JP5356148B2 - プローバー装置及び検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プローバー装置及び検査方法に関する。
半導体デバイスが所定の仕様を満たしているか否かを判断するため、半導体ウエハに形成されている半導体回路の検査が行われる。この検査は、半導体ウエハ上に設けられた電極端子である電極パッドに、検査装置に接続されているプローブ針を電気的に接触させることにより行われる。即ち、電極パッドとプローブ針を電気的に接触させて、検査装置からプローブ針を介し半導体ウエハ上に設けられた電極パッドに所定の信号を入力し、また、半導体ウエハ上に設けられた電極パッドよりプローブ針を介し信号を検出することにより行われる。
ところで、半導体ウエハ上に形成される電極パッドは、通常、アルミニウム(Al)等が用いられている。しかしながら、アルミニウム等の材料は、空気に触れると表面に酸化膜が形成されてしまう。アルミニウムの酸化膜は、絶縁性を有していることから、アルミニウムの酸化膜を介し、プローブ針を接触させても、半導体ウエハに形成された電極パッドとプローブ針とは電気的に接続されない。
このため、プローブ針に振動を与え、電極パッド表面に形成されたアルミニウム等の酸化膜を破り、電極パッドの内部の酸化されていないアルミニウムとプローブ針とを直接接触させる方法が行われている。(例えば、特許文献1、2)
特開平4−100251号公報 特開平8−75786号公報
しかしながら、半導体ウエハ上に形成される電極パッドに、プローブ針を接触させて振動を与えた場合、プローブ針に与えられる振動の方向や強さにより、電極パッドに強い力が加わり、半導体ウエハ上に形成されている半導体回路が破壊されてしまう場合がある。また、プローブ針が電極パッド以外の領域にも接触し、半導体ウエハを傷つけてしまう場合がある。
このように、半導体ウエハに形成されている半導体回路の検査により、半導体回路が破壊され、傷つけられてしまうと、検査を行うことにより歩留まりが低下することとなるため好ましくない。
よって、半導体ウエハに形成される半導体回路が破壊され、また、傷つけられることのなく、半導体ウエハに形成された電極パッドにプローブ針を電気的に接続させて検査を行うことができるプローバー装置及びプローバー装置を用いた検査方法が望まれている。
本実施の形態の一観点によれば、1又は複数のプローブ針を有するプローブカードと、前記プローブ針を振動させるための振動子と、を有し、前記プローブ針は屈曲部を有しており、前記プローブ針には、前記屈曲部から先端までの先端部を振動させる固有振動数が与えられるものであり、前記振動は、前記屈曲部を節として、前記先端部の先端が変位する振動である。
また、本実施の形態の他の観点によれば、1又は複数のプローブ針を有するプローブカードと、前記プローブ針を振動させるための振動子とを有するプローバー装置により、基板に形成された半導体回路の検査を行う検査方法において、前記プローブ針は屈曲部を有しており、前記基板に形成された電極端子と、プローブ針の先端とを接触させ、前記屈曲部から前記先端までの先端部を振動させる固有振動数によって、前記プローブ針を振動させることにより、前記電極端子の表面に形成された酸化膜を削り取る工程と、前記酸化膜の削り取られた電極端子と前記プローブ針とを電気的に接触させて、前記基板に形成された半導体回路の電気的な測定を行う工程と、を有し、前記振動は、前記屈曲部を節として、前記先端部の先端が変位する振動である。
開示のプローバー装置及びプローバー装置を用いた検査方法によれば、半導体ウエハに形成される半導体回路が破壊され、また、傷つけられることなく、半導体ウエハに形成された電極パッドにプローブ針を電気的に接続させて検査を行うことができる。
第1の実施の形態におけるプローバー装置の構成図 第1の実施の形態におけるプローバー装置に用いられるプローブ針の斜視図 プローブ針における振動モード1の説明図 プローブ針における振動モード2の説明図 プローブ針における振動モード3の説明図 プローブ針における振動モード4の説明図 第1の実施の形態におけるプローバー装置に用いられる他のプローブ針の斜視図 第1の実施の形態におけるプローバー装置の振動モードの選定方法のフローチャート 第1の実施の形態におけるプローバー装置を用いた検査方法のフローチャート 第2の実施の形態におけるプローバー装置の構成図
実施するための形態について、以下に説明する。
〔第1の実施の形態〕
(プローバー装置)
