JP5201658B2 - 多層処理粉体含有水性皮膚外用剤 - Google Patents

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Description

本発明は、皮膚外用剤に関し、更に詳細には粉体を含有する化粧料に好適な粉体含有皮膚外用剤に関する。
ファンデーションなどにおいて隠蔽成分或いは着色成分として用いられている原料は、その多くが酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化鉄乃至はこれらの複合化物等の様に、金属酸化物乃至はその改変体が殆どであり、その比重は何れも3以上であり、非常に大きい。この様な成分を水性成分乃至は水性成分を乳化してなる乳化構造中に安定に分散するためには、前記の大きな比重に抗する為の粘度構造が必要となる。又、前記金属酸化物は部分的に電離し、等電点を有する性質が存することから、ファンデルワールス力に起因する架橋構造によって粘度を創する、カルボキシビニルポリマー塩やアルキル変性カルボキシビニルポリマー塩等の、粉体を含有しない化粧料で使用される増粘剤を用いての粘度維持は実質的に不可能であった。これは金属酸化物の部分電離部分が、増粘剤の架橋構造を壊すため、増粘剤を添加しても、系の粘度は増加しないからである。この様な状況を反映して、水性担体に粉体を分散させるには、経時的に粉体が沈降し、二層構造を呈する用時分散型の製剤(例えば、特許文献1を参照)、脂肪酸石鹸と固形の脂肪酸と固形の非イオン界面活性剤の作るゲル構造を利用した水中油乳化剤形(例えば、特許文献2を参照)、乃至は、ジグリセリンモノ脂肪酸エステルと糖類の作る構造や有機変性粘土鉱物の作る構造を利用した油中水乳化剤形(例えば、特許文献3を参照)を利用するのが常法であった。
これらの剤形においては、優れた分散安定性という利点は存したが、使用性の面において、用時に浸透攪拌が必要であったり、粘度が高いため、延展性と化粧動作における摩擦感などに課題を残す場合が少なくなかった。水中油乳化剤形では、サッパリした使用感は呈するものの、粘度構造を作るために配合された脂肪酸や界面活性剤などの固体成分により、仕上がりの触感が厚く、密着感に課題を有するものになりがちであった。特に、低粘度で速やかに延展出来、仕上がり感に厚ぼったさが無く、密着感を実感できる製剤の開発が望まれ、カルボキシビニルポリマー塩の構造を利用できる粉体含有製剤の開発が望まれていた。
一方、化粧料などの皮膚外用剤に於いて、粉体を予め表面処理して配合する技術は既に知られている(例えば、特許文献4、特許文献5を参照)。更に、多層の表面処理を行う技術も知られ、該多層表面処理を水中油乳化剤形や固形粉体剤形に含有せしめる技術も開示されている(例えば、特許文献6、特許文献7を参照)。しかしながら、かかる開示における水中油乳化剤形の皮膚外用剤は分散安定性上、粉体の沈降に長時間抗し得ないと言う、大きな課題を有し、実用的であるとは言い難い。即ち、長期間粉体の沈降に抗しうる、水系乃至は乳化剤形の粉体含有皮膚外用剤であって、固形脂に構造を委ねないものは存しないと言える。
他方、前記多層表面処理粉体をカルボキシビニポリマー塩等とともに皮膚外用剤に配合することは全く行われていなかったし、この様な多層表面処理粉体との併用において、カルボキシビニルポリマー塩の構造が壊されないことも全く知られていなかった。
特開2007−119410号公報 特開2007−39371号公報 特開2007−269761号公報 特開2004−231564号公報 特開2000−212041号公報 特開2001−72527号公報 特開2002−80748号公報
本発明は、この様な状況下為されたものであり、カルボキシビニルポリマー塩の構造を利用できる粉体含有製剤を提供することを課題とする。
<1>表面をアシル化アミノ酸金属塩被覆処理、および1)ハイドロジェンメチルポリシロキサン焼付処理、2)シリル化処理、又は3)トリメチルシリルジメチコン処理した多層被覆処理粉体を5〜30質量%含有する皮膚外用剤において、アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー及び/又はその塩を含有し、
前記多層被覆処理粉体は、基体となる粉体にアシル化アミノ酸金属塩を被覆した後、1)ハイドロジェンメチルポリシロキサン焼付処理、2)シリル化処理、又は3)トリメチルシリルジメチコン処理を行った粉体であることを特徴とする、皮膚外用剤。
