JP4659422B2 - 光導波路の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は光路変換可能な高分子光導波路に関し、特に光集積回路、光インターコネクション用光学部品、光電気混載板等を製造する方法に関する。
光部品、あるいは光ファイバの基材としては、光伝搬損失が小さく、伝送帯域が広いという特徴を有する石英ガラスや多成分ガラス等の無機系の材料が広く使用されているが、最近では高分子系の材料も開発され、無機系材料に比べて加工性や価格の点で優れていることから、光導波路用材料として注目されている。例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、あるいは、ポリスチレンのような透明性に優れた高分子をコアとし、そのコア材料よりも屈折率の低い高分子をクラッド材料としたコア-クラッド構造からなる平板型光導波路が作製されている(特許文献1)。これに対して耐熱性の高い透明性高分子であるポリイミドを用い低損失の平板型光導波路が実現されている(特許文献2)。
低コスト化などの要求から光インターコネクション分野において、面発光型レーザ(VCSEL)が搭載されようとしているが、基板に対して垂直に出射するレーザ光を基板に対して水平な光導波路に入射するとき、約90°の光路変換が必要となる。高分子光導波路では、ダイシングソーによって約45°に切削し、90°光路変換を可能にしている(特許文献3)。しかしながら、ダイシングソーを用いた場合、不必要な箇所までも45°に切り出してしまう。そのためダイシングソーを用いると基板内の任意な場所に光路変換のための光結合を形成することは不可能といえる。
一方、光プリント基板にエキシマレーザを用いて円形なホールを形成する手法も報告されている(非特許文献1)。ホールが円形の場合、微小レンズが形成されているのと等価であり、通常、光が発散してしまい、大きく結合効率が劣化してしまう。結合効率を向上させようとした場合、複雑な非対称な結合光学系が必要になり、それらをミクロン以下のオーダで配置する必要がある。これは光電気混載基板において非現実的である。
また近年、光導波路を用いた光部品の小型化がますます要求されている。そのために、短距離で光を曲げたり、分岐、合波したりする必要がある。また、光電気混載基板においては、様々な箇所に最短距離で光を配線する必要がある。しかしながら、従来の曲がり光導波路や合分波光導波路の場合、比屈折率差の制限から作製できる光導波路はある大きさあるいは長さ以下にはできない。よって、このような回路を小さくできる光導波路が求められていた。
特開平3-188402号 特開平04−9807 特開平10-300961号 電子情報通信学会論文誌 2001/9 Vol.J84-C No.9 724頁〜725頁
本発明の目的は、上記の問題を回避すべく、光電気混載基板を含む光回路基板の中の任意の場所で、高効率で光結合できる手段を備えた光導波路を提供することにある。さらに、光回路の中で、光導波路の急峻な光路変換や、合分波を行う光導波路を小型で実現する光導波路を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討した結果、光導波路の任意の場所にレーザを用いて穴あけ加工を施すことにより、前記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は、コアとクラッド層を備えた光導波路であって、レーザ照射によりコアの厚さ方向の少なくとも一部が切断されて形成されたコアの少なくとも一部を横切る壁面が鏡面である光導波路である。
ここで前記レーザ照射が光導波路面に対して垂直方向であり、前記鏡面が光導波路面に対して垂直かつコアの延伸方向に対して傾斜していることが1つの好ましい態様である。これにより別に微小ミラーなどを設けなくとも光導波路面内での光路変換が可能となる。
また前記レーザ照射が光導波路面に対して斜め方向であり、前記鏡面がコアの延伸方向に対して傾斜していることが別の好ましい態様である。これにより、微小ミラーなどを設けなくとも光導波路の面外方向、例えば面に対して垂直方向への光路変換が可能となる。
また、本発明においてクラッド層の上面にコアの形状を反映した突起が形成されており、前記レーザ照射による切断方向が前記突起を通りコアに斜め方向であり、前記鏡面が曲面であることが好ましい。これにより面内以外に光路変換時に、さらにレンズ効果を得ることができる。
