JP5353896B2 - 光導波路 - Google Patents

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Description

本発明は、光導波路に関するものである。
近年、光搬送波を使用してデータを移送する光通信がますます重要になっている。このような光通信において、光搬送波を一地点から他地点に導くための手段として、光導波路が使用されている。
この光導波路は、例えば、長尺状のコア部と、このコア部を囲むように設けられたクラッド部とを有している。コア部は、光搬送波の光に対して実質的に透明な材料によって構成され、クラッド部は、コア部より屈折率が低い材料によって構成されている。
このような光導波路は、一般に配線基板の表面上に配設されている。また、この配線基板上には、発光素子や受光素子が搭載されており、発光素子から出射した光信号は、光導波路を伝搬して受光素子により受信される。
ところで、近年、配線基板の薄型化や低コスト化等の観点から、発光素子や受光素子は表面実装型の素子が増加している。表面実装型の発光素子には、配線基板に対して垂直方向に伝搬する光を発光するタイプの素子が多い。このため、配線基板に沿って配設された光導波路に光を入射するためには、発光素子から出射した光の光路を90°変換する必要がある。一方、表面実装型の受光素子にも、配線基板に対して垂直方向に伝搬する光を受光するタイプの素子が多いため、光導波路から出射した光を受光素子に導くためには、光導波路から出射した光の光路を再び90°変換する必要がある。
このような要請から、従来、光導波路の途中に、レーザ照射によりコアを斜めに横切るように穴を開け、光導波路面に対して45°傾いた穴の壁面を微小ミラーとして備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、特許文献1に記載の光導波路は、コアとクラッドの一部とを横切るようにレーザ加工された穴を備えており、この穴の壁面に露出したコアとクラッドの切断面が微小ミラーになっている。
近年、光通信の品質向上の観点から、このような微小ミラーの面精度をさらに高めることが求められている。
特開2005−284248号公報
本発明の目的は、光学性能の高いミラーを備え、高品質の光通信が可能な光導波路を提供することにある。
また、レーザ加工によりミラーを形成する場合、ミラーの加工面を加工する際の加工レートを比較的均一にすることができるので、ミラーの面精度をより高めることができる。
上記目的を達成するために、本発明は、
樹脂材料で構成された長尺状のコア部と、
樹脂材料で構成され、該コア部に隣接するように設けられたクラッド部と、
前記コア部の光軸の延長線を斜めに横切る加工面からなるミラーと、を有する光導波路であって、
前記ミラーは、前記コア部の延長線上に設けられ、前記加工面と外部雰囲気との屈折率差により光を反射させるよう構成されており、
前記加工面には、前記コア部を構成する材料以外の材料のみが露出しており、
前記ミラーとこれに隣接する前記コア部との離間距離は、前記コア部の光軸の延長線上において5〜250μmであることを特徴とする光導波路である。
このような本発明によれば、均一で高精度な加工が可能な材料が露出した加工面からなるミラーを備えているので、面精度および光学性能の高いミラーを備えた光導波路を提供することができる。また、ミラーの加工面に、クラッド部を構成する材料が露出している場合、クラッド部を構成する材料は一般に材料選択の自由度が高く、さらにはコア部を構成する材料に比べて耐熱性の高い材料(または化学構造)である場合が多い。このため、ミラーの加工面にクラッド部を構成する材料が露出していることにより、ミラーの耐熱性を高めることができる。その結果、はんだリフロー等の熱処理に対して十分な耐熱性を備えた光導波路を提供することができる。
また、本発明の光導波路では、前記加工面には、前記クラッド部のうちの少なくとも一部を構成する材料のみが露出しているのが好ましい。
また、本発明の光導波路では、前記加工面は、レーザ加工により形成されたものであるのが好ましい。
また、本発明の光導波路では、前記加工面の表面粗さが0.20μm以下であるのが好ましい。
また、本発明の光導波路では、記コア部を構成する樹脂材料は、ノルボルネン系ポリマーを主材料とするものであるのが好ましい。
図1は、本発明の光導波路の実施形態を示す(一部透過して示す)斜視図である。 図2は、図1の光導波路を上方から見たときの平面図である。 図3は、図2に示す光導波路のA−A線断面図である。 図4は、図1に示す光導波路の製造方法の工程例を模式的に示す断面図である。 図5は、図1に示す光導波路の製造方法の工程例を模式的に示す断面図である。 図6は、図1に示す光導波路の製造方法の工程例を模式的に示す断面図である。 図7は、図1に示す光導波路の製造方法の工程例を模式的に示す断面図である。 図8は、図1に示す光導波路の製造方法の工程例を模式的に示す断面図である。 図9は、図8に示す光導波路形成用部材を別の角度から見た斜視図(一部透過して示す)である。 図10は、図1に示す光導波路の製造方法の工程例を模式的に示す断面図である。 図11は、従来の光導波路を示す(一部透過して示す)斜視図である。 図12は、図11の光導波路を上方から見たときの平面図である。 図13は、図12に示す光導波路のX−X線断面図である。 図14は、実施例および各比較例で得られたサンプルについて、ミラーの角度を横軸、算出された挿入損を縦軸としたときの散布図である。
以下、本発明の光導波路および光導波路形成用部材について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の光導波路の実施形態を示す(一部透過して示す)斜視図、図2は、図1の光導波路を上方から見たときの平面図、図3は、図2に示す光導波路のA−A線断面図である。なお、本明細書では、図1、3中の上側を「上」、下側を「下」という。
図1に示す光導波路10は、図1において下側からクラッド層11、コア層13およびクラッド層12をこの順に積層してなるものである。
また、光導波路10の一方の端部近傍には、ミラー17が形成されたミラー形成部155が設けられている。なお、本実施形態では、このミラー形成部155が、クラッド層11の一部、側面クラッド部15の一部、およびクラッド層12の一部の積層体で構成されている。
以下、コア層13および各クラッド層11、12について詳述する。
コア層13には、長尺状のコア部14と、このコア部14の側面および一方の端部を囲むように、コア部14に隣接する側面クラッド部15とが形成されている。すなわち、コア部14は、その下方に位置するクラッド層11、上方に位置するクラッド層12、および側方に位置する側面クラッド部15からなるクラッド部16で囲まれている。なお、図1〜3には、コア層13にのみドットが付されており、このうち、コア部14には、相対的に密なドットが付されており、側面クラッド部15には、相対的に疎なドットが付されている。また、図1、2では、クラッド層12を透過して示している。
