JP2017218205A - 包装袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】 粘着剤層に張着された離型テープを剥がして開口縁を封止するテープ付きの包装袋において、その封止箇所を無理なく美麗に仕上げることができるとともに、物品の封入後、その封止箇所がみだりに開封されにくい構造の包装袋を提供する。
【解決手段】 包装袋1は、開口縁を形成する表裏2枚のフィルム10a、10bの端縁位置が揃えられ、それら2枚のフィルム10のいずれか一方の内面に、粘着剤層21と、その粘着面を保護する離型テープ22とが積層されたものとして構成される。粘着剤層21および離型テープ22は、開口縁の開口幅全体にわたって積層されるとともに、開口縁に直交する両側縁15、15はそれぞれ0.5mm以下の溶着幅で封止される。離型テープ22は、その外縁が開口縁を形成する表裏2枚のフィルム10a、10bの端縁よりも外側に若干はみ出るように積層される。
【選択図】 図1
【解決手段】 包装袋1は、開口縁を形成する表裏2枚のフィルム10a、10bの端縁位置が揃えられ、それら2枚のフィルム10のいずれか一方の内面に、粘着剤層21と、その粘着面を保護する離型テープ22とが積層されたものとして構成される。粘着剤層21および離型テープ22は、開口縁の開口幅全体にわたって積層されるとともに、開口縁に直交する両側縁15、15はそれぞれ0.5mm以下の溶着幅で封止される。離型テープ22は、その外縁が開口縁を形成する表裏2枚のフィルム10a、10bの端縁よりも外側に若干はみ出るように積層される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、開口縁に粘着剤層と離型テープとが張着された状態に製袋され、内部に物品を収納した後、離型テープを剥がして開口縁を封止する形態の包装袋に関する。
文具・事務用品、化粧小物、雑貨、アクセサリー、電気・電子部品等をはじめとする比較的小型で軽量の物品を個別包装するに際して、テープ付き袋、あるいは糊付き袋と称される合成樹脂製の包装袋が幅広く利用されている(例えば、特許文献1、2等)。
その種の包装袋は通常、ポリプロピレン、ポリエチレンその他の熱可塑性樹脂からなるフィルムを表裏重ね合わせて三辺を封止し、一辺に開口縁を設けて、その開口縁から表裏のフィルム間に物品を挿入し得るように形成される。開口縁は、表裏いずれか一方のフィルムを外方に延設して封口片(リップ、フラップ)となし、該開口縁から物品を挿入した後、封口片を折り返して相手側フィルムに重ね、該封口片または相手側フィルムのいずれか一方に積層した粘着剤層によって両者を接着する、という形態で封止される。製袋段階では、粘着剤層に離型テープが張着されて、粘着面が保護される。
単純な平袋の場合は、フィルムの連続体を、繰出し幅の中間付近で半折りして表裏重ね合わせ、開口縁側の所定位置に粘着剤を塗布した離型テープを張着した後、繰出し方向に沿って袋幅で溶断することにより、天地いずれか一方に折返縁、他方に封口片付きの開口縁が形成され、両側縁が0.3〜0.5mm程度の幅で溶着された、いわゆるサイドシール型のテープ付き袋を連続的に製袋することができる。店頭での吊下陳列に供される場合は、折返縁側にヒートシール等によってヘッダーが形成される。
前記従来のようなテープ付き袋に物品を封入する作業は、手作業で行われることが多い。その封入作業においては、封口片を折り返して相手側フィルムと接着する際、折り位置が斜めになって封口片が所定位置からずれたり、封口片に皺を生じたりして、封入後の見場が悪くなってしまうことがある。
また、封入後も、封口片を折り返して接着されている状態が誰の目にも判るので、店頭に陳列されている間に、中身を触って確かめたいなどの動機で勝手に封口片が剥がされるおそれがある。そのようにして開封された商品は、品質面の信頼性が損なわれて返品やクレームの原因になり、収益性を低下させる。
そこで、本発明は、粘着剤層に張着された離型テープを剥がして開口縁を封止するテープ付きの包装袋に関して、その封止箇所を無理なく美麗に仕上げることができるとともに、物品の封入後、その封止箇所がみだりに開封されにくい構造の包装袋を提供するものである。
前述の課題を解決するため、本発明の包装袋は、表裏2枚のフィルムが重合され、その一辺に開口縁が設けられた包装袋において、前記開口縁を形成する表裏2枚のフィルムの端縁位置が揃えられ、前記2枚のフィルムのいずれか一方の内面に、粘着剤層と、該粘着剤層の粘着面を保護する離型テープとが積層された、との構成を採用する。
