JP2009289581A - 燃料電池用消音器及びこれを用いた燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】消音性能を維持した上で消音器内底部に溜まった水を排水する。
【解決手段】筒状のアウターシェル14とこのアウターシェル14の両端を閉塞する上流側エンドプレート15及び下流側エンドプレート16とカソードオフガスを流通させるインナーパイプ17とからなる消音器10内に、消音器内底部に溜まった水を吸い上げる吸水孔23、24を形成した水排出用配管19を設けると共に、インナーパイプ17内を流通するカソードオフガスとは逆向きにカソードガスを消音器内底部に導入して前記水を吸水孔23、24から吸水させるガス導入用配管20とを設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池用消音器及びこれを用いた燃料電池システムに関し、詳細には消音性能と排水性を両立させるための技術に関する。
例えば、内管とその内管の外周に空気室を形成して設けられた外筒とで構成される消音器においては、空気室底に溜まった水を排水するには、排気ガス流の上流側から順に複数の小孔を有する大径部、縮径部及び小径部を内管に形成し、その内管の小径部下側に空気室内と小径部内とを連通させる排水管を設け、その排水管から空気室底に溜まった水を排水させている(例えば、特許文献1等に記載)。
この消音器では、空気室内と小径部内との間に圧力差(空気室内>小径部内)を発生させると共に排水管内に排気ガスの流れを生じさせることにより、空気室底に溜まった凝縮水を、排水管を通じて小径部に吸い上げて内管より消音器外へと排水させている。
特開2007−270712号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、排水管によって空気室底から内管へと吸い上げた水が再び空気室に戻らないようにするためには、内管における排水管接続部より下流側には消音用の小孔を設けることができない。そのため、特許文献1に記載の消音器では、排水性を考慮すると、消音性能を犠牲にしなくてはならない。
そこで本発明は、上記した実状に鑑みて提案されたものであり、消音性能を維持した上で消音器内底部に溜まった水を排水する燃料電池用消音器及びこれを用いた燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の燃料電池用消音器では、筒状のアウターシェルとアウターシェルの両端を閉塞するエンドプレートとカソードオフガスを流通させるインナーパイプとからなる消音器内に、消音器内底部に溜まった水を吸い上げる吸水孔を形成した水排出用配管を設けると共に、インナーパイプ内を流通するカソードオフガスとは逆向きにガスを消音器内底部に導入して前記水を吸水孔から吸水させるガス導入用配管とを設ける。
本発明の燃料電池用消音器によれば、ガス導入用配管からガスを消音器内底部に導入することで、このガスの導入により底部に溜まった水が水排出用配管に形成された吸水口から吸い上げられ、その水排出用配管内を通って排水口より消音器外へと排出できる。このように、本発明によれば、消音用の小孔が形成されたインナーパイプとは別に水排出用配管を設けているので、消音性能を犠牲にすることなく消音器内底部に溜まった水を排水させることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
「第1実施形態」
図1は第1実施形態の燃料電池システムの回路図、図2は第1実施形態の燃料電池用消音器の一部を破断して示す斜視図、図3は図2のA−A線断面図、図4は図2のガス導入用配管20が設けられた部位の要部拡大断面図、図5(A)は図2の水排出用配管に形成した上流側エンドプレート近傍の吸水孔の断面図、図5(B)は同じく下流側エンドプレート近傍の吸水孔の断面図、図6(A)は車両が水平状態にあるときに消音器内底部に溜まった水を排水する様子を示す図、図6(B)は車両が登り坂にあるときに消音器内底部に溜まった水を排水する様子を示す図、図6(C)は車両が下り坂にあるときに消音器内底部に溜まった水を排水する様子を示す図、図7は第1実施形態の燃料電池システムにおいて消音器内底部に溜まった水を排水する制御フローチャートである。
