JP2022140955A - 食品用包装袋及び食品用包装袋の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラスチックの使用量を削減するとともに、これだけではない付加価値を得ることができる食品用包装袋を提供する。【解決手段】食品用包装袋1は、第1方向の一端側よりも他端側が幅広となる形状を有する一対のシート2,3が重ね合わせられ、一端側の頂部接合部11と両側部の側部接合部12,12とにより三方が封止されて他端側が開口部13となる袋本体10を備え、一対のシート2,3の少なくとも一方のシートは、第1方向と直交する第2方向において複数の領域22,23,23に区画され、各領域22,23,23には、プラスチックシート、紙シート又はセロハンシートのいずれかが選択的に用いられ、一対のシート2,3が一部に紙シート又はセロハンシートを備える。【選択図】図8
Description
本発明は、食品を包装するための食品用包装袋及び食品用包装袋の製造方法に関する。
側面形状が三角形状(主として直角三角形状)又はこれに類似する形状で、所定の厚み又は幅を有する立体形状に仕上げられたサンドイッチ等の食品がある。この食品を包装するための食品用包装袋は、図28及び図29(a)に示すものが一般的であり、新しいものでは、特許文献1に記載されたものが公知である。
食品用包装袋1’は、袋本体10’と、ヘッダ部15’とを備える。袋本体10’は、一端側よりも他端側が幅広となる形状を有する一対のシート2’,3’が重ね合わせられ、一端側の頂部接合部11’と両側縁の側部接合部12’,12’により三方が封止され、他端側が開口部13’となるものである。ヘッダ部15’は、頂部接合部11’から突出する各シート2’,3’の突出片が適宜の箇所で互いに接合され、一体化されるものである。
ヘッダ部15’における第2のシート3’には、たとえば逆U字状の切込線32’が形成されるとともに、切込線32’を外形線とする開封片33’が形成される。第2のシート3’の内面には、開封片33’から第2のシート3’の他端側にかけて、カットテープ等の開封用条体34’が接合される。
食品用包装袋1’により包装された食品を食する際には、図29(b)に示すように、開封片33’を摘んで引き下ろす。そうすると、開封用条体34’が引っ張られ、開封用条体34’の両側縁に沿って第2のシート3’が破断され、第2のシート3’に分断開放部が形成される。食品は、この分断開放部から取り出すことができる。
この種の食品用包装材は、プラスチックシートだけで構成される。しかし、廃棄プラスチックが全世界的な環境問題となっており、プラスチックの使用量の削減が喫緊の課題となっている。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、プラスチックの使用量を削減するとともに、これだけではない付加価値を得ることができる食品用包装袋及び食品用包装袋の製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る食品用包装袋は、
第1方向の一端側よりも他端側が幅広となる形状を有する一対のシートが重ね合わせられ、一端側の頂部接合部と両側部の側部接合部とにより三方が封止されて他端側が開口部となる袋本体を備え、
一対のシートの少なくとも一方のシートは、第1方向と直交する第2方向において複数の領域に区画され、
各領域及び複数の領域に区画されない場合の他方のシートには、プラスチックシート、紙シート又はセロハンシートのいずれかが選択的に用いられ、一対のシートが一部に紙シート又はセロハンシートを備える
食品用包装袋である。
第1方向の一端側よりも他端側が幅広となる形状を有する一対のシートが重ね合わせられ、一端側の頂部接合部と両側部の側部接合部とにより三方が封止されて他端側が開口部となる袋本体を備え、
一対のシートの少なくとも一方のシートは、第1方向と直交する第2方向において複数の領域に区画され、
各領域及び複数の領域に区画されない場合の他方のシートには、プラスチックシート、紙シート又はセロハンシートのいずれかが選択的に用いられ、一対のシートが一部に紙シート又はセロハンシートを備える
食品用包装袋である。
ここで、本発明に係る食品用包装袋の一態様として、
少なくとも一方のシートは、第2方向に間隔を有する2本の境界線により、中央部及び2つの側部の3つの領域に区画される
との構成を採用することができる。
少なくとも一方のシートは、第2方向に間隔を有する2本の境界線により、中央部及び2つの側部の3つの領域に区画される
との構成を採用することができる。
また、この場合、
少なくとも一方のシートは、中央部シートと、2枚の側部シートとを備え、中央部シートの側縁部と側部シートの側縁部との重ね合わせ部に接合部を備え、
中央部シートのうち、両側縁部の重ね合わせ部を除いた部分が少なくとも一方のシートの中央部となり、
側部シートが少なくとも一方のシートの側部となる
との構成を採用することができる。
少なくとも一方のシートは、中央部シートと、2枚の側部シートとを備え、中央部シートの側縁部と側部シートの側縁部との重ね合わせ部に接合部を備え、
中央部シートのうち、両側縁部の重ね合わせ部を除いた部分が少なくとも一方のシートの中央部となり、
側部シートが少なくとも一方のシートの側部となる
との構成を採用することができる。
また、この場合、
2つの接合部の内側縁の間隔よりも小さい幅を有し、中央部シートの内面に配置される内シートを備える
との構成を採用することができる。
2つの接合部の内側縁の間隔よりも小さい幅を有し、中央部シートの内面に配置される内シートを備える
との構成を採用することができる。
また、これらの場合、
2本の境界線の間隔は、頂部接合部の幅よりも小さい
との構成を採用することができる。
2本の境界線の間隔は、頂部接合部の幅よりも小さい
との構成を採用することができる。
また、本発明に係る食品用包装袋の他態様として、
頂部接合部から突出する各シートの突出片で構成されるヘッダ部を備え、
側部接合部は、袋本体の側縁及びヘッダ部の側縁に沿って所定の幅で帯状に形成される
との構成を採用することができる。
頂部接合部から突出する各シートの突出片で構成されるヘッダ部を備え、
側部接合部は、袋本体の側縁及びヘッダ部の側縁に沿って所定の幅で帯状に形成される
との構成を採用することができる。
また、本発明に係る食品用包装袋の製造方法は、
