JP5087055B2 - 燃料電池の排出ガス処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池の排出ガス処理装置に関し、詳しくは燃料電池発電システムの排出ラインにおいて、水素ガスを希釈すると共にカソードオフガスの排出音を消音する構造の希釈容器を備えた燃料電池の排出ガス処理装置に関するものである。
電気自動車等の燃料電池発電システムにおいて、例えば純水素(以下、「水素」という。)を燃料とする場合、燃料電池への水素の供給は、その燃費をよくして利用効率を上げるために、アノード配管系に循環系を採用している。この循環方式としては、負圧を発生させて水素を吸引するエゼクタや、真空ポンプなどを利用する。このような循環系で水素の循環を長時間続けていると、水素中の不純、例えば、窒素の濃度が高まり、それに連れて水素の濃度が低下し、発電の効率を悪くすることがある。そこで、窒素等の不純物や水を排出するパージ操作が必要になる。ところが、アノード配管系には、水素が満たされているため、このパージ操作中に水素も一緒に外部へ排出されてしまう。ここで、排出される水素には不純物が含まれていても濃度が高く、濃度の高い水素をそのまま大気に排出したのでは不都合が多い。また、循環系に水分が溜まって燃料電池システムのアノード配管系内の水素の流れを悪くすることがある。そこで、燃料電池の循環系内に気液分離器を設けて水分を除去し、この循環系から排出される水素オフガスを希釈装置である希釈器内で滞留させ、酸素オフガス(空気)と混合させて水素濃度を希釈してから、更にマフラの下流で合流させて大気に排出するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−289237号公報(12−13頁、図7−8)
前記特許文献1に記載のように、水素ガスの排出ラインに使用する希釈装置は、アノード系のドレーンまたはパージの際に放出される水素を適切に車外に放出する上で不可欠なデバイスであり、また、排出ラインに取り付けるマフラのような消音装置は、パージの際に発する不快なパージ音などを消音して商品性を確保する上でも不可欠なデバイスである。
しかしながら、前記従来技術の手法では、希釈と消音という二つの機能のために、別個のデバイスを持つ必要があり、システムのレイアウト性、コスト、重量などにおいて問題があった。また、排出ガス配管取り回しのために、配管の途中にかけあがりなどがあり、排出ガス内の水分の凍結による閉塞の恐れもある。それらをレイアウトにて対策すると、最低地上高が下がるなど商品性においても不利になる。
本出願人は、前記特許文献1に記載の希釈装置を更に改良した構造の排出燃料希釈器を先に出願して提案している(例えば、特願2002−288890号)。この先出願の発明は、図5に示すように、排出燃料希釈器(6)を、燃料電池からパージされる水素ガスを導入する入口部(8)と、この入口部(8)から導入された水素ガスを滞留する滞留室(18)と、この滞留室(18)を貫通して設けられたカソード配管(14)とを備える構成とし、このカソード配管(14)は、配管の途中に穴部(21)を設けるとともに、燃料電池のカソード排出空気(排出ガス)が供給され、前記穴部(21)から滞留室(18)の水素ガスをカソード配管(14)内に吸い込み、この水素ガスを燃料電池から排出されるカソード排出空気(排出ガス)と混合して希釈した後、大気に排出するようにしたものである。
しかしながら、この先願に係る排出燃料希釈器は、希釈容器のボックスにパージされる水素ガスを滞留する滞留室(18)と、この滞留室(18)を貫通して設けられたカソード配管(14)とを一つの希釈容器内に配設した構造である。それゆえ、先願に係る排出燃料希釈器はカソードオフガスを消音に利用するものではなく、したがって、消音構造の点からはまだ消音効果は充分と言えるものではなかった。
