JP2009140614A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】端部セルの温度低下によるセル電圧低下を効率的に防止する燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】アノード及びカソードを有する単セル2が複数積層されてなるセル積層体3と、セル積層体3を積層方向両端から挟持する一対のエンドプレート6a、6bと、一対のエンドプレート6a、6bを接続する接続部材7a、7bと、冷媒供給流路9と、冷媒供給流路9から分配部材8を介して分岐し、セル積層体3内部を通る第1の冷媒流路36と、冷媒供給流路9から分配部材8を介して分岐し、エンドプレート6a、6b及び接続部材7a、7b内部を通る第2の冷媒流路38と、を備える燃料電池1を構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池に関するものであり、特に単セルが積層されたセル積層体を有する燃料電池に関するものである。
従来、固体高分子型の燃料電池の単セルは、電解質膜、アノード(陰極)及びカソード(陽極)からなるMEA(Membrane Electrode Assembly)を有し、さらにMEAを挟持する一対のセパレータを有する。燃料電池では、このような単セルを複数積層してセル積層体を構成し、セル積層体の積層方向両端に、集電板、絶縁板及びエンドプレート等を配置する。
このような燃料電池では、セル積層体の両端部に位置する単セル(「積層体の構造によっては該単セルの近傍の複数個の単セルをも含む。以下、「端部セル」という。)が、集電板、絶縁板及びエンドプレート等からの放熱の影響を受け他の単セルより温度が低くなり、セル電圧の低下が起こりやすいことが知られている。
これに対し、例えば、熱媒体を燃料電池の両端部に設けて、燃料電池の端部セルを燃料電池の他の部位より優先的に加熱することで出力低下の防止を図ることが提案されている(特許文献1)。
特開2003−331886号公報
しかしながら、上記従来技術においては、加熱した熱媒体を端部セルに用いて加熱しているので効率が悪くなる場合がある。また、燃料電池の運転状態によっては、端部セルを加熱することが望ましくない場合もある。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、端部セルの温度低下によるセル電圧低下を効率的に防止する燃料電池を提供することを目的とする。
本発明においては、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、アノード及びカソードを有する単セルが複数積層されてなるセル積層体と、前記セル積層体を積層方向両端から挟持する一対のエンドプレートと、前記一対のエンドプレートを接続する接続部材と、冷媒供給流路と、前記冷媒供給流路から分配部材を介して分岐し、前記セル積層体内部を通る第1の冷媒流路と、前記冷媒供給流路から前記分配部材を介して分岐し、前記エンドプレート及び前記接続部材内部を通る第2の冷媒流路と、を備える燃料電池を構成したものである。
この構成によれば、冷媒供給流路から分配部材を介して、第1及び第2の冷媒流路が形成されているので、セル積層体及びエンドプレートまたはセル積層体とエンドプレートのいずれか一方を選択してその内部に冷媒を流すことができる。これにより、例えば、冷媒の温度がセル積層体の温度より低い場合は、冷媒は冷却用の熱媒体として機能するから、第1の冷媒流路に多く冷媒を流すようにすれば、セル積層体全体を冷却することができる。これにより、端部セルのみが温度低下してセル積層体に温度不均衡が生じ、水蒸気が端部セルに移動して凝縮することを防止できる。また例えば、冷媒の温度が端部セルの温度より高い場合は、冷媒は加温用の熱媒体として機能するから、第2の冷媒流路に多く冷媒を流すようにすれば、エンドプレートを温めることできる。これにより、端部セルの温度低下を抑制し、セル積層体の温度不均衡を抑制することができる。この際、第2の冷媒流路が接続部材内部を通るので、接続部材がセル積層体の発熱により温められれば第2の冷媒流路を流れる冷媒も同時に温まることになり、セル積層体中心部における発熱をエンドプレートに伝えることができる。これにより、セル積層体の温度不均衡によって水蒸気が端部セルに移動して凝縮し、また端部セルの温度低下によりその凝縮が一層促進されてしまうことが防止できる。以上より、冷媒供給流路から供給される冷媒を、適宜(例えば燃料電池の運転状態や冷媒の温度等に応じて)第1または第2の冷媒流路に選択的に分岐させることができる構造であるので、端部セルの温度低下によるセル電圧低下を効率的に防止することができる。