先ず、燃料電池システムの構成について説明する。燃料電池システムにおいては、図1に示すように、燃料電池を構成する燃料電池スタック1のカソード1Aには、空気供給装置(圧縮器)2で圧縮した高温の空気を、アフタークーラー3で冷却させた後、加湿器4で加湿させてからカソード口5より供給される。また、燃料電池スタック1のアノード1Bには、水素供給装置6から水素がアノード口7より供給される。
燃料電池スタック1では、カソード1Aに供給された加湿された酸素とアノード1Bに供給された水素とが膜電極接合体を介して化学反応し、その反応時に電気を生成する。燃料電池自動車では、燃料電池スタック1で発生した電気を駆動源として走行する。
燃料電池スタック1に供給される水素は、その全てが化学反応に使用される訳ではなく、その一部が反応せずに残る。残った水素は、一部がパージ弁8を介して燃料電池スタック1へ戻されて再利用され、残りの一部が開閉弁9にて消音器10の上流へ送られ、消音器10に導入される前にカソードガスで希釈される。
また、燃料電池スタック1では、電気だけでなく水も生成される。生成された水は、燃料電池スタック1のカソード出口11より加湿器4、カソードガス圧力調整用の圧力調整弁12、消音器10を経由して流路開閉弁13によって大気中に排出される。燃料電池自動車の場合は、内燃機関(エンジン)とは異なり、多量の水が発生するため、その多量の水を排水することが求められる。
燃料電池スタック1のカソード出口11から排出された水の全てが大気中に排水されるのではなく、消音器10の内部に一部の水が残留する。これは、消音器10内のインナーパイプに形成された吸音用の小孔から空気だけでなく、水も空気と一緒に通過してしまうためである。吸音材に入り込んだ水は、消音器内底部に溜まる。溜まった水は、インナーパイプとの間の段差に遮られ、インナーパイプには戻ることはできず、消音器内底部に溜まったままとなる。そして、この溜まった水が吸音材に付着することで、吸音効率を下げると共に配管材の腐食要因となる。
第1実施形態では、吸音性能を維持した上で消音器内底部に溜まった水を排水することを目的として、燃料電池用消音器(以下、単に消音器10と称する)の構成を、図2から図4に示すような構造としている。消音器10は、消音器外形を形成する筒状のアウターシェル14と、このアウターシェル14の両端を閉塞する上流側エンドプレート15及び下流側エンドプレート16と、両エンドプレート15、16を貫通してアウターシェル14に内包され、内部にカソードオフガスを流通させるインナーパイプ17と、このインナーパイプ17の周りを取り囲むようして消音器内部に充填された吸音材(図示は省略する)と、を有している。
アウターシェル14は、両端を開口させた円筒体として形成されている。上流側エンドプレート15及び下流側エンドプレート16は、何れもアウターシェル14の両端開口を閉塞する円形板として形成され、該アウターシェル14に対して溶接等で固定されている。また、これら両エンドプレート15、16には、その中心部にインナーパイプ17を貫通させる貫通孔がそれぞれ形成されている。
インナーパイプ17は、燃料電池スタック1のカソード出口11から排出されるカソードオフガス(主流ガス)を流通させるパイプ形状とされている。このインナーパイプ17は、車両前後方向に延在するようにして前記アウターシェル14を貫通して設けられている。かかるインナーパイプ17には、アウターシェル14内に挿入される部位に消音用の複数の小孔18が形成されている。これらの小孔18からは、インナーパイプ17内を流通するカソードオフガスに含まれる空気と共に水も放出される。放射音は、吸音材で吸音されるが、水は消音器内底部に溜まる。この消音器内底部に溜まった水を、当該消音器内に設けた水排出用配管19とガス導入用配管20並びに整流板21からなる水排出手段によって大気中に排水させる。
水排出用配管19は、インナーパイプ17の下方に上流側エンドプレート15及び下流側エンドプレート16を貫通して設けられている。より具体的には、水排出用配管19は、アウターシェル14の底部との間に所定の隙間22を有するように前記消音器内底部近傍にインナーパイプ17と略平行に配置されている。前記隙間22を設けることで、表面張力の影響を受け難くなり、この隙間22に水が残り難くなることからアウターシェル14の底部及び水排出用配管19の表面の腐食を抑制できる。
