JP5363725B2 - レンズ鏡筒およびレンズ支持構造 - Google Patents
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一方、デジタルカメラの分野においては、携帯性能の向上のため、本体の小型化に対する要求がある。このため、本体の小型化に大きく貢献すると考えられる、レンズ鏡筒と撮像素子とを備える撮像装置の小型化が求められている。撮像装置を小型化するために、ズームレンズ系の途中で光路を折り曲げる、いわゆる屈曲光学系の提案が行われている(例えば、特許文献1〜4を参照)。
例えば、第1レンズ群が正の屈折力を有している場合(いわゆるプラスリードタイプの撮像光学系の場合)、大きな変倍比を実現しやすい反面、レンズの数量が多くなり、レンズ鏡筒の小型化には不利である。
このように、第1レンズ群が負の屈折力を有している場合、レンズ鏡筒の小型化および広角化を実現しやすい。
また、絞りユニットは複数の絞り羽根を有しているが、レンズから絞り羽根まで、ある程度の距離が確保されているため、レンズおよび絞りユニットを含むレンズ支持構造の小型化が困難となっている。
第3の発明に係るレンズ鏡筒は、第1または第2の発明に係るレンズ鏡筒において、光路遮断ユニットは、第2光軸に沿った光路を開放および遮断できるように設けられた光路遮断機構と、光路遮断機構を駆動する遮断駆動モータと、を有している。遮断駆動モータは、第2光軸に沿った方向において光路遮断機構よりも第1レンズ群側に配置されている。
第6の発明に係るレンズ鏡筒は、第1から第5のいずれかの発明に係るレンズ鏡筒において、第1レンズ群は、全体として負の屈折力を有している。
また、本発明に係るレンズ支持構造では、小型化を実現できる。
図1および図2を用いて本発明の一実施形態に係るデジタルカメラ1について説明する。図1および図2にデジタルカメラ1の概略斜視図を示す。
デジタルカメラ1は被写体の画像を取得するためのカメラであり、高倍率化および小型化のために屈曲光学系が採用されている。
デジタルカメラ1による撮影時に被写体側を向く面をカメラ本体2の前面、その反対側の面を背面とする。被写体の鉛直方向上下とデジタルカメラ1で撮像される長方形の像(一般には、アスペクト比(長辺対短辺の比)が3:2、4:3、16:9など)の短辺方向上下とが一致するように撮影を行う場合に、鉛直方向上側に向く面を上面、その反対側の面を下面とする。さらに、被写体の鉛直方向上下とデジタルカメラ1で撮像される長方形の像の短辺方向上下とが一致するように撮影を行う場合に、被写体側から見て左側にくる面を左側面、その反対側の面を右側面とする。なお、以上の定義は、デジタルカメラ1の使用姿勢を限定するものではない。
なお、デジタルカメラ1の6面だけでなく、デジタルカメラ1に配置される各構成部材の6面も同様に定義する。すなわち、デジタルカメラ1に配置された状態の各構成部材の6面に対して、上述の定義が適用される。
以下、それぞれの図面において、このXYZ座標系を基準として説明を行う。すなわち、それぞれの図面におけるX軸正方向、Y軸正方向、Z軸正方向は、それぞれ同じ方向を示している。
図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は主に、各ユニットを収容するカメラ本体2と、被写体の光学像を形成するレンズ鏡筒3と、撮像ユニット90と、を備えている。撮像ユニット90は、光学像を画像信号に変換する撮像素子91を有しており、撮像素子91としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−oxide Semiconductor)センサ等が挙げられる。
図3〜図21を用いて、レンズ鏡筒3の構成について説明する。図3および図4はレンズ鏡筒3の概略斜視図である。図5はレンズ鏡筒3の正面図である。図6はレンズ鏡筒3の背面図である。図7および図8はレンズ鏡筒3の側面図である。図5〜図8ではレンズ鏡筒3の内部構造が分かるように、本体枠70の一部が省略されている。
