域において、たとえば、左サイドシール側から右サイドシール側に向けて袋横方向の引き裂き力を加えたときに、リブの長さ方向に沿う横一直線状の袋破断が生じる。それによって、袋の上側端部が袋の胴部から切り離されるので、袋口が開口されることとなる。
特許文献2の場合、これは袋の上側端部領域において、袋表用フィルムの表層部や袋裏用フィルムの表層部に左側部から右側部にわたる袋横方向の切目線(直線状の切り傷)がそれぞれ形成されているものである。特許文献2のものは袋の上側端部領域において、たとえば左サイドシール側から右サイドシール側に向けて袋横方向の引き裂き力を加えたときに切目線の箇所で横一直線状の袋破断が生じる。それによって、袋の上側端部が袋の胴部から切り離されるので、袋口が開口されることとなる。
特許文献3の場合、これは袋の左右両側部間にわたる破断用テープ(横長テープ)が袋の上側端部領域に設けられていて、その破断用テープの特性を活用して袋を横一直線状に引き裂くというものである。ちなみに破断用テープの場合、テープ長さ方向と交差する方向の力に対しては高強度を発揮するものの、テープ長手方向に沿う裂け目は生じやすいものである。したがって破断用テープの場合、テープの長さを短寸に分断するような破断は起こりがたいものの、一方では、テープを細幅に裂くような破断が容易に行えるという特性がある。特許文献3のものは、袋の上側端部領域において、たとえば、左サイドシール側から右サイドシール側に向けて袋横方向の引き裂き力を加えたときに、破断用テープの特性に依存してテープ長手方向に沿う裂け目が生じ、その裂け目特性に規制されながら横一直線状の袋破断が起こるので、袋の上側端部が袋の胴部から切り離されて袋口が開口されるのである。破断用テープは種々の名称で呼ばれたりしている。それは破断テープ・開封テープ・開封用テープ・引き裂きテープ・引き裂き用テープ・テアテープ・ティアテープ・カットテープのような名称である。この技術分野でこのような名称で呼ばれているものも、その実体は破断用テープである。
上述した特許文献1〜3のうちで引き裂き開封性については、特許文献2・3のものがよいといえる。まず特許文献2の場合、これは引き裂き箇所が切目線(切り傷)で弱体化しているために、袋上側端部における横一直線状の引き裂きが比較的小さな力でスムーズに行える。つぎに特許文献3の場合、これは破断用テープの長さ方向に沿う裂け目の成長がきわめて良好であることにより、袋上側端部における横一直線状の引き裂きが比較的小さな力で無理なく行える。これに対する特許文献1の場合、リブの縁に沿ってフィルムを引きちぎるような破断となるために袋上側端部の引き裂き時に強めの力が必要となる。
一方で最近のものは、引き裂き開封後の袋口について、袋表用フィルムの上側端部と袋裏用フィルム上側端部に相対的な段差をもたせるという技術的配慮がなされている。このようにする理由は、袋内から被包装物を取り出すべく両フィルム上側端部を両手の指先でそれぞれ摘んで袋口を開けるときに、それが段差によって、容易・迅速・確実に行えるからである。
袋口に段差をもたせて開口するタイプの包装用袋も他形態の包装用袋と同様、ノッチは一つのサイドシールに一つだけ形成される。それは一つのサイドシールに複数のノッチを形成したとしても、この複数ノッチを同時に切り裂くことがほとんどできず、複数ノッチの形成によるメリットが皆目ないからである。逆にこれは、ノッチ(切り込み)を不必要に増加したにすぎないのであるから、袋の強度を低下させてしまう。
引き裂き開封するタイプの包装用袋において、一つのノッチを起点にして袋の上側端部領域に段差のある袋口を形成するとき、ノッチ箇所から生じて次第に成長していくフィルム破断線を、たとえば、袋表用フィルムでは高く、袋裏用フィルムでは低くなるというように、両フィルム破断線に高低差(段差)をもたせなければならい。これに関する一つの技術が前述の特許文献2に開示されており、他の一つの技術が下記の特許文献4に開示されている。これらの技術について以下説明する。
特許文献2で段差のある袋口が得られるのは、同文献2の図4(b)に記載された包装用袋である。この包装用袋の場合、積層構造からなる袋表用や袋裏用の両フィルムにおいて、たとえば、袋表用フィルムの表層部に一つの切目線(中位切目線)が横一直線状に形成されていたり、袋裏用フィルムの表層部に二つの平行な切目線(上位切目線と下位切目線)が横一直線状に形成されていたりするものである。この三つの切目線の場合、上下等間隔で平行しており、上位切目線が最上位、下位切目線が最下位、中位切目線がその中間位という関係にある。さらに両サイドシールには、中位切目線の左右両側端部に対応してノッチがそれぞれ一つあて形成される。
特許文献2の図4(b)に記載された包装用袋について、袋の上側端部領域に段差のある袋口を形成するときの一例を以下に説明する。はじめは左サイドシール(または右サイドシール)のノッチ上部近くを右手(利き手)で把持し、左サイドシールのノッチ下部近くを左手で把持する。つぎに右手で把持したノッチ上部側を手前に引き込みながらノッチ中心部に破断力を加える。このようにしてノッチ中心部に引き裂き力を加えたとき、表裏両フィルムはつぎのような破断状況を呈する。
袋表用フィルムの場合、左サイドシールのノッチ(左ノッチ)→中位切目線→右サイドシールのように破断が進行する。袋裏用フィルムもこのとき、左サイドシールのノッチを起点にして袋表用フィルムと一緒に破断される。しかしながら、この初期破断では、袋裏用フィルムに左ノッチと連続する切目線がないため、切目線のない箇所で破断が生じてそれが袋横方向に成長する。しかもこの際、ノッチ上部近くを把持した右手の力が袋上側端部方向へ作用することもあって、当該破断線が斜め上方へと成長していき、ついには上位切目線と合流する。この合流後の袋裏用フィルムは、右サイドシールに至るまで、上位切目線の箇所で横一直線状に破断されることとなる。
すなわちこれは、表裏両フィルムについて、上位切目線よりもレベルの低い箇所(中位切目線)で袋表用フィルムが横一直線状に破断されたり、中位切目線よりもレベルの高い箇所(上位切目線)で袋裏用フィルムが横一直線状に破断されたりするのであるから、かかる結果として、袋の上側端部領域には、段差のある袋口が生じるのである。
特許文献2の図4(b)に記載された包装用袋の場合、つぎのようにして開封することもできる。それは既述の袋把持状態において、右手で把持した左ノッチ上部側を向こうへ押し込みながらそのノッチ中心部に破断力を加えるというものである。このケースでは、下位切目線よりもレベルの高い箇所(中位切目線)で袋表用フィルムが横一直線状に破断されたり、中位切目線よりもレベルの低い箇所(下位切目線)で袋裏用フィルムが横一直線状に破断されたりするので、袋の上側端部領域に段差のある袋口が生じるのである。より詳しくいうと、袋表用フィルムの場合は、既述と同様に中位切目線の箇所で破断されるのであるが、袋裏用フィルムの場合は、初期破断線が斜め下方へと成長して下位切目線と合流するために、この後、右サイドシールに至るまで、下位切目線の箇所で横一直線状に破断されることとなる。
これに対して、特許文献4に開示された包装用袋の場合、袋一側端部のサイドシールにノッチが形成されており、その袋一側端部のサイドシールのノッチから袋他側端部のサイドシールに向かう横一直線状の線分が引き裂き方向への延長線となっているものである。この文献技術のものは、また、ノッチ付きサイドシールの内側においてそのノッチと対応したり、引き裂き方向の延長線と交差したりして、たとえば、袋表用フィルムのみに斜め上方(または斜め下方)の段切り案内用切り込みが形成されているものである。特許文献4の包装用袋を開封するときの典型的一例は、つぎのようになる。
特許文献4の包装用袋は開封の際、袋一側端部のサイドシールのノッチ上部近くやノッチ下部近くを左右の手で把持した後、ノッチ上部側を手前に引き込みつつノッチ中心部に破断力を加える。この点については、前記特許文献2のものと実質的に変わるところがない。こうしてノッチ箇所から引き裂きを開始したとき、袋一側端部のサイドシールから袋他側端部のサイドシールに向けて表裏両フィルムの破断が生じ、それが袋横方向に成長していくのである。そしてこの際の破断線(裂け目)が斜め上方(または斜め下方)の段切り案内用切り込みに達したときには、その斜め方向の段切り案内用切り込みが袋表用フィルムのみに形成されていることにより、袋表用フィルムと袋裏用フィルムとで破断線の高低差(段差)が生じる。すなわち、袋裏用フィルムが終始引き裂き方向の延長線に沿って破断されるのに対し、袋表用フィルムの場合は、段切り案内用切り込みに達した後、斜め上方への破断の方向変更を経て袋裏用フィルム破断線の上位側で袋横方向に破断される。これで明らかなように、袋表用フィルムが相対的高位で破断されたり、袋裏用フィルムが相対的低位で破断されたりする結果、この袋の上側端部領域にも、段差のある袋口が生じるのである。
特許文献2・4の包装用袋は、開封の際に袋の上側端部領域に段差のある袋口をつくることができるので、袋口の開放が容易に行えるなど、実用上の利便性が高いかのごとくである。しかしながら、該各文献技術の場合、袋の健全性・実用性・強度などを満足させる上で下記のような技術課題がみられる。
はじめに、特許文献2に開示された包装用袋の技術課題について、下記の<01>〜<04>で指摘する。