コア部14とクラッド部16との界面で全反射を生じさせるためには、界面に屈折率差が存在する必要がある。コア部14の屈折率は、クラッド部16の屈折率より高く、その差は、特に限定されないものの、0.5%以上であるのが好ましく、0.8%以上であるのがより好ましい。なお、屈折率差の上限値は、特に設定されなくてもよいが、好ましくは5.5%程度とされる。屈折率差が前記下限値未満であると光を伝搬する効果が低下する場合があり、また、前記上限値を超えても、光の伝搬効果のそれ以上の増大は期待できない。
なお、前記屈折率差とは、コア部14の屈折率をA、クラッド部16の屈折率をBとしたとき、次式で表わされる。
屈折率差(%)=|A/B−1|×100
また、図1に示す構成では、コア部14は、平面視で直線状に形成されているが、途中で湾曲、分岐等してもよく、その形状は任意である。
また、コア部14は、その横断面形状が正方形または矩形(長方形)のような四角形をなしている。
コア部14の幅および高さは、特に限定されないが、それぞれ、1〜200μm程度であるのが好ましく、5〜100μm程度であるのがより好ましく、10〜60μm程度であるのがさらに好ましい。
このようなコア部14およびクラッド部16の各構成材料は、それぞれ上記の屈折率差が生じる材料であれば特に限定されないが、具体的には、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂のような各種樹脂材料の他、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスのようなガラス材料等を用いることができる。
本実施形態では、コア層13において、コア部14および側面クラッド部15が同一のベース材料(基本成分)で構成されており、コア部14と側面クラッド部15との屈折率差が、それぞれの構成材料の化学構造の差異により発現している。
化学構造の差異により屈折率差を発現させるためには、コア部14および側面クラッド部15の各構成材料として、紫外線、電子線のような活性エネルギー線の照射により(あるいはさらに加熱することにより)屈折率が変化する材料を用いるのが好ましい。
このように屈折率が変化する材料としては、例えば、活性エネルギー線の照射や加熱により、少なくとも一部の結合が切断したり、少なくとも一部の官能基が脱離する等して、化学構造が変化し得る材料が挙げられる。
具体的には、ポリシラン(例:ポリメチルフェニルシラン)、ポリシラザン(例:ペルヒドロポリシラザン)等のシラン系樹脂や、前述したような構造変化を伴う材料のベースとなる樹脂としては、分子の側鎖または末端に官能基を有する以下の(1)〜(6)のような樹脂が挙げられる。(1)ノルボルネン型モノマーを付加(共)重合して得られるノルボルネン型モノマーの付加(共)重合体、(2)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との付加共重合体、(3)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、および必要に応じて他のモノマーとの付加共重合体、(4)ノルボルネン型モノマーの開環(共)重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(5)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(6)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、または他のモノマーとの開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂等のノルボルネン系樹脂、その他、光硬化反応性モノマーを重合することにより得られるアクリル系樹脂、エポキシ樹脂。
なお、これらの中でも特にノルボルネン系樹脂が好ましい。これらのノルボルネン系ポリマーは、例えば、開環メタセシス重合(ROMP)、ROMPと水素化反応との組み合わせ、ラジカルまたはカチオンによる重合、カチオン性パラジウム重合開始剤を用いた重合、これ以外の重合開始剤(例えば、ニッケルや他の遷移金属の重合開始剤)を用いた重合等、公知のすべての重合方法で得ることができる。
一方、クラッド層11および12は、それぞれ、コア部14の下部および上部に位置するクラッド部を構成するものである。このような構成により、コア部14は、その外周をクラッド部16に囲まれた導光路として機能する。
クラッド層11、12の平均厚さは、コア層13の平均厚さ(コア部14の平均高さ)の0.1〜1.5倍程度であるのが好ましく、0.2〜1.25倍程度であるのがより好ましく、具体的には、クラッド層11、12の平均厚さは、特に限定されないが、それぞれ、通常、1〜200μm程度であるのが好ましく、5〜100μm程度であるのがより好ましく、10〜60μm程度であるのがさらに好ましい。これにより、光導波路10が不要に大型化(厚膜化)するのを防止しつつ、クラッド層としての機能が好適に発揮される。
また、クラッド層11および12の構成材料としては、例えば、前述したコア層13の構成材料と同様の材料を用いることができるが、特にノルボルネン系ポリマーが好ましい。
なお、本実施形態では、コア層13の構成材料と、クラッド層11、12の構成材料との間で、両者の間の屈折率差を考慮して適宜異なる材料を選択して使用することが可能である。したがって、コア層13とクラッド層11、12との境界において光を確実に全反射させるため、十分な屈折率差が生じるように材料を選択すればよい。これにより、光導波路10の厚さ方向において十分な屈折率差が得られ、コア部14からクラッド層11、12に光が漏れ出るのを抑制することができる。その結果、コア部14を伝搬する光の減衰を抑制することができる。
また、光の減衰を抑制する観点からは、コア層13とクラッド層11、12との間の密着性が高いことが好ましい。したがって、クラッド層11、12の構成材料は、コア層13の構成材料よりも屈折率が低く、かつコア層13の構成材料と密着性が高いという条件を満たすものであれば、いかなる材料であってもよい。
例えば、比較的低い屈折率を有するノルボルネン系ポリマーとしては、末端にエポキシ構造を含む置換基を有するノルボルネンの繰り返し単位を含むものが好ましい。かかるノルボルネン系ポリマーは、特に低い屈折率を有するとともに、密着性が良好である。
また、ノルボルネン系ポリマーは、アルキルノルボルネンの繰り返し単位を含むものが好ましい。アルキルノルボルネンの繰り返し単位を含むノルボルネン系ポリマーは、柔軟性が高いため、かかるノルボルネン系ポリマーを用いることにより、光導波路10に高いフレキシビリティ(可撓性)を付与することができる。
アルキルノルボルネンの繰り返し単位が有するアルキル基としては、例えば、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられるが、ヘキシル基が特に好ましい。なお、これらのアルキル基は、直鎖状または分岐状のいずれであってもよい。
ヘキシルノルボルネンの繰り返し単位を含むことにより、ノルボルネン系ポリマー全体の屈折率が上昇するのを防止することができる。また、ヘキシルノルボルネンの繰り返し単位を有するノルボルネン系ポリマーは、前述したような波長領域(特に、850nm付近の波長領域)の光に対する透過率が優れることから好ましい。
