JP5359069B2 - 燃料電池システムの排気装置 - Google Patents
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Description
特に、車両などに搭載される燃料電池システムにおいて、空気を元とするガスを排出したり、燃料ガス(「水素」ともいう。)を希釈して排出したり、それらを混合したりする構成について、ガス成分や水分を排出する構造技術に関する。
そして、この燃料電池に純水素を燃料ガスとして供給する場合、水素を一時的にシステムの外部に放出するパージを行っている。パージ水素ガスは、他のガスも流れる排気管などに流される。
あるいは、燃料供給系に異常が生じた場合に、車両外部に緊急放出することもある。
これは、一つに、供給ガスを加湿したり、反応によって生成水が生じたりすることにより、それらの結露水が燃料電池内に滞留し、燃料電池の出力が低下してしまうことである。よって、結露水を系外に排出させるために、パージによるガス流を用いている。
また、水素を循環させたりするなど滞留を長く継続させていると、アノード系内にカソードからの透過N2(窒素)が蓄積し易く、反応を阻害するためである。よって、回復させるためには、その透過N2を排出する必要がある。
そのため、燃料電池の燃料に水素を用いる場合、様々な外部環境を考慮して、パージ配管から水素を放出する際の排出ガスの容量水素濃度を4%以下とすることが要求されている。
そして、このようにして排気管内に排出された生成水や、水素ガスが、他のガスと一緒に排気管内部を流れることとなる。
そして、排気管に車両上下方向に対して湾曲した箇所があると、そこに水が溜まる可能性がある。
車両を氷点下の環境で駐車する際には、発生した水が湾曲部に溜まって凍ることとなり、場合によっては排気管を塞ぎ、燃料電池自動車を起動する際に空気が送れずに起動できなくなる不便さがあるという不都合がある。
例えば、上記の特許文献3に記載されるように、ある程度の水溜まりを許容する方法が考えられるが、この場合、滞留した水により部品の重量が増加したり、また、水抜きのための開口を設ければ、排気用開口端以外から外部に排出される排気ガスが増えたりするという不都合がある。
燃料電池システムにおいては、高効率で発電するように燃料電池に空気を送り込むために、空気の供給経路に圧送手段(「ポンプ」とも換言できる。)を配設して、空気を圧送して送り込んでいる。
それは、ある程度燃料電池の出力制御に依存して増減するのであるが、前記圧送手段によって、ガスの疎密の波が生じ、これが音となって管路に伝わり、排気にも含まれる。
そのため、ある程度の帯域幅にわたって消音する必要があるものである。
このとき、単なる小型化だけでなく、システムの簡素化に合わせた配策構造によって、優れた整備性を確保することも可能となる。
また、この発明は、省スペースで、排気ガス成分の混合効率が良い排気システム(「排気管」ともいう。)を提供すること、ガスあるいは生成水の逆流を防止し、特定ガス成分が他のガス成分側に流れ込むのを防止することを副次的な目的とする。
また、排水性を向上でき、また、生成水の滞留を防止できる。
図1及び図2において、1は燃料電池車両(以下、単に「車両」という。)である。
この車両1は、車両1に燃料電池システム2を搭載するとともに、車両1の後部に水素タンクアセンブリ(燃料ガスタンク)3を搭載し、車両1の底部には様々な流体を流す排気システム4を配設している。車両1の前部に設けた収容空間に燃料電池システム2の燃料電池(スタック)5を含む大部分を搭載している。
このとき、前記エアコンプレッサ7は、ターボコンプレッサのような遠心ファンを有し、電動モータによって0〜数万rpmで駆動可能である。このエアコンプレッサ7の駆動時には、比較的脈動は少ないものの高周波の風きり音が生じる。
空気は、給気管9を介して燃料電池5のカソード側に送られるが、そのうち一部は燃料電池5を介さずに(バイパス管10によってバイパスして)排気し、燃料電池5のカソード側に流れ込む流量を調整する一方、燃料電池5のカソード側に送られる空気は、熱交換器12を通して高い発電効率を得られる温度に調整し、その後、イオンの流動性によって高い変換効率を得られるように加湿器12によって加湿して、燃料電池5のカソード側に送り込む。空気は、燃料電池5内部では、内部のマニホールド構造によって無数のセル(図示せず)に分配した後、各セルを通過し、燃料電池5外部に排出される。このとき、前記給気管9とバイパス管10とは、共に断面積が比較的大きいものとなっている。