<01> 切目線を活用して袋の上側端部領域に段差のある袋口を形成するとき、袋表用・袋裏用など両フィルムの上側端部には、合計三つの切目線が存在することになる。この切目線の場合、袋の開封を容易にする機能があり、かつ、実用に耐えないほど袋を強度低下させたりはしないものの、両フィルムにとっては、やはり傷にほかならないのである。ゆえに、切目線が多く存在する特許文献2の包装用袋は、切目線が多い分だけ、袋の弱体化や健全性について懸念せざるを得ないものとなる。
<02> 袋の切目線(傷)はほとんど目立たないが、製造者や販売者などは、商品包装の正面(アピール面=袋表面)に傷が入るのを好まず、これを回避したいという要望を持っている。したがって、段差開口のためとはいえ、袋表用フィルムの表層部をも傷つけてしまうこの既成技術の場合、当事者達の要望を満たすことができない。
<03> 袋の切目線については、ブレード状のカッターなど刃物による切り込みで形成することもできるが、最近の設備の主流はレーザー加工方式である。かかるレーザー加工方式を採用する理由は、袋への切目線が高精度化できるからであるが、その一方において、設備費が高額で製造ラインに組み込むためのスペースを大きく消費するという難点もある。ゆえに、レーザー加工方式の切目線形成手段については、設備数をできるだけ少なくするのが望ましい。しかるに、この既成技術の場合、袋表用フィルム側に一基、袋裏用フィルム側に一基というように、少なくとも二基のレーザー式切目線形成手段を設備しなければならないので、設備費や設置空間を多く費やすこととなり、それが製品のコストアップとなって跳ね返ったりする。
<04> 袋の上側端部領域に形成される切目線について、さらにいうと、この切目線が原因で袋が頻繁に破損しないように実用上の配慮がなされている。けれども切目線の場合、袋を弱体化させる切り込みであるゆえ、できるだけ少ないことが望ましいのである。かかる観点からした場合、この既成技術のものは、設備費や設置空間を多く費やしながらも、それが袋の弱体化回避には貢献しないのであるから、この点からの改善が必要になる。
つぎに、特許文献4に開示された包装用袋の技術課題について、下記の<05>〜<06>で指摘する。
<05> この既成技術の包装用袋の場合、袋表用など一方のフィルムのみに形成された斜状の段切り案内用切り込みによって、袋の上側端部領域に段差のある袋口が生じるものである。かかる段切り案内用切り込みは、たしかに段差開口を有効にするものであるが、たとえば、袋表用フィルムと袋裏用フィルムとを段差状態で横方向に引き裂くことを保証するものではない。したがって、かかる既成技術の包装用袋の場合、袋一側端部のサイドシールから袋他側端部のサイドシールに向けて表裏両フィルムを段差状態で横方向に引き裂くのが困難になる。
<06> その対策として、特許文献2のように表裏両フィルムの表層部に切目線を施すことが考えられる。しかしこれは、特許文献2の場合と同様、上記<01>〜<04>のような結果を惹起することとなるので、総合的にみて有効な対策にはなり得ない。
袋口を段差開口させるタイプ(型式)の包装用袋は上述のような現況にある。よって、この種の型式の包装用袋については、既成技術にみられるような課題がなく、実用面からも製造面からも特性のよいものが希求されている。
特開2000−309351号公報 特開2014−159304号公報 特開2004−276955号公報 特開2004−238047号公報
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、容易で円滑な袋口の段差開口性を確保した上で、袋の高強度・健全性・安全性・安定包装性などを満足させたり、また、製作難易度の低下・製造設備上の負担軽減・製品のコスト低減などを満足させたりすることのできる合成樹脂系包装用袋を提供しようとするものである。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋は、所期の目的を達成するための課題解決手段として下記の<11>項ないし<13>項に記載された技術内容を特徴とする。
<11> 被包装物を収容するための空間が内部にあって袋の形状と構造と機能とを具備する袋体について、その袋体の袋表側に袋表用フィルムを有するものであるとともにその袋体の袋裏側に袋裏用フィルムを有するものであること、および、
袋体における左右一対の閉鎖端部として、袋体がその左右両側端部に左右一対のサイドシールを有するものであること、および、
袋体における上下両側端部のうちから選択されたいずれか一方の端部については閉鎖された端部からなるものであり、かつ、その他方の端部については、被包装物を袋体内に入れるための開放用の端部となったり、袋体内に被包装物が入れられた後に閉鎖されて閉鎖端部となったりするものであること、および、
被包装物入りですべての端部が閉鎖状態にある袋体については、袋表用フィルムの上側端部と袋裏用フィルムの上側端部に高低差が生じるように当該袋体の上側端部が袋横方向沿いに引き裂き開封されるものであり、かつ、この引き裂き開封された袋体の上側端部側に開放可能な段差状の袋口が生じるものであること
を前提とする合成樹脂系包装用袋において、
袋体の袋表用フィルムと袋裏用フィルムについて、その一方のフィルムが当該フィルムの上側端部側に袋の左右両側部間にわたる袋横方向の破断用テープを有しているとともに、その他方のフィルムが当該フィルムの上側端部側に袋横方向の切目線を有しており、かつ、破断用テープが一方フィルム内外両面のうちから選択された一つ以上の面に積層一体化されていること、および、
他方フィルム側の切目線が一方フィルム側の破断用テープよりも上位の位置にあり、かつ、切目線を有する他方フィルムには、当該切目線の上側に近接して袋の左右両側部間にわたる袋横方向の横長引き裂きガイドが、その他方フィルムの内面および/または外面に設けられていること、および、
破断用テープの一側端部および/または左右両側端部に対応して、袋横裂き用のノッチがサイドシールに形成されていること、および、
切目線を有するフィルムの内面および/または外面には、その切目線に近接して袋の左右両側部間にわたる袋横方向の横長引き裂きガイドがリブ状に一体形成されていること、および、
他方フィルム側の切目線は、当該他方フィルムにおける横長引き裂きガイドの付根部に対応して、その他方フィルムの厚さ方向に切り込まれたものであること
を特徴とする合成樹脂系包装用袋。
<12> 被包装物を収容するための空間が内部にあって袋の形状と構造と機能とを具備する袋体について、その袋体の袋表側に袋表用フィルムを有するものであるとともにその袋体の袋裏側に袋裏用フィルムを有するものであること、および
袋体における左右一対の閉鎖端部として、袋体がその左右両側端部に左右一対のサイドシールを有するものであること、および、
袋体における上下両側端部のうちから選択されたいずれか一方の端部については閉鎖された端部からなるものであり、かつ、その他方の端部については、被包装物を袋体内に入れるための開放用の端部となったり、袋体内に被包装物が入れられた後に閉鎖されて閉鎖端部となったりするものであること、および、
被包装物入りですべての端部が閉鎖状態にある袋体については、袋表用フィルムの上側端部と袋裏用フィルムの上側端部に高低差が生じるように当該袋体の上側端部が袋横方向沿いに引き裂き開封されるものであり、かつ、この引き裂き開封された袋体の上側端部側に開放可能な段差状の袋口が生じるものであること
を前提とする合成樹脂系包装用袋において、
袋体の袋表用フィルムと袋裏用フィルムについて、その一方のフィルムは当該フィルムの上側端部側に袋の左右両側部間にわたる袋横方向の破断用テープを有しているとともに、その他方のフィルムは当該フィルムの上側端部側に袋横方向の切目線を有しており、かつ、切目線は他方フィルム内外両面のうちから選択された一つ以上の面に形成されていること、および、
他方フィルム側の切目線が一方フィルム側の破断用テープよりも上位の位置にあり、かつ、切目線を有する他方フィルムには、当該切目線の上側に近接して袋の左右両側部間にわたる袋横方向の横長引き裂きガイドが、その他方フィルムの内面および/または外面に設けられていること、および、
破断用テープの一側端部および/または左右両側端部に対応して、袋横裂き用のノッチがサイドシールに形成されていること、および、
切目線を有するフィルムの内面および/または外面には、その切目線に近接して袋の左右両側部間にわたる袋横方向の横長引き裂きガイドがリブ状に一体形成されていること、および、
他方フィルム側の切目線は、当該他方フィルムにおける横長引き裂きガイドの付根部に対応して、その他方フィルムの厚さ方向に切り込まれたものであること
を特徴とする合成樹脂系包装用袋。
<13> 開閉自在な雌雄一対の部材として雌型開閉部材と雄型開閉部材とを有する横長の開閉具が、袋体の上側端部側の内部にあってその左右両側端部にわたって設けられており、この開閉具が破断用テープや切目線よりも下位に位置している上記<11>または上記<12>に記載された合成樹脂系包装用袋。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋の一部の実施形態は、後述の説明で明らかなように、つぎのような技術内容を主たる構成として具備するものである。すなわち、袋体を構成する表裏両フィルムについては、その一方フィルムの上側端部側の表面に破断用テープが積層一体化されており、その他方フィルムの上側端部側の表面に切目線が形成されている。この場合の破断用テープと切目線は、相対的な高低差が設定されていることから、その一方がその他方よりも上位にあり、逆に、その他方がその一方よりも下位にある。さらに、袋体の両側端部にあるサイドシールのいずれか一方または両方には、破断用テープの一側端部または左右両側端部に対応して袋横裂き用のノッチが形成されている。
