JP5365226B2 - 焼結鉱凝結材の整粒方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼結鉱製造プロセスにおいて焼結鉱製造用凝結材として用いる石炭や粉コークスを整粒するための整粒方法に関する。
1.焼結鉱製造プロセスにおける焼結鉱凝結材
焼結鉱は、銑鉄を生産する高炉に装入される主要な鉄源原料である。焼結鉱を製造する焼結工程は、複数銘柄の粉鉱石および溶剤である粉石灰石を所定の成分組成となるようにブレンドし、熱源である粉コークスや石炭を加えて造粒し、これらを焼結機上において焼成して塊成化する工程である。焼結鉱製造用の原料としては、前記の原料以外にも、焼結鉱の含有成分の調整や含有する鉄原料を有効利用するなどの目的で、副原料、雑原料などと称される多種の原料が使用される。
現在、焼結機としては、殆どの製鉄所においてドワイトロイド式(以下、「DL式」とも記す)と称される連続焼成方式の焼結機が採用されている。これは、底面が火格子となった多数のパレット台車を無端状に連結し、これを焼結機の両端に設けられたスプロケットホイールによりエンドレスに循環移動させる構造を有するものである。パレット台車が焼結機の一方の端に達すると、造粒された焼結原料がパレット台車上に装入されて原料層を形成する。この原料層は、点火炉を通過する際に層の上表面に点火された後、焼結機の他端に向かって移動しながら、下方に強制吸引される。原料層内では、下方に吸引される空気によって原料層中の粉コークスや石炭が燃焼し、上記点火後の着火面が燃焼帯となって原料層内を次第に降下し、底面の火格子に達する。この過程で、燃焼帯で発生する燃焼熱により、粉鉱石が溶剤とともに部分的に融着し、結合して塊成化される。
上記の石炭や粉コークスを「焼結鉱凝結材」と称し、塊成化のための熱エネルギー源として利用している。そして、焼結鉱単位質量当たりの石炭および/または粉コークス使用量を「凝結材比」と定義し、製品焼結鉱1トン(t)当りの質量(kg)を用いて、kg/stなどのように略記し、焼結操業コストの指標として使用している。
凝結材比は下記のようにして決定される。凝結材比を低下させれば焼結鉱製造コストは低減できると考えられる。しかし、凝結材比を低下させすぎると、熱エネルギーの不足により鉱石同士を融着させることができず、焼結鉱の粒径や強度が低下し、歩留りの悪化などが生じる結果、製造コストは逆に増加する。実際の焼結操業においては、製品焼結鉱の粒径や強度などの品質や歩留りが所望の範囲となるように、焼結鉱凝結材の添加量が調整される。つまり、焼結操業において低コストを達成するには、適正な凝結材比のレベルを維持しつつ焼結鉱凝結材の熱エネルギーを有効に活用することが必要である。また、現在では地球環境問題上の要請から省エネルギーが重要な課題となっており、そのためには焼結鉱凝結材である石炭や粉コークスの使用量の低減が望まれている。
2.焼結鉱凝結材としての石炭および粉コークスの粒度分布
凝結材比を低く維持するためには、焼結鉱凝結材の粒度分布を適切に管理することが重要である。焼結鉱凝結材を原料層全体に均一に分散させ、熱エネルギーが焼結鉱の焼成に有効に使用されるようにするには、焼結鉱製造用の石炭や粉コークスの粒径は、0.5〜3mmの範囲とするのが適切とされている。その理由は下記のとおりである。焼結鉱凝結材が細粒の場合には、原料層全体への凝結材の分散率は高くなるが、凝結材粒子一個当たりの燃焼熱量は低く、粒子近傍の鉱石を融着させるには熱的に不足であるとともに、凝結材自体が原料層を構成することに起因して、原料層の通気性が低下するからである。一方、焼結鉱凝結材に粗粒が多い場合には、焼結機パレット上への焼結原料の装入時に、凝結材が原料層の下層に偏析しやすくなるので、上層部の熱量不足による歩留りの悪化や、火格子面への焼き付きを生じて、焼結鉱品質を低下させるとともに焼結操業を阻害し、凝結材比の上昇や焼結鉱製造コストの上昇を招くこととなるからである。
従来は、上記の焼結鉱凝結材として、主として粉コークスが使用されてきたが、近年、安価で発熱量の大きい石炭の使用量が増加する傾向にある。一般に、石炭は粉コークスに比して付着性が大きいため、石炭を単独で使用した場合に降雨などによって水分含有率が増加し、付着性が増大すると、搬送設備への付着量が増加し、付着石炭を除去するための作業負荷が増大する。このようなことから、付着を抑制するために、石炭と粉コークスとを混合して使用する場合が増加している。
石炭の粒度分布は、下記の理由により、粉コークスに比較して大きく変化する。すなわち、粉コークスも発生設備や発生部位によりその粒度分布は変化するが、焼結鉱凝結材として使用される粉コークスは、高炉に装入される塊コークスの篩下物であることから、その粒度分布の範囲は石炭に比較して狭い。
