JP5367257B2 - 粉体含有乳化剤形の皮膚外用剤 - Google Patents
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<1>表面を、アシル化アミノ酸塩で被覆した後、(1)ハイドロジェンメチルポリシロキサン焼付処理し、又は(2)シリル化処理した多層被覆処理粉体を5〜30質量%含有する皮膚外用剤において、アシル乳酸及び/又はその塩を含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
<2>前記多層被覆処理粉体は、基体となる粉体にアシルグルタミン酸金属塩を被覆した後、ハイドロジェンメチルポリシロキサン焼付処理を行った粉体であることを特徴とする、<1>に記載の皮膚外用剤。
<3>前記アシル乳酸及び/又はその塩におけるアシル基は、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基又はオレオイル基であることを特徴とする、<1>又は<2>に記載の皮膚外用剤。
<4>水中油乳化剤形であって、アシル化ポリグリセリンを乳化剤として含有することを特徴とする、<1>〜<3>何れか1項に記載の皮膚外用剤。
<5>前記アシル化ポリグリセリンを少なくとも2種含有することを特徴とする、<4>に記載の皮膚外用剤。
<6>更に、(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成単量体とするホモポリマー、コポリマー乃至はこれらの塩を含有することを特徴とする、<1>〜<5>何れか1項に記載の皮膚外用剤。
本発明の皮膚外用剤は、必須成分として、表面を多重に処理された粉体を5〜30質量%、より好ましくは10〜25質量%含有することを特徴とする。かかる粉体の表面処理としては、少なくとも1種の親油化処理を施して含有させることが、分散性を更に向上させるので好ましい。かかる親油化処理としては、通常化粧料などの皮膚外用剤用の粉体で行われている処理であれば特段の限定無く、例えば、N−アシルアミノ酸塩被覆処理、メチルハイドロジェンポリシロキサン焼付処理或いはアルキルアルコキシシランによるシランカップリング処理が好適に例示できる。かかる表面処理は少なくとも2種以上を施す。特に好ましい処理は、第1の処理として、N−アシルアミノ酸塩で被覆処理した形態である。該N−アシルアミノ酸塩としては、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、イソステアロイル基、オレオイル基など、アシル基として炭素数10〜30の脂肪族のアシル基を好ましく有し、アミノ酸部分としては、リジン残基乃至はグルタミン酸残基を好ましく有し、塩としては、アルミニウム塩乃至は亜鉛塩を好ましく採用するものである。具体的な例示としては、N−ラウロイルグルタミン酸アルミニウム塩、N−ラウロイルグリシンアルミニウム塩、N−ラウロイルグルタミン酸亜鉛塩、N−ラウロイルグリシン亜鉛塩、N−ステアロイルグルタミン酸アルミニウム塩、N−ステアロイルグルタミン酸亜鉛塩等が好適に例示でき、N−ラウロイルグルタミン酸アルミニウム塩が特に好適に例示できる。この様なN−アシルアミノ酸塩の被覆は、例えば、N−ステアロイルグルタミン酸アルミニウム被覆を例に取れば、N−ステアロイルグルタミン酸ナトリウムの水溶液に粉体を分散させ、しかる後、かかる粉体に、塩化アルミニウムの水溶液を添加し、N−ステアロイルグルタミン酸アルミニウムを粉体上に沈着させればよい。かかる表面処理は、粉体の質量に対し、1〜20%の質量の被覆を行うことが適当である。第一の処理の製造例を以下に示す。
二酸化チタン100gを500mlの1%N−ステアロイルグルタミン酸ナトリウム水溶液に分散させ、これに125mlの1%塩化アルミニウム水溶液を加え、緩やかに4時間攪拌し、N−ステアロイルグルタミン酸アルミニウムを二酸化チタン表面に沈積させた。反応終了後遠心分離(3000g、10分)して上清を捨て、更に1000mlの水を加え、攪拌した後、遠心分離し、洗浄する作業を3回行った。沈殿した粉体を乾燥させ、擂壊機で壊砕し、1mmヘリングボーンスクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、N−ステアロイルグルタミン酸アルミニウム被覆二酸化チタンである粉体1を得た。(被覆率約5質量%)
二酸化チタンをベンガラ(赤)に代えて、同様に処置し、粉体2を得た。
二酸化チタンを黄色酸化鉄に代えて、同様に処置し、粉体3を得た。
二酸化チタンをベンガラ(紫)に代えて、同様に処置し、粉体4を得た。
粉体1の105gに1gのハイドロジェンメチルポリシロキサンを50mlの塩化メチレンに溶解させて、コーティングし、ロータリーエバポレーターで攪拌しながら減圧乾燥させ、これを電気炉中で100℃36時間焼付を行い、粉体5を得た。
粉体1を粉体2に代えて、同様に処置し、粉体6を得た。
粉体1を粉体3に代えて、同様に処置し、粉体7を得た。
粉体1を粉体4に代えて、同様に処置し、粉体8を得た。
粉体5の106gに1gのメトキシトリメチルシランを50mlの塩化メチレンに溶解させて、コーティングし、ロータリーエバポレーターで攪拌しながら減圧乾燥させ、これを電気炉中で100℃36時間焼付を行い、粉体9を得た。