図1に基づき本実施の形態におけるプローバー装置について説明する。本実施の形態におけるプローバー装置は、半導体回路及び電極端子である電極パッド11の形成された検査の対象となるウエハ10を設置するためのステージ20、プローブカード30、振動子40、交流電源50、発振器60、制御部70を有している。また、プローブカード30には、複数のプローブ針31が設けられている。尚、電極パッド11はアルミニウム等の材料により形成されているため、大気中においては表面に不図示の酸化膜が形成される。
ステージ20は、半導体回路及び電極パッド11が形成されている検査の対象となるウエハ10を設置するためのものであり、載置されたウエハ10を移動させることが可能である。後述するプローブカード30に対しステージ20を相対的に移動させることにより、ウエハ10の表面に形成されている電極パッド11と、プローブ針31の先端とを接触させることができる。具体的には、ステージ20は3次元に移動可能であり、プローブカード30を固定した状態で、ステージ20を移動させることにより、プローブカード30のプローブ針31の先端と、ウエハ10の表面に形成されている電極パッド11とを接触させることができる。
プローブ針31は、図2に示すように屈曲部32において曲げられている。具体的には、プローブ針31は、一方の端となるプローブカード30に接続されている側から屈曲部32までの支持部33、屈曲部32、屈曲部32から他方の端となる先端領域35までの先端部34により形成されている。尚、プローブ針31は、プローブカード30と接続されている部分における支持部33の直径φ1は約110μmであり、支持部33の長さA1は約1800μmであり、先端部34の長さB1は約400μmであり、先端領域35における直径は約18μmである。また、本実施の形態におけるプローブ針は例えばタングステン(W)により形成されているが、他には、白金−イリジウム(Pt−Ir)等により形成してもよい。
振動子40は、プローブカード30に接続されており、プローブ針31に振動を与えるためのものである。具体的には、積層型圧電素子等の圧電材料等により形成された超音波振動子である。このような圧電材料としては、例えば、強誘電体材料であるチタンジルコン酸鉛(PZT:PbZrTiO)等が挙げられる。尚、振動子40における最も低い固有振動数は、後述する発振器60において振動させる振動モード3又は振動モード4における振動数の3倍以上であることが好ましい。振動子40における固有振動数と発振器60において振動させる周波数が近すぎると、共振により振動子40が破壊されてしまうおそれがあるからである。
交流電源50は、振動子40に所定の周波数の交流電圧を印加するためのものである。振動子40は、圧電材料により形成されているため、所定の周波数の電圧を印加することにより、その周波数で振動する。
発振器60は、所定の周波数を発するためのものであり、この所定の周波数に基づき交流電源50において交流電圧を生じさせる。尚、発振器60は、後述する制御部70からの制御に基づき所定の周波数の信号を発生させる。
制御部70は、入力部71と解析部72を有している。入力部71は、プローブ針31の形状や物性値等のプローブ針31に関する情報を入力するためのものである。尚、制御部70では、必要に応じて入力部71より入力された情報を記憶する不図示のメモリ等を有する場合がある。解析部72は、入力部71より入力されたプローブ針31に関する情報に基づき、発振器60において発振させる周波数を選定する。具体的には、プローブ針31に関するデータに基づき有限要素法によるプローブ針31の固有振動数解析を行い、この固有振動数解析の結果より、プローブ針31を振動させるための振動数を選定する。制御部70では、選定された振動数により発振器60が発振するように制御される。
また、本実施の形態におけるプローバー装置は、不図示の計測機器と接続されており、プローブ針31を介し、ウエハ10に形成された半導体回路における電気的な検査を行うことができるものである。
(プローブ針の振動モード)
次に、プローブ針の振動モードについて説明する。プローブ針は形状や材質等に依存し所定の振動数において固有振動が生じる。上述したプローブ針31における固有振動について調べた結果について説明する。プローブ針31における固有振動を解析するため、サイバネット社製の有限要素法ソフトにおける固有振動数解析(モーダル解析)を用いた。プローブ針31の形状等は、前述したとおりであり、プローブ針31は、例えば、タングステンにより形成されているため、ヤング率は、約3.62×10kPaであり、ポアソン比は、約0.35であり、密度は約19.3×10−6(kg/mm)として計算を行った。
後述するように、本実施の形態において用いられるプローブ針31は4つの振動モードを有している。この4つの振動モードについて振動数の低い方より順に説明する。