かかる構成を主体にした袋体の場合、被包装物を袋内に入れた後にその入り口がシール手段で閉鎖されるものである。被包装物が袋詰めされて閉鎖された後の当該袋体を開封するときは、破断用テープや切目線のある上側端部側を袋横方向沿いに引き裂き、その引き裂き開封後の上側端部側(開口状態)を袋口とするものである。この際の引き裂き開封については、以下のとおりである。
袋体の上側端部側を袋横方向沿いに引き裂き開封するとき、はじめは、破断用テープの一側端部側にあるノッチ(サイドシールに形成されたノッチ)を目安にして、そのノッチ位置のやや上方部とそのノッチ位置のやや下方部とを両方の指先でつまむ。つぎに、ノッチを引き裂き開始点にして袋横方向に引き裂き力を加える。すなわち、袋一側端部のサイドシール側において、ノッチ位置のやや上方部をつまんでいる一方の手は、これを袋他側端部のサイドシール側に向けて袋横方向(手前側)に引き込むようにし、かつ、ノッチ位置のやや下方部側をつまんでいる他方の手は、これを定位置に保持するか、または、上記引き込み方向の反対側へ押し込むようにするのである。このようにすると、袋一側端部のサイドシールにあるノッチの中心部に破断力が加わり、ここから袋横方向の破断がはじまる。
上記初期破断とこれに続く破断については、破断用テープを積層された一方フィルム側が先導する。それは上記初期破断開始ノッチが一方フィルムに積層された破断用テープの一側端部に対応して形成されていて、当該テープを積層された一方フィルム側から破断がはじまるからである。しかもこの際、袋横方向の破断性を顕著に発揮する破断用テープが当該破断の成長方向を横一直線状に規制しながらこの状態を保持するので、一方フィルムと破断用テープとの積層体は、袋横方向に正確に破断されていく。これに対して切目線のある他方フィルムの場合、横一直線状の破断状況を呈する一方フィルムと共に破断されていくものの、切目線の端部がノッチからずれた箇所にあるため、その切目線部位とは異なる箇所から破断しはじめる。とはいえ、初期破断開始ノッチ位置のやや上方部をつまんでいる一方の手の場合、その上方部を斜め上方へ引き込むように作用しながら該部に力を及ぼしていくものであるため、初期破断後における他方フィルムの破断線は斜め上方へと成長するようになる。さらにいうと、ノッチ位置のやや下方部側をつまんでこれを定位置に保持するか、または、上記引き込み方向の反対側へ押し込むようにする他方の手は、結果的に他方フィルムの斜め上方への破断成長を支持することとなる。
斜め上方へ破断成長しはじめた上記他方フィルムについて、その後の破断成長は、破断用テープや切目線の高低差で下記のようになる。なお、下記の説明においては説明の便宜上、破断用テープを有する一方フィルムが袋表用フィルムであること、切目線を有する他方フィルムが袋裏用フィルムであること、切目線が破断用テープよりも上位にあることとする。
上記初期破断後、袋表用フィルム(一方フィルム)は破断用テープと共に横一直線状に破断されていき、これと同期して袋裏用フィルム(他方フィルム)は斜め上方へと破断されていく。この両フィルムの破断が進展していく過程では、また、袋裏用フィルムの斜め上方の破断線が切目線と合流する。すなわち、その斜め上方の破断線が切目線につながるのである。袋裏用フィルムにおける切目線についていうと、この箇所は切目のない箇所に比して強度が低いものである。したがって、上記の合流後、袋裏用フィルムに袋横方向の引き裂き力が作用した際に生じる破断線は、切目線の箇所で袋横方向へ成長していくこととなる。
上記の引き裂きによるときは、表裏両フィルムが初期破断したりそれが成長したりするとともに、袋裏用フィルムの破断線が切目線につながったりする。この後、袋表用フィルムは破断用テープに依存して横一直線状に破断され、かつ、袋裏用フィルムは切目線のところを袋横方向(例:横一直線状)に破断される。これ以降も、表裏両フィルムの破断は袋横方向に進展していくのであるが、この破断が袋一側端部のサイドシール縁から袋他側端部のサイドシール縁にまで進展するに至ったときには、シール状態にある袋体の上側端部がついに袋胴体部分から切り離されるのである。かくて袋体の上側端部には、このような引き裂きによる破断開口によって袋口が形成される。
袋体の上記破断開口について、破断用テープに依存する袋表用フィルム破断と、切目線に依存する袋裏用フィルムの破断とは、切目線が相対的に上位で破断用テープが相対的に下位というものであるから、表裏両フィルムの上側端部に段差(高低差)が生じる。ゆえに、袋体のシール状態にあった上側端部は、所定どおりに段差開口されるのである。
上述の包装用袋開封操作は、本発明に係る合成樹脂系包装用袋の一部の実施形態を参照して説明したものであるが、本発明に係る合成樹脂系包装用袋の他の実施形態のものも、おおむね、上述のような開封操作を介して段差開封されることとなる。
本発明合成樹脂系包装用袋(袋体)は、下記<31>〜<44>に記載された効果を有する。
<31> 袋体の所定部にノッチ・破断用テープ・切目線があるから、ノッチ箇所を破断の出発点にして袋体の所定部を袋横方向に単に引き裂くだけで、所要の段差開口が行える。これはとくに、ノッチ・破断用テープ・切目線などに依存した段差開口であるので、それを容易・円滑・正確に行うことができる。したがって、実用的に優れた袋体となる。
<32> 袋体の上側端部領域に形成される切目線は、表裏両フィルムのうちのいずれか一方のみである。これについて、袋体の上側端部領域において表裏両フィルムの両方に切目線を形成するものと比較した場合、袋体の上側端部領域における傷(切目線)が少なくなるので、その分だけ強度低下要因が減少する。ゆえに、段差開口性を有する利便性の高い袋体として、より丈夫なものを提供することができる。
<33> 袋体の表裏両フィルムにある破断用テープや切目線は、破断用テープが強度向上要因となる一方で、切目線が強度低下要因となる。ゆえに切目線の場合、ないのが望ましいのである。けれども利便性の高い段差開口を実現する上では、構成要素として切目線を欠くことができない。これについて袋体は、既述のとおり、表裏両フィルムのいずれか一方に存するだけであるから、強度低下要因が少なく、かつ、表裏両フィルムのいずれか他方に強度を向上させる破断用テープが積層されているので、その補強効果によって袋体の強度が向上する。すなわち、袋体の場合、強度低下要因が少ない上に補強もされているのであるから、表裏両フィルムへの切目線のみの構成で段差開口を実現するものに比し、より高強度のものとなる。
<34> 上記のごとく高強度のものとなった袋体は、また、その高強度に依拠して、包装用袋としての健全性・安全性・安定包装性などを満足させる。
<35> 袋への切目線については、極薄のフィルム表層部を浅く切り込んで形成するのであるから、高い加工精度を要する。ちなみに、袋の両面にそれぞれ切目線を加工形成するというとき、これを片面のみに加工形成するものに比し、切目線の加工数が増えるので、製袋時の難易度が増す。これについてこの袋体は、表裏両フィルムのいずれか一方に形成するだけ、すなわち、袋の片側フィルムに形成するだけであるから、製袋時の難易度が低下する。
<36> 袋体用のフィルムに切目線を形成するための設備(加工手段)について、機械加工手段よりも性能のよいレーザー加工手段の場合は、設備費が高額であること、大型であること、既成の製造ラインに組み込む際のスペースが大きくなることなど、これらの点に難がある。ちなみに、表裏両フィルムに切目線を形成する場合、袋表用フィルム側と袋裏用フィルム側との双方に所要の設備を配備することを要するので、設備費の高額化や設置スペースの多消費が避けられない。これに対してこの袋体の場合、表裏両フィルムのいずれか一方に切目線を形成するだけでよいから、設備費の点からも、また、設置スペースの点からも、製造設備上の負担を軽減することができる。
<37> この袋体の場合、製袋時の難易度が低く、かつ、製造設備上の負担が軽くてよいものであり、この長所が製品のコストに反映する結果、製品のコストダウンをはかることができる。
<38> この袋体について、これが一方のフィルムの上側端部側に一つの破断用テープを有していたり他方のフィルムの上側端部側に一つの切目線を有していたりする場合は、段差開口のための構成が簡潔化する。
<39> この袋体は既述のとおり、破断用テープと切目線とを有する。この破断用テープと切目線について、一つの切目線が最上位にあり、他の一つの切目線が最下位にあり、破断用テープが両切目線の中間位にあるものの場合、ノッチ付近で袋体の上端部を摘まんでいる一方の手を手前側へ引き込むこと、または、向こう側へ押し込むことなど、いずれの操作によっても、所定どおりに段差開口することができる。これはさらに、袋体の正面が開封者側を剥いていても、袋体の裏面(背面)が開封者側を剥いていても、同様に取り扱うことができるものである。ゆえに、この袋体の場合、段差開口のための操作性や取り扱いについて、制限を大幅に緩和することできる。袋体における破断用テープと切目線との態様がこれ以外のものであっても、これとほぼ同様に段差開口することができる。