図9に示すように、撮像光学系Oは、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、を有している。
第1レンズ群G1は、全体として負の屈折力を有するレンズ群であり、被写体から第1光軸A1に沿って入射する光束を取り込むように設けられている。具体的には、第1レンズ群G1は、第1支持枠10により支持されており、第1レンズL1と、プリズムPR(屈曲光学素子の一例)と、第2レンズL2と、第3レンズL3と、を有している。第1レンズL1は第1光軸A1を有しており、第2レンズL2および第3レンズL3は第1光軸A1と概ね直交する第2光軸A2を有している。プリズムPRは、例えば内部反射プリズムであり、第1光軸A1に沿って入射した光束を第2光軸A2に沿った方向に反射する反射面PR1を有している。
第4〜第7レンズL4〜L7の光軸が第2光軸A2と概ね一致するように、第4〜第7レンズL4〜L7は第2支持枠20に支持されている。第2支持枠20が本体枠70に対して第2光軸A2に沿った方向に移動可能なように設けられており、第4〜第7レンズL4〜L7は広角端から望遠端にかけて第2光軸A2に沿った方向に一体となって移動する。このため、第2レンズ群G2は撮像光学系Oの変倍を行う変倍群として機能し得る。
以上に説明した撮像光学系Oは、各支持枠により支持されている。具体的には、図5〜図8に示すように、第1レンズ群G1は第1支持枠10に例えば接着により固定されている。第1支持枠10は本体枠70のZ軸方向正側端部に固定されている。第1支持枠10は、第1支持枠本体11と、前方部12と、を有している。図12に示すように、第1支持枠本体11には第1レンズ群G1のプリズムPR、第2レンズL2および第3レンズL3が固定されている。前方部12には第1レンズL1が固定されている。
前方部12は、第2光軸A2に沿った方向に突出する第1突出部12aと、第1光軸A1に沿った方向に突出する第2突出部12bと、を有している。第1突出部12aは前方プレート71のY軸方向負側に配置されている。前方プレート71はZ軸方向負側に窪んだ凹部71aを有している。凹部71aには第2突出部12bが挿入されている。
第2レンズ群G2は、第2支持枠20に例えば接着により固定されている。本体枠70には第1案内シャフト59および第2案内シャフト69が固定されている。これらの第1案内シャフト59および第2案内シャフト69により、第2支持枠20は第2光軸A2に沿って移動可能なように支持されている。
第2支持枠20は第1駆動ユニット50により駆動される。具体的には、第1駆動ユニット50は、第1駆動モータ51と、第1駆動モータ51により回転駆動される第1リードスクリュー52(第1駆動シャフトの一例)と、第1駆動モータ51および第1リードスクリュー52を支持する第1フレーム53と、を有している。
第1リードスクリュー52には第1駆動部材25が螺合している。第1駆動部材25は第2支持枠本体21により回転可能かつ軸方向に一体で移動するように支持されている。これらの構成により、第1リードスクリュー52が回転すると第2支持枠20が第2光軸A2に沿って移動する。
第2支持枠20には絞りユニット22およびシャッタユニット29が固定されている。絞りユニット22は第2支持枠20の第1レンズ群G1側に固定されており、シャッタユニット29は第2支持枠20の撮像ユニット90側(第1レンズ群G1側と反対側)に固定されている。
さらに、シャッタユニット29には、第2光軸A2に沿った光路上に挿入可能かつ光路から退避可能に設けられた減光フィルタ26(光学素子の一例、図18参照)と、減光フィルタ26を駆動するフィルタ駆動モータ28(素子駆動モータの一例)と、が設けられている。フィルタ駆動モータ28は、第2光軸A2に沿った方向において減光フィルタ26よりも第1レンズ群G1側に配置されている。