また、上記構成において、前記分配部材は、前記冷媒供給流路から供給される冷媒を、前記燃料電池の運転状態に応じて前記第1、第2の冷媒流路に分配するように制御されるように構成してもよい。
この構成によれば、燃料電池の運転状態に応じて、セル積層体またはエンドプレート内部を流れる冷媒の流量を選択できる。これにより、燃料電池の運転状態にあわせて、セル積層体またはエンドプレートの温度を適宜調整することができ、端部セルの温度低下やセル積層体の温度不均衡を効率的に防止することができる。
なお、ここで「燃料電池の運転状態」とは、燃料電池の運転モードを示し、例えば、燃料電池の始動時、安定発電時、発電一時停止時及び終了時等を示す。
また、上記構成において、前記分配部材は、前記燃料電池の始動時において、前記冷媒供給流路から前記第2の冷媒流路へ分配される冷媒の比率を高めるように制御されるように構成してもよい。
この構成によれば、燃料電池の始動時においてはセル積層体のうち端部セルの温度が外気の影響で下がってしまい、結果的に冷媒温度が端部セル温度を上回り(特に氷点下始動の場合)、冷媒が加温用の熱媒体として機能することになる。このとき、第2の冷媒流路に分配される冷媒の比率を高める、すなわち第2の冷媒流路に流れる冷媒流量を増加させるので、エンドプレートを温めることができる。これにより、端部セルの温度低下を抑制し、セル積層体の温度不均衡を抑制することができる。
また、上記構成において、前記分配部材は、前記燃料電池の終了時において、前記冷媒供給流路から前記第1の冷媒流路へ分配される冷媒の比率を高めるように制御されるように構成してもよい。
この構成によれば、燃料電池の終了時においてはセル積層体の温度が発熱により上昇しているので、セル積層体の温度が冷媒供給流路の冷媒温度より高く、冷媒は冷却用の熱媒体として機能することになる。このとき、第1の冷媒流路に分配される冷媒の比率を高める、すなわち第1の冷媒流路に流れる冷媒流量を増加させるので、セル積層体全体がすみやかに冷却される。これにより、端部セルのみがエンドプレートの放熱により温度低下してセル積層体に温度不均衡が生じることを抑制することができる。
また、前記分配部材は、前記冷媒供給流路から供給される冷媒を、該冷媒の温度に応じて前記第1、第2の冷媒流路に分配するように制御されるように構成してもよい。
この構成によれば、冷媒の温度に応じて、セル積層体またはエンドプレート内部を流れる冷媒の流量を選択できる。すなわち、冷媒の温度に応じて冷媒を冷却または加温用の熱媒体として選択的に利用してエンドプレートまたはセル積層体の温度を効率的に調整することができる。これにより、端部セルの温度低下やセル積層体の温度不均衡を効率的に防止することができる。
また、上記構成において、前記分配部材は、三方弁であるように構成してもよい。
この構成によれば、分配部材が三方弁であるので、電気信号等を与えることによって三方弁中の弁を開閉すれば、冷媒供給流路から第1、第2の冷媒流路への冷媒の供給量を容易に調整可能となる。
また、上記構成において、前記接続部材は、互いに対向する一対のテンションプレートで構成され、前記第2の冷媒流路は、前記エンドプレートの一方から前記テンションプレートの一方を連通して前記エンドプレートの他方に達し、さらに該他方のエンドプレートから前記テンションプレートの他方を連通して、該エンドプレートの一方に達する流路を有するように構成してもよい。
この構成によれば、一対のテンションプレート及び一対のエンドプレートに設けられた第2の冷媒流路内を冷媒が循環することができる。そのため、セル積層体の発熱を効率的にエンドプレートに伝達することができる。
本発明によれば、端部セルの温度低下によるセル電圧低下を効率的に防止する燃料電池を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る燃料電池について以下の順番で説明する。
1.本発明の実施の形態に係る燃料電池の全体構成
2.同実施の形態に係る燃料電池の冷媒系の構造及び制御方法