<40> この袋体の切目線を有するフィルムについては、その切目線に近接して袋の左右両側部間にわたる袋横方向の横長引き裂きガイドが当該フィルムの内面および/または外面に設けられているものもある。このような袋体の場合、その上側端部の袋横方向の引き裂きが横長引き裂きガイドに依存してより安定に行えるものである。これに加え、横長引き裂きガイドが当該フィルムの強度を高めたりもする。
<41> この袋体の破断用テープを有するフィルムについては、その破断用テープの切り裂き箇所に近接して袋の左右両側部間にわたる袋横方向の横長引き裂きガイドが当該フィルムの内面に設けられているものもある。このような袋体も、その上側端部の袋横方向の引き裂きが横長引き裂きガイドに依存してより安定に行えたり、横長引き裂きガイドが当該フィルムの強度を高めたりする。
<42> この袋体については、その袋体の上側端部領域において、表裏両フィルムの内面相互が密接(密着)するのを防止するための密接防止部材が設けられるものもある。この密接防止部材の場合、表裏両フィルム内面のいずれか一方の内面または両方の内面に設けられてフィルム内面から突出するものであるから、表裏両フィルムの内面間でフィルム相互を遊離させるようなスペーサ機能をはたす。ゆえに、既述の破断箇所を含む袋体の上側端部領域において、表裏両フィルムの内面相互が密接ないし密着することがないのである。ちなみに、既述の段差開口時に表裏両フィルムの内面相互が強密接したような状態にあると、この際の開封時の抵抗が増すだけでなく、切目線付きフィルムの初期破断線(後述するSL1・SL2など)が切目線に向けて斜め横方向に成長しがたくなる。これに対し、密接防止部材を介して表裏両フィルムの内面相互が遊離しているときの切目線付きフィルムについては、これのみの一重状態であるから、破断が容易となるのはもちろん、切目線に向けての斜め横方向への成長、すなわち、切目線への合流もスムーズになる。
<43> この密接防止部材について、既述の横長引き裂きガイドがこれを兼ねるものであるときは、構成の簡潔化(構造上の経済性)、製袋の簡略化、製品のコストダウンなど、各種の観点から合理的なものになる。
<44> この袋体については、開閉自在な雌雄一対の部材として雌型開閉部材と雄型開閉部材とを有する横長の開閉具が、袋体の上側端部側の内部にあってその左右両側端部にわたって設けられており、この開閉具が破断用テープや切目線よりも下位に位置しているものもある。これは開封後の袋口が再開閉できるのみならず、未開封状態において上端部側の段差開口用の構成部分が不測の事態で損傷された場合に、閉じ状態とした開閉具によって内容物(被包装物)の袋外漏出を防止できるようになる。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋について、その一部の実施形態を示した正面図(表面図)と背面図(裏面図)である。 図1に例示された合成樹脂系包装用袋の要部拡大縦断面図である。 図1に例示された合成樹脂系包装用袋についてその代表的な開封状況を示した要部拡大縦断面図である。 本発明に係る合成樹脂系包装用袋においてフィルムに形成される切目線の種類を略示した説明図である。 本発明に係る合成樹脂系包装用袋について、横長引き裂きガイドを有するものの実施形態を略示した縦断面図である。 本発明に係る合成樹脂系包装用袋について、密接防止部材を有するものの実施形態を略示した縦断面図である。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋について、はじめに、基礎となる袋構成と主要な袋構成部材と袋構成材料の材質などについて説明する。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋として、図示すべての実施形態に例示されたものや下記すべての実施形態に例示されたものは、その袋体11が、袋表用フィルム12と袋裏用フィルム13とを主体にして袋状に構成されるものである。このような例のほか、袋表用フィルム12および袋裏用フィルム13と、サイドガゼットおよび/またはボトムガゼットとを主体にして袋体11が袋状に構成されるものもある。こうした場合の各構成材料はすべて合成樹脂系であるから、もちろん、袋体11も合成樹脂系である。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋は、自明のとおりの合成樹脂系であるが、本発明でいうところの「合成樹脂系」の語は、単一の合成樹脂からなるもの、異種合成樹脂の組み合わせからなるもの、合成樹脂と非合成樹脂とが複合された複合材からなるものなどを含めた上位概念語である。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋が合成樹脂のみからなるとき、その合成樹脂は、主に熱可塑性樹脂であるが、場合により熱硬化性樹脂が採用されることもある。より具体的には下記a〜nに列記された合成樹脂のうちから任意のものが選択かつ採用され、袋体11の袋表用フィルム12や袋裏用フィルム13などは、その合成樹脂がフィルム化されているのである。下記におけるポリエチレンやポリプロピレンなどについては、これらをまとめてポリオレフィンのようにいうことができる。
a.アイオノマー樹脂
b.各種のポリエチレン(高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチレンなど)
c.ポリ塩化ビニルフィルム
d.ポリ塩化ビニリデンフィルム
e.ポリ塩化ビニルアルコール
f.ポリプロピレン
g.ポリエステル
h.ポリカーボネート
i.ポリスチレン
j.ポリアクリロニトリル
k.エチレン酢酸ビニル共重合体
l.エチレン−ビニルアルコール共重合体
m.エチレン−メタクリル酸共重合体
n.ナイロン(ポリイミド、ポリアミドなど)
本発明に係る合成樹脂系包装用袋が異種合成樹脂の組み合わせからなるときは、たとえば、上記a〜nのうちから選択された二つ以上の合成樹脂の組み合わせからなる。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋が複合材からなるときは、その複合材は、非合成樹脂フィルム(シート)の内面に合成樹脂フィルムが内貼りされたラミネート加工フィルムからなる。これについては、合成樹脂フィルムと金属箔(例:アルミニウム箔)とによるラミネート加工品、合成樹脂フィルムと織布とによるラミネート加工品、合成樹脂フィルムと不織布とによるラミネート加工品、合成樹脂フィルムと網とによるラミネート加工品、合成樹脂フィルムと紙とによるラミネート加工品などをあげることができる。かかるラミネート加工品における合成樹脂も、上記a〜nに掲げられたものが適宜選択採用される。このほか、本発明におけるこの種の複合材としては、メタライジング処理加工された金属系・非金属系蒸着の合成樹脂や超微粒子化金属系・非金属系素材(たとえ酸化チタン、シリカグラスなど)を混入・被着させたナノ技術系の新素材からなる合成樹脂も使用することができ、内容物によっては、それらを上記両フィルム12・13に組み合わせることもできる。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋において、袋体11の袋口側の内部には、袋口開閉用の開閉具31が設けられるものである。より具体的にいうと、開閉具31は、互いに咬み合い自在な横長の雄開閉部材32と横長の雌開閉部材33とからなる。さらにいうと、一例において開閉具31は、表裏両フィルム12・13の内面に一体形成される。他の一例において開閉具31は、テープ状のものが表裏両フィルム12・13の内面にヒートシール手段等で接着されて接合される。
開閉具31については、既述のとおり、チャック・ファスナー・ジッパーなどと称される一方、咬合具のようにも称されているものである。開閉具31の材料である合成樹脂については、それが表裏両フィルム12・13の内面に一体形成されるものであるとき、当該両フィルム12・13と同材料ないしは同材質のものからなる。また、表裏両フィルム12・13の内面に接着されたものであるときの開閉具31については、当該両フィルム12・13と同材料ないし同材質のものか、あるいは、当該両フィルム12・13に対して親和性のある合成樹脂が採用される。その場合の具体的な合成樹脂をあげると、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンなどであり、そのうちから適当なものが選択採用される。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋については、上記以外の一例として、開閉具31のないものがあり、さらなる他例として、袋体11の袋口側の内部に複数の開閉具31が上下複数段(たとえば二段)で設けられるものもある。
つぎに、本発明に係る合成樹脂系包装用袋について、図1〜図3に例示された実施形態のものを説明する。