このような本発明の光導波路10は、コア部14の材料の光学特性等によっても若干異なり、特に限定されないが、例えば、600〜1550nm程度の波長領域の光を使用したデータ通信において好適に使用される。
ここで、本実施形態では、前述したように、ミラー形成部155が、クラッド層11、コア層13、およびクラッド層12の積層体の一方の端部近傍に設定されている。換言すれば、光導波路10の一方の端部は、図2に示すように、ミラー形成部155で占有されており、このミラー形成部155によりコア部14が遮られている。
そして、このミラー形成部155内にミラー17が設けられている。
ミラー17は、ミラー形成部155を厚さ方向に一部貫通するようにV字状の凹部170を形成し、この凹部170の側面(加工面)の一部からなるものである。この側面は平面状をなし、コア部14の軸線Mに対して45°傾斜している。すなわち、ミラー17は、コア部14の軸線Mの延長線を斜め45°に横切るように形成されている。
なお、発光素子Sから見たときのミラー形成部155の幅および長さは、凹部170の幅および長さを包含するよう設定されている。これにより、ミラー17には、全体にミラー形成部155が露出することとなり、本発明の目的が確実に達成される。
また、本実施形態では、凹部170の2つの側面のうち、一方(コア部14に隣接する方)のみがミラー17として機能しているため、他方は省略されてもよい。
このような光導波路10では、図3に矢印で示すように、光導波路10の下方に設けられた発光素子Sから照射された光をミラー17で反射して、コア部14中に入射することができる。すなわち、ミラー17により、照射された光の光路は90°変換されることとなる。
コア部14中に入射された光は、コア部14とクラッド部16との界面で全反射を繰り返し、出射側に伝搬される。そして、図示しない出射端側で光を受光し、その光の明滅パターンに基づいて光通信を行うことができる。なお、上述した光路は反対方向に光を伝搬することもできる。
ところで、図1に示すミラー17には、ミラー形成部155が露出しているが、より詳しくは、発光素子S側から、クラッド層11を構成する材料の露出面171、側面クラッド部15を構成する材料の露出面173、およびクラッド層12を構成する材料の露出面172が、この順で並んでいる(図2および図3参照)。これらの各露出面171、173、172は、いずれもコア部14を構成する材料(コア材料)以外の材料のみが露出したもの、すなわちクラッド部16を構成する材料(クラッド材料)のみが露出したものであり、この材料が外部雰囲気(空気)と隣接していることにより、接触界面に屈折率差が生じている。ミラー17では、この屈折率差に基づいて光を反射することができる。
また、ミラー17に光を照射する場合、半導体レーザや発光ダイオード等の発光素子Sから照射される光の広がり方は、光軸を中心にして均等に広がる円錐状のパターンであることが一般的である。このため、ミラー17の厚さ方向の中央部に位置する露出面173に最も多くの光量が照射される。したがって、ミラー17の光学性能は、露出面173の面精度に大きく左右されると考えられる。
ここで、従来の光導波路について説明する。
図11は、従来の光導波路を示す(一部透過して示す)斜視図、図12は、図11の光導波路を上方から見たときの平面図、図13は、図12に示す光導波路のX−X線断面図である。なお、本明細書では、図11、13中の上側を「上」、下側を「下」という。
図11に示す従来の光導波路90は、コア層93の構造が異なっていること以外は、図1に示す光導波路10と同様である。
従来の光導波路90では、図11〜13に示すように、コア層93においては、コア部94の横断面全部と側面クラッド部95(クラッド部96)の横断面の一部とが露出するようにミラー97が形成されることが一般的であった。このミラー97は、コア層93に対して、コア部94の全部とクラッド部96の幅方向の一部を横切るようにV字状の凹部970を掘り込み加工することにより、凹部970の2つの側面のうちの一方として形成される。なお、図11〜13には、コア層93にのみドットが付されており、このうち、コア部94には、相対的に密なドットが付されており、側面クラッド部95およびミラー形成部155には、相対的に疎なドットが付されている。また、図11、12では、クラッド層12を透過して示している。
ところが、従来の光導波路90では、ミラー97の面精度が低いという課題があった。この課題の原因について、本発明者は、凹部970の掘り込み加工をする際、コア部94を加工する際の加工レートと、クラッド部96を加工する際の加工レートとが異なっていることにあることを見出した。加工レートが異なっていると、例えばコア部94とクラッド部96の一部とを横切る平面状のミラー97を形成しようと試みても、この加工レートの差が加工結果に影響してしまい、目的とする形状のミラー97を形成することができない。このような加工レートの差が生じる原因の1つとしては、コア部94の構成材料とクラッド部96の構成材料との間の化学構造の差異が挙げられる。
結果として、従来は、追加工することなしには、面精度および光学性能の高いミラー97を得ることが困難であった。
これに対し、本発明では、図1に示すように、ミラー17がクラッド材料のみで構成されたミラー形成部155内に形成されている。このため、ミラー17は、前述したように3種類の材料の露出面171、173、172から構成されることとなる。
このようなミラー17では、露出面173においては、側面クラッド部15を構成する材料のみが露出している(従来では、図11に示すようにコア部94を構成する材料とクラッド部96を構成する材料の2種類が露出していた)ため、この露出面173内では加工レートの差が生じない。したがって、少なくともこの露出面173内では、目的とする形状のミラー17を容易かつ均一に形成することができ、追加工することなしに、面精度(表面粗さ、面内均一性等)および光学性能の高いミラー17を得ることができる。その結果、ミラー17による損失が少なく、伝送効率の高い高品質の光導波路10が得られる。
なお、前述したように、ミラー17のうち、厚さ方向の中央部に位置する露出面173は、最も多くの光量が照射され、ミラー17の光学性能を支配していることから、少なくとも露出面173の面精度(表面粗さ、面内均一性等)が高ければ、ミラー17全体の光学性能を大きく向上させることが可能である。
また、図1に示すミラー17では、側面クラッド部15を構成する材料の他に、クラッド層11を構成する材料およびクラッド層12を構成する材料も露出している。クラッド層11およびクラッド層12の各構成材料および各化学構造を、側面クラッド部15と同じ(同一)にすれば、露出面173のみでなく、ミラー17の全面において加工時における加工レートの差が生じないので、ミラー17の面精度および光学性能のさらなる向上が図られる。
