JP2011154347A - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Abstract

【課題】さらなる小型化を実現できるレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒3は、光学系Oと、補正レンズ支持機構290と、補正駆動ユニット289と、退避レンズ枠250と、退避駆動機構295と、を有している。光学系Oは補正レンズ群G3bと退避レンズ群G3aとを有している。補正レンズ支持機構290は補正レンズ群G3bを光学系Oの光軸Aに直交する方向に移動可能に支持する。補正駆動ユニット289は、補正レンズ群G3bが光軸Aに直交する方向に移動するように補正レンズ支持機構290を駆動する。退避レンズ枠250は退避レンズ群G3aを第1退避位置P1に退避可能に支持する。退避駆動機構295は、退避レンズ群G3aが第1退避位置P1に退避するように退避レンズ枠250を駆動する。
【選択図】図19

Description

ここに開示される技術は、レンズ鏡筒に関する。
近年、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−oxide Semiconductor)センサなどの撮像素子を用いて、光学像を電気信号に変換し、電気信号をデジタル化して記録するデジタルカメラが普及している。
このようなデジタルカメラにおいては、CCDやCMOSセンサの高画素化などだけでなく、それらの撮像素子に光学像を結像させるレンズ鏡筒に対しても高性能化が求められている。具体的には、より高倍率なズームレンズ系を搭載し、かつ撮影時に像振れの補正ができる高性能なレンズ鏡筒が求められている。更に、高品位な動画撮影すなわち、静かで長時間撮影が可能な、静音性、消費電力の小さいレンズ鏡筒が求められている。
一方、デジタルカメラの分野においては、携帯性能の向上のため、本体の小型化に対する要求がある。このため、本体の小型化に大きく貢献すると考えられる、レンズ鏡筒の小型化が求められている。
そこで、従来から様々なレンズ鏡筒が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2008−46504号公報
特許文献1に記載のレンズ鏡筒では、退避レンズ10を光路外に退避させ、沈胴状態でレンズ鏡筒の光軸方向の寸法を小さくしている。このレンズ鏡筒では、撮像素子ユニット33をYアクチュエータ65およびXアクチュエータ66により光軸と直交する方向に移動させることで振れ補正を実現している。この種の振れ補正はセンサシフト式とも呼ばれている。
しかし、センサシフト式は、補正レンズを移動させて振れ補正を行う光学式に比べて、アクチュエータが大型化してしまう。例えば、撮像素子は補正レンズに比べて、約3倍の重量を有している。さらに、撮像素子は多くの信号線を必要とするので、その信号線を撓ませながら駆動する必要がある。特に、近年においては、連写性能向上のためにCMOSイメージセンサを用いるデジタルカメラが増えてきている。CMOSイメージセンサに接続される回路配線の本数はCCDイメージセンサに比べて多いので、その駆動負荷はさらに大きくなってしまう。例えば、撮像素子を駆動する場合は補正レンズを駆動する場合に比べて約5倍以上のエネルギーが必要となる。
以上のように、センサシフト式を採用すると、アクチュエータが大型化してしまう。したがって、レンズを退避させる構成を採用したとしても、レンズ鏡筒のさらなる小型化を図ることが困難となっている。
ここに開示されるレンズ鏡筒は、光学系と、補正レンズ支持機構と、補正駆動ユニットと、退避レンズ枠と、退避駆動機構と、を有している。光学系は補正レンズ群と退避レンズ群とを有している。補正レンズ支持機構は補正レンズ群を光学系の光軸に直交する方向に移動可能に支持する。補正駆動ユニットは、補正レンズ群が光学系の光軸に直交する方向に移動するように補正レンズ支持機構を駆動する。退避レンズ枠は、退避レンズ群の光軸が光学系の光軸からずれた位置に配置される第1退避位置へ退避レンズ群を退避可能に支持する。退避駆動機構は、退避レンズ群が第1退避位置に退避するように退避レンズ枠を駆動する。
ここで、補正レンズ群および退避レンズ群は、それぞれ単一のレンズから構成されていてもよいし、複数のレンズから構成されていてもよい。
このレンズ鏡筒では、補正レンズ群が光軸に直交する方向に移動するように、補正駆動ユニットにより補正レンズ支持機構が駆動されるので、振れ補正を行うことができる。特に、補正レンズ群を移動させて振れ補正を行う場合は、撮像素子を移動させて振れ補正を行う場合に比べて、補正駆動ユニットの小型化が可能となり、レンズ鏡筒の小型化を図りやすい。
さらに、退避レンズ群が退避レンズ枠により第1退避位置に退避可能に支持されており、退避レンズ枠が第1退避位置に退避するように退避駆動機構により退避レンズ枠が駆動される。このため、退避レンズ群が配置されているスペースに沈胴状態で他の部材を配置することができ退避レンズ群の分だけ沈胴状態でのレンズ鏡筒の寸法を短縮することができる。
したがって、このレンズ鏡筒では、さらなる小型化が可能となる。
デジタルカメラの概略斜視図 デジタルカメラの概略斜視図 (A)レンズ鏡筒の概略斜視図(沈胴位置)、(B)レンズ鏡筒の概略斜視図(広角端) レンズ鏡筒の分解斜視図 レンズ鏡筒の分解斜視図 レンズ鏡筒の分解斜視図 レンズ鏡筒の分解斜視図 レンズ鏡筒の概略断面図(沈胴位置) レンズ鏡筒の概略断面図(広角端) レンズ鏡筒の概略断面図(望遠端) (A)レンズ鏡筒の斜視図(沈胴位置)、(B)レンズ鏡筒の斜視図(広角端) (A)レンズ鏡筒の斜視図(沈胴位置)、(B)レンズ鏡筒の斜視図(広角端) (A)駆動枠および回転カム枠の斜視図(沈胴位置)、(B)駆動枠および回転カム枠の斜視図(広角端) 駆動枠および回転カム枠の斜視図 回転カム枠およびカメラカム枠の斜視図 (A)回転カム枠およびカメラカム枠の側面図、(B)回転カム枠およびカメラカム枠の平面図 レンズ鏡筒の分解斜視図 第3レンズ枠およびカメラカム枠の斜視図 (A)第3レンズ枠の平面図(退避状態)、(B)第3レンズ枠の平面図(挿入状態) (A)第3レンズ枠の断面図(退避状態)、(B)第3レンズ枠の断面図(挿入状態) 退避レンズ枠および直進枠の斜視図 第3レンズ枠の分解斜視図 (A)光学系の概略構成図(広角端)、(B)光学系の概略構成図(沈胴位置) レンズ鏡筒の概略断面図(沈胴位置) レンズ鏡筒の概略断面図(広角端) レンズ鏡筒の概略断面図(望遠端) レンズ鏡筒の分解斜視図 レンズ鏡筒の分解斜視図 第2レンズ枠の分解斜視図 (A)退避レンズ枠と第2レンズ枠との位置関係を示す断面図、(B)退避レンズ枠と第2レンズ枠との位置関係を示す平面図 (A)第2レンズ枠の組み付け説明図(第2退避レンズ枠を第2レンズ枠本体に装着した状態)、(B)第2レンズ枠の組み付け説明図(板ばねを第2レンズ枠本体に装着した状態) (A)退避レンズ枠と第2レンズ枠との位置関係を示す図(第2レンズ枠の退避前)、(B)退避レンズ枠と第2レンズ枠との位置関係を示す図(第2レンズ枠の退避後) (A)第2レンズ群が退避しない場合の説明図、(B)第2レンズ群が退避する場合の説明図 (A)光学系の概略構成図(広角端)、(B)光学系の概略構成図(沈胴位置) (A)光学系の概略構成図(広角端)、(B)光学系の概略構成図(沈胴位置) (A)光学系の概略構成図(広角端)、(B)光学系の概略構成図(沈胴位置) (A)光学系の概略構成図(広角端)、(B)光学系の概略構成図(沈胴位置) (A)光学系の概略構成図(広角端)、(B)光学系の概略構成図(沈胴位置)
<第1実施形態>
〔1:デジタルカメラの概要〕
図1〜図2を用いてデジタルカメラ1について説明する。図1および図2にデジタルカメラ1の概略斜視図を示す。図1はレンズ鏡筒3が撮影状態(広角端)である場合を示している。
ここで、広角端とは、光学系O(後述)の焦点距離が最短となる状態(画角が最大となる状態)を示しており、望遠端とは、光学系Oの焦点距離が最長となる状態(画角が最小となる状態)を示している。電源ON時の状態を撮影状態と定義し、電源OFF時でのレンズ鏡筒3の長さが最短となる状態を収納状態と定義する。本実施形態では、撮影状態は光学系Oの広角端の状態に対応している。
デジタルカメラ1は被写体の画像を取得するためのカメラである。デジタルカメラ1には、高倍率化および小型化のために、多段沈胴式のレンズ鏡筒3が搭載されている。
なお、以下の説明では、デジタルカメラ1の6面を以下のように定義する。
デジタルカメラ1による撮影時に被写体側を向く面を前面、その反対側の面を背面とする。被写体の鉛直方向上下とデジタルカメラ1で撮像される長方形の像(一般には、アスペクト比(長辺対短辺の比)が3:2、4:3、16:9など)の短辺方向上下とが一致するように撮影を行う場合に、鉛直方向上側に向く面を上面、その反対側の面を底面とする。さらに、被写体の鉛直方向上下とデジタルカメラ1で撮像される長方形の像の短辺方向上下とが一致するように撮影を行う場合に、被写体側から見て左側にくる面を左側面、その反対側の面を右側面とする。なお、以上の定義は、デジタルカメラ1の使用姿勢を限定するものではない。
以上の定義によれば、図1は、前面、上面および右側面を示す斜視図ということになる。
なお、デジタルカメラ1の6面だけでなく、デジタルカメラ1に配置される各構成部材の6面も同様に定義する。すなわち、デジタルカメラ1に配置された状態の各構成部材の6面に対して、上述の定義が適用される。
また、図1に示すように、光学系O(後述)の光軸Aに平行なY軸を有する3次元直交座標系を定義する。この定義によれば、光軸Aに沿って背面側から前面側に向かう方向がY軸方向正側であり、光軸Aに直交し右側面側から左側面側に向かう方向がX軸方向正側であり、X軸およびY軸に直交し底面側から上面側に向かう方向がZ軸方向負側となる。
〔2:デジタルカメラの全体構成〕
図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は主に、各ユニットを収容する外装部2と、レンズ鏡筒3と、を備えている。
レンズ鏡筒3に含まれる光学系Oは複数のレンズ群から構成されており、複数のレンズ群がY軸方向に並んだ状態で配置されている。レンズ鏡筒3は、多段沈胴式(具体的には、基準となる固定枠20(後述)から3種類の枠がY軸方向に繰り出される3段沈胴式)であり、外装部2に支持されている。複数のレンズ群は、レンズ鏡筒3によりY軸方向に相対的に移動可能なように支持されている。レンズ鏡筒3の構成の詳細については後述する。
外装部2には、光学像に対して光電変換を行うCCDイメージセンサ141(撮像素子の一例、図4参照)と、CCDイメージセンサ141により取得された画像を記録する画像記録部(図示せず)と、が内蔵されている。図2に示すように、外装部2の背面には、CCDイメージセンサ141により取得された画像を表示する液晶モニタ8が設けられている。
外装部2の上面には、レリーズボタン4と、操作ダイアル5と、ズーム調節レバー7と、が設けられている。外装部2の背面には電源スイッチ6が設けられている。レリーズボタン4はユーザーが露光のタイミングを操作するためのボタンである。操作ダイアル5はユーザーが撮影動作に関する各種設定を行うためのダイアルである。電源スイッチ6はユーザーがデジタルカメラ1のONおよびOFFを操作するためのスイッチである。ズーム調節レバー7は、ユーザーがズーム倍率を調節するためのレバーであり、レリーズボタン4を中心として所定の角度の範囲内で回転可能である。
外装部2の内部には後述する像振れを補正するためのデジタルカメラ1のピッチ方向(X軸回りの回転)および、ヨー方向(Z軸回りの回転)の振れを検出するセンサ9が内蔵されている。
〔3:レンズ鏡筒の構成〕
図3〜図10を用いて、レンズ鏡筒3の全体構成について説明する。図3(A)および(B)にレンズ鏡筒3の概略斜視図、図4〜図7にレンズ鏡筒3の分解斜視図を示す。図3(A)は沈胴時(収納時)におけるレンズ鏡筒3の概略斜視図、図3(B)は撮影時におけるレンズ鏡筒3の概略斜視図を示す。図8〜図10にレンズ鏡筒3の概略断面図を示す。図8は沈胴位置の断面図、図9は広角端における断面図、図10は望遠端における断面図である。
図3から図5に示すように、レンズ鏡筒3は、被写体の光学像を形成する光学系Oと、外装部2に固定される固定枠20と、固定枠20に固定される駆動源としてのズームモータユニット110と、各枠体を固定枠20との間に収容するマスターフランジ10と、ズームモータユニット110の駆動力が入力される駆動枠30と、固定枠20によりY軸方向に移動可能に支持されるカメラカム枠40と、駆動枠30とともに回転する回転カム枠70と、固定枠20に対して回転することなくY軸方向に移動する直進枠80と、を備えている。駆動枠30および回転カム枠70は、固定枠20に対して回転可能かつY軸方向に移動可能であるが、他の部材は固定枠20に対して回転することなくY軸方向に移動する。マスターフランジ10にはCCDイメージセンサ141が取り付けられている。ズームモータユニット110としては、例えばDCモータと減速ギヤからなるユニットが挙げられる。
レンズ鏡筒3はさらに、第1レンズ群G1を支持する第1レンズ枠60と、第2レンズ群G2を支持する第2レンズ枠190と、退避レンズ群G3aを支持する退避レンズ枠250と、像振れ補正レンズ群G3bを支持する補正レンズ枠210と、退避レンズ枠250と補正レンズ枠210を支持する第3レンズ枠200と、第4レンズ群G4を支持する第4レンズ枠90と、を備えている。
(3.1:光学系)
図8〜図10に示すように、光学系Oは、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2(シフトレンズ群の一例)と、退避レンズ群G3a(退避レンズ群の一例)と補正レンズ群G3b(補正レンズ群の一例)とからなる第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、を備えている。第1レンズ群G1は、例えば全体として正のパワーを持つレンズ群であり、被写体からの光を取り込む。第2レンズ群G2は、例えば全体として負のパワーを持つレンズ群である。第1レンズ群G1および第2レンズ群G2により、光学系Oのズーム倍率を調節することができる。補正レンズ群G3bは、例えばデジタルカメラ1の動きに起因するCCDイメージセンサ141に対する光学像の動きを抑制するためのレンズ群である。第4レンズ群G4は、例えば焦点を調節するためのレンズ群である。
(3.2:固定枠)
図5に示すように、固定枠20は、駆動枠30を光軸A回りに回転可能かつY軸方向(直進方向)へ移動可能に支持するための部材であり、マスターフランジ10とともにレンズ鏡筒3の静止側部材を構成している。図8に示すように、沈胴状態で固定枠20は補正レンズ群G3bおよび退避レンズ群G3aなどの光学系O、および光学系Oを支持する各枠を内部に収容する。固定枠20は、例えばマスターフランジ10にねじにより固定されている。固定枠20は主に、主要部を構成する略筒状の固定枠本体21と、固定枠本体21に回転可能に支持される駆動ギア22(図11参照)と、を備えている。
固定枠本体21は、マスターフランジ10に固定されており、内周側に駆動枠30が配置されている。駆動ギア22は、ズームモータユニット110の駆動力を駆動枠30に伝達するための部材であり、ズームモータユニット110のギア(図示せず)と噛み合っている。
固定枠本体21の内周側には、3本のカム溝23と、3本の直進溝27a、27bおよび27c(図12(A)および(B)参照)と、が形成されている。カム溝23は、駆動枠30を案内するための溝である。直進溝27a、27bおよび27cは、カメラカム枠40をY軸方向に案内するための溝であり、後述の直進突起47a、47bおよび47c(図12(A)参照)が挿入される。