図1〜図3には、本発明に係る合成樹脂系包装用袋の一部の実施形態が示されている。この図示の実施形態のものにおいて、袋体11は、袋表用フィルム12と袋裏用フィルム13とが互いに重ね合わされ、かつ、当該両フィルム12・13の所定周縁部が密閉されて袋状をなすものである。ゆえに袋体11には、複数のシール箇所がある。より具体的にいうと、袋体11の両側部には、ヒートシール手段によるサイドシール14・15が形成されており、袋体11の上側端部や下側端部にも、ヒートシール手段を介してトップシール16やボトムシール17が形成されている。ただし、図1〜図3の袋体11の場合、袋体下部の袋口が未封状態にあるので、そのボトムシール17が仮想線(二点鎖線)で示されている。この実施形態の袋体11に被包装物を袋詰め密封する際の代表的二例は、つぎのとおりである。袋体11の底部側(下側端部)を被包装物の充填口とする一例の場合、未包装状態にある袋体11に対して両サイドシール14・15とトップシール16とが先行して形成され、かつ、被包装物の充填後に、袋体11の下側端部にボトムシール17が施される。袋体11の袋口側(上側端部)を被包装物の充填口とする他の一例の場合、未包装状態にある袋体11に対して両サイドシール14・15とボトムシール17とが先行して形成され、かつ、被包装物の充填後に袋体11の上側端部にトップシール16が施される。別の一例として、袋体11の空の状態にしておき、適宜、被包装物を袋体11内に入れるという場合、袋体11には両サイドシール14・15とボトムシール17とが施されるものの、袋体11の口部側(上側端部)にはトップシール16が施されない。ここで説明した諸事項は、図1〜図3の実施形態だけでなく、すべての実施形態に共通する事項である。
図1〜図3を参照して明らかなように、この実施形態での開閉具31は、袋体11の内部につぎのようにして設けられている。すなわち、袋体11内の袋口側の部位にあって袋体11の両側部にわたる開閉具31の場合、その雄開閉部材32と雌開閉部材33とが表裏両フィルム12・13の各内面に設けられるのである。このようにして袋体11内に設けられた一対の雄開閉部材32・雌開閉部材33は、咬み合い自在に対面している。
袋体11の袋表用フィルム12には破断用テープ21が設けられる。この破断用テープ21は既述のとおり、破断テープ・開封テープ・開封用テープ・引き裂きテープ・引き裂き用テープ・テアテープ・ティアテープ・カットテープなど、このいずれかの用語になることもある。
破断用テープ21の材料ないし材質についていうと、それは熱可塑性樹脂からなるフィルム状のものである。より具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレートなどのうちから選択されたいずれかのポリエステル樹脂からなり、または、ポリプロピレン樹脂やポリアミド(ナイロン)樹脂のうちから選択されたいずれかの樹脂からなるものである。破断用テープ21についてさらにいうと、これは高密度一軸延伸加工のような一軸延伸加工で作製された延伸フィルムからなり、それを細幅直線状がカットされてテープ状となったものである。この破断用テープ21は、その一側端部にノッチがあって該ノッチ箇所から割り裂くような力が作用したときにテープ長さ方向に沿う裂け目が生じやすいものである。一方、テープ長さ方向と交差(直交)する方向の力を受けたときの破断用テープ21は、これに抗することのできる高強度を発揮するので、同方向の断裂をきたすことがほとんどない。
図1〜図3を参照して明らかなように、破断用テープ21は、袋表用フィルム12の上側端部側の領域であってその外面および/または内面に積層一体化されて、そのフィルム上側端部と平行するものである。これについて図2を参照すると、同図(A)の例では、破断用テープ21が袋表用フィルム12の外面に積層一体化されており、同図(B)の例では、破断用テープ21が袋表用フィルム12の内面に積層一体化されており、さらに、同図(C)の例では、破断用テープ21が袋表用フィルム12の内外両面に積層一体化されている。破断用テープ21を袋表用フィルム12の外面および/または内面に積層一体化するための手段の一例はヒートシールによる接合、他の一例は接着剤による接合、さらに別の一例は接着剤と加熱との併用による接合である。袋表用フィルム12と破断用テープ21については、これらいずれかの積層一体化手段によって、上記のごとく接合一体化されている。
袋体11の袋裏用フィルム13には、一つ以上(単数または複数)の切目線が形成される。その一例として、図1〜図3のものでは、袋裏用フィルム13に二つの切目線22・23が形成されている。かかる切目線22・23については、これが単数であるか複数であるかを問わず、いずれも既成の機械装置(電気系や光学系の装置も含む)を介して加工形成することができるものである。具体的な一例として、切目線22および/または23は、ブレード状の極薄カッターを用いる機械的な加工手段、たとえば、フィルム幅に対応した長いブレード状カッターをフィルム加工面に押し付けるという手段で形成することができる。これに対して、典型的な切目線の形成手段はレーザー加工方式である。このレーザー加工方式については周知のように、袋裏用フィルム13の所定箇所にレーザー光を照射して切目線を形成するものである。
袋裏用フィルム13に形成される切目線22および/または23について、さらにいうと、これには、袋裏用フィルム13の外面側から当該フィルム13に形成される場合と、袋裏用フィルム13の内面側から当該フィルム13に形成される場合と、袋裏用フィルム13の内外両面側から当該フィルム13に形成される場合とがある。その具体的な態様について、図2を参照すると、同図(A)の例では、両切目線22・23が袋裏用フィルム13の外面に一つあて形成されており、同図(D)の例では、両切目線22・23が袋裏用フィルム13の内面に一つあて形成されており、さらに、同図(E)の例では、両切目線22・23が袋裏用フィルム13の外面に一つあて形成されているとともに、両切目線22・23が袋裏用フィルム13の内面に一つあて形成されている。この説明から明らかなように、一方の切目線22については、一つだけ形成される場合と、二つ形成される場合とがある。他方の切目線23についても同様に、一つだけ形成される場合と、二つ形成される場合とがある。
袋裏用フィルム13の切目線22・23については、図2(F)〜(K)のような態様で形成されることもある。このうちで、図2(F)のものは袋裏用フィルム13の外面に一つの切目線22のみが形成されており、図2(G)のものは袋裏用フィルム13の外面に一つの切目線23のみが形成されている。図2(H)のものは袋裏用フィルム13の内面に一つの切目線22のみが形成されており、図2(I)のものは袋裏用フィルム13の内面に一つの切目線23のみが形成されている。図2(J)のものは袋裏用フィルム13の内外両面に切目線22がそれぞれ一つあて形成されており、図2(K)のものは袋裏用フィルム13の内外両面に切目線23がそれぞれ一つあて形成されている。
袋裏用フィルム13の切目線22・23については、図示しない実施形態として、以下のようなものもある。その一例をあげると、それは一方の切目線22が袋裏用フィルム13の外面または内面に一つだけ形成されるとともに、他方の切目線23が袋裏用フィルム13の内外両面にそれぞれ一つあて形成されるというものである。他の一例をあげると、それは他方の切目線23が袋裏用フィルム13の外面または内面に一つだけ形成されるとともに、一方の切目線22が袋裏用フィルム13の内外両面にそれぞれ一つあて形成されるというものである。
上記において、袋裏用フィルム13に対する切目線22や切目線23の深さをそれぞれ[d]とし、袋裏用フィルム13の厚さを[t]とした場合、[d]は下記式(1)の範囲内で設定される。
[d=t×(1/10)]〜「d=t×(8/10)]……(1)
このうちで、切目線22および/または23を袋裏用フィルム13の内外両面に形成するというときの、それぞれ一つの切目線の望ましい深さ[d]は、下記式(2)の範囲内で設定される。
[d=t×(1/8)]〜「d=t×(2/8)]……(2)
また、切目線22および/または23を、袋裏用フィルム13の外面のみ、または、内面のみに形成するときの、それぞれ一つの切目線の望ましい深さ[d]は、下記式(3)の範囲内で設定される
[d=t×(1/4)]〜「d=t×(1/2)]……(3)
袋裏用フィルム13に形成される各切目線22・23は原則として横長である。これについては図4に示すような各種の態様がある。このうちで図4(A)のものは直線状の連続線からなる。これに対し、図4(B)のものは点線による直線状の不連続線からなり、図4(C)のものは一点鎖線による直線状の不連続線からなり、さらに、図4(D)のものは二点鎖線による直線状の不連続線からなる。以下、図4(E)のものは鋸歯状の横長連続線、図4(F)のものは波形状ないし蛇行状の横長連続線、図4(G)のものは上向き湾曲状(上向きのゆるいカーブ形状)の横長連続線、図4(H)のものは下向き湾曲状(下向きのゆるいカーブ形状)の横長連続線、図4(I)のものはうねり状の横長連続線からなる。これら以外の各切目線22・23としては、図4(E)〜(I)における各種の横長連続線が、点線・一点鎖線・二点鎖線など、いずれかの横長不連続線に変更されるものもある。
