JP2011018581A - 燃料電池システム用消音器及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】消音性能を長期にわたって維持すること、高温の熱による防湿シートの破損、変質、劣化を防止する。
【解決手段】内管21と外管22間に吸音材23を収容した吸音室40とし、排気中の水分の吸音材への接触を制限する制限部材41を設けた消音器19において、制限部材を防湿シート42とし、防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とする。消音器の製造方法において、制限部材を防湿シートとし、防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とし、防湿シート厚みを30μm以下とし、内管に表面加工を施し、消音器は内管と外管を溶接で一体化し、内管内側に放熱器を設け、防湿シートを組み込んだ後、放熱器によって放熱を行いながら溶接を行う。消音器は内管と外管を圧着で一体化し、外管を軟質高靱性材料として圧着により内管に接着する。消音器は内管と軟質材料製外管をクランプで一体化する。
【選択図】図1

Description

この発明は燃料電池システム用消音器及びその製造方法に係り、特に消音性能を長期にわたって維持し、選択的な気体成分別の効能にも優れ、酸素の透過性が高く、水素の滞留を防ぎ、高温の熱による防湿シートの破損、変質、劣化の防止を図る燃料電池システム用消音器及びその製造方法に関するものである。
電気自動車やハイブリッド自動車などの車両には、動力源とするために燃料電池(「燃料電池スタック」ともいう。」)を備えた燃料電池システムを搭載している。
そして、燃料電池システムの燃料電池に純水素を燃料ガスとして供給する場合、水素を一時的にシステムの外部に放出するパージを行っている。
パージ水素ガスは、他のガスも流れる排気管などに流される。
パージの目的は、燃料電池の変換効率を高く保つためであったり、車両停止の際など、燃料電池のカソードとアノードの極間差圧が過大になることを防ぐためであったりする。
あるいは、燃料供給系に異常が生じた場合に、車両外部に緊急放出することもある。
また、前記燃料電池の反応によって水分が生成されるが、この燃料電池の発電効率をイオンの流動性によって高めるために、供給ガス、すなわち空気や水素(「燃料ガス」ともいう。)を、加湿することを行っている。
その場合、反応による生成だけでなく、加湿による水分も含まれるため、排気ガス中の水分が比較的多くなる。
そして、このようにして排気管内に排出された生成水や、水素ガスが、他のガスと一緒に排気管内部を流れることとなる。
特開2005−216751号公報
ところで、従来技術としては、例えば、上記の特許文献1に開示されるように、内管を防湿シートで囲い、水分・水蒸気から保護する方策があった。
しかし、上記の特許文献1に開示されている防湿シートとして、例にある商品名「サランラップ(登録商標)」を用いた場合に、水蒸気の通し易さ(透湿性)が比較的高く、初期性能は良いが、経年的には防湿シートを通った水蒸気が吸音材に浸透し、吸音効果が低減していくという不都合がある。
また、消音器内を水素が通る場合に、膜を透過した水素が消音器内に対流する可能性があるため、ある程度の通気性がも詰められる。
しかし、前記防湿シートは酸素の透過性が比較的低いため、通気性が比較的良くない。
よって、水素が吸音室(図1の符号○○参照。)内に入り込んだ際に、以下の2つの原因により、水素が比較的吸音室に滞留し易いという不都合がある。
1.水素が膜を透過し難いこと。
一旦、水素が膜を透過して吸音室に入ると、内管内に戻り難い。
2.空気が膜を透過し難いこと。
排出空気により吸音室内に溜まった水素を希釈、または内管内に押し出す効果が得られ難い。
そして、燃料電池システムを搭載する電気自動車やハイブリッド自動車などの車両において、
排出空気の騒音(例えば、気流音など。)を低減するために、消音器が開発されている。
この従来型の消音器構造において、消音器119は、図18に示す如く、燃料電池システム(図示せず)の排気通路139の一部を円形状の内管121とする一方、その周囲に円形状の外管122を前記内管121と同一軸線を有するように備え、内管121と外管122との間の空間に吸音材123を収容して吸音室140として構成される。
そして、外管122の排出空気の流入側と流出側とを前記内管121の外周部位に固定し、内管121の外周及び外管122の内周によって閉塞される前記吸音室140を形成する。
また、前記内管121に、内管121内と前記吸音室140とを連絡する多孔120を形成する一方、前記吸音室140内には吸音材123を詰め込む。
このとき、排出空気内の騒音エネルギは、多孔120を通して前記吸音室140内に入り、この吸音室140内で反射を繰り返しながら、吸音室140に詰め込まれた吸音材123により騒音エネルギを低減させている。
しかし、前記車両では、発電で生成した水滴及び水蒸気が排出空気内に含まれるため、これらの水滴及び水蒸気が前記多孔120を通過して前記吸音室140内に入り込むことにより、前記吸音材123が水滴及び水蒸気を吸水してしまう。
また、電気自動車やハイブリッド自動車などの前記車両は、内燃機関とは異なり、排気温度が最大で80度程度であり、水分が蒸発する機会が大幅に少ないため、吸水により吸音効果が著しく損なわれた場合に、長期に渡り回復しないという不都合がある。