図5〜図11に示すように、第3レンズ群G3は、例えば接着により第3支持枠30に固定されている。第3支持枠30は第1案内シャフト59および第2案内シャフト69により第2光軸A2に沿って移動可能なように支持されている。具体的には、第3支持枠30は、第3レンズ群G3が固定される第3支持枠本体31と、第2案内シャフト69と摺動する第3案内部33と、第1案内シャフト59と摺動する第4案内部34と、第2駆動ユニット60で発生した駆動力を受ける第2駆動部材35と、を有している。
第3支持枠30、第1案内シャフト59および第2案内シャフト69により、第3レンズ群G3を移動可能に支持する第2支持機構S2が構成されている。第3支持枠30は、主に第2案内シャフト69により案内される。第1案内シャフト59は第3支持枠30が第2案内シャフト69回りに回転するのを防止している。
第3支持枠30は第2駆動ユニット60により駆動される。具体的には、第2駆動ユニット60は、第2駆動モータ61と、第2駆動モータ61により回転駆動される第2リードスクリュー62(第2駆動シャフトの一例)と、第2駆動モータ61および第2リードスクリュー62を支持する第2フレーム63と、を有している。第2リードスクリュー62には第2駆動部材35が螺合している。第2駆動部材35は第3支持枠本体31により回転可能かつ軸方向に一体で移動するように支持されている。これらの構成により、第2リードスクリュー62が回転すると第3支持枠30が第2光軸A2に沿って移動する。
本体枠70のZ軸方向負側には、レンズ駆動装置40が配置されており、このレンズ駆動装置40により、第4レンズ群G4が第2光軸A2に直交する面内で移動可能なように支持されている。具体的には、レンズ駆動装置40は、ベースプレート43と、ベースプレート43によりY軸方向に移動可能に支持された第5支持枠42と、第5支持枠42によりX軸方向に移動可能に支持された第4支持枠41と、第4支持枠41に固定された電気基板48と、を有している。ベースプレート43は、例えば、図示しない固定部材により本体枠70に固定されている。
また、レンズ駆動装置40は、ピッチ位置センサD1と、ヨー位置センサD2と、を有している。ピッチ位置センサD1は第4支持枠41のピッチ方向の位置を検出するためのセンサである。ヨー位置センサD2は第4支持枠41のヨー方向の位置を検出するためのセンサである。ピッチ位置センサD1およびヨー位置センサD2により、第4支持枠41の位置を検出することができる。
ここで、第2支持枠20および第3支持枠30の移動領域について説明する。
図10に示すように、撮像光学系Oの広角端から望遠端まで、第2支持枠20は第1ストロークM23の範囲内で第2光軸A2に沿って移動する。図10では、第1駆動部材25を基準として第1ストロークM23を示している。第1駆動部材25の第2光軸A2に沿った方向の寸法を第1寸法M22とすると、広角端から望遠端までの範囲内で第1駆動部材25が占める領域は、第1移動領域M21となる。
図10から分かるように、第1移動領域M21は、第2移動領域M31の一部と重なり合っている。さらに、第1ストロークM23は、第2ストロークM33の一部と重なり合っている。これにより、第2光軸A2に沿った方向のレンズ鏡筒3の寸法を短縮できる。
さらに、レンズ鏡筒3は各構成の配置に特徴を有している。具体的には、第2光軸A2に沿った方向から見たとき、第1駆動ユニット50および第2駆動ユニット60は、第2光軸A2を挟むように配置されている。より詳細には、図16〜図21に示すように、第2光軸A2と交差しY軸方向に延びる第1境界線E1を設定した場合、第1駆動ユニット50および第2駆動ユニット60は第1境界線E1を挟んで両側に配置されている。第1駆動ユニット50はレンズ鏡筒3のX軸方向正側の端部に配置されており、第2駆動ユニット60はレンズ鏡筒3のX軸方向負側の端部に配置されている。