これに対して、石炭は、一般に入荷前には、粒径の大きな塊粒子の除去など、簡易的な整粒が行われるのみであることから、粉コークスに比較すると広い粒度分布範囲を有している。さらに、石炭の入荷時のヤードにおける積み付けは、スタッカーなどにより自然落下させながら行われるため、粗大粒子は積み付けの際に堆積した山の斜面に沿って転がり落ち、堆積した山の裾部分に偏析する傾向が強くなる。すなわち、原料ヤードに積み付けられた山の裾部分には粒度の粗い石炭が堆積し、山の頂点部分には粒度の細かい石炭が堆積することとなる。したがって、石炭の採取位置により、その粒度分布は大きく変動する。また、石炭の水分含有率は、ヤードでの採取位置、降雨の有無などによる影響を受けて大きく変動する。
3.焼結鉱凝結材の整粒設備および整粒の問題点
焼結鉱製造プロセスにおいては、焼結鉱凝結材を分級し破砕する整粒設備が設置されており、目標の粒度分布となるように分級点や破砕条件が調整されている。すなわち、いかにして適正粒径範囲よりも大きい粗粒の比率を減少させ、且つ、適正粒径範囲よりも小さい細粒の比率を低下させるかが課題となる。分級機は、破砕機の前のみに設置する場合、および、さらに破砕機の後にも設置して破砕後の焼結鉱凝結材を再度分級する場合がある。いずれにしても、焼結鉱凝結材の整粒設備の制御とは、分級機によって分離された適正粒径範囲よりも大きい粒径を有する粗粒を破砕することを意味する。したがって、現実には、分離された細粒は、適正粒径範囲よりも小さい粒径を有する細粒も含めて焼結鉱凝結材として使用される。
粒度分布の変化によって粗粒の比率が大きく増加すると、破砕能力を強化する操作を行っても実際には破砕能力の上昇に遅れが生じ、破砕不足により破砕後の焼結鉱凝結材中に占める粗粒の比率が増大する場合がある。しかし、現実には上記のように適正粒径範囲よりも小さい粒径を有する細粒も含めて焼結鉱凝結材として使用するという粒度分布上の特性から、焼結鉱凝結材の粒度分布調整では、凝結材の粒度分布中で、適正粒径範囲よりも小さい細粒が増加することが問題となる場合が多い。
適正粒径範囲よりも小さい細粒が増加する原因となる凝結材整粒設備上の問題は、下記のとおりである。第一には、分級機による分級操作の目的は、適正粒径範囲よりも大きい粒径を有する粗粒を分離することであるが、現実には、分離された粗粒の中に細粒が混入してしまうことから、混入した細粒は破砕機による破砕操作において過粉砕されてしまうことである。そして、第二には、破砕機は、同一粒度分布の凝結材を粉砕した場合であっても、破砕処理量によって、破砕後の凝結材の粒度分布が相異するという特性を有していることである。具体的には、凝結材の破砕処理量の低下に伴い破砕後の凝結材の粒度が低下することである。
4.分級点および分級効率を考慮したアプローチ
分級操作において分離される粗粒と細粒との境界となる粒子径を分級点と称している。例えば篩分け操作においては、通常は篩目代表径が分級点となり、篩上(粗粒)と篩下(細粒)とに分離される。風力分級などでは、分級の対象となる粉体について、予め気体流速と分級点との関係を求めておき、実際の分級操作ではその気体流速を変更することにより分級点を制御する。
理想的な分級操作では、分級点を境界として粗粒と細粒とに完全に分離されるが、現実の分級操作においては、「粗粒側への細粒の混入」や、逆に「細粒側への粗粒の混入」が生じることが避けられない。例えば、篩分け操作では目詰まりなどにより、本来は篩下に落下すべき細粒が落下せずに粗粒とともに篩上物として残留する「混入」が生じやすい。また、風力分級では、分級機内には気体流速の分布が存在するため、分離された粗粒と細粒の両者に対して「混入」が生じ、所望の分離状態が得られない場合がある。
そこで、分級結果の優劣を評価する指標として、上記の「混入」の度合を考慮した分級効率が用いられている。焼結鉱凝結材においては、後述するように破砕前の分級操作において、本来は篩下に分離されるべき細粒が篩上として粗粒中に混入することが問題となるので、例えば、下記(1)式により示される分級効率を使用することができる。
分級効率(質量%)={1―(篩上混入量/理論篩下量)}×100 ・・・(1)
ここで、篩上混入量は、篩上に混入した分級点以下の粒子径を有する粒子量(kg)を、また、理論篩下量は、分級点で完全に篩分けがなされたとした場合の篩下量(kg)を表す。
しかし、石炭のように粒度分布や水分含有率が大きく変化する粉粒体では、(1)式により示される分級効率が変化するため、焼結用凝結材として適正な粒度分布に調整することは難しい。例えば、水分含有率が増加すると分級効率は低下し、本来は篩下として分離されるべき細粒が篩上として粗粒中に混入する量が増加する。このようにして粗粒中に混入した細粒は、粗粒とともに破砕機へ搬送され破砕されるため、過破砕となって焼結鉱凝結材の粒度が低下し、凝結材比が上昇悪化する。
そこで、従来からこのような焼結鉱凝結材の粒度分布を安定化させ、焼結鉱品質を維持しつつ焼結鉱製造エネルギーを低減すべく、種々の篩操作方法や篩装置に加えて、整粒のための破砕または造粒装置などが提案されている。