<2>アシル化アミノ酸金属塩被覆処理が、アシルグルタミン酸金属塩被覆処理である、<1>に記載の皮膚外用剤。
<3>水中油乳化剤形であって、アシル化ポリグリセリンを乳化剤として含有することを特徴とする、<1>又は<2>に記載の皮膚外用剤。
<4>更に、アシル化乳酸及び/又はその塩を含有することを特徴とする、<1>〜<3>何れかに記載の皮膚外用剤。
<5>前記アシル化ポリグリセリンを少なくとも2種含有することを特徴とする、<3>又は<4>に記載の皮膚外用剤。
本発明によれば、カルボキシビニルポリマー塩の構造を利用できる粉体含有製剤を提供することができる。
(1)本発明の皮膚外用剤の必須成分である多層表面被覆処理された粉体
本発明の皮膚外用剤は、必須成分として、表面を多重に処理された粉体を5〜30質量%、より好ましくは10〜25質量%含有することを特徴とする。かかる粉体の表面処理としては、少なくとも1種の親油化処理を施して含有させることが、分散性を更に向上させるので好ましい。かかる親油化処理としては、通常化粧料などの皮膚外用剤用の粉体で行われている処理であれば特段の限定無く、例えば、N−アシルアミノ酸塩被覆処理、メチルハイドロジェンポリシロキサン焼付処理或いはアルキルアルコキシシランによるシランカップリング処理が好適に例示できる。かかる表面処理は少なくとも2種以上を施す。特に好ましい処理は、第1の処理として、N−アシルアミノ酸塩で被覆処理した形態である。該N−アシルアミノ酸塩としては、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、イソステアロイル基、オレオイル基など、アシル基として炭素数10〜30の脂肪族のアシル基を好ましく有し、アミノ酸部分としては、リジン残基乃至はグルタミン酸残基を好ましく有し、塩としては、アルミニウム塩乃至は亜鉛塩を好ましく採用するものである。具体的な例示としては、N−ラウロイルグルタミン酸アルミニウム塩、N−ラウロイルグリシンアルミニウム塩、N−ラウロイルグルタミン酸亜鉛塩、N−ラウロイルグリシン亜鉛塩、N−ステアロイルグルタミン酸アルミニウム塩、N−ステアロイルグルタミン酸亜鉛塩等が好適に例示でき、N−ラウロイルグルタミン酸アルミニウム塩が特に好適に例示できる。この様なN−アシルアミノ酸塩の被覆は、例えば、N−ステアロイルグルタミン酸アルミニウム被覆を例に取れば、N−ステアロイルグルタミン酸ナトリウムの水溶液に粉体を分散させ、しかる後、かかる粉体に、塩化アルミニウムの水溶液を添加し、N−ステアロイルグルタミン酸アルミニウムを粉体上に沈着させればよい。かかる表面処理は、粉体の質量に対し、1〜20%の質量の被覆を行うことが適当である。第一の処理の製造例を以下に示す。
<製造例1>
二酸化チタン100gを500mlの1%N−ステアロイルグルタミン酸ナトリウム水溶液に分散させ、これに125mlの1%塩化アルミニウム水溶液を加え、緩やかに4時間攪拌し、N−ステアロイルグルタミン酸アルミニウムを二酸化チタン表面に沈積させた。反応終了後遠心分離(3000g、10分)して上清を捨て、更に1000mlの水を加え、攪拌した後、遠心分離し、洗浄する作業を3回行った。沈殿した粉体を乾燥させ、擂壊機で壊砕し、1mmヘリングボーンスクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、N−ステアロイルグルタミン酸アルミニウム被覆二酸化チタンである粉体1を得た。(被覆率約5質量%)
<製造例2>
二酸化チタンをベンガラ(赤)に代えて、同様に処置し、粉体2を得た。
<製造例3>
二酸化チタンを黄色酸化鉄に代えて、同様に処置し、粉体3を得た。
<製造例4>
二酸化チタンをベンガラ(紫)に代えて、同様に処置し、粉体4を得た。
斯くして得られた第一の表面処理を施された粉体は、第一の処理とは異なる第二の表面処理を施される。第二の表面処理として好適なものとしては、シリル化処理、ハイドロジェンメチルポリシロキサン焼付処理、ジメチルポリシロキサン焼付処理などが好適に例示でき、シリル化処理乃至はハイドロジェンメチルポリシロキサン処理が特に好ましい。かかる処理は、塩化メチレンなどの溶媒で処理成分を希釈し、該希釈液を第一の表面処理を施した粉体に被覆せしめ、しかる後に100〜200℃で1〜72時間焼付を行うことによりなされる。かかる処理は、粉体全量に対して1〜30質量%施すことが好ましい。斯くの如く二重の処理を施された粉体は、そのものを本発明の皮膚外用剤に含有せしめることも出来るし、更に、第一の処理、或いは、第一の処理とも第二の処理とも異なる処理を施すことも出来る。