カム溝23には、駆動枠30のカムフォロア34(後述)が挿入されており、円周方向に略等ピッチで配置されている。
(3.3:駆動枠)
図4および図5に示すように、駆動枠30は、カメラカム枠40を光軸A回りに回転可能かつY軸方向へ一体で移動可能に支持するための部材であり、固定枠20の内周側に配置されている。駆動枠30にはズームモータユニット110から回転駆動力が入力され、駆動枠30を介して他の部材に駆動力が伝達される。
駆動枠30は主に、固定枠本体21の内周側に配置される略筒状の駆動枠本体31と、駆動枠本体31の外周側に形成されたギア部32と、駆動枠本体31の外周側に形成された3本のカムフォロア34と、を有している。駆動枠本体31は固定枠20およびカメラカム枠40(後述)の半径方向間に配置されている。駆動枠本体31のY軸方向正側の端部には、化粧リング160が取り付けられている。化粧リング160と駆動枠本体31との間には、中空薄板円盤形状の遮光リング(図示せず)が挟み込まれている。
ギア部32は固定枠20の駆動ギア22と噛み合っている。これにより、ズームモータユニット110の駆動力が駆動ギア22を介して駆動枠30に伝達される。3本のカムフォロア34は、円周方向に略等ピッチで配置されている。カムフォロア34は固定枠20のカム溝23に嵌め込まれている。これにより、駆動枠30は固定枠20に対して光軸A回りに回転しながらY軸方向へ移動する。
図5に示すように、駆動枠本体31の内周側には、第1回転溝36と、第2回転溝37と、3本の導入溝35aと、3本の導入溝35bと、3本の直進溝38と、3本のカム溝39と、が形成されている。第1回転溝36はカメラカム枠40の第1回転突起43(後述)を回転方向に案内する。第2回転溝37は、第1回転溝36のY軸方向負側に配置されており、カメラカム枠40の第2回転突起45(後述)を回転方向に案内する。導入溝35aは、第1回転突起43を第1回転溝36に、導入溝35bは、第2回転突起45を第2回転溝37に導くための溝であり、第1回転溝36および第2回転溝37とつながっている。3本の導入溝35aおよび3本の導入溝35bは、円周方向に略等ピッチで配置されており、Y軸正方向に延びている。直進溝38は、回転カム枠70のカムフォロア76(後述)を案内するための溝であり、カムフォロア76の端部が挿入されている。直進溝38は導入溝35a、35bの円周方向間に配置されている。3本の直進溝38は円周方向に略等ピッチで配置されている。
駆動枠30はズームモータユニット110の駆動力により光軸A回り(R1側およびR2側、回転方向)に駆動される。例えば、沈胴状態から撮影状態に移行する場合は、ズームモータユニット110により駆動枠30はR2側に駆動される。この結果、固定枠20のカム溝23に沿ってカムフォロア34が移動する。これにより、駆動枠30は固定枠20に対して回転しながらY軸方向正側に移動する。
また、撮影状態から沈胴状態に移行する場合は、ズームモータユニット110により駆動枠30はR1側に駆動される。この結果、駆動枠30のカムフォロア34は、カム溝23に沿って移動する。これにより、駆動枠30は固定枠20に対して回転しながらY軸方向負側へ移動し、固定枠20の内周側に駆動枠30が収容される。
(3.4:カメラカム枠)
図4、図5、図14、図15および図16に示すように、カメラカム枠40は、固定枠20に対する回転カム枠70(後述)を光軸方向に案内するための部材であり、駆動枠30の内周側に配置されている。カメラカム枠40は主に、主要部を構成する略筒状のカメラカム枠本体41と、カメラカム枠本体41に形成される3本の貫通カム溝42と、カメラカム枠本体41の外周側に形成された3本の直進突起47a〜47cと、3つのフランジ44と、を有している。
カメラカム枠本体41は固定枠20および回転カム枠70の半径方向間に配置されている。3本の貫通カム溝42は円周方向に等ピッチで配置されている。貫通カム溝42は回転カム枠70のカムフォロア76が半径方向に貫通している。
3本の直進突起47a〜47cは、カメラカム枠本体41のY軸方向負側の端部から半径方向外側に突出しており、円周方向に略等ピッチで配置されている。図12(A)および(B)に示すように、直進突起47a〜47cは、固定枠20の直進溝27a、27bおよび27cに挿入されており、直進溝27a〜27cによりY軸方向に案内される。直進突起47a〜47cおよび直進溝27a〜27cにより、カメラカム枠40は固定枠20に対して回転することなくY軸方向へ移動可能である。
フランジ44は、隣り合う2つの直進突起47aおよび47b、隣り合う2つの直進突起47bおよび47c、および隣り合う2つの直進突起47cおよび47aを円周方向にそれぞれ連結している。フランジ44は、カメラカム枠本体41から半径方向外側に突出する環状の部分を直進突起47a〜47cとともに形成している。直進突起47a〜47cは、フランジ44よりも半径方向外側に突出している。フランジ44によりカメラカム枠40全体の強度が高まっている。
また、図15および図16(B)に示すように、カメラカム枠40は、直進突起47a〜47cに対応する位置に配置された挿入口42a〜42cを有している。3つの挿入口42a〜42cは、貫通カム溝42と連通して配置された開口であり、カムフォロア76よりも半径方向外側に広がっている。また、直進突起47a〜47cの円周方向寸法は挿入口42a〜42cの円周方向寸法よりも大きい。
さらに、カメラカム枠本体41の外周側には、3本の第1回転突起43と、3本の第2回転突起45と、が形成されている。第1回転突起43および第2回転突起45は、位置決め用の突起であり、駆動枠30の第1回転溝36および第2回転溝37により回転方向に案内される。これにより、カメラカム枠40は駆動枠30とY軸方向へ一体で移動しながら必要に応じて駆動枠30に対して回転する。
駆動枠30が固定枠20に対して回転すると、駆動枠30は固定枠20に対してY軸方向へ移動する。このとき、カメラカム枠40は固定枠20に対して回転することなく(つまり、駆動枠30に対して回転しながら)駆動枠30とともに固定枠20に対してY軸方向へ移動する。
カメラカム枠本体41の内周側には、3本の直進溝46が形成されている。直進溝46には、直進枠80(後述)の第2直進突起85が挿入される。これにより、直進枠80はカメラカム枠に対し回転方向に規制され、かつY軸方向には移動可能となっている。
カメラカム枠本体41には、カメラカム枠本体41の内周側から外周側に貫通した3本の貫通直進溝48が形成されている。貫通直進溝48には、第3レンズ枠200(後述)の直進突起203が挿入される。カメラカム枠40のY軸方向負側端部の3つの直進突起47a〜47cの近くに、直進突起203を貫通直進溝48に案内する挿入口48a〜48cが形成されている。第3レンズ枠200の直進突起203が貫通直進溝48に回転規制され、Y軸方向に移動可能となる。
(3.5:第1レンズ枠)
図4、図6、図8および図17に示すように、第1レンズ枠60は、第1レンズ群G1を支持するための部材であり、カメラカム枠40の内周側に配置されている。具体的には、第1レンズ枠60は主に、第1レンズ枠本体61と、第1レンズ群G1が固定されるフランジ部62と、を有している。フランジ部62は、第1レンズ枠本体61のY軸方向正側の端部に設けられている。フランジ部62にはY軸方向に貫通する1つの第1開口部67aおよび6つの第2開口部67bが形成されている。レンズバリア50の開閉レバー(図示せず)が、沈胴時に、回転方向に移動可能なように第1開口部67aに挿入されている。第1レンズ枠60のY軸方向正側には、レンズバリア50が固定されている。図6に示すように、レンズバリア50および第1レンズ枠60は、化粧リング180により覆われている。また、第1レンズ枠本体61のY軸方向負側の端部には、3つの切欠き66が形成されている。図7、図17に示すように、切欠き66は沈胴時に第2レンズ枠190(後述)のカムフォロア192を避けるように形成されている。
図17に示すように、第1レンズ枠本体61の内周側には、3本の第1直進溝63および3本の第2直進溝64が設けられている。第1レンズ枠本体61の外周側には、3本の第1カムフォロア68および3本の第2カムフォロア69が設けられている。
第2直進溝64は、第2レンズ枠190(後述)の外周に設けられた直進突起191を逃げるための逃げ溝である。第1直進溝63は直進枠80(後述)の第1直進突起82に案内されている。これにより、第1レンズ枠60は直進枠80に対して回転することなくY軸方向へ移動する。すなわち、第1レンズ枠60は、直進枠80およびカメラカム枠40により固定枠20に対して回転することなくY軸方向へ移動可能に支持されている。
図6および、図17に示すように、第1カムフォロア68は主に位置決め用のピンであり、第2カムフォロア69は主に補強用のピンである。第1カムフォロア68は回転カム枠70の第1カム溝72(後述)により案内される。第2カムフォロア69は回転カム枠70の第2カム溝73(後述)に隙間を介して挿入されている。
これにより、第1レンズ枠60は、回転カム枠70に対して回転しながらY軸方向へ移動可能なように回転カム枠70により支持されている。
〈3.5.1:第1直進溝63、第2直進溝64、第1カムフォロア68および第2カムフォロア69の構成〉
ここで、第1直進溝63、第2直進溝64、第1カムフォロア68および第2カムフォロア69について説明する。図17に示すように、第1カムフォロア68および、第2カムフォロア69は、第1レンズ枠本体61に一体成型されており、第1レンズ枠本体61から半径方向外側に突出している。第1直進溝63および第2直進溝64は、第1レンズ枠本体61の半径方向内側に配置されている。
回転カム枠70の第1カム溝72および第2カム溝73は同じ形状であるが、第1カムフォロア68と第2カムフォロア69とは第1レンズ枠本体61からの突出量が異なっている。具体的には、第1カムフォロア68は第2カムフォロア69よりも半径方向外側に大きく突出している。したがって、第1カムフォロア68は第1カム溝72と当接しているが、第2カムフォロア69と第2カム溝73との回転方向間および半径方向間には隙間が確保されており、基本的に、第2カムフォロア69と第2カム溝73とは接触していない。第2カムフォロア69と第2カム溝73との隙間は微少であるため、第1レンズ枠本体61あるいは回転カム枠70が弾性変形すると、第2カムフォロア69と第2カム溝73とは接触可能である。
このように、第1レンズ枠60のカメラカム枠40に対する位置決めは、基本的に、第1カムフォロア68および第1カム溝72のみにより行われている。しかし、例えば、ユーザーがデジタルカメラ1を落とした場合、第1カムフォロア68に加えて、第2カムフォロア69により衝撃を受けることができる。このため、落下時の衝撃を第1カムフォロア68および第2カムフォロア69に分散することができ、第1カムフォロア68および第2カムフォロア69の破損を防止できる。さらに、第2カムフォロア69および第2カム溝73を設けることで、レンズ鏡筒3に大きな外力が加わった際に第1カムフォロア68および第2カムフォロア69が回転カム枠70の第1カム溝72および第2カム溝73から脱落するのを防止できる。
(3.6:回転カム枠)
図17に示すように、回転カム枠70は、第1レンズ枠60および第2レンズ枠190をY軸方向へ移動可能に支持するための部材であり、固定枠20の内周側であって第1レンズ枠60の外周側に配置されている。具体的には図6、図14および図17に示すように、回転カム枠70は主に、略筒状のカム枠本体71と、カム枠本体71の外周側に設けられた3本のカムフォロア76と、カム枠本体71のY軸方向負側端部に3つの回転突起75と、を有している。3本のカムフォロア76は円周方向に等ピッチで配置されている。
さらに、図12(A)、図12(B)、図14および図17に示すように、カム枠本体71に一体成型された回転突起75は、回転溝77から半径方向内側に突出している。回転突起75は、直進枠80の3つの導入溝88に案内され、回転突起83は回転突起75と回転溝77との間に挟み込まれ、回転突起83は、回転カム枠70に対しY軸方向に規制される。
カムフォロア76の先端部76bは駆動枠30の直進溝38(図14参照)に挿入されているため、回転カム枠70は、駆動枠30と一体で回転しながら駆動枠30に対してY軸方向へ移動可能である。また、カムフォロア76はカメラカム枠40の貫通カム溝42を貫通しているため、駆動枠30とカメラカム枠40とが相対回転すると、回転カム枠70とカメラカム枠40とが相対回転する。このとき、カムフォロア76は貫通カム溝42に沿って移動し、この結果、回転カム枠70は駆動枠30とともに回転しながら、貫通カム溝42の形状に応じて駆動枠30に対してY軸方向へ移動する。
以上の構成により、回転カム枠70は駆動枠30と一体に回転するとともに駆動枠30に対してY軸方向に移動可能である。すなわち、回転カム枠70は、固定枠20に対して回転しながらY軸方向へ移動可能である。回転カム枠70のY軸方向への移動量は、固定枠20に対する駆動枠30のY軸方向への移動量および駆動枠30に対する回転カム枠70のY軸方向への移動量の総和となる。
また、前述のように、第1レンズ枠60は回転カム枠70に支持されているため、固定枠20に対する第1レンズ枠60のY軸方向への移動量は、回転カム枠70のY軸方向への移動量に、さらに回転カム枠70に対する第1レンズ枠60のY軸方向への移動量が加わる。このため、ズーム倍率を確保しつつレンズ鏡筒3の小型化が可能となる。
〈3.6.1:第1カム溝72、第2カム溝73の構成、第3カム溝74の構成〉
図6および図17に示すように、カム枠本体71の内周側には、3本の第1カム溝72、3本の第2カム溝73および3本の第3カム溝74が形成されている。第1カム溝72は、第1カムフォロア68が挿入されており、第1レンズ枠60をカム枠本体71に対して移動可能に支持する。第2カム溝73は、主に補強用のカム溝であり、第2カムフォロア69が挿入されている。3本の第1カム溝72は円周方向に等ピッチで配置されており、3本の第2カム溝73は円周方向に等ピッチで配置されている。第2カム溝73の形状は、第1カム溝72の形状と同じである。
これらの構成により、回転カム枠70が第1レンズ枠60に対して回転すると、第1カムフォロア68が第1カム溝72に案内される。その結果、第1レンズ枠60は回転カム枠70に対してY軸方向に移動する。
また、第3カム溝74には第2レンズ枠190のカムフォロア192(後述)が挿入されているので、回転カム枠70が第2レンズ枠190に対して回転すると、カムフォロア192が第3カム溝74に案内される。その結果、第2レンズ枠190は回転カム枠70に対してY軸方向に移動する。
(3.7:直進枠)
図7、図12(A )、図12(B)および図17に示すように、直進枠80は、直進枠本体81と、直進枠本体81のY軸方向負側に設けられた直進枠本体81より外周側に突出したフランジ87と、3つの第2直進突起85と、3つの導入溝88と、3つの回転突起83と、を有している。直進枠80は第1レンズ枠60と第2レンズ枠190(後述)との半径方向間に配置されている。
3つの第1直進突起82は、直進枠本体81の外周部に設けられており、直進枠本体81から半径方向外側に突出している。3つの第1直進突起82は、円周方向に等ピッチで配置されており、第1レンズ枠60の第1直進溝63にそれぞれ挿入されている。第2直進突起85は、フランジ87のY軸負方向端部にフランジ87と一体に成型されフランジ87より半径方向外側に突出している。第2直進突起85はカメラカム枠40の直進溝46に挿入されている。これにより、直進枠80はカメラカム枠40に対して回転せずにY軸方向に移動可能となっている。