粉体5を粉体6に代えて、同様に処置し、粉体10を得た。
粉体5を粉体7に代えて、同様に処置し、粉体11を得た。
粉体5を粉体8に代えて、同様に処置し、粉体12を得た。
本発明の皮膚外用剤は、必須成分として、アシル乳酸及び/又はその塩を0.01〜1質量%、より好ましくは0.1〜1質量%含有することを特徴とする。前記アシル乳酸及び/又はその塩におけるアシル基は、カプリロイル基、カプリノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基、イソパルミトイル基、イソステアロイル基、リノロイル基又はオレオイル基が好ましく例示でき、前記アシル乳酸及び/又はその塩におけるアシル基は、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基又はオレオイル基がより好ましい。具体的には、かかるアシル乳酸としては、ステアロイル乳酸、ベヘノイル乳酸、カプロイル乳酸、ココイル乳酸、イソステアロイル乳酸、ラウロイル乳酸、オレオイル乳酸、2−エチルヘキサノイル乳酸、ミリストイル乳酸、パルミトイル乳酸、12−ヒドロキシステアロイル乳酸、リシノレイル乳酸が例示でき、好ましくはステアロイル乳酸、イソステアロイル乳酸である。かかるアシル乳酸はそのまま使用することも出来るし、アルカリなどと反応させて塩と為して使用することも可能である。かかる塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩やトリエタノールアミン塩等の有機アミン塩、リジン、アルギニンなどの塩基性アミノ酸塩等が好適に例示できる。フリー体を含めて、特に好ましいものはアルカリ金属塩である。本発明の化粧料においては、かかるアシル乳酸及び/又はその塩は唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。本発明の化粧料では、アシル乳酸及び/又はその塩は、前記の含有量の範囲に於いて、乳化ゲル構造を増強し、前記被覆粉体を安定に含有せしめる作用を発揮する。
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有し、水性担体を含むことを特徴とする。水性担体の含有形態としては、水性担体に前記成分を可溶化乃至は分散させた水性担体粉体分散剤形、水性担体を油性成分とともに乳化し、かかる乳化組成物中に粉体を分散させた乳化剤形が存し、前記乳化剤形には、最外相が水相である水中油乳化剤形と最外相が油相である油中水乳化剤形とが存する。本発明の皮膚外用剤では何れの剤形も適用可能であるが、使用感と化粧仕上がりが画期的な水中油乳化剤形が特に好ましい。
斯くの如く作成した化粧料1、比較例1〜4を用いてその性質を調べた。性質としては、顕微鏡下(倍率×300)観察された顔料分散性(基準;++:大きな凝集を認める、+:明瞭な凝集を認める、±:不明瞭であるが、凝集傾向にある、−:凝集を全く認めない)、顔料の沈降の有無、分離の有無及び系の粘度(B型粘度計、4号ローター、12rpm)であった。顔料の沈降の有無、分離の有無及び系の粘度は1週間40℃で保存した後、12時間20℃に保存して、この条件での測定値とした。結果を表2に示す。これより、本発明の皮膚外用剤は顔料分散性と系の安定性に優れることが分かる。
Claims (6)
- 表面を、アシル化アミノ酸塩で被覆した後、(1)ハイドロジェンメチルポリシロキサン焼付処理し、又は(2)シリル化処理した多層被覆処理粉体を5〜30質量%含有する皮膚外用剤において、アシル乳酸及び/又はその塩を含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
- 前記多層被覆処理粉体は、基体となる粉体にアシルグルタミン酸金属塩を被覆した後、ハイドロジェンメチルポリシロキサン焼付処理を行った粉体であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 前記アシル乳酸及び/又はその塩におけるアシル基は、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基又はオレオイル基であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- 水中油乳化剤形であって、アシル化ポリグリセリンを乳化剤として含有することを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の皮膚外用剤。
- 前記アシル化ポリグリセリンを少なくとも2種含有することを特徴とする、請求項4に記載の皮膚外用剤。
- 更に、(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成単量体とするホモポリマー、コポリマー乃至はこれらの塩を含有することを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の皮膚外用剤。
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