特許文献1には、複数のコークス粉槽および分級機を用いて、篩上の粉コークスを集めてバッファとし、破砕機への搬送量を一定にすることにより破砕後の粒度分布を安定化させる技術が開示されている。この方法では、粉コークス中の細粒比率が増加した場合や、粉コークスの水分含有率の上昇によって分級効率が低下した場合には、篩上物の細粒比率が増加した状態でこれが破砕機へ送られるので、過破砕により焼結鉱凝結材の粒度が低下し、焼結操業に悪影響を及ぼす。また、この技術は、複数のコークス粉槽および分級機が必要となるため、設備費用が上昇する。
特許文献2には、破砕処理に供給される粉コークスの篩上部分量を秤量し、秤量値が設定値になるように供給コークスホッパーからの供給量を調整することにより、破砕後の粉コークスの粒度分布を安定化させる方法が開示されている。この方法においても、粉コークスの粒度分布の変化による細粒の混入や水分含有率の変化による分級効率の変化によって、細粒の混入量が増加し、過破砕になる可能性がある。
特許文献3には、粗粒粉コークスを除去するために予備分級設備と本分級設備とを備えた、粉コークス整粒装置および整粒方法が開示されている。この技術は、予備分級により極粗粒コークスを分離し、極粗粒コークスを分離した後の粉コークスを本分級で再度分級して得られた粗粒コークスを、極粗粒コークスとともに直接、破砕機へ投入して整粒破砕する技術である。この技術は、焼結凝結材中の粗粒の混入量を低減するという点では有効な技術であるが、本分級設備の分級点は一定であるため、石炭の粒度分布の変化や水分含有率の増加などの状況変化に対して対応することは難しく、これらが焼結操業に悪影響を及ぼす可能性がある。
また、上記の技術はいずれも粉コークスの使用を前提とした技術であり、近年使用量が増加している石炭の使用を考慮した技術ではない。石炭は粉コークスに比較して粒度分布の変化が大きく、また、付着性も強いため、水分含有率が増加すると細粒が粗粒にまぶりついて分級効率が低下する。分級効率を向上させるために、篩への焼結鉱凝結材の切出量の調整や篩の振動強化などの措置を講じても、特に、石炭の場合は、上記の「まぶりつき」により、分級効果の十分な向上が望めない。つまり、石炭を使用する場合には、石炭の粒度分布の変化に対応するとともに、石炭中の細粒比率や水分含有率が増加した場合には、分級点を上昇させて破砕機に供給する石炭中の細粒の混入量を低下させる必要がある。
上記のとおり、特許文献1〜3に開示された技術は、分級効率の向上および/または破砕条件の変動防止により焼結鉱凝結材の粒度分布を安定化させることを主眼としている。しかし、これらの技術では、凝結材の原料である石炭や粉コークスの粒度低下や水分含有率の上昇に対しては十分な対応ができないことから、本発明では、新たな操作因子として分級点の変更に着目した。
特開昭60−172360号公報(特許請求の範囲、2頁右上欄〜3頁左上欄) 特開昭60−238167号公報(特許請求の範囲、2頁左上欄〜同右上欄) 特開平6−55096号公報(特許請求の範囲、段落[0009]および[0010])
前述したとおり、従来の焼結鉱凝結材の整粒技術は、粉コークスの使用を前提とした技術であり、粉コークスに比して粒度分布の変化が大きく、また水分含有率も高い石炭の使用を考慮したものではなかった。粒度分布の変化や水分含有率の変化の大きい石炭や粉コークスを焼結鉱凝結材の原料として用いると、所定の焼結鉱凝結材を得ることが難しくなるため、凝結材中の細粒の増加による焼結原料層の通気性の悪化や、凝結材中の粗粒の増加による焼結原料層上層部の熱不足などを惹起する。その結果、焼結鉱の焼成過程において、ムラ焼けなどが生じ、焼結鉱品質の低下や凝結材比の上昇などの操業成績の悪化を招くこととなる。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その課題は、石炭および/または粉コークスを焼結鉱凝結材として分級および破砕する整粒工程において、過破砕を防止し、最終の焼結鉱凝結材中への細粒凝結材の混入率を減少させ、安定した適正粒度分布を得ることのできる焼結鉱凝結材の整粒方法を提供することにある。
本発明者らは、石炭および/または粉コークスを焼結鉱凝結材として分級および破砕する整粒工程において、過破砕を防止して焼結鉱凝結材中への細粒凝結材の混入率を低減し、焼結操業のための適正粒度分布を得ることのできる整粒技術について研究開発を進め、下記の(a)〜(f)の知見を得て、本発明を完成させた。
(a)石炭および/または粉コークスを焼結鉱凝結材として分級および破砕する整粒工程において、過破砕を防止して焼結鉱凝結材中への細粒凝結材の混入率を低減し、焼結操業のための適正粒度分布を得るためには、篩操作を停止することなく分級点を変更可能な篩、および篩の後工程として、該篩操作により得られた篩上物を破砕する破砕能力の変更可能な破砕機を配置し、所望の粒度分布が得られるように、篩の分級点、破砕機の破砕能力を制御することが有効である。
(b)前記(a)の分級点を変更可能な篩としては、篩面が水平面に対してなす角度を変更可能な篩、または篩目間隔を変更可能な篩が該当し、篩操作を停止することなく、これらの変更操作を連続的に実施できる設備であることが好ましい。