直進溝84は、半径方向に貫通する貫通溝であり、Y軸方向に延びている。3つの直進溝84は、円周方向に略等ピッチで配置されている。直進溝84には、第2レンズ枠190(後述)の3つの直進突起191が挿入される。
第1直進突起82、第2直進突起85および直進溝84により、第1レンズ枠60および第2レンズ枠190は直進枠80に対して回転せずに直進枠80に対してY軸方向に移動可能となっている。すなわち、第1レンズ枠60および第2レンズ枠190は固定枠20に対して回転することなくY軸方向に移動可能となっている。
3つの回転突起83の円周方向間には、3つの導入溝88がそれぞれ形成されている。回転カム枠70の回転突起75が案内され、回転突起83が回転溝77に挿入されている。回転溝77および回転突起75により、回転カム枠70は直進枠80に対して回転可能かつY軸方向に一体で移動可能となっている。
傾斜突起89は、レンズバリア50の開閉レバー(図示せず)を回転方向へ押すための駆動突起として機能し、レンズバリア50と直進枠80とがY軸方向に最も接近した沈胴位置において、開閉レバーを回転させ、バリア羽根51が閉じる。
図19(A)は退避レンズ枠250の退避状態を示す平面図で、図19(B)は退避レンズ枠250が撮影状態にある平面図である。図20(A)、図20(B)はそれぞれ、退避レンズ枠250の退避状態と、撮影状態を示す断面図である。図21は、退避レンズ枠250と直進枠80の斜視図である。図17および図21に示すように、直進枠本体81の内周側には傾斜面86a、直進規制面86b、端面86cおよび凹部86dが設けられている。傾斜面86aは、退避レンズ枠250(後述)の駆動突起255をR3側およびR4側に回転させるカム面である。例えば、レンズ鏡筒3の状態が沈胴状態から撮影状態に移行する際、傾斜面86aは駆動突起255をR3側に回転させる。レンズ鏡筒3の状態が撮影状態から沈胴状態に移行する際、傾斜面86aは駆動突起255をR4側に回転させる。直進規制面86bは、駆動突起255を更にR4側に回転させて、退避レンズ枠250の退避レンズ群G3aを退避位置(図19(A)、図20(A)参照)まで退避駆動させる。端面86cは駆動突起255をY軸方向負側に駆動する。凹部86dは、退避レンズ枠250と直進枠80との干渉を防止するために設けられており、退避レンズ枠250のレンズ枠本体251に沿った形状を有している。退避レンズ枠250が退避するとレンズ枠本体251の一部が凹部86dに入り込む。
(3.8:第2レンズ枠)
第2レンズ枠190は、第2レンズ群G2をY軸方向に移動可能に支持するための部材であり、直進枠80の内周側に配置されている。具体的には図7および図17に示すように、第2レンズ枠190は主に、第2レンズ群G2を支持する第2レンズ枠本体193と、第2レンズ枠本体193の外周部に形成された3つの直進突起191と、直進突起191の外周側に設けられた3つのカムフォロア192と、を有している。
直進突起191は、Y軸方向に延びる板状の突起であり、直進枠80の直進溝84に対応する位置に配置されている。3本の直進突起191は円周方向に略等ピッチに配置されている。直進溝84および直進突起191により、第2レンズ枠190は、直進枠80に対して回転することなくY軸方向に移動可能となっている。
カムフォロア192は直進突起191の端部(より詳細には、Y軸方向負側の端部)から半径方向外側に突出している。カムフォロア192は、回転カム枠70の第3カム溝74に嵌め込まれている。
以上の構成により、第2レンズ枠190は、固定枠20に対して回転することなく、第3カム溝74の形状に応じてY軸方向に移動可能である。
(3.9:第3レンズ枠)
第3レンズ枠200は、外装部2の動きにより生じる光学像のCCDイメージセンサ141に対する動きを抑制するための振れ補正装置を構成しており、直進枠80の内周側に配置されている。第3レンズ枠200は、固定枠20に対してY軸方向に全体として移動可能となっており、第3レンズ群G3を光軸に直交する面内で移動可能に支持している。具体的には図7、図19(A)、図19(B)および図22に示すように、第3レンズ枠200は主に、ベース枠201と、退避レンズ群G3aを支持する退避レンズ枠250と、補正レンズ群G3bを支持する補正レンズ枠240と、退避主軸カバー270と、ねじり圧縮コイルばね258と、を有している。ベース枠201および補正レンズ枠240により、補正レンズ群G3bを光軸Aに垂直な方向に移動可能に支持する補正レンズ支持機構290が構成されている(図22参照)。第3レンズ枠200が固定枠20に対してY軸方向に移動可能に配置されているので、補正レンズ支持機構290が固定枠20に対してY軸方向に移動可能に配置されていることになる。
ベース枠201は、略円筒形状のベース枠本体206と、ベース枠本体206の外周部から半径方向外側に延びた3つの腕部202と、3つの腕部202の端部からY軸方向正側に延びた3つの直進突起203と、直進突起203の外周部から半径方向外側に突出する3本のカムフォロア204と、回転シャフト211と、規制シャフト214と、第1支持シャフト212と、第2支持シャフト213と、を有している。直進突起203は、Y軸方向に延びる板状の突起であり、カメラカム枠40の貫通直進溝48に挿入されている。カムフォロア204は駆動枠30のカム溝39に嵌め込まれている。
回転シャフト211、規制シャフト214、第1支持シャフト212および第2支持シャフト213は、ベース枠201に固定されている。回転シャフト211は、補正レンズ枠240を回転シャフト211の軸周りに回転可能に支持している。規制シャフト214は、ベース枠201に対する補正レンズ枠240の移動範囲(より詳細には、光軸Aに直交するX軸方向およびZ軸方向の移動範囲)を規制しており、支持枠本体241に形成された規制部247(図19(A)および図19(B)参照)に挿入されている。
第1支持シャフト212および第2支持シャフト213は、補正レンズ枠240を光軸Aに直交する面内で移動可能に支持しており、ベース枠201に対する補正レンズ枠240のY軸方向に移動範囲を規制している。第1支持シャフト212の両端はベース枠本体206に固定されている。第2支持シャフト213は第1支持シャフト212よりも短く、第2支持シャフト213の一方の端部はベース枠本体206に固定されている。
補正レンズ枠240は、ベース枠201によりピッチング方向(例えば、X軸方向)およびヨーイング方向(例えば、Z軸方向)へ移動可能に支持されている。具体的には、補正レンズ枠240は、支持枠本体241と、第1案内部242と、1対の第2案内部245と、第3案内部246と、規制部247と、を有している。補正レンズ枠240には補正レンズ群G3bが固定されている。
第1案内部242はX軸方向に延びる細長い溝である。第1案内部242には回転シャフト211が挿入されている。第1案内部242および回転シャフト211により、補正レンズ枠240は第3レンズ枠200に対して回転シャフト211の中心周りに回転可能かつX軸方向に移動可能となっている。
1対の第2案内部245は、第1支持シャフト212と摺動するL字型の部分であり、ベース枠201からX軸方向に突出している。1対の第2案内部245はZ軸方向に間隔を空けて配置されている。支持枠本体241と第2案内部245との間には第1支持シャフト212が挿入されている。第2案内部245および第1支持シャフト212により第3レンズ枠200に対する補正レンズ枠240のY軸方向の移動が規制されている。
第3案内部246は、第2支持シャフト213と摺動するL字型の部分である。支持枠本体241と第3案内部246との間には第2支持シャフト213が挿入されている。第3案内部246および第2支持シャフト213により第3レンズ枠200に対する補正レンズ枠240のY軸方向の移動が規制されている。
また、第3レンズ枠200には、ピッチング駆動ユニット280と、ヨーイング駆動ユニット285と、が設けられている。ピッチング駆動ユニット280およびヨーイング駆動ユニット285により、補正レンズ支持機構290を駆動する(より詳細には、ベース枠201に対して補正レンズ枠240を駆動する)補正駆動ユニット289(図18参照)が構成されている。
ピッチング駆動ユニット280は、補正レンズ群G3bが光軸Aに直交するピッチング方向(第1方向の一例)に移動するように補正レンズ支持機構290を駆動する。具体的には図22に示すように、ピッチング駆動ユニット280は、ピッチングコイル221と、ピッチングマグネット244と、ピッチング位置センサ223と、を有している。本実施形態では、ピッチングコイル221がベース枠201に固定されており、ピッチングマグネット244が補正レンズ枠240に例えば接着固定されている。また、ピッチング位置センサ223はベース枠201に固定されている。
ヨーイング駆動ユニット285は、補正レンズ群G3bが光軸Aに直交するヨーイング方向(Z軸方向、第2方向の一例)に移動するように補正レンズ支持機構290を駆動する。具体的には図22に示すように、ヨーイング駆動ユニット285は、ヨーイングコイル220と、ヨーイングマグネット243と、ヨーイング位置センサ222と、を有している。本実施形態では、ヨーイングコイル220がベース枠201に固定されており、ヨーイングマグネット243が補正レンズ枠240に例えば接着固定されている。また、ヨーイング位置センサ222はベース枠201に固定されている。
図19(A)および図19(B)に示すように、Y軸方向から見た場合に、退避レンズ群G3aは、光路外に退避した状態でピッチング駆動ユニット280およびヨーイング駆動ユニット285とは異なる位置に配置されている。具体的には、Y軸方向から見た場合に、補正レンズ群G3bは、ピッチング方向(X軸方向、光軸Aに直交する第3方向の一例)においてピッチング駆動ユニット280およびヨーイング駆動ユニット285の間に配置されている。また、Y軸方向から見た場合に、退避レンズ群G3aは、光路外に退避した状態でヨーイング方向(Z軸方向、光軸および第3方向に直交する第4方向の一例)において補正レンズ群G3bと並んで配置されている。
ベース枠本体206の内部には露光時間を調節するシャッタユニット230が設けられている。シャッタユニット230はNDフィルタ羽根(図示せず)およびシャッタ羽根(図示せず)を有している。シャッタユニット230はベース枠201により支持されているので、シャッタユニット230が補正レンズ支持機構290により支持されているとも言える。
また、ベース枠201には、シャッタユニット230を駆動するシャッタ駆動ユニット235が設けられている。具体的には、シャッタ駆動ユニット235は第1駆動ユニット231および第2駆動ユニット232を有している。第1駆動ユニット231はNDフィルタを駆動する。第2駆動ユニット232はシャッタ羽根を駆動する。図19(A)および図19(B)に示すように、Y軸方向から見た場合に、補正レンズ群G3bは、光路外に退避した退避レンズ群G3aとシャッタ駆動ユニット235との間に配置されている。
第3レンズ枠200は、ベース枠201のY軸方向正側に突出する回転シャフト224と、略矩形の突起からなるストッパ205と、を有している。回転シャフト224は、退避レンズ枠250(後述)のガイド穴253に挿入されている。ストッパ205は、退避レンズ枠250の位置決めを行うために設けられている。ストッパ205が退避レンズ枠250の位置決め突起256(後述)に当接している状態で、退避レンズ群G3aの光軸Cが光軸Aと概ね一致している。
(3.9.1:退避レンズ枠)
退避レンズ枠250は退避レンズ群G3aを光学系Oの光路外に退避可能に支持している。具体的には図7、図19(A)、図19(B)、図20(A)、図20(B)、図21および図22に示すように、退避レンズ枠250は、退避レンズ群G3aを支持するレンズ枠本体251と、レンズ枠本体251から外側に延びた連結腕部254と、連結腕部254の端部に設けられた筒部252と、筒部252の外周部から連結腕部254と反対方向に延びた駆動突起255と、レンズ枠本体251の外周部から連結腕部254と略直交する方向に延びた位置決め突起256と、を有している。
ここで、図19(A)、図19(B)、図20(A)および図20(B)に示すように、退避レンズ枠250の位置として挿入位置P0、第1退避位置P1および第2退避位置P2を定義する。挿入位置P0とは、退避レンズ群G3aの光軸Cが光学系Oの光軸Aと概ね一致する退避レンズ枠250の位置である。第1退避位置P1とは、退避レンズ群G3aが光路外に退避した状態で退避レンズ枠250がY軸方向負側に押されていない場合の退避レンズ枠250の位置である。第2退避位置P2とは、退避レンズ群G3aが光路外に退避した状態で退避レンズ枠250がY軸方向負側に押されている場合の退避レンズ枠250の位置である。
筒部252は、連結腕部254によりレンズ枠本体251と連結されており、ガイド穴253を有している。ガイド穴253には、ベース枠201の回転シャフト224が挿入されている。つまり、退避レンズ枠250は、ベース枠201により回転シャフト224の中心軸Bを中心に回転可能に支持されている。退避レンズ枠250が補正レンズ支持機構290により回転可能に支持されているとも言える。ここで、図22に示すように、中心軸B回りの回転方向のうち一方をR3側、他方をR4側とする。中心軸Bは光軸Aと平行に設定されている。
また、図22に示すように、筒部252はねじり圧縮コイルばね258に挿入されている。図19(A)、図19(B)および図22に示すように、退避レンズ枠250は、ねじり圧縮コイルばね258により、ベース枠201に対して常にR3側に押されている。さらに、退避レンズ枠250はベース枠201に対して常にY軸方向正側に押されている。退避レンズ枠250の位置決め突起256はねじり圧縮コイルばね258によりストッパ205に押し付けられている。これらの構成により、退避レンズ枠250の位置が挿入位置P0に保たれる。
退避主軸カバー270は、退避レンズ枠250の抜け止め用の部材であり、ベース枠201にねじ271により固定されている。退避主軸カバー270とベース枠本体206との間に形成された隙間は、筒部252のY軸方向の寸法よりも大きい。これにより、退避レンズ枠250は退避主軸カバー270とベース枠本体206との間を所定の範囲で移動可能となっている。退避レンズ枠250のY軸方向の可動範囲は退避レンズ枠250が退避時に移動する移動量S1と同じあるいは移動量S1よりも大きく設定されている。
さらに、退避レンズ枠250は、ねじり圧縮コイルばね258により退避主軸カバー270に押し付けられている。より詳細には、筒部252がねじり圧縮コイルばね258により退避主軸カバー270に押し付けられている。このようにして、ベース枠201に対する退避レンズ枠250のY軸方向の位置決めが行われる。
また、退避レンズ群G3aが第2退避位置P2まで退避している状態で退避レンズ枠250がY軸方向負側に押されると、ねじり圧縮コイルばね258の押圧力に逆らって退避レンズ枠250はベース枠201に対してY軸方向負側に移動する。この結果、退避レンズ枠250が第1退避位置P1から第2退避位置P2までY軸方向に移動する。第2退避位置P2では、退避レンズ群G3aが補正レンズ群G3bの外周側に位置しており、退避レンズ群G3aが補正レンズ群G3bと径方向(あるいはZ軸方向)に重なり合っている。
連結腕部254、駆動突起255および位置決め突起256はレンズ枠本体251のY軸方向負側の端部よりもY軸方向正側に配置されている。つまり、レンズ枠本体251は連結腕部254、駆動突起255および位置決め突起256よりもY軸方向正側に突出している。したがって、退避レンズ枠250が第1退避位置P1から第2退避位置P2までY軸方向負側に移動しても、補正レンズ枠240に連結腕部254が干渉することがない。