上記いずれかの食品用包装袋の製造方法であって、
周方向の一部が所定幅を有する部分であるチューブであって、周方向の一部が一方の面の中央部に位置するように偏平状にされるチューブを作成する工程と、
チューブに対し、頂部接合部となる接合部をチューブの幅方向に沿って帯状に形成する工程と、
チューブに対し、側部接合部となる接合部をチューブの側縁に対して斜めに帯状に形成する工程と、
先端位置でチューブを幅方向に切断する工程と、
側部接合部となる接合部の幅方向中間位置に沿ってチューブを斜めに切断する工程とを備える
食品用包装袋の製造方法である。
上記いずれかの食品用包装袋の製造方法であって、
周方向の一部が所定幅を有する部分であるチューブであって、周方向の一部が一方の面の中央部に位置するように偏平状にされるチューブを作成する工程と、
チューブに対し、頂部接合部となる接合部をチューブの幅方向に沿って帯状に形成する工程と、
チューブに対し、側部接合部となる接合部をチューブの側縁に対して斜めに帯状に形成する工程と、
先端位置でチューブを幅方向に切断する工程と、
側部接合部となる接合部の幅方向中間位置に沿ってチューブを斜めに切断する工程とを備える
食品用包装袋の製造方法である。
ここで、本発明に係る食品用包装袋の製造方法の一態様として、
チューブを作成する工程は、
帯状の中央部シート原反と、中央部シート原反よりも幅広の主シート原反とをシート原反の長手方向に沿って搬送する工程と、
中央部シート原反の側縁部と主シート原反の側縁部とを重ね合わせる工程と、
重ね合わせ部に、シート原反の長手方向に沿って接合部を形成する工程とを備える
との構成を採用することができる。
チューブを作成する工程は、
帯状の中央部シート原反と、中央部シート原反よりも幅広の主シート原反とをシート原反の長手方向に沿って搬送する工程と、
中央部シート原反の側縁部と主シート原反の側縁部とを重ね合わせる工程と、
重ね合わせ部に、シート原反の長手方向に沿って接合部を形成する工程とを備える
との構成を採用することができる。
以上のように、本発明によれば、一部に紙シート又はセロハンシートが用いられる。このため、本発明によれば、プラスチックの使用量を削減することができる。
また、本発明によれば、プラスチックシートに比べて剛性が高い紙シート又はセロハンシートが用いられる。このため、本発明によれば、食品包装体の剛性を向上することができる。
以下、本発明に係る食品用包装袋の一実施形態として、サンドイッチの包装に用いられる食品用包装袋について、図1ないし図8を参酌して説明する。
図1ないし図3に示すように、本実施形態に係る食品用包装袋1は、袋本体10と、ヘッダ部15とを備える。袋本体10は、一対のシート(第1のシート2、第2のシート3)が重ね合わせられ、接合されるものである。第1のシート2は、表シートともいい、第2のシート3は、裏シートともいう。一対のシートは、互いに直交する方向の一方が他方よりも長い形状を有し、かつ、一端側よりも他端側が幅広となる形状を有する。袋本体10は、一端側の頂部接合部11と、両側部の側部接合部12,12とにより、三方が接合、封止され、他端側が開口部13となるものである。ヘッダ部15は、頂部接合部11から突出する各シート2,3の突出片が適宜の箇所で互いに接合され、一体化されるものである。なお、以下では、上記一方(図2及び図3では、上下方向)を「長手方向」又は「第1方向」といい、上記他方(図2及び図3では、左右方向)を「幅方向」又は「第2方向」という。
図4に示すように、第1のシート2は、胴部20と、先端部21(上記突出片)とを備える。胴部20は、一端側から他端側に向かって次第に幅広となっていく形状を有する。先端部21は、胴部20の一端から延びる幅狭の形状を有する。
第1のシート2は、長手方向に沿いかつ幅方向に間隔を有して平行する2本の境界線B,Bにより、中央部22及び2つの側部23,23の3つの領域に区画される。中央部22は、胴部20の中央部及び先端部21に区画される。側部23は、胴部20の側部に区画される。
第1のシート2は、3つのシート(中央部シート24及び2枚の側部シート25,25)が、側縁部同士が重ね合わせられ(重ね合わせ部26)、重ね合わせ部26がヒートシールにより接合されることにより(接合部27)、1枚のシートにされたものである。重ね合わせ部26において、側部シート25の側縁部は、中央部シート24の側縁部の外面側に配置され、中央部シート24の側縁部と側部シート25の側縁部とは、中央部シート24の側縁部の外面と側部シート25の側縁部の内面とが対向するように、重ね合わせられる。
接合部27は、中央部シート24の側縁及び側部シート25の側縁に沿って重ね合わせ部26を全長に亘ってヒートシールすることにより形成される。本実施形態においては、接合部27は、ヒートシールバーを用いた溶着により形成され、所定の幅を有する帯状シールである。接合部27の幅は、重ね合わせ部26の幅よりも狭い。これにより、中央部シート24の側縁部のうち、接合部27よりも先の部分と、側部シート25の側縁部のうち、接合部27よりも先の部分とは、遊離端となっている。本実施形態においては、接合部27は、2mmないし20mm程度の幅を有し、遊離端は、0mmないし5mm程度の幅を有する。
中央部22は、中央部シート24のうち、左右の重ね合わせ部26,26を除いた部分に相当する。側部23は、側部シート25に相当する。これにより、第1のシート2において、中央部22は、内部を視認可能な透明な部分となり、左右の側部23,23は、不透明(ないし半透明)な部分となる。
ここで、2本の境界線B,Bの間隔WB(中央部22の幅)は、頂部接合部11の幅W11(側部接合部12の内側縁との交点を両端点とする頂部接合部11の内側縁の長さ(図2参照)、これは、後述する食品包装体6の収容部の幅ないしサンドイッチ5の幅に相当(図8参照))よりも小さい。より詳しくは、幅WBは、幅W11の35%以上、又は45%以上であって、97%以下、又は90%以下である。
また、2つの接合部27,27の内側縁の間隔W27aは、頂部接合部11の幅W11よりも小さく、2つの接合部27,27の外側縁の間隔W27bは、頂部接合部11の幅W11よりも大きい(W27a<W11<W27b)。これにより、頂部接合部11の内側縁の端点を通る垂線は、接合部27の内側縁及び外側縁と平行で、接合部27の内側縁と外側縁との間を通る。