更に、上述の特許文献1に開示されるように、凝縮した水を重力で排出する方策は、過去の公報で既に紹介されているが、現実的には、排出空気内には多量の水蒸気が存在し、この多量の水蒸気が車両上下に関わらず、吸音材(多孔質性)に隈無く入り込み、毛細管現象により重力程度の力では排出されないという不都合がある。
この発明は、消音性能を長期にわたって維持すること、選択的な気体成分別の効能にも優れ、酸素の透過性が高く、水素の滞留を防ぐこと、高温の熱による防湿シートの破損、変質、劣化を防止することを目的とする。
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、燃料電池システムの排気通路の一部を内管としてその周囲に外管として設けられるケーシングを備え、内管と外管との間の空間に吸音材を収容して吸音室として構成される消音器であって、排気中の水分が吸音材に接触することを制限する制限部材を排気と吸音材との界面に設けている消音器において、前記制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、この防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とすることを特徴とする燃料電池システム用消音器。
また、
燃料電池システムの排気通路の一部を内管としてその周囲に外管として設けられるケーシングを備え、内管と外管との間の空間に吸音材を収容して吸音室として構成される消音器であって、排気中の水分が吸音材に接触することを制限する制限部材を排気と吸音材との界面に設けている消音器の製造方法において、前記制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、この防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とするとともに、この防湿シートの厚みを30μm以下とし、前記内管の防湿シートと接する部位に表面加工を施し、前記消音器は内管と外管とを溶接によって一体化するものとし、内管の内側に内管と熱交換可能な放熱器を設け、前記防湿シートを組み込んだ後、内管の内側に設けた前記放熱器によって放熱を行いながら溶接を行うことを特徴とする。
更に、燃料電池システムの排気通路の一部を内管としてその周囲に外管として設けられるケーシングを備え、内管と外管との間の空間に吸音材を収容して吸音室として構成される消音器であって、排気中の水分が吸音材に接触することを制限する制限部材を排気と吸音材との界面に設けている消音器の製造方法において、前記制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、この防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とするとともに、この防湿シートの厚みを30μm以下とし、前記内管の防湿シートと接する部位に表面加工を施し、前記消音器は内管と外管とを圧着によって一体化するものとし、その外管を軟質高靱性材料として圧着により内管に溶接することを特徴とする。
更にまた、燃料電池システムの排気通路の一部を内管としてその周囲に外管として設けられるケーシングを備え、内管と外管との間の空間に吸音材を収容して吸音室として構成される消音器であって、排気中の水分が吸音材に接触することを制限する制限部材を排気と吸音材との界面に設けている消音器の製造方法において、前記制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、この防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とするとともに、この防湿シートの厚みを30μm以下とし、前記内管の防湿シートと接する部位に表面加工を施し、前記消音器は内管と軟質材料製外管とをクランプによって一体化することを特徴とする。
以上詳細に説明した如くこの発明によれば、燃料電池システムの排気通路の一部を内管としてその周囲に外管として設けられるケーシングを備え、内管と外管との間の空間に吸音材を収容して吸音室として構成される消音器であって、排気中の水分が吸音材に接触することを制限する制限部材を排気と吸音材との界面に設けている消音器において、制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とする。
従って、消音性能を長期にわたって維持できる。また、選択的な気体成分別の効能にも優れ、酸素の透過性が高く、水素の滞留を防ぐことができる。
また、燃料電池システムの排気通路の一部を内管としてその周囲に外管として設けられるケーシングを備え、内管と外管との間の空間に吸音材を収容して吸音室として構成される消音器であって、排気中の水分が吸音材に接触することを制限する制限部材を排気と吸音材との界面に設けている消音器の製造方法において、制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とするとともに、防湿シートの厚みを30μm以下とし、内管の防湿シートと接する部位に表面加工を施し、消音器は内管と外管とを溶接によって一体化するものとし、内管の内側に内管と熱交換可能な放熱器を設け、防湿シートを組み込んだ後、内管の内側に設けた放熱器によって放熱を行いながら溶接を行う。