図1〜図3の実施形態では、各切目線22・23として直線状の連続線からなるものが採用されている。さらにいうと、図2(A)における各切目線22・23は、袋裏用フィルム13の上側端部側の領域においてそのフィルム表層部に上下二段で形成されている。こうして形成された各切目線22・23は、それぞれが互いに平行しているとともに袋裏用フィルム13の上側端部とも平行している。各切目線22・23として直線状連続線以外のものが採用され、それが図2(A)〜(K)に示すような態様やその他の態様て袋裏用フィルム13の上側端部側の領域に形成された場合でも、それは線種が異なるだけであり、他の事項は各実施形態においてほとんど共通するものである。また、袋裏用フィルム13に複数の切目線が形成されるという場合、該フィルム13の内外両面で同じレベルのある切目線相互は、同種の線種となるが、一方の切目線22と他方の切目線23という関係では、同種の線種であっても異種の線種であってもよいものでる。両切目線22・23として異種の線種が採用される場合、既述の連続線や不連続線も含めて異なる線種が採用される。
これまでの説明から明らかなように、破断用テープ21は袋体11の一方フィルム(袋表用フィルム12)側に設けられ、両切目線22・23は袋体11の他方フィルム(袋裏用フィルム13)側に設けられる。かかる袋開封用(袋破断用)の構成要素が設けられる袋体11は、自明のとおり、その上側端部と下側端部とにわたる上下方向を縦方向とし、その左側端部と右側端部とにわたる方向を横方向とするものである。それで、袋体11における表裏両フィルムの外面および/または内面に設けられる破断用テープ21や両切目線22・23の場合、袋体11の上下方向(縦方向)において、上下関係(高低差=レベル)が設定されている。その高低差の順位について図2(A)の例でいうと、一方の切目線22が最上位にあり、他方の切目線23が最下位にあり、かつ、破断用テープ21が両切目線22・23の中間位にある。すなわちこれは、破断用テープ21を基準にした場合に、破断用テープ21よりも上位に一方の切目線22が存し、破断用テープ21よりも下位に他方の切目線23が存するということである。その他の例においても、一方の切目線22は破断用テープ21よりも上位に位置し、他方の切目線23は破断用テープ21よりも下位に位置するのである。
図1を参照して明らかなように、袋体11には、袋切り裂き開始用のノッチ24・25が設けられる。より具体的には、破断用テープ21の左右両側端部に対応して、袋体11における両サイドシール14・15を切り取ることで形成される。この図示例でのノッチ24・25は倒V字形の周知形状からなる。もちろん、ノッチ24・25はこれ以外の形状でもよく、たとえば、スリット状のノッチ形状が採用されることもある。このほか、破断用テープ21の一側端部(左側端部または右側端部)のみに対応して、両サイドシール14・15のいずれか一方にのみノッチ24または25が形成されることもあるが、通常はこの図示例のごとく、各サイドシール14・15のそれぞれにノッチ24やノッチ25が形成される。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋の場合、袋体11の袋表用フィルム12と袋裏用フィルム13とのうちで、そのいずれか一方には破断用テープ21が設けられ、そのいずれか他方には破断線22および/または23が設けられるものである。かかる袋体11において、破断用テープ21と破断線22に依存した両フィルム12・13の上側端部破断で開口形成される袋口には、図1(A)の左側や図3(A)(B)に示すような「1型段差」が生じることとなり、かつ、破断用テープ21と破断線23に依存した両フィルム12・13の上側端部破断で開口形成される袋口には、図1(A)の右側や図3(C)(D)に示すような「2型段差」が生じることとなる。図3を参照して以下に詳述する段差開口の具体的一例は、図2(A)のような断面構造を有する袋体11について、これを開封するケースに該当する。
図3(A)の場合は、破断用テープ21の一側端部(サイドシール14)側にあるノッチ24を目安にして、そのノッチ24のやや上方部(P1点)とそのノッチ24のやや下方部(P2点)とを両方の指先でつまんだ後、ノッチ24を引き裂き開始点にしてP1点の部分に袋横方向(矢印X1方向)に引き裂き力を加える。このとき、P2点の部分は動かさないように保持するか、または、矢印X2方向へ押し込むようにする。これでノッチ24の中心部に破断力が加わる。よって、袋体11のノッチ箇所から袋横方向の破断がはじまり、サイドシール14や破断用テープ21が裂けはじめる。
袋体上側端部の上記初期破断とこれに続く破断については、破断用テープ21を積層された袋表用フィルム12側が先導することとなり、しかも、袋横方向の破断性を顕著に発揮する破断用テープ21が当該破断の成長方向を横一直線状に規制しながらこの状態を保持するので、袋表用フィルム12と破断用テープ21との積層体が袋横方向に正確に破断されていく。両切目線22・23のある他方フィルム13は、このときにおいて、横一直線状の破断状況を呈する一方フィルム12と共に破断されるものの、両切目線22・23の端部がノッチ24からずれた箇所にあるため、それら切目線部位とは異なる箇所から破断しはじめる。このときは、さらに、P1点をつまんでいる一方の手がそのP1点を斜め上方へ引き込むように作用しつつ該部に力を及ぼすので、初期破断後における他方フィルム12の破断線SL1は斜め上方へと成長していく。このときP2点をつまんでいる他方の手については、これを動かさない場合でも、また、矢印X2方向へ押し込む場合でも、結果的に他方フィルム12の斜め上方への破断成長を支持することとなる。
この後、両フィルム12・13の破断が進展していく過程においては、袋裏用フィルム13の斜め上方の破断線SL1が切目線22と合流する。すなわち、その斜め上方の破断線SL1が切目線22につながるのである。自明のとおり、袋裏用フィルム13の切目線22・23は、この箇所は切目のない箇所に比して強度が低いものである。ゆえに、上記の合流後、袋裏用フィルム13に袋横方向の引き裂き力が作用した際に生じる破断線は、図3(B)のように、切目線22の箇所で袋横方向へ成長していくこととなる。
図3(A)(B)における袋の引き裂き開封操作によるときは、表裏両フィルム12・13が初期破断したりそれが成長したりするとともに、袋裏用フィルム13の破断線SL1が切目線22につながったりする。この後、袋表用フィルム12が破断用テープ21に依存して横一直線状に破断されたり、袋裏用フィルム13が切目線22のところを袋横方向(例:横一直線状)に破断されたりする。これ以降も、表裏両フィルム12・13の破断は袋横方向に進展していくが、この破断が袋一側端部のサイドシール14から袋他側端部のサイドシール15にまで進展するに至ったときは、シール状態にある袋体11の上側端部がついに袋胴体部分から切り離される。かくて袋体11の上側端部には、かかる引き裂きによる破断開口で袋口が形成される。
図3(A)(B)のような袋口の段差型式は、一方フィルム(袋表用フィルム12)の上側端部が相対的に下位となり、他方フィルム(袋裏用フィルム13)の上側端部が相対的に上位となるものであるから、「1型段差」である。
図3(D)の場合も、破断用テープ21の一側端部(サイドシール14)側にあるノッチ24を目安にして、そのノッチ24のやや上方部(P1点)とそのノッチ24のやや下方部(P2点)とを両方の指先でつまんだ後、ノッチ24を引き裂き開始点にしてP1点の部分に袋横方向に引き裂き力を加えるが、この図3(D)の場合は、図3(A)のときとは逆に、矢印X2方向の引き裂き力をP1点に加える。このときP2点の部分は動かさないように保持するか、または、矢印X1方向へ引き込むようにする。これでノッチ24の中心部に破断力が加わる。よって、袋体11のノッチ箇所からは袋横方向の破断がはじまり、サイドシール14や破断用テープ21が裂けはじめる。
図3(D)の状態からスタートする袋体上側端部の引き裂きも前例と大差はない。この図3(D)の場合、たとえば、サイドシール14の把持箇所であるP1点に矢印X2方向の引き裂き力を加えたときに袋体11のノッチ箇所から袋横方向の破断がはじまるので、サイドシール14や破断用テープ21が裂けはじめる。これに引き続いて表裏両フィルム12・13が初期破断したりそれが成長したりするのも前例とほぼ同じであり、とくに袋裏用フィルム13の場合は、両切目線22・23以外の箇所で袋横方向の破断線SL2が生じる。より具体的にいうと、袋表用フィルム12の場合は破断用テープ21に依存して横一直線状に破断されていき、かつ、袋裏用フィルム13の場合は、P1点をつまんでいる一方の手がそのP1点を斜め下方へ引き込むように作用しつつ該部に力を及ぼすので、初期破断後の破断線SL2が斜め下方へと成長していくのである。
このあと、両フィルム12・13の破断が進展していく過程においては、袋裏用フィルム13の斜め下方の破断線SL2が切目線23と合流する。すなわち、その斜め下方の破断線SL2が切目線23につながるのである。前述したように、袋裏用フィルム13の切目線22・23は、この箇所は切目のない箇所に比して強度が低いものであるゆえ、上記の合流後、袋裏用フィルム13に袋横方向の引き裂き力が作用した際に生じる破断線は、図3(D)のように、切目線23の箇所で袋横方向へ成長していくこととなる。