また、退避レンズ枠250のレンズ枠本体251には、退避レンズ群G3aとともに絞りキャップ260が固定されている。より詳細には、絞りキャップ260は、レンズ枠本体251のY軸方向正側に取り付けられており、退避レンズ群G3aのY軸方向正側(前側)に配置されている。つまり、退避レンズ群G3aは絞りキャップ260に隣接して配置されている。絞りキャップ260は退避レンズ群G3aに入射する光路径を規制する固定絞りの機能を有している。したがって、絞りキャップ260により光学系Oの絞り値が決まる。図19(B)に示す挿入位置P0において、退避レンズ群G3aは、絞りキャップ260と補正レンズ群G3bとの間に配置されている。
沈胴状態で退避レンズ群G3aが第1退避位置P1に退避するように、退避レンズ枠250は退避駆動機構295により駆動される。さらに、退避レンズ群G3aが第2退避位置P2に退避するように、退避レンズ枠250が退避駆動機構295によりY軸方向にも駆動される。
退避駆動機構295は主に、直進枠80およびねじり圧縮コイルばね258により構成されている。具体的には図17および図21に示すように、直進枠80の内周部には、傾斜面86a、直進規制面86bおよび端面86cが形成されている。傾斜面86a、直進規制面86bおよび端面86cは、退避レンズ枠250を挿入位置P0から第2退避位置P2まで案内するための面であり、連続的に形成されている。退避レンズ枠250の駆動突起255は、傾斜面86a、直進規制面86bおよび端面86cと摺動可能に設けられている。
傾斜面86aは、退避レンズ枠250を挿入位置P0から第1退避位置P1まで、あるいは第1退避位置P1から挿入位置P0まで回転させるために設けられており、Y軸方向および円周方向に対して傾斜している。傾斜面86aは、概ねY軸方向および円周方向を向いている。直進規制面86bは、退避レンズ枠250の回転位置を第1退避位置P1あるいは第2退避位置P2に保つために設けられており、Y軸方向に延びている。直進規制面86bは概ね円周方向を向いている。端面86cは、退避レンズ枠250を第1退避位置P1から第2退避位置P2までY軸方向に移動させるために設けられており、円周方向に延びている。端面86cは概ねY軸方向を向いている。端面86cにより退避レンズ枠250のY軸方向の位置は第2退避位置P2に保たれる。
図9に示す撮影状態(広角端)では、退避レンズ枠250は挿入位置P0(図19(B)に示す位置)に配置されており、直進枠80と退避レンズ枠250とはY軸方向に離れている。この状態から退避レンズ枠250に対して直進枠80がY軸方向負側に移動すると、直進枠80の傾斜面86aが駆動突起255と接触し、傾斜面86aが駆動突起255をR4側に案内する。この結果、退避レンズ枠250が中心軸Bを中心にR4側に回転する。傾斜面86aと直進規制面86bとの接続部分まで駆動突起255が移動すると、退避レンズ枠250は第1退避位置P1(図19(A)に示す位置)に到達する。
退避レンズ枠250が第1退避位置P1まで駆動された後、直進規制面86bにより退避レンズ枠250の回転位置が第1退避位置P1に保たれつつ、直進枠80がY軸方向負側にさらに移動する。駆動突起255が端面86cと当接すると、今度は直進枠80により退避レンズ枠250がY軸方向に押されて、ねじり圧縮コイルばね258の押圧力に逆らって退避レンズ枠250が直進枠80とともにY軸方向負側に移動する。
直進枠80が沈胴位置にて停止すると、退避レンズ枠250は第2退避位置P2で停止する。図20(A)に示すように、退避レンズ枠250はY軸方向に移動量S1だけ移動する。図20(A)に示す状態では、ねじり圧縮コイルばね258の押圧力により駆動突起255は端面86cに押し付けられており、ねじり圧縮コイルばね258のねじり力により駆動突起255は直進規制面86bに押し付けられている。このため、沈胴状態において退避レンズ枠250の位置は図19(A)および図20(A)に示す第2退避位置P2に保たれる。
また、図20(A)に示すように、第1退避位置P1では退避レンズ枠250のレンズ枠本体251(あるいは退避レンズ群G3a)が補正レンズ枠240とは異なる位置(Y軸方向に重ならない位置)に配置されている。より詳細には、第1退避位置P1では退避レンズ枠250のレンズ枠本体251が補正レンズ枠240の最大可動範囲とは異なる位置(Y軸方向に重ならない位置)に配置されている。したがって、第1退避位置P1に退避レンズ枠250が配置されている状態で退避レンズ枠250がY軸方向に移動しても、レンズ枠本体251が補正レンズ枠240と干渉しない。
さらに、第2退避位置P2では、退避レンズ枠250の一部(あるいは退避レンズ群G3aの一部)が補正レンズ枠240および補正レンズ群G3bの側方に入り込んだ状態となる。別の表現を用いると、退避レンズ枠250の一部(より詳細にはレンズ枠本体251の一部)あるいは退避レンズ群G3aの一部が補正レンズ枠240とZ軸方向に重なり合っている。ここで、例えば「退避レンズ枠250の一部および補正レンズ枠240がZ軸方向に重なり合う」とは、Z軸方向の投射像同士が重なり合っていることを意味している。第2退避位置P2まで退避レンズ枠250を退避させることで、補正レンズ枠240周辺のスペースを有効利用することができる。
なお、前述のように、第1退避位置P1では退避レンズ枠250のレンズ枠本体251が補正レンズ枠240の最大可動範囲とは異なる位置(Y軸方向に重ならない位置)に配置されている。したがって、補正レンズ枠240が自由に動き回れる状態でも、第2退避位置P2に配置された退避レンズ枠250が補正レンズ枠240と干渉しない。
ここで、第3レンズ枠200の特徴についてさらに説明する。具体的には図8、図20(A)、図20(B)および図22に示すように、ベース枠201は、退避レンズ枠250、補正レンズ枠240およびシャッタユニット230を支持している。デジタルカメラ1の撮影時のズーミング動作においては、退避レンズ枠250、補正レンズ支持機構290(ベース枠201および補正レンズ枠240)およびシャッタユニット230は一体的にY軸方向に移動する。これにより、部材の共有化を図ることができ、小型化に有利となる。
また、図20(A)に示すように、退避レンズ群G3aの中心厚みT1は、補正レンズ群G3bの中心厚みT2よりも厚くなっている。本実施形態では、退避レンズ群G3aの厚みT1は約5.3mmであるのに対して、補正レンズ群G3bの厚みT2は約1mmであり、大きな厚みの差を設定している。
レンズ鏡筒3の厚みは、レンズバリア50の厚みと、第1レンズ群G1の厚みと、第2レンズ群G2の厚みと、第3レンズ群G3の厚みと、第4レンズ群G4の厚みと、CCDイメージセンサ141の厚みと、でほぼ決定される。したがって、沈胴状態において退避レンズ群G3aが光軸Aから離れた位置に退避することで、退避レンズ群G3aの厚みT1だけ、沈胴状態でのレンズ鏡筒3の厚みを薄くできる。補正レンズ群G3bの厚みT2を小さく、かつ、退避レンズ群G3aの厚みT1を大きくすることで、鏡筒厚みH(図8参照)を小さくすることができる。
さらに、図8に示すように、鏡筒径Dは、第2レンズ枠190と、周辺枠(本実施形態では、退避レンズ枠250と、第1レンズ枠60と、回転カム枠70と、駆動枠30と、カメラカム枠40と、固定枠20を示す)により、ほぼ決定される。周辺枠の鏡筒径Dは、デジタルカメラ1の落下時の衝撃に耐えるために決められるため、鏡筒径Dを小さくするためには、第2レンズ枠190および退避レンズ枠250を小さくすることが必要である。すなわち、第2レンズ群G2および退避レンズ群G3aの直径を小さくすることが必要である。光学系Oにおいては、絞り位置が有効光路径の最も小さくなるので、絞り付近のレンズの直径が小さくなる。本実施形態では、絞りキャップ260に固定絞りの役割を持たせており、第2レンズ群G2および退避レンズ群G3aのレンズ直径を小さくすることができる。鏡筒径Dを決めるもう一方の要素は、略円筒状のベース枠201の直径と周辺枠である。ベース枠201を小さくするためには、補正レンズ群G3bの直径を小さくするのが効果的である。絞り機能を持つ絞りキャップ260の近く(より詳細には、絞りキャップ260の直後)に退避レンズ群G3aを配置することで、退避レンズ群G3aの直径を小さくすることができる。これにより、ベース枠201の直径を小さくできる。
以上の構成により、鏡筒径Dおよび鏡筒厚みHを小さくすることができる。
(3.9.2:シャッタユニット)
シャッタユニット230は、露光状態を調節するための機構であり、図23(A)および図23(B)に示すように補正レンズ群G3bと第4レンズ群G4との間に配置されている。具体的には、シャッタユニット230は、ベース枠201内に設けられており、補正レンズ枠240とベース枠201との間に配置されている。シャッタユニット230は第3レンズ枠200とともに固定枠20に対してY軸方向へ移動可能である。シャッタユニット230は、2枚のシャッタ羽根(図示せず)と、薄膜のフィルムからなる減光用のND(Neutral Density)フィルタと、シャッタ駆動ユニット235と、を有している。シャッタ羽根は、光を遮断するPET(ポリエチレンテレフタレート)からなる薄板である。NDフィルタは各波長でほぼ均一な濃度特性を持っている。シャッタ駆動ユニット235は、NDフィルタを駆動する第1駆動ユニット231と、シャッタ羽根を駆動する第2駆動ユニット232と、を有している。第1駆動ユニット231がNDフィルタを駆動するとNDフィルタにより開口部233が開閉される。第2駆動ユニット232がシャッタ羽根を駆動するとシャッタ羽根により開口部233が開閉される。
(3.10:第4レンズ枠)
図7に示すように、第4レンズ枠90は、第4レンズ群G4をY軸方向に移動可能に支持するための部材であり、マスターフランジ10に形成された2本のシャフト11aおよび11bによりY軸方向に移動可能に支持されている。第4レンズ枠90の駆動は、マスターフランジ10に固定されたフォーカスモータ120により行われる。フォーカスモータ120により第4レンズ枠90が駆動されると、第4レンズ枠90はマスターフランジ10に対してY軸方向に移動する。これにより光学系Oにおいてフォーカスの調節が可能となる。
(3.11:撮像素子ユニット)
図7に示すように、撮像素子ユニット140は、IR吸収ガラス144と、CCDイメージセンサ141と、防塵ゴム145と、CCD板金142と、CCDカバーガラス143と、を有している。
マスターフランジ10は、固定枠20に固定されており、固定枠20のY軸方向負側に配置されている。マスターフランジ10には、矩形の開口12が形成されている。光学系Oにより形成される光学像は開口12を通ってCCDイメージセンサ141の受光面に結像される。
IR吸収ガラス144は、開口12よりも小さい矩形の板状部材であり、開口12内に配置されている。IR吸収ガラス144は、開口12を通る光に対して赤外吸収処理(光学的な処理の一例)を施す。CCDイメージセンサ141は、IR吸収ガラス144を透過した光を電気信号に変換する。
〔4:デジタルカメラの動作〕
図1〜図3を用いて、デジタルカメラ1の動作について説明する。
(4.1:電源OFF時の状態)
電源スイッチ6がOFFの状態では、レンズ鏡筒3が外装部2のY軸方向の外形寸法内に収まるように、レンズ鏡筒3は沈胴状態(レンズ鏡筒3のY軸方向の寸法が最も短い状態、図8に示す状態)で停止している。
この状態では、レンズ鏡筒3のレンズバリア50は閉状態である。具体的には、レンズバリア50の開閉レバーが直進枠80の傾斜突起89により回転方向R2側へ押されている。このため、レンズバリア50のバリア羽根51は閉状態で保持されている。
一方、直進枠80の直進規制面86bが退避レンズ枠250の駆動突起255を、回転シャフト224の中心軸Bを中心にR4側に押している。このため、退避レンズ群G3aは光軸Cが光軸Aから退避量S2だけ外れた退避位置(図19(A)および図20(A)参照)で停止している。また、直進枠80の端面86cは退避レンズ枠250の駆動突起255をY軸方向負側に押さえている。これにより、退避レンズ枠250とシャッタユニット230との距離は、撮影状態(図9参照)に比べ移動量S1だけ近い状態となっている(図20(A)参照)。
(4.2:電源ON時の動作)
電源スイッチ6がONに切り換えられると、各部に電源が供給され、レンズ鏡筒3が沈胴状態から撮影状態に駆動される。具体的には、ズームモータユニット110により駆動枠30が固定枠20に対して所定角度だけR2側へ駆動される。この結果、駆動枠30は、固定枠20に対して回転しながら、カム溝23に沿って固定枠20に対してY軸方向正側に移動する。
駆動枠30が固定枠20に対して回転しながらY軸方向へ移動すると、第1回転突起43および第2回転突起45により、カメラカム枠40が駆動枠30と一体となってY軸方向に移動する。このとき、カメラカム枠40の直進突起47a〜47cが固定枠20の直進溝27a〜27cによりY軸方向に案内されるため、カメラカム枠40は固定枠20に対して回転することなく駆動枠30と一体でY軸方向へ移動する(図12(A)および図12(B)参照)。
また、図14に示すように、駆動枠30の直進溝38には回転カム枠70のカムフォロア76の先端部76bが嵌め込まれているので、回転カム枠70は駆動枠30とともに固定枠20に対して回転する。この結果、回転カム枠70とカメラカム枠40とが相対回転する。回転カム枠70のカムフォロア76がカメラカム枠40の貫通カム溝42を貫通しているため、回転カム枠70がカメラカム枠40に対して回転すると、回転カム枠70は、貫通カム溝42の形状に応じて、カメラカム枠40および固定枠20に対して回転しながらY軸方向へ移動する。
また、直進枠80は回転カム枠70に対して回転可能かつY軸方向に一体移動可能に設けられており、直進枠80はカメラカム枠40に対して回転することなくY軸方向に移動可能に設けられている。具体的には、回転カム枠70の回転溝77に直進枠80の回転突起83が挿入されており、かつ、直進枠80の第2直進突起85がカメラカム枠40の直進溝46に挿入されている。これらの構成により、回転カム枠70が固定枠20に対して回転しながらY軸方向に移動すると、直進枠80は固定枠20およびカメラカム枠40に対して回転することなく回転カム枠70と一体でY軸方向に移動する。
さらに、回転カム枠70が固定枠20に対して回転すると、第1レンズ枠60の第1カムフォロア68が回転カム枠70の第1カム溝72によりY軸方向に案内される。このため、第1レンズ枠60は回転カム枠70および直進枠80に対してY軸方向に移動する。このとき、第1レンズ枠60の第1直進溝63が直進枠80の第1直進突起82に挿入されているため、第1レンズ枠60は直進枠80に対して回転することなくY軸方向に移動する。したがって、第1カム溝72の形状に応じて、第1レンズ枠60は固定枠20に対して回転することなく(回転カム枠70に対して回転しながら)Y軸方向に移動する。このとき、第2カムフォロア69と第2カム溝73との間には隙間が確保されているため、第2カムフォロア69は第2カム溝73と接触することなく第2カム溝73内を移動する。
また、第2レンズ枠190のカムフォロア192は、回転カム枠70の第3カム溝74に嵌め込まれている。第2レンズ枠190の直進突起191が第1レンズ枠60の第2直進溝64に挿入されているため、第2レンズ枠190は、第1レンズ枠60に対して回転することなくY軸方向に移動する。これらの構成により、第2レンズ枠190は、直進枠80、カメラカム枠40および固定枠20に対して回転することなく、第3カム溝74の形状に応じてY軸方向に移動する。