なお、クラッド層11およびクラッド層12の各構成材料および各化学構造が、側面クラッド部15と全く同じでなくても、両者はいずれもクラッド部であるので比較的物性が似通っている。よって、従来のようにミラーにコア材料とクラッド材料とが露出している場合に比べれば、いずれにしろ、加工レートの差を格段に小さくすることができ、ミラー17の面精度および光学性能の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、ミラー形成部155は、側面クラッド部15の構成材料および各クラッド部11、12の構成材料からなるが、これらのクラッド材料は一般に材料選択の自由度が高く、またコア材料に比べて耐熱性の高い材料(または耐熱性の高い化学構造)が多い。このため、クラッド材料が露出したミラー17は、従来に比べて耐熱性の高いものとなる。その結果、例えば、光導波路10を搭載した基板に対してはんだリフロー等の熱処理を施した場合、熱の影響でミラー17に変形等の不具合が発生するのが防止される。
なお、クラッド材料とコア材料とが同一の材料であって化学構造のみが異なる場合であっても、クラッド材料の方がコア材料に比べて耐熱性が高いため、かかる観点から、本発明によれば耐熱性の高いミラー17を容易に得ることができる。
また、上記のようにミラー17に露出する材料が、クラッド材料のみであれば、ミラー17の面内の各部における熱膨張特性も均一(または近い値)になる。したがって、光導波路10内に長時間にわたって光を入射し、ミラー17に熱が蓄積された場合でも、各部の熱膨張特性が均一(または近い値)であるため、熱膨張に伴うミラー17の著しい変形が防止される。このため、本発明によれば、光学性能の経時的な変化も抑制し得る光導波路10が得られる。
上述したようなミラー17において、図3に矢印で示すように光導波路10の下方に設けられた発光素子Sから上方に光を照射する場合、照射光は、クラッド層11および側面クラッド部15を順次透過した後、ミラー17で反射される。反射後、その反射光は、側面クラッド部15(ミラー形成部155)とコア部14との界面145を通過してコア部14に入射する。
ところで、ミラー17で反射された後、界面145までの距離が長すぎると、光が各クラッド層11、12に漏れ出す確率が高まり、一方短すぎると前述したミラー17に対してコア部14の影響が及ぶ確率が高まり、前述したミラー17の加工均一性および耐熱性が低下するおそれがある。
このような観点からすると、コア部14の軸線M上におけるミラー17と界面145との離間距離は、5〜250μm程度であるのが好ましく、10〜200μm程度であるのがより好ましい。
また、ミラー17には、必要に応じて、反射膜が成膜されていてもよい。この反射膜としては、例えば、Au、Ag、Al等の金属膜や、ミラー形成部155の屈折率より低屈折率の材料の膜等が挙げられる。
金属膜の製造方法としては、例えば、真空蒸着のような物理蒸着法、CVDのような化学蒸着法、めっき法等が挙げられる。
また、図1〜3に示す凹部170は、クラッド層12、コア層13およびクラッド層11をそれぞれ貫通するように形成されているが、少なくともコア層13を貫通していればよく、クラッド層11は必ずしも貫通していなくてもよい。
なお、ミラー17には、クラッド部16を構成する材料(クラッド材料)のみが露出していると前述したが、この要件は、ミラー17のうち、照射光の有効径に相当する領域(光通信に実質的に関与している領域)において満足していればよく、有効径以外の領域に上記要件を満足していない箇所があっても、本発明が効果を奏するにあたって特に差し支えない。
次に、光導波路10の製造方法の一例について説明する。
光導波路10は、クラッド層11と、コア層13と、クラッド層12とをそれぞれ作製し、これらを積層することにより製造される。
このような製造方法では、互いに屈折率の異なる部位が物理的かつ光学的に接するように作製する必要がある。具体的には、コア部14に対して、側面クラッド部15や各クラッド層11、12が隙間を介することなく、確実に密着するように形成する必要がある。
コア層13の具体的な製造方法としては、同一層(コア層13)内に、コア部14と、側面クラッド部15を形成し得る方法であれば特に限定されず、この方法としては、例えば、フォトブリーチング法、フォトリソグラフィ法、直接露光法、ナノインプリンティング法、モノマーディフュージョン法等が挙げられる。
ここでは、代表として、モノマーディフュージョン法を含む光導波路10の製造方法について説明する。
図4〜図10は、それぞれ、図1に示す光導波路10の製造方法の工程例を模式的に示す断面図である。なお、図4〜図8は、それぞれ、光導波路のコア部の軸線に直交する幅方向における横断面を示す図であり、図10は、光導波路のコア部の軸線と平行な方向に沿う縦断面を示す図である。
[1] まず、支持基板161上に、層110を形成する(図4参照)。
層110は、コア層形成用材料(ワニス)100を塗布し硬化(固化)させる方法により形成される。
具体的には、層110は、支持基板161上にコア層形成用材料100を塗布して液状被膜を形成した後、この支持基板161を換気されたレベルテーブルに置いて、液状被膜表面の不均一な部分を水平化するとともに、溶媒を蒸発(脱溶媒)することにより形成する。
層110を塗布法で形成する場合、例えば、ドクターブレード法、スピンコート法、ディッピング法、テーブルコート法、スプレー法、アプリケーター法、カーテンコート法、ダイコート法等の方法が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
支持基板161には、例えば、シリコン基板、二酸化ケイ素基板、ガラス基板、石英基板、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等が用いられる。
コア層形成用材料100は、ポリマー115と、添加剤120(少なくともモノマーおよび触媒を含む)とで構成される現像性材料を含有し、活性放射線の照射および加熱により、ポリマー115中において、モノマーの反応が生じる材料である。
そして、得られた層110中では、ポリマー(マトリックス)115は、いずれも、実質的に一様かつランダムに分配され、添加剤120は、ポリマー115内に実質的に一様かつランダムに分散されている。これにより、層110中には、添加剤120が実質的に一様かつ任意に分散されている。
このような層110の平均厚さは、形成すべきコア層13の厚さに応じて適宜設定され、特に限定されないが、1〜200μm程度であるのが好ましく、5〜100μm程度であるのがより好ましく、10〜60μm程度であるのがさらに好ましい。
ポリマー115には、透明性が十分に高く(無色透明であり)、かつ、後述するモノマーと相溶性を有するもの、さらに、その中で後述するようにモノマーが反応(重合反応や架橋反応)可能であり、モノマーが重合した後においても、十分な透明性を有するものが好適に用いられる。
ここで、「相溶性を有する」とは、モノマーが少なくとも混和して、コア層形成用材料100中や層110中においてポリマー115と相分離を起こさないことを言う。
このようなポリマー115としては、前述したコア層13の構成材料が挙げられる。
なお、ポリマー115としてノルボルネン系ポリマーを用いた場合、このポリマーが高い疎水性を有するため、吸水による寸法変化等を生じ難いコア層13を得ることができる。
