JP6973321B2 - 高炉吹込み用微粉炭の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

高炉吹込み用微粉炭の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、高炉吹込み用微粉炭を製造する方法およびその製造装置に関する。
高炉は、その炉内に主として鉄鉱石や焼結鉱などと共にコークスを装入し、羽口からは熱風を吹き込むことによって、鉄鉱石等の還元と溶解を行うことで、溶銑を製造する炉である。近年の高炉は、前記羽口を通じて、炉内に微粉炭を吹き込む微粉炭吹込み操業が行なわれている。この微粉炭吹込み操業は、微粉炭の方が高炉用塊コークスよりも安価で、燃焼性に優れることから、現在では多くの高炉で採用されており、溶銑製造における合理化に大きく寄与している。しかも、高炉への微粉炭吹込み量を増やすことは、高炉用コークスの製造設備であるコークス炉の負担を軽くすることにつながり、コークス炉の延命にも寄与する。このような背景の下で、近年の高炉操業においては、より多くの微粉炭を吹込む高炉操業についての技術開発が求められており、現在では120kg/t−溶銑以上の微粉炭多量吹込み操業も行われている。
図1は、高炉内に吹込む微粉炭の一般的な処理(製造)工程についての略線図である。この図に示すように、ヤードにストックされていた石炭2は、まず石炭ホッパ1に貯留される。その後、石炭ホッパ1内石炭2は給炭機3を使って切出して、粉砕−分級−乾燥機能を有する微粉炭製造装置に供給される。通常、石炭2は、複数の銘柄(石炭種)を混合して用いるので、該微粉炭製造装置では、所定の比率で混合され、次いで粉砕後、乾燥することで、所定の粒度分布を有するものに調製されているのである。
このようにして調製された微粉炭24は、まず、バグフィルタ8へ気送される。そして、そのバグフィルタ8に捕集された微粉炭24は、図示していないコールビン内に貯留された後、図示を省略した吹込みタンク内へと輸送される。このようにして吹込みタンク内に輸送された微粉炭24は、次に分配器に気送され、さらにその分配器から複数の枝管を介して高炉の各羽口まで気送分配される。その後、その微粉炭24は吹込ノズルを介して、熱風炉から各羽口部のブローパイプに供給される熱風と共に高炉内に吹き込まれる。
ところで、石炭はその灰分含有量などにより硬さが異なるため、粉砕性は様々である。粉砕性の指標としては、JIS M 8801に規定されるハードグローブ粉砕性指数(HGI)を用いることができる。HGIは石炭の粉砕のされやすさを表し、値が大きいほど粉砕されやすいことを示している。一般にHGIの値が大きい石炭は容易に微粉砕されて高炉での反応性が高く、高炉に吹込んだ時の発熱量も大きいという利点を持つ一方で、過剰な粉砕で小粒度としすぎると流動性が低くなり、配管内への付着や閉塞を起こしやすいという欠点を持つ傾向が有る。
そのため、粉砕後の粒度分布が小粒度に偏りすぎないようにする必要が有るが、HGIは石炭の銘柄により異なるため、粉砕条件を一定としても粉砕後の粒度分布は一定とならない。
例えば、複数の原料の粉砕物(微粉炭など)を製造する従来技術としては、特許文献1に開示されているようなものがある。この既知技術は、竪型粉砕分級装置において、ローラミルの入口側と出口側の差圧(以下、「ミル差圧」という)を計測し、原料の種類および原料の供給量に応じて回転式分級機の回転数を増減させることで、適正なミル差圧になるように制御することにより、燃料の燃焼性を悪化させず、ミル運転にも支障を及ぼすことなく、微粉炭のような粉砕物の製造を行なう技術である。
また、微粉炭の粒度分布を調整する技術としては、特許文献2に開示されているようなものがある。この既知技術は、質量基準の粒径分布で、粒径が45μm以下となる粒子を45質量%以上として高炉での反応性を確保したうえで、粒径が325μm以上の粒子が1.5質量%以上となるように粗大粒を含む微粉炭を混合して、微粉炭の配管系等での付着や閉塞を抑止する技術である。
特開2015− 1347号公報 特開2015−187294号公報
前述したように、微粉炭を高炉内に吹き込むまでには、いくつかの配管系やバルブ、吹込み装置等を経由させなければならない。ところが、多量の吹込みが行われる最近の微粉炭吹込み高炉操業においては、微粉炭の配管内部への付着、さらには閉塞といったトラブルが頻発しているのが実情である。