最初に、本実施の形態において用いられるプローブ針31は、振動数が29.8kHzにおいて2つの固有振動モードを有している。この2つの固有振動モードは、図3に示すように、プローブ針31全体が横方向に振動する振動モード1と、図4に示すように、プローブ針31全体が縦方向に振動する振動モード2である。尚、図3及び図4は、各々振動モード1及び振動モード2における振動している状態を示すものである。図3は、プローブ針31の正面方向、即ち、図2に示す矢印Cに示す方向から見た図であり、図4は、プローブ針31の横方向、即ち、図2に示す矢印Dに示す方向から見た図である。振動モード1は、プローブ針31全体が横方向に振動することにより、プローブ針31の先端領域35が横方向に振動するものである。また、振動モード2は、プローブ針31全体が縦方向に振動することにより、プローブ針31の先端領域35が上下方向に振動するものである。
振動モード1の場合では、プローブ針31の先端領域35における横方向の変位量が大きくなりすぎると、振動はウエハ10上の電極パッド11の形成されている範囲に収まらず、電極パッド11以外の領域も傷つけてしまう。これによりウエハ10に形成されている半導体回路に不良を生じさせる場合がある。また、振動モード2の場合では、プローブ針31の先端が上下方向に振動するものであることから、ウエハ10における電極パッド11を介し、ウエハ10に形成された半導体回路に力が加わり、半導体回路を破壊してしまう場合がある。よって、振動モード1及び振動モード2の場合では、測定対象となるウエハ10に形成された半導体回路が破壊されてしまう場合があり歩留まりを低下させてしまう。
次に、プローブ針31は、振動数が102.1kHzにおいて固有振動モードを有している。この固有振動モードは振動モード3であり、図5に示すように、プローブ針31の全体が振動するものではなく、プローブ針31の先端部34のみが振動するものである。尚、図5は、プローブ針31の正面方向、即ち、図2に示す矢印Cに示す方向から見た図である。具体的には、プローブ針31の屈曲部32が節となり先端領域35が変位することにより、先端部34が振動するものである。この振動モードでは、プローブ針31の先端領域35が支持部31の延びる方向に対し、垂直方向に変位するものであり、ウエハ10の面方向に変位するものである。また、変位量も大きくない。従って、ウエハ10の電極パッド11以外の領域を傷つけることなく、電極パッド11の表面に形成されている酸化膜を削り取ることができる。また、プローブ針31の先端領域35の振動はウエハ10面である基板面、即ち接触面に対し平行な方向の振動であるため、ウエハ10に形成されている半導体回路等が振動により破壊されることはない。
次に、プローブ針31は、振動数が103.7kHzにおいて固有振動モードを有している。この固有振動モードは振動モード4であり、図6に示すように、プローブ針31の全体が振動するものではなく、プローブ針31の先端部34のみが振動するものである。尚、図6は、プローブ針31の横方向、即ち、図2に示す矢印Dに示す方向から見た図である。具体的には、プローブ針31の屈曲部32が節となり先端領域35が変位することにより、先端部34が振動するものである。この振動モードでは、プローブ針31の先端領域35が支持部31の延びる方向に沿って変位するものであり、ウエハ10の面方向に変位するものである。また、変位量も大きくない。従って、ウエハ10の電極パッド11以外の領域を傷つけることなく、電極パッド11の表面に形成されている酸化膜を削り取ることができる。また、プローブ針31の先端領域35の振動はウエハ10面である基板面、即ち接触面に対し平行な方向の振動であるため、ウエハ10に形成されている半導体回路等が振動により破壊されることはない。
以上より、ウエハ10に形成された半導体回路等を破壊することなく、電極パッド11の表面に形成される酸化膜を破り、電極パッド11とプローブ針31とを電気的接続させるためには、プローブ針31に、振動モード3又は振動モード4の振動を与えることが好ましい。
ここで、プローブ針31の形状の振動モードは、計算より振動モード1から振動モード4を有していることが確認されている。また、振動モード3及び振動モード4は、振動モード1及び振動モード2よりも高い周波数となることが確認されている。このため、本実施の形態におけるプローバー装置の制御部70において、振動モード3又は振動モード4の振動数の振動を選定して、どちらか一方の振動モードの振動数によってプローブ針31を振動させる。これにより、ウエハ10における半導体回路等にダメージを与えることなく、電極パッド11の表面に形成される酸化膜を破り、電極パッド11とプローブ針31とを電気的に接続することができる。