さらに、図5および図6に示すように、第1駆動ユニット50の第2光軸と反対側の外側端(より詳細には、第1フレーム53の第1外側端面53a)は、ヨー駆動ユニット82の第2光軸A2と反対側の外側端(より詳細には、第2ヨーク47の第2外側端面47a)と実質的に同じ位置(X軸方向の位置)に配置されている。
また、図5および図6に示すように、第1駆動モータ51は、第2光軸A2に沿った方向において第2駆動モータ61よりも第1レンズ群G1の近くに配置されている。第1駆動モータ51は第2駆動モータ61よりもZ軸方向正側に配置されている。第1駆動モータ51は第1レンズ群G1および第1支持枠10のX軸方向の側方に配置されている。
また、第1駆動ユニット50、第1案内シャフト59およびシャッタ駆動モータ27は、第2境界線E2のY軸方向正側に配置されており、第2駆動ユニット60、第2案内シャフト69およびフィルタ駆動モータ28は、第2境界線E2のY軸方向負側に配置されている。
デジタルカメラ1の動作について説明する。なお、デジタルカメラ1の基本動作は従来のカメラと変わらないため、基本動作の説明は省略する。
(1)撮影時のズーム動作
電源ON時において、例えば撮像光学系Oは広角端(図10に示す状態)に設定されている。ズーム調節レバー14が望遠側に操作されると、ズーム調節レバー14の回転角度および操作時間に応じて、第1駆動ユニット50および第2駆動ユニット60により第2支持枠20および第3支持枠30が第2光軸A2に沿った方向に駆動される。具体的には、第1駆動ユニット50の第1駆動モータ51により第1リードスクリュー52が回転駆動されると、第2支持枠20が第2光軸A2に沿って第1レンズ群G1側に移動する(例えば図11参照)。第2駆動ユニット60の第2駆動モータ61により第2リードスクリュー62が回転駆動されると、第3支持枠30が第2光軸A2に沿って第1レンズ群G1側に移動する(例えば図11参照)。広角端から望遠端にかけて、第2支持枠20はリニアに移動するが、第3支持枠30は途中から撮像ユニット90側へ折り返し、再度第1レンズ群G1側に移動する。
このように、第2レンズ群G2および第3レンズ群G3が第2光軸A2に沿って移動することで、撮像光学系Oの変倍比が大きくなる。
第2支持枠20に固定された絞りユニット22には駆動レバー22bが設けられており、本体枠70の案内部72に形成された案内溝72aに駆動レバー22bの端部が挿入されている。このため、第2支持枠20が第2光軸A2に沿って移動すると、図15(a)および図15(b)に示すように、駆動レバー22bが案内溝72aにより第2光軸A2回りに回転するように案内される。この結果、絞りユニット22は図15(a)に示す絞り状態から図15(b)に示す開放状態までの間で変化し、撮像光学系Oの絞りユニット22による光量の調節が行われる。
振れ検出センサにより検出されたピッチ方向およびヨー方向の振れ量に応じて、レンズ駆動装置40により第4レンズ群G4が駆動される。具体的には、振れ量および位置センサにより検出された位置情報に基づいて、制御ユニット(図示せず)により、第4レンズ群G4のピッチ方向およびヨー方向の駆動量が算出される。この駆動量に応じた電流が第1コイルC11、第2コイルC12および第3コイルC20に流れる。この結果、第4支持枠41がピッチ方向およびヨー方向に駆動され、第4レンズ群G4により画像の振れが生じないように光路が調節される。これにより、デジタルカメラ1の振れに応じて被写体の光学像の位置を調節することができ、画像の振れを補正できる。
レンズ鏡筒3の特徴は以下の通りである。
(1)
このレンズ鏡筒3では、第1レンズ群G1が全体として負の屈折力を有しているため、例えば正の屈折力を有している場合に比べて、広角化に有利である。
それに加えて、第2支持枠20が移動する第1移動領域M21の一部が、第3支持枠30が移動する第2移動領域M31と重なり合っているため、レンズ鏡筒3の第2光軸に沿った方向の寸法が短縮できる。