また、第3レンズ枠200の直進突起203がカメラカム枠40の貫通直進溝48に挿入されているため、第3レンズ枠200は固定枠20およびカメラカム枠40に対して回転することなくY軸方向に移動可能である。さらに、カムフォロア204が駆動枠30のカム溝39に嵌め込まれている。これらの構成により、第3レンズ枠200は、カメラカム枠40および固定枠20に対して回転することなくカム溝39の形状に応じてY軸方向に移動する。図8および図9に示すように、沈胴状態から撮影状態までズームモータユニットによる駆動が行われると、駆動枠30は固定枠20に対して回転しながらY軸方向正側に移動するが、第3レンズ枠200は駆動枠30に対してY軸方向負側に移動する。このため、第3レンズ枠200は固定枠20に対してY軸方向正側に移動するものの、固定枠20に対する第3レンズ枠200の移動量は抑えられている。
一方、直進枠80の第2直進突起85はカメラカム枠40の直進溝46に挿入されているため、直進枠80は固定枠20およびカメラカム枠40に対して回転することなくY軸方向に移動可能である。さらに、直進枠80の回転突起83が回転カム枠70の回転突起75と噛み合っているため、直進枠80は相対回転が許容されている状態で回転カム枠70とともにY軸方向に移動する。駆動枠30が固定枠20に対して回転すると、回転カム枠70がカメラカム枠40に対して回転し、回転カム枠70のカムフォロア76がカメラカム枠40の貫通カム溝42に案内される。これにより、貫通カム溝42の形状に応じて、直進枠80は固定枠20およびカメラカム枠40に対して回転することなく回転カム枠70とともにY軸方向に移動する。具体的には、直進枠80は固定枠20に対して回転することなく回転カム枠70とともにY軸方向正側に移動する。このときの固定枠20に対する直進枠80の移動量は前述の固定枠20に対する第3レンズ枠200の移動量よりも大きいため、レンズ鏡筒3の状態が沈胴状態から撮影状態に切り替えられる過程において、直進枠80は第3レンズ枠200からY軸方向正側に離れていく。
このように直進枠80が第3レンズ枠200から離れていくと、直進枠80の端面86cに駆動突起255が押し付けられた状態で退避レンズ枠250が直進枠80とともにY軸方向正側に移動する。このとき、退避レンズ枠250はベース枠201に対してY軸方向正側に移動する。退避レンズ枠250が退避主軸カバー270と当接すると、ベース枠201に対する退避レンズ枠250のY軸方向への移動が停止し、直進枠80が退避レンズ枠250からY軸方向正側に離れていく。
直進枠80が退避レンズ枠250からY軸方向正側に離れていくと、退避レンズ枠250の駆動突起255が、直進枠80の直進規制面86bと摺動しながら傾斜面86aまで移動し、さらに傾斜面86aと摺動する。このとき、ねじり圧縮コイルばね258のねじり力により駆動突起255は傾斜面86aに押し付けられているので、退避レンズ枠250は傾斜面86aの形状に応じて第1退避位置P1から挿入位置P0までR3側に回転する。ねじり圧縮コイルばね258のねじり力により位置決め突起256がストッパ205に当接する位置(つまり挿入位置P0)で退避レンズ枠250が位置決めされる(図19(B)および図20(B)参照)。挿入位置P0では、退避レンズ群G3aの光軸Cは光学系Oの光軸Aと概ね一致している。ここで、「退避レンズ群G3aの光軸Cが光学系Oの光軸Aと概ね一致する」状態には、光軸Cが光軸Aと完全に一致している状態に加えて、光学設計上、許容される範囲内で、光軸Cが光軸Aとずれている状態も含まれる。
以上に述べたように、沈胴動作時において駆動枠30に駆動力が入力されると、駆動枠30が固定枠20に対してY軸方向へ移動し、それに伴い、駆動枠30に支持される各部材が固定枠20に対してY軸方向へ移動する。駆動枠30が所定角度だけ回転すると、駆動枠30の回転が停止し、第1レンズ枠60、第2レンズ枠190および第3レンズ枠200は広角端で停止する。以上の動作により、レンズ鏡筒3は撮影状態(例えば、図9に示す状態)になり、デジタルカメラ1による撮影が可能となる。
(4.3:撮影時のズーム動作)
〈4.3.1:望遠側の動作〉
ズーム調節レバー7が望遠側に操作されると、ズーム調節レバー7の回転角度および操作時間に応じて、ズームモータユニット110により駆動枠30が固定枠20に対してR2側へ駆動される。この結果、回転カム枠70が駆動枠30とともに回転しながら駆動枠30に対してY軸方向正側へ移動する。このとき、駆動枠30は、固定枠20に対して回転しながらカム溝23に沿ってY軸方向へ若干移動する。
また、第1レンズ枠60は、固定枠20に対して回転することなく主にY軸方向正側へ移動する。一方、第2レンズ枠190は、固定枠20に対して回転することなく主にY軸方向負側へ移動する。さらに、第3レンズ枠200は、固定枠20に対して回転することなく主にY軸方向正側へ移動する。このとき、退避レンズ枠250、補正レンズ支持機構290およびシャッタユニット230はY軸方向正側に一体で移動する。これらの動作により、光学系Oのズーム倍率が徐々に大きくなる。レンズ鏡筒3が望遠端に達すると、レンズ鏡筒3は図10に示す状態で停止する。
なお、以上の動作においては、直進枠80の傾斜面86aが駆動突起255と離れた状態が保たれるので、退避レンズ枠250は挿入位置P0で停止した状態となる。
〈4.3.2:広角側の動作〉
ズーム調節レバー7が広角側に操作されると、ズーム調節レバー7の回転角度および操作時間に応じて、ズームモータユニット110により駆動枠30が固定枠20に対してR1側へ駆動される。この結果、回転カム枠70が駆動枠30とともに回転しながら駆動枠30に対してY軸方向負側へ移動する。このとき、駆動枠30は、固定枠20に対して回転しながらカム溝23に沿ってY軸方向へ若干移動する。
また、第1レンズ枠60は、固定枠20に対して回転することなく主にY軸方向負側へ移動する。一方、第2レンズ枠190は、固定枠20に対して回転することなく主にY軸方向正側へ移動する。さらに、第3レンズ枠200は、固定枠20に対して回転することなく主にY軸方向負側へ移動する。このとき、退避レンズ枠250、補正レンズ支持機構290およびシャッタユニット230はY軸方向負側に一体で移動する。これらの動作により、光学系Oのズーム倍率が徐々に小さくなる。レンズ鏡筒3が広角端に達すると、レンズ鏡筒3は図9に示す状態で停止する。
なお、望遠側の動作と同様に、以上の動作においては、直進枠80の傾斜面86aが駆動突起255と離れた状態が保たれるので、退避レンズ枠250は挿入位置P0で停止した状態となる。
(4.4:電源OFF時の動作)
電源スイッチ6がOFFに切り換えられると、レンズ鏡筒3が撮影状態から沈胴状態に駆動される。具体的には、ズームモータユニット110により駆動枠30が固定枠20に対して所定角度だけR1側へ駆動される。この結果、前述の電源ON時の動作と逆の順序でレンズ鏡筒3は動作する。
例えば、沈胴動作時において、直進枠80および第3レンズ枠200が互いに近づくので、退避レンズ枠250の駆動突起255が直進枠80の傾斜面86aにより案内される。具体的には、傾斜面86aにより退避レンズ枠250はR4側に回転駆される(図19(A)参照)。退避レンズ枠250が第1退避位置P1に到達すると、駆動突起255が直進規制面86bと摺動しながら端面86cまで到達し、端面86cにより駆動突起255がY軸方向負側に押される。この結果、直進枠80により駆動突起255がベース枠201に対してY軸方向負側に駆動され、退避レンズ枠250が第2退避位置P2に到達する。
一方、第2レンズ枠190および第3レンズ枠200は互いにY軸方向に徐々に近づくので、退避レンズ枠250が第2退避位置P2に配置されている状態で、第2レンズ群G2が補正レンズ群G3bにY軸方向に近づく。第2レンズ群G2が補正レンズ群G3bに近づいた状態で、第2レンズ枠190および第3レンズ枠200のY軸方向の相対移動は停止する。
このような動作により、レンズ鏡筒3は図8に示す沈胴状態となる。
なお、レンズ鏡筒3が沈胴状態の場合に、退避レンズ枠250の少なくとも一部が補正レンズ枠240の可動範囲MA内(図19(A)、図20(A)参照)に配置されるようにしてもよい。この場合、退避レンズ枠250が第2退避位置P2に到達する前に、補正レンズ枠240が退避レンズ枠250と干渉しない位置まで第1駆動ユニット231および第2駆動ユニット232により補正レンズ枠240がZ軸方向負側に駆動される。これにより、退避量S2を小さくすることができ、レンズ鏡筒3の半径方向の小型化にさらに有利となる。
〔5:特徴〕
以上に説明したレンズ鏡筒3の特徴を以下にまとめる。
(5.1)
このレンズ鏡筒3では、補正レンズ群G3bが光軸Aに直交する方向に移動するように、補正駆動ユニット289により補正レンズ支持機構290が駆動されるので、振れ補正を行うことができる。特に、補正レンズ群を移動させて振れ補正を行う場合は、撮像素子を移動させて振れ補正を行う場合に比べて、補正駆動ユニット289の小型化が可能となり、レンズ鏡筒3の小型化を図りやすい。
また、退避レンズ群G3aが退避レンズ枠250により光路外に退避可能に支持されており、退避レンズ枠250が光路外に退避するように退避駆動機構295により退避レンズ枠250が駆動される。このため、退避レンズ群G3aの分だけ沈胴状態でレンズ鏡筒3の寸法を短縮することができる。
このように、このレンズ鏡筒3では、さらなる小型化が可能となる。
(5.2)
図20(A)および図20(B)に示すように、退避レンズ群G3aの中心厚みT1が補正レンズ群G3bの中心厚みT2よりも厚いので、小型化の効果をより高めることができる。
(5.3)
図22に示すように、退避レンズ枠250が補正レンズ支持機構290(より詳細には、ベース枠201)により支持されているので、退避レンズ枠250を支持する部材と補正レンズ支持機構290を構成する部材とを共通化することができる。これにより、部品点数を削減することができ、レンズ鏡筒3をさらに小型化することができる。
また、部材の共通化により補正レンズ群G3bに対する退避レンズ群G3aの位置精度を高めやすくなる。
さらに、シャッタユニット230が補正レンズ支持機構290により支持されているので、シャッタユニット230を支持する部材と補正レンズ支持機構290を構成する部材とを共有化することができる。これにより、部品点数を削減することができ、レンズ鏡筒3をさらに小型化することができる。
(5.4)
図23(A)に示すように、撮影状態において退避レンズ群G3aとシャッタユニット230との間に補正レンズ群G3bが配置されているので、退避レンズ群G3aをシャッタユニット230から離して配置することができる。これにより、例えば退避レンズ群G3aがY軸方向に駆動される場合であっても、シャッタユニット230に切欠きを設ける必要がない。したがって、不要光線の入射によるレンズ鏡筒3の性能劣化を防止できる。
(5.5)
図20(A)および図23(B)に示すように、退避レンズ群G3aが補正レンズ群G3bの外周側に退避するように退避駆動機構295により退避レンズ枠250が駆動される。このため、沈胴状態において退避レンズ群G3aおよび補正レンズ群G3bを効率よく配置することができ、レンズ鏡筒3をさらに小型化することができる。
(5.6)
図20(A)および図23(A)に示すように、退避レンズ枠250が挿入位置P0に配置されている状態において、絞りキャップ260と補正レンズ群G3bとの間に退避レンズ群G3aが配置されている。このように、退避レンズ群G3aが絞りキャップ260に隣接して配置されているので、退避レンズ群G3aの径を小さくすることができる。これにより、退避レンズ群G3aを退避させるために必要なスペースを小さくすることができ、レンズ鏡筒3の鏡筒径Dの大型化を抑制しつつ鏡筒厚みHを小さくすることができる。
(5.7)
図20(A)および図23(B)に示すように、絞りキャップ260が退避レンズ群G3aとともに退避レンズ枠250に固定されているので、退避レンズ群G3aおよび絞りキャップ260を光路外に退避する構成を実現できる。これにより、絞りキャップ260の厚み分だけレンズ鏡筒3をさらに小型化することができる。
(5.8)
図19(A)に示すように、Y軸方向から見た場合に、退避レンズ枠250が退避位置に配置されている状態で、ピッチング駆動ユニット280およびヨーイング駆動ユニット285とは異なる位置に退避レンズ群G3aが配置されている。つまり、退避レンズ群G3aがピッチング駆動ユニット280およびヨーイング駆動ユニット285とY軸方向に重ならない。
より詳細には、Y軸方向から見た場合に、ピッチング方向(X軸方向)においてピッチング駆動ユニット280およびヨーイング駆動ユニット285の間に、補正レンズ群G3bが配置されている。さらに、退避レンズ枠250が退避位置に配置されている状態で、退避レンズ群G3aがヨーイング方向(Z軸方向)において補正レンズ群G3bと並んで配置されている。このため、退避レンズ群G3a、ピッチング駆動ユニット280およびヨーイング駆動ユニット285を補正レンズ群G3bの回りに効率よく配置することができる。
さらに、図19(A)に示すように、Y軸方向から見た場合に、退避レンズ枠250が退避位置に配置されている状態で、補正レンズ群G3bは退避レンズ群G3aとシャッタ駆動ユニット235との間に配置されている。このため、退避レンズ群G3a、ピッチング駆動ユニット280、ヨーイング駆動ユニット285およびシャッタ駆動ユニット235を補正レンズ群G3bの回りに効率よく配置することができる。
以上のような配置にすることで、鏡筒厚みHを小さくしつつ鏡筒径Dを小さくすることができる。
<第2実施形態>
前述の第1実施形態では、第2レンズ枠190を避けるように退避レンズ枠250が退避しているが、第2レンズ群G2の径が大きい場合、退避レンズ枠250が半径方向外側に大きく突出し、レンズ鏡筒3の半径方向の小型化が妨げられる可能性もある。
そこで、退避レンズ群G3aに加えて第2レンズ群G2を退避させる構成も考えられる。図24〜図33(B)を用いて第2実施形態に係るレンズ鏡筒303について説明する。
なお、前述の第1実施形態の構成と実質的に同じ機能を有する構成については、同じ符号を使用し、その詳細な説明は省略する。
〔1:レンズ鏡筒の構成〕
図24〜図28に示すように、レンズ鏡筒303は、光学系Oと、固定枠20と、ズームモータユニット110と、マスターフランジ10と、駆動枠30と、カメラカム枠40と、回転カム枠70と、直進枠80と、を備えている。
さらに、レンズ鏡筒303は、第1レンズ群G1を支持する第1レンズ枠60と、第2レンズ群G2を支持する第2レンズ枠390と、退避レンズ群G3aを支持する退避レンズ枠250と、像振れ補正レンズ群G3bを支持する補正レンズ枠210と、退避レンズ枠250と補正レンズ枠210を支持する第3レンズ枠200と、第4レンズ群G4を支持する第4レンズ枠90と、を備えている。前述のレンズ鏡筒3に比べて、このレンズ鏡筒303では第2レンズ枠390の構成が異なっている。
具体的には、第2レンズ枠390は、前述の第2レンズ枠190と同様に、固定枠20に対して回転することなくY軸方向に移動可能に配置されている。退避レンズ枠250を含む第3レンズ枠200も固定枠20に対してY軸方向に移動可能に配置されているので、第2レンズ枠390は退避レンズ枠250に対して光学系Oの光軸Aに沿って移動可能に配置されていると言える。
図29に示すように、第2レンズ枠390(レンズ支持枠の一例)は、第2レンズ枠本体393(レンズ支持枠本体の一例)と、第2退避レンズ枠300(シフト枠の一例)と、板ばね310(保持弾性部材の一例)と、を有している。第2レンズ枠本体393および第2退避レンズ枠300は、それぞれ例えば樹脂により一体形成された単一の部材である。第2退避レンズ枠300には第2レンズ群G2が装着されている。第2退避レンズ枠300は第2レンズ群G2の光軸Jに直交する方向に移動可能に第2レンズ枠本体393により支持されている。板ばね310は第2レンズ枠本体393に対して第2退避レンズ枠300を所定の位置に保持している。