3.同実施の形態に係る燃料電池の変形例
尚、各図面において、同一の部品には同一の符号を付している。
1.本発明の実施の形態に係る燃料電池の全体構成:
まず、図1及び図2を用いて、本実施形態に係る燃料電池の構成を説明する。ここで、図1は、本発明の実施の形態に係る燃料電池の構造を示す斜視図、図2は、同実施の形態に係る燃料電池の単セルの構造を示す分解斜視図である。
はじめに、図1を用いて本発明の実施の形態にかかる燃料電池1の構造を説明する。燃料電池1は、基本単位である単セル2を積層してなるセル積層体3を有する。セル積層体3は、同一種、つまり互いに同一構造の単セル2を多数積層してなる(以下、単セル2が積層された方向を「積層方向」という)。セル積層体3の積層方向両端に位置する単セル2(以下、「端部セル2」という。)の外側には、それぞれ順次、集電板4a、4b、絶縁板5a、5b及びエンドプレート6a、6bが配置される。テンションプレート7a、7bはセル積層体3の両側に互いに対向するように配置される。より具体的には、テンションプレート7a、7bは、両エンドプレート6a、6b間を架け渡すようにしてエンドプレート6a、6bに接続され、セル積層体3の積層方向に所定の締結力(圧縮荷重)を作用させた状態を維持する。
燃料ガス及び酸化ガスは、エンドプレート6b、絶縁板5b、集電板4bを貫通する供給管(図示せず)からセル積層体3内に供給され、積層方向に流れると共に各単セル2の平面方向に流れる。この両ガスの電気化学反応により各単セル2の起電力が得られるとともに、カソード側で水が生成される。生成水は、燃料ガス、酸化ガスの流れによってエンドプレート6bに接続した排出管から燃料電池1外へと排出される。ここで、燃料ガスとは、水素を含む水素ガスを意味する。また、酸化ガスとは、酸素や空気を代表とする酸化剤を含有するガスを意味する。燃料ガスおよび酸化ガスは、反応ガスと総称されることがある。
なお、このような燃料電池1は、例えば燃料電池車両(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムにおいて利用可能なものであるがこれに限られることはなく、各種移動体(例えば船舶や飛行機など)やロボットなどといった自走可能なものに搭載される発電システム、さらには定置の発電システムにおいても利用することが可能である。
次に、図2を用いて単セル2の詳細な構造について説明する。単セル2は、膜−電極接合体(以下、「MEA」という)30、MEA30を挟持する一対のセパレータ20a,20b及びこれらの間に介在する第1〜第3シール部材13a〜13c等から構成されている。
MEA30は、高分子材料のイオン交換膜からなる高分子電解質膜(以下、単に電解質膜ともいう)31と、電解質膜31を両面から挟んだ一対の電極32a,32bとで構成されている。電解質膜31は、各電極32a,32bよりも大きく形成されている。この電解質膜31には、その周縁部33を残した状態で各電極32a、32bが例えばホットプレス法により接合されている。
MEA30を構成する電極32a、32bは、その表面に付着された白金などの触媒を担持した例えば多孔質のカーボン素材(拡散層)で構成されている。一方の電極(アノード)32aには燃料ガス(反応ガス)としての水素ガス、他方の電極(カソード)32bには空気や酸化剤などの酸化ガス(反応ガス)が供給され、これら2種類の反応ガスによりMEA30内で電気化学反応が生じて単セル2の起電力が得られるようになっている。
セパレータ20a,20bはガス不透過性の導電性材料で構成されている。セパレータ20a,20bの両面には、複数の凹部によって構成される溝状の流路が形成されている。この溝状の流路は、酸化ガスのガス流路34や水素ガスのガス流路35、あるいは第1の冷媒流路36を構成している。より具体的に説明すると、セパレータ20aの電極32a側となる内側の面には水素ガスのガス流路35が形成され、その裏面(外側の面)には第1の冷媒流路36が形成されている。同様に、セパレータ20bの電極32b側となる内側の面には酸化ガスのガス流路34が形成され、その裏面(外側の面)には第1の冷媒流路36が形成されている。例えば本実施形態の場合、隣接する2つの単セル2,2に関し、一方の単セル2のセパレータ20aの外面と、これに隣接する単セル2のセパレータ20bの外面とを付き合わせた場合に両者の第1の冷媒流路36が一体となり断面が例えば矩形あるいはハニカム形の流路が形成される構造となっている。