図5に示すように、第2のシート3は、胴部30と、先端部31(上記突出片)とを備える。胴部30は、一端側から他端側に向かって次第に幅広となっていく形状を有する。先端部31は、胴部30の一端から延びる幅狭の形状を有する。
各シート24,25,3には、以下に列挙する異素材のシートの中からいずれかが選択的に用いられる。
<プラスチックシート>
シートは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の熱溶着性を有するプラスチックシート(フィルム)である。一例として、シートは、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)シート(フィルム)又は無延伸ポリプロピレン(CPP)シート(フィルム)である。あるいは、シートは、積層シート(フィルム)である。積層シート(フィルム)の一形態として、シートは、外面側から順に、基材層、接着層及び樹脂層を積層して形成される。基材層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等の樹脂が用いられる。接着層として、ドライラミネート、押出しラミネート等が用いられる。樹脂層として、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等の樹脂が用いられる。なお、ポリプロピレンシート(フィルム)とは、純度100%のポリプロピレンシート(フィルム)はもちろんのこと、ポリプロピレンを主成分として、他の成分(たとえばポリエチレンといった他の樹脂成分)を含有するシート(フィルム)も含む概念である。なお、「シート」は、厚みによって定められるものではなく、フィルムを含む概念である(以下、同様)。
シートは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の熱溶着性を有するプラスチックシート(フィルム)である。一例として、シートは、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)シート(フィルム)又は無延伸ポリプロピレン(CPP)シート(フィルム)である。あるいは、シートは、積層シート(フィルム)である。積層シート(フィルム)の一形態として、シートは、外面側から順に、基材層、接着層及び樹脂層を積層して形成される。基材層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等の樹脂が用いられる。接着層として、ドライラミネート、押出しラミネート等が用いられる。樹脂層として、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等の樹脂が用いられる。なお、ポリプロピレンシート(フィルム)とは、純度100%のポリプロピレンシート(フィルム)はもちろんのこと、ポリプロピレンを主成分として、他の成分(たとえばポリエチレンといった他の樹脂成分)を含有するシート(フィルム)も含む概念である。なお、「シート」は、厚みによって定められるものではなく、フィルムを含む概念である(以下、同様)。
<紙シート>
シートは、紙、未晒しクラフト紙、和紙、混抄紙、合成紙、グラシン紙、紙質又は紙様(これらをまとめて「紙」という。)の、又は、これらを主とするシート(フィルム)である(これらをまとめて「紙シート」(フィルム)という。)。紙は、バイオベースポリエチレンテレフタレート(バイオベースPET、いわゆるバイオPET)を含む紙であってもよい。シートは、必要に応じて、内面側に全面的に又は必要箇所の部分的に熱溶着性を有する。たとえば、シートは、紙を外層とし、プラスチックシート(フィルム)を内層としてラミネートした積層シート(フィルム)である。積層シート(フィルム)の一形態として、シートは、外面側から順に、基材層、接着層及び樹脂層を積層して形成される。基材層として、紙が用いられる。接着層として、ドライラミネート、押出しラミネート等が用いられる。樹脂層として、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等の樹脂が用いられる。一例として、基材層は、坪量が12g/m2程度又は15g/m2程度の紙であり、接着層は、ドライラミネートであり、樹脂層は、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)である。
シートは、紙、未晒しクラフト紙、和紙、混抄紙、合成紙、グラシン紙、紙質又は紙様(これらをまとめて「紙」という。)の、又は、これらを主とするシート(フィルム)である(これらをまとめて「紙シート」(フィルム)という。)。紙は、バイオベースポリエチレンテレフタレート(バイオベースPET、いわゆるバイオPET)を含む紙であってもよい。シートは、必要に応じて、内面側に全面的に又は必要箇所の部分的に熱溶着性を有する。たとえば、シートは、紙を外層とし、プラスチックシート(フィルム)を内層としてラミネートした積層シート(フィルム)である。積層シート(フィルム)の一形態として、シートは、外面側から順に、基材層、接着層及び樹脂層を積層して形成される。基材層として、紙が用いられる。接着層として、ドライラミネート、押出しラミネート等が用いられる。樹脂層として、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等の樹脂が用いられる。一例として、基材層は、坪量が12g/m2程度又は15g/m2程度の紙であり、接着層は、ドライラミネートであり、樹脂層は、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)である。
<セロハンシート>
シートは、普通セロハン、防湿セロハン、セロハン質又はセロハン様(これらをまとめて「セロハン」という。)の、又は、これらを主とするシート(フィルム)である(これらをまとめて「セロハンシート」(フィルム)という。)。シートは、必要に応じて、内面側に全面的に又は必要箇所の部分的に熱溶着性を有する。たとえば、シートは、セロハンを外層とし、プラスチックシート(フィルム)を内層としてラミネートした積層シート(フィルム)である。積層シート(フィルム)の一形態として、シートは、外面側から順に、基材層、接着層及び樹脂層を積層して形成される。基材層として、セロハンが用いられる。接着層として、ドライラミネート、押出しラミネート等が用いられる。樹脂層として、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等の樹脂が用いられる。一例として、基材層は、普通セロハン又は防湿セロハンであり、接着層は、ドライラミネートであり、樹脂層は、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)である。