図3(C)(D)における袋の引き裂き開封操作によるときも、表裏両フィルム12・13が初期破断してそれが成長したり、袋裏用フィルム13の破断線SL2が切目線23につながったりする。この後も、袋表用フィルム12が破断用テープ21に依存して横一直線状に破断されたり、袋裏用フィルム13が切目線23のところを袋横方向(例:横一直線状)に破断されたりする。さらにこれ以降も、表裏両フィルム12・13の破断は袋横方向に進展していくが、当該破断が袋一側端部のサイドシール14から袋他側端部のサイドシール15にまで進展するに至ったとは、シール状態にある袋体11の上側端部がついに袋胴体部分から切り離されるのである。かくて袋体11の上側端部には、かかる引き裂きによる破断開口で袋口が形成される。
図3(C)(D)のような袋口の段差型式は、一方フィルム(袋表用フィルム12)の上側端部が相対的に上位となり、他方フィルム(袋裏用フィルム13)の上側端部が相対的に下位となるものであるから、「2型段差」である。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋において、図2(A)〜(K)などに例示された各種実施形態のもの(袋体11)が既述の内容に準じて引き裂き破断開口されたとき、すなわち、袋体11に袋口が形成されたとき、その袋口の段差型式は、上述した「1型段差」と「2型段差」とのうちのいずれかになる。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋については、袋体11の表裏両フィルム12・13に適当な横長引き裂きガイド26・27が設けられるものである。以下、図5を参照してその実施形態を説明する。
はじめに、図5に各種例示された横長引き裂きガイド26・27の基本的事項についていうと、これは袋体11の左右両側端部にわたる横長状である。これらの横長引き裂きガイド26・27は、表裏両フィルム12・13のいずれか一方または両方に設けられるものであるが、その一態様は、当該フィルム12または13との一体形成であり、他の一態様は当該フィルム12または13との別体形成である。当該フィルム12または13と一体形成の横長引き裂きガイド26・27については、ほとんどの場合、そのフィルムと同材質である。当該フィルム12または13と別体形成の横長引き裂きガイド26・27については、これがヒートシールや接着剤による接着によって当該フィルム12または13の所定箇所に接合される。当該フィルム12または13と別体となる横長引き裂きガイド26・27の場合、そのフィルムと同じ材質であったり、異なる材質であったりする。典型的な一例でいうと、横長引き裂きガイド26・27は合成樹脂製である。横長引き裂きガイド26・27の代表的な形状は横長のリブ状であったり、横長のテープ状であったりするものである。さらに、横長引き裂きガイド26および/または27について、一方のフィルム12や他方のフィルム13など、個々のフィルムとの関係でいうと、これはフィルム外面および/またはフィルム内面に適宜設けることができるものである。これらの具体的な実施形態は、図5(A)〜(L)を参照して以下に述べるとおりである。
図5(A)の実施形態では、破断用テープ21を外面に備えた一方フィルム12の内面に、二本の平行したリブ状の横長引き裂きガイド26が一体形成されているものである。この場合の両横長引き裂きガイド26は、破断用テープ21の破断箇所を上下の境界線にしてその境界線の直上と直下にある。より具体的にいうと、両横長引き裂きガイド26はきわめて近接した上下間隔(数μm〜1mm)で平行している。図5(B)(C)の実施形態では、破断用テープ21を外面に備えた一方フィルム12の内面に、一つのリブ状横長引き裂きガイド26が一体形成されているものである。このうちで、図5(B)のものは同図(A)における上側(相対的上位)の横長引き裂きガイド26が省略されたもの、図5(C)のものは同図(A)における下側(相対的下位)の横長引き裂きガイド26が省略されたものである。
図5(D)〜(F)の実施形態は、図5(A)〜(C)におけるそれぞれリブ状横長引き裂きガイド26が、テープ状の横長引き裂きガイド27に変更されたものである。この場合の各テープ状横長引き裂きガイド27は、たとえば、破断用テープ21と同様のものであってもよい。
上記実施形態の変形例として、一方フィルム12の内面に破断用テープ21があるものに図5(A)〜(F)の例を適用するときは、その一方フィルム12の外面に横長引き裂きガイド26や横長引き裂きガイド27が設けられる。
図5(G)の実施形態では、外面に切目線22がある他方フィルム13において、その他方フィルム外面における切目線22の直上にリブ状の横長引き裂きガイド26が一体形成されたものである。図5(H)の実施形態では、外面に切目線23がある他方フィルム13において、その他方フィルム外面における切目線23の直下にリブ状の横長引き裂きガイド26が一体形成されたものである。図5(I)の実施形態では、外面に切目線22がある他方フィルム13において、その切目線22の直上に対応して他方フィルム13の内面にリブ状の横長引き裂きガイド26が一体形成されたものである。図5(J)の実施形態では、外面に切目線23がある他方フィルム13において、その切目線23の直下に対応して他方フィルム内面にリブ状の横長引き裂きガイド26が一体形成されたものである。図5(K)の実施形態では、外面に切目線22がある他方フィルム13において、その切目線22の直上に対応して他方フィルム13の内外両面にリブ状の横長引き裂きガイド26が一体形成されたものである。図5(L)の実施形態では、外面に切目線23がある他方フィルム13において、その切目線23の直上に対応して他方フィルム13の内外両面にリブ状の横長引き裂きガイド26が一体形成されたものである。
図示しない実施形態として、他方フィルム13の内面に切目線22や切目線23があるものでも図5(G)〜(L)の例を適用することができる。図5(G)〜(L)のような例で図示しない実施形態としては、ここに記載した例も含め、リブ状の横長引き裂きガイド26がテープ状の横長引き裂きガイド27に変更される例もある。
横長引き裂きガイド26・27については、上述のように表裏両フィルム12および/または13に設けられるものである。この場合おける横長引き裂きガイド26および/または27については最少数から最大数まで種々の例がある。そのうちの最少数の例では、表裏両フィルム12・13のうちのにいずれか一方に横長引き裂きガイド26または27が一つだけ設けられるものである。さらに最大数の場合は、表裏両フィルム12・13の内外両面に上述の例が可能なかぎり施されるというものである。したがって、横長引き裂きガイド26および/または27については、表裏両フィルム12および/または13にたいして、このような範囲内で設定される。
切目線22の上側縁に隣接する横長引き裂きガイド26の下側縁や、切目線23の下側縁に隣接する横長引き裂きガイド27の上側縁27については、たとえば、切目線22・23などが図2(E)〜(I)のような非直線からなるとき、その非直線に合致するような形状に設定される。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋については、袋体11の上側端部領域においてフィルム相互の内面密接を防止するための部材として、密接防止部材28および/または29が袋体11の袋表用フィルム12の内面および/または袋裏用フィルム13の内面に設けられることもある。この密接防止部材28・29は、横長引き裂きガイド26・27の場合と同様に、一方のフィルム12および/または他方のフィルム13に対して、一体形成されたり別体形成されたりするものである。このうちで、別体形成の密接防止部材28・29は、フィルム12・13にヒートシールされたり接着剤で接着されたりする。密接防止部材28・29も、基本的には袋横方向に沿う横長のリブ状やテープ状をしているが、それは連続状であっても不連続状であってもよいものである。より具体的には、リブ状やテープ状をなす密接防止部材28・29についても、図2(A)〜(I)に例示された切目線22・23のような形状を採用することができる。
両フィルム12・13の厚さをそれぞれ[F1]とした場合、一方のフィルム12および/または他方のフィルム13に設けられてそのフィルム内面から突出する密接防止部材28・29の突出量は、密接防止部材28が[t1]で、密接防止部材28が[t2]である。この[t1]や[t2]は、密接防止部材28・29の厚さに該当する。両フィルム12・13の厚さ[F1]、密接防止部材28の厚さ[t1]、密接防止部材29の厚さ[t2]については、下記(1)式ないし(5)式のいずれかを満足させるように設定される。さらに、密接防止部材28の厚さ[t1]と密接防止部材29の厚さ[t2]とが下記(6)式、(7)式のいずれかを満足させるように設定されることもある。
[F1]=[t1]=[t2] ……… (1)
[F1]>[t1]=[t2] ……… (2)
[F1]<[t1]=[t2] ……… (3)
〔[F1]×2〕=[t1] ………… (4)
〔[F1]×2〕=[t2] ………… (5)
[t1]>[t2] …………………… (6)