また、ノルボルネン系ポリマーとしては、単独の繰り返し単位を有するもの(ホモポリマー)、2つ以上のノルボルネン系繰り返し単位を有するもの(コポリマー)のいずれであってもよい。
このうち、コポリマーの一例としては、下記式(1)で表わされる繰り返し単位を有する化合物が好適に用いられる。
Figure 0005353896

[式中、mは、1〜4の整数を表し、nは、1〜9の整数を表す。]
なお、コポリマーの種類としては、上記式(1)の2つの単位が任意の順序(ランダム)に並んだもの、交互に並んだもの、各単位がそれぞれ固まって(ブロック状に)並んだもの等のいずれの形態をとるものであってもよい。
ここで、ポリマー115として上記ノルボルネン系ポリマーを用いた場合、添加剤120の一例として、ノルボルネン系モノマー、助触媒(第1の物質)および触媒前駆体(第2の物質)を含むものが好ましく選択される。
ノルボルネン系モノマーは、後述する活性放射線に照射により、活性放射線の照射領域において反応して反応物を形成し、この反応物の存在により、層110において照射領域と、活性放射線の未照射領域とにおいて、屈折率差を生じさせ得るような化合物である。
この反応物としては、ノルボルネン系モノマーがポリマー(マトリックス)115中で重合して形成されたポリマー(重合体)、ポリマー115同士を架橋する架橋構造、および、ポリマー115に重合してポリマー115から分岐した分岐構造(ブランチポリマーや側鎖(ペンダントグループ))のうちの少なくとも1つが挙げられる。
ここで、層110において、照射領域の屈折率が高くなることが望まれる場合には、比較的低い屈折率を有するポリマー115と、このポリマー115に対して高い屈折率を有するノルボルネン系モノマーとが組み合わせて使用され、照射領域の屈折率が低くなることが望まれる場合には、比較的高い屈折率を有するポリマー115と、このポリマー115に対して低い屈折率を有するノルボルネン系モノマーとが組み合わせて使用される。
なお、屈折率が「高い」または「低い」とは、屈折率の絶対値を意味するものではなく、ある材料同士の相対的な関係を意味する。
そして、ノルボルネン系モノマーの反応(反応物の生成)により、層110において照射領域の屈折率が低下する場合、当該部分が側面クラッド部15となり、照射領域の屈折率が上昇する場合、当該部分がコア部14となる。
触媒前駆体(第2の物質)は、前記のモノマーの反応(重合反応、架橋反応等)を開始させ得る物質であり、後述する活性放射線の照射により活性化した助触媒(第1の物質)の作用により、活性化温度が変化する物質である。
この触媒前駆体(プロカタリスト:procatalyst)としては、活性放射線の照射に伴って活性化温度が変化(上昇または低下)するものであれば、いかなる化合物を用いてもよいが、特に、活性放射線の照射に伴って活性化温度が低下するものが好ましい。これにより、比較的低温による加熱処理でコア層13(光導波路10)を形成することができ、他の層に不要な熱が加わって、光導波路10の特性(光伝送性能)が低下するのを防止することができる。
このような触媒前駆体としては、下記式(Ia)および(Ib)で表わされる化合物の少なくとも一方を含む(主とする)ものが好適に用いられる。
(E(R)Pd(Q) ・・・(Ia)
[(E(R)Pd(Q)(LB)[WCA] ・・・(Ib)
[式Ia、Ib中、それぞれ、E(R)は、第15族の中性電子ドナー配位子を表し、Eは、周期律表の第15族から選択される元素を表し、Rは、水素原子(またはその同位体の1つ)または炭化水素基を含む部位を表し、Qは、カルボキシレート、チオカルボキシレートおよびジチオカルボキシレートから選択されるアニオン配位子を表す。また、式Ib中、LBは、ルイス塩基を表し、WCAは、弱配位アニオンを表し、aは、1〜3の整数を表し、bは、0〜2の整数を表し、aとbとの合計は、1〜3であり、pおよびrは、パラジウムカチオンと弱配位アニオンとの電荷のバランスをとる数を表す。]
式Iaに従う典型的な触媒前駆体としては、Pd(OAc)(P(i−Pr)、Pd(OAc)(P(Cy)、Pd(OCCMe(P(Cy)、Pd(OAc)(P(Cp)、Pd(OCCF(P(Cy)、Pd(OCC(P(Cy)が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。ここで、Cpは、シクロペンチル(cyclopentyl)基を表し、Cyは、シクロヘキシル基を表す。
また、式Ibで表される触媒前駆体としては、pおよびrが、それぞれ1および2の整数から選択される化合物が好ましい。
このような式Ibに従う典型的な触媒前駆体としては、Pd(OAc)(P(Cy)が挙げられる。ここで、Cyは、シクロヘキシル基を表し、Acは、アセチル基を表す。
これらの触媒前駆体は、モノマーを効率よく反応(ノルボルネン系モノマーの場合、付加重合反応によって効率よく重合反応や架橋反応等)することができる。
助触媒(第1の物質)は、活性放射線の照射によって活性化して、前記の触媒前駆体(プロカタリスト)の活性化温度(モノマーに反応を生じさせる温度)を変化させ得る物質である。
この助触媒(コカタリスト:cocatalyst)としては、活性放射線の照射により、その分子構造が変化(反応または分解)して活性化する化合物であれば、いかなるものでも用いることができるが、特定波長の活性放射線の照射によって分解し、プロトンや他の陽イオン等のカチオンと、触媒前駆体の脱離基に置換し得る弱配位アニオン(WCA)とを発生する化合物(光開始剤)を含む(主とする)ものが好適に用いられる。
弱配位アニオンとしては、例えば、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン(FABA)、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン(SbF )等が挙げられる。
この助触媒(光酸発生剤または光塩基発生剤)としては、例えば、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩やヘキサフルオロアンチモン酸塩の他、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガリウム酸塩、アルミン酸塩類、アンチモン酸塩類、他のホウ酸塩類、ガリウム酸塩類、カルボラン類、ハロカルボラン類等が挙げられる。
また、コア層形成用材料(ワニス)100中には、必要に応じて、増感剤を添加するようにしてもよい。
さらに、コア層形成用材料100中には、酸化防止剤を添加することができる。これにより、望ましくないフリーラジカルの発生や、ポリマー115の自然酸化を防止することができる。その結果、得られたコア層13(光導波路10)の特性の向上を図ることができる。
以上のようなコア層形成用材料100を用いて層110が形成される。
このとき、層110は、第1の屈折率を有している。この第1の屈折率は、層110中に一様に分散(分布)するポリマー115およびモノマーの作用による。