また本発明は、コアとクラッド層を備えた光導波路であって、コアの端面が光路変換を行うための曲面状の鏡面である光導波路である。これによりレンズ効果を備えた光路変換が可能となる。
またこれらの光導波路は、電気回路が搭載された回路基板の一面に設けられて光・電気混載基板を構成することが好ましい。
さらに本発明は、コアに対応した突起部を有する転写型で第1のクラッド層を形成する工程、第1のクラッド層を転写型から剥離する工程、第1のクラッド層の転写型に接していた第1の面に形成された凹部にコアとなる材料を埋める工程、第1のクラッド層の第1の面に第2のクラッド層を形成する工程、第1のクラッド層の外表面に形成されているコアに沿った突起の一部にコアに対して斜めからレーザを照射してコアの厚さ方向の少なくとも一部を切断する工程とを含むことを特徴とする光導波路の製造方法である。
任意の場所に光結合用の穴をあける方法として、フォトリソグラフィとドライエッチングを組み合わせた方法も考えられる。しかしながら、数十ミクロンの厚みをドライエッチングしなければならず、生産性、コストの面で実際的でない。
光導波路面内の任意の箇所に穴をあけ、コアの途中の切断面に鏡面を形成することだけでなく、図8に示すように、コア42を備えた光導波路41のコアの端にかかるようにレーザ照射し、光導波路の最端部を切り欠いて形成されたコアの壁面43を鏡面とすることも可能である。またレーザでコアの厚さ方向全体を切断して得られる壁面を鏡面として利用でき、この場合はコアを伝播する光全部を光路変換できる。一方コアの厚さの途中までを切断して得られる壁面を鏡面として利用すれば、コアを伝播する光の一部を光路変換し他の一部をそのまま直進させることもできる。
本発明においてレーザ照射中、レーザビームは光導波路に対して相対的に静止していることはいうまでもない。
本発明により、任意の場所でまた多種多様なコアパターンで光結合を簡便に行えるので、光回路の設計の自由度が著しく増す。さらにレーザを用いることにより、レーザ照射により穴を形成するのと同時に、穴の壁面を容易に平滑な鏡面とすることができる。また、任意の角度で光路変換や分岐が可能となり、光導波路サイズを大幅に低減することができる。この効果は、特に光電気混載基板に好適である。 特にコアの壁面が曲面状の鏡面とすることにより、小さい受光径の受光素子あるいは、広がり角(開口数)の大きいに発光素子に対しても結合効率が高くかつ簡便に光結合が行える。
以下、本発明を詳細に説明する。ここでは、ポリイミド光導波路を例に挙げて説明するが、光導波路の材料としてポリイミド以外の光学用材料の樹脂を用いて、光路変換のための構造を形成することももちろん可能である。また本発明の光導波路が形成された基板の表面や内部に電気回路や他の光回路が形成されていてもよい。
まず、シリコンウェハ上にポリイミドからなる下部クラッド層を形成する。その上に一部がコアとなるポリイミド層とレジスト層を順次形成する。次に、所望のコアパターンの描いてあるマスクパターンを用いて露光することにより、マスクとなるレジストパターンが形成される。このレジストパターンをマスクとして酸素プラズマで一部がコアとなる層をドライエッチングする。次に、マスクのレジストを剥離液で除去する。次にその上にポリイミドからなる上部クラッド層を形成する。そして多層の形成されたシリコンウエハごとフッ酸水溶液に浸漬させ、シリコンウェハから光導波路となる多層を剥離する。こうして光導波路が形成されたフィルム状光導波路が得られる。
この光導波路面に垂直でかつコアの延伸方向を含む面内で、レーザを光導波路面から45度の角度で照射することにより、光導波路のコアには、コアの延伸方向に対して45度傾斜した反射面が形成できる。この45度反射面を介して光路を光導波路面に垂直方向に変換することができる。この45度反射面には必要に応じて反射率の高い金属層を設けてもよい。この反射面を用いた場合、個別部品としての微小ミラーを別途設ける必要がない。
このようにして、この光導波路に電気回路や光素子や光回路を形成するか、電気回路基板に貼り合わせることで、任意の場所で光結合が可能な光電気混載基板を製造できる。
本発明の光導波路はクラッド層、コア層とも樹脂からなることが好ましく、なかでもポリイミド樹脂、またはエポキシ樹脂からなることが特に好ましい。樹脂を用いることにより、レーザ照射で形成される穴の壁面が平滑な鏡面として容易に得られる。
