JP6780526B2 - 水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法 - Google Patents

水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法 Download PDF

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Description

本発明は、水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法に関し、特に、屋外の原料ヤードから搬出された鉱物原料を一時的に貯留する貯留設備において、鉱物原料に含まれた水及び/又は鉱物原料が、貯留設備の外部に漏出することを防止するための漏出防止方法に関する。
火力発電所や製鉄所等では、通常、30〜60日分の鉱物原料を在庫として原料ヤードに野積みしている。原料ヤードの鉱物原料には、防塵対策として散水される水や雨水が含浸するため、原料ヤードから搬出された鉱物原料は含水率が高い傾向がある。
原料ヤードから搬出された鉱物原料は、貯留設備で一旦保管された後にボイラーやコークス炉など様々な設備に供給される。鉱物原料は、原料ヤードから各設備まで、ベルトコンベヤを乗り継いで移送される。
原料ヤードで鉱物原料の含水率が大きく上昇して泥状の流動物(以下、スラリーという)となった場合には、ベルトコンベヤでの搬送が困難となる。この問題に対し、本発明者は、スラリーに高分子吸収剤を接触させて固化体として取り扱いを改善した搬送方法を提案している(特許文献1参照)。
一方、スラリーとならないまでも、鉱物原料の含水率が上昇して湿潤状態となった場合には、貯留設備での貯留中に鉱物原料に含まれる水分が貯留設備の下部へと移動して、下部の鉱物原料の含水率が更に上昇する現象が観察される。このように貯留中に、貯留設備の下部で鉱物原料の含水率が更に上昇すると、摩擦力の低下によって、貯留中の鉱物原料が貯留設備から漏出しやすくなり好ましくない。
また、鉱物原料に含まれる水分が貯留設備の下部に溜まると、その水が貯留設備の下方に配置されたベルトコンベヤ上に落下して、ベルトコンベヤの中央部に水溜まりを形成することもある。鉱物原料の移送時に、貯留設備内の鉱物原料がこの水溜り上に排出されると、鉱物原料が水で滑って搬送ができず、そこに滞留した鉱物原料がベルトコンベアの側部から下方に落下してベルトコンベアのリターン面を損傷する恐れがあった。
特開2013−256710号公報
本発明は上記の問題を解決し、貯留設備で貯留中の鉱物原料が貯留設備から漏出することを防止する方法、及び/又は、貯留設備で鉱物原料を貯留中に貯留設備から水が漏出することを防止する方法、を提供することを目的とする。
本発明者らは、湿潤な鉱物原料を貯留設備で貯留する際に、高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を接触させると、貯留設備からの鉱物原料の漏出及び水の漏出が抑制できることを見出した。本発明は、当該知見に基づくものである。
すなわち、本発明は、次の[1]〜[7]を提供するものである。
[1]湿潤な鉱物原料と、高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を含む原料混合物を貯留設備に収容し、前記貯留設備からの水の漏出及び/又は鉱物原料の漏出を防止する、水の漏出及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
[2]前記貯留設備が、配合槽、ホッパー、サイロ、及びバンカーの少なくとも何れかである、上記[1]に記載の水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
[3]前記高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を、前記貯留設備に収容前の鉱物原料に添加して混合する工程を有する、上記[1]又は[2]に記載の水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
[4]前記高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物と、前記鉱物原料を、前記貯留設備内に、交互に且つ層状に、投入する工程を有する、上記[1]又は[2]に記載の水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
[5]前記貯留設備に、前記高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を投入する工程と、続いて、前記鉱物原料を添加する工程を有する、上記[1]又は[2]に記載の水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
[6]前記高吸水性樹脂がポリアクリル酸ナトリウム塩である、上記[1]〜[5]の何れかに記載の水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