<製造例5>
粉体1の105gに1gのハイドロジェンメチルポリシロキサンを50mlの塩化メチレンに溶解させて、コーティングし、ロータリーエバポレーターで攪拌しながら減圧乾燥させ、これを電気炉中で100℃36時間焼付を行い、粉体5を得た。
<製造例6>
粉体1を粉体2に代えて、同様に処置し、粉体6を得た。
<製造例7>
粉体1を粉体3に代えて、同様に処置し、粉体7を得た。
<製造例8>
粉体1を粉体に代えて、同様に処置し、粉体8を得た。
<製造例9>
粉体5の106gに1gのメトキシトリメチルシランを50mlの塩化メチレンに溶解させて、コーティングし、ロータリーエバポレーターで攪拌しながら減圧乾燥させ、これを電気炉中で100℃36時間焼付を行い、粉体9を得た。
<製造例10>
粉体5を粉体6に代えて、同様に処置し、粉体10を得た。
<製造例11>
粉体5を粉体7に代えて、同様に処置し、粉体11を得た。
<製造例12>
粉体5を粉体8に代えて、同様に処置し、粉体12を得た。
多層表面被覆処理粉体は前記の如くに調製して用いることも出来るが、既に、多層表面被覆処理を施した粉体が市販されているので、この様な市販の粉体を購入して使用することも可能である。この様な市販品としては、例えば、三好化成工業株式会社から販売されている、「SA/NAI−Y−10」(N−ラウロリルグルタミン酸アルミニウム1.2%、トリメチルシリルジメチコン8%被覆黄色酸化鉄)、「SA/NAI−R−10」(N−ラウロリルグルタミン酸アルミニウム1.2%、トリメチルシリルジメチコン8%被覆ベンガラ)、「SA/NAI−ベンガラ79−P」(N−ラウロリルグルタミン酸アルミニウム1.2%、トリメチルシリルジメチコン8%被覆ベンガラ)、「SA/NAI−TR−10」(N−ラウロリルグルタミン酸アルミニウム1.2%、トリメチルシリルジメチコン8%被覆二酸化チタン)等が好ましく例示できる。
(2)本発明の化粧料の必須成分であるアルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー
本発明の化粧料は、アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー及び/又はその塩を必須成分として含有することを特徴とする。本発明の化粧料に於いて、かかる成分は、前記必須成分である多層表面被覆処理粉体を、系に於いて自重を支えきれずに沈降させることなく、分散せしめる作用を有する。この様な作用を発揮するためには、かかる成分は1種乃至は2種以上を0.05〜1質量%、より好ましくは、0.08〜0.5質量%含有することが好ましい。この様なカルボキシビニルポリマー類としては、炭素数10〜30のアルキル基でアルキル変性されている、「ペムレン(PEMULEN;登録商標)TR−1」、「ペムレン(PEMULEN;登録商標)TR−2」、カーボポール(CARBOPOL;登録商標)1382(何れもグッドリッチ社製)などが存し、アルキル変性されていないものとしてはカーボポール(CARBOPOL;登録商標)ULTREZ10、カーボポール(CARBOPOL;登録商標)940等が存する。かかるアルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー或いはその塩は唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有することも出来る。これらの塩としては、化粧料で使用されるものであれば、特段の限定無く使用でき、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノエタノールアミン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギン酸塩等の塩基性アミノ酸塩等が好適に例示できる。本発明では、前記アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマーを中和率60〜120%で、用いることが好ましい。
(3)本発明の皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有し、水性担体を含むことを特徴とする。水性担体の含有形態としては、水性担体に前記成分を可溶化乃至は分散させた水性担体粉体分散剤形、水性担体を油性成分とともに乳化し、かかる乳化組成物中に粉体を分散させた乳化剤形が存し、前記乳化剤形には、最外相が水相である水中油乳化剤形と最外相が油相である油中水乳化剤形とが存する。本発明の皮膚外用剤では何れの剤形も適用可能であるが、使用感と化粧仕上がりが画期的な水中油乳化剤形が特に好ましい。