このように、このレンズ鏡筒3では、広角化および小型化を図ることができる。
第1駆動ユニット50および第2駆動ユニット60が第2光軸A2を挟むように配置されているため、第2光軸A2に沿った方向から見たときに、レンズ鏡筒3全体がX軸方向に長くなり、Y軸方向の寸法が短くなる。これにより、レンズ鏡筒3の薄型化を実現できる。
第2光軸A2に沿った方向から見たとき、第1駆動ユニット50がヨー駆動ユニット82と重なりあっており、第2駆動ユニット60がピッチ駆動ユニット81と重なり合っている。このため、第1駆動ユニット50および第2駆動ユニット60が並んでいる方向とは異なる方向(例えば、Y軸方向)にピッチ駆動ユニット81およびヨー駆動ユニット82が突出するのを抑制できる。これにより、レンズ鏡筒3のY軸方向の寸法を短縮することができ、レンズ鏡筒3の薄型化を実現できる。
第2光軸A2に沿った方向から見たとき、第1駆動ユニット50の第1フレーム53の第1外側端面53aがヨー駆動ユニット82の第2ヨーク47の第2外側端面47aと実質的に同じX軸方向位置に配置されている。このため、第1駆動ユニット50が配置されている側のレンズ鏡筒3の側方部分に無駄な空間が形成されにくくなる。これにより、各ユニットを効率よく配置することができ、レンズ鏡筒3をさらに小型化することができる。
また、ヨー駆動ユニット82周辺の空間に余裕があれば、より大型の駆動ユニットをヨー駆動ユニット82として採用することができ、レンズ鏡筒3の小型化を実現しつつ第4レンズ群G4の駆動状態をより安定させることができる。
また、第2光軸A2に沿った方向から見たとき、第2駆動ユニット60の第2フレーム63の第3外側端面63aがピッチ駆動ユニット81の第1ヨーク46の第4外側端面46aと実質的に同じ位置に配置されている。このため、第2駆動ユニット60が配置されている側のレンズ鏡筒3の側方部分に無駄な空間が形成されにくくなる。これにより、各ユニットを効率よく配置することができ、レンズ鏡筒3をさらに小型化することができる。
ここで、「第2駆動ユニット60の第3外側端面63aがピッチ駆動ユニット81の第4外側端面46aと実質的に同じ位置に配置されている」状態は、第3外側端面63aおよび第4外側端面46aが完全に同じ位置に配置されている状態の他に、レンズ鏡筒3の小型化を図ることができる程度に第3外側端面63aおよび第4外側端面46aがずれている状態も含んでいる。
第1駆動モータ51が第2支持枠20の第1レンズ群G1側に配置されており第2駆動モータ61が第3支持枠30の第1レンズ群G1側に配置されている。このため、第1レンズ群G1周辺の空間を有効利用することができ、第2光軸A2に沿った方向のレンズ鏡筒3の小型化を実現できる。
特に、第3レンズ群G3の第1レンズ群G1側と反対側に別の第4レンズ群G4およびレンズ駆動装置40が配置されている場合、レンズ駆動装置40が第1駆動モータ51および第2駆動モータ61による磁界の変化の影響を受けにくくなり、レンズ駆動装置40の駆動が阻害されにくくなる。
第1駆動モータ51が第2駆動モータ61よりも第1レンズ群G1の近くに配置されているため、第1駆動モータ51により駆動される第2レンズ群G2を第1レンズ群G1にさらに近づけることができる。また、第2駆動モータ61のZ軸方向正側の空間を有効利用することができる。
第1光軸A1に沿った方向から見たとき、第1支持枠10および本体枠70の一部が重なり合っているため、第1光軸A1に沿った方向から第1レンズ群G1に入射する光の一部が、第1支持枠10と本体枠70との間に形成された隙間から内部に漏れ込むのを抑制できる。すなわち、このレンズ鏡筒3では、光学性能の低下を抑制できる。特に、前面から見たときに上記特徴を備えているため、前面側、すなわち被写体側から入射する光の一部が、第1支持枠10と本体枠70との間に形成された隙間から内部に漏れ込むのをさらに抑制できる。