また、水排出用配管19は、細長いパイプとして形成されており、消音器内底部に溜まった水を吸い上げる吸水孔23、24を、上流側エンドプレート近傍と下流側エンドプレート近傍にそれぞれ形成している。これら吸水孔23、24は、何れも消音器内底部に向けて下向きに開口されている。そして、これら吸水孔23、24のうち、上流側エンドプレート近傍の吸水孔23の孔径D1よりも、下流側エンドプレート近傍の吸水孔24の孔径D2を小さくしている。言い換えれば、上流側エンドプレート近傍の吸水孔23の孔径D1の方が、下流側エンドプレート近傍の孔径D2よりも大径となっている。前記両吸水孔23、24から吸い上げられた水は、水排出用配管19の内部を通って下流側エンドプレート16より外に突出する先端に開口した排水口25から排水される。
なお、水排出用配管19の先端に形成された排水口25とは反対側の端部31は、開口されることなく閉塞されている。
ガス導入用配管20は、インナーパイプ17の下方に下流側エンドプレート16を貫通して前記アウターシェル14内に先端部を挿入させるパイプからなる。かかるガス導入用配管20は、インナーパイプ17内を流通するカソードオフガスとは逆向きにガスを消音器内底部に導入する。インナーパイプ17内を流通するカソードオフガスのガス流れ方向を、図2の矢印Gで表す。このカソードオフガスのガス流れ方向は、車両前後方向のうち図2の矢印RR方向と同一方向とする。図2の矢印FRは車両前方を表し、矢印RRは車両後方を表す。
前記ガス導入用配管20は、下流側エンドプレート16を貫通して消音器内に挿入されると共に整流板21を貫通させてその先端部を前記水排出用配管19の上方に位置させている。また、ガス導入用配管20は、その先端部に形成されたガス噴出孔26から噴出されるガスを、排気管内底部に吹き付けて底部に溜まった水を上流側エンドプレート15側へと送るように前記下流側エンドプレート16に対して斜めに傾斜して固定されている。このガス導入用配管20のガス導入口27は、前記インナーパイプ17の排気口28よりも下方であって水排出用配管19の排水口25よりも上方の位置に設けられている。なお、ガス導入用配管20は、この実施形態では2つ設けてある。
ガス導入用配管20に供給するガスとしては、例えば燃料電池スタック1に供給するカソードガスを冷却するためのアフタークーラー3の下流から分岐する分岐路29(図1参照)を流れる冷たいカソードガスとされる。
整流板21は、インナーパイプ17と水排出用配管19との間に、上流側エンドプレート15から下流側エンドプレート16に亘って設けられている。かかる整流板21は、平面視長方形状をなす板の両端を上流側エンドプレート15と下流側エンドプレート16にそれぞれ固定させることにより、前記インナーパイプ17と前記水排出用配管19との間に配置されている。また、整流板21は、その長手方向両側縁部をアウターシェル14の内側面に対して所定の隙間を有して設けられている。この隙間を設けることで、整流板21の上に落ちた水を前記隙間から排気管内底部に落とすことができる。このように配置された整流板21は、ガス導入用配管20のガス噴出孔26から噴射させたガスが消音器内で拡散しないようにして消音器内底部に溜まった水を上流側エンドプレート15側へ吹き飛ばすための吹き飛ばし力減少防止作用として機能する。
次に、排気管内底部に溜まった水を排水する動作について説明する。排水動作に関しては、車両が水平状態、登り坂状態、下り坂状態にある場合で異なる。
初めに、車両が図6(A)の水平状態にある場合について説明する。インナーパイプ17に形成された小孔18から流出し吸音材を通過して排気管内底部に溜まった水を排水するには、アフタークーラー3の下流よりバイパスされた分岐路29から冷たいカソードガスを、前記ガス導入用配管20のガス導入口27へ供給する。