本発明の皮膚外用剤においては、前記必須成分以外に、通常皮膚外用剤で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサンオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサンアミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、ステアロイル乳酸などのアシルヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩等の非イオン界面活性剤類ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類表面を多層被覆以外の処理法で処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤アントラニル酸系紫外線吸収剤サリチル酸系紫外線吸収剤桂皮酸系紫外線吸収剤ベンゾフェノン系紫外線吸収剤糖系紫外線吸収剤2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。
これらの成分の内、特に好ましいものは、ステアロイル乳酸及び/又はその塩等の様なアシルヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩である。かかる成分は前記アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマーの塩の作る架橋構造を補強する作用を有する。この様な作用を発現するためには、かかる成分から選択される1種乃至は2種以上を0.1〜10質量%含有させることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%である。
本発明の皮膚外用剤において、乳化剤形を選択する場合に於いて、乳化に用いる界面活性剤としては、塗布後に固形性を付与しにくい成分が好ましく、かかる界面活性剤としては重合度5〜15のポリグリセリンに脂肪酸残基を平均1〜7個導入したアシル化ポリグリセリンを用いることが好ましい。アシル化ポリグリセリンはHLB(疎水基親水基バランス)の異なるものを少なくとも2種用いることが好ましい。本発明の皮膚外用剤(乳化剤形)に好適なアシル化ポリグリセリンとしては、例えば、ペンタグリセリンモノオレート、オクタグリセリンモノオレート、オクタグリセリンモノステアレート、デカグリセリンモノオレート、デカグリセリンペンタオレート、デカグリセリンモノステアレート、デカグリセリンモノオレート、ドデカグリセリンモノステアレート、ドデカグリセリンモノステアレートなどが好ましく例示できる。かかる成分の好ましい含有量は、0.5〜10質量%であり、より好ましくは1〜6質量%である。かかる成分が少なすぎると乳化安定性が損なわれる場合が存し、多すぎると使用感、仕上がりが損なわれ、本願発明の効果が希薄になる場合が存するためである。尚、本願発明の効果を明瞭にするためには、固形の油性成分を全油性成分の10質量%以下に抑えることが好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、前記成分を常法に従って処理することにより製造することが出来る。本発明の皮膚外用剤は、例えば、軟膏、液剤、クリームなどの皮膚外用医薬、化粧水、乳液、クリーム、エッセンス、ファンデーション、紫外線防護化粧料等の医薬部外品を包含する化粧料、ボディペイント等の皮膚外用雑貨等へ適用することが出来る。
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加える。
表1に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤であるファンデーション(化粧料1)を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分をそれぞれ80℃に加熱し、攪拌下徐々にイにロを加えて乳化し、これにニの成分を加えて分散させ、攪拌下ハの成分を加えて中和し、攪拌冷却してファンデーションを得た。同様に操作して、粉体5を粉体1に、粉体6を粉体2に、粉体7を粉体3に、粉体8を粉体4に置換した比較例1、粉体5を二酸化チタンに、粉体6をベンガラ(赤)に、粉体7を黄色酸化鉄に、粉体8をベンガラ(紫)に置換した比較例2、粉体5をハイドロジェンメチルポリシロキサン6質量%焼付二酸化チタンに、粉体6をハイドロジェンメチルポリシロキサン6質量%焼付ベンガラ(赤)に、粉体7をハイドロジェンメチルポリシロキサン6質量%焼付黄色酸化鉄に、粉体8をハイドロジェンメチルポリシロキサン6質量%焼付ベンガラ(紫)に置換した比較例3も同様に作成した。