そこで、本発明は、水素ガス希釈容器としての機能を満足した上で、カソードオフガスの排出音の消音装置にも積極的に使用する消音構造を備えた燃料電池の排出ガス処理装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決した本発明のうち請求項1に記載の発明は、燃料電池からパージされる水素ガスを、燃料電池から排出されるカソードオフガスと混合、希釈して大気に排出する希釈容器を設けた燃料電池の排出ガス処理装置において、前記希釈容器内に、カソードオフ配管が接続され、カソードオフガスを膨張させる第1膨張室、第2膨張室と、前記第1膨張室と前記第2膨張室の間に形成され、パージ水素が放出される希釈室と、前記希釈室に接続されるパージ水素配管と、前記第1膨張室と前記第2膨張室を接続し、前記希釈室内を貫通して前記第1膨張室で拡散された後のカソードオフガスを前記第2膨張室へ導入する通路と、を設け、前記通路には、その外周に吸音材が配設されているとともに、前記吸音材を貫通して前記希釈室内のガスを当該通路内に導入する導入口が形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記希釈容器の外形形状は、楕円筒状あるいは円筒状とすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記希釈室内の通路は、前記希釈容器の中心位置部からずらして配置されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記カソードオフ配管と前記通路は、高さ方向にずらして配置されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、消音能力と希釈能力を一つのデバイスで受け持つことができ、コストの低減と、重量の軽量化を図ることができ、さらに一つの希釈容器内に希釈室と膨張室とを設けることで、二つの機能を備えることができると共に、前記希釈室を前記膨張室に通じさせて共鳴室としたことで、パージ水素を放出するパージ音を減衰させることができ、かつ小型化を図ることができる。
なお、請求項1に記載の発明において、希釈容器の外形形状を楕円筒状や円筒状に形成すれば、面共振による音源化を防ぐことができる。
本発明に係る燃料電池の排ガス処理装置を備えた燃料電池電気自動車を示す平面図である。 燃料電池の排ガス処理装置を有する燃料電池システムを示す説明図である。 燃料電池の排出ガス処理装置における希釈容器の消音構造を示す概略説明図である。 図3に示した希釈容器の各部の構造を説明するための斜視図である。 本発明の先願に係る排出燃料希釈器の説明図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態の燃料電池の排出ガス処理装置の詳細について説明する。参照する図面において、図1は本発明に係る実施形態の燃料電池の排出ガス処理装置を備えた燃料電池電気自動車を示す平面図であり、図2は燃料電池の排出ガス処理装置を有する燃料電池システムを示す説明図である。図3は燃料電池の排出ガス処理装置における希釈容器の消音構造を示す概略説明図である。図4は図3で示した希釈容器の各部の構造を説明するための斜視図である。なお、図3および図4は、特に、希釈容器の消音構造と、カソードオフガスとパージ水素の流れや動きを表現するために各部品を模式的に表しているにすぎず、各部品の位置関係はこれに限定されない。特に、図3および図4において、希釈室24に対するアノード配管系の接続構造では、説明の便宜のためにパージ水素配管8のみを示しており、図2で示したドレーン配管10およびドレーン配管11は省略している。また、図中の矢印は、ガスの流れを示している。
図1に示すように、燃料電池電気自動車(以下、「車両」という。)1の略中央部の床下に、燃料電池システムボックス2が配設されている。燃料電池システムボックス2の内部には、燃料電池システム、即ち、温調器3、燃料電池スタック4、加湿器5および排出燃料の希釈容器6が車両1の前方から後方に向かって順に配設されている。燃料電池システムは、前記機器3〜6のほかに、燃料電池スタック4を冷却する不図示のラジエータや図2に示す高圧水素容器27、排出する空気の量を調整可能にするコンプレッサ29などから構成されている。
燃料電池スタック4は、高圧水素容器27に貯留された燃料となる水素と、車外から取り入れた空気を供給されて発電を行い、車両1を駆動するための電気を発電供給する。この燃料電池スタック4を好適に作動させるために、温調器3で燃料電池スタック4に供給される水素および空気の温度調整を行い、加湿器5で燃料電池スタック4に供給される水素および空気を加湿する。希釈容器6は、アノード配管系からのパージ水素を放出させて滞留させ、カソードオフガス(排気空気)と混合して希釈してから車両1の外に排出する。