また、以上の添加剤120の説明では、モノマーがノルボルネン系モノマーの場合を例に説明したが、これ以外のモノマーとしては、重合可能な部位を有する化合物であればよく、アクリル酸(メタクリル酸)系モノマー、エポキシ系モノマー、スチレン系モノマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、添加剤120中の触媒は、モノマーの種類に応じて適宜選択すればよく、例えば、アクリル酸系モノマーやエポキシ系モノマーの場合には、触媒前駆体(第2の物質)の添加を省略することができる。
[2] 次に、開口(窓)1351が形成されたマスク(マスキング)135を用意し、このマスク135を介して、層110に対して活性放射線(活性エネルギー光線)130を照射する(図5参照)。
以下では、モノマーとして、ポリマー115より低い屈折率を有するものを用い、コア層形成用材料100は、活性放射線130の照射に伴って照射領域125の屈折率が低下する場合を一例に説明する。
すなわち、ここで示す例では、活性放射線130の照射領域125がコア層13中の側面クラッド部15となる。
したがって、ここで示す例では、マスク135には、形成すべき側面クラッド部15のパターンと等価な開口(窓)1351が形成される。この開口1351は、照射する活性放射線130が透過する透過部を形成するものである。
マスク135は、予め形成(別途形成)されたもの(例えばプレート状のもの)でも、層110上に例えば気相成膜法や塗布法により形成されたものでもよい。
用いる活性放射線130は、助触媒に対して、光化学的な反応(変化)を生じさせ得るものであればよく、例えば、可視光、紫外光、赤外光、レーザ光の他、電子線やX線等を用いることもできる。
マスク135を介して、活性放射線130を層110に照射すると、活性放射線130が照射された照射領域125内に存在する助触媒(第1の物質:コカタリスト)は、活性放射線130の作用により反応(結合)または分解して、カチオン(プロトンまたは他の陽イオン)と、弱配位アニオン(WCA)とを遊離(発生)する。
そして、これらのカチオンや弱配位アニオンは、照射領域125内に存在する触媒前駆体(第2の物質:プロカタリスト)の分子構造に変化(分解)を生じさせ、これを活性潜在状態(潜在的活性状態)に変化させる。
なお、活性放射線130として、レーザ光のように指向性の高い光を用いる場合には、マスク135の使用を省略してもよい。
[3] 次に、層110に対して加熱処理(第1の加熱処理)を施す。
これにより、照射領域125内では、活性潜在状態の触媒前駆体が活性化して(活性状態となって)、モノマーの反応(重合反応や架橋反応)が生じる。
そして、モノマーの反応が進行すると、照射領域125内におけるモノマー濃度が徐々に低下する。これにより、照射領域125と未照射領域140との間には、モノマー濃度に差が生じ、これを解消すべく、未照射領域140からモノマーが拡散(モノマーディフュージョン)して照射領域125に集まってくる。
その結果、照射領域125では、モノマーやその反応物(重合体、架橋構造や分岐構造)が増加し、当該領域の屈折率にモノマー由来の構造が大きく影響を及ぼすようになり、第1の屈折率より低い第2の屈折率へと低下する。なお、モノマーの重合体としては、主に付加(共)重合体が生成する。
一方、未照射領域140では、当該領域から照射領域125にモノマーが拡散することにより、モノマー量が減少するため、当該領域の屈折率にポリマー115の影響が大きく現れるようになり、第1の屈折率より高い第3の屈折率へと上昇する。
このようにして、照射領域125と未照射領域140との間に屈折率差(第2の屈折率<第3の屈折率)が生じて、コア部14(未照射領域140)と側面クラッド部15(照射領域125)とが形成される(図6参照)。
[4] 次に、層110に対して第2の加熱処理を施す。
これにより、未照射領域140および/または照射領域125に残存する触媒前駆体を、直接または助触媒の活性化を伴って、活性化させる(活性状態とする)ことにより、各領域125、140に残存するモノマーを反応させる。
このように、各領域125、140に残存するモノマーを反応させることにより、得られるコア部14および側面クラッド部15の安定化を図ることができる。
[5] 次に、層110に対して第3の加熱処理を施す。
これにより、得られるコア層13に生じる内部応力の低減や、コア部14および側面クラッド部15の更なる安定化を図ることができる。
以上の工程を経て、コア部14および側面クラッド部15を含むコア層13が得られる。
なお、例えば、第2の加熱処理や第3の加熱処理を施す前の状態で、コア部14および側面クラッド部15との間に十分な屈折率差が得られている場合等には、本工程[5]や前記工程[4]を省略してもよい。
[6] 次に、支持基板162上に、クラッド層11(12)を形成する(図7参照)。
クラッド層11(12)の形成方法としては、クラッド材を含むワニス(クラッド層形成用材料)を塗布し硬化(固化)させる方法、硬化性を有するモノマー組成物を塗布し硬化(固化)させる方法等、いかなる方法でもよい。
クラッド層11(12)を塗布法で形成する場合、例えば、スピンコート法、ディッピング法、テーブルコート法、スプレー法、アプリケーター法、カーテンコート法、ダイコート法等の方法が挙げられる。
支持基板162には、支持基板161と同様のものを用いることができる。
以上のようにして、支持基板162上に、クラッド層11(12)が形成される。
[7] 次に、支持基板161からコア層13を剥離し、このコア層13を、クラッド層11が形成された支持基板162と、クラッド層12が形成された支持基板162とで挟持する(図8参照)。
そして、クラッド層12が形成された支持基板162の上面側から加圧し、クラッド層11、12とコア層13とを圧着する。
これにより、クラッド層11、12とコア層13とが接合、一体化され、光導波路形成用部材10’(本発明の光導波路形成用部材)が得られる。
ここで、図9は、図8に示す光導波路形成用部材を別の角度から見た斜視図(一部透過して示す)である。なお、本明細書では、図9中の上側を「上」、下側を「下」という。
図9に示す光導波路形成用部材10’は、下側からクラッド層11、コア層13およびクラッド層12がこの順で積層されたものであり、このうちコア層13中には、コア部14と、このコア部14の側面および一方の端部を囲むように隣接する側面クラッド部15とが形成されている。すなわち、この側面クラッド部15の一部は、コア部14の一方の端部のみを遮るように配置されており、これによりコア部14の他方の端面は露出しているものの、一方の端面は、側面クラッド部15で覆われた状態になっている。なお、この側面クラッド部15の一部と、その下方に位置するクラッド層11の一部と、その上方に位置するクラッド層12の一部との積層体が、前述したミラー形成部155を構成している。
このミラー形成部155に加工を施すことにより、ミラー17を形成し、前述した光導波路10を得ることができる。換言すれば、光導波路形成用部材10’は、ミラー17を形成するための加工に供されるミラー形成部155を、コア部14の延長線上に有し、光導波路10を形成するために用いられる部材である。
なお、前述した圧着作業は、加熱下で行われるのが好ましい。加熱温度は、クラッド層11、12やコア層13の構成材料等により適宜決定されるが、通常は、80〜200℃程度が好ましく、120〜180℃程度がより好ましい。