さらに、第1支持枠10の第2突出部12bが前方プレート71の凹部71aに挿入されているため、前方プレート71の端部を第2突出部12bにより覆うことができ、光の漏れ込みをさらに抑制できる。
レンズ駆動装置40において、被駆動部材として機能する電気基板48が第4支持枠41の第1レンズ群G1側に配置されているため、第1レンズ群G1側と反対側に配置されている場合に比べて、ピッチ駆動ユニット81およびヨー駆動ユニット82の位置が第1レンズ群G1側に移動する。このため、レンズ駆動装置40のZ軸方向負側であってX軸方向の両端に空間が確保できる。そして、レンズ鏡筒3をカメラ本体2に固定する際に、この空間を有効利用できる。例えば、この空間にビスなどの固定部材を配置できる。これにより、レンズ駆動装置40の配置の効率を高めることができる。
また、ピッチ駆動ユニット81およびヨー駆動ユニット82の位置が第3支持枠30にさらに近くなり、レンズ鏡筒3全体の配置の効率も高めることができる。
絞りユニット22およびシャッタユニット29が第2支持枠20に固定されているため、第2支持枠20、絞りユニット22およびシャッタユニット29で第1駆動ユニット50を共有することができ、絞りユニット22およびシャッタユニット29のために別の駆動ユニットを設ける必要がない。これにより、このレンズ鏡筒3では、構成の簡素化が可能となり、製造コストを低減することができる。
絞りユニット22が第2支持枠20の第1レンズ群G1側に配置されているため、第1レンズ群G1(特に、プリズムPR)を小さくでき、レンズ鏡筒3の小型化が可能となる。
(12)
シャッタユニット29が第2支持枠20の第1レンズ群G1側と反対側に配置されているため、第2レンズ群G2が第1レンズ群G1の近くまで移動することができる。これにより、変倍比をかせぐことができ、レンズ鏡筒3の小型化および高倍率化を実現できる。
第2光軸A2に沿った方向においてシャッタ駆動モータ27がシャッタ機構29aよりも第1レンズ群G1側に配置されているため、シャッタ駆動モータ27がレンズ駆動装置40と干渉するのを防止できる。言い換えると、シャッタ機構29aの第1レンズ群G1側の空間を有効利用できる。これにより、レンズ鏡筒3の小型化を実現できる。
本体枠70が案内部72を有しているため、第2支持枠20が第2光軸に沿った方向に直進運動すると、案内部72の案内溝72aにより、駆動レバー22bが第2光軸A2回りに回転し、絞り機構22aに回転力が作用する。このため、第1駆動ユニット50を絞りユニット22の開閉駆動に利用することができ、絞りユニット22用の駆動ユニットを省略することができる。これにより、このレンズ鏡筒3では、構成の簡略化を実現でき、小型化あるいは製造コストの低減を図ることができる。
第4レンズL4の凸面L4aの少なくとも一部が絞りユニット22の開口内に配置されているため、絞りユニット22を第4レンズL4の近くに配置することができる。これにより、第4レンズL4および絞りユニット22の全長を短縮することができ、レンズ鏡筒3の小型化を実現できる。また、第2レンズ群G2が第1レンズ群G1の近くまで移動することができる。これにより、変倍比をかせぐことができ、レンズ鏡筒3の小型化および高倍率化を実現できる。
第2光軸A2に沿った方向から見たとき、シャッタ駆動モータ27およびフィルタ駆動モータ28が第2光軸A2を挟むように配置されているため、シャッタユニット29がX軸方向に長くなり、シャッタユニット29がY軸方向に短くなる。これにより、レンズ鏡筒3の薄型化を実現できる。
第2光軸A2に沿った方向から見たとき、第1案内シャフト59および第2案内シャフト69が第2光軸A2を挟むように配置されているため、レンズ鏡筒3のX軸方向の寸法が長くなり、レンズ鏡筒3のY軸方向の寸法が短くなる。これにより、レンズ鏡筒3の薄型化を実現できる。