[t1]<[t2] …………………… (7)
代表的な一例としては、一方フィルム12の内面に密接防止部材28が設けられるとともに他方フィルム13の内面に密接防止部材29が設けられて当該両密接防止部材28・29の先端面が衝突自在に対面するものである。この場合の両密接防止部材28・29の厚さは、上記(1)式のようにフィルム厚とほぼ同じであることが多く、また、別の態様として、両密接防止部材28・29が、上記(5)式、(6)式のいずれかであったりする。さらに、この場合の具体的数値として、0.1〜1.0mmの範囲内、より望ましくは、0.4〜0.65mmの範囲内で密接防止部材28・29の厚さが設定される。
一方フィルム12または他方フィルム13の内面に密接防止部材28または29が形成される場合、密接防止部材28または29の厚さは、上記(4)式、(5)式のいずれかを満足させるものとなる。この際の具体的数値として、0.2〜2.0mmの範囲内、より望ましくは、0.8〜1.3mmの範囲内で密接防止部材28または29の厚さが設定される。その他のケースとして、両フィルム12・13のそれぞれ内面に形成された両密接防止部材28・29の先端面が食い違い状に対抗するような態様のときも、両密接防止部材28・29の厚さは、上記(4)式、(5)式を満足させるものとなる。これらの基本的事項に基づく密接防止部材28・29の一実施形態について、図6を参照して以下説明する。
図6の実施形態では、一方フィルム12の内面に複数のリブ状またはテープ状の密接防止部材28が設けられ、かつ、他方フィルム13の内面に複数のリブ状またはテープ状の密接防止部材29が設けられているものである。この場合において、一方フィルム12側の密接防止部材28と他方フィルム13側の密接防止部材29とは、それぞれ上位にあるもの同士や、それぞれ下位にあるもの同士が、衝突自在に対面している。
図6において、他方フィルム13側にある複数の密接防止部材29についていうと、相対的上位にある密接防止部材29は、切目線22の直上に対応して他方フィルム13の内面に位置しており、かつ、相対的下位にある密接防止部材29は切目線23の直下に対応して他方フィルム13の内面に位置しているものである。このような密接防止部材29は横長引き裂きガイド27を兼ねるものである。換言してこれは、横長引き裂きガイド27が密接防止部材29を兼ねるものである。このほか、一方フィルム12側に設けられる密接防止部材28が、横長引き裂きガイド26を兼ねることもある。
一方フィルム12の内面に設けられる一方の密接防止部材28については、一つだけの場合や三つ以上の場合もある。同様に、他方フィルム13の内面に設けられる他方の密接防止部材29についても、一つだけの場合や三つ以上の場合もある。さらに、一方フィルム12の内面と他方フィルム13の内面とのうちから選択されたいずれか一つにだけ、当該密接防止部材(28または29)が設けられることもある。この片側のフィルム内面にだけ密接防止部材が設けられる場合、両フィルム内面に密接防止部材が設けられるケースに比し、密接防止部材の厚さが増すものとなる。
本発明に係る合成樹脂系包装用袋の場合、袋体の上側端部側に設けられた段差開口用の構成として、破断用テープ・切目線・袋横裂き用のノッチを備えているものである。この段差開口用の構成に依存して袋体の上側端部側を袋横方向に引き裂き開封したとき、段差のある袋口が形成される。段差のある袋口は、指先開放がきわめて容易に行えるので、実用上の利便性がきわめて高い。よって、本発明に係る合成樹脂系包装用袋には、産業上の利用可能性が十分にある。
11 袋体
12 袋表用フィルム
13 袋裏用フィルム
14 サイドシール
15 サイドシール
16 トップシール
17 ボトムシール
21 破断用テープ
22 切目線
23 切目線
24 ノッチ
25 ノッチ
26 横長引き裂きガイド
27 横長引き裂きガイド
28 密接防止部材
29 密接防止部材
31 開閉具
32 雄開閉部材
33 雌開閉部材
SL1 破断線
SL2 破断線

Claims (3)

  1. 被包装物を収容するための空間が内部にあって袋の形状と構造と機能とを具備する袋体について、その袋体の袋表側に袋表用フィルムを有するものであるとともにその袋体の袋裏側に袋裏用フィルムを有するものであること、および、
    袋体における左右一対の閉鎖端部として、袋体がその左右両側端部に左右一対のサイドシールを有するものであること、および、
    袋体における上下両側端部のうちから選択されたいずれか一方の端部については閉鎖された端部からなるものであり、かつ、その他方の端部については、被包装物を袋体内に入れるための開放用の端部となったり、袋体内に被包装物が入れられた後に閉鎖されて閉鎖端部となったりするものであること、および、
    被包装物入りですべての端部が閉鎖状態にある袋体については、袋表用フィルムの上側端部と袋裏用フィルムの上側端部に高低差が生じるように当該袋体の上側端部が袋横方向沿いに引き裂き開封されるものであり、かつ、この引き裂き開封された袋体の上側端部側に開放可能な段差状の袋口が生じるものであること
    を前提とする合成樹脂系包装用袋において、
    袋体の袋表用フィルムと袋裏用フィルムについて、その一方のフィルムが当該フィルムの上側端部側に袋の左右両側部間にわたる袋横方向の破断用テープを有しているとともに、その他方のフィルムが当該フィルムの上側端部側に袋横方向の切目線を有しており、かつ、破断用テープが一方フィルム内外両面のうちから選択された一つ以上の面に積層一体化されていること、および、
    他方フィルム側の切目線が一方フィルム側の破断用テープよりも上位の位置にあり、かつ、切目線を有する他方フィルムには、当該切目線の上側に近接して袋の左右両側部間にわたる袋横方向の横長引き裂きガイドが、その他方フィルムの内面および/または外面に設けられていること、および、
    破断用テープの一側端部および/または左右両側端部に対応して、袋横裂き用のノッチがサイドシールに形成されていること、および、
    切目線を有するフィルムの内面および/または外面には、その切目線に近接して袋の左右両側部間にわたる袋横方向の横長引き裂きガイドがリブ状に一体形成されていること、および、
    他方フィルム側の切目線は、当該他方フィルムにおける横長引き裂きガイドの付根部に対応して、その他方フィルムの厚さ方向に切り込まれたものであること
    を特徴とする合成樹脂系包装用袋。
  2. 被包装物を収容するための空間が内部にあって袋の形状と構造と機能とを具備する袋体について、その袋体の袋表側に袋表用フィルムを有するものであるとともにその袋体の袋裏側に袋裏用フィルムを有するものであること、および
    袋体における左右一対の閉鎖端部として、袋体がその左右両側端部に左右一対のサイドシールを有するものであること、および、
    袋体における上下両側端部のうちから選択されたいずれか一方の端部については閉鎖された端部からなるものであり、かつ、その他方の端部については、被包装物を袋体内に入れるための開放用の端部となったり、袋体内に被包装物が入れられた後に閉鎖されて閉鎖端部となったりするものであること、および、
    被包装物入りですべての端部が閉鎖状態にある袋体については、袋表用フィルムの上側端部と袋裏用フィルムの上側端部に高低差が生じるように当該袋体の上側端部が袋横方向沿いに引き裂き開封されるものであり、かつ、この引き裂き開封された袋体の上側端部側に開放可能な段差状の袋口が生じるものであること
    を前提とする合成樹脂系包装用袋において、
    袋体の袋表用フィルムと袋裏用フィルムについて、その一方のフィルムは当該フィルムの上側端部側に袋の左右両側部間にわたる袋横方向の破断用テープを有しているとともに、その他方のフィルムは当該フィルムの上側端部側に袋横方向の切目線を有しており、かつ、切目線は他方フィルム内外両面のうちから選択された一つ以上の面に形成されていること、および、
    他方フィルム側の切目線が一方フィルム側の破断用テープよりも上位の位置にあり、かつ、切目線を有する他方フィルムには、当該切目線の上側に近接して袋の左右両側部間にわたる袋横方向の横長引き裂きガイドが、その他方フィルムの内面および/または外面に設けられていること、および、
    破断用テープの一側端部および/または左右両側端部に対応して、袋横裂き用のノッチがサイドシールに形成されていること、および、
    切目線を有するフィルムの内面および/または外面には、その切目線に近接して袋の左右両側部間にわたる袋横方向の横長引き裂きガイドがリブ状に一体形成されていること、および、
    他方フィルム側の切目線は、当該他方フィルムにおける横長引き裂きガイドの付根部に対応して、その他方フィルムの厚さ方向に切り込まれたものであること
    を特徴とする合成樹脂系包装用袋。
  3. 開閉自在な雌雄一対の部材として雌型開閉部材と雄型開閉部材とを有する横長の開閉具が、袋体の上側端部側の内部にあってその左右両側端部にわたって設けられており、この開閉具が破断用テープや切目線よりも下位に位置している請求項1または請求項2に記載された合成樹脂系包装用袋。
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