[7]前記水溶性高分子化合物がアクリルアミド・アクリル酸アンモニウム共重合物である、上記[1]〜[5]の何れかに記載の水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
本発明によれば、貯留設備での貯留中に鉱物原料に含まれる水分が貯留設備の下部へと移動する現象が抑制され、貯留設備からの水の漏出及び/又は鉱物原料の漏出を簡便に防止することができる。
以下、本発明の漏出防止方法について説明する。
なお、本発明における「漏出防止」とは、まったく漏出しない場合のみならず、一部漏出する場合も含む意味で用いるものとする。
本発明の水の漏出及び/又は鉱物原料の漏出防止方法は、湿潤な鉱物原料と、高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を含む原料混合物を貯留設備に収容することで、貯留設備での貯留中に鉱物原料に含まれる水分が貯留設備の下部へと移動する現象を抑制し、貯留設備からの水の漏出及び/又は鉱物原料の漏出を防止するものである。
湿潤な鉱物原料が、高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物と接触すると、高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物が鉱物原料中の水分を吸水する。これにより、従来、湿潤な鉱物原料を貯留設備に貯留した際に生じた水の漏出及び/又は鉱物原料の漏出を防止することができる。
(鉱物原料)
鉱物原料の種類は、特に限定されるものではなく、例えば、鉄鉱石、焼結鉱、石炭、ダスト、コークス又は石灰石等が挙げられる。これらは、1種単独であっても、2種以上の混合物であってもよい。
また、鉱物原料の形状、大きさ等も、特に限定されるものではないが、本発明の目的の一つは、貯留設備における鉱物原料の漏出を防止するものであることから、漏出しやすい形態の鉱物原料、例えば、粒子1個の粒子径が2mm以下の粒状、粉末状等の鉱物原料に好適に適用される。
本発明で言う「湿潤な鉱物原料」とは、スラリー状態ではないが、水を含んだ鉱物原料であり、ベルトコンベヤで固形物として搬送可能なものを指す。すなわち、ベルトコンベヤでは搬送困難な、水分が多い泥状又は液状の流動物であるスラリーとは区別される。湿潤状態の鉱物原料中の含水分は、該鉱物原料の種類や性状によって異なり、一概には定めることはできないが、例えば、石炭の場合には、含水率が約1〜30質量%のとき湿潤状態であると言え、約30質量%を超えるときスラリー状態と言える。
鉱物原料中の含水分は、その由来は特に限定されるものではなく、原料自体に由来するものでもよく、あるいはまた、搬送や保管中に接触した雨や粉塵防止のための散水等の水でもよい。
(高吸水性樹脂)
高吸水性樹脂は、JIS K7223(1996)及びJIS K7224(1996)で定義される、「水を高度に吸収して、膨潤する樹脂で、架橋構造の親水性物質で水と接触することにより吸水し、一度吸水すると圧力をかけても離水しにくい特徴を持っている」ものである。すなわち、吸水量が多く、保水性に優れた樹脂である。
高吸水性樹脂の種類は、合成樹脂系及び天然物由来系のいずれでもよく、特に限定されるものではないが、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸塩、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリアルキレンイミン、ポリオキシアルキレン、ポリマレイン酸、及びこれらを構成する単量体のいずれかを含む共重合体等が挙げられる。なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味する。
ポリ(メタ)アクリル酸塩を構成する単量体としては、(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム、(メタ)アクリル酸アンモニウム等が挙げられる。
ポリ(メタ)アクリル酸エステルを構成する単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル等が挙げられる。
ポリアルキレンイミンを構成する単量体としては、エチレンイミン、メチルエチレンイミン等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンを構成する単量体としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等が挙げられる。
前記共重合体を構成する他の単量体としては、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン等が挙げられる。
高吸水性樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。入手容易性及び高い吸水能等の観点から、ポリアクリル酸又はポリアクリル酸ナトリウム塩が好適に用いられ、ポリアクリル酸ナトリウム塩が特に好ましい。