第2光軸A2に沿った方向から見たとき、第1案内シャフト59がフィルタ駆動モータ28の近くに配置されており、第2案内シャフト69がシャッタ駆動モータ27の近くに配置されている。このため、レンズ鏡筒3のX軸方向の寸法が長くなり、レンズ鏡筒3のY軸方向の寸法が短くなる。これにより、レンズ鏡筒3の薄型化を実現できる。
シャッタ駆動モータ27と第2案内シャフト69とは、第1光軸A1および第2光軸A2を含む面に対して一方の側(X軸方向正側)に配置され、フィルタ駆動モータ28と第1案内シャフト59とは、第1光軸A1および第2光軸A2を含む面に対して他方の側(X軸方向負側)に配置されている。そして、第1光軸A1に沿った方向であってシャッタ駆動モータ27が第2案内シャフト69よりも手前に配置される側(Y軸方向正側)から見たとき、第1案内シャフト59はフィルタ駆動モータ28よりも手前(Y軸方向正側)に配置されている。このため、レンズ鏡筒3のY軸方向の寸法が短くなる。
従来のレンズの接着方法は、例えば支持枠と第1レンズとの間に第2レンズを挟み込み、第1レンズを支持枠に接着固定している。この場合、第2レンズが接着されていないため、第2レンズが完全に固定されず、支持枠に対して第2レンズが動くおそれがある。
しかし、図13、図14(a)および図14(b)に示すように、このレンズ鏡筒3では、第2支持枠20に2種類の第1接着溝21bおよび第2接着溝21cが形成されているため、第5レンズL5と第6レンズL6とを第2支持枠20に別々に接着固定することができる。これにより、第5レンズL5および第6レンズL6の相対位置がずれることがなく、簡素な構成により光学性能の低下を抑制できるレンズ保持構造を実現できる。
本発明に係るレンズ鏡筒は、前述の実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の修正および変更が可能である。
(1)
前述のレンズ鏡筒3は、デジタルカメラだけでなく、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの撮像装置にも適用可能である。
前述の実施形態では、レンズ駆動装置40が異なる位置に配置されたピッチ駆動ユニット81およびヨー駆動ユニット82を有しているが、これらの駆動ユニットが一体となって配置されている場合も考えられる。この場合、第2光軸A2に沿った方向から見たときに、第1駆動ユニット50または第2駆動ユニット60がこの一体となった駆動ユニットと重なり合っていれば、レンズ鏡筒3の薄型化を実現できる。
また、ピッチ駆動ユニット81およびヨー駆動ユニット82が、さらに複数の駆動ユニットから構成されていてもよい。
第1駆動ユニット50および第2駆動ユニット60は、電磁アクチュエータなどの他の駆動ユニットであってもよい。
前述の実施形態では、第1案内シャフト59およびフィルタ駆動モータ28は第1境界線E1のX軸方向負側に配置されており、第2案内シャフト69およびシャッタ駆動モータ27は第1境界線E1のX軸方向正側に配置されているが、これらの配置をX軸方向に反転してもよい。すなわち、第1案内シャフト59およびフィルタ駆動モータ28が第1境界線E1のX軸方向正側に配置されており、第2案内シャフト69およびシャッタ駆動モータ27が第1境界線E1のX軸方向負側に配置されていてもよい。
また、前述の実施形態では、第1案内シャフト59およびシャッタ駆動モータ27は第2境界線E2のY軸方向正側に配置されており、第2案内シャフト69およびフィルタ駆動モータ28は第2境界線E2のY軸方向負側に配置されているが、これらの配置をY軸方向に反転してもよい。すなわち、第1案内シャフト59およびシャッタ駆動モータ27が第2境界線E2のY軸方向負側に配置されており、第2案内シャフト69およびフィルタ駆動モータ28が第2境界線E2のY軸方向正側に配置されていてもよい。
2 カメラ本体
3 レンズ鏡筒
10 第1支持枠
12 前方部
12a 第1突出部
20 第2支持枠
21 第2支持枠本体
22 絞りユニット(光量調節ユニット)
22a 絞り機構(絞り部材)