従って、高温の熱による防湿シートの破損、変質、劣化を防止できる。また、溶接により、消音器の密閉性を確保できる。
更に、燃料電池システムの排気通路の一部を内管としてその周囲に外管として設けられるケーシングを備え、内管と外管との間の空間に吸音材を収容して吸音室として構成される消音器であって、排気中の水分が吸音材に接触することを制限する制限部材を排気と吸音材との界面に設けている消音器の製造方法において、制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とするとともに、防湿シートの厚みを30μm以下とし、内管の防湿シートと接する部位に表面加工を施し、消音器は内管と外管とを圧着によって一体化するものとし、その外管を軟質高靱性材料として圧着により内管に溶接する。
従って、高温の熱による防湿シートの破損、変質、劣化を防止できる。
更にまた、燃料電池システムの排気通路の一部を内管としてその周囲に外管として設けられるケーシングを備え、内管と外管との間の空間に吸音材を収容して吸音室として構成される消音器であって、排気中の水分が吸音材に接触することを制限する制限部材を排気と吸音材との界面に設けている消音器の製造方法において、制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とするとともに、防湿シートの厚みを30μm以下とし、内管の防湿シートと接する部位に表面加工を施し、消音器は内管と軟質材料製外管とをクランプによって一体化する。
従って、高温の熱による防湿シートの破損、変質、劣化を防止できる。
図1はこの発明の第1実施例を示す消音器の断面図である。(実施例1) 図2は図1のL2−L2線による消音器の断面図である。(実施例1) 図3は排気管アセンブリを車両に搭載した状態の概略左側面図である。(実施例1) 図4は燃料電池システムの概略構成図である。(実施例1) 図5は排気管アセンブリの概略斜視図である。(実施例1) 図6は残留室法吸音率と周波数(Hz)との関係を示す図である。(実施例1) 図7は製造時の内管を示す正面図である。(実施例1) 図8は製造時の内管の多孔部分の概略拡大斜視図である。(実施例1) 図9は製造時の内管の防湿シートと多孔部分との概略拡大図である。(実施例1) 図10は内管と外管とを溶接して消音器を製造した状態の斜視図である。(実施例1) 図11は放熱器を有する消音器の拡大断面図である。(実施例1) 図12は押出成形した防湿シートの斜視図である。(実施例1) 図13はこの発明の第2実施例を示す消音器の拡大断面図である。(実施例2) 図14はこの発明の第2実施例を示す図13のL14−L14線による消音器の断面図である。(実施例2) 図15はこの発明の第3実施例を示す軟質高靱性材料からなる外管を圧着により内管に接着した消音器の斜視図である。(実施例3) 図16はこの発明の第4実施例を示す内管と軟質材料製外管とをクランプによって一体化した消音器の斜視図である。(実施例4) 図17はこの発明の第5実施例を示す貼付面を接着して形成した防湿シートの斜視図である。(実施例6) 図18はこの発明の従来技術を示す消音器の断面図である。
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1〜図12はこの発明の第1実施例を示すものである。
図3において、1は電気自動車やハイブリッド自動車などの燃料電池車両(以下、単に「車両」という。)である。
この車両1は、車両1に図4の燃料電池システム2を搭載するとともに、車両1の後部に水素タンクアセンブリ(燃料ガスタンク)(図示せず)を搭載し、車両1の底部には様々な流体を流す排気システム(図示せず)を配設している。
車両1の前部に設けた収容空間に前記燃料電池システム2の燃料電池(スタック)3を含む大部分や後述する排気管(「排気管アセンブリ」ともいう。)12を搭載している。
前記燃料電池システム2の空気の供給排出系は、図4に示す如く、燃料電池3の上流側ないし燃料電池3内部にわたる供給系と、燃料電池3の下流側となる排出系とから構成する。
前記燃料電池3内部にわたる供給系では、エアフィルタ4より下流のエアコンプレッサ(圧送手段)5によって空気入口6から引き込んだ空気を、エアフィルタ4によって浄化し、エアコンプレッサ5によって数気圧程度に加圧して、給気管7内に送り込む。
このとき、前記エアコンプレッサ5は、ターボコンプレッサのような遠心ファンを有し、電動モータによって0〜数万rpmで駆動可能である。
このエアコンプレッサ5の駆動時には、比較的脈動は少ないものの高周波の風きり音が生じる。
空気は、前記給気管7を介して燃料電池3のカソード側に送られるが、そのうち一部は燃料電池3を介さずに(バイパス管8によってバイパスして)排気し、燃料電池3のカソード側に流れ込む流量を調整する一方、燃料電池3のカソード側に送られる空気は、熱交換器9を通して高い発電効率を得られる温度に調整し、その後、イオンの流動性によって高い変換効率を得られるように加湿器10によって加湿して、燃料電池3のカソード側に送り込む。
空気は、燃料電池3内部では、内部のマニホールド構造によって無数のセル(図示せず)に分配した後、各セルを通過し、燃料電池3外部に排出される。このとき、前記給気管7とバイパス管8とは、共に断面積が比較的大きいものとなっている。
また、前記燃料電池3の下流側となる排出系では、燃料電池3の直下流となる主排気管11や、車両の構造に依存して配策する排気管12などにより前記排気システムを構成する。