Figure 0005201658
<評価>
斯くの如く作成した化粧料1、比較例1〜3を用いてその性質を調べた。性質としては、顕微鏡下(倍率×300)観察された顔料分散性(基準;++:大きな凝集を認める、+:明瞭な凝集を認める、±:不明瞭であるが、凝集傾向にある、−:凝集を全く認めない)、顔料の沈降の有無、分離の有無及び系の粘度(B型粘度計、4号ローター、12rpm)であった。顔料の沈降の有無、分離の有無及び系の粘度は1週間40℃で保存した後、12時間20℃に保存して、この条件での測定値とした。結果を表2に示す。これより、本発明の皮膚外用剤は顔料分散性と系の安定性に優れることが分かる。
Figure 0005201658
表3に示す処方に従って、実施例1と同様に、本発明の皮膚外用剤であるファンデーション(化粧料2)を製造した。同様に操作して、粉体5を粉体1に、粉体6を粉体2に、粉体7を粉体3に、粉体8を粉体4に置換した比較例4、粉体5を二酸化チタンに、粉体6をベンガラ(赤)に、粉体7を黄色酸化鉄に、粉体8をベンガラ(紫)に置換した比較例5、粉体5をハイドロジェンメチルポリシロキサン6質量%焼付二酸化チタンに、粉体6をハイドロジェンメチルポリシロキサン6質量%焼付ベンガラ(赤)に、粉体7をハイドロジェンメチルポリシロキサン6質量%焼付黄色酸化鉄に、粉体8をハイドロジェンメチルポリシロキサン6質量%焼付ベンガラ(紫)に置換した比較例6も同様に作成した。これらを実施例1と同様に評価したところ、表4に示す結果を得た。実施例1と同様に本発明の皮膚外用剤が顔料分散性と系の安定性に優れることが確認された。
Figure 0005201658
Figure 0005201658
表5に示す処方に従って、実施例1と同様に、本発明の皮膚外用剤であるファンデーション(化粧料3)を製造した。このものは顔料分散性のスコアは−であり、顔料の沈降、分離は認められず、粘度は粘度は42000(mPascal・s)であった。実施例1、2と同様の結果が確認された。
Figure 0005201658
表6に示す処方に従って、実施例1と同様に、本発明の皮膚外用剤であるファンデーション(化粧料4)を製造した。このものを実施例1と同様に評価したところ、顔料分散性のスコアは±、顔料の沈降、分離はともに認められず、粘度は47000(mPascal・s)であった。これより、本発明の皮膚外用剤に於いては、アシル化ポリグリセリンを乳化剤として用いることが好ましいことが判明した。
Figure 0005201658
本発明はファンデーションなどをはじめとする化粧料に応用できる。

Claims (5)

  1. 表面をアシル化アミノ酸金属塩被覆処理、および1)ハイドロジェンメチルポリシロキサン焼付処理、2)シリル化処理、又は3)トリメチルシリルジメチコン処理した多層被覆処理粉体を5〜30質量%含有する皮膚外用剤において、アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー及び/又はその塩を含有し、
    前記多層被覆処理粉体は、基体となる粉体にアシル化アミノ酸金属塩を被覆した後、1)ハイドロジェンメチルポリシロキサン焼付処理、2)シリル化処理、又は3)トリメチルシリルジメチコン処理を行った粉体であることを特徴とする、皮膚外用剤。
  2. アシル化アミノ酸金属塩被覆処理が、アシルグルタミン酸金属塩被覆処理である、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 水中油乳化剤形であって、アシル化ポリグリセリンを乳化剤として含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
  4. 更に、アシル化乳酸及び/又はその塩を含有することを特徴とする、請求項1〜何れか1項に記載の皮膚外用剤。
  5. 前記アシル化ポリグリセリンを少なくとも2種含有することを特徴とする、請求項3又は4に記載の皮膚外用剤。
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