23 第1案内部
24 第2案内部
25 第1駆動部材
26 減光フィルタ(光学素子)
27 シャッタ駆動モータ(遮断駆動モータ)
28 フィルタ駆動モータ(素子駆動モータ)
29 シャッタユニット(光路遮断ユニット)
30 第3支持枠
40 レンズ駆動装置(光学素子駆動装置)
41 第4支持枠
50 第1駆動ユニット
51 第1駆動モータ
52 第1リードスクリュー(第1駆動シャフト)
53 第1フレーム
60 第2駆動ユニット
61 第2駆動モータ
62 第2リードスクリュー(第2駆動シャフト)
63 第2フレーム
70 本体枠
71 前方プレート
72 案内部
72a 案内溝
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
Claims (6)
- 被写体の光学的な像を形成するレンズ鏡筒であって、
前記被写体の方から第1光軸に沿って進む光束を取り込むレンズ群であって、前記第1光軸に沿って入射した光束を前記第1光軸に交差する第2光軸に沿った方向に屈曲させる屈曲光学素子を有する、第1レンズ群と、
前記第1レンズ群を透過した光束を取り込む第2レンズ群と、
前記第2レンズ群を透過した光束を取り込む第3レンズ群と、
前記第1レンズ群を支持する第1支持枠と、
前記第2光軸に沿った方向に前記第1レンズ群に対して移動可能なように前記第2レンズ群を支持する機構であって、前記第2レンズ群を支持する第2支持枠を有する、第1支持機構と、
前記第2光軸に沿った方向に前記第2レンズ群が移動するように、前記第2支持枠に駆動力を与える第1駆動ユニットと、
前記第2レンズ群を透過する光の量あるいは前記第2レンズ群から出射する光の量を調節するための機構であって、前記第2支持枠に固定された光量調節ユニットと、
前記第2光軸に沿った光路を開放および遮断するための機構であって、前記第2支持枠に固定された光路遮断ユニットと、
を備え、
前記光量調節ユニットと前記光路遮断ユニットとは、前記第2支持枠に固定され一体化された状態で前記第2支持枠とともに前記第2光軸に沿った方向において移動する、
レンズ鏡筒。 - 前記光量調節ユニットは、前記第2光軸に沿った方向において前記第2支持枠の前記第1レンズ群側に配置されているとともに、
前記光路遮断ユニットは、前記第2光軸に沿った方向において前記第2支持枠の前記第1レンズ群側と反対側に配置されている、
請求項1に記載のレンズ鏡筒。 - 前記光路遮断ユニットは、前記第2光軸に沿った光路を開放および遮断できるように設けられた光路遮断機構と、前記光路遮断機構を駆動する遮断駆動モータと、を有しており、
前記遮断駆動モータは、前記第2光軸に沿った方向において前記光路遮断機構よりも前記第1レンズ群側に配置されている、
請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。 - 前記第1支持機構が設けられた本体枠をさらに備え、
前記光量調節ユニットは、前記第2光軸回りの回転力を利用して開度を調節可能な光量調節機構と、前記光量調節機構に前記回転力を伝達可能なように設けられた伝達部材と、を有しており、
前記本体枠は、前記本体枠に対する前記第2光軸に沿った方向への前記第2支持枠の直進運動を、前記第2光軸回りの前記伝達部材の回転運動に変換する案内部を有している、
請求項1から3のいずれかに記載のレンズ鏡筒。 - 前記伝達部材は、前記光量調節機構から前記第2光軸に直交する方向へ延びており、
前記案内部は、前記伝達部材が挿入され前記第2光軸に沿った方向に対して傾斜している案内溝を有している、
請求項4に記載のレンズ鏡筒。 - 前記第1レンズ群は、全体として負の屈折力を有している、
請求項1から5のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
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