この排出系では、空気(「オフガス」ともいう。)に含まれる水分(生成水など)を利用するため、前記加湿器10に空気を送る。
加湿に使う水分量を調整するためのガス流量調整のために、一部は加湿器10を通さないで排出される。
この加湿器10を通さない排気バイパス管11−1は、前記加湿器10を通す主排気管11と比べて断面積が小さい通路となっている。
これらの空気(オフガス)は、排気管12のマニホールド13によって、再び合流して、水分などと共に排出する。
また、排気管12のマニホールド13によって、空気(オフガス)を、供給系において分岐した前記燃料電池3を介さずに排気する一部の空気とも合流する。
前記マニホールド13の各分岐管より上流側には、これらのガスの流れを遮断したり、あるいは逆に下流側からの逆流を遮断したりする遮断弁14が設けられている。
これら配管通路断面積と遮断弁14の開閉タイミングとの組み合わせにより、いずれか一つの配管のみの流量から、複数の配管による定率分配の形までで、流量が調整可能となっている。
前記排気管12のマニホールド13によって、水素のパージ管15とも合流し、パージガスを空気によって薄く希釈して排出する。
前記マニホールド13の各分岐管より下流側には、曲部16を形成してあり、この曲部16に断面積の小さな水素のパージ管15を接続している(図5参照。)。
そして、このパージ管15の上流側においても、パージガスの流れを遮断したり、あるいは逆に下流側からの逆流を遮断したりする遮断弁である水素パージバルブ17が設けられている。
なお、パージガスには生成水も含まれる。
前記排気管12は、車両最後部に向けて延出され、直管形状を避け、かつ、補機類を避けるようにして車両幅方向に蛇行しつつも、概略水平を保つように延出している。
また、前記排気管12の下流側開口18より少し上流側には、図4に示す如く、消音器(「マフラ」ともいう。)19を配設している。
前記排気管12の下流側開口18付近には、水素センサ(図示せず)を設け、排出する水素濃度を一定値(例えば、4%)以下となるように管理している。
このとき、前記消音器19は、いわゆる高周波管であり、前記エアコンプレッサ5の風きり音や、配管の接続部等で生ずる笛吹き音、配管の曲部、拡大・縮小部において空気の乱れに因り生じる気流音などを低減するようにしている。
そして、前記消音器19は、図1及び図2に示す如く、多孔20の内管21のまわりに円筒状の空間を形成するようにして外管22を設け、円筒状空間に吸音材23を充填したものである。
ここでは、前記燃料電池3の排気管用として、内管21と外管22との軸心を同一としている。
前記燃料電池システム2における燃料電池3への水素供給は、図4に示す如く、その利用効率を挙げるために、燃料タンク(「水素タンク」ともいう。)24に接続される流量調整装置25を駆動して、前記燃料電池3のアノードの2つの出入口に繋がる2系統のラインA、Bに対して、一定間隔で交互に分配するように流し、圧力勾配を利用して流れを往復流動させている。
2系統のラインのうち一方のラインBには、気水分離器26を設けるとともに、前記水素パージバルブ17を介装させて水素の前記パージ管15を配設している。
前記流量調整用インジェクタ25の駆動と、水素パージバルブ17の駆動のタイミングなどを制御して、水素濃度の均一化と生成水の排出を両立させて、高効率化を果たしている。
そして、水素を一時的に前記燃料電池システム2の外部に放出するパージを行っている。
このパージの目的は、前記燃料電池3の変換効率を高く保つため、車両停止の際など、燃料電池3のカソードとアノードの極間差圧が過大になることを防ぐためである。
あるいは、燃料供給系に異常が生じた場合に、車両外部に緊急放出することもある。
前記燃料電池3の変換効率は、車両走行中またはアイドリング停車中などに燃料電池3のセル電圧が低下する現象が起きる。
これは、一つに、供給ガスを加湿したり、反応によって生成水が生じたりすることにより、それらの結露水が燃料電池3内に滞留し、燃料電池3の出力が低下してしまうことである。
よって、結露水を系外に排出させるために、パージによるガス流を用いる。
また、その循環を継続させていると、前記燃料電池3のアノード系内にカソードからの透過N2が蓄積し易く、反応を阻害するためである。
よって、回復させるためには、その透過N2を排出する必要がある。
なお、前記パージ管15から水素を放出する際の排出ガスの容量水素濃度を4%以下としている。
また、従来は、処理のために比較的大きな容量を与えている。
小型化が難しく、まとまった容量を必要とする前記燃料電池3の近くに同じように容量を必要とする補機が幾つもあり、触媒タイプのように高価で大きな装置を小型の車両で搭載することは非常に困難である。
そして、常時使わない機能部品に大きな搭載スペースを与えることは非効率である。
前記燃料電池3の変換効率は、二次電池やキャパシタとの配分によって車両走行に合わせることも可能であり、その制御で水素のパージを変えることは可能である。
前記燃料電池3は、イオンの混入等に配慮した特別な冷却液により、駆動時は常に、発電効率の高い温度範囲に保たれる。
前記燃料電池システム2における燃料電池5の冷却は、図4に示す如く、燃料電池3の冷却水経路の入口側にポンプ27を配設するとともに、燃料電池3の冷却水経路の出口側にはラジエータ28を配設している。