シートは、普通セロハン、防湿セロハン、セロハン質又はセロハン様(これらをまとめて「セロハン」という。)の、又は、これらを主とするシート(フィルム)である(これらをまとめて「セロハンシート」(フィルム)という。)。シートは、必要に応じて、内面側に全面的に又は必要箇所の部分的に熱溶着性を有する。たとえば、シートは、セロハンを外層とし、プラスチックシート(フィルム)を内層としてラミネートした積層シート(フィルム)である。積層シート(フィルム)の一形態として、シートは、外面側から順に、基材層、接着層及び樹脂層を積層して形成される。基材層として、セロハンが用いられる。接着層として、ドライラミネート、押出しラミネート等が用いられる。樹脂層として、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等の樹脂が用いられる。一例として、基材層は、普通セロハン又は防湿セロハンであり、接着層は、ドライラミネートであり、樹脂層は、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)である。
なお、これらのパターンには、第2のシート3の下端部(開口部13側の部分)がプラスチックシートとなるパターンが含まれる。上述のとおり、第2のシート3の下端部は、サンドイッチ5を包装する際、最初に折り畳まれる部分である(図6(c)参照)。この第2のシート3の下端部が紙シート又はセロハンシートと比べて軟らかい及び/又はカールしにくいプラスチックシートであることで、きれいに折り畳むことができ、ひいては、開口部13を確実にかつきれいに閉塞することができる。
図1ないし図3に示すように、本実施形態においては、胴部20,30は、台形状であり、先端部21,31は、矩形状である。このため、胴部20,30の一端(及びこれに一致する先端部21,31の他端)は、長手方向に対して直交する直線状である。言い換えれば、胴部20,30の一端は、幅方向と平行な直線状である。胴部20,30の両側縁は、長手方向に対して傾斜する直線状である。先端部21,31の両側縁も、長手方向に対して傾斜する直線状である。ただし、先端部21,31の両側縁は、長手方向と平行な直線状であってもよい。なお、胴部20,30の両側縁の他端側は、切欠部14により欠如している。これにより、胴部20,30の他端側は、切欠部14の分だけ幅狭とされる。
頂部接合部11は、胴部20,30の一端に沿って第1及び第2のシート2,3をヒートシールすることにより形成される。本実施形態においては、頂部接合部11は、ヒートシールバーを用いた溶着により形成され、所定の幅を有する帯状シールである。
側部接合部12は、胴部20,30の側縁(斜辺)及び先端部21,31の側縁(斜辺又は縦辺)に沿って第1及び第2のシート2,3をヒートシールすることにより形成される。本実施形態においては、側部接合部12は、ヒートシールバーを用いた溶着により形成され、所定の幅を有する帯状シールである。側部接合部12の幅は、頂部接合部11の幅より小さい。具体的には、側部接合部12は、2mmないし5mm程度の幅を有する。
このようにして構成された袋本体10の内部が食品の収容部となる。袋本体10における第1のシート2(の中央部シート24)の内面には、内シート4が貼着される。内シート4の幅W4は、2つの接合部27,27の内側縁の間隔W27aよりも小さい。これにより、内シート4は、左右の接合部27,27に掛かることなく、側縁4a,4aが左右の接合部27,27よりも内側となるように、配置される。内シート4は、頂部接合部11の箇所でヒートシールにより接合され、収容部内において自由端となっている。これにより、収容部内で食品が動いたとしても、内シート4が食品の表面に密着し、その動きに追従する。このため、第1のシート2(の中央部シート24)は、汚れず、外観は損なわれない。
ヘッダ部15における第2のシート3には、切込線32が形成される。そして、ヘッダ部15における第2のシート3には、切込線32の形成により、開封片33が形成される。開封片33は、切込線32を外形線とし、両端点間を固定端とし、一端側を自由端とするものである。本実施形態においては、切込線32は、逆U字状に形成される。これにより、開封片33は、上向きの舌片となる。
第2のシート3は、開封手段として、開封用条体34を備える。開封用条体34は、第2のシート3の内面に、開封片33から第2のシート3の他端側にかけて設けられる。開封用条体34は、たとえば、第2のシート3の幅方向中央部にて長手方向に沿って設けられる。開封用条体34は、第2のシート3の内面に、ヒートシール、接着等により接合される。一例として、開封用条体34は、この内面(第2のシート3との対向面)にコート剤を塗布した上で、熱接着や自己粘着により、第2のシート3の内面に接合される。開封用条体34は、たとえば、カットテープや糸等である。本実施形態においては、開封用条体34は、幅が5mm以上、又は10mm以上の帯状のカットテープである。カットテープは、二軸延伸ポリエステル又はポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)等の熱溶着性を有するプラスチックシートを細くカットしたものである。
本実施形態に係る食品用包装袋1は、以上の構成からなり、次に、この食品用包装袋1を用いた食品の包装方法について説明する。
まず、図6(a)に示すように、ブロワ(図示しない)で開口部13から袋本体10内に所定圧の空気を吹き込み、あるいは、吸引ヘッド(図示しない)で第1のシート2の開口部13側を吸引して持ち上げる等して、開口部13が開かれる。そして、この状態でサンドイッチ5が袋本体10内に挿入される。
サンドイッチ5が袋本体10内に収容されると、同図(b)に示すように、開口部13の開口形状は、長方形状となる。第1のシート2及び第2のシート3の各側部接合部12に跨った部分は、一対の対向する三角形状の側面部となる。第1のシート2の中間部分は、長方形状の正面部となる。第2のシート3の中間部分は、長方形状の背面部となる。