この構成によれば、包装袋に物品を封入する作業に際し、開口縁を形成する表裏2枚のフィルムのいずれか一方の内面に積層された離型テープを剥がして、両フィルムを重ね合わせるだけで、開口縁が簡単に封止される。開口縁を拡げるようとする際に曲げられたフィルムが平らな状態に復元しようとするフィルム自体の弾性(コシ)によって、表裏2枚のフィルムは皺や歪みを生じることなく美麗に接着される。
また、表裏2枚のフィルムが端縁を揃えて接着されるので、封入後は、その封止箇所が目立たなくなる。外観的には、溶着されているようにも見えるので、店頭に陳列されている間に、勝手に開封されることも生じにくくなる。
さらに、本発明の包装袋は、前記粘着剤層および前記離型テープが、前記開口縁の開口幅全体にわたって積層され、前記開口縁に直交する両側縁がそれぞれ0.5mm以下の溶着幅で封止された、その構成を採用する。
この構成によれば、開口縁が、その開口幅全体にわたって隙間なく封止される。また、粘着剤層および離型テープを積層した部分(封止領域)の両側縁が、いわゆるサイドシール袋のように溶断等によって細い幅で溶着されていると、その溶着箇所は引張強度があまり強くないので、開口縁の側縁を少し引き裂くようにすれば、開口幅全体にわたって積層された離型テープも剥がしやすくなる。
さらに、本発明の包装袋は、前記離型テープが、その外縁を、前記開口縁を形成する表裏2枚のフィルムの端縁よりも外側にはみ出させるようにして積層された、との構成を採用する。この構成により、離型テープを剥がすのが一層、容易になる。
また、本発明の包装袋の製造方法は、フィルム連続体を繰り出しつつ、その繰り出し方向の片側縁に沿って、粘着剤層およびその粘着面を保護する離型テープを積層し、前記フィルム連続体を繰出し幅の中間付近で半折りするか、あるいは前記フィルム連続体の上に別体のフィルム連続体を重ねて、表裏2枚のフィルムの片側縁の端縁位置が揃えられた重合フィルム連続体を形成し、前記重合フィルム連続体を所定の袋幅で溶断することにより、前記片側縁が袋幅全体にわたって開口し、その内面に前記粘着剤層および前記離型テープが介装された包装袋を連続的に得る、との構成を採用する。この構成によれば、繰り出し方向の片側縁(開口縁になる側)に、袋幅全体にわたって粘着剤層および離型テープが積層され、その両側縁が引き裂き可能な程度の溶着幅で封止された包装袋を効率よく製造することができる。
本発明の包装袋は、開口縁を形成する表裏2枚のフィルムの端縁位置が揃えられ、それら2枚のフィルムのいずれか一方の内面に粘着剤層および離型テープが積層された状態に製袋されるので、物品を封入する際には、離型テープを剥がして表裏のフィルムを重ね合わせるだけで、開口縁を簡単に、かつ皺や歪みを所持ることなく、美麗な状態で封止することができる。
さらに、表裏2枚のフィルムが端縁を揃えて接着されるので、封入後は、その封止箇所が目立たず、勝手に開封されにくくなって、品質面の信頼性が担保される。
また、本発明の包装袋の製造方法によれば、開口縁の開口幅全体にわたって、その内面に粘着剤層および離型テープが介装されるとともに、その両側縁が引き裂き可能な程度の溶着幅で封止された包装袋を効率よく製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る包装袋の全体的構成を示している。例示の包装袋1(1A)は、例えば文房具や化粧用具等の細長い物品9を収納して店頭販売に供するもので、全体として縦長矩形の正面形状をなしている。包装袋1の表裏両面は、例えばOPP(二軸延伸ポリプロピレン)、CPP(無延伸ポリプロピレン)等、適宜の熱可塑性樹脂からなる1枚のフィルム10を半折りして重ね合わせることにより形成され、その折返縁が上縁11になっている。その上縁11から適宜寸法を隔てて、上縁11と平行にヒートシール線12が加工され、このヒートシール線12と上縁11との間の部分が吊下陳列用のヘッダー13として利用される。ヘッダー13の中央付近には円形の吊下孔14が形成されている。
包装袋1の両側縁15、15は、溶断により0.3mm程度の溶着幅で封止されている。
包装袋1の底縁16は、開口縁として製袋される。本発明の要部は、この開口縁を封止するための構成にある。すなわち、開口縁を形成する表裏2枚のフィルム10a、10bは、その下端縁が略同位置(表裏両端縁のズレが最大でも1mmを超えない程度)に揃えられている。そして、それら表裏2枚のフィルム10a、10bのいずれか一方(例示形態では裏側フィルム10b)の内面に、帯状の粘着剤層21と、粘着剤層21の粘着面を保護する離型テープ22とが積層されている。それら粘着剤層21および離型テープ22は、開口縁の開口幅、つまり袋幅全体にわたって積層されている。さらに、離型テープ22は、その外縁(下縁)が、表裏2枚のフィルム10a、10bの端縁よりも外側(下側)に2〜5mm程度、はみ出るように積層されている。