そして、冷却水をポンプ27により循環させつつ、ラジエータ28によって冷却水の温度を低下させている。
前記燃料タンク24は、例えば大小2つのタンクボンベが、前後に離間して、前記車両1に搭載して設けられる。
このとき、車両1の客室のフロアに対応する前側に小さい断面積を持つ小型タンクを配し、車両1の荷室のフロアに対応する後側には大きい断面積を持つ大型タンクを配する。
なお、前記燃料タンク24の外側には、図1に示す如く、車両1の後輪29一対が配される。
そして、前記燃料タンクユニットには、前記燃料タンク24内へ水素を入れたり、燃料タンク24外へ水素を取り出したりする開口(図示せず)が夫々設けられている。
前記燃料タンク24から取り出される燃料ガスは、レギュレータ(図示せず)によって所望の圧力まで減圧して使用される。
このとき、レギュレータによって、複数段階に分割して減圧される。
つまり、複数の燃料タンクからなる前記燃料タンク24から取り出された高圧水素ガスは、合流した配管によって1次レギュレータ(図示せず)に導入され、大幅に減圧されて取り出される。
次いで、2次レギュレータ(図示せず)に導入され、2次減圧されて取り出され、前記燃料電池3側に供給される。
前記燃料タンク24の緊急水素放出用の水素排出管30の下端側は、図4及び図5に示す如く、前記燃料電池3を構成する排気管12に接続されている。
また、この合流部の少し上流側から下流端までを構成する後述する排気管下流部(「第2パイプ」ともいう。)36には、前記消音器19が配置されている。
前記排気管12は、図5に示す如く、その最も上流側を構成するマニホールド13を備え、それに次ぐ上流側にフロント排気管アセンブリ31を構成し、下流側にリヤ排気管アセンブリ32を構成している。
そして、前記フロント排気管アセンブリ31は、第1パイプ33と、前記マニホールド13の下流側端部と第1パイプ33の上流側端部とを連絡する第1ホース34とからなる。
また、前記リヤ排気管アセンブリ32は、第1パイプ33の下流側端部に上流側端部が連絡する第2ホース35と、この第2ホース35の下流側端部に連絡し、かつ前記消音器19の上流側に連絡する第2パイプ36と、前記消音器19の下流側に連絡する第3パイプ37とからなる。
そして、前記排気管12を、その上流側であるフロント排気管アセンブリ31(とくに第1パイプ33)を前記車両1の車体フロア(図示せず)に支持し、かつ、その下流側であるリヤ排気管アセンブリ32(とくに第2パイプ36)をサブフレーム(図示せず)に支持するとともに、図3に示す如く、その上流側となり水素ガスを含む使用された燃料ガスを排出する前記パージ管15の合流接続部(前記曲部16とも換言できる。)を含めそこからその下流側となる下流側開口18までにわたり一様に地面38とほぼ平行に沿う、あるいはそれより下流側が低くなるように配策する。
このとき、前記パージ管15の合流接続部を含めそこからその下流側となる下流側開口18までにわたり、図3に示す如く、車両側面視で、ほぼ直線状としている。
前記消音器19は、図1及び図2に示す如く、前記燃料電池システム2の排気通路39の一部を前記内管21としてその周囲に前記外管(「ケーシング」ともいう。)22を備え、内管21と外管22との間の空間に前記吸音材23を収容して吸音室40として構成される。
また、前記消音器19は、排気中の水分が吸音材23に接触することを制限する制限部材41を排気と吸音材23との界面に設けている。
このとき、この制限部材41を水分としての湿気を防ぐ防湿シート42とし、この防湿シート42を三フッ化塩化エチレン樹脂とする。
そして、前記消音器19の消音性能を長期にわたって維持するとともに、選択的な気体成分別の効能にも優れたものとし、酸素の透過性が高く、水素の滞留を防ぐことを可能とするものである。
詳述すれば、この発明のものは、特許文献1に開示される構造と同様に、前記防湿シート42によって前記吸音材23を保護する構造である。
しかし、特許文献1において、防湿シートを、例として「ポリ塩化ビニリデン製ラップ」(旭化成社製 商品名「サランラップ(登録商標)」)を用いていたことに対して、この発明においては、防湿シートの特性が、透湿度が低く、酸素透過性が高い「三フッ化塩化エチレン樹脂」(ダイキン工業社製 商品名「ネオフロン(登録商標)」)を前記防湿シート42として用いるものである。
また、前記消音器19に防湿シート42を用いる場合には、図1及び図2に示す如く、前記内管21の外側に防湿シート42を貼り付け、水滴・水蒸気が前記吸音室40に侵入して前記吸音材23が吸水しないように保護するものである。
また、前記制限部材41を水分としての湿気を防ぐ防湿シート42とする際に、この防湿シート42の厚みを30μm以下とする。
そして、防湿シート42の遮音性によって、前記吸音室40での消音効果を遮る不具合を抑制するものである。
このとき、前記防湿シート42の厚さに関して説明すると、図6に示す如く、JIS A6301「吸音材料」内に紹介されている膜の材質はポリエチレンシートであり、本発明の防湿シート42とは材質は異なるものであるが、音響質量がほぼ同じとみなすと、厚さが30μm以下であれば、高周波領域において、膜によって吸音室40へ伝播する騒音エネルギが遮られることによる、吸音効果低減の影響が少ないことを示している。
ここで、上述した商品名「ネオフロン(登録商標)」と商品名「サランラップ(登録商標)」との特性表を示す。
なお、表1は、基礎特性・水蒸気透過性・ガス透過性に関する特性を示す。