サンドイッチ5が袋本体10に収容された後、同図(c)に示すように、まず始めに、開口部13の余分なシート片(サンドイッチ5の底面からはみ出るシート片)のうち、第2のシート3のシート片(背面部のシート片)がサンドイッチ5の底面を覆うようにして折り畳まれる。次に、図7(a)に示すように、左右のいずれか一方のシート片(一方の側面部のシート片)が、先に折り畳んだ第2のシート3の上に重なるようにして折り畳まれる。次に、同図(b)に示すように、左右のいずれか他方のシート片(他方の側面部のシート片)が、同じく先に折り畳んだ第2のシート3の上に重なるようにして折り畳まれる。次に、同図(c)に示すように、残った第1のシート2のシート片(正面部のシート片)が、先に折り畳んだ左右のシート片の上に重なるようにして折り畳まれる。これにより、食品用包装袋1の開口部13は、閉塞される。
ただし、まず、正面部のシート片が折り畳まれ、次に、側面部のシート片が折り畳まれ、最後に、背面部のシート片が折り畳まれるとか、まず、背面部又は正面部のいずれか一方のシート片が折り畳まれ、次に、背面部又は正面部のいずれか他方のシート片が折り畳まれ、最後に、側面部のシート片が折り畳まれるとか、まず、側面部のシート片が折り畳まれ、次に、背面部又は正面部のいずれか一方のシート片が折り畳まれ、最後に、背面部又は正面部のいずれか他方のシート片が折り畳まれる等してもよく、四つのシート片を折り畳む順序は、特に限定されない。
開口部13が閉塞されると、テープ7が貼着されて開口部13が封止される。あるいは、ラベルが貼着されたり、シート片の折り畳んで重なり合った所定箇所がヒートシール等で接合されて、開口部13が封止されるようにしてもよい。
以上の工程を経て、図8(a)に示すように、食品包装体6が完成する。食品包装体6は、頂部接合部11、側部接合部12,12、及び封緘された開口部13の閉塞部(底面部)によって気密状態に維持される。このため、外気等が内部に侵入することはなく、包装されたサンドイッチ5は、所期の品質が維持される。
ここで、図8(b)にも示すように、食品包装体6となった状態において、食品包装体6の正面部6aの側部6a2、側面部6b及び背面部6cは、左右の側部シート25,25(左右の側部23,23)及び第2のシート3で構成される。食品包装体6の正面部6aの側部6a2を除く主部6a1は、中央部シート24(中央部22)で構成される。
そして、サンドイッチ5の背面側の左右の角部は、第2のシート3が折れた部分によって覆われるとともに、サンドイッチ5の正面側の左右の角部は、第1のシート2の左右の側部シート25,25が折れた部分によって覆われる。すなわち、食品包装体6において、サンドイッチ5の4つの角部には、サンドイッチ5の角部の辺に沿って延びる4本のアングル状の柱部が形成されることとなる。
サンドイッチ5を食する際には、開封片33を摘んで引き下ろす。開封片33は、開封用条体34の一端部と接合されている。このため、開封片33を摘んで引き下ろすと、開封用条体34が引っ張られ、開封用条体34の両側縁に沿って第2のシート3が破断され、第2のシート3に分断開放部が形成される。サンドイッチ5は、この分断開放部から取り出すことができる。
以上のとおり、本実施形態に係る食品用包装袋1によれば、シート2,3の一部に紙シート又はセロハンシートが用いられる。したがって、本実施形態に係る食品用包装袋1によれば、プラスチックの使用量を削減することができる。近年は、廃棄プラスチックが全世界的な環境問題となっているが、本実施形態に係る食品用包装袋1によれば、この環境問題に対し、有効な対策となる。
また、紙シート及びセロハンシートは、プラスチックシートに比べ、剛性が高い。これにより、シート2,3に腰が付与され、食品包装体6となった状態において、自立性が向上するという効果がある。また、シート2,3の腰により、食品包装体6の剛性が向上する。したがって、本実施形態に係る食品用包装袋1によれば、サンドイッチ5の型崩れ防止効果が高い。
しかも、本実施形態に係る食品用包装袋1によれば、食品包装体6となった状態において、サンドイッチ5の(横断面における)4つの角部に対向する食品包装体6の4つの角部に、サンドイッチ5の4つの角部の辺に沿って延びる、紙シート又はセロハンシートからなる4本のアングル状の柱部を形成することができる。この場合、食品包装体6は、上下方向に対する剛性が高くなる。商品の流通過程において、食品包装体6は、輸送トレイの中に、横方向だけでなく、三角の空間を受けるように、上下にも積まれる。プラスチックシートだけで構成される従来の食品包装体であれば、上下方向に対する剛性が低いため、食品包装体のスタックにより、サンドイッチに上下方向の圧縮力が働き、サンドイッチが潰れることがある。しかし、本実施形態に係る食品用包装袋1によれば、食品包装体6の上下方向に対する剛性が高く、サンドイッチが潰れるのを好適に防止することができる。
また、紙シート及びセロハンシートは、プラスチックシートに比べ、折り癖が付きやすい。このため、アングル状の柱部が紙シート又はセロハンシートである場合、食品包装体6の各辺において、シート2は、鮮鋭に折れ曲がり、食品包装体6は、鮮鋭な外観形状を呈する。したがって、本実施形態に係る食品用包装袋1によれば、食品包装体6となった状態において、外観に優れ、かつ、安定性、ひいては自立性に優れるという効果がある。
しかも、本実施形態に係る食品用包装袋1によれば、サンドイッチ5の包装時、開口部13の余分なシート片を折り畳んで開口部13を閉塞する動作が行われる(図6(c)及び図7(a)ないし(c)参照)が、開口部13回りの4つの余分なシート片は、いずれも紙シート又はセロハンシートを含んでおり、折り癖が付きやすくなっている。プラスチックシートだけで構成される従来の食品用包装袋であれば、シートの弾性反発力により、余分なシート片は、折り畳んでも戻ろうとし、閉塞動作を円滑に行うことができないことがある。しかし、本実施形態に係る食品用包装袋1によれば、折り畳んだ余分なシート片が戻りにくく、開口部13の閉塞動作を円滑に行うことができる。