図2に示すように、燃料電池スタック4は、高圧水素容器27に貯留された燃料となる水素と、コンプレッサ29から供給される空気(以下、「供給空気」という。)との電気化学反応により発電を行なうものである。また、この燃料電池スタック4の下部には、発電に伴って生成される水などのドレーンを排出燃料の希釈容器6へ排出するためのアノードドレーン配管10が接続されている。なお、この燃料電池スタック4内で生成された水は、アノードドレーン配管10の適所に設けられた開閉弁12を手動または自動で開閉することにより、排出燃料の希釈容器6へ流れるようになっている。
燃料電池スタック4のアノード側には、その入口に高圧水素容器27からの水素を導く水素供給配管28が接続され、その出口に水素を再度燃料電池スタック4へ戻すための循環用配管(循環系)7が接続されている。この循環用配管7は、燃料電池スタック4で一度使用された水素を、その燃費を良くして利用効率を上げるため、循環用配管7により加湿器5の上流側に戻すようにするものである。そして、この循環用配管7には、その内部に溜まっている水素中の不純物や燃料電池スタック4内で生成される水を含んだ水素を希釈容器6へ排出するためのパージ水素配管8が分岐して接続されている。なお、この循環用配管7内の水素は、パージ水素配管8の適所に設けられたパージ弁9が不図示の制御装置からの信号により所定の間隔をおいて開閉されることで、希釈容器6へ間欠的にパージ(排出)されるようになっている。
燃料電池スタック4のカソード側には、その入口にコンプレッサ29からの供給空気を導く空気供給配管30が接続され、その出口に燃料電池スタック4から排出される空気(以下、カソードオフガスという。)を外部へ導くカソードオフガス配管14が接続されている。このカソードオフガス配管14の下流側は、希釈容器6へ接続されている。このカソードオフガスは、カソードオフガス配管14の適所に設けられる希釈容器6内で後記するようにパージ水素の適正な水素濃度の希釈化に使用された後、希釈されたパージ水素と共に外部へ排出されるようになっている。
加湿器5は、水素供給配管28の適所に設けられ、その下部に水などのドレーンを希釈容器6へ排出するための加湿器ドレーン配管11が接続されている。なお、この加湿器5内のドレーンは、加湿器ドレーン配管11の適所に設けられた開閉弁13を手動または自動で開閉することにより、希釈容器6へ流れるようになっている。また、図示は省略するが、空気供給配管30にも、同様に加湿器、加湿器ドレーン配管および開閉弁が設けられ、その加湿器5のドレーンを希釈容器6へ排出するようになっている。図2では、アノードドレーン配管10および加湿器ドレーン配管11は、前記のように希釈容器6に対して個別にそれぞれ接続した態様を示しているが、このアノードドレーン配管10および加湿器ドレーン配管11は、図示は省略するが、パージ水素配管8の下流側にそれぞれ接続し、このパージ水素配管8を介して希釈容器6へと接続するようにしてもよい。
希釈容器6は、燃料電池スタック4からパージされる水素ガスを、燃料電池スタック4から排出されるカソードオフガスと混合、希釈して大気に放出するものである。この希釈容器6は、アノード系の配管が接続される希釈室24と、カソード系のカソードオフガス配管14が接続される膨張室25,26とを有する。希釈容器6の詳細な構造は後記するが、アノード系の配管が接続される希釈室24は、主に循環用配管7から間欠的にパージされる水素を一旦貯蔵して滞留させておき、このパージ水素を導出口17から通路16を通流するカソードオフガスの流れに吸い出され、あるいはガス交換されるように構成して水素ガスの希釈化を図るためのものである。また、希釈容器6の入口側(上流側)の膨張室25は、カソードオフガス配管14から水素ガスの希釈に使用されるカソードオフガスを導入して拡散・膨張させることにより圧力エネルギーを低下させて、カソードオフガスの排出音を消音させるものであり、出口側(下流側)の膨張室26は、大気へ排出する前に再度カソードオフガスおよび水素を拡散・膨張させて、さらに消音効率を高めさせるものである。なお、本実施の形態では図示しないが、この膨張室は、少なくともどちらか1つの膨張室が設けられていればよく、また、3つ以上の膨張室が多段に設けられてもよい。
次に、図3および図4を参照して、本実施の形態の希釈容器6の構造について説明する。図示の実施の形態において、希釈容器6は、カソードオフガス配管14が接続される上流側の前壁18と、排出管23が設けられる下流側の後壁19と、を有する円筒状の外形を有し、その内部に隔壁20および隔壁21により画成される3つの室を有する隔壁室構造の容器である。図において、黒細線矢印は、パージ水素ガスの流れを示し、白矢印は、カソードオフガスの流れを示している。また、ハッチング矢印は、希釈後のパージ水素の流れを示している。