また、セパレータ20a,20bの長手方向の端部付近(図2中向かって左側に示す一端部の近傍)には、酸化ガスの入口側のマニホールド15a、水素ガスの出口側のマニホールド16b、および冷媒の入口側のマニホールド17aが形成されている。さらに、セパレータ20a,20bのうち反対側の端部には、酸化ガスの出口側のマニホールド15b、水素ガスの入口側のマニホールド16a、および冷媒の出口側のマニホールド17bが形成されている。
第1シール部材13a、第2シール部材13bは、ともに複数の部材(例えば独立した小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成されているものである。これらのうち、第1シール部材13aはMEA30とセパレータ20aとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部33と、セパレータ20aのうちガス流路35の周囲の部分との間に介在するように設けられる。また、第2シール部材13bは、MEA30とセパレータ20bとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部33と、セパレータ20bのうちガス流路34の周囲の部分との間に介在するように設けられる。
さらに、隣接する単セル2,2のセパレータ20bとセパレータ20aとの間には、複数の部材(例えば独立した小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成された第3シール部材13cが設けられている。この第3シール部材13cは、セパレータ20bにおける第1の冷媒流路36の周囲の部分と、セパレータ20aにおける第1の冷媒流路36の周囲の部分との間に介在するように設けられてこれらの間をシールする部材である。
上述のような各マニホールドのうち、セパレータ20aにおける水素ガス用の入口側マニホールド16aと出口側マニホールド16bは、セパレータ20aに形成されている入口側の連絡通路61および出口側の連絡通路62を介してそれぞれが水素ガスのガス流路35に連通している。同様に、セパレータ20bにおける酸化ガス用の入口側マニホールド15aと出口側マニホールド15bは、セパレータ20bに形成されている入口側の連絡通路63および出口側の連絡通路64を介してそれぞれが酸化ガスのガス流路34に連通している。さらに、各セパレータ20a,20bにおける冷媒の入口側マニホールド17aと出口側マニホールド17bは第1の冷媒流路の一部を構成し、各セパレータ20a,20bに形成されている入口側の連絡通路65および出口側の連絡通路66を介してそれぞれが第1の冷媒流路36に連通している。ここまで説明したような各セパレータ20a,20bの構成により、単セル2には、酸化ガス、水素ガスおよび冷媒が供給されるようになっている。ここで具体例を挙げておくと、単セル2が積層された場合、例えば冷媒は、セパレータ20aの入口側マニホールド17aから連絡通路65を通り抜けて第1の冷媒流路36に流入し、MEA30と熱交換した後、連絡通路66を通り抜けて出口側マニホールド17bに流出することになる(以下、単セル2が積層された場合にセル積層体3に形成される上記冷媒流路および上記冷媒流路に連通する流路を「第1の冷媒流路36」と総称して説明する)。
2.本発明の実施の形態に係る燃料電池の冷媒系の構造及び制御方法
続いて、本発明において特徴的な冷媒系の構造及び制御方法について、図3及び図4を用いて詳細に説明する。ここで、図3は本実施の形態に係る燃料電池の冷媒系を模式的に示す側面図、図4は、同実施の形態に係る燃料電池の第2の冷媒流路を模式的に示す斜視図である。
(1)冷媒系の構造
はじめに燃料電池1の冷媒流路の構造について用いて説明する。図3に示すように、燃料電池1の冷媒系は、冷媒供給流路9、三方弁8、第1の冷媒流路36及び第2の冷媒流路38、冷媒排出流路10等を備えている。冷媒供給流路9は中空管であって、同じく中空管である第1の冷媒流路36、第2の冷媒流路38それぞれと三方弁8を介して連結され、内部をそれぞれ冷媒が流れるようになっている。第1の冷媒流路36、第2の冷媒流路38はそれぞれ冷媒排出流路10に連結され、第1の冷媒流路36、第2の冷媒流路38内部を通流した冷媒は、冷媒排出流路10にて合流して排出されるようになっている。燃料電池1の運転停止中でも冷媒が凍結しないように、冷媒としては好適にはエチレングリコール水溶液等の不凍液が用いられる。この冷媒の流れを以下具体的に説明する。