また、破砕能力の変更可能な破砕機としては、ロッドミル、ローラーミル、ボールミル、ハンマクラッシャなどが該当する。そして、例えばロッドミルの場合には、破砕能力の変更はドラムの回転数の変更などにより調整すればよい。
(c)焼結鉱凝結材の適正な粒度分布を得るためには、分級機への石炭/およびまたは粉コークスの供給量、ならびに篩上の石炭および/または粉コークスの質量と粒度分布を連続的に測定して、篩上の粗粒への細粒混入量を監視し、篩上の粗粒への細粒混入量が一定のレベルを超えないように篩の分級点を連続的に変化させるのが好ましい。さらに、破砕後の石炭および/または粉コークスの粒度分布と篩下の石炭および/または粉コークスの粒度分布を連続的に測定し、その結果を用いて篩下の石炭および/または粉コークスと破砕後の石炭および/または粉コークスとの混合後の凝結材の粒度分布を推定し、該粒度分布が所定の粒度分布となるように篩の分級点および破砕機の破砕能力を調整することが好ましい。
(d)粗粒石炭の粒度分布を調整するため、破砕機から排出された石炭および/または粉コークスを篩により再度分級し、その篩上の石炭および/または粉コークスを再度破砕機へ供給してもよい。
(e)前記(c)の粒度分布は連続的に測定するのが好ましく、そのためには、凝結材を連続的にサンプリングして粒度分布の測定を行う方法や、オンラインでの画像処理による粒度分布測定方法を採用すればよい。連続的に凝結材の質量を測定する方法としては、例えばメリック式コンベアスケールなどを使用すればよい。
(f)背景技術にて説明したとおり、凝結材の粒度分布には適正範囲が存在し、細粒が増加しすぎると、細粒石炭や粉コークスに起因して焼結原料層の通気性低下や焼成時の熱量不足が発生し、焼結鉱の生産性の低下や品質低下をきたす。ただし、0.5mm以下の細粒凝結材の比率が低すぎても、焼結機パレット上への焼結原料の装入時に上層部に堆積しやすい細粒凝結材の量が不足し、焼結原料層の上層部における燃焼不足を起こしやすくなる。その結果、熱量不足による焼結鉱の歩留り低下に起因して、凝結材比を上昇させざるを得なくなるとともに、焼結鉱の生産量も低下する。
図1に、焼結鉱製造プロセスにおける焼結鉱凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率と、凝結材比との関係を示す。
同図の関係から、細粒凝結材の比率には、凝結材比を低く維持できる適正範囲が存在し、粒径が0.5mm以下の部分の比率が25〜35質量%の範囲にあることが適切であるとの知見が得られた。
また、図2には、焼結鉱凝結材中の粒径が3mm以上の比率と、凝結材比との関係を示す。焼結操業実績から得られた同図の関係によれば、粒径が3mm以上の粗粒の比率を20質量%以下とすれば、凝結材比の大幅な増大をきたすことはない。したがって、石炭および/または粉コークスからなる焼結鉱凝結材の粒度分布は、粒径が0.5mm以下の比率が25〜30質量%、且つ粒径が3mm以上の比率が20質量%以下となるように調整することが好ましい。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記の(1)〜)に示す焼結鉱凝結材の整粒方法にある。
石炭および/または粉コークスを焼結鉱凝結材として整粒する工程において使用する整粒設備であって、篩操作を停止することなく分級点を変更可能な篩、および該篩の後工程として、該篩操作により得られた篩上物を破砕する破砕能力の変更可能な破砕機を配置した、焼結鉱凝結材の整粒設備を用いた凝結材の整粒方法であって、石炭および/または粉コークスの水分含有率および/または粒度分布に応じて前記篩の分級点を調整することにより前記破砕機へ供給する篩上の石炭および/または粉コークスの粒度分布を調整し、かつ、該破砕機への篩上の石炭および/または粉コークスの供給量、ならびに篩上の石炭および/または粉コークスの粒度分布に応じて該破砕機の破砕能力を調整することにより、篩下の石炭および/または粉コークスと破砕後の石炭および/または粉コークスとの混合後の凝結材の粒度分布を調整することを特徴とする焼結鉱凝結材の整粒方法。
(2)前記篩として、篩面が水平面に対してなす角度を、篩操作を停止することなく変更可能な傾動式篩装置を使用し、前記破砕機としてロッドミルを使用することを特徴とする前記(1)に記載の焼結鉱凝結材の整粒方法。
)前記破砕機から排出された石炭および/または粉コークスを篩により再度分級し、篩上の石炭および/または粉コークスを再度破砕機へ供給することを特徴とする前記(または(2)に記載の焼結鉱凝結材の整粒方法。
)前記篩下の石炭および/または粉コークスの質量と粒度分布、篩上の石炭および/または粉コークスの質量と粒度分布、ならびに破砕後の石炭および/または粉コークスの粒度分布を連続的に測定し、その結果を用いて、篩下の石炭および/または粉コークスと破砕後の石炭および/または粉コークスとの混合後の凝結材の粒度分布を推定し、該凝結材の粒度分布が所定の粒度分布となるように篩の分級点および破砕機の破砕能力を調整することを特徴とする前記(のいずれかに記載の焼結鉱凝結材の整粒方法。