このような微粉炭の配管系等での付着や閉塞が頻繁に発生すると、正常な高炉操業を継続することができなくなる。例えば、こうした付着や閉塞が吹込みタンクから分配器までの間で発生した場合には、高炉の全羽口からの微粉炭吹込みが不可能となり、炉頂からのオールコークス操業に切り換えなければならず、さらに、炉内状況を安定化させるためには長時間を要することになる。その他、分配器以降の複数の支管のいずれかで閉塞した場合には、炉内円周方向についての微粉炭吹込み量にバラツキが発生し、溶銑の成分変動や炉況不調の原因となる。特に、微粉炭吹込み量が多い高炉操業の場合には、減風や休風を余儀なくされて、減産その他の大きな問題を招く。
このように、微粉炭製造装置の配管系等における微粉炭の付着や配管系の閉塞は、高炉操業に多大な損失を与えることがわかる。したがって、高炉への微粉炭吹込み操業に当たっては、微粉炭が配管系等に付着したり閉塞したりすることなく、スムーズにハンドリングされるようにすることが求められている。
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術では、ミル差圧を適正にするために回転式分級機の回転数を変化させると、粉砕後の微粉炭粒度分布がばらつくおそれがある。その結果、微粉炭の粒度が大きくなり、これを気送する時に配管が詰まって、微粉炭が高炉に吹き込めなくなるおそれがある。一方、微粉炭の粒度がばらばらだと、微粉炭乾燥時の水分量にばらつきが発生し、微粉炭を高炉に吹き込んだ後の燃焼効率が悪くなって、高炉内の熱バランスを悪化させるといった課題があった。また、特許文献2に記載の従来技術では、微粉炭の粉砕後に、粗大粒を含む微粉炭を混合するという追加の工程が必要となる課題があった。
本発明は、従来技術が抱える前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、給炭量に応じて、回転式分級機の回転数と循環ガス流量とを最適化することで、粉砕後の微粉炭粒度分布を適正に制御し、もって、微粉炭の配管内への付着や閉塞の起こりにくい粒度分布の高炉吹込み用微粉炭を、工程を複雑化することなく、効率よく製造する方法を提案することにある。
前記課題を解決し上記の目的を実現するため開発した本発明は、下記の要旨構成に示すとおりである。即ち、本発明は、第1に、ローラミルにて粉砕された石炭を、回転式分級機によって分級して高炉吹込み用微粉炭を製造する方法において、石炭の種類、石炭の供給量、前記ローラミルの循環ガス入口側と出口側の圧力の差および循環ガス流量に基づき、前記回転式分級機の回転数を制御することを特徴とする高炉吹込み用微粉炭の製造方法を提案する。
なお、本発明に係る上記高炉吹込み用微粉炭の製造方法については、
a.前記ローラミルの循環ガス入口側と出口側との圧力差は、前記回転式分級機の回転数および石炭の供給量に応じ、循環ガス装置に設けられた吸引ブロワダンパの開度を変化させることにより制御すること、
b.前記吸引ブロワダンパの開度は、前記ローラミルの循環ガス入口側と出口側の圧力差と、前記循環ガス流量との関係に基づいて制御すること、
c.質量基準の粒径分布で、粒径が74μm以下の粒子の割合を75〜80質量%に制御すること、
などがより好ましい解決手段になり得るものと考えられる。
本発明は、第2に、上述した高炉吹込み用微粉炭の製造方法を実現するための装置として、石炭を供給する給炭機と、前記石炭を回転テーブルと粉砕子との噛み込みによって粉砕するローラミルと、粉砕された微粉炭を乾燥し搬送する循環ガス装置と、前記微粉炭を分級する回転式分級機と、前記ローラミルの循環ガス入口側と出口側の圧力差を計測する計測器と、前記循環ガスの流量計測器と、前記循環ガス装置用吸引ブロワダンパとを有する粉砕分級乾燥装置において、
前記回転式分級機に対し、石炭の種類および石炭の供給量に基づいて変化させる回転数制御装置と、前記ローラミルの循環ガス入口側と出口側の圧力差および前記循環ガス流量に基づいて制御される前記吸引ブロワダンパの開度制御装置を設けたことを特徴とする高炉吹込み用微粉炭の製造装置を提案する。