これらの空気(オフガス)は、排気管14のマニホールド15によって、再び合流して、水分などと共に排出する。また、排気管14のマニホールド15によって、空気(オフガス)を、供給系において分岐した前記燃料電池5を介さずに排気する一部の空気とも合流する。前記マニホールド15の各分岐管より上流側には、これらのガスの流れを遮断したり、あるいは逆に下流側からの逆流を遮断したりする遮断弁16(図示せず)が設けられている。これら配管通路断面積と遮断弁16の開閉タイミングとの組み合わせにより、いずれか一つの配管のみの流量から、複数の配管による定率分配の形までで、流量が調整可能となっている。
前記排気管14のマニホールド15によって、水素のパージ管17とも合流し、パージガスを空気によって薄く希釈して排出する。前記マニホールド15の各分岐管より下流側には、曲部18を形成してあり、この曲部18に断面積の小さな水素のパージ管17を接続している。そして、このパージ管17の上流側においても、パージガスの流れを遮断したり、あるいは逆に下流側からの逆流を遮断したりする遮断弁である水素パージバルブ19が設けられている。なお、パージガスには生成水も含まれる。
前記排気管14は、車両最後部に向けて延出され、直管形状を避け、かつ、補機類を避けるようにして車両幅方向に蛇行しつつも、概略水平を保つように延出している。また、前記排気管14の下流側開口20より少し上流側には、消音器(「マフラ」ともいう。)21を配設している。前記排気管14の下流側開口20付近には、水素センサ22(図4参照。)を設け、排出する水素濃度を一定値(例えば、4%)以下となるように管理している。
このとき、前記消音器21は、いわゆる高周波管であり、前記エアコンプレッサ7の風きり音や、配管の接続部等で生ずる笛吹き音などを低減するようにしている。そして、前記消音器21は、図6に示す如く、多孔23の内管24のまわりに円筒状の空間を形成するようにして外管25を設け、円筒状空間にグラスウールなどからなる吸音材26を充填したものである。ここでは、前記燃料電池5の排気管用として、内管24と外管25との軸心をオフセットして、より排水性を高めた形状となっている。
2系統のラインのうち一方のラインBには、気水分離器29を設けるとともに、前記水素パージバルブ19を介装させて水素の前記パージ管17を配設している。前記流量調整用インジェクタ28の駆動と、水素パージバルブ19の駆動のタイミングなどを制御して、水素濃度の均一化と生成水の排出を両立させて、高効率化を果たしている。
そして、水素を一時的に前記燃料電池システム2の外部に放出するパージを行っている。このパージの目的は、前記燃料電池5の変換効率を高く保つため、車両停止の際など、燃料電池5のカソードとアノードの極間差圧が過大になることを防ぐためである。あるいは、燃料供給系に異常が生じた場合に、車両外部に緊急放出することもある。
前記燃料電池5の変換効率は、車両走行中またはアイドリング停車中などに燃料電池5のセル電圧が低下する現象が起きる。これは、一つに、供給ガスを加湿したり、反応によって生成水が生じたりすることにより、それらの結露水が燃料電池5内に滞留し、燃料電池5の出力が低下してしまうことである。よって、結露水を系外に排出させるために、パージによるガス流を用いる。また、その循環を継続させていると、前記燃料電池5のアノード系内にカソードからの透過N2が蓄積し易く、反応を阻害するためである。よって、回復させるためには、その透過N2を排出する必要がある。
なお、前記パージ管17から水素を放出する際の排出ガスの容量水素濃度を4%以下としている。
また、従来は、処理のために比較的大きな容量を与えている。小型化が難しく、まとまった容量を必要とする前記燃料電池5の近くに同じように容量を必要とする補機が幾つもあり、触媒タイプのように高価で大きな装置を小型の車両で搭載することは非常に困難である。そして、常時使わない機能部品に大きな搭載スペースを与えることは非効率である。前記燃料電池5の変換効率は、二次電池やキャパシタとの配分によって車両走行に合わせることも可能であり、その制御で水素のパージを変えることは可能である。
前記燃料電池5は、イオンの混入等に配慮した特別な冷却液により、駆動時は常に、発電効率の高い温度範囲に保たれる。
前記燃料タンク27は、大小2つのタンクボンベが、前後に離間して、前記サブフレーム32に搭載して設けられる。車両1の客室のフロア70−1に対応する前側に小さい断面積を持つ小型タンクからなる第1燃料タンク38を配し、荷室のフロア70−2に対応する後側には大きい断面積を持つ大型タンクからなる第2燃料タンク39を配している。なお、これらの両外側には、一部重なるようにして車両1の後輪40一対が配される。