また、本実施形態に係る食品用包装袋1によれば、側部接合部12は、袋本体10の側縁及びヘッダ部15の側縁に沿って所定の幅で、帯状に形成される。これにより、食品包装体6となった状態において、側部接合部12は、図8に示すように、後に倒れた状態となる。そうすると、ヘッダ部15は、両側に柱部ができるため、起立状態となる。しかも、ヘッダ部15は、袋本体10の正面部から真っすぐに延びたフラットな状態となる。したがって、本実施形態に係る食品用包装袋1によれば、食品包装体6となった状態において、見栄えをよくすることができるとともに、コンビニエンスストア等の店舗で陳列されている状態において、ヘッダ部15における表示を視認しやすくすることができる。
次に、本実施形態に係る食品用包装袋1の製造方法について説明する。製造方法は、大きく分けて、2つある。
<第1の製造方法>
第1の製造方法は、図9ないし図15に示される。第1の製造方法は、
i)図9ないし図13に示すように、周方向の一部が所定幅を有する部分であるチューブであって、周方向の一部が一方の面の中央部に位置するように偏平状にされるチューブを作成する工程と、
ii)図13に示すように、チューブに対し、頂部接合部11となる接合部をチューブの幅方向に沿って帯状に形成する工程と、
iii)図14に示すように、チューブに対し、側部接合部12となる接合部をチューブの側縁に対して斜めに帯状に形成する工程と、
iv)図15に示すように、ヘッダ部15となる部分の先端位置でチューブを幅方向に切断する工程と、
v)図15に示すように、側部接合部12となる接合部の幅方向中間位置に沿ってチューブを斜めに切断する工程とを備える。
第1の製造方法は、さらに、
vi)図15に示すように、切欠部14を形成する工程を備える。
第1の製造方法は、図9ないし図15に示される。第1の製造方法は、
i)図9ないし図13に示すように、周方向の一部が所定幅を有する部分であるチューブであって、周方向の一部が一方の面の中央部に位置するように偏平状にされるチューブを作成する工程と、
ii)図13に示すように、チューブに対し、頂部接合部11となる接合部をチューブの幅方向に沿って帯状に形成する工程と、
iii)図14に示すように、チューブに対し、側部接合部12となる接合部をチューブの側縁に対して斜めに帯状に形成する工程と、
iv)図15に示すように、ヘッダ部15となる部分の先端位置でチューブを幅方向に切断する工程と、
v)図15に示すように、側部接合部12となる接合部の幅方向中間位置に沿ってチューブを斜めに切断する工程とを備える。
第1の製造方法は、さらに、
vi)図15に示すように、切欠部14を形成する工程を備える。
工程i)は、
i-i)図9に示すように、主シート原反2,3Xの内面に、シート原反の長手方向に沿って開封用条体34を貼着する工程と、
i-ii)図9に示すように、開封用条体34に対し、シート原反の長手方向に沿って定ピッチで切込線32を形成する工程と、
i-iii)図10及び図11又は図12に示すように、帯状の中央部シート原反24Xと、主シート原反2,3Xとをシート原反の長手方向に沿って搬送する工程と、
i-iv)図11又は図12に示すように、中央部シート原反24Xの側縁部と主シート原反2,3Xの側縁部とを重ね合わせる工程と、
i-v)図13に示すように、重ね合わせ部に、シート原反の長手方向に沿って接合部27を形成する工程とを備える。
工程i-iii)は、さらに、
i-iii-i)図11又は図12に示すように、中央部シート原反24Xの内面に沿うように、内シート原反4Xをシート原反の長手方向に沿って搬送する工程を備える。
i-i)図9に示すように、主シート原反2,3Xの内面に、シート原反の長手方向に沿って開封用条体34を貼着する工程と、
i-ii)図9に示すように、開封用条体34に対し、シート原反の長手方向に沿って定ピッチで切込線32を形成する工程と、
i-iii)図10及び図11又は図12に示すように、帯状の中央部シート原反24Xと、主シート原反2,3Xとをシート原反の長手方向に沿って搬送する工程と、
i-iv)図11又は図12に示すように、中央部シート原反24Xの側縁部と主シート原反2,3Xの側縁部とを重ね合わせる工程と、
i-v)図13に示すように、重ね合わせ部に、シート原反の長手方向に沿って接合部27を形成する工程とを備える。
工程i-iii)は、さらに、
i-iii-i)図11又は図12に示すように、中央部シート原反24Xの内面に沿うように、内シート原反4Xをシート原反の長手方向に沿って搬送する工程を備える。
工程i-iii)及び工程i-iv)は、図10及び図11に示すように、主シート原反2,3Xの両側部を内側に折り込んだ後、両側部間に、中央部シート原反24X(及び内シート原反4X)を介挿入するようにしてもよいし、図12に示すように、主シート原反2,3Xの幅方向中央部に、中央部シート原反24X(及び内シート原反4X)を供給搬送した後、主シート原反2,3Xの両側部を内側に折り込むようにしてもよい。いずれも、主シート原反2,3Xのうち、折り込まれる両側部が側部シート原反25X,25Xとなり、折り込まれない中央部が第2のシート原反3Xとなる。
工程ii)ないし工程vi)は、製造が可能となる範囲で、適宜、順番を変更することができる。また、工程i)ないし工程v)は、シート原反を連続搬送して行ってもよいし、間欠搬送して行ってもよい。
このように、第1の製造方法によれば、チューブの両側部が三角形状に切り落とされて、これがロスとなるものの、第2のシート原反3Xの長手方向(送り方向)と開封用条体34の方向とが一致する。このため、食品用包装袋1において、開封用条体34は、第2のシート3の引き裂き方向性と一致する。したがって、第1の製造方向によって製造される食品用包装袋1によれば、開封性を向上することができる。
<第2の製造方法>
第2の製造方法は、図16ないし図22に示される。第2の製造方法は、
i)図16及び図17に示すように、第1のシート原反2Xを作成する工程と、
ii)図18に示すように、第2のシート原反3Xを作成する工程と、
iii)図19に示すように、第1のシート原反2X及び第2のシート原反3Xの間に、シート原反の長手方向に沿って定ピッチで内シート4を介挿入しつつ、第1のシート原反2X及び第2のシート原反3Xを重ね合わせる工程と、
iv)図20に示すように、重ね合わせたシートに対し、頂部接合部11となる接合部をシート原反の長手方向に沿って帯状にかつシート原反の長手方向において千鳥状に形成する工程と、
v)図21に示すように、重ね合わせたシートに対し、側部接合部12となる接合部をシート原反の幅方向に対して斜めに帯状にかつシート原反の長手方向において千鳥状に形成する工程と、