冷媒は、冷媒ポンプ(図示せず)等から圧送され冷媒供給流路9へ至り(図3左下「IN」)、三方弁8を介して2系統に分岐し、第1の冷媒流路36、第2の冷媒流路38へと供給される。三方弁8は、制御装置(図示せず)からの電気信号により弁が開閉し、第1、第2の冷媒流路36、38への冷媒の供給量を自在に調整可能である。ここで、制御装置は、燃料電池1に組み込まれていてもよいし、燃料電池1を搭載する燃料電池システムの制御装置の一部であってもよい。
第1の冷媒流路36に供給された冷媒は、図3において点線矢印で示すように、エンドプレート6b、絶縁板5b、集電板4bを貫流してセル積層体3内部に供給され、積層方向に流れると共に各単セル2の平面方向に流れる。そして、セル積層体3内部で熱交換された冷媒は、集電板4b、絶縁板5b、エンドプレート6bを貫流し、冷媒排出流路10を介して排出される(図3左上「OUT」)。排出された冷媒は、必要に応じ熱交換器(図示せず)等で熱交換され、冷媒ポンプに還流される。
第2の冷媒流路38に供給された冷媒は、図3において実線矢印で示すように、エンドプレート6b、テンションプレート7b、エンドプレート6a、テンションプレート7a内部を流れて熱交換され、冷媒排出流路10を介して排出される(図3左上「OUT」)。排出された冷媒は、必要に応じ、例えば熱交換器(図示せず)等で熱交換され、再び冷媒ポンプに還流される。この第2の冷媒流路38について、以下図4を用いてさらに詳細に説明する。
図4に模式的に示すように、第2の冷媒流路38は、エンドプレート6b、テンションプレート7b、エンドプレート6a、テンションプレート7a内部をくまなく流れるようになっている。より具体的に説明すると、第2の冷媒流路38は、エンドプレート6bにおいてさらに2つに分岐される。一つ目の分岐は、エンドプレート6bの下流側端部からその対角線上に位置するエンドプレート6bの上流側端部まで内部を蛇行して設けられている。2つ目の分岐は、(i)エンドプレート6bの下流側部からテンションプレート7bの下流側端部を通り積層方向反対側に位置する上流側端部まで蛇行してエンドプレート6aの下流側端部に通じ、(ii)エンドプレート6aの下流側端部からその対角線上に位置する上流側端部まで内部を蛇行してテンションプレート7aの下流側端部に通じ、(iii)テンションプレート7aの下流側端部からその積層方向反対側に位置する上流側端部まで内部を蛇行して、エンドプレート6bにて再び1つ目の分岐と連結するようになっている。
このような構造となっていることで、第2の冷媒流路38を流れる冷媒は、エンドプレート6b、テンションプレート7b、エンドプレート6a、テンションプレート7aとそれぞれ効率よく熱交換できるとともに、これらの間に挟まれるセル積層体3、集電板4a、4b、絶縁板5a、5b(図1参照)とも効率的に熱交換可能となっている。
(2)冷媒制御
次に、上記冷媒系を用いた燃料電池1の冷媒制御について説明する。本実施の形態においては、燃料電池1の運転状態(運転モード)により第1または第2の冷媒流路36、38を選択し、選択した冷媒流路に流れる冷媒の流量を増大させるようになっている。以下2つの運転モードを具体例として説明する。
(A)燃料電池の始動時
燃料電池1の始動時(ここでは、一定期間以上発電が停止していた状態から燃料電池が起動され発電を開始し、その出力が安定するまでの間とする)においては、第2の冷媒流路38を流れる冷媒の流量を第1の冷媒流路36を流れる冷媒に比して増大させる。より具体的には、燃料電池1の始動時には、図3に示す三方弁8は、制御装置(図示せず)からの電気的信号によりその弁の開度が調整され、冷媒供給流路9から供給される冷媒のうち、第2の冷媒流路38へ分配される冷媒の流量を増大させる。