ガス導入用配管20に導入されたガスは、ガス噴出孔26から噴射され、整流板21と消音器内底部との空間部30に噴出される。消音器内底部に溜まった水は、噴出されたガスにより下流側エンドプレート16側から上流側エンドプレート15側へ吹き飛ばされる。このとき、ガスは、水排出用配管19の上部に設けられた整流板21と消音器内底(アウターシェル14の内底面)との狭い空間部30に噴射されるため、消音器内全体に拡散されずに、効率良く前記上流側エンドプレート16側へ水を吹き飛ばすことができる。
上流側エンドプレート15側に吹き飛ばされた水は、整流板21とアウターシェル14間に設けられた空間部30におけるガスの動圧と水排出用配管19の出口である排水口25の大気圧との差圧によって、この上流側エンドプレート15近傍に設けられた前記水排出用配管19の吸水孔23から支配的に吸水される。そして、この吸水孔23より吸水された水は、水排出用配管19の内部を伝って前記排水口25から大気中に排水される。
次に、車両が図6(B)の登り坂状態にある場合について説明する。車両が登り坂にある場合は、上流側エンドプレート15が上で下流側エンドプレート16が下となるように消音器10が右下がりとなることから重力の関係で、排気管内底部に溜まった水が下流側エンドプレート近傍に設けられた吸水孔24側に集中的に溜まる。
上流側エンドプレート近傍の吸水孔23には、前記空間部30に噴出されたガスのみが吸引される。一方、下流側エンドプレート近傍の吸水孔24には、前記一端側の吸水孔23と他端側の吸水孔24間における水排出用配管19内の流通抵抗があること、及び、アウターシェル14と整流板21との間の空間部30でのガス圧が大気圧よりも高いことから、排気管内底部に溜まった水を吸水することができる。そして、この吸水孔24より吸水された水は、水排出用配管19の内部を伝って前記排水口25から大気中に排水される。なお、車両が登り坂にある場合は、ガス導入用配管20からガスは噴射させない。
次いで、車両が図6(C)の下り坂状態にある場合について説明する。車両が下り坂にある場合は、上流側エンドプレート15が下で下流側エンドプレート16が上となるように消音器10が左下がりとなることから重力の関係で、排気管内底部に溜まった水が上流側エンドプレート15近傍に設けられた吸水孔23側に集中的に溜まる。消音器内底部に溜まった水は、ガス導入用配管20より導入されたガスにより下流側エンドプレート16側から上流側エンドプレート15側へ吹き飛ばされる。このとき、ガスは、水排出用配管19の上部に設けられた整流板21と消音器内底(アウターシェル14の内底面)との狭い空間部30に噴射されるため、消音器内全体に拡散されずに、効率良く前記上流側エンドプレート15側へ水を吹き飛ばすことができる。
上流側エンドプレート15側に吹き飛ばされた水は、整流板21とアウターシェル14間に設けられた空間部30におけるガスの動圧と水排出用配管19の出口である排水口25の大気圧との差圧によって、この上流側エンドプレート15近傍に設けられた前記水排出用配管19の吸水孔23から支配的に吸水される。そして、この吸水孔23より吸水された水は、水排出用配管19の内部を伝って前記排水口25から大気中に排水される。なお、前記吸水孔23における吸水力は、下流側エンドプレート近傍に吸水孔24があるため、多少なりとも低下するがその影響は極めて少ない。
以上が排気管内底部に溜まった水を排水する動作であるが、排水効率を更に向上させる方法について説明する。第1実施形態では、燃料電池システムの運転停止前に、消音器10の上流に設けた圧力調整弁12と消音器10の下流に設けた流路開閉手段13の両方を閉じてから前記ガス導入用配管20よりカソードガスを導入する。
こうすることで、消音器10内の圧力は、圧力調整弁12及び流路開閉手段13を閉じていなかった時に比べて、上流側エンドプレート近傍の吸水孔23及び下流側エンドプレート近傍の吸水孔24と排水口25との圧力差をより上昇させることが可能となる。それに伴い、これら吸水孔23、24からの吸水効率が上昇し、より効率的に前記排水口25から排水することができる。