表2は、機械的性質・熱的性質に関する特性を示す。
表3は、商品名「ネオフロン(登録商標)」の粘着性・光透過性・燃焼性・電気特性に関する特性を示す。
表4は、商品名「ネオフロン(登録商標)」の耐薬品性に関する特性を示す。
Figure 2011018581
Figure 2011018581
Figure 2011018581
Figure 2011018581
追記すれば、上記の表1において、商品名「ネオフロン(登録商標)」と商品名「サランラップ(登録商標)」との間には厚みにわずかながら違いがあるが、透湿度については、商品名「ネオフロン(登録商標)」の方が大幅に少ない。
このため、商品名「ネオフロン(登録商標)」を使用することにより、膜を透過する水蒸気量を大幅に低減することができるため、消音効果を長期に渡り維持することができる。
また、酸素透過性について比較すると、商品名「ネオフロン(登録商標)」の方が、透過性が高い。
前記消音器19内には、システム上、濃度が爆発限界(4%)以下の水素が通る。
水素透過性については不明であるが、前記防湿シート42により水素の透過を完全に防ぐことは、非常に困難だと考えられる。
その場合、酸素透過性が高い方が、吸音室40内の水素ガスが、防湿シート42を透過した排出空気により希釈され易く、かつ水素ガス自体も透過性が高いと考えられるため、滞留した水素ガスを吸音室40から速やかに排出することができる。
次に、前記防湿シート42を前記内管21に接着する製造方法について説明する。
まず、図7〜図9に示す如く、内管21の両端を除いた中央部位に前記多孔20を形成する。
このとき、多孔20の形成状態としては、図7〜図9に示す如く、内管21の外周部位において、長手方向かつ円周等間隔であって、隣接する孔部形成位置を長手方向においてずらした状態としたが、隣接する孔部形成位置を長手方向において一致させることも可能である。
また、多孔20の大きさを任意に変更して形成することも可能である。
そして、前記内管21の防湿シート42と接する部位に表面加工を施す。
三フッ化塩化エチレン樹脂(商品名「ネオフロン(登録商標)」)はフッ素樹脂であり、独特の非粘着性がある。
その場合、製造方法としては、図7〜図9に示す如く、前記内管21の表面加工としてエンボス加工を施す。
このとき、前記内管21におけるエンボス加工の処理位置は、図7〜図9に示す如く、前記多孔20の形成位置よりも内管21の両端に近い部位とする。
従って、フッ素樹脂の接着性、シール性を高めることができる。つまり、物性による欠点を物理的構造によって補うことができる。
そして、前記消音器19に用いる防湿シート42を押出成形により円筒状にする。
つまり、防湿シート42を、図12に示す如く、押出成形により内管21より少し径の大きな円筒状に形成し、気密性を高めるものである。
従って、継ぎ目がないため、シール性を高くできる。
その後、前記内管21より少し径の大きな円筒状に形成した前記防湿シート42を内管21の外周を覆うように通し、三フッ化塩化エチレン樹脂(商品名「ネオフロン(登録商標)」)の融点温度近く(約200度前後)に暖めることにより、図9に示す如く、防湿シート42が軟化及び収縮し、防湿シート42の径が縮むことによって内管21の外周に密着する。
その際に、内管21の表面加工としてエンボス加工を施したことにより、上述したように内管21と防湿シート42との接着性及びシール性を高めることができるものである。
なお、三フッ化塩化エチレン樹脂(商品名「ネオフロン(登録商標)」)はフッ素樹脂であるため、独特の非粘着性があるが、防湿シート42表面に特殊な処理を施すことにより、粘着性を持たせる方策とすることも可能である。
その場合、例えば、防湿シート42を、接着剤(図示せず)により前記内管21に直接接着させることができる。
前記消音器19を製造する際に、前記制限部材41を水分としての湿気を防ぐ防湿シート42とし、この防湿シート42を三フッ化塩化エチレン樹脂とするとともに、この防湿シート42の厚みを30μm以下とし、前記内管21の防湿シート42と接する部位に表面加工を施し、前記消音器19は内管21と外管22とを溶接によって一体化するものとし、内管21の内側に内管21と熱交換可能な放熱器43を設け、前記防湿シート42を組み込んだ後、内管21の内側に設けた前記放熱器43によって放熱を行いながら溶接を行う。
詳述すれば、前記内管21の防湿シート42と接する部位は、上述したように表面加工としてエンボス加工を施す。
また、前記消音器19は、図10及び図11に示す如く、内管21と外管22とを溶接によって接着し、一体化する。
そして、内管21の内径とほぼ同一径の前記放熱器43を、内管21内に挿入し、矢印P位置の2箇所を溶接する。
このとき、前記放熱器43が溶接による高熱を逃がすため、前記防湿シート42に耐熱温度以上の熱が加わり、防湿シート42が破損、変質、劣化することを防止することができる。また、溶接により、消音器19の密閉性を確保できる。
また、図11に示す如く、前記放熱器43内に冷却水通路44を設け、溶接時にこの冷却水通路44に冷却水を流通させる方策とする。
さすれば、冷却水通路44によってさらなる放熱効果を得ることができ、高温の熱による防湿シート42の破損、変質、劣化を防止できる。また、溶接により、消音器19の密閉性を確保できる。
なお、前記防湿シート42は、前記放熱器43の着脱の際の物理的な破損を避けるため、前記内管21の外側に貼り付けられていることが望ましい。