燃料電池1の発電開始前及び直後は、端部セル2の温度が外気の影響で下がってしまい、結果的に冷媒温度が端部セル2の温度を上回る。このとき、冷媒は燃料電池1に対して加温用の熱媒体として機能するから、第2の冷媒流路38に流れる冷媒の流量が増大すると、エンドプレート6a、6bは加温されることになる。これにより、エンドプレート6a、6bを介した端部セル2の放熱が抑制され、セル積層体3内部の温度不均衡を抑制することができる。この際、第2の冷媒流路がテンションプレート7bを通るので、セル積層体3の中心部の発熱をエンドプレート6a、6bに伝えることもできる。以上より、セル積層体3の温度不均衡によって水蒸気が端部セル2に移動して凝縮し、また端部セル2の温度低下によりその凝縮が一層促進されてしまうことを防止できる。そのため、端部セル2の温度低下によるセル電圧低下を防止することができる。
(B)燃料電池の終了時
燃料電池1の終了時(ここでは、一転期間以上発電を停止するための処理を行う間であって、反応ガスの供給の停止、排気等の処理を行う期間とする)においては、第1の冷媒流路36を流れる冷媒の流量を第2の冷媒流路38を流れる冷媒に比して増大させる。より具体的には、燃料電池1の終了時には、図3に示す三方弁8は、制御装置(図示せず)からの電気的信号によりその弁の開度が調整され、冷媒供給流路9から供給される冷媒のうち、第1の冷媒流路36へ分配される冷媒の流量を増大させる。
燃料電池1の終了時においては、セル積層体3の温度が冷媒の温度より高い。このとき、冷媒はセル積層体3に対して冷却用の熱媒体として機能するから、第1の冷媒流路36に流れる冷媒の流量が増大すると、セル積層体3全体の冷却速度を速めることができる。これにより、端部セル2のみがエンドプレート6a、6bの放熱により温度低下することによってセル積層体3に温度不均衡が生じること、結果として水蒸気が端部セル2に移動して凝縮してしまうことが防止できる。これにより、燃料電池1の終了後も端部セル2に水が残り、例えば、燃料電池1の停止中にその水が凍結してしまうことを防止できる。
なお、燃料電池1の終了時において冷媒の温度がエンドプレート6a、6bよりも高い場合は、エンドプレート6a、6bに対してみれば冷媒は加温用の熱媒体として機能する。すると、エンドプレート6a、6bを積極的に温める(すなわち第2の冷媒流路38への冷媒の分配量を増大させる)ことでセル積層体3の温度不均衡を抑制することも考えられる。しかし、発電の終了時においては、燃料電池1全体を均等に暖めるよりは、燃料電池1全体を均等に冷却することがより好ましく、上述したように、第1の冷媒流路38へ分配される冷媒の流量を増大させることがより好ましい。
以上のように、運転モードに応じて冷媒を冷却または加温用の熱媒体として選択的に利用し、エンドプレートまたはセル積層体の温度を調整することで、効率的に端部セルのセル電圧低下を防止することができる。
3.本発明の実施の形態に係る燃料電池の変形例:
以上本発明の実施形態を示したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において様々な態様での実施が可能である。
例えば、図5に示すような変形例が可能である。ここで、図5は、本発明の実施の形態に係る燃料電池の変形例を模式的に示す側面図である。上記実施の形態においては第2の冷媒流路38は、エンドプレート6b、テンションプレート7b、エンドプレート6a、テンションプレート7a内部を通流するようになっていたが、これを図5に示す第2の冷媒流路40のように、絶縁板5a、5b内部をも通流するにしてもよい。これにより、セル積層体3に対する熱伝達効率を一層高めることができる。
また、例えば、上記実施の形態においては、燃料電池1の運転状態(運転モード)により第1または第2の冷媒流路36、38を選択し、選択した冷媒流路に流れる冷媒の流量を増大させるようにしているが、これを燃料電池1の冷媒の温度に応じて、第1または第2の冷媒流路36、38に冷媒を分配するようにしてもよい。具体的には、冷媒供給流路9から供給される冷媒の温度とセル積層体3の温度を比較し、冷媒の温度のほうが高い場合には、第2の冷媒流路38に分配する冷媒の比率を多くしてエンドプレートを暖めることにより端部セル2の温度低下を防止し、逆に冷媒の温度のほうが低い場合には、第1の冷媒流路36に分配する冷媒の比率を多くしてセル積層体3全体を冷却することにより端部セル2のみがエンドプレートの放熱により温度低下してセル積層体3に温度不均衡が生じることを抑制することもできる。