希釈室24は、隔壁20および隔壁21により区画された希釈容器6の中間に配設された室である。希釈室24は、循環用配管7から間欠的にパージされる水素を一旦貯蔵して滞留しておく室であり、パージ水素がパージ水素配管8から希釈室24へ導入される際、容積が膨張拡大されるので拡散して一旦滞留させられる。
膨張室25および膨張室26は、排出ガスの流れに対して希釈容器6の入口側(上流側)に膨張室25が配設されており、出口側(下流側)に膨張室26が配設されている。この膨張室25,26では、燃料電池4から排出されるカソードオフガスが、カソードオフガス配管14から入口側の膨張室25に導入されると、希釈室24と同様に体積が膨張拡大して膨張室25内に拡散・膨張するようになっている。なお、この膨張室は、本実施の形態では入口側と出口側とで2段の膨張室が設けられているが、少なくとも入口側または出口側に1段設けられていればよく、3段以上の多段の膨張室を設けることもできるが、その場合は、それだけカソードオフガスの消音効果は大きくなる。また、このように膨張室を多段に設ける場合、膨張室と希釈室とを交互に設ける場合のほかに、図3および図4に示す構造に付加して、上流側または下流側に複数の膨張室だけを多段に隣接配置して設ける構造としてもよい。
隔壁20および隔壁21は、希釈容器6の内部において互いに間隔を置いて希釈容器6の前壁18と後壁19とから離間した位置に配設されている。この上流側の隔壁20には、前壁18を貫通してパージ水素配管8が接続されている。図において、このパージ水素配管8は、その先端が隔壁20よりも延長して希釈室24内ヘ侵入するように接続されているが、希釈室24内ヘ延長されていなくても隔壁20へ接続されて、パージ水素をこの希釈室24内ヘ放出できさえすればよい。
通路16は、希釈室24の両側の隔壁20および隔壁21を貫通して膨張室25および膨張室26間を連通して配設されている。この通路16は、管状部材により形成されるものであり、希釈室24内における通路16の外周面には、吸音材22が配置されている。通路16の希釈室24内における適宜箇所には、吸音材22の外周から通路16内まで貫通形成された複数の穴部17が設けられている。この吸音材22は、SUSウール、グラスウールなど公知の吸音材料が使用可能である。なお、吸音材22は、通路16の外周だけでなく、希釈室24の内周面全体に設けてもよい。
膨張室26の出口側には、排出管23が最下部に配置されており、希釈後のパージ水素と共にカソードオフガスはこの排出管23から大気へ放出される。また、希釈容器6内で凝縮された水やドレーンなどの不純物もこの排出管23から外部へ排出されるようになっている。
次に、本実施の形態の希釈容器6に併設されたカソードオフガスの消音器として構成した膨張室25,26の機能と効果について説明する。図2〜図4に示すように、カソードオフガスは、カソードオフガス配管14から入口側の膨張室25に導入されると、この膨張室25内でその体積が拡大されて膨張させられる。これにより、カソードオフガスの排出音は、膨張室25内でエネルギーを消費させられて消音される。
通路16は、膨張室25内で膨張させられたカソードオフガスを、さらに出口側の膨張室26へと通流させるカソードオフガスの通路を形成するものである。カソードオフガスがこの通路16を通流するとき、穴部17から希釈室24内のパージ水素を吸い出して、あるいはガス交換して、カソードオフガスと混合して希釈する。
この通路16を通流して出口側の膨張室26内へ導入されたカソードオフガスは、この膨張室26内で再びその体積が拡大膨張させられる。これにより、膨張室25で一旦消音されたカソードオフガスの排出音は、膨張室26内でのエネルギー消費によりさらに消音効果が高められる。このように効率よく消音された後、カソードオフガスは、この膨張室26の最下部に配置された排出管23から大気へと放出されるものである。
このように、希釈容器6の中心部より通路16を下方側にずらして配置したことにより、導入されたカソードオフガスはラビリンス構造の迷路内をジグザグ状に流れて移動するので、この希釈容器6内での消音効果は一層高められる。