図29に示すように、第2レンズ枠本体393は、退避レンズ枠250に対して光学系Oの光軸Aに沿って移動可能に配置されており、直進枠80によりY軸方向に移動可能に支持されている。第2レンズ枠本体393は第2レンズ群G2の光軸Jに直交する方向(本実施形態ではZ軸方向)に移動可能に第2退避レンズ枠300を支持している。具体的には図30(A)および図30(B)に示すように、第2レンズ枠本体393は第2退避レンズ枠300を少なくとも基準位置P20からオフセット位置P21まで移動可能なように支持している。
図31(B)に示すように、第2退避レンズ枠300が基準位置P20に配置されている場合、第2レンズ群G2の光軸Jが光学系Oの光軸Aと概ね一致している。ここで、「第2レンズ群G2の光軸Jが光学系Oの光軸Aと概ね一致する」状態には、光軸Jが光軸Aと完全に一致している状態に加えて、光学設計上、許容される範囲内で、光軸Jが光軸Aとずれている状態も含まれる。
図30(A)および図30(B)に示すように、第2退避レンズ枠300がオフセット位置P21に配置されている場合、第2レンズ群G2の光軸Jが光学系Oの光軸AとZ軸方向にずれている。さらに、第2レンズ枠本体393は第2退避レンズ枠300をY軸方向に一体移動可能に支持している。
(1)第2レンズ枠本体393
図29に示すように、第2レンズ枠本体393は、概ね筒状のベース部399と、3つの直進突起191と、3つのカムフォロア192と、第1案内部398と、第2案内部397と、2つの第1規制突起394aと、2つの第2規制突起394bと、第1ばね支持部396aと、第2ばね支持部396bと、を有している。
直進突起191は、ベース部399の外周部からY軸方向に延びる板状の突起であり、直進枠80の直進溝84に対応する位置に配置されている。3本の直進突起191は円周方向に略等ピッチに配置されている。直進枠80の直進溝84および直進突起191により、第2レンズ枠190は、直進枠80に対して回転することなくY軸方向に移動可能となっている。
図29に示すように、カムフォロア192は直進突起191の端部(より詳細には、Y軸方向負側の端部)から半径方向外側に突出している。カムフォロア192は、回転カム枠70の第3カム溝74に嵌め込まれている。
直進突起191およびカムフォロア192により、第2レンズ枠390は、固定枠20に対して回転することなく、第3カム溝74の形状に応じて固定枠20に対してY軸方向に移動可能となっている。図24に示す沈胴状態では、図25および図26に示す状態に比べて、第2レンズ枠390が第3レンズ枠200に最も近づいている。
図29に示すように、第1案内部398は、ベース部399から内周側に延びた概ね環状の部分であり、第2退避レンズ枠300をZ軸方向に移動可能に支持している。具体的には、第1案内部398は4つのガイド突起395を有している。4つのガイド突起395は概ね半径方向内側に突出している。より詳細には、2つのガイド突起395はX軸方向正側に突出しており、2つのガイド突起395はX軸方向負側に突出している。ガイド突起395は第2退避レンズ枠300の1対の摺動面302a(後述)と当接している。ガイド突起395により、第2退避レンズ枠300は第2レンズ枠本体393に対してZ軸方向に移動可能に支持されている。また、ガイド突起395により、第2退避レンズ枠300の第2レンズ枠本体393に対する光軸A回りの回転が規制されている。
図29に示すように、第2案内部397は、第1案内部398からさらに内周側に延びたプレート状の部分であり、第1案内部398の内側に沿って円弧状に形成されている。第2案内部397の厚みは第1案内部398の厚みよりも大きいので、第1案内部398および第2案内部397により第2退避レンズ枠300が移動可能に収容される収容部330が形成されている。第2案内部397は第2退避レンズ枠300の第2レンズ枠本体393に対するY軸方向正側への移動を規制している。第2退避レンズ枠300が第2レンズ枠本体393に対してZ軸方向に移動する際に、第2案内部397は第2退避レンズ枠300と摺動する。
図29に示すように、2つの第1規制突起394aは、第1案内部398から半径方向内側に突出しており、第2退避レンズ枠300の凹部301aにそれぞれ挿入されている。第1規制突起394aは、第2退避レンズ枠300の第2レンズ枠本体393に対するY軸方向負側への移動を規制しており、第2退避レンズ枠300が第2レンズ枠本体393から脱落するのを防止している。
また、図29に示すように、第1規制突起394aはそれぞれ位置決め面394eを有している。位置決め面394eは、半径方向内側を向いており、第2退避レンズ枠300と半径方向に当接する。第2退避レンズ枠300は2つの位置決め面394eに板ばね310により押し付けられている。第2退避レンズ枠300が位置決め面394eに押し付けられている際、第2退避レンズ枠300は基準位置P20に配置されている。
2つの第2規制突起394bは、第1案内部398から概ね半径方向内側に突出しており、第2退避レンズ枠300の爪部301b(後述)とY軸方向に当接している。第2規制突起394bは、第2レンズ枠本体393に対する第2退避レンズ枠300のY軸方向負側への移動を規制しており、第2退避レンズ枠300が第2レンズ枠本体393から脱落するのを防止している。第2案内部397と第2規制突起394bとの間に爪部301bが挿入されているので、第2案内部397および第2規制突起394bにより第2退避レンズ枠300は第2レンズ枠本体393に対してZ軸方向に案内される。
図30(B)および図31(B)に示すように、第1規制突起394aは光学系Oの光軸Aに対してZ軸方向正側に配置されており、第2規制突起394bは光学系Oの光軸Aに対してZ軸方向負側に配置されている。2つの第1規制突起394aおよび2つの第2規制突起394bは第2レンズ群G2を取り囲むように配置されているので、第2レンズ枠本体393に対する第2退避レンズ枠300の姿勢が安定する。
第1ばね支持部396aおよび第2ばね支持部396bは板ばね310を支持している。具体的には図30(B)、図29および図31(B)に示すように、第1ばね支持部396aは、第2規制突起394bの近くに配置されており、板ばね310の第1端部310aを支持している。第2ばね支持部396bは、第2規制突起394bの近くに配置されており、板ばね310の第2端部310bを支持している。
(2)第2退避レンズ枠300
第2退避レンズ枠300は第2レンズ枠本体393により光学系Oの光軸Aに直交する方向(本実施形態ではZ軸方向)に移動可能に支持されている。具体的には図29に示すように、第2退避レンズ枠300は、概ね環状の枠本体305と、1対の摺動部302と、1対の爪部301b、ばね当接部309と、1対の凹部301aと、退避カム面304a(案内面の一例)と、退避凹部304bと、を有している。
枠本体305には第2レンズ群G2が固定されている。枠本体305は第2案内部397とY軸方向に当接している。第2退避レンズ枠300が第2レンズ枠本体393に対してZ軸方向に移動する際、枠本体305は第2案内部397と摺動する。
1対の摺動部302は枠本体305からX軸方向に突出している。摺動部302は第2レンズ群G2の光軸Jを挟んで枠本体305のX軸方向の両側にそれぞれ配置されている。摺動部302はZ軸方向に延びる摺動面302aを有している。摺動面302aはそれぞれ2つのガイド突起395と当接している。第2退避レンズ枠300が第2レンズ枠本体393に対してZ軸方向に移動する際、摺動部302の摺動面302aがガイド突起395と摺動する。
爪部301bは、摺動部302のZ軸方向負側に配置されており、枠本体305からX軸方向に突出している。爪部301bが第2案内部397と第2規制突起394bとの間に挿入されているので、第2退避レンズ枠300の第2レンズ枠本体393に対するY軸方向の移動が規制されている。第2退避レンズ枠300が第2レンズ枠本体393に対してZ軸方向に移動する際、爪部301bは第2案内部397および第2規制突起394bのうち少なくとも一方と摺動する。第2退避レンズ枠300および第2レンズ枠本体393の組み付けを考慮して、爪部301bと摺動部302との間には切欠き306が形成されている。第2退避レンズ枠300を第2レンズ枠本体393に組み付ける際に、第2レンズ枠本体393の第2規制突起394bが切欠き306を通過するので、第2退避レンズ枠300が第2レンズ枠本体393と干渉するのを防止できる。
ばね当接部309は、枠本体305からY軸方向負側に突出しており、板ばね310とZ軸方向に当接している。凹部301aは第2レンズ枠本体393の第1規制突起394aに対応する位置に配置されている。凹部301aには第1規制突起394aが挿入されている。凹部301a周辺の枠本体305の外周縁部305aが第1規制突起394aの位置決め面394eと当接している状態で、第2退避レンズ枠300は第2レンズ枠本体393に対して基準位置P20に配置されている。
本実施形態では、退避レンズ枠250を用いて第2退避レンズ枠300をオフセット位置P21まで退避させている。このため、第2退避レンズ枠300には退避カム面304aが形成されている。退避カム面304aは退避レンズ枠250と摺動可能に設けられている。本実施形態では、レンズ鏡筒303の沈胴動作時に、退避レンズ枠250に取り付けられた絞りキャップ260が退避カム面304aと摺動する(図30(A)参照)。
具体的には図31(B)に示すように、Y軸方向から見た場合に、退避レンズ枠250が第1退避位置P1に配置されている状態で、退避レンズ枠250の絞りキャップ260の一部は退避カム面304aと重なり合っている。より詳細には、Y軸方向から見た場合に、絞りキャップ260の外周縁の一部が退避カム面304aと重なり合っている。
図32(A)および図32(B)に示すように、退避レンズ枠250により退避カム面304aが押されると、第2退避レンズ枠300がZ軸方向負側に退避する。具体的には、退避カム面304aは第2レンズ群G2の光軸Jに対して傾斜している。退避カム面304aは光学系Oの光軸Aに対して傾斜しているとも言える。退避カム面304aは、第2レンズ群G2の周囲を取り囲むように環状に形成されており、半径方向外側へいくにしたがってY軸方向負側に傾斜している。退避レンズ枠250が第2退避レンズ枠300に近づいて退避カム面304aをY軸方向正側に押すと、第2退避レンズ枠300は第2レンズ枠本体393に対してZ軸方向負側に移動する。つまり、退避レンズ枠250により第2退避レンズ枠300はオフセット位置P21へ駆動される(図30(B)および図32(B)参照)。なお、本実施形態では、基準位置P20およびオフセット位置P21は第2レンズ群G2の光軸Jを基準として規定されている。
退避凹部304bは、枠本体305に形成された円弧状の窪みであり、第2レンズ群G2のZ軸方向正側に配置されている。図30(A)に示すように、レンズ鏡筒303が沈胴状態の場合、退避レンズ枠250の絞りキャップ260の一部が退避凹部304bに挿入されている。板ばね310により第2退避レンズ枠300がZ軸方向正側に押されているので、退避凹部304bの面304cは退避レンズ枠250と当接している。退避凹部304bの面304cが第2レンズ群G2の光軸Jに対して傾斜していないので、退避凹部304bの面304cが退避レンズ枠250に当接していても、退避レンズ枠250をY軸方向負側に押す力は発生しない。したがって、退避レンズ枠250が第2退避位置P2に配置されている状態では、退避レンズ枠250および第2退避レンズ枠300の位置は安定する。
(3)板ばね310
板ばね310は、第2レンズ枠本体393に装着されており、第2レンズ枠本体393に対して第2退避レンズ枠300を基準位置P20に保持している。具体的には図29に示すように、板ばね310は、Y軸方向に細長く延びており、第1端部310aと、第2端部310bと、を有している。第1端部310aは第1ばね支持部396aに装着されている。第2端部310bは第2ばね支持部396bに装着されている。図30(A)および図30(B)に示すように、レンズ鏡筒303が沈胴状態では、板ばね310は第2レンズ群G2に対して退避レンズ枠250と反対側に配置されている。
図31(B)に示すように、板ばね310はばね当接部309と当接している。第2退避レンズ枠300が基準位置P20に配置されている状態で、板ばね310はZ軸方向にたわんでいる。板ばね310は、第2退避レンズ枠300に対してZ軸方向の弾性力F1を付与しており、第2退避レンズ枠300を第2レンズ枠本体393にZ軸方向に押し付けている。板ばね310により、第2退避レンズ枠300の外周縁部305aは第1規制突起394aの位置決め面394eに押し付けられている。これにより、第2レンズ枠本体393に対して第2退避レンズ枠300を基準位置P20に保持することができる。
第2退避レンズ枠300に対して弾性力F1よりも大きい力がZ軸方向負側に作用すると、板ばね310の弾性力F1に逆らって第2レンズ枠本体393に対して第2退避レンズ枠300はZ軸方向負側に移動する。退避レンズ群G3aが第2退避位置P2へ退避している状態で、退避レンズ枠250は第2退避レンズ枠300と当接しており、第2退避レンズ枠300は板ばね310により退避レンズ枠250に押し付けられている。このときの第2退避レンズ枠300の位置がオフセット位置P21に対応している。退避レンズ枠250が第2退避レンズ枠300をZ軸方向負側に押している、ということもできる。図30(A)に示すように、退避レンズ群G3aが第2退避位置P2に退避している状態で、退避レンズ群G3aの一部は第2レンズ群G2の外周側に配置されている。
ここで、図31(A)および図31(B)を用いて第2レンズ枠390の組み付け方法について説明する。図31(A)に示すように、第2退避レンズ枠300の中心(より詳細には第2レンズ群G2の光軸J)が第2レンズ枠本体393の中心(光学系Oの光軸A)に対してZ軸方向負側にずれている状態で、第2退避レンズ枠300が第2レンズ枠本体393に組み付けられる。具体的には、切欠き部306に第2規制突起394bが挿入されるように、第2退避レンズ枠300が第2レンズ枠本体393にY軸方向に組み付けられる。
さらに、第2退避レンズ枠300が第2案内部397と当接している状態で、第2レンズ枠本体393に対して第2退避レンズ枠300をZ軸方向正側にスライドする。この結果、第1規制突起394aが凹部301aに挿入され、爪部301bが第2規制突起394bと第2案内部397との間に挿入される。第2退避レンズ枠300がオフセット位置P21に配置されている状態で、爪部301bは第2規制突起394bと第2案内部397との間に配置されている。
さらに、図31(B)に示すように、第2退避レンズ枠300の外周縁部305aを第2レンズ枠390の第2規制突起394bに押し当てた状態で、第2レンズ枠本体393に板ばね310が装着される。具体的には、板ばね310をZ軸方向にたわませながら、第2レンズ枠本体393の第1ばね支持部396aおよび第2ばね支持部396bに板ばね310の第1端部310aおよび第2端部310bがそれぞれ挿入される。このように、第2レンズ枠390の組み付けが行われる。
〔2:動作〕
図1〜図3を用いて、デジタルカメラ1の動作について説明する。
(2.1:電源OFF時の状態)
電源スイッチ6がOFFの状態では、レンズ鏡筒303が外装部2のY軸方向の外形寸法内に収まるように、レンズ鏡筒303は沈胴状態(レンズ鏡筒303のY軸方向の寸法が最も短い状態、図24に示す状態)で停止している。