また、高吸水性樹脂は、他の吸水剤と併用してもよい。他の吸水剤としては、シリカゲル、ゼオライト、活性炭等が挙げられる。
高吸水性樹脂の性状は、鉱物原料表面に均一に接触させること、また、取り扱い容易性等の観点から、鉱物原料と同等以下の粒径の粒状又は粉末状であることが好ましい。
鉱物原料に接触させる高吸水性樹脂の量は、鉱物原料及び高吸水性樹脂の種類、性状等に応じて適宜調整される。鉱物原料の用途における所望の物性を損なうことなく、鉱物原料の表面の含水分を十分に低下させる観点、また、コスト等の観点から、例えば、湿潤な鉱物原料100質量部に対して、0.001〜2質量部であることが好ましく、より好ましくは0.01〜2質量部、さらに好ましくは0.1〜1質量部である。
高吸水性樹脂の量を、鉱物原料100質量部に対し0.001質量部以上とすることで、鉱物原料に起因する水分を十分に吸水することができる。
高吸水性樹脂が過剰量となると、後の燃焼工程で灰分が多く発生し、環境、経済の面から好ましくないが、高吸水性樹脂の量を、鉱物原料100質量部に対し2質量部以下とすることで燃焼工程における灰分量を抑制することができる。
(水溶性高分子化合物)
水溶性高分子化合物も、前記の高吸水性樹脂と同様に、吸水量が多く保水性に優れる特性を備える。本発明において水溶性とは、25℃の水100gに対して、0.01g以上溶解することをいう。
水溶性高分子化合物は、人工的につくられる合成高分子化合物でも、天然に存在する天然高分子化合物でも良く、例えば、合成水溶性高分子化合物、半合成水溶性高分子化合物及び天然水溶性高分子化合物等が挙げられる。
合成水溶性高分子化合物としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン又はその塩、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルメチルエーテル;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸アミド、マレイン酸イミド、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸等の共重合物又はその塩等が挙げられる。この塩としては、例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩等が挙げられる。
半合成水溶性高分子化合物としては、ビスコース、メチルセルロース、カチオン化セルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体;アルファ化デンプン、カルボキシルデンプン、ジアルデヒドロデンプン、カチオン化デンプン、デキストリン、ブリティッシュゴム等のデンプン誘導体;カチオン化グアーガム、アニオン化グアーガム、メチルグリコールキトサン等が挙げられる。
天然水溶性高分子化合物としては、デンプン、マンナン、グアーガム、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、ローカストビーンガム、ペクチン、デキストラン、ゼラチン、ラムザンガム、ジェランガム等が挙げられる。
水溶性高分子化合物は、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性の何れでもよい。このうち、魚類への毒性が少ないアニオン性及びノニオン性が好ましく、更にアニオン性が好ましい。
水溶性高分子化合物は、合成水溶性高分子化合物であることが好ましい。合成水溶性高分子化合物としては、アニオン性モノマーとノニオン性モノマーの1種又は2種以上を構成成分とする単独重合体又は共重合体が好適である。アニオン性基(アニオン性モノマー)としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボン酸(モノマー);スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸等のスルホン酸(モノマー)等が例示される。また、ノニオン性基(ノニオン性モノマー)としては、例えば、アクリルアミド(モノマー)やメタクリルアミド(モノマー)等が例示される。合成水溶性高分子化合物としては、アクリル酸系及び/又はアクリルアミド系ポリマーが更に好ましい。アクリル酸系及び/又はアクリルアミド系ポリマーとしては、例えば、アクリル酸単重合物、アクリルアミド単独重合物、アクリル酸/アクリルアミド共重合物、ポリアクリルアミドの部分加水分解物、アクリル酸/アクリルアミド/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリル酸/マレイン酸共重合物又はその塩、等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。このうち、アクリル酸/アクリルアミド共重合物、アクリルアミド単独重合物、ポリアクリルアミドの部分加水分解物は、何れも高分子量であり、本発明の用途に好適に用いられる。
前記アクリルアミド系又はアクリル酸系ポリマーの平均分子量は、好ましくは1,000,000〜10,000,000、より好ましくは5,000,000〜9,000,000(固有粘度法)とするのが好適である。