さらに、本実施の形態においては、図3および図4に示すように、通路16の外周に吸音材22を配設してある。この吸音材22を配設することで、この通路16自体の共振を抑制すると共に、カソードオフガスの吸音により排出音の減衰効果を一層高めることができる。また、このような吸音材を希釈室24の内周面全体にも設けると、さらに吸音による排出音の減衰効果を高めることができる。
また、希釈容器6の外形形状を楕円筒状や円筒状に形成すれば、面共振による音源化を防ぐことができる。
次に、本実施形態における希釈室24、その他の機能と効果について説明する。
図2〜図4に示すように、パージ水素は、パージ水素配管8から膨張室25内を貫通して希釈室24内へ放出される。パージ水素は、この希釈室24内で体積を膨張拡大して一旦滞留させられた後、通路16を流れるカソードオフガスにより穴部17から吸い出されるように構成してあるため、この通路16を流れるカソードオフガスと混合、希釈されることになる。同時に、この膨張拡大された閉空間を有する希釈室24を吸音室または共鳴室として利用することができるので、水素ガスのパージ音を減衰させることができる。さらに、この減衰させられたパージ音は、通路16と穴部17を介して膨張室25,26へと伝播し、再び拡大されたこの膨張室の閉空間により、パージ音をさらに減衰させることができる。
また、希釈室24内へパージ水素を導入するパージ水素配管8と隔壁20との接続部は、膨張室25内のカソードオフガスで完全に包まれているので、この接続部から、万一、水素もれが生じるようなことがあっても、直接外部へ漏れることが防止できる利点を有する。
本実施の形態の希釈容器6を自動車などの車両1に適用した場合、希釈容器6に消音機能を一体化して備えることにより、車両1内側の燃料電池システム近傍に希釈容器6を配置できるため、配管の取り回し向上とレイアウト性の向上が図れ、配管の立ち上がりを回避できるので凍結時の閉塞を防止することができる。また、車両1の後部まで配管を取り回す必要がないため、排出系の衝突時のクラッシャブルゾーンも確保できる。
以上、本発明は、前記実施の形態に限定されることなく、様々な態様で実施される。本実施の形態では、希釈容器6は、その外形形状を楕円筒状や円筒状のほか、箱状に形成したものが利用でき、ボックス状の容器であればよく、特に希釈容器の形状を特定するものではない。また、燃料電池の排気空気として、カソードオフガスを利用したが、本発明はこれに限定されず、前記供給空気を利用してもよい。
4 燃料電池スタック
6 希釈容器
7 循環用配管(循環系)
8 パージ水素配管
14 カソードオフガス配管
16 通路
17 穴部
20,21 隔壁
24 希釈室(共鳴室)
25,26 膨張室

Claims (4)

  1. 燃料電池からパージされる水素ガスを、燃料電池から排出されるカソードオフガスと混合、希釈して大気に排出する希釈容器を設けた燃料電池の排出ガス処理装置において、
    前記希釈容器内に、
    カソードオフ配管が接続され、カソードオフガスを膨張させる第1膨張室、第2膨張室と、
    前記第1膨張室と前記第2膨張室の間に形成され、パージ水素が放出される希釈室と、
    前記希釈室に接続されるパージ水素配管と、
    前記第1膨張室と前記第2膨張室を接続し、前記希釈室内を貫通して前記第1膨張室で拡散された後のカソードオフガスを前記第2膨張室へ導入する通路と、
    を設け、
    前記通路には、その外周に吸音材が配設されているとともに、前記吸音材を貫通して前記希釈室内のガスを当該通路内に導入する導入口が形成されている
    ことを特徴とする燃料電池の排出ガス処理装置。
  2. 前記希釈容器の外形形状は、楕円筒状あるいは円筒状とすることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の排出ガス処理装置。
  3. 前記希釈室内の通路は、前記希釈容器の中心位置部からずらして配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池の排出ガス処理装置。
  4. 前記カソードオフ配管と前記通路は、高さ方向にずらして配置されることを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載の燃料電池の排出ガス処理装置。
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