以上説明したように、本発明によれば、高炉への吹込みに適した微粉炭を、工程を複雑化することなく、効率よく製造することができるようになる。しかも、本発明によれば、微粉炭の輸送時に配管系等に付着してこれを閉塞するようなこともなく、従って微粉炭を常に安定して高炉内に吹込むことができるようになる。
微粉炭の粉砕・分級・乾燥処理フローを示す図である。 ローラミル内部における石炭と空気の流れを示す模式図である。 給炭量ごとの分級機回転数とミル差圧の関係を示す図である。 給炭量ごとの分級機回転数と循環ガス流量の関係を示す図である。 本発明の実施形態にかかる制御フロー図である。 本発明の実施にかかる各物性量の時間経過を示したグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図1の微粉炭の粉砕−分級−乾燥処理のフロー図に示すように、石炭ホッパ1内石炭2はまず、給炭機3を介して切り出され、ローラミル4に供給される。そして、ローラミル4内の石炭2は、ここで、回転テーブル6と粉砕子であるミルロール7との間に噛み込まれて粉砕されると同時に、搬送ガスによって巻き上げられ、回転式分級機5によって分級される。分級後の微粉炭24は、搬送ガスとともにバグフィルタ8に気送される。そして、このバグフィルタ8によって、循環ガスと高炉吹込み用の微粉炭24とに分離される。一方、循環ガスは、循環ガス装置9に設置された流量計10、吸引ブロワダンパ11および吸引ブロワ12と順次に通過した後、乾燥用のガスヒーター23において熱交換により加熱され、その後、ローラミル4下部から粉砕物の搬送ガスとして用いられる。
前記ローラミル4は、搬送ガス(循環ガス)の入口側と出口側とに、圧力計(計測器)を設置して、その圧力差をミル差圧として計測できるようにしている。
また、本発明に係る製造装置は、給炭機3と回転式分級機5との回転数をそれぞれ増減制御できる回転数制御装置を備えており、例えば、DCS(distributed control system)によって得られた値を用い、石炭の炭種(銘柄)および給炭量に応じ、回転式分級機5の回転数を制御し、所望の粒度分布の微粉炭を得るようにする。
目標とする微粉炭の粒度分布は高炉への微粉炭吹込み量などの操業条件によって変化するが、たとえば、質量基準の粒径分布で、粒径が74μm以下の粒子の割合(−74μm割合)を、高炉での反応性を向上させるために75質量%以上としつつ、同時に配管内への付着や閉塞の抑止のために80質量%以下とすることが好ましい。
ところで、前記ミル差圧が発生する理由は、図2に示すように、回転式分級機5の回転によるローラミル内の気流と粉砕物としての微粉炭の流動とが影響していると考えられている。例えば、給炭機3によって切り出された石炭2は、回転テーブル6と粉砕子であるミルロール7との噛み込みによってすり潰され、搬送ガスによって巻き上げられて、上昇する。ここで、粉砕物は、1次分級(重力分級)されるが、粗粒は搬送ガスに同伴されることなく、テーブルに落下して再度粉砕されることになる。
所定の粒度になるまで粉砕された微粉炭24は、回転式分級機5における風力分級によって、より細かな微粉炭のみが排出されることになる。なお、風力分級では、粒子は気流による抗力と回転式分級機の羽根の回転による遠心力とのバランスで分級点(粒度分布)が決まる。当然、回転数が高ければ、大きい粒子では、遠心力>抗力となり、細かい粒子しか回転式分級機を通過しないので、微粉炭の粒度分布は細かくなる。遠心力によってはじき出された粗粒は、ミル内の気流に運ばれて浮遊することになる。
ここで、前記ミル差圧とは、ミル内を循環する粒子群の動きに基づく差圧と、回転式分級機の回転に基づく差圧との和である。ミル内を循環する粒子群の動きに基づく差圧は、ミル内を循環する粒子量が増えると大きくなり、一方、回転式分級機の回転に基づく差圧は、回転数と正の相関があることが知られている。ミル差圧が上限値を超えるとミルトリップなどを招いてローラミルの運転に支障をきたすので、ミル差圧は常に上限値以下に保つ必要がある。