そして、前記燃料タンクユニットには、前記燃料タンク27の第1、第2燃料タンク39、40内へ水素を入れたり、燃料タンク27の第1、第2燃料タンク39、40外へ水素を取り出したりする開口として第1、第2バルブ41、42が夫々設けられている。そして、これらの第1、第2バルブ41、42には、より緊急度の高い状態で作動する独立した緊急水素放出用弁ないしノズル、例えば緊急水素放出ノズル43が一体的に設けられる。
前記燃料タンク27から取り出される燃料ガスは、レギュレータ44によって所望の圧力まで減圧して使用される。このとき、レギュレータ44によって、複数段階に分割して減圧される。
前記レギュレータ44は、前記燃料タンク27の第1、第2燃料タンク39、40の間に開けられた空間を利用して、そこに収容されるように設置されている。そして、この空間には、前記サブフレーム32の第1〜第4クロスメンバ35a〜35dが設置されており、これらの第1〜第4クロスメンバ35a〜35dに掛け渡すようにして、強固に保持されている。
前記レギュレータ44は、2つあり、多段階を経て減圧するようになっている。複数の第1、第2燃料タンク39、40から取り出された高圧水素ガスは、合流した配管によって、車両幅方向の中央付近に搭載された1次レギュレータ45に導入され、大幅に減圧されて取り出される。次いで、その側方(燃料タンクユニットのバルブ側)にある2次レギュレータ46に導入され、2次減圧されて取り出され、前記燃料電池5側に供給される。このとき、複数の第1、第2燃料タンク39、40に共用するレギュレータ44がその間にあることは、配管の取り回し上好ましい。
緊急水素放出用の水素排出管47は、2次レギュレータ46から延出し、1次及び2次の両レギュレータ45、46の配置と同様に、前記第1、第2燃料タンク39、40の間に開けられた空間を通して配設されている。また、前記水素排出管47は、これらの第1〜第4クロスメンバ35a〜35d等とほぼ平行となるように沿って、概ね前記サブフレーム32の全幅にわたって横切るように幅方向に配策されている。前記レギュレータ44から前記排気管14までの水素排出管47を短くする。なお、1次レギュレータ45の後、2次レギュレータ46に入る前に、水素ガスを排出可能なデフューエル管48を設け、このデフューエル管48によって、第2バルブ42下流のカプラ49から水素ガスを取り出し可能としている。
前記水素排出管47の下端側は、前記燃料電池システム2を構成する排気管14に接続されている。この排気管14の断面で上半部に位置し、排気管14に対して直交する。また、この合流部の少し上流側から下流端までを構成する排気管下流部(第2パイプ)55は、前記サブフレーム32に支持され、サブフレーム32とともに車体から分離することが可能となっている。
この排気管下流部(第2パイプ)55は、サブフレーム32の下面に沿ってほぼ直線状に形成され、前記合流部の下流側となる排気管下流部55には、前記消音器21が配置されている。この消音器21を含めて前記サブフレーム32の片側である車両右側のサイドフレーム34付近に支持されている。
法規上、例えば、所定期間毎に前記燃料タンク27を取り替える必要がある等、燃料タンク27を降ろす必要がある場合を考慮する必要がある。これらの連結された配管類が、連結を保ったまま降ろせることにより、整備上での利便性がある。
前記サブフレーム32及びそれに部組された燃料タンク27ないし燃料配管の上面側と、車体フロア70下面との間には、リヤサスペンションが配設される。このリヤサスペンションがリンク機構をなして上下にスイングするように稼働するため、その軌跡を考慮して空間を形成している。なお、リヤサスペンションは、前記サブフレーム32の左右両外側位置において車体に支持される。このサブフレーム32をサスペンションフレームと一体としていないので、前記燃料タンク27を降ろす際に、サスペンションなどの足回りまで外す必要が生じなく、整備性が良い。
前記燃料タンク27は、その円形断面の形状によって、基本的な高さがあるけれども、前記第1、第2燃料タンク38、39間の空間を設けて前記レギュレータ44を配置した部分は、相対的に上面高さを低くしているので、そこにリヤサスペンションの幅方向延出部材を配置し、幅方向に延出するリヤサスペンションのストロークを確保している。前記車両1の走行性能を確保する上で、優れている。また、重量物である前記燃料タンク27を低い位置に搭載できることから、車両姿勢の安定感を確保できる。
図示はしないが、フロア70下面の中央部を前側から後側にかけて、アンダーカバーによって覆う。 これにより、ポンプなどの前記燃料電池システム2を構成する上で必要な補機類、配管類、燃料系アッセンブリを全て飛び石、冠水などから保護する。