そして、表裏2枚のフィルム10a、10bの間に形成される収納空間に、この開口縁から物品9を挿入した後、離型テープ22が剥がされ、表裏2枚のフィルム10a、10bが重合されて、開口縁が隙間なく封止される。表裏2枚のフィルム10a、10bは、フィルム自体の弾性(コシ)によって皺や歪みを生じることなく平面状に展張し、美麗に接着される。また、表裏2枚のフィルム10a、10bが端縁を揃えて接着されるので、封止後は、その封止箇所が目立たなくなり、あたかも溶着によって封止されているような外観を呈する。
なお、図1には、両側縁15、15の下縁近傍部分が切開されたような状態を表しているが、この部分は、製袋段階では側縁15の上部と同様に溶着されている(詳細は後述)。そして、開口縁を封止する際、離型テープ22が剥がしにくければ、側縁15を適度な力で引き裂くことで、任意の位置まで開くことができる。実際には、開口縁の左右いずれか片方の側縁15を、離型テープ22の高さの半分程度まで引き裂けば、離型テープ22の隅部を摘んでめくり取ることができるので、両側縁15、15を図示の範囲まで引き裂く必要はほとんど生じない。
図2は、この包装袋1の製造工程の概略を示している。
表面にあらかじめ印刷を施した長尺のフィルム10を繰り出しつつ、その繰り出し方向の片側縁(製袋後に開口縁となる側)に沿って、粘着剤層21およびその粘着面を保護する離型テープ22を積層する。この積層工程は、高温で液状にした粘着剤を連続的に塗布し、その上に長尺の離型テープ22を重ねてもよいし、あらかじめ粘着剤層21を積層しておいた離型テープ22を張着してもよい。このとき、離型テープ22の外縁を、フィルム10の片側縁よりも外側に数mm程度、はみ出させる。
続いて、フィルム10を繰出し幅の中間付近で半折りし、表裏2枚のフィルムを重ね合わせた重合フィルム連続体100を形成する。この重合フィルム連続体100の折返縁101が、製袋後の上縁11となる。ただし、この重合フィルム連続体100については、2枚の長尺フィルムを同時に繰出しながら積層し、その片側縁を溶着して形成してもよい。
この工程で、表裏2枚のフィルム10a、10bの片側縁の端縁位置を揃える。すると、離型テープ22の外縁だけが少しはみ出した状態になる。
続いて、必要に応じ、重合フィルム連続体100の折返縁101に近い位置をヒートシール線12で溶着して、吊下陳列用のヘッダー13となる部分を形成し、ヘッダー13の中央付近にパンチ31等で吊下孔14を打ち抜くなどの加工を適宜、施す。
そして、重合フィルム連続体100を、包装袋1の幅寸法に合わせた溶断予定線105で等間隔に溶断する。熱刃32によって熱圧着と裁断とを同時に行う溶断工程により、両側縁15、15が0.3〜0.5mm、最大でも1mmを超えない溶着幅で封止された、サイドシール型の包装袋が製造される。このとき、粘着剤層21および離型テープ22も表裏2枚のフィルム10a、10bと一緒に溶断されるので、両側縁15、15の溶着箇所に離型テープ22の両端縁が挟み込まれた状態になる。両側縁15、15において、離型テープ22を挟み込んだ部分(図1および図2におけるX部)は、それ以外の部分に比べて若干、溶着強度が弱くなる。したがって、開口縁を封止する際に、離型テープ22が剥がしにくければ、その側縁15のX部を少しだけ引き裂くことによって、離型テープ22を容易に剥がすことができる。
こうして、開口縁を構成する表裏2枚のフィルム10a、10bの間に、その開口幅(袋幅)全体にわたって粘着剤層21および離型テープ22が介装された包装袋を、連続的に効率よく製造することができる。
なお、封止箇所を、より美麗に仕上げたい場合には、溶断工程の前に、表裏のフィルム10と粘着剤層21および離型テープ22の片側縁近傍を繰出し方向に沿って裁断し、それらの端縁位置を完全に揃えておく、という構成を採用することもできる。
図3および図4は、本発明の他の実施の形態に係る包装袋の全体的構成を示している。例示の包装袋1(1B)は、上部17が袋幅全体にわたって開口し、底部18が底マチ型に折り込まれた形状を有している。両側縁15、15は、溶断によって0.3〜0.5mm程度の溶着幅で封止されている。
上部17の開口縁は、上縁が略同位置に揃えられた表裏2枚のフィルム10a、10bによって形成され、表側フィルム10aの内面に粘着剤層21および離型テープ22が積層されている。粘着剤層21は、表側フィルム10aの上縁近傍から10mm程度までの範囲にわたって帯状に積層されている。離型テープ22は、その上縁を、表側フィルム10aの上縁よりも数mm上方にはみ出させるように積層されている。