また、前記放熱器43については、熱伝導性が高く、熱容量が大きいことが望まれる。
例えば、前記冷却水通路44を形成する際に、図11に示す如く、前記放熱器43の内管21の接触部位において、前記防湿シート42の巻かれている箇所の冷却水通路44を螺旋状として冷却水通路44の長さを長くする。
さすれば、溶接箇所である矢印P位置の2箇所が、前記放熱器43から離間しており、かつこの放熱器43には長さを長く設定した冷却水通路44が形成されているため、溶接箇所の熱容量が大きくなることがなく、溶接時に母材の熱容量の増加による溶接性の悪化を避けることができる。
図13及び図14はこの発明の第2実施例を示すものである。
この第2実施例において、上述第1実施例のものと同一機能を果たす箇所には、同一符号を付して説明する。
上述第1実施例においては、前記消音器19に防湿シート42を用いる場合に、前記内管21の外側に防湿シート42を貼り付け、水滴・水蒸気が前記吸音室40に侵入して前記吸音材23が吸水しないように保護する構成としたが、この第2実施例の特徴とするところは、前記内管21の内側に防湿シート42を貼り付けて消音器51を形成した点にある。
すなわち、この消音器51は、図13及び図14に示す如く、前記燃料電池システム2の排気通路39の一部を前記内管21としてその周囲に前記外管22を備え、内管21と外管22との間の空間に前記吸音材23を収容して吸音室40として構成される。
また、前記消音器51は、排気中の水分が吸音材23に接触することを制限する制限部材41を排気と吸音材23との界面に設けている。
そして、この制限部材41を水分としての湿気を防ぐ防湿シート42とし、この防湿シート42を三フッ化塩化エチレン樹脂としている。
このとき、前記消音器51に防湿シート42を用いる場合に、図13及び図14に示す如く、前記内管21の内側に防湿シート42を貼り付けるものである。
なお、この防湿シート42を内管21の内側に貼り付ける際には、防湿シート42を予め大きい寸法に形成し、防湿シート42を内管21の内側に位置させた後に、加熱して防湿シート42を収縮させて内管21の内側に貼り付けるという方策も考えられる。
さすれば、前記内管21の内側に位置する防湿シート42によって、水滴・水蒸気が前記吸音室40に侵入することがないため、前記吸音材23が吸水しないように保護できるという、上述第1実施例と同様の効果を得ることが可能である。
図15はこの発明の第3実施例を示すものである。
この第3実施例の特徴とするところは、消音器61を形成する際に、内管21と軟質高靱性材料からなる外管62とを圧着により接着して一体化した点にある。
すなわち、この消音器61は、図15に示す如く、前記燃料電池システムの排気通路の一部を前記内管21としてその周囲にケーシングである前記外管62を備え、内管21と外管62との間の空間に吸音材を収容して吸音室として構成される。
また、前記消音器61は、排気中の水分が吸音材に接触することを制限する制限部材を排気と吸音材との界面に設けている。
そして、この制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、この防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とするとともに、この防湿シートの厚みを30μm以下とし、前記内管21のと接する部位に表面加工としてエンボス加工を施している。
このとき、前記消音器61を内管21と外管62とを圧着によって一体化する際に、図15に示す如く、外管62として、比較的柔らかく、靱性のある材料、つまり軟質高靱性材料(例えば、アルミ等)を使用し、圧着により内管21に接着するものである。
さすれば、前記外管62として軟質高靱性材料を用い、図15に斜線で示すQ部分を工具等の外的な力による圧着によって内管21と外管62とを接着することにより、前記防湿シートが溶接などの熱の影響を受けることがなく、高温の熱による防湿シートの破損、変質、劣化を防止できる一方、適正な状態で前記消音器61を製作することができる。
図16はこの発明の第4実施例を示すものである。
この第4実施例の特徴とするところは、消音器71を形成する際に、内管21と軟質材料製外管72とをクランプ73(新規)によって一体化した点にある。
すなわち、この消音器71は、図16に示す如く、前記燃料電池システムの排気通路の一部を前記内管21としてその周囲にケーシングである前記軟質材料製外管72を備え、内管21と軟質材料製外管72との間の空間に吸音材を収容して吸音室として構成される。
また、前記消音器71は、排気中の水分が吸音材に接触することを制限する制限部材を排気と吸音材との界面に設けている。
そして、この制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、この防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とするとともに、この防湿シートの厚みを30μm以下とし、前記内管21のと接する部位に表面加工としてエンボス加工を施している。
このとき、前記消音器71を内管21と軟質材料製外管72とをクランプ73によって一体化する際に、図16に示す如く、軟質材料製外管72として、柔らかく、遮音性の高い材料、つまり軟質材料(ゴム等)を使用し、クランプ73によって内管21と軟質材料製外管72とを一体化するものである。