)前記篩下の石炭および/または粉コークスと破砕後の石炭および/または粉コークスとの混合後の凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率が35質量%以下であり、かつ、粒径が3mm以上の比率が20質量%以下となるように、前記篩の分級点および前記破砕機の破砕能力を調整することを特徴とする前記()〜()のいずれかに記載の焼結鉱凝結材の整粒方法。
本発明において、「石炭および/または粉コークス」とは、入荷後、粒径の大きな塊粒子の除去など簡易的な整粒を行った石炭、または高炉に装入される塊コークスの篩下コークス、またはこれらの混合物を意味する。
また、「整粒」とは、篩などによる焼結鉱凝結材の分級および破砕機による破砕を総称した処理を意味する。
本発明の方法で用いる設備は、石炭および/または粉コークスを焼結鉱凝結材として分級および破砕する整粒工程において、過破砕を防止し、最終の焼結鉱凝結材中への細粒凝結材の混入率を減少させ、安定した適正粒度分布を得ることのできる焼結鉱凝結材の整粒設備であり、設備費の抑制効果も大きい。また、本発明の焼結鉱凝結材の整粒方法によれば、焼結凝結材として石炭および/または粉コークスを使用した場合においても、整粒後の凝結材中の粒径が0.5mm以下の細粒の比率および粒径が3mm以上の粗粒の比率を低減して、焼結操業のための安定した適正粒度分布を得ることができる。これにより、本発明の方法によれば、焼結鉱品質の低下や焼結材比の上昇を招くことなく、焼結鉱製造コストを低減し、且つ焼結鉱の生産性も確保することができる。
焼結鉱製造プロセスにおける焼結鉱凝結材中の粒径0.5mm以下の比率と凝結材比との関係を示す図である。 焼結鉱製造プロセスにおける焼結鉱凝結材中の粒径3mm以上の比率と凝結材比との関係を示す図である。 本発明に係る焼結鉱凝結材の整粒方法で用いる設備の例を示す図である。 焼結鉱凝結材として石炭を比率100%で使用し、ヤードからの搬送石炭中の細粒が増加した場合の実施例を示す図であり、同図(a)は比較例を示し、同図(b)は本発明例を示す。 焼結鉱凝結材として石炭比率が50質量%の石炭と粉コークスとの混合物を使用し、石炭の水分含有率が増加した場合の実施例を示す図であり、同図(a)は比較例を示し、同図(b)は本発明例を示す。 焼結鉱凝結材として石炭比率が70質量%の石炭と粉コークスとの混合物を使用し、石炭の粒度分布が変動した場合の実施例を示す図であり、同図(a)は比較例を示し、同図(b)は本発明例を示す。
1.発明の基本構成
本発明の方法で用いる設備は、石炭および/または粉コークスを焼結鉱凝結材として整粒する工程において使用する整粒設備であって、篩操作を停止することなく分級点を変更可能な篩、およびその後工程として、該分級により得られた篩上物を破砕する破砕能力の変更可能な破砕機を配置した焼結鉱凝結材の整粒設備である。また、本発明の方法は、上記の整粒設備を用い、石炭および/または粉コークスの水分含有率および/または粒径に応じて篩の分級点を調整することにより破砕機へ供給する篩上の石炭および/または粉コークスの粒度分布を調整し、かつ、破砕機への篩上の石炭および/または粉コークスの供給量、ならびに石炭および/または粉コークスの粒度分布に応じて破砕機の破砕能力を調整することにより、篩下の石炭および/または粉コークスと破砕後の石炭および/または粉コークスとの混合後の凝結材の粒度分布を調整する焼結鉱凝結材の整粒方法である。以下に、本発明の整粒方法についてさらに詳細に説明する。
図3は、本発明に係る焼結鉱凝結材の整粒方法で用いる設備の例を示す図である。同図において石炭および/または粉コークス2は、ベルトコンベア1によりヤードから搬送され、分級ホッパー6に装入される。このとき、石炭および/または粉コークス2の搬送質量は秤量機13により連続的に測定され、それらの粒度分布は、ベルトコンベア1のヘッド部に設けられた連続サンプリング式粒度測定装置15により測定される。分級ホッパー6の上部には分級篩3が設置されており、搬送されてきた石炭および/または粉コークス2を分級する。
分級篩3により分級された後の篩上の石炭および/または粉コークス5は、分級ホッパー6の出口からベルトコンベア7により破砕機8へ搬送される。その際、秤量機14により供給質量を、また、ベルトコンベア7のヘッド部に設けられた連続サンプリング式粒度測定装置16により粒度分布を連続的に測定する。破砕後の石炭および/または粉コークスは、連続サンプリング式粒度測定装置17により粒度分布を連続的に測定され、ベルトコンベア9、ベルトコンベア10、およびベルトコンベア12により焼結鉱凝結材サージホッパーへ搬送される。