ウエハ10における電極パッド11にプローブ針31を接触させる際、プローブ針31を上記の振動モード3又は振動モード4の振動数により振動させながら、ウエハ10における電極パッド11に接触させる。また、ウエハ10にプローブ針31を接触させた後、プローブ針31を振動モード3又は振動モード4の振動数により振動させてもよい。
次に、本実施の形態におけるプローバー装置に用いられるプローブ針であって、上記プローブ針31とは異なる形状のプローブ針131について説明する。図7にプローブ針131の形状を示す。このプローブ針131は、プローブ針31と同一の材料により形成されているものの、先端部における長さが異なるものである。具体的には、プローブカード30と接続されている部分の支持部133の直径φ2は約110μmであり、プローブ針131の支持部133の長さA2は約1800μmであり、先端部134の長さB2は約660μmであり、先端領域135における直径は約18μmである。
このプローブ針131においては、図3及び図4に示す振動モード1及び振動モード2における固有振動数は、ともに、25.2kHzである。また、図5に示す振動モード3における固有振動数は、69.0kHzであり、図6に示す振動モード4における固有振動数は、72.8kHzである。本実施の形態におけるプローバー装置においては、プローブ針131を用いた場合では、振動モード3における固有振動数である69.0kHz又は、振動モード4における固有振動数である72.8kHzの振動数でプローブ針131を振動させる。これにより、ウエハに形成された半導体回路等に影響を与えることなく、電極パッド11の表面の酸化膜のみを破ることができる。尚、プローブ針131は、プローブ針31と同様に、振動モード3及び振動モード4の振動数において振動させることにより、本実施の形態におけるプローバー装置において用いることのできるものである。
表1に、上述したプローブ針31とプローブ針131との振動モード1から振動モード4の振動数を示す。
Figure 0005356148
(振動モードの選定方法)
次に、図8に基づき、本実施の形態におけるプローバー装置において、プローブ針31の振動モードの振動数を求める手順について説明する。本実施の形態におけるプローバー装置におけるプローブ針31は、前述のとおり、4つの固有振動モードを有するものである。
最初に、ステップ102(S102)において、プローブ針に関するデータを入力する。具体的には、図1に示す入力部71より、プローブ針31の外形のデータ、即ち、プローブ針31における支持部33の直径φ1、支持部33の長さA1、先端部34の長さB1及び先端領域35の直径等を入力する。この際、プローブ針31を形成する材料の物性値、即ち、プローブ針31を形成する材料の密度、ヤング率及びポアソン比等も同様に入力する。
次に、ステップ104(S104)において、振動数方程式を作成する。具体的には、入力部71より入力されたプローブ針31に関するデータに基づき、解析部72において、有限要素法による固有振動数解析を行うための振動数方程式を作成する。
次に、ステップ106(S106)において、固有振動数を算出する。具体的には、ステップ104において作成した振動数方程式に基づき、解析部72において、プローブ針31の固有振動数と、固有ベクトルを算出する。
次に、ステップ108(S108)において、ステップ106において算出した固有振動数について、振動数の小さいものから順に配列し、更に、振動数の小さいものから配列された固有振動数について、順に、ω1、ω2、・・・ωk、・・・と名付ける。
次に、ステップ110(S110)において、k=2、m=0に設定する。具体的には、解析部72に設けられたカウンタにおいて、k=2、m=0に初期設定を行う。尚、kは固有振動数における振動モードのいずれかを示すものであり、mは、この固有振動数における振動モードのうち、本実施の形態において用いられる振動モードを示すものである。また、kの値が2で初期化されるのは、本実施の形態において用いられる振動モードは、振動数の高い2つの振動モードであることから、本実施の形態において使用することのない低い固有振動数の2つの振動モード(振動モード1及び振動モード2)を排除するためである。
次に、ステップ112(S112)において、m=m+1とする。これにより、以前のmの値に1が加算されて、新たなmの値が設定される。
次に、ステップ114(S114)において、k=k+1とする。これにより、以前のkの値に1が加算されて、新たなkの値が設定される。