次に反射面が曲面となる形成方法を図2、図3を用いて説明する。まず、所望のコアパターンが形成されている転写型11を用意する(図2(a))。その上にクラッド層12となるポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液をスピンコートなどにより塗布する。次に、熱処理によってイミド化させる。このとき、ポリアミド酸溶液の樹脂濃度を適宜調整することにより、コアパターンの上部のクラッド層表面にコアパターンを反映して盛り上がった形の突起12aが形成される(図2(b))。次に、このポリイミドフィルムを転写型から剥離する(図2(c))。剥離したポリイミドフィルムを上下反転して、コア13となるポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液をその溝部に埋め込む形で塗布し、加熱イミド化させる(図2(d))。次に、その上から下部クラッド層14となるポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液を塗布、加熱イミド化させる。このようにして、コア13のある場所にクラッド層が盛り上がって形成された突起12aを有する光導波路が作成できる(図2(e))。
このようにして得られた光導波路フィルムの上から図3(a)のように、突起12aに向けかつ光導波路面に対して45度傾けて、エキシマレーザあるいは炭酸ガスレーザなどの高出力レーザ光15を照射し、導波路面に対して約45度の角度で穴あけを行う。このとき、四角の窓が開いたマスク(図示せず)を用いる。盛り上がった突起12aのある上部クラッド層側から突起部に向けてレーザを照射することにより、コアを切断する穴16が形成される。この時、光導波路のコアを横切る穴16の壁面17には、容易に平滑な球面あるいは円筒面が得られる(図3(b))。このとき、形成した穴がコアパターン方向に対して垂直方向に若干の位置ずれが起こったとしても、クラッドの盛り上がり部に形成されるので問題ない。クラッド層の盛り上がりのない平坦な光導波路を用いる場合は、四角ではなく、所望の曲線が形成されたマスクを用いることにより、曲面の鏡面が得られる。
こうして得られた、コアの切断面が曲面である微小ミラーを用いた光の伝搬の様子を図4に示す。ここではコア部とミラー部のみ示す。光導波路21を伝搬してきた伝搬光22は、約45度の角度で加工された微小ミラー24で反射する。この場合反射光25は、球面の曲率半径の半分の距離で焦点を結ぶように光は収束する。このように光を絞ることができ、例えば上方に受光素子を配置すると効率的に受光できる。
次に、光路を光導波路面内で光路変換したり、分岐する機能を備えた光導波路について説明する。コアのパターンを目的に応じて、T字状、L字状あるいはY字状にパターニングした光導波路をもちいる。
この光導波路の上から、エキシマレーザを光導波路面に垂直方向に、かつコアの折れ曲る箇所に照射して、そこに貫通穴を形成する。すなわち穴の形状のマスクを用いてエキシマレーザを光導波路のコアにかかる部分に照射させるとコアの一部が切断され穴が形成される。穴により形成されたコアの切断面は、空気とコアの界面である反射面となり、光はこの反射面で反射され急峻な光路変換あるいは分岐が可能になる。コアの切断面を高反射率の材料で被覆したり、あるいは穴をクラッドよりも低屈折の材料で埋めることも可能である。
図5は作成したコア31の形状がT字状のものであり、図中上から来た1本の光33を左右に分岐するための穴の各形状を示す。図5(a)は光軸に対して45度の面で反射分岐させるように穴32が形成されたものである。図5(b)は光学界面が二段に折れた面で反射分岐させるための貫通穴34をあけたもの、また図5(c)は光学界面が曲面状となるように反射分岐させるための貫通穴35をあけたものである。図5の場合、貫通穴の横方向の位置により、分岐比を変えることができる。また光の進行方向を逆にして、合波させることもできる。
図6にはL字に光路変換させるための穴の各形状を示す。図6(a)は直角に光路変換するためにコアの直角に折れ曲がった箇所に、光軸に対して45度に傾いた反射面が出るように穴36をあけたものである。図6(b)は、二段に折れた面で光路変換させるための穴37をあけたもの、図6(c)は曲面状で光路変換するための穴38を明けたものである。このように穴の形状を変えるだけで様々な小型光導波路が作製可能である。
図7はT字の手前でY分岐した形状を有すコアのY分岐39のすぐ側に光路変換をするための貫通穴40を形成したものである。分岐はY分岐部で行うことができるため、貫通穴の横方向の位置誤差が大きくとも、より正確に1:1の分岐が可能となる。
(実施例1)