また、分級篩3により分級された後の篩下の石炭および/または粉コークス4は、分級ホッパー6の下部出口からベルトコンベア11により搬送され、ベルトコンベア10において破砕後の石炭および/または粉コークスと合流混合して、ベルトコンベア12により焼結鉱凝結材サージホッパーへ搬送される。篩下の石炭および/または粉コークスの粒度分布は、ベルトコンベア11のヘッド部に設けられた連続サンプリング式粒度測定装置18により連続的に測定される。
2.発明の好ましい態様
篩下の石炭および/または粉コークスと破砕後の石炭および/または粉コークスとの混合後の凝結材の粒度分布の調整方法について説明する。上記の混合後の凝結材の粒度分布は、下記の方法により求めることができる。
秤量機13により測定される分級篩への石炭および/または粉コークスの供給量をVa(t/h)、秤量機14により測定される篩上の石炭および/または粉コークスの発生量をVb(t/h)とすると、篩下の石炭および/または粉コークスの発生量Vc(t/h)は、下記(2)式により表される。
Vc=Va−Vb ・・・・(2)
また、連続サンプリング式粒度測定装置18により測定される篩下の石炭および/または粉コークスの粒度分布Pcのうち、粒径0.5mm以下、および粒径3mm以上の比率をそれぞれPcu(質量%)、およびPco(質量%)とし、さらに、連続サンプリング式粒度測定装置16により測定される篩上の石炭および/または粉コークスの粒度分布Pbのうち、粒径が0.5mm以下、および粒径が3mm以上の比率をそれぞれPbu(質量%)、およびPbo(質量%)とし、そして、連続サンプリング式粒度測定装置17により測定される破砕後の石炭および/または粉コークスの粒度分布Pdのうち、粒径が0.5mm以下、および粒径が3mm以上の比率をそれぞれPdu(質量%)、およびPdo(質量%)とする。上記の諸値を用いることにより、篩下の石炭および/または粉コークスと破砕後の石炭および/または粉コークスとの混合後の凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率Peu(質量%)、および粒径が3mm以上の比率Peo(質量%)は、それぞれ、下記の(3)式および(4)式により表すことができる。
Peu=(Pdu×Vb+Pcu×Vc)/Va ・・・(3)
Peo=(Pdo×Vb+Pco×Vc)/Va ・・・(4)
ここで、25%≦Peu≦35%、且つ、Peo≦20%とするのが好ましいとの条件を用いることにより、Pdu(質量%)およびPdo(質量%)は下記の(5)式および(6)式の関係を満たすのが好ましいことが導かれる。
(25×Va−Pcu×Vc)/Vb≦Pdu≦(35×Va−Pcu×Vc)/Vb ・・・(5)
Pdo≦(20×Va−Pco×Vc)/Vb ・・・(6)
したがって、破砕後の石炭および/または粉コークス中の粒径が0.5mm以下の比率Pdu(質量%)および粒径が3mm以上の比率Pdo(質量%)が上記の(5)式および(6)式の関係を満たすように篩の分級点および破砕機の破砕能力を制御することが好ましい。
分級篩3は、篩面が水平面に対してなす角度を、篩操作を停止することなく変更可能なものであればよいが、一軸旋回形式の傾斜角無段連続制御方式のものであることが好ましい。その理由は、石炭および/または粉コークスの水分含有率および/または粒径に応じて篩の分級点を連続的に遠隔制御できるからである。また、篩面が水平面に対してなす角度は、5〜90度の範囲内で変更可能であることが好ましい。篩面が水平面に対してなす角度が5〜90度範囲内で変更可能であれば、分級を行う場合には5〜60度程度の適切な角度に設定し、石炭および/または粉コークスの粒径が小さく、篩をバイパスさせる場合には90度に設定することができ、バイパスラインを設置する必要がなくなるため、整流設備を小型化することができる。
破砕機8としては、前記のとおり、ロッドミルを用いるのが好ましい。その理由は、ドラム回転数の変更などにより破砕能力を容易に変更でき、また、他の形式の破砕機に比して過粉砕が避けられ、比較的均一な粒度の製品を得ることができるなどの面で利点を有するからである。
破砕機8から排出された石炭および/または粉コークスを篩により再度分級し、篩上の石炭および/または粉コークスを再度破砕機へ供給することにより、粗粒の石炭および/または粉コークスの粒度分布を調整してもよい。
本発明に係る焼結鉱凝結材の整粒方法の効果を確認するため、下記の試験を行い、その結果を評価した。
1.実施例1
実施例1では、焼結鉱凝結材中の細粒が増加した場合の本発明適用の効果について調査試験を行った。図4に、焼結鉱凝結材として石炭を比率100%で使用し、ヤードからの搬送石炭中の細粒が増加した場合の試験結果を示した。同図(a)は従来法により行った比較例を示し、同図(b)は本発明法を適用した本発明例を示す。
ここで、焼結鉱の焼成試験は、有効機長が60m、焼成面積が238m2のDL式焼結機を使用して行い、その際、焼結原料層厚は600mmとし、目標とする焼結鉱生産率は29.4t/d/m2とした。