次に、ステップ116(S116)において、固有振動数がωkの場合における振動が接触面に対し平行であるか否かが判断される。具体的には、ステップ106において算出した固有ベクトルが、接触面に対し平行となるものであるか否かにより判断される。即ち、プローブ針31は、ウエハ11面である基板面に対し略垂直に接しているため、プローブ針31の先端領域35における振動が接触面である基板面に対し平行であるか否かによって判断される。振動が接触面に対し平行であるものと判断された場合には、ステップ118に移行する。一方、振動が接触面に対し平行ではないものと判断された場合には、本実施の形態におけるプローバー装置において用いることができない振動モードである。よって、本実施の形態におけるプローバー装置において用いることができる振動モードを抽出するため、再びステップ114に移行する。
次に、ステップ118(S118)において、Am=ωkとして不図示のメモリ等に記憶される。具体的には、ステップ116において、接触面に対し平行であるものと判断された振動モードは、本実施の形態におけるプローバー装置において用いることのできる振動モードであるため、不図示のメモリ等に記憶される。前述した構造のプローブ針31においては、4つの振動モードを有しており、このうち2つの振動モードは、本実施の形態におけるプローバー装置において用いることができるものである。よって、2つの振動モードが順にA1、A2として不図示のメモリ等に記憶される。
次に、ステップ120(S120)において、m=2であるか否かが判断される。m=2の場合は、本実施の形態におけるプローバー装置において用いることのできる2つの固有振動数が抽出された状態にあるため終了する。一方、m=2ではない場合では、本実施の形態におけるプローバー装置において用いることのできる2つの固有振動数のうち1つしか抽出されていないため、ステップ112に移行する。
これにより、本実施の形態におけるプローバー装置において用いることのできる2つの固有振動数をA1、A2として抽出することができる。
次に、図9に基づき本実施の形態におけるウエハ10に形成された半導体回路の検査方法について説明する。本実施の形態における検査方法は、上述した本実施の形態におけるプローバー装置を用いた検査方法である。
最初に、ステップ202(S202)に示すように、ウエハ10に設けられた電極パッド11と、プローブ針31の先端とを接触させ、得られた2つの固有振動数A1、A2のうち、いずれか一方の振動数でプローブ針31を振動させ、電極パッド11の表面に形成された酸化膜を削り取る。これにより、電極パッド11とプローブ針31の先端とを電気的に接触させることができる。
次に、ステップ204(S204)に示すように、表面の酸化膜が削り取られた電極パッド11とプローブ針31との先端を電気的に接触させて、ウエハ10に形成された半導体回路における電気的な測定を行う。具体的には、プローブ針31より電極パッド11を介し、電気信号が入力し、ウエハ10に形成された半導体回路において信号処理された後、電極パッド11を介し、プローブ針31に出力される電気信号の測定(電気的な測定)を行う。この出力された電気信号に基づきに、ウエハ10に形成された半導体回路の検査が行われる。
本実施の形態におけるプローバー装置では、2つの固有振動数A1、A2のうち、いずれか一方の振動数でプローブ針31を振動させることにより、プローブ針31の先端領域35を接触面に対し平行に移動させることができる。よって、ウエハ10に形成されている半導体回路等を破壊することなく、ウエハ10に設けられた電極パッド11の表面における酸化膜を削り取ることができ、電極パッド11とプローブ針31との電気的な接続を確実なものとすることができる。
尚、1つのプローブカード30で複数の形状のプローブ針31が存在している場合には、各々の形状のプローブ針31に対応した振動モード3又は振動モード4の固有振動数の振動を順次与えてもよいし、電気的に重合させて与えてもよい。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態におけるプローバー装置について説明する。本実施の形態におけるプローバー装置を図10に示す。本実施の形態におけるプローバー装置は、半導体回路及び電極パッド11の形成された検査の対象となるウエハ10を設置するためのステージ20、プローブカード30、振動子40、交流電源50、発振器60、制御部170を有している。また、プローブカード30には、複数のプローブ針31が設けられている。
制御部170は、入力部171、解析部172、メモリ部173、発振制御部174を有している。