図3は、回転式分級機5の回転数とミル差圧との関係に及ぼす給炭量の影響を示す図である。この図からわかることは、高炉への微粉炭供給量を増やす場合、例えば、給炭量60t/hのときに回転式分級機5をbの回転数で運転しているものを、給炭量を70t/hまで増加させても前記ミル差圧は上限値に達することなく給炭量を増やすことができる。しかし、給炭量を80t/hまで増やすには、回転式分級機5の回転数をミル差圧が上限値以下となるcまで下げなければならず、そうすると回転数bの時より粒度の大きい微粉炭が該回転式分級機5をすり抜けることになり、望ましい粒度分布のものは得られない。
このように、本発明においては、ローラミル4にて粉砕され、回転式分級機5によって分級された微粉炭が望ましい粒度分布となるように制御するため、製造される微粉炭の粒度分布に与える炭種や石炭の供給量、回転式分級機の回転数についての影響を事前に把握しておくことが重要である。例えば、計測したミル差圧が図3の関係に基づく上限値を超えない範囲で、供給する石炭の炭種や、供給量に応じ、所望の微粉炭粒度分布となるように回転式分級機の回転数を制御することで、所望の微粉炭を安定して製造できるようになる。
ただ、既知の方法では、単純にミル差圧を制限するという対応をとると、石炭の供給量の増加が制限され、ひいては微粉炭の生産量が制約されることが問題となっていた。そこで、発明者らは、循環ガスの流量を増やし、ローラミル4内の搬送ガスの風量を増加させてミル内の微粉炭を吹き上げても、ミル差圧を一定に保ちながら、分級機5の回転数を確保することにより、微粉炭の粒度分布を制御する方法を開発した。
図4は、ミル差圧を上限値以下に確保するために必要な循環ガス流量について、給炭量ごとの関係を示した。好ましい高炉吹込み用微粉炭の製造方法として、まず、通常は装置構成上の下限値の循環ガス流量を用い、そして、微粉炭の生産を増加させるために、給炭量を増加させたときに、ミル差圧が上限値に達した場合には、吸引ブロワダンパ11を開け、循環ガス流量を増やすことにより、ミル差圧を上限値以下に制御しながら、回転式分級機の回転数を維持することができ、微粉炭の粒度分布を安定に保ちながら多量の高炉吹込み用微粉炭を製造することが可能になる。
前述した方法により、石炭の炭種や供給量に応じ、ミル差圧を上限値以下とする循環ガス流量として、回転式分級機の回転数は維持できるが、循環ガス流量の増加は、乾燥用ガスヒーターでの燃料の増加を招くおそれがあるので、循環ガス流量は必要最小限とすることが好ましい。
図5は、循環ガス流量を最適化する吸引ブロワダンパ開度の制御フローである。この図に示すとおり制御装置への入力は、ミル差圧と循環ガス流量であり、出力として、吸引ブロワダンパ11の開度を増減させるものである。
(1)計測したミル差圧が上限値未満の場合には、吸引ブロワダンパには何のアクションを起こすことなく現状を維持する。
(2)計測したミル差圧が上限値以上となった場合には、吸引ブロワダンパ11を所定の開度(a%)だけ増加させる。
(3)2のアクションにより、ミル差圧が上限値以下、かつ、循環ガス流量が下限値以上とならなかった場合には、2のアクションを繰り返す。
(4)2のアクションにより、ミル差圧が上限値以下、かつ、循環ガス流量が下限値以上となった場合には、吸引ブロワダンパ11を所定の開度(b%)だけ減少させる。
(5)4のアクションにより、ミル差圧が上限値以下、かつ、循環ガス流量が下限値以上とならなかった場合には、2のアクションに戻る。
(6)4のアクションにより、ミル差圧が上限値以下、かつ、循環ガス流量が下限値以上となった場合には、ミル差圧が上限値以上となるかどうかの判断に戻る。
このような操作により、循環ガス流量を必要以上に増加させることなく、ミル差圧を上限値以下に保ち、回転式分級機の回転数を維持できるので、効率よく高炉吹込み用微粉炭を製造することが可能になる。
上記の制御方法に加えて、製造される微粉炭の粒度分布を間欠的または連続的に測定する装置を組み合わせ、所望の微粉炭粒度分布となるように回転式分級機5の回転数を制御すれば、さらに、高炉への微粉炭吹込みがスムーズに行え、高炉吹込み用微粉炭の製造方法よび装置として好ましい。微粉炭の粒度の測定は、たとえば、レーザ回折式粒度分布測定装置によって測定することができ、微粉炭粒度分布を−74μm割合(質量%)や−44μm割合(質量%)で評価することができる。
本発明方法を用いて、高炉吹込み用微粉炭の製造装置を制御したときの各物性量の時間経過のグラフを図6に示す。