本試験は焼結鉱凝結材として石炭を100質量%使用した試験である。比較例の試験では、篩の分級点を変更できないために、ヤードから搬送されてきた分級および破砕前の石炭(以下、「分級・破砕前凝結材」とも記す)中の粒径が0.5mm以下の比率が増加した場合には、篩により十分に分級することができず、細粒の石炭が破砕機へ装入されて過破砕となった。このため、篩下凝結材と破砕後凝結材との混合後の凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率は、操業の好適範囲を上回る35質量%を超える値に達した。
その結果、焼結鉱の焼成過程において熱量不足が発生し、焼結鉱歩留りの低下および焼結層の通気性悪化によるムラ焼けを生じて凝結材比が上昇する結果となった。
これに対して、本発明例の試験では、分級・破砕前凝結材中の0.5mm以下の比率が増加した場合にも、篩の分級点を変化させることにより、破砕機へ装入される粒径が0.5mm以下の凝結材の量を調整したので、篩下凝結材と破砕後凝結材との混合後の凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率を35質量%以下の操業好適範囲内に維持することができた。その結果、焼結鉱の焼成状況が安定し、凝結材比の上昇も僅かな量に抑えることができた。
2.実施例2
実施例2では、降雨時の影響、すなわち焼結鉱凝結材中の水分含有率が上昇した場合の本発明適用の効果について調査試験を行った。
図5には、焼結鉱凝結材として石炭比率が50質量%の石炭と粉コークスとの混合物を使用し、石炭の水分含有率が上昇した場合の試験結果を示した。同図(a)は比較例を示し、同図(b)は本発明例を示す。なお、本発明例は、比較例と比較するために、模擬的にヤード散水を実施して、石炭の水分含有率が比較例と同程度となるように調整している。
石炭は、通常、原料ヤードに野晒しの状態で置かれているため、降雨時には水分含有率が上昇する。比較例の試験では、降雨の前後で分級・破砕前の焼結鉱凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率は変化していないにもかかわらず、分級後の篩上凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率は上昇している。これは、水分含有率の上昇により石炭粒子同士の付着力が増加し、細粒の石炭が分離されにくくなっていることによる。破砕機へ装入される粒径が0.5mm以下の比率が増加したため、篩下凝結材と破砕後凝結材との混合後の凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率は45質量%程度にまで増加した。その結果、焼結鉱の焼成過程では実施例1の場合と同様に凝結材比が上昇した。
一方、本発明例の試験においては、散水により分級後篩上凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率がやや上昇したため、破砕機へ供給装入される粒径が0.5mm以下の比率が増加しないように篩の分級点を上昇させた。その結果、篩下凝結材と破砕後凝結材との混合後の凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率は大きく変化することはなく、焼結鉱の焼成過程における凝結材比の顕著な上昇は見られなかった。
3.実施例3
実施例3においては、焼結鉱凝結材中の粗粒および細粒の比率変動が大きい場合の本発明適用の効果について調査試験を行った。前述のとおり、分級・破砕前の焼結鉱凝結材の粒度分布は、原料ヤードにおける石炭や粉コークスの採取位置によって大きく変動する。特に、石炭や粉コークスをヤード積の別の山から採取する場合には、採取される凝結材原料が、それまでの最下層部に存在した粒径の大きい粒子を多く含む原料から、上層部に存在する粒径の小さい粒子を多く含む原料に移行する。このため、従来の整粒設備および整粒方法では、ヤードから搬送されてくる石炭の粒度分布の変動によって、篩下凝結材と破砕後凝結材との混合後の凝結材の粒度分布が大きく変化した。
図6には、焼結鉱凝結材として石炭比率が70質量%の石炭と粉コークスとの混合物を使用し、石炭の粒度分布が変動した場合の試験結果を示した。同図(a)は比較例を示し、同図(b)は本発明例を示す。
比較例の試験では、分級・破砕前の凝結材中の粒径が3mm以上の比率が図中の矢印aにて示されるように増加したことにより、破砕後の粗粒も増加し、篩下凝結材と破砕後凝結材との混合後の凝結材中の粒径が3mm以上の比率が矢印bにて示されるように増加し、凝結材比が矢印cにて示されるように上昇した。そこで、粒径が3mm以上の比率を低減するために破砕機の破砕能力を上昇させたことにより、篩下凝結材と破砕後凝結材との混合後の凝結材中の粒径が3mm以上の比率が、一旦は矢印dにて示されるように低下し、凝結材比も矢印eにて示されるように低下した。