vi)図22に示すように、側部接合部12となる接合部の幅方向中間位置に沿って重ね合わせたシートを斜めに切断する工程とを備える。
さらに、第2の製造方法は、
vii)図22に示すように、切欠部14を形成する工程を備える。
第2の製造方法は、図16ないし図22に示される。第2の製造方法は、
i)図16及び図17に示すように、第1のシート原反2Xを作成する工程と、
ii)図18に示すように、第2のシート原反3Xを作成する工程と、
iii)図19に示すように、第1のシート原反2X及び第2のシート原反3Xの間に、シート原反の長手方向に沿って定ピッチで内シート4を介挿入しつつ、第1のシート原反2X及び第2のシート原反3Xを重ね合わせる工程と、
iv)図20に示すように、重ね合わせたシートに対し、頂部接合部11となる接合部をシート原反の長手方向に沿って帯状にかつシート原反の長手方向において千鳥状に形成する工程と、
v)図21に示すように、重ね合わせたシートに対し、側部接合部12となる接合部をシート原反の幅方向に対して斜めに帯状にかつシート原反の長手方向において千鳥状に形成する工程と、
vi)図22に示すように、側部接合部12となる接合部の幅方向中間位置に沿って重ね合わせたシートを斜めに切断する工程とを備える。
さらに、第2の製造方法は、
vii)図22に示すように、切欠部14を形成する工程を備える。
工程i)は、図16に示すように、
i-i)中央部シート24となるシートと、側部シート25となるシートとをシートの幅方向に交互に供給する工程と、
i-ii)中央部シート24となるシートの側縁部と側部シート25となるシートの側縁部とを重ね合わせる工程と、
i-iii)重ね合わせ部に、シートの長手方向に沿って接合部27を形成する工程とを備える。
i-i)中央部シート24となるシートと、側部シート25となるシートとをシートの幅方向に交互に供給する工程と、
i-ii)中央部シート24となるシートの側縁部と側部シート25となるシートの側縁部とを重ね合わせる工程と、
i-iii)重ね合わせ部に、シートの長手方向に沿って接合部27を形成する工程とを備える。
あるいは、工程i)は、図17に示すように、
i-i)中央部シート原反24Xの外面に、シート原反の幅方向に沿ってかつシート原反の長手方向に沿って定ピッチで側部シート25となるシートを供給する工程と、
i-ii)中央部シート原反24Xと側部シート25となるシートの側縁部の重ね合わせ部に、シートの長手方向に沿って接合部27を形成する工程とを備える。なお、図17の工程を経て製造される食品用包装袋1は、図23に示す形態となる。
i-i)中央部シート原反24Xの外面に、シート原反の幅方向に沿ってかつシート原反の長手方向に沿って定ピッチで側部シート25となるシートを供給する工程と、
i-ii)中央部シート原反24Xと側部シート25となるシートの側縁部の重ね合わせ部に、シートの長手方向に沿って接合部27を形成する工程とを備える。なお、図17の工程を経て製造される食品用包装袋1は、図23に示す形態となる。
工程ii)は、図18に示すように、
ii-i)第2のシート原反3Xの内面に、シート原反の幅方向に沿ってかつシート原反の長手方向に沿って定ピッチで開封用条体34を貼着する工程と、
ii-ii)開封用条体34に対し、シート原反の長手方向において千鳥状に切込線32を形成する工程とを備える。
ii-i)第2のシート原反3Xの内面に、シート原反の幅方向に沿ってかつシート原反の長手方向に沿って定ピッチで開封用条体34を貼着する工程と、
ii-ii)開封用条体34に対し、シート原反の長手方向において千鳥状に切込線32を形成する工程とを備える。
工程iv)ないし工程vii)は、製造が可能となる範囲で、適宜、順番を変更することができる。また、工程i)ないし工程vi)は、シート原反を連続搬送して行ってもよいし、間欠搬送して行ってもよい。
このように、第2の製造方法によれば、台形状を有する食品用包装袋1がシート原反の長手方向に対し、横向きでかつ向きが交互に反対となるように製造される。このため、シートのロスを無くすないし少なくすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
また、上記実施形態においては、2つの接合部27,27の内側縁の間隔W27aは、頂部接合部11の幅W11よりも小さく、2つの接合部27,27の外側縁の間隔W27bは、頂部接合部11の幅W11よりも大きい(W27a<W11<W27b)。これにより、接合部27は、アングル状の柱部となるように折れ曲がる(図8参照)。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。たとえば、図24及び図25に示すように、2本の境界線B,Bの間隔WBを狭めることにより、2つの接合部27,27の外側縁の間隔W27bが頂部接合部11の幅W11と一致するようにしてもよい。この場合、食品包装体6の正面部6aと側面部6bの折れ線の位置に、接合部27の外側縁が位置する。接合部27は、接合によりさらに剛性が高くなっている部分である。このため、側部シート25は、接合部27の外側縁に沿ってきれいに折り曲げられる。
また、上記実施形態においては、中央部シート24は、側部シート25の内面側に配置される。しかし、本発明は、これとは逆であってもよい。すなわち、図26に示すように、重ね合わせ部26において、側部シート25の側縁部は、中央部シート24の側縁部の内面側に配置され、中央部シート24の側縁部と側部シート25の側縁部とは、中央部シート24の側縁部の内面と側部シート25の側縁部の外面とが対向するように、重ね合わせられるようにしてもよい。この場合、側部シート25は、内面側の熱溶着性に加え、外面側にも熱溶着性を有する。
なお、図26(a)に示す例は、図25(b)と同様、2つの接合部27,27の外側縁の間隔W27bが頂部接合部11の幅W11と一致する態様である。図26(b)に示す例は、2つの接合部27,27の内側縁の間隔W27aが頂部接合部11の幅W11と一致する態様である。いずれも、食品包装体6の正面部6aと側面部6bの折れ線の位置に、接合部27の側縁が位置する。このため、側部シート25は、剛性が高くなっている接合部27の側縁に沿ってきれいに折り曲げられる。
また、上記実施形態においては、第1のシート2を中央部22及び2つの側部23,23の3つの領域に区画する2本の境界線B,Bの間隔WBは、頂部接合部11の幅W11よりも小さい。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。2本の境界線の間隔は、頂部接合部の幅より大きくてもよい。