本条件におけるミル差圧の上限値を5kPaとする。当初給炭量80t/h、回転式分級機5の回転数80rpmおよび循環ガス流量100kNm/hで操業開始した。この場合、ミル差圧は、上限値未満であり、微粉炭粒度分布は、−74μm割合:79%であった。
給炭量を90t/hに増加させたが、ミル差圧は上限値未満であったので、特に何のアクションもとる必要がなかった。
より細粒の微粉炭とするため、回転式分級機の回転数を90rpmに増加させたところ、ミル差圧が上限値の5kPaを超えてしまい、微粉炭粒度分布は、−74μm割合:94%に上昇して配管内への付着や閉塞が懸念された。そこで、吸引ブロワダンパ11の開度を増加させたところ、循環ガス流量が110kNm/hとなり、ミル差圧も上限値未満となった。その結果、微粉炭粒度分布は、−74μm割合:77%となった。
ここで、ミル差圧に余裕があることから、吸引ブロワダンパ11の開度を減少させ、循環ガス流量を最適化した。
その後、給炭量を80t/hに減少させたが、問題なく操業を継続することができた。
以上、本発明の構成により、微粉炭の粒度分布を所望の値に維持し、大量の微粉炭を安定して製造することができるようになり、高炉の微粉炭吹込み操業において、多量の微粉炭を安定して吹込む操業に貢献できる。
本発明の微粉炭製造方法およびその製造装置は、ボイラ装置向け燃料用の微粉炭製造にも適用可能である。
1 石炭ホッパ
2 石炭
3 給炭機
4 ローラミル
5 回転式分級機
6 回転テーブル
7 ミルロール
8 バグフィルタ
9 循環ガス装置
10 循環ガス流量計
11 吸引ブロワダンパ
12 吸引ブロワ
13 放散弁
14 循環弁
15 HS排ガス
16 HS排ガス遮断弁
17 Cガス
18 Cガス流量計
19 Cガス流量調整弁
20 燃焼空気
21 燃焼空気流量計
22 燃焼空気流量調整弁
23 ガスヒーター
24 微粉炭

Claims (4)

  1. ローラミルにて粉砕された石炭を、回転式分級機によって分級して高炉吹込み用微粉炭を製造する方法において、
    石炭の種類、石炭の供給量、前記ローラミルの循環ガス入口側と出口側の圧力の差および循環ガス流量に基づき、前記回転式分級機の回転数を制御し、
    前記ローラミルの循環ガス入口側と出口側との圧力差は、石炭供給量の変化に応じ、循環ガス装置に設けられた吸引ブロワダンパの開度を変化させることにより、前記回転式分級機の回転数を維持するように制御する、
    ここで、前記循環ガスは、粉砕された石炭の搬送ガスであって、前記回転式分級機を出た後、バグフィルタによって、循環ガスと高炉吹込み用の微粉炭とに分離され、前記ローラミル下部から吹込まれて循環することを特徴とする高炉吹込み用微粉炭の製造方法。
  2. 前記吸引ブロワダンパの開度は、前記ローラミルの循環ガス入口側と出口側の圧力差と、前記循環ガス流量との関係に基づいて制御することを特徴とする請求項に記載の高炉吹込み用微粉炭の製造方法。
  3. 質量基準の粒径分布で、粒径が74μm以下の粒子の割合を75〜80質量%に制御することを特徴とする請求項1または2に記載の高炉吹込み用微粉炭の製造方法。
  4. 石炭を供給する給炭機と、
    前記石炭を回転テーブルと粉砕子との噛み込みによって粉砕するローラミルと、
    粉砕された微粉炭を乾燥し搬送する循環ガス装置と、前記微粉炭を分級する回転式分級機と、
    前記ローラミルの循環ガス入口側と出口側の圧力差を計測する計測器と、前記循環ガスの流量計測器と、前記循環ガス装置用吸引ブロワダンパとを有する粉砕分級乾燥装置において、
    前記回転式分級機に対し、石炭の種類および石炭の供給量に基づいて変化させる回転数制御装置と、前記ローラミルの循環ガス入口側と出口側との圧力差および前記循環ガス流量の関係に基づいて、石炭供給量の変化に応じ、前記回転式分級機の回転数を維持するように制御される前記吸引ブロワダンパの開度制御装置を設け
    前記循環ガスは、粉砕された石炭の搬送ガスであって、前記回転式分級機を出た後、バグフィルタによって、循環ガスと高炉吹込み用の微粉炭とに分離され、前記ローラミル下部から吹込まれて循環するように構成されていることを特徴とする高炉吹込み用微粉炭の製造装置。
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