この状態では、第1実施形態と同様に、直進枠80の直進規制面86bが退避レンズ枠250の駆動突起255を、回転シャフト224の中心軸Bを中心にR4側に押している。このため、退避レンズ群G3aは光軸Cが光軸Aから退避量S12だけ外れた退避位置(図30(A)および図30(B)参照)で停止している。また、直進枠80の端面86cは退避レンズ枠250の駆動突起255をY軸方向負側に押さえている。これにより、退避レンズ枠250とシャッタユニット230との距離は、撮影状態(図25参照)に比べ移動量S1だけ近い状態となっている(例えば図20(A)参照)。
また、図30(A)および図30(B)に示すように、退避レンズ枠250の絞りキャップ260が第2退避レンズ枠300の退避凹部304bの面304cと概ねZ軸方向に当接している。板ばね310の弾性力F1により、第2退避レンズ枠300が退避レンズ枠250に押し付けられており、第2退避レンズ枠300がオフセット位置P21で保持されている。退避レンズ枠250は、直進枠80の凹部86dに当接しており、直進枠80と第2退避レンズ枠300との間に挟みこまれている。第2退避レンズ枠300がオフセット位置P21で保持されている状態では、第2レンズ群G2の光軸Jは光学系Oの光軸AからZ軸方向負側に退避量S13だけずれている。Y軸方向から見た場合に、退避レンズ群G3aは第2レンズ群G2の外周側に配置されている。退避レンズ群G3aの一部が第2レンズ群G2の外周側に入り込んでいる。
(2.2:電源ON時の動作)
電源スイッチ6がONに切り換えられると、各部に電源が供給され、レンズ鏡筒303が沈胴状態から撮影状態に駆動される。具体的には、ズームモータユニット110により駆動枠30が固定枠20に対して所定角度だけR2側へ駆動される。この結果、駆動枠30は、固定枠20に対して回転しながら、カム溝23に沿って固定枠20に対してY軸方向正側に移動する。
駆動枠30が固定枠20に対して回転しながらY軸方向へ移動すると、第1回転突起43および第2回転突起45により、カメラカム枠40が駆動枠30と一体となってY軸方向に移動する。このとき、カメラカム枠40の直進突起47a〜47cが固定枠20の直進溝27a〜27cによりY軸方向に案内されるため、カメラカム枠40は固定枠20に対して回転することなく駆動枠30と一体でY軸方向へ移動する(図12(A)および図12(B)参照)。
また、図14に示すように、駆動枠30の直進溝38には回転カム枠70のカムフォロア76の先端部76bが嵌め込まれているので、回転カム枠70は駆動枠30とともに固定枠20に対して回転する。この結果、回転カム枠70とカメラカム枠40とが相対回転する。回転カム枠70のカムフォロア76がカメラカム枠40の貫通カム溝42を貫通しているため、回転カム枠70がカメラカム枠40に対して回転すると、回転カム枠70は、貫通カム溝42の形状に応じて、カメラカム枠40および固定枠20に対して回転しながらY軸方向へ移動する。
また、直進枠80は回転カム枠70に対して回転可能かつY軸方向に一体移動可能に設けられており、直進枠80はカメラカム枠40に対して回転することなくY軸方向に移動可能に設けられている。具体的には、回転カム枠70の回転溝77に直進枠80の回転突起83が挿入されており、かつ、直進枠80の第2直進突起85がカメラカム枠40の直進溝46に挿入されている。これらの構成により、回転カム枠70が固定枠20に対して回転しながらY軸方向に移動すると、直進枠80は固定枠20およびカメラカム枠40に対して回転することなく回転カム枠70と一体でY軸方向に移動する。
さらに、回転カム枠70が固定枠20に対して回転すると、第1レンズ枠60の第1カムフォロア68が回転カム枠70の第1カム溝72によりY軸方向に案内される。このため、第1レンズ枠60は回転カム枠70および直進枠80に対してY軸方向に移動する。このとき、第1レンズ枠60の第1直進溝63が直進枠80の第1直進突起82に挿入されているため、第1レンズ枠60は直進枠80に対して回転することなくY軸方向に移動する。したがって、第1カム溝72の形状に応じて、第1レンズ枠60は固定枠20に対して回転することなく(回転カム枠70に対して回転しながら)Y軸方向に移動する。このとき、第2カムフォロア69と第2カム溝73との間には隙間が確保されているため、第2カムフォロア69は第2カム溝73と接触することなく第2カム溝73内を移動する。
また、第2レンズ枠390のカムフォロア192は、回転カム枠70の第3カム溝74に嵌め込まれている。第2レンズ枠390の直進突起191が第1レンズ枠60の第2直進溝64に挿入されているため、第2レンズ枠390は、第1レンズ枠60に対して回転することなくY軸方向に移動する。これらの構成により、第2レンズ枠390は、直進枠80、カメラカム枠40および固定枠20に対して回転することなく、第3カム溝74の形状に応じてY軸方向に移動する。
また、第3レンズ枠200の直進突起203がカメラカム枠40の貫通直進溝48に挿入されているため、第3レンズ枠200は固定枠20およびカメラカム枠40に対して回転することなくY軸方向に移動可能である。さらに、カムフォロア204が駆動枠30のカム溝39に嵌め込まれている。これらの構成により、第3レンズ枠200は、カメラカム枠40および固定枠20に対して回転することなくカム溝39の形状に応じてY軸方向に移動する。図24および図25に示すように、沈胴状態から撮影状態までズームモータユニットによる駆動が行われると、駆動枠30は固定枠20に対して回転しながらY軸方向正側に移動するが、第3レンズ枠200は駆動枠30に対してY軸方向負側に移動する。このため、第3レンズ枠200は固定枠20に対してY軸方向正側に移動するものの、固定枠20に対する第3レンズ枠200の移動量は抑えられている。
このとき、第2レンズ枠390および第3レンズ枠200は互いにY軸方向に離れていくので、退避レンズ枠250および第2退避レンズ枠300が互いにY軸方向に徐々に離れていく。この結果、退避レンズ枠250の絞りキャップ260が、退避凹部304bから抜け出し、第2退避レンズ枠300の退避カム面304aと摺動しながら、第2退避レンズ枠300に対して退避レンズ枠250がY軸方向負側へ移動する。
板ばね310により第2退避レンズ枠300はZ軸方向正側に押されているので、退避カム面304aは退避レンズ枠250に押し付けられる。退避カム面304aが光軸AおよびJに対して傾斜しているので、退避レンズ枠250が第2退避レンズ枠300に対してY軸方向負側に移動すると、退避カム面304aの傾斜に応じて、第2退避レンズ枠300は第2レンズ枠本体393に対してZ軸方向正側に移動する。退避レンズ枠250が第2退避レンズ枠300から離れると、第2退避レンズ枠300の外周縁部305aが第2レンズ枠本体393の位置決め面394eと当接する。こうして、第2退避レンズ枠300の第2レンズ枠本体393に対する位置が基準位置P20に戻る。
直進枠80の第2直進突起85はカメラカム枠40の直進溝46に挿入されているため、直進枠80は固定枠20およびカメラカム枠40に対して回転することなくY軸方向に移動可能である。さらに、直進枠80の回転突起83が回転カム枠70の回転突起75と噛み合っているため、直進枠80は相対回転が許容されている状態で回転カム枠70とともにY軸方向に移動する。駆動枠30が固定枠20に対して回転すると、回転カム枠70がカメラカム枠40に対して回転し、回転カム枠70のカムフォロア76がカメラカム枠40の貫通カム溝42に案内される。これにより、貫通カム溝42の形状に応じて、直進枠80は固定枠20およびカメラカム枠40に対して回転することなく回転カム枠70とともにY軸方向に移動する。具体的には、直進枠80は固定枠20に対して回転することなく回転カム枠70とともにY軸方向正側に移動する。このときの固定枠20に対する直進枠80の移動量は前述の固定枠20に対する第3レンズ枠200の移動量よりも大きいため、レンズ鏡筒303の状態が沈胴状態から撮影状態に切り替えられる過程において、直進枠80は第3レンズ枠200からY軸方向正側に離れていく。
このように直進枠80が第3レンズ枠200から離れていくと、直進枠80の端面86cに駆動突起255が押し付けられた状態で退避レンズ枠250が直進枠80とともにY軸方向正側に移動する。このとき、退避レンズ枠250はベース枠201に対してY軸方向正側に移動する。退避レンズ枠250が退避主軸カバー270と当接すると、ベース枠201に対する退避レンズ枠250のY軸方向への移動が停止し、直進枠80が退避レンズ枠250からY軸方向正側に離れていく。
直進枠80が退避レンズ枠250からY軸方向正側に離れていくと、退避レンズ枠250の駆動突起255が、直進枠80の直進規制面86bと摺動しながら傾斜面86aまで移動し、さらに傾斜面86aと摺動する。このとき、ねじり圧縮コイルばね258のねじり力により駆動突起255は傾斜面86aに押し付けられているので、退避レンズ枠250は傾斜面86aの形状に応じて第1退避位置P1から挿入位置P0までR3側に回転する。ねじり圧縮コイルばね258のねじり力により位置決め突起256がストッパ205に当接する位置(つまり挿入位置P0)で退避レンズ枠250が位置決めされる(図19(B)および図20(B)参照)。挿入位置P0では、退避レンズ群G3aの光軸Cは光学系Oの光軸Aと概ね一致している。
(2.3:電源OFF時の動作)
一方、電源スイッチ6がOFFに切り換えられると、レンズ鏡筒303が撮影状態から沈胴状態に駆動される。具体的には、ズームモータユニット110により駆動枠30が固定枠20に対して所定角度だけR1側へ駆動される。この結果、前述の電源ON時の動作と逆の順序でレンズ鏡筒303は動作する。
例えば、沈胴動作時において、直進枠80および第3レンズ枠200が互いに近づくので、退避レンズ枠250の駆動突起255が直進枠80の傾斜面86aにより案内される。具体的には、傾斜面86aにより退避レンズ枠250はR4側に回転駆される(図19(A)参照)。退避レンズ枠250が第1退避位置P1に到達すると、駆動突起255が直進規制面86bと摺動しながら端面86cまで到達し、端面86cにより駆動突起255がY軸方向負側に押される。この結果、直進枠80により駆動突起255がベース枠201に対してY軸方向負側に駆動され、退避レンズ枠250が第2退避位置P2に到達する。
一方、第2レンズ枠390および第3レンズ枠200は互いにY軸方向に徐々に近づくので、退避レンズ枠250が第2退避位置P2に配置されている状態で、退避レンズ枠250が第2レンズ枠390の第2退避レンズ枠300にY軸方向に徐々に近づく。この結果、退避レンズ枠250の絞りキャップ260が、第2退避レンズ枠300の枠本体305の退避カム面304aと接触し、退避レンズ枠250により退避カム面304aがY軸方向に押される。退避レンズ枠250により退避カム面304aがY軸方向に押されると、退避カム面304aの傾斜に応じて第2退避レンズ枠300が第2レンズ枠本体393に対してZ軸方向負側に駆動される。第2退避レンズ枠300がオフセット位置P21に到達すると、退避レンズ枠250が退避凹部304bに挿入され、退避凹部304bの面304cに退避レンズ枠250が当接する。この状態では、板ばね310により退避レンズ枠250に第2退避レンズ枠300が押し付けられているので、第2レンズ枠本体393に対して第2退避レンズ枠300がオフセット位置P21に保持される。
第2レンズ群G2が補正レンズ群G3bにY軸方向に近接した状態で、第2レンズ枠390および第3レンズ枠200のY軸方向の相対移動は停止する。
このように、電源OFF時に、このレンズ鏡筒303では、退避レンズ枠250が第2退避位置P2に退避した後に、さらに、第2退避レンズ枠300がオフセット位置P21まで退避し、最終的に図24に示す沈胴状態となる。
〔3:レンズ鏡筒の特徴〕
(3.1)
以上に説明したように、図24に示す沈胴状態において、退避レンズ群G3aが第2退避位置P2に退避している状態で、退避レンズ群G3aの一部が第2レンズ群G2の外周側に配置されている。したがって、このレンズ鏡筒303では、沈胴状態で第2レンズ群G2を補正レンズ群G3bに近づけることができ、さらなる小型化が可能となる。
(3.2)
さらに、図30(A)および図30(B)に示すように、このレンズ鏡筒303では、退避レンズ群G3aが第2退避位置P2へ退避している状態で、第2レンズ群G2の光軸Jが光学系Oの光軸Aからずれたオフセット位置P21に第2退避レンズ枠300が配置されている。したがって、第2レンズ群G2の光軸Jが光学系Oの光軸Aと一致する基準位置P20に第2退避レンズ枠300が配置されている場合に比べて、退避レンズ群G3aの位置を光学系Oの光軸Aに近づけることができる。
例えば、図33(A)に示すように、第2レンズ群G2が基準位置P20に配置されている状態で、退避レンズ群G3aを第2レンズ群G2の外周側に退避させると、退避量S2だけ退避レンズ群G3aを中心から移動させる必要がある(第1実施形態に相当)。
しかし、図33(B)に示すように、第2レンズ群G2をオフセット位置P21まで退避させることで、退避量S12を退避量S2に比べて短くすることができる。
そして、図33(A)に示すように、第2レンズ群G2および退避レンズ群G3aの両方を内部に含み、光学系Oの光軸Aを中心とする最小仮想円は円E1のようになるが、図33(B)に示す場合の仮想円は円E2のようになり、第2退避レンズ枠300を退避させることで円E2を円E1よりも小さくすることができる。
このように、このレンズ鏡筒303では、第2レンズ群G2をオフセット位置P21まで退避させているので、半径方向の小型化に有利となる。
(3.3)
図30(A)および図30(B)に示すように、第2退避レンズ枠300がオフセット位置P21に配置されている状態で、第2退避レンズ枠300は退避レンズ枠250と当接している。このように、第2退避レンズ枠300が退避レンズ枠250と当接しているので、退避レンズ枠250を第2退避レンズ枠300に可能な限り近づけることができ、レンズ鏡筒303のさらにコンパクトにすることができる。
(3.4)
図30(A)および図30(B)に示すように、レンズ鏡筒303の撮影状態では第2退避レンズ枠300が板ばね310により基準位置P20に保持されており、レンズ鏡筒303の沈胴状態では、退避レンズ枠250により第2退避レンズ枠300が押されて第2退避レンズ枠300がオフセット位置P21に配置されている。このように、第2退避レンズ枠300をオフセット位置P21まで移動させるのに退避レンズ枠250が用いられているので、第2退避レンズ枠300を移動させるための機構を設ける必要がなく、小型化に加えて構造の簡素化を図ることができる。
なお、退避レンズ枠250以外の別の退避機構を用いて第2退避レンズ枠300を退避させる構成であっても、レンズ鏡筒303の小型化は可能である。
<他の実施形態>
本発明の実施形態は、前述の実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の修正および変更が可能である。なお、前述の実施形態の構成と実質的に同じ機能を有する構成については、前述の実施形態と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
(1)光学系Oの構成は前述の構成に限定されない。例えば、各レンズ群(第1レンズ群G1〜第5レンズ群G5(後述))は、単一のレンズから構成されていてもよく、複数のレンズから構成されていてもよい。
(2)前述の実施形態では、直進枠80により退避レンズ枠250をY軸方向負側に移動量S1(図20(A)参照)だけ移動させることで、沈胴状態での第2レンズ枠本体193と退避レンズ枠250との干渉を防いでいる。しかし、退避レンズ枠250をY軸方向に移動させない場合であっても、レンズ鏡筒3のさらなる小型化は可能である。