次いで、クラッド層11、12から、それぞれ、支持基板162を剥離、除去する。
[8] 次に、クラッド層11、コア層13およびクラッド層12の積層体(光導波路形成用部材10’)に対して、クラッド層12側から、一部が光導波路形成用部材10’を厚さ方向に貫通するようなV字状の凹部170を形成する(図10参照)。図10の破線に沿ってレーザ光Lを照射すると、コア部14を斜めに横切るような2つの側面(加工面)で光導波路形成用部材10’が切り取られ、その内側が除去されることにより、凹部170が形成される。この凹部170の2つの側面のうち、一方(図10の右方)がミラー17となる。
なお、凹部170の形成位置は、コア層13中のミラー形成部155の内側になるよう設定される。また、図10の破線は、コア部14の軸線Mの延長線に対して45°傾斜した面を示している。
凹部170の形成方法としては、例えば、レーザ加工法、切削法、研削法等の方法が挙げられる。このうち、レーザ加工法が好ましく用いられる。レーザ加工では、指向性の高いレーザ光を用いて加工するため、高い寸法精度で正確な加工が可能である。また、他の加工法では切断面にバリ等が生じるおそれがあるが、レーザ加工では、レーザの種類や波長によっては、被加工物を溶融しつつ加工することが可能になる。これにより、バリの発生を防止するとともに、切断面が溶融物で覆われることによりミラー17の面を平滑化することが可能である。その結果、反射角が一定で乱反射が抑制された高品質のミラー17を形成することが可能である。
レーザ加工に用いるレーザ光としては、例えば、COガスをレーザ媒質として用いるCOレーザ、YAG結晶(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)をレーザ媒質として用いるYAGレーザ、フッ素レーザ(Fレーザ)、ArFエキシマレーザ等が挙げられる。
なお、例えばレーザ光を用いて凹部170を形成した場合、ミラー形成部155の構成材料やレーザ加工の条件等に応じて若干異なるものの、表面粗さ(中心線平均粗さRa)が0.20μm以下の平滑性の高いミラー17が得られる。
以上、モノマーディフュージョン法による光導波路10の製造方法について説明したが、前述したように、光導波路10の製造方法には、その他の方法を用いることもできる。
このうち、フォトブリーチング法では、例えば、活性放射線の照射により活性化する離脱剤(物質)と、主鎖と該主鎖から分岐し、活性化した離脱剤の作用により、分子構造の少なくとも一部が主鎖から離脱し得る離脱性基(離脱性ペンダントグループ)とを有するポリマーを含有するコア層形成用材料を用いる。このコア層形成用材料は、層状に成膜された後、この層の一部に紫外線等の活性放射線を照射することにより、離脱性基が離脱(切断)され、その領域の屈折率が変化(上昇または低下)する。例えば、離脱性基の離脱に伴って屈折率が低下するものとすると、活性放射線の照射領域が側面クラッド部15となり、それ以外の領域がコア部14となる。このようにしてコア層13を形成した後、前述したようにして、コア層13の両面にクラッド層11、12を接合する。
一方、フォトリソグラフィ法は、例えば、高屈折率のコア部形成用材料の層をクラッド層11上に成膜し、さらにこの層上にコア部14に対応する形状のレジスト膜をフォトリソグラフィ技術により形成する。そして、このレジスト膜をマスクとして、コア部形成用材料の層をエッチングする。これによりコア部14が得られる。その後、コア部14を覆うようにして、相対的に低屈折率のクラッド部形成用材料を成膜することにより、コア部14以外の領域をクラッド部形成用材料が充填し、側面クラッド部15が得られる。また、さらに、これら(コア部14および側面クラッド部15)を覆うようにクラッド部形成用材料が供給されることにより、クラッド層12が得られる。
以上のようにして、光導波路10(本発明の光導波路)が得られる。
以上のような方法によれば、コア部14および側面クラッド部15を同一の製造工程において同時に形成することができる。
また、このようにして形成されたコア部14および側面クラッド部15は、化学構造が異なるものの同種の材料で構成されたものとなる。このため、両者は熱膨張率が等しくなり、互いに異なる材料で構成された場合に比べ、温度変化に伴う光導波路10の変形や層間剥離等の不具合を低減することができる。
なお、上記では、クラッド層11、コア層13およびクラッド層12の積層体(光導波路形成用部材10’)に対して凹部170を形成する方法について説明したが、この光導波路形成用部材10’をあらかじめ界面145で左右に分割したものと同等の個片をそれぞれ個別に用意し、ミラー形成部155を含む側の個片に凹部170を形成した後、各個片同士を接着するようにして光導波路10を得るようにしてもよい。
この場合、ミラー形成部155を含む側の個片全体を同一の材料で構成することにより、同一の材料が露出した露出面からなるミラー17が得られる。かかるミラー17は、表面粗さおよび面内均一性等の面精度において、特に優れたものとなる。なお、このような個片は、例えば押出成形法等により製造することができる。
また、光導波路形成用部材10’をあらかじめ界面145で左右に分割したものと同等の個片のうち、ミラー形成部155を含まない側の個片は、例えばコア部14を構成する材料とクラッド部16を構成する材料とを同時に押出成形することにより製造することができる。
以上、本発明の光導波路および光導波路形成用部材を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意の構成と置換することができ、また、任意の構成が付加されていてもよい。
例えば、ミラー17のミラー角度(コア部14の軸線Mとミラー17の面とがなす角度)は、前記実施形態では45°としたが、特に限定されるものではなく、その他の角度(例えば30〜60°程度)でもよい。
また、ミラー17の形状は、反射光がコア部14に集光するよう湾曲した湾曲面であってもよい。
また、前記実施形態では、照射光が、いずれもコア部14の軸線Mに対して直交するように発光素子Sが設置されているが、この設置方向は特に限定されず、例えば照射光の進行方向はミラー17を向いていれば、軸線Mに対して直交していなくてもよい。
さらに、ミラー17は、光導波路10の途中にあってもよい。
また、前記実施形態では、クラッド層11、コア層13およびクラッド層12の積層体で構成された光導波路10について説明したが、本発明の光導波路は、このような積層構造ではなく、長尺状のコア部と、このコア部の側面を被覆するように設けられたクラッド部とで構成される構造であってもよい。この場合、クラッド部は、単一のクラッド材料で構成されていてもよく、2種類以上のクラッド材料の組み合わせで構成されていてもよい。
クラッド部が2種類以上のクラッド材料で構成されている場合、ミラー17には、2種類以上のクラッド材料が露出していてもよいが、1種類のみが露出しているのが好ましい。
ところで、このような本発明の光導波路は、例えば光通信用の光配線に用いることができる。