5インチシリコンウェハ上に2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)と2,2-ビス(トリフルオロメチル)-4, 4' -ジアミノビフェニル(TFDB)から形成されるポリイミドを上下のクラッド層として、6FDAと4, 4' -オキシジアニリン(ODA)から形成されるポリイミドを上下のクラッド層に挟まれたコア層とする。公知のフォトリソグラフィとドライエッチング技術により下部クラッド層上のコアをパターニングしその後上部クラッド層を形成してフィルム状光導波路を形成する。ここで長さ方向が互いに平行な複数のコア層が形成されておりマルチアレイの光導波路となっている。その後、この光導波路が形成されたシリコンウエハを5wt%のフッ酸水溶液中に浸漬させ、シリコンウェハから光導波路を剥し、フィルム状光導波路を作製した。フィルム状光導波路の厚みは80μmとした。
図1において、このフッ素化ポリイミドを用いてコア層3を備えたフィルム状光導波路を作製した。フィルム状光導波路1をエキシマレーザの光軸に対して45度傾かせてエキシマレーザ2を照射して穴あけを実施した(図1(a))。このとき、形成された穴のコアを横切る壁面4は、フィルム状光導波路面に対して45度の角度になっていた(図1(b))。照射条件は、総照射エネルギー0.4J/パルス、光導波路への照射エネルギー密度は1J/(cm2・パルス)、繰り返し周波数200パルス/秒で2秒間とした。光導波路面に垂直方向から面発光レーザ(図示しないが図面ではフィルム状光導波路の下方から)で45度の反射面にレーザ光を照射したところ、光軸5に沿った光導波路のコアの他端面から光出力を観測できた(図1(c))。45度反射面には金属膜を形成しても、しなくてもよい。金属膜を形成した場合、形成された穴に屈折率を考慮しないで任意の樹脂を埋め込むことができる。
壁面が45度傾いた穴は任意の場所に何箇所でも形成することができ、光回路の設計の自由度が高い。また個別部品としての微小ミラーを穴の中に設けなくてもよいので、光軸あわせが容易である。
(実施例2)5インチシリコンウェハをドライエッチングにより、幅50μm、高さ40μmのリッジ上のコアパターンを形成する。これが転写型となる。この上に2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)と2,2-ビス(トリフルオロメチル)-4, 4' -ジアミノビフェニル(TFDB)から形成されるポリアミド酸溶液をスピンコートし、加熱してイミド化させる。このときポリアミド酸溶液の濃度を25%とした。コアパターン上部のクラッド層上面にはコアパターンに沿って盛り上がった突起が形成される。次に、ポリイミドのクラッド層を蒸留水に浸漬することによりシリコンウエハから剥離する。次に6FDAと4, 4' -オキシジアニリン(ODA)および6FDA/TFDBからなる共重合ポリイミドを成形した溝にスピンコートと熱処理により埋め込む。さらにその上に6FDA/TFDBからなるクラッド層を形成する。このようにして、フィルム光導波路を作製した。フィルム導波路の厚みは90μmとした。
次に、エキシマレーザと、その光軸に銅合金板からなり一辺0.15mm四角の窓があいたマスクとフィルム光導波路とを配置した。そして光導波路をレーザの光軸に対して45度傾斜させた。フィルム導波路の突起に向けてエキシマレーザを照射し、貫通穴を光導波路に対して斜めに形成した。照射条件は、総照射エネルギー0.4J/パルス、エネルギー密度は1J/(cm2・パルス)、繰り返し周波数200パルス/秒で2秒間とした。このとき、コアが横切る加工面は光導波路面内方向、厚み方向共に曲率半径約0.8mmの球面であった。
フィルム光導波路の一端面から光導波路へ波長850nmの光を挿入したところ、微小ミラー面での反射光が観察できた。100μmφの光ファイバで反射光を受光したところ、受光強度は約70%であることが分かった。
(実施例3)
5インチシリコンウェハ上に2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)と2,2-ビス(トリフルオロメチル)-4, 4' -ジアミノビフェニル(TFDB)から形成されるポリイミドを上下のクラッド層として、6FDAと4, 4' -オキシジアニリン(ODA)から形成されるポリイミドをコア層として、公知のフォトリソグラフィとドライエッチング技術によりマルチモード光導波路フィルムを形成する。このとき、T字状にパターニングした。その後、この光導波路が形成されたシリコンウエハを5wt%のフッ酸水溶液中に浸漬させ、シリコンウェハから光導波路を剥し、フィルム光導波路を作製した。フィルム導波路の厚みは80μmとした。