また、上記実施形態においては、開封用条体34及び内シート4は、第1のシート2の一端から他端にかけて第1のシート2の全長に亘って配置される。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。たとえば、図27に示すように、開封用条体34及び内シート4は、第1のシート2の全長よりも短く長さとなって配置されるものであってもよい。この食品用包装袋1は、第2の製造方法によって製造可能である。
また、上記実施形態においては、開封手段は、開封用条体である。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。たとえば、ミシン目、ハーフカット(半切り線)、又はこれらと開封用条体との組み合わせ等、公知となっている各種の開封手段を採用することができる。
また、食品用包装袋において、ヘッダ部は必須ではない。たとえば、ヘッダ部がなく、袋本体のみで構成される食品用包装袋であってもよい。
また、「台形状」、「三角形状」、「長方形状」、「矩形状」、「直線」、「中央部」、「端部」、「側部」、「一致」、「同一」、「平行」、「直交」といった形状、部位又は状態を特定する用語は、本発明において、そのもののほか、それに近いないし類するという意味の「略」の概念も含むものである。
また、上記実施形態においては、食品は、サンドイッチである。しかし、包装対象の食品は、食品用包装袋に収容することができる形であれば、ケーキ等の洋菓子、カステラ等の和菓子、パン、おにぎり等の米飯加工食品であってもよく、食品の種類は、特に限定されるものではない。
また、上記実施形態においては、第2のシート2は、単一のシートである。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。第2のシートは、二枚のシート(フィルム)を側縁部同士を接合して一枚のシートにしたものや、三枚のシート(フィルム)を順次側縁部同士を接合して一枚のシートにしたもののように、複数枚のシート(フィルム)を用いて一枚のシートに形成したものであってもよい。すなわち、第1のシートだけでなく、第2のシートも、幅方向において複数の領域に区画されるようにしてもよい。
1…食品用包装袋、10…袋本体、11…頂部接合部、12…側部接合部、13…開口部、14…切欠部、15…ヘッダ部、2…第1のシート、2,3X…主シート原反、20…胴部、21…先端部、22…中央部、23…側部、24…中央部シート、24X…中央部シート原反、25…側部シート、25X…側部シート原反、25Xa…側縁、26…重ね合わせ部、27…接合部、3…第2のシート、3X…第2のシート原反、30…胴部、31…先端部、32…切込線、33…開封片、34…開封用条体、4…内シート、4X…内シート原反、4a…側縁、5…サンドイッチ、6…食品包装体、6a…正面部、6a1…主部、6a2…側部、6b…側面部、6c…背面部、7…テープ、B…境界線、W11…頂部接合部11の幅(頂部接合部11の内側縁の長さ)、WB…2本の境界線B,Bの間隔(中央部22の幅)、W27a…2つの接合部27,27の内側縁の間隔、W27b…2つの接合部27,27の外側縁の間隔、W4…内シート4の幅
Claims (8)
- 第1方向の一端側よりも他端側が幅広となる形状を有する一対のシートが重ね合わせられ、一端側の頂部接合部と両側部の側部接合部とにより三方が封止されて他端側が開口部となる袋本体を備え、
一対のシートの少なくとも一方のシートは、第1方向と直交する第2方向において複数の領域に区画され、
各領域及び複数の領域に区画されない場合の他方のシートには、プラスチックシート、紙シート又はセロハンシートのいずれかが選択的に用いられ、一対のシートが一部に紙シート又はセロハンシートを備える
食品用包装袋。 - 少なくとも一方のシートは、第2方向に間隔を有する2本の境界線により、中央部及び2つの側部の3つの領域に区画される
請求項1に記載の食品用包装袋。 - 少なくとも一方のシートは、中央部シートと、2枚の側部シートとを備え、中央部シートの側縁部と側部シートの側縁部との重ね合わせ部に接合部を備え、
中央部シートのうち、両側縁部の重ね合わせ部を除いた部分が少なくとも一方のシートの中央部となり、
側部シートが少なくとも一方のシートの側部となる
請求項2に記載の食品用包装袋。 - 2つの接合部の内側縁の間隔よりも小さい幅を有し、中央部シートの内面に配置される内シートを備える
請求項3に記載の食品用包装袋。 - 2本の境界線の間隔は、頂部接合部の幅よりも小さい
請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の食品用包装袋。 - 頂部接合部から突出する各シートの突出片で構成されるヘッダ部を備え、
側部接合部は、袋本体の側縁及びヘッダ部の側縁に沿って所定の幅で帯状に形成される
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の食品用包装袋。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の食品用包装袋の製造方法であって、
周方向の一部が所定幅を有する部分であるチューブであって、周方向の一部が一方の面の中央部に位置するように偏平状にされるチューブを作成する工程と、
チューブに対し、頂部接合部となる接合部をチューブの幅方向に沿って帯状に形成する工程と、
チューブに対し、側部接合部となる接合部をチューブの側縁に対して斜めに帯状に形成する工程と、
先端位置でチューブを幅方向に切断する工程と、
側部接合部となる接合部の幅方向中間位置に沿ってチューブを斜めに切断する工程とを備える
食品用包装袋の製造方法。 - チューブを作成する工程は、
帯状の中央部シート原反と、中央部シート原反よりも幅広の主シート原反とをシート原反の長手方向に沿って搬送する工程と、
中央部シート原反の側縁部と主シート原反の側縁部とを重ね合わせる工程と、
重ね合わせ部に、シート原反の長手方向に沿って接合部を形成する工程とを備える
請求項7に記載の食品用包装袋の製造方法。
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