また、この光配線は、既存の電気配線とともに基板上に混載されることにより、いわゆる「光電気混載基板」を構成することができる。かかる光電気混載基板では、例えば、光配線(光導波路のコア部)で伝送された光信号を、光デバイスにおいて電気信号に変換し、電気配線に伝達する。これにより、光配線の部分で、従来の電気配線よりも高速かつ大容量の情報伝送が可能になる。したがって、例えばCPUやLSI等の演算装置とRAM等の記憶装置との間をつなぐバス等に、この光電気混載基板を適用することにより、システム全体の性能を高めるとともに、電磁ノイズの発生を抑制することができる。
なお、かかる光電気混載基板は、例えば、携帯電話、ゲーム機、パソコン、テレビ、ホーム・サーバー等、大容量のデータを高速に伝送する電子機器類に搭載することが考えられる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.光導波路の作製
(実施例)
まず、図9および図10に示す光導波路形成用部材を用意した。この光導波路形成用部材は、ノルボルネン系ポリマーで構成されたコア層およびクラッド層を積層してなるものである。
次いで、この光導波路形成用部材のミラー形成部に、図10に示すように、コア部の延長線に対して所定の角度でレーザ光を照射し、掘り込み加工を施した。これにより、ミラーを形成し、図1〜図3に示す光導波路を得た。得られた光導波路のミラーには、側面クラッド部を構成する材料(クラッド材料)と、クラッド層を構成する材料(クラッド材料)とが露出している。
なお、実施例では、同様の方法で合計32個の光導波路のサンプルを作製したが、各サンプルでは、それぞれミラーの角度が異なっている。ミラーの角度は、40〜50°の間にほぼ均等に分布するように、各サンプル間で調整されている。
(比較例1)
光導波路の構造を、図11〜図13に示す構造にした以外は、実施例と同様にして光導波路を作製した。得られた光導波路のミラーには、コア部を構成する材料(コア材料)と、側面クラッド部を構成する材料と、クラッド層を構成する材料とが露出している。
なお、比較例1では、同様の方法で合計12個の光導波路のサンプルを作製したが、各サンプルでは、それぞれミラーの角度が異なっている。ミラーの角度は、40〜50°の間にほぼ均等に分布するように、各サンプル間で調整されている。
(比較例2)
比較例1とは異なるポリマーを用いるようにした以外は、比較例1と同様にして光導波路を作製した。得られた光導波路のミラーには、コア部を構成する材料と、側面クラッド部を構成する材料と、クラッド層を構成する材料とが露出している。
なお、比較例2では、同様の方法で合計30個の光導波路のサンプルを作製したが、各サンプルでは、それぞれミラーの角度が異なっている。ミラーの角度は、40〜50°の間にほぼ均等に分布するように、各サンプル間で調整されている。
2.光導波路の評価
実施例および各比較例で得られたサンプル(光導波路)について、それぞれのミラーの挿入損を以下の測定条件により測定した。
<測定条件>
・光源 :VCSEL 100μmφ(ミラー側オイルなし)
・光源の波長 :830nm
・光源の出力 :0.6mW
・入射光強度P :1.0V
なお、ミラーの挿入損は、ミラーへの入射光強度をPとし、ミラーからの出射光強度をPとしたとき、以下の式により計算される。
(挿入損)=−10*log(P/P
そして、各サンプルについて、ミラーの角度(単位:度)を横軸、算出された挿入損(単位:dB)を縦軸として、散布図を作成した。得られた散布図のグラフを図14に示す。また、各サンプルのうち、挿入損の最小値、および、挿入損が1.5dBを下回るミラーの角度範囲(概算)を、表1に示す。
Figure 0005353896
図14から明らかなように、実施例で得られたサンプルでは、全体的に挿入損が小さいことが認められた。
一方、各比較例で得られたサンプルでは、全体的に挿入損が大きいことが認められた。特に、実施例で得られたサンプルと、比較例1で得られたサンプルは、構成材料(ポリマー)の組成が同じであるにもかかわらず、挿入損の差が大きかった。
また、表1から明らかなように、実施例で得られたサンプルの挿入損の最小値は1dBを下回っており、特に良好であった。よって、実施例で得られた光導波路は、伝送効率が高いといえる。
さらに、実施例で得られたサンプルでは、1.5dBを下回るミラーの角度範囲が十分に広いことが明らかとなった。これは、実施例においては、良好な伝送効率が得られるミラーを形成するにあたって、ミラーの角度の製造誤差の許容範囲が比較的広いことを示すものである。よって、実施例では、ミラーの角度を厳密に制御する必要がないので、高品質の光導波路を容易に作製可能であることが明らかとなった。
本発明の光導波路は、長尺状のコア部と、該コア部に隣接するように設けられたクラッド部と、前記コア部の光軸の延長線を斜めに横切る加工面からなるミラーとを有する光導波路であって、前記ミラーは、前記コア部の延長線上に設けられ、前記加工面には、前記コア部を構成する材料以外の材料のみが露出している。そのため、前記ミラーは、均一で高精度な加工が可能な材料が露出した加工面で構成されたものとなるので、面精度および光学性能の高いものとなり、伝送効率の高い高品質の光導波路を提供することができる。また、ミラーの加工面に、クラッド部を構成する材料が露出している場合、クラッド部を構成する材料は一般に材料選択の自由度が高く、さらにはコア部を構成する材料に比べて耐熱性の高い材料(または化学構造)である場合が多い。このため、ミラーの加工面にクラッド部を構成する材料が露出していることにより、ミラーの耐熱性を高めることができる。その結果、はんだリフロー等の熱処理に対して十分な耐熱性を備えた光導波路を提供することができる。また、本発明の光導波路形成用部材は、上記のような光導波路を容易に形成可能なものである。従って、本発明の光導波路および光導波路形成用部材は、産業上の利用可能性を有する。

Claims (5)

  1. 樹脂材料で構成された長尺状のコア部と、
    樹脂材料で構成され、該コア部に隣接するように設けられたクラッド部と、
    前記コア部の光軸の延長線を斜めに横切る加工面からなるミラーと、を有する光導波路であって、
    前記ミラーは、前記コア部の延長線上に設けられ、前記加工面と外部雰囲気との屈折率差により光を反射させるよう構成されており、
    前記加工面には、前記コア部を構成する材料以外の材料のみが露出しており、
    前記ミラーとこれに隣接する前記コア部との離間距離は、前記コア部の光軸の延長線上において5〜250μmであることを特徴とする光導波路。
  2. 前記加工面には、前記クラッド部のうちの少なくとも一部を構成する材料のみが露出している請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記加工面は、レーザ加工により形成されたものである請求項1または2に記載の光導波路。
  4. 前記加工面の表面粗さが0.20μm以下である請求項に記載の光導波路。
  5. 記コア部を構成する樹脂材料は、ノルボルネン系ポリマーを主材料とするものである請求項1ないしのいずれか1項に記載の光導波路。
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