次に、縮小光学系・マスク投影方式のKrFエキシマレーザ加工装置を用いて、T字の交点に四角の貫通穴を形成した。照射条件は、総照射エネルギー0.4J/パルス、エネルギー密度は1J/(cm2・パルス)、繰り返し周波数200パルス/秒で2秒間とした。波長850nmで分岐損失1dBの90度方向2分岐ができた。
(実施例4)
これまでは、コアを厚さ方向全て切断するようにレーザ加工した例を示したが、レーザ照射をコア部を貫通する前で止めることにより、切断面をコアの厚さ方向の任意の位置までに形成することができる。これによりコアを導波する光を分配することも可能となる。レーザ照射時間をコアを貫通するのに要する時間の半分にすることにより、加工深さは半分にできる。例えば、図9において、厚さが約100μmのポリイミド光導波路フィルムに対して貫通孔を形成するのにエキシマレーザ51を200パルス/秒で2秒間照射することが必要な場合、照射時間を1秒にすることによって半分の位置まで加工された穴54を形成することができる。この場合、コア53の上部を伝搬した光55は切断面で光路変換し、コアの下部を伝搬する光56はそのまま伝搬することとなる。コア高さの半分の位置で加工を止めた場合、ほぼ1:1の割合で光の分配ができる。レーザ加工深さを変えることによって分配比は変えられる。このように、全光量を出し入れするだけでなく、全光量の内ある割合で光を出し入れすることが可能となる。
また、図10に示すように、光導波路面に対して垂直な鏡面を形成する場合においても途中でレーザ加工を止めることによって、光の分配が可能である。図10(a)は上から見た平面図、図10(b)はコア61とクラッド層62からなる光導波路の横断面図である。光導波路面に対して垂直にレーザビームを照射して穴63をコアの途中まで形成する。コアの上部を伝播する光64は穴63の壁面63aで光導波路面に平行のまま直角に進路が変更される。一方コアの下部を伝播する光65はそのまま直進する。このときも、レーザ加工で穴深さを変えることによって分配比は変えられる。
本発明は、特に光集積回路、光インターコネクション用光学部品、光電気混載板等に応用できる。
発明の斜め照射レーザ加工を用いた製造工程の一例を示す図。 本発明のレンズ機能付微小ミラーを形成する光導波路の作製方法の一例を示す図。 本発明のレンズ機能付微小ミラーの形成工程の一例を示す図。 本発明のレンズ機能付微小ミラーの一例を示す図。 本発明の貫通穴付光導波路を用いたT字光分岐の一例を示す図。 本発明の貫通穴付光導波路を用いたL字光路変換の一例を示す図。 本発明の貫通穴による光路変換を用いたY字光分岐の一例を示す図。 光導波路の端部をレーザで切欠いた図 コアの途中までを切断した光導波路の図 コアの途中までを切断した光導波路の図
符号の説明
1・・フィルム状光導波路、 2・・エキシマレーザ、 3・・コア層、
4・・壁面、 5・・光軸、 11・・転写型、 12・・クラッド層、
12a・・突起、 13・・コア、 14・・下部クラッド層、
15・・レーザ光、 16・・穴、 17・・壁面 21・・光導波路
22・・伝播光、 24・・微小ミラー、 25・・反射光
31・・コア、 32・・穴、 33・・光 34・・貫通穴
35・・貫通穴、 36、37、38、40・・穴、 39・・Y分枝、
41・・光導波路、 42・・コア、 43・・壁面
51・・エキシマレーザ、 52・・クラッド層、 53・・コア
54・・コア、 55、56・・光、 61・・コア 62・・クラッド層
63・・穴、 64、65・・光

Claims (1)

  1. 外表面に突起が形成されたクラッド層とコアとを備え、コアの少なくとも一部を横切る壁面を有し、前記壁面は曲面の鏡面である、光導波路の製造方法であって、
    コアに対応した突起部を有する転写型で第1のクラッド層を形成する工程、
    第1のクラッド層を転写型から剥離する工程、
    第1のクラッド層の転写型に接していた第1の面に形成された凹部にコアとなる材料を埋める工程、
    第1のクラッド層の第1の面に第2のクラッド層を形成する工程、および
    第1のクラッド層の外表面に形成されているコアに沿った突起の一部にコアの延伸方向に対して斜めからレーザを照射してコアの厚さ方向の少なくとも一部を切断する工程、
    を含むことを特徴とする、光導波路の製造方法。
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