前記制御を行う動作フローチャートを図7に示すと、初めのステップS1の処理において、図示を省略した制御部は、燃料電池システム停止指令が発信されたかを確認する。燃料電池システム停止指令が発信されなかった場合は、ステップS1の処理を繰り返す。燃料電池システム停止指令が発信された場合は、次のステップS2の処理を行う。ステップS2の処理では、圧縮器(コンプレッサー)2による運転圧力を予め設定された運転圧力に設定し、カソードガスを流動させる。
そして、次のステップS3の処理において、圧力調整弁12と流路開閉手段13を閉止する。この後、アフタークーラー3の下流より分岐させた分岐路29に、冷たいカソードガスを導入させる。そして、分岐路29に接続されたガス導入用配管20にカソードガスを供給し、ガス噴出孔26より排気管内底部に溜まった水を下流側エンドプレート側から上流側エンドプレート側に向かって吹き飛ばすように噴出させる。カソードガスに吹き飛ばされた水は、吸水孔23から吸水された後、水排出用配管19内を流れて排水口25から大気中へと排水される。
次に、ステップS4の処理では、消音器内底部に溜まった水(残留水)を外部に排出可能な時間経過したかを判断する。前記時間経過しない場合は、ステップS4の処理を繰り返す。前記時間経過した場合は、次のステップS5の処理に進む。ステップS5の処理では、圧力調整弁12と流路開閉手段13を初期開度にそれぞれ戻す。そして、最後のステップS6の処理では、圧縮器(コンプレッサー)2を停止した後、燃料電池システムの駆動を停止する。
以上、第1実施形態の燃料電池用消音器によれば、ガス導入用配管20からガス(カソードガス)を消音器内底部に導入することで、このガスの導入により底部に溜まった水が水排出用配管19に形成された吸水口23から吸い上げられ、その水排出用配管19内を通って排水口25より消音器10外へと排出させることができる。このように、本実施形態によれば、消音用の小孔18が形成されたインナーパイプ17とは別に水排出用配管19を設けているので、消音性能を犠牲にすることなく消音器内底部に溜まった水を排水させることができ、消音性能維持と排水性向上を両立することが可能となる。
また、第1実施形態の燃料電池用消音器によれば、車両が水平状態、登り坂状態、下り坂状態に関係なく、何れの状態にあっても消音器10の両サイドに溜まった水を1本の水排出用配管19によって吸水させて消音器外へと排水できる。そのため、消音器10内に水が残らず、材料腐食、吸音材への水付着による音振性能低下を防止することができる。本来であれば、傾斜を考慮して、消音器10の両サイドの水を排出するためには、エンドプレート15、16若しくはアウターシェル14の両端に1ヶ所づつ排水用の穴を合計2ヶ所開ける必要がある。しかし、本実施形態の燃料電池用消音器によれば、排水用の穴を2ヶ所分開けると音振性能低下が懸念されるが、本発明では1ヶ所で済むため音振性能の悪化を最小限に抑えることができる。
また、第1実施形態の燃料電池用消音器によれば、ガス導入用配管20から導入するガスを下流側エンドプレート側から上流側エンドプレート側へ向けて噴出させているので、上流側エンドプレート近傍に設けた水排出用配管19の吸水孔23から支配的に吸水することができる。
また、第1実施形態の燃料電池用消音器によれば、ガス導入用配管20のガス噴出孔26を下流側エンドプレート近傍の吸水孔24の前方へ向けているので、導入されたガスは直接この吸水孔24に吹き付けられることなく、排気管内底部に溜まった水を上流側エンドプレート側へ吹き飛ばすことができる。したがって、手前の吸水孔24からの吸水を妨害することはない。仮に、手前の吸水孔24にガスが噴き掛かると、吸引されようとしている水を吹き飛ばしてしまうため、水排出効率が悪くなる。
また、第1実施形態の燃料電池用消音器によれば、インナーパイプ17と水排出用配管19との間に上流側エンドプレート15から下流側エンドプレート16に亘って整流板21を設け、この整流板21と消音器内底部との空間部30に前記ガス導入用配管19からガスを導入させているので、カソードガス通過面積が狭くなり、ガスの流速及び圧力を上げることができる。これにより、水排出用配管19に形成した各吸水孔23、24からの吸水効率を向上させることができる。