また、アニオン性高分子の場合、前記アクリル酸系及び/又はアクリルアミド系ポリマーを生成する際のアクリル酸単位の含有量は、使用する単量体の全合計量(100モル%)に対して、好ましくは5モル%以上、より好ましくは20〜100モル%とするのが好適である。
前記水溶性高分子化合物を使用するときの状態としては、特に限定されず、粉末状、液体状又はエマルジョン状で使用するのが好適である。特に処理対象の水分を増加させずに使用できる粉末状とエマルジョン状で使用するのが好適である。W/O型エマルジョン状の水溶性高分子化合物は、公知の手法(例えば、特公昭52−039417号公報、特開昭51−41090号公報)にて製造することができる。
水溶性高分子化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。アクリル酸/アクリルアミド共重合物、アクリルアミド単独重合物、ポリアクリルアミドの部分加水分解物は、何れも高分子量であり、本発明の用途に好適に用いられる。
(貯留設備)
本発明で言う貯留設備とは、他の設備に原料を移すための設備や原料を貯めておく設備を意味する。例えば、配合槽、ホッパー、サイロ、バンカー等があげられる。
湿潤な鉱物原料をこれらの貯留設備で貯留した場合、貯留中に鉱物原料に含まれる水分が貯留設備の下部へと移動する。その結果、水分が貯留設備から漏出したり、下部の鉱物原料の含水率が上昇して貯留中の鉱物原料が貯留設備から漏出しやすく、不都合であった。
これに対して、本発明によれば、貯留設備での貯留中に鉱物原料に含まれる水分が貯留設備の下部へと移動する現象が抑制され、貯留設備からの水の漏出及び/又は鉱物原料の漏出を簡便に防止することができる。
(原料混合物)
原料混合物は、湿潤な鉱物原料と、高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物の混合物である。
高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物が湿潤な鉱物原料と接触することにより、鉱物原料中の含水分の少なくとも一部が高吸水性樹脂に吸収され、鉱物原料の表面の含水分が低減して、貯留中に鉱物原料に含まれる水分が貯留設備の下部へと移動する現象が抑制される。なお、移送設備の接触面に対する付着性が抑制されればよく、鉱物原料中の含水分の全量が、高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物に吸収される必要はない。
原料混合物を得る方法は、特に限定されるものではないが、湿潤な鉱物原料と高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物とが均一に混合されて、相互に接している状態の原料混合物が得られることが好ましい。
例えば、鉱物原料を貯留設備に投入する前に鉱物原料に高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を添加して攪拌混合する方法、貯留設備に鉱物原料よりも先に高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を添加する方法、貯留設備に鉱物原料が多少残った状態で高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を添加する方法、鉱物原料を貯留設備に入る際、同時に高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を添加する方法、鉱物原料と高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を交互に重ねて添加する方法等が挙げられる。
鉱物原料と混合することなく高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を添加するのみでも本発明の効果を発揮することはできるが、高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を、鉱物原料に添加した後に撹拌混合すると、鉱物原料の表面に高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物が均一に付着した、全体的に均一な原料混合物が得られる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。
[漏出試験]
(実施例1)
湿潤な石炭(含水率26質量%、粒径2mm以下)1000gに対して、高吸水性樹脂として「クリラインS−200」(栗田工業株式会社製;ポリアクリル酸ナトリウム)を0.01質量%を添加して、均一に撹拌混合し、原料混合物試料を調製した。高吸水性樹脂の添加は、粉体散布装置(株式会社ブレス、ブレスライダー40)を用いて、高吸水性樹脂を石炭に添加する手法で行った