(3)退避レンズ群G3a、補正レンズ群G3b、絞りキャップ260およびシャッタユニット230の位置関係は、前述の実施形態に限定されない。
例えば、図34(A)および図34(B)に示すように、補正レンズ群G3bおよび退避レンズ群G3aの間にシャッタユニット230が配置されていてもよい。前述の実施形態と同様に、退避レンズ群G3aおよび絞りキャップ260は沈胴状態において光路外に退避するようになっている。退避レンズ群G3aがシャッタユニット230に隣接して配置されるので、退避レンズ枠250をY軸方向に移動させない構成としている。
この場合であっても、退避レンズ群G3aが絞りキャップ260に隣接して配置されているので、退避レンズ群G3aの径を小さくすることができる。これにより、退避レンズ群G3aを退避させるために必要なスペースを小さくすることができ、レンズ鏡筒3の鏡筒径Dの大型化を抑制しつつ鏡筒厚みHを小さくすることができる。
また、図35(A)および図35B)に示すように、前述の実施形態と同様に、退避レンズ群G3aをY軸方向に移動させる構成とすることもできる。この場合は、例えば、退避レンズ枠250との干渉を防止するための切欠きをシャッタユニット230に設けてもよい。切欠きを設けることで、図34(A)および図34(B)に示す構成に比べて、鏡筒厚みHを小さくすることができる。
なお、シャッタユニット230に切欠きを設ける場合、切欠きを通って不要光線がCCDイメージセンサ141に入射する可能性がある。したがって、図35(A)および図35(B)に示す構成よりも、前述の実施形態の構成(図23(A)および図23(B)に示す構成)の方が光学性能上、メリットが大きい。
(4)また、前述の実施形態では、絞りキャップ260を退避レンズ群G3aの前側に配置しているが、絞りキャップ260を退避レンズ群G3aの後側に配置してもよい。具体的には図36(A)および図36(B)に示すように、絞りキャップ260が退避レンズ群G3aの後側に配置されている。退避レンズ群G3aは補正レンズ群G3bおよび絞りキャップ260の間に配置されている。前述の実施形態と同様に、退避レンズ群G3aおよび絞りキャップ260は沈胴状態において光路外に退避するようになっている。
この場合、補正レンズ群G3bと退避レンズ群G3aとの間に絞りキャップ260が配置されているので、補正レンズ群G3bおよび退避レンズ群G3aの径をともに小さくすることができる。これにより、レンズ鏡筒3の小型化が促進される。
(5)また、図37(A)および図37(B)に示すように、絞りキャップ260が補正レンズ群G3bの後側に配置されていてもよい。この構成では、退避レンズ群G3aと絞りキャップ260との間に補正レンズ群G3bが配置されている。
この場合、退避レンズ群G3aと絞りキャップ260との間に補正レンズ群G3bが配置されているので、補正レンズ群G3bの径を小さくすることができる。これにより、補正駆動ユニット289を小型化することができ、レンズ鏡筒3をさらに小型化できる。
(6)前述の実施形態では、4つのレンズ群(第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4)が独立して移動する4群ズーム構成が採用されているが、光学系Oの構成は前述の実施形態に限られない。更に高倍率のズーム機能を持たせるために、図38(A)、図38(B)に示すように、5つのレンズ群が独立にY軸方向に移動する5群ズーム構成でも良い。第5レンズ群G5は、絞りキャップ260と第4レンズ群G4との間に配置されており、第5レンズ枠400に支持されている。さらに、第5レンズ群G5は第2退避レンズ枠(図示せず)に支持されており、退避レンズ群G3aと同様に、沈胴時は光軸Aから退避位置に移動する。
このように、退避させるレンズ群は1つのレンズ群に限定されず、複数のレンズ群が別々に退避する構成を採用してもよい。この場合も、レンズ鏡筒3の小型化が可能となる。
また、5群ズーム構成においても、絞りキャップ260と退避レンズ群G3aとの距離、および第5レンズ群G5と補正レンズ群G3bとの距離がそれぞれ小さくなるように各レンズ群を配置することで、退避レンズ群G3aおよび第5レンズ群G5の径を小さくできる。その結果、より高倍率ズーム機能を有するレンズ鏡筒においても、小型化が可能となる。
(7)絞りキャップ260は、固定絞りではなく、開口径を変更できる光彩絞りであってもよい。
(8)前述の実施形態では、レンズ鏡筒3が搭載される装置としてデジタルスチルカメラを例に説明しているが、レンズ鏡筒3が搭載される装置は、光学像の形成が必要な装置であればよい。レンズ鏡筒3が搭載される装置としては、例えば、静止画のみを撮影可能な撮像装置、動画のみを撮影可能な撮像装置、および静止画および動画の両方を撮影可能な撮像装置が考えられる。
本発明に係るレンズ鏡筒あれば小型化が可能となるため、本発明は光学機器の分野において有用である。
1 デジタルカメラ
2 外装部
3、303 レンズ鏡筒(レンズ鏡筒の一例)
10 マスターフランジ
20 固定枠
30 駆動枠
40 カメラカム枠
50 レンズバリア
60 第1レンズ枠
70 回転カム枠
80 直進枠(退避駆動機構の一例)
86a 傾斜面
86b 直進規制面
86c 端面
90 第4レンズ枠
190 第2レンズ枠
191 直進案内突起
192 カムフォロア
193 第2レンズ枠本体
200 第3レンズ枠
201 ベース枠
202 腕部
203 直進突起
204 カムフォロア
205 ストッパ
206 ベース枠本体
211 回転シャフト
212 第1支持シャフト
213 第2支持シャフト
214 規制シャフト
220 ピッチングコイル
221 ヨーイングコイル
222 ピッチングセンサ
223 ヨーイングセンサ
280 ピッチング駆動ユニット(第1補正駆動ユニットの一例)
285 ヨーイング駆動ユニット(第2補正駆動ユニットの一例)
289 補正駆動ユニット
224 回転シャフト
230 シャッタユニット
231 第1駆動ユニット
232 第2駆動ユニット
235 シャッタ駆動ユニット
240 補正レンズ枠
241 支持枠本体
242 第1案内部
243 ピッチングマグネット
244 ヨーイングマグネット
245 第2案内部
246 第3案内部
247 規制部
250 退避レンズ枠
251 レンズ枠本体
252 筒部
253 ガイド穴
254 連結腕部
255 駆動突起
256 位置決め突起
258 ねじり圧縮コイルばね
260 絞りキャップ(絞りの一例)
390 第2レンズ枠(レンズ支持枠の一例)
393 第2レンズ枠本体(レンズ支持枠本体の一例)
300 第2退避レンズ枠(シフト枠の一例)
310 板ばね(保持弾性部材の一例)
A 光軸(光学系の光軸の一例)
B 中心軸
C 光軸
J 光軸(レンズ群の光軸の一例)
S1 移動量
S2 退避量
S12 退避量
S13 退避量
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群(シフトレンズ群の一例)
G3 第3レンズ群
G3a 退避レンズ群(退避レンズ群の一例)
G3b 補正レンズ群(補正レンズ群の一例)
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
P0 挿入位置
P1 第1退避位置
P2 第2退避位置
P20 基準位置(基準位置の一例)
P21 オフセット位置(オフセット位置の一例)

Claims (24)

  1. 補正レンズ群と退避レンズ群とを有する光学系と、
    前記補正レンズ群を前記光学系の光軸に直交する方向に移動可能に支持する補正レンズ支持機構と、
    前記補正レンズ群が前記光学系の光軸に直交する方向に移動するように前記補正レンズ支持機構を駆動する補正駆動ユニットと、
    前記退避レンズ群の光軸が前記光学系の光軸からずれた位置に配置される第1退避位置へ前記退避レンズ群を退避可能に支持する退避レンズ枠と、
    前記退避レンズ群が前記第1退避位置に退避するように前記退避レンズ枠を駆動する退避駆動機構と、
    を備えたレンズ鏡筒。
  2. 前記退避レンズ群の中心厚みは、前記補正レンズ群の中心厚みよりも厚い、
    請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記退避レンズ枠は、前記補正レンズ支持機構により回転可能に支持されている、
    請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記レンズ鏡筒の沈胴状態で前記補正レンズ群および前記退避レンズ群を内部に収容する固定枠をさらに備え、
    前記補正レンズ支持機構は、前記退避レンズ枠とともに前記固定枠に対して前記光学系の光軸に沿って移動可能に配置されている、
    請求項3に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記補正レンズ支持機構は、ベース枠と、前記補正レンズ群が固定され前記ベース枠により前記光学系の光軸に直交する方向に移動可能に支持された補正レンズ枠と、を有しており、
    前記退避レンズ枠は、前記ベース枠により回転可能に支持されている、
    請求項3または4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記退避レンズ枠は、前記ベース枠により回転可能かつ前記光学系の光軸に沿って移動可能に支持されており、
    前記退避駆動機構は、前記退避レンズ枠を退避させる際、前記退避レンズ枠を前記ベース枠に対して前記第1退避位置まで回転させ、さらに前記退避レンズ枠を前記第1退避位置から第2退避位置まで前記光学系の光軸に沿って移動させる、
    請求項5に記載のレンズ鏡筒。
  7. 前記退避レンズ群の少なくとも一部は、前記退避レンズ群が前記第2退避位置に退避している状態で前記補正レンズ群および前記補正レンズ枠のうち少なくとも一方の外周側に配置されている、
    請求項6に記載のレンズ鏡筒。
  8. 前記光学系の光軸に平行な光軸方向から見た場合に、前記退避レンズ群は、前記第1退避位置に配置されている状態で前記補正レンズ枠の外側に配置されている、
    請求項5から7のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  9. 前記レンズ鏡筒が沈胴状態の場合に、前記退避レンズ群の少なくとも一部は、前記補正レンズ枠の可動範囲内に配置されている、
    請求項8に記載のレンズ鏡筒。
  10. 露光状態を調節するシャッタユニットをさらに備え、
    前記シャッタユニットは、前記補正レンズ支持機構により支持されている、
    請求項1から9のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  11. 前記補正レンズ群は、前記退避レンズ群と前記シャッタユニットとの間に配置されている、
    請求項10に記載のレンズ鏡筒。
  12. 前記光学系の絞り値を決定する絞りをさらに備え、
    前記補正レンズ群および前記退避レンズ群のうち少なくとも一方は、前記絞りに隣接して配置されている、
    請求項1から11のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  13. 前記絞りは、前記退避レンズ群とともに前記退避レンズ枠に固定されている、
    請求項12に記載のレンズ鏡筒。
  14. 前記退避レンズ群は、前記絞りと前記補正レンズ群との間に配置されている、
    請求項12または13に記載のレンズ鏡筒。
  15. 前記絞りは、前記補正レンズ群と前記退避レンズ群との間に配置されている、
    請求項12または13に記載のレンズ鏡筒。
  16. 前記補正レンズ群は、前記退避レンズ群と前記絞りとの間に配置されている、
    請求項12に記載のレンズ鏡筒。
  17. 前記補正駆動ユニットは、前記補正レンズ群が前記光学系の光軸に直交する第1方向に移動するように前記補正レンズ支持機構を駆動する第1補正駆動ユニットと、前記補正レンズ群が前記光学系の光軸および前記第1方向に直交する第2方向に移動するように前記補正レンズ支持機構を駆動する第2補正駆動ユニットと、を有しており、
    前記光学系の光軸に平行な光軸方向から見た場合に、前記退避レンズ群は、前記第1退避位置に配置された状態で前記第1補正駆動ユニットおよび前記第2補正駆動ユニットとは重なり合っていない、
    請求項1から16のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  18. 前記光軸方向から見た場合に、前記補正レンズ群は、前記光学系の光軸に直交する第3方向において前記第1補正駆動ユニットおよび前記第2補正駆動ユニットの間に配置されており、
    前記光軸方向から見た場合に、前記退避レンズ群は、前記光路外に退避した状態で前記光学系の光軸および前記第3方向に直交する第4方向において前記補正レンズ群と並んで配置されている、
    請求項17に記載のレンズ鏡筒。
  19. 露光状態を調節するシャッタユニットと、
    前記シャッタユニットを駆動するシャッタ駆動ユニットと、をさらに備え、
    前記光軸方向から見た場合に、前記補正レンズ群は、前記光路外に退避した前記退避レンズ群と前記シャッタ駆動ユニットとの間に配置されている、
    請求項18に記載のレンズ鏡筒。
  20. 前記退避レンズ枠に対して前記光学系の光軸に沿って移動可能に配置されたレンズ支持枠をさらに備え、
    前記光学系は、前記レンズ支持枠に装着されたシフトレンズ群を有しており、
    前記退避レンズ群の少なくとも一部は、前記退避レンズ群が前記第2退避位置に退避している状態で前記シフトレンズ群の外周側に配置されている、
    請求項1から19のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  21. 前記レンズ支持枠は、前記退避レンズ枠に対して前記光学系の光軸に沿って移動可能に配置された支持枠本体と、前記支持枠本体により前記光学系の光軸に直交する方向に移動可能に支持されたシフト枠と、を有しており、
    前記シフトレンズ群は、前記シフト枠に装着されており、
    前記退避レンズ群が前記第2退避位置へ退避している状態で、前記シフト枠は、前記シフトレンズ群の光軸が前記光学系の光軸からずれたオフセット位置に配置されている、
    請求項20に記載のレンズ鏡筒。
  22. 前記シフト枠が前記オフセット位置に配置されている状態で、前記シフト枠は前記退避レンズ枠と当接している、
    請求項21に記載のレンズ鏡筒。
  23. 前記レンズ支持枠は、前記シフト枠を前記シフトレンズ群の光軸に直交する方向に移動可能に支持する支持枠本体と、前記支持枠本体に装着され前記シフトレンズ群の光軸が前記光学系の光軸と概ね一致する基準位置に前記シフト枠を保持する保持弾性部材と、を有しており、
    前記シフト枠が前記オフセット位置に配置されている状態で、前記シフト枠は前記保持弾性部材により前記退避レンズ枠に押し付けられている、
    請求項22に記載のレンズ鏡筒。
  24. 前記支持枠本体は、前記退避レンズ枠と摺動可能に設けられ前記シフトレンズ群の光軸に対して傾斜する案内面を有しており、
    前記レンズ支持枠および前記退避レンズ枠が前記光軸方向に相対移動する際に、前記退避レンズ枠は前記案内面と摺動することで前記シフト枠を前記オフセット位置へ案内する、
    請求項23に記載のレンズ鏡筒。
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