さすれば、前記外管72に軟質材料を用いて軟質材料製外管72とし、図16のR部分をクランプ73による圧着によって内管21と外管72とを一体化することにより、前記防湿シートが溶接などの熱の影響を受けることがなく、高温の熱による防湿シートの破損、変質、劣化を防止できる一方、適正な状態で前記消音器71を製作することができる。
図17はこの発明の第5実施例を示すものである。
上述第1実施例においては前記防湿シート42を押出成形により円筒状に形成し、気密性を高める構成としたが、この第5実施例の特徴とするところは、消音器に用いる防湿シート81を予め板状に成形した後、接着により円筒状にした点にある。
すなわち、前記防湿シートは、高い気密性を確保するために、押出成形により円筒状に製作されるものであるが、高い気密性を確保しつつ、製作を容易としたものである。
このとき、前記防湿シート81を予め板状に成形し、この板状の防湿シート81を円筒状に丸めた後に、貼付面82に特殊な処理を施して接着し、円筒状の防湿シート81を製作する。
さすれば、前記消音器に用いる防湿シート81を予め板状に成形した後、接着により円筒状にすることにより、特殊な押し出し成形技術を不要とし、製作が容易である。
1 燃料電池車両(以下、単に「車両」という。)
2 燃料電池システム
3 燃料電池(スタック)
5 エアコンプレッサ(圧送手段)
8 バイパス管
9 熱交換器
10 加湿器
11 主排気管
12 排気管(「排気管アセンブリ」ともいう。)
19 消音器(「マフラ」ともいう。)
20 多孔
21 内管
22 外管
23 吸音材
24 燃料タンク(「水素タンク」ともいう。)
25 流量調整装置
28 ラジエータ
31 フロント排気管アセンブリ
32 リヤ排気管アセンブリ
39 排気通路
40 吸音室
41 制限部材
42 防湿シート
43 放熱器
44 冷却水通路

Claims (9)

  1. 燃料電池システムの排気通路の一部を内管としてその周囲に外管として設けられるケーシングを備え、内管と外管との間の空間に吸音材を収容して吸音室として構成される消音器であって、排気中の水分が吸音材に接触することを制限する制限部材を排気と吸音材との界面に設けている消音器において、前記制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、この防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とすることを特徴とする燃料電池システム用消音器。
  2. 前記制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、この防湿シートの厚みを30μm以下とすることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム用消音器。
  3. 前記内管の防湿シートと接する部位に表面加工を施したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム用消音器。
  4. 前記消音器に用いる防湿シートであって、この防湿シートを押出成形により円筒状にすることを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載の燃料電池システム用消音器。
  5. 前記消音器に用いる防湿シートであって、この防湿シートを予め板状に成形した後、接着により円筒状にすることを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載の燃料電池システム用消音器。
  6. 燃料電池システムの排気通路の一部を内管としてその周囲に外管として設けられるケーシングを備え、内管と外管との間の空間に吸音材を収容して吸音室として構成される消音器であって、排気中の水分が吸音材に接触することを制限する制限部材を排気と吸音材との界面に設けている消音器の製造方法において、前記制限部材を水分としての湿気を防ぐ防湿シートとし、この防湿シートを三フッ化塩化エチレン樹脂とするとともに、この防湿シートの厚みを30μm以下とし、前記内管の防湿シートと接する部位に表面加工を施し、前記消音器は内管と外管とを溶接によって一体化するものとし、内管の内側に内管と熱交換可能な放熱器を設け、前記防湿シートを組み込んだ後、内管の内側に設けた前記放熱器によって放熱を行いながら溶接を行うことを特徴とする燃料電池システム用消音器の製造方法。
  7. 前記放熱器は内部に冷却水通路を有し、溶接時には冷却水を流通させることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システム用消音器の製造方法。
  8. 前記消音器は内管と外管とを圧着によって一体化するものとし、その外管を軟質高靱性材料として圧着により内管に接着することを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システム用消音器の製造方法。
  9. 前記消音器は内管と軟質材料製外管とをクランプによって一体化することを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システム用消音器の製造方法。
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