電動フルイ(「ANF−30」、日陶科学株式会社製)の上部に、フルイに代えて、模擬ホッパー(投入口:200mm×200mm、排出口:30mm×50mmの逆四角錘台状外形;鋼製)を取り付けた振動試験装置を用いて、原料混合物試料の漏出試験を行った。
漏出試験は、振動試験装置の模擬ホッパーに、調製した原料混合物試料を投入し、15分間静置して、その静置時間内にホッパー下部から滴り落ちた水分量(漏水量)を測定することにより行った。
なお、石炭の含水率は、約20gの石炭について、質量(A)を測定し、また、これを105℃の乾燥器で2時間乾燥した後の質量(B)を測定し、その減量(A−B)を含水量とみなして、下記式から算出した。
含水率[%]=(A−B)/A×100
(実施例2〜3)
高吸水性樹脂の添加濃度を下記表1に示すように変更し、それ以外は実施例1と同様にして、原料混合物試料の排出時間を測定した。
(実施例4)
高吸水性樹脂を水溶性高分子化合物(アクリルアミド・アクリル酸アンモニウム共重合物(分子量800万(固有粘度換算)、アクリル酸アンモニウム単量体35モル%))に変更し、それ以外は実施例3と同様にして、原料混合物試料の排出時間を測定した。
(実施例5)
湿潤な石炭(含水率26質量%、粒径2mm以下)1000gを5分割し、振動試験装置ホッパー部に石炭、薬品、石炭、薬品…の順で層状に投入して原料混合物試料を調製した。それ以外は実施例3と同様にして、原料混合物試料の排出時間を測定した。
(実施例6)
振動試験装置ホッパー部に高吸水性樹脂を投入した後に、湿潤な石炭(含水率26質量%、粒径2mm以下)1000gを投入して原料混合物試料を調製した。それ以外は実施例3と同様にして、原料混合物試料の排出時間を測定した。
(比較例1)
実施例1において、高吸水性樹脂及び水溶性高分子化合物の何れも添加せずに、それ以外は実施例1と同様にして、ホッパー部から滴り落ちた水分量を測定した。
(比較例2)
高吸水性樹脂をシリカゲルに変更し、それ以外は実施例3と同様にして、原料混合物試料の排出時間を測定した。
(比較例3)
高吸水性樹脂をアルカンスルホン酸ナトリウムに変更し、それ以外は実施例3と同様にして、原料混合物試料の排出時間を測定した。
上記各実施例及び各比較例の水分漏出量(漏水量)を評価した結果を表1にまとめて示す。
Figure 0006780526
表1に示した結果から分かるように、湿潤な石炭にポリアクリル酸ナトリウムもしくはアクリルアミド・アクリル酸アンモニウム共重合物を添加することにより、振動試験装置ホッパー部からの漏水がなくなること(実施例2〜4、5〜6)、もしくは、ブランクと比較して30%以下に抑制されること(実施例1)が確認された。

Claims (7)

  1. 粒子径が2mm以下であって、含水率が1〜30質量%の湿潤な石炭を含む鉱物原料と、高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を含む原料混合物を、配合槽、ホッパー、サイロ、及びバンカーの少なくともいずれかである貯留設備であって、下方にベルトコンベアが配置された貯留設備に収容し、前記貯留設備からの水の漏出及び/又は鉱物原料の漏出を防止する、水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
  2. 前記高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を、前記貯留設備に収容前の鉱物原料に添加して混合する工程を有する、請求項1に記載の水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
  3. 前記高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物と、前記鉱物原料を、前記貯留設備内に、交互に且つ層状に、投入する工程を有する、請求項1に記載の水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
  4. 前記貯留設備に、前記高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を投入する工程と、 続いて、前記鉱物原料を添加する工程を有する、請求項1に記載の水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
  5. 前記原料混合物が、前記鉱物原料100質量部に対して、0.01〜1質量部の量の高吸水性樹脂及び/又は水溶性高分子化合物を含む、請求項1〜4の何れか1項に記載の水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
  6. 前記高吸水性樹脂がポリアクリル酸ナトリウム塩である、請求項1〜5の何れか1項に記載の水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
  7. 前記水溶性高分子化合物がアクリルアミド・アクリル酸アンモニウム共重合物である、請求項1〜5の何れか1項に記載の水及び/又は鉱物原料の漏出防止方法。
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