また、前記リヤ排気管アセンブリ51は、第1パイプ52の下流側端部に上流側端部が連絡する第2ホース54と、この第2ホース54の下流側端部に連絡し、かつ前記消音器21の上流側に連絡する第2パイプ55と、前記消音器21の下流側に連絡する第3パイプ56とからなる。
詳述すれば、前記排気管14は、車両の前後方向で底部のほぼ全長にわたるように長く延ばして設けてあり、その排気管14の上流側を、車体フロア70に複数個所で支持(図示せず)し、排気管14の下流側を、前記サブフレーム32に複数個所で支持している。各支持個所では、クランプによって強固に固定している。この支持個所の上流側には、水素ガスを含む使用された燃料ガスを排出するパージ管17の合流接続部を設けている。この合流接続部を含めそこからその下流側となる下流端開口20までにわたり、車両側面視で、ほぼ直線状としている。
つまり、図1に示す如く、前記車両1に地面57に対して平行な上面ラインL1及び下面ラインL2を設定した際に、これらの上面ラインL1と下面ラインL2との間に地面57との平行面58に沿うように、前記排気管14におけるパージ管17の合流接続部を含めそこからその下流側となる下流端開口20までをほぼ直線状に配設する。
このため、前記排気管14は、一様に地面57との平行面58に沿うか、それより下流側が低くなるように平面状に配策することとなる。
これにより、前記排気管14の水素ガスが導入される部位から下流全体にわたって、水素ガスの排出性を向上でき、また、多量の水素ガスの滞留を防止できる。
また、排水性を向上でき、また、生成水の滞留を防止できる。
前記サブフレーム32は、前記燃料タンク27をはじめとする燃料供給系をアセンブリに固定している。
サブフレーム32全体にわたってその下面は、地面57と平行となるようにほぼ水平に設けてあり、そのため、サブフレーム32の後部では、車体フロア70と連結するための柱脚部37が左右一対かつ前後に並べて複数脚設けてある。
なお、前記サブフレーム32は、車載搭載時に、前記排気管14などを収容可能な空間を形成するように下方に離間させて、かつ、その下面を覆うように平面状のカバー(図示せず)を台座に取り付けて設ける。
つまり、燃料ガスの供給系から分岐するように、前記緊急放出用パイプ47を設けている。この緊急放出用パイプ47は、水素ガスを含む未使用の燃料ガスを排出するものである。緊急用であるので、何らかの不具合が生じた場合に、できるだけ安全性を確保することを目的として、水素ガスの放出を行う。そのため、この緊急放出を行う場合は、不具合が解消されるまで、継続的に水素ガスの放出が行われることがある。
また、前記緊急放出用パイプ47を、パージ管の合流接続部18を含め、そこから下流端開口までの前記排気管14に合流接続して設けている。この合流部より下流側となる排気管14(第2パイプ55)の途中に前記消音器21を配設しているので、緊急放出用パイプ47を、その少し上流側位置であって排気管14の上面側から合流接続している。その連結部は、ボス部を形成し、ユニオンにて前記緊急放出用パイプを締結固定して接続する構造となっている。
このとき、前記排気管14には、いわゆる高周波管と呼ばれる、拡散吸収型の前記消音器21を設けている。前記排気管14内部を流れるガス流の流速が高くなると、排気管14各部に合流接続されている各配管の内部の気柱共鳴によって、特定の周波数が強調された異音を発する。この異音を、前記排気管14の下流側に設けた消音器21によって、特に高周波を消音するようにしているので、水素ガス配管の接続部分に生じ易い笛吹き音に対する消音性を向上できる。緊急放出用パイプ47による異音を消音し、抑制することができる。
この消音効果は、複数の水素ガス配管によって生じる異なる周波数、そして異なる音量の異音に対しても、同一の消音器21を利用することができる。
これにより、ガス流の流れを妨げることなく、消音器21内の排水性を向上でき、また、生成水の滞留を防止できる。
また、単一の消音器21は、完全に排出しきれないで消音器21内部に残る少量の滞留物を最小限に抑えることができる。
前記排気管14の下流側部位、および、水素ガスの前記緊急放出用パイプ47を、共に、前記サブフレーム32に固定的に支持して設けている。前記排気管14の下流側部位は、サブフレーム32の左右一対設けられた左右のサイドフレーム33、34のうち一方に沿って配策され、複数個所で固定されている。水素ガスの前記緊急放出用パイプ47は、サブフレーム32の車幅方向に延出して車両前後方向に離間するよう複数設けられた第1〜第4クロスメンバ35a〜35dに沿って配設され、複数個所で固定されている。