入力部171は、プローブ針31に関するデータを入力するためのものである。入力されるプローブ針31に関するデータとしては、プローブ針31の形状や形成される材料の物性値等が入力される。
解析部172は、プローブ針に関するデータ、即ち、プローブ針の形状や材料等に基づき有限要素法による固有振動数の解析を行うためのものである。この解析部172では、各種のプローブ針の形状や材質に対応する固有振動数の解析が行われ、プローブ針の先端が接触面に平行に移動する固有振動モードである振動モード3及び振動モード4における固有振動数を算出することができる。このように、算出された振動モード3及び振動モード4における振動数は、プローブ針の形状や材質と関連付けられ、メモリ部173に記憶されている。尚、制御部170内に解析部172を有するものについて説明したが、解析部を制御部170外に設け、解析部において算出された振動モード3及び振動モード4の固有振動数をプローブ針の形状及び材質に対応させてメモリ部173に記憶したものであってもよい。
メモリ部173は、上述した振動モード3及び振動モード4における振動数及び、プローブ針の形状や材質等を記憶するためのものである。
発振制御部174は、入力部171から入力されたプローブ針31に関するデータに基づき、メモリ部173内において最も近似する形状及び材質のプローブ針の振動モード3又は振動モード4の固有振動数を選択する。更に、選択された振動モード3又は振動モード4のどちらか一方の振動数で、発振器60が発振するように制御する。
このように、予めメモリ部173に各種形状及び材質のプローブ針31の振動モード3又は振動モード4の固有振動数を記憶させておくことにより、短時間で、発振器60を所望の振動数で振動させることができる。
尚、上記記載以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
1又は複数のプローブ針を有するプローブカードと、
前記プローブ針を振動させるための振動子と、
を有し、前記プローブ針は屈曲部を有しており、前記プローブ針には、前記屈曲部から先端までの先端部を振動させる固有振動数が与えられるものであることを特徴とするプローバー装置。
(付記2)
前記振動子を振動させるために交流電圧を印加するための交流電源と、
前記交流電源において前記交流電圧を発生させるための発振器と、
前記プローブ針の形状及び材質に基づき、前記プローブ針における前記屈曲部から前記先端までの先端部を振動させる固有振動数を抽出する解析部と、
前記固有振動数の周波数の振動を発振器において発振させる制御部と、
を有することを特徴とする付記1に記載のプローバー装置。
(付記3)
前記振動子を振動させるために交流電圧を印加するための交流電源と、
前記交流電源において前記交流電圧を発生させるための発振器と、
前記プローブ針の形状及び材質に基づいて抽出された、前記屈曲部から前記先端までの先端部を振動させる固有振動数を記憶させるメモリ部と、
前記メモリ部に記憶されている前記固有振動数の周波数の振動を発振器において発振させる発振制御部と、
を有することを特徴とする付記1に記載のプローバー装置。
(付記4)
前記メモリ部には、プローブ針の形状及び材質に対応した前記屈曲部から前記先端までの先端部を振動させる複数の固有振動数が記憶されており、
前記発振制御部において、振動されるプローブ針の形状及び材質に応じて前記メモリ部より固有振動数を選定するものであることを特徴とする付記3に記載のプローバー装置。
(付記5)
前記解析部における前記固有振動数の抽出は有限要素解析により行われるものであることを特徴とする付記1から4のいずれかに記載のプローバー装置。
(付記6)
前記振動は、前記屈曲部を節として、前記先端部の先端が変位する振動であることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載のプローバー装置。
(付記7)
前記プローブ針は4つの振動モードを有するものであって、前記4つの振動モードにおける固有振動数のうち、周波数の高い2つの振動モードにおける固有振動数を前記屈曲部から前記先端までの先端部を振動させる固有振動数として抽出するものであることを特徴とする付記1から6のいずれかに記載のプローバー装置。
(付記8)
前記プローブ針は、測定対象となる基板上に形成された電極端子と接触させた状態で、前記プローブ針に前記振動を与えることにより、前記電極端子の表面に形成された酸化膜を削り取るものであることを特徴とする付記1から7のいずれかに記載のプローバー装置。
(付記9)
前記電極端子の表面に形成された酸化膜を削り取った後、前記電極端子と前記プローブ針とを電気的に接続することにより、前記基板に形成された半導体回路の測定を行うことを特徴とする付記8に記載のプローバー装置。