また、例えば、上記実施の形態においては、接続部材として板状のテンションプレート7a、7bを用いた例を挙げたが、接続部材として、1つまたは複数の棒状部材を両エンドプレート6a、6b間を架け渡すようにしてエンドプレート6a、6bに接続し、その内部に第2の冷媒流路を設けるようにしてもよい。
また、例えば、端部セル2のアノード、カソードをエンドプレート6a、6bのいずれの側に設けて単セル2を積層するかついても特に限定されるものではないが、端部セル2のアノード側がカソード側に比べて水が残留しやすく温度調整の必要性が大きいので、冷媒系の入り口側に端部セル2のアノード側がくるように配置してもよい。すなわち、端部セル2のアノード側がエンドプレート6b側に、端部セル2のカソード側がエンドプレート6a側に配置されるように単セル2を積層してもよい。
本発明の実施の形態に係る燃料電池の構造を示す斜視図。 同実施の形態に係る燃料電池の単セルの構造を示す分解斜視図。 同実施の形態に係る燃料電池の冷媒系を模式的に示す側面図 同実施の形態に係る燃料電池の第2の冷媒流路を模式的に示す斜視図 本発明の実施の形態に係る燃料電池の変形例を模式的に示す側面図
符号の説明
1 ……燃料電池
2 ……単セル
3 ……セル積層体
4a ……集電板
4b ……集電板
5a ……絶縁板
5b ……絶縁板
6a ……エンドプレート
6b ……エンドプレート
7a ……テンションプレート
7b ……テンションプレート
8 ……三方弁
9 ……冷媒供給流路
10 ……冷媒排出流路
13a……第1シール部材
13b……第2シール部材
13c……第3シール部材
15a……酸化ガスの入口側マニホールド
15b……酸化ガスの出口側マニホールド
16a……水素ガスの入口側マニホールド
16b……水素ガスの出口側マニホールド
17a……冷媒の入口側マニホールド
17b……冷媒の出口側マニホールド
20a……セパレータ
20b……セパレータ
30 ……MEA
31 ……電解質膜
32a……電極(アノード)
32b……電極(カソード)
34 ……酸化ガスのガス流路
33 ……周縁部
35 ……水素ガスのガス流路
36 ……第1の冷媒流路
38 ……第2の冷媒流路
40 ……第2の冷媒流路(変形例)
61 ……連絡通路
62 ……連絡通路
64 ……出口側連絡通路
65 ……入口側連絡通路

Claims (7)

  1. アノード及びカソードを有する単セルが複数積層されてなるセル積層体と、
    前記セル積層体を積層方向両端から挟持する一対のエンドプレートと、
    前記一対のエンドプレートを接続する接続部材と、
    冷媒供給流路と、
    前記冷媒供給流路から分配部材を介して分岐し、前記セル積層体内部を通る第1の冷媒流路と、
    前記冷媒供給流路から前記分配部材を介して分岐し、前記エンドプレート及び前記接続部材内部を通る第2の冷媒流路と、
    を備える燃料電池。
  2. 前記分配部材は、前記冷媒供給流路から供給される冷媒を、前記燃料電池の運転状態に応じて前記第1、第2の冷媒流路に分配するように制御される請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記分配部材は、前記燃料電池の始動時において、前記冷媒供給流路から前記第2の冷媒流路へ分配される冷媒の比率を高めるように制御される請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記分配部材は、前記燃料電池の終了時において、前記冷媒供給流路から前記第1の冷媒流路へ分配される冷媒の比率を高めるように制御される請求項2または請求項3に記載の燃料電池。
  5. 前記分配部材は、前記冷媒供給流路から供給される冷媒を、該冷媒の温度に応じて前記第1、第2の冷媒流路に分配するように制御される請求項1記載の燃料電池。
  6. 前記分配部材は、三方弁である請求項1から請求項5に記載の燃料電池。
  7. 前記接続部材は、互いに対向する一対のテンションプレートで構成され、
    前記第2の冷媒流路は、前記エンドプレートの一方から前記テンションプレートの一方を連通して前記エンドプレートの他方に達し、さらに該他方のエンドプレートから前記テンションプレートの他方を連通して、該エンドプレートの一方に達する流路を有する、請求項1から請求項6に記載の燃料電池。
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