前記緊急放出用パイプ47及び前記消音器21を含む下流側部位を、上流側部位から切り離して、前記サブフレーム32と一緒に車体から取り外すことができる。その際、前記排気管14の下流側部位と前記緊急放出用パイプ47との接続部などといった配管の接続部分を切り離す作業がなく、シール性を保つことができるとともに、他の部品への整備作業性をも向上することができる。
つまり、前記消音器60の外管60を、図7に示す如く、水平方向に対して長軸を平行に位置させた楕円形状とし、車両上下方向に位置する短軸において、上面及び下面が多孔61を有する内管62と外管59との間の空間が最小ないしゼロとなるように形成するものである。
さすれば、円形状の内管24及び外管25からなる消音器21と同様に、ガス流の流れを妨げることなく、消音器60内の排水性を向上でき、また、生成水の滞留を防止できる。
そして、単一の消音器60は、完全に排出しきれないで消音器60内部に残る少量の滞留物を最小限に抑えることができる。
つまり、円形状の内管65及び外管66とし、かつ、地面に対向し近接する側の面が内管65と外管66との間の空間が最小ないしゼロとなるように形成した際に、図8に示す如く、内管65の地面に対向し近接する側から少し離間した外周面部位において、この外周面部位と前記外管66の内周面部位とを接続するように、水平状態に前記仕切り板67を取り付けるものである。
さすれば、この仕切り板67を取り付けることにより、空気中に含まれる水滴及び水蒸気が吸音材68に吸収された場合でも重量で水分が下方に移動し、前記仕切り板67より下の部分(吸音材68の無い部分)に水が溜まる。
このことにより、前記吸音材68が水を吸っていない状態で底部分に溜まるため、空気の流れにより水が排出され易くなる。
また、仕切り板67をなくして、その代わりに空間69に撥水性のあるスチールウールを詰めることにより、仕切り板67と同様に水の滞留を防ぐことができ、スチールウールによる吸音効果が得られる。
なお、前記仕切り板67に複数の孔部(図示せず)を開ける特別構成としても、同様な効果を得ることができる。
2 燃料電池システム
3 水素タンクアセンブリ
4 排気システム
5 燃料電池
14 排気管
17 パージ管
21 消音器(「マフラ」ともいう。)
27 燃料タンク(「水素タンク」ともいう。)
32 サブフレーム(「タンクフレーム」ともいう。)
33、34 左右のサイドフレーム
35 クロスメンバ
36 構造部材
38 第1燃料タンク
39 第2燃料タンク
43 緊急水素放出ノズル
47 水素排出管
57 地面
Claims (2)
- 客室のフロアと客室のフロアよりも高い位置に配置される荷室のフロアとを有する車体フロアと、前記荷室のフロア下に配置される燃料タンクと、この燃料タンクを車体に連結するサブフレームと、カソードに酸素を含む空気を供給しアノードに水素を含む燃料ガスを供給して発電を行う燃料電池と、この燃料電池のカソード側に接続されて燃料電池から空気を排出する主排気管と、前記燃料電池のアノード側に接続されてこの燃料電池から燃料ガスを排出するパージ管と、これら主排気管とパージ管とを合流接続するマニホールドと、前記燃料電池から車両後方へ延びかつ上流端部に前記マニホールドが配置されるともに下流端部に下流端開口を備える排気管と、この排気管の後部に配置される消音器とを備える燃料電池システムの排気装置において、前記サブフレームは前記燃料タンクの下部側方に配置され、かつ車両前後方向に延びる左右のサイドフレームを備え、前記車両を左右方向から見た場合、前記排気管の前記客室のフロアよりも車両後側の部分を前記サイドフレームに沿って延ばすとともにこのサイドフレームによって支持し、前記排気管を前記マニホールドにおける前記パージ管との合流接続部から前記下流端開口に亘って一様に地面との平行面に沿うか下流側が低くなるように配索したことを特徴とする燃料電池システムの排気装置。
- 前記排気管を、前記マニホールドから前記サブフレームの前側に至るフロント排気管アセンブリと、このフロント排気管アセンブリの下流側に連結されるとともに前記サイドフレームに沿うリヤ排気管アセンブリとに分割し、前記リヤ排気アセンブリは、緊急放出用の水素排出管が連結される合流接続部を備え、かつホースにより前記フロント排気管アセンブリに連結されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムの排気装置。
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