(付記10)
1又は複数のプローブ針を有するプローブカードと、前記プローブ針を振動させるための振動子とを有するプローバー装置により、基板に形成された半導体回路の検査を行う検査方法において、
前記プローブ針は屈曲部を有しており、前記基板に形成された電極端子と、プローブ針の先端とを接触させ、前記屈曲部から前記先端までの先端部を振動させる固有振動数によって、前記プローブ針を振動させることにより、前記電極端子の表面に形成された酸化膜を削り取る工程と、
前記酸化膜の削り取られた電極端子と前記プローブ針とを電気的に接触させて、前記基板に形成された半導体回路の電気的な測定を行う工程と、
を有することを特徴とする検査方法。
10 ウエハ
11 電極パッド
20 ステージ
30 プローブカード
31 プローブ針
32 屈曲部
33 支持部
34 先端部
35 先端領域
40 振動子
50 交流電源
60 発振器
70 制御部
71 入力部
72 解析部
170 制御部
171 入力部
172 解析部
173 メモリ部
174 発振制御部

Claims (7)

  1. 1又は複数のプローブ針を有するプローブカードと、
    前記プローブ針を振動させるための振動子と、
    を有し、前記プローブ針は屈曲部を有しており、前記プローブ針には、前記屈曲部から先端までの先端部を振動させる固有振動数が与えられるものであり、
    前記振動は、前記屈曲部を節として、前記先端部の先端が変位する振動であることを特徴とするプローバー装置。
  2. 前記振動子を振動させるために交流電圧を印加するための交流電源と、
    前記交流電源において前記交流電圧を発生させるための発振器と、
    前記プローブ針の形状及び材質に基づき、前記プローブ針における前記屈曲部から前記先端までの先端部を振動させる固有振動数を抽出する解析部と、
    前記固有振動数の周波数の振動を発振器において発振させる制御部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のプローバー装置。
  3. 前記振動子を振動させるために交流電圧を印加するための交流電源と、
    前記交流電源において前記交流電圧を発生させるための発振器と、
    前記プローブ針の形状及び材質に基づいて抽出された、前記屈曲部から前記先端までの先端部を振動させる固有振動数を記憶させるメモリ部と、
    前記メモリ部に記憶されている前記固有振動数の周波数の振動を発振器において発振させる発振制御部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のプローバー装置。
  4. 前記プローブ針は、測定対象となる基板上に形成された電極端子と接触させた状態で、前記プローブ針に前記振動を与えることにより、前記電極端子の表面に形成された酸化膜を削り取るものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプローバー装置。
  5. 前記電極端子の表面に形成された酸化膜を削り取った後、前記電極端子と前記プローブ針とを電気的に接続することにより、前記基板に形成された半導体回路の測定を行うことを特徴とする請求項4に記載のプローバー装置。
  6. 前記プローブ針は4つの振動モードを有するものであって、前記4つの振動モードにおける固有振動数のうち、周波数の高い2つの振動モードにおける固有振動数を前記屈曲部から前記先端までの先端部を振動させる固有振動数として抽出するものであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のプローバー装置。
  7. 1又は複数のプローブ針を有するプローブカードと、前記プローブ針を振動させるための振動子とを有するプローバー装置により、基板に形成された半導体回路の検査を行う検査方法において、
    前記プローブ針は屈曲部を有しており、前記基板に形成された電極端子と、プローブ針の先端とを接触させ、前記屈曲部から前記先端までの先端部を振動させる固有振動数によって、前記プローブ針を振動させることにより、前記電極端子の表面に形成された酸化膜を削り取る工程と、
    前記酸化膜の削り取られた電極端子と前記プローブ針とを電気的に接触させて、前記基板に形成された半導体回路の電気的な測定を行う工程と、
    を有し、前記振動は、前記屈曲部を節として、前記先端部の先端が変位する振動であることを特徴とする検査方法。
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