この包装袋1の上部17は、物品封入後の未開封状態では吊下げ用のヘッダー13としても利用される。そのため、裏側フィルム10bの内面には、その上縁から約20mmまでの範囲にわたって、補強フィルム23が溶着により積層されている。ヘッダー13の中央部分には、円形の吊下孔14が、表裏2枚のフィルム10a、10bを貫通して形成されている。
ヘッダー13と、物品を収納する本体部分との境界部分は、表裏一対の開閉可能なチャックテープ24によって仕切られている。チャックテープ24は、表裏いずれかの一方にリブ凸条が形成され、他方にはリブ凸条が嵌脱しうる凹溝が形成されて、それぞれが表裏2枚のフィルム10a、10bの内面に溶着されている。チャックテープ24の両端部2〜3mmの範囲は圧潰されて、表裏2枚のフィルム10a、10bの両側縁15、15と一体化されている。
両側縁15、15におけるチャックテープ24のやや上には、開封後にヘッダー13を本体部分から切り離すためのノッチ25が形成されている。例示形態のノッチは、V字に平行線を付加したホームベース形の切り欠きによって形成されるVノッチであり、側縁15の開口幅が約2.0mm、側縁15からの切欠深さが約2.2mmとなるように形成されている。
このように構成された包装袋1(1B)は、上部17の開口縁およびチャックテープ24を開いて本体部分に物品を収納した後、チャックテープ24を閉じ、開口縁から離型テープ22を剥がして開口縁を封止することにより、封止箇所が目立たない形態になる。その上部17はヘッダー13として店頭での吊下げ陳列に利用されるが、購入されて開封された後は、ノッチ25から表裏2枚のフィルム10a、10bを切り裂いて、ヘッダー13を本体部分から切り離し、チャックテープ24を開閉しやすい形態で繰り返し利用することができる。
前述のとおり、本発明の包装袋は、物品収納後の封止箇所を無理なく美麗に仕上げることができるとともに、その封止箇所がみだりに開封されにくい外観を呈する。なお、本発明の実施に際しては、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない範囲で、包装袋の全体的形状、包装袋を形成するフィルムの材質、ヘッダーやマチの有無、チャックテープその他の開閉手段等を適宜改変することができる。
1(1A、1B) 包装袋
10(10a、10b) フィルム
100 重合フィルム連続体
105 溶断予定線
15 側縁
21 粘着剤層
22 離型テープ
10(10a、10b) フィルム
100 重合フィルム連続体
105 溶断予定線
15 側縁
21 粘着剤層
22 離型テープ
Claims (4)
- 表裏2枚のフィルムが重合され、その一辺に開口縁が設けられた包装袋において、
前記開口縁を形成する表裏2枚のフィルムの端縁位置が揃えられ、
前記2枚のフィルムのいずれか一方の内面に、粘着剤層と、該粘着剤層の粘着面を保護する離型テープとが積層されたことを特徴とする包装袋。 - 請求項1に記載された包装袋において、
前記粘着剤層および前記離型テープは、前記開口縁の開口幅全体にわたって積層され、
前記開口縁に直交する両側縁がそれぞれ0.5mm以下の溶着幅で封止されたことを特徴とする包装袋。 - 請求項1または2に記載された包装袋において、
前記離型テープが、その外縁を、前記開口縁を形成する表裏2枚のフィルムの端縁よりも外側にはみ出させるようにして積層されたことを特徴とする包装袋。 - フィルム連続体を繰り出しつつ、その繰り出し方向の片側縁に沿って、粘着剤層およびその粘着面を保護する離型テープを積層し、
前記フィルム連続体を繰出し幅の中間付近で半折りするか、あるいは前記フィルム連続体の上に別体のフィルム連続体を重ねて、表裏2枚のフィルムの片側縁の端縁位置が揃えられた重合フィルム連続体を形成し、
前記重合フィルム連続体を所定の袋幅で溶断することにより、前記片側縁が袋幅全体にわたって開口し、その内面に前記粘着剤層および前記離型テープが介装された包装袋を連続的に得ることを特徴とする包装袋の製造方法。
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2016
- 2016-06-08 JP JP2016114666A patent/JP2017218205A/ja active Pending
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