また、第1実施形態の燃料電池用消音器によれば、アウターシェル14の底部と水排出用配管19の間に隙間(空間部30)を設けたので、表面張力の影響によるアウターシェル14の内底面と水排出用配管19間での水滞在を起こり難くすることができる。これにより、残留水を無くすことができるため、アウターシェル14と水排出用配管19の材料腐食が起こり難くなり、消音器10の寿命低下を防止できる。
また、第1実施形態の燃料電池用消音器によれば、水排出用配管19に形成した吸水孔23、24を消音器内底部に向けて下向きに形成したので、排気管内底部に溜まる水を効率良く吸い上げることができる。
また、第1実施形態の燃料電池用消音器によれば、上流側エンドプレート近傍の吸水孔23の孔径D1を下流側エンドプレート近傍の吸水孔24の孔径D2よりも大としたので、車両が水平状態及び下り坂状態において最も排水効率を高めることができる。
また、第1実施形態の燃料電池用消音器によれば、インナーパイプ17を車両前後方向に延在させたので、インナーパイプ17内を流通するカソードオフガスに含まれる水を、該インナーパイプ17の後端に形成した排気口28から大気中へ排出させることができる。
また、第1実施形態の燃料電池システムによれば、燃料電池システムの運転停止前に、圧力調整弁12及び流路開閉手段13を閉じてからガス導入用配管20よりガスを導入させているので、インナーパイプ17を流れるカソードオフガスの主流ガス流路が閉じられて消音器10内の圧力が上昇し、大気圧レベルである排水口25との間により大きな圧力差(差圧)が生じる。また、主流路よりカソードオフガスは流さないため、カソードオフガス中に含まれる水が消音器10内に入ることがない。よって、より効率的に、各吸水孔23、24からの吸水が可能となり、消音器10内での水残りを防止できる。
また、第1実施形態の燃料電池システムによれば、ガス導入用配管20より導入するガスとして、燃料電池に供給するカソードガスを冷却するためのアフタークーラー下流のガスを用いるので、ドライ且つ低温状態で消音器10内にガスを供給することができる。よって、消音器内底部に溜まっている水を吹き飛ばす際に、消音器10が耐熱温度的に厳しい材料で形成されている場合でも対応できる。
「第2実施形態」
図8は第2実施形態の燃料電池システムの回路図である。第2実施形態では、ガス導入用配管20より導入するガスとして、燃料電池スタック1に供給するカソードガスを冷却するためのアフタークーラー3の上流から分岐する分岐路32を流れる圧縮された高温のカソードオフガスとされる。
第2実施形態の燃料電池システムによれば、アフタークーラー3の上流からのカソードガスは圧縮器2(コンプレッサー)で加圧・昇温されたガスであるため、低湿度、高温状態で消音器10内に供給されることから、消音器内底部に溜まっている水を吹き飛ばすだけでなく、消音器10内を乾燥させることもできる。
図1は第1実施形態の燃料電池システムの回路図である。 図2は第1実施形態の燃料電池用消音器の一部を破断して示す斜視図である。 図3は図2のA−A線断面図である。 図4は図2のガス導入用配管が設けられた部位の要部拡大断面図である。 図5(A)は図2の水排出用配管に形成した上流側エンドプレート近傍の吸水孔の断面図、図5(B)は同じく下流側エンドプレート近傍の吸水孔の断面図である。 図6(A)は車両が水平状態にあるときに消音器内底部に溜まった水を排水する様子を示す図、図6(B)は車両が登り坂にあるときに消音器内底部に溜まった水を排水する様子を示す図、図6(C)は車両が下り坂にあるときに消音器内底部に溜まった水を排水する様子を示す図である。 図7は第1実施形態の燃料電池システムにおいて消音器内底部に溜まった水を排水する制御フローチャートである。 図8は第2実施形態の燃料電池システムの回路図である。
符号の説明
1…燃料電池スタック(燃料電池)
2…空気供給装置(圧縮器)
3…アフタークーラー
4…加湿器
6…水素供給装置
10…消音器(燃料電池用消音器)
12…圧力調整弁
13…流路開閉弁
14…アウターシェル
15…上流側エンドプレート
16…下流側エンドプレート
17…インナーパイプ
18…小孔
19…水排出用配管
20…ガス導入用配管
21…整流板
22…隙間
23、24…吸水孔
25…排水口
26…ガス噴出孔
27…ガス導入口
28…排気口
29、32…分岐路
30…空間部

Claims (10)