しかし、その後、分級・破砕前の凝結材中の粒度分布が変動して粒径が0.5mm以下の比率が矢印fにて示されるように増加し、また、分級・破砕前の凝結材中の粒径が3mm以上の比率が矢印hにて示されるように低下した。その結果、篩下凝結材と破砕後凝結材との混合後の凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率が矢印gにて示されるように増加して、焼結鉱の焼成過程において通気性悪化による焼成不良が発生し、再度、凝結材比が矢印iにて示されるように上昇した。
これに対して、本発明例の試験では、分級・破砕前の凝結材中の粒径が3mm以上の比率が増加したことに対しては、ロッドミルの回転数を増加させることにより破砕能力を増加させて対応し、また、分級・破砕前の凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率が増加したことに対しては、篩の分級点を上昇させることにより破砕機へ供給装入される凝結材中の細粒比率を低下させた。その結果、篩下凝結材と破砕後凝結材との混合後の凝結材中の粒度分布を、粒径3mm以上の比率が20質量%以下、且つ粒径0.5mm以下の比率が35質量%以下という好適範囲内に調整することができた。これにより、焼結鉱の焼成過程が安定し、分級・破砕前の凝結材の粒度分布変動による凝結材比の上昇を抑制することができた。
本発明の方法で用いる設備は、石炭および/または粉コークスを焼結鉱凝結材として分級および破砕する整粒工程において、過破砕を防止し、最終の焼結鉱凝結材中への細粒凝結材の混入率を減少させ、安定した適正粒度分布を得ることのできる焼結鉱凝結材の整粒設備であり、設備費の抑制効果も大きい。また、本発明の焼結鉱凝結材の整粒方法によれば、焼結凝結材として石炭および/または粉コークスを使用した場合においても、整粒後の凝結材中の粒径が0.5mm以下の細粒および粒径が3mm以上の粗粒の各比率を低減して、焼結操業のための適正粒度分布を安定して得ることができるので、焼結鉱品質の低下や焼結材比の上昇を招くことなく、焼結鉱製造コストの低減を達成することができる。

これにより、本発明は、簡便な設備により、石炭および/または粉コークスからなる安定した適正粒度分布を有する焼結鉱凝結材を供給することのできる技術として、焼結鉱製造分野において広範に適用できる。
1、7、9、10、11、12:ベルトコンベア、
2:石炭および/または粉コークス、 3:分級篩、
4:篩下の石炭および/または粉コークス、
5:篩上の石炭および/または粉コークス、 6:分級ホッパー、 8:破砕機、
13、14:秤量機、 15、16、17、18:連続サンプリング式粒度測定装置

Claims (5)

  1. 石炭および/または粉コークスを焼結鉱凝結材として整粒する工程において使用する整粒設備であって、篩操作を停止することなく分級点を変更可能な篩、および該篩の後工程として、該篩操作により得られた篩上物を破砕する破砕能力の変更可能な破砕機を配置した、焼結鉱凝結材の整粒設備を用いた凝結材の整粒方法であって、石炭および/または粉コークスの水分含有率および/または粒度分布に応じて前記篩の分級点を調整することにより前記破砕機へ供給する篩上の石炭および/または粉コークスの粒度分布を調整し、かつ、該破砕機への篩上の石炭および/または粉コークスの供給量、ならびに篩上の石炭および/または粉コークスの粒度分布に応じて該破砕機の破砕能力を調整することにより、篩下の石炭および/または粉コークスと破砕後の石炭および/または粉コークスとの混合後の凝結材の粒度分布を調整することを特徴とする焼結鉱凝結材の整粒方法。
  2. 前記篩として、篩面が水平面に対してなす角度を、篩操作を停止することなく変更可能な傾動式篩装置を使用し、前記破砕機としてロッドミルを使用することを特徴とする請求項1に記載の焼結鉱凝結材の整粒方法。
  3. 前記破砕機から排出された石炭および/または粉コークスを篩により再度分級し、篩上の石炭および/または粉コークスを再度破砕機へ供給することを特徴とする請求項1または2に記載の焼結鉱凝結材の整粒方法。
  4. 前記篩下の石炭および/または粉コークスの質量と粒度分布、篩上の石炭および/または粉コークスの質量と粒度分布、ならびに破砕後の石炭および/または粉コークスの粒度分布を連続的に測定し、その結果を用いて、篩下の石炭および/または粉コークスと破砕後の石炭および/または粉コークスとの混合後の凝結材の粒度分布を推定し、該凝結材の粒度分布が所定の粒度分布となるように篩の分級点および破砕機の破砕能力を調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の焼結鉱凝結材の整粒方法。
  5. 前記篩下の石炭および/または粉コークスと破砕後の石炭および/または粉コークスとの混合後の凝結材中の粒径が0.5mm以下の比率が35質量%以下であり、かつ、粒径が3mm以上の比率が20質量%以下となるように、前記篩の分級点および前記破砕機の破砕能力を調整することを特徴とする請求項のいずれかに記載の焼結鉱凝結材の整粒方法。
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