  1. 消音器外形を形成する筒状のアウターシェルと、アウターシェルの両端を閉塞する上流側エンドプレート及び下流側エンドプレートと、両エンドプレートを貫通してアウターシェルに内包され、内部にカソードオフガスを流通させるインナーパイプと、を備えた燃料電池用消音器において、
    前記インナーパイプの下方に前記両エンドプレートを貫通して設けられ、消音器内底部に溜まった水を吸い上げる吸水孔を少なくとも上流側エンドプレート近傍及び下流側エンドプレート近傍にそれぞれ有し、その吸い上げた水を下流側エンドプレートより突出する先端に開口した排水口より排水させる水排出用配管と、
    前記インナーパイプの下方に前記下流側エンドプレートを貫通して前記アウターシェル内に先端部を挿入させ、前記インナーパイプ内を流通するカソードオフガスとは逆向きにガスを消音器内底部に導入するガス導入用配管と、を有した
    ことを特徴とする燃料電池用消音器。
  2. 請求項1に記載の燃料電池用消音器であって、
    前記ガス導入用配管から導入するガスを、前記下流側エンドプレート側から前記上流側エンドプレート側へ向けて噴出させる
    ことを特徴とする燃料電池用消音器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池用消音器であって、
    前記インナーパイプと前記水排出用配管との間に前記上流側エンドプレートから下流側エンドプレートに亘って整流板を設け、この整流板と消音器内底部との空間部に前記ガス導入用配管からガスを導入させる
    ことを特徴とする燃料電池用消音器。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の燃料電池用消音器であって、
    前記アウターシェル底部と前記水排出用配管の間に隙間を設けた
    ことを特徴とする燃料電池用消音器。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1項に記載の燃料電池用消音器であって、
    前記水排出用配管に形成した前記吸水孔を、前記消音器内底部に向けて下向きに形成した
    ことを特徴とする燃料電池用消音器。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の燃料電池用消音器であって、
    前記吸水孔のうち、上流側エンドプレート近傍の吸水孔の孔径を、下流側エンドプレート近傍の吸水孔の孔径よりも大とした
    ことを特徴とする燃料電池用消音器。
  7. 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の燃料電池用消音器であって、
    前記インナーパイプを、車両前後方向に延在させた
    ことを特徴とする燃料電池用消音器。
  8. 請求項1から請求項7の何れか1項に記載の燃料電池用消音器を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池用消音器の上流にカソードガス圧力調整用の圧力調整弁を設けると共に、前記インナーパイプの排気出口手前にカソードガスが流れる流路を開閉する流路開閉手段を設け、
    前記燃料電池の運転停止前に、前記圧力調整弁及び前記流路開閉手段を閉じてから前記ガス導入用配管よりガスを導入する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  9. 請求項8に記載の燃料電池システムであって、
    前記ガス導入用配管より導入するガスとして、前記燃料電池に供給するカソードガスを冷却するためのアフタークーラー下流のガスを用いる
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  10. 請求項8に記載の燃料電池システムであって、
    前記ガス導入用配管より導入するガスとして、前記燃料電池に供給するカソードガスを冷却するためのアフタークーラー上流のガスを用いる
    ことを特徴とする燃料電池システム。
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