JP2000180645A - 光導波路素子の光接続端面の形成方法 - Google Patents

光導波路素子の光接続端面の形成方法

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JP2000180645A
JP2000180645A JP35086098A JP35086098A JP2000180645A JP 2000180645 A JP2000180645 A JP 2000180645A JP 35086098 A JP35086098 A JP 35086098A JP 35086098 A JP35086098 A JP 35086098A JP 2000180645 A JP2000180645 A JP 2000180645A
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Toshiyuki Kanbe
俊之 神戸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ニオブ酸リチウム等の難加工性基板に形成さ
れた光導波路素子に、短時間加工可能で、光接続面に十
分な加工精度を確保できる光接続端面を形成する方法を
提供する。 【解決手段】 本方法は、難加工性の基板に形成された
光導波路素子を光ファイバに接続するための光接続端面
を基板に形成する方法であって、加工用高エネルギー源
としてエキシマレーザーを用いて基板に溝加工を施し、
光導波路と光ファイバとの光接続端面を溝壁に形成する
方法である。本方法は、光導波路を形成した基板の全面
に、反射率80%以上で基板より熱伝導率が高い反射膜
を成膜する工程と、溝加工を施す領域から反射膜を除去
して露出させる工程と、露出した溝加工領域に高エネル
ギー源から放射される放射光を照射して溝加工を施す工
程とを備え、露出した溝加工領域を選択的に溝加工す
る。高エネルギービームによる加工であるため、短時間
加工可能であり、かつ、光接続端面では、部分的な結晶
の変質が起こらずに、光接続端面として低損失な加工が
可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路素子の光
接続端面の形成方法に関し、特に、ニオブ酸リチウム結
晶からなる基板等の難加工性基板に形成した光導波路素
子の光接続端面の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信技術の発展に伴って、大容量通信
が可能で多機能の高度光システムが、求められている。
光システムのキーデバイスと考えられる光制御デバイス
では、低挿入損失、高機能、高信頼性、経済性等で優れ
たものが求められている。特に、ニオブ酸リチウム(L
iNbO3 )結晶等の強誘電体材料を用いたものは、光
吸収が小さく、光損失が低く、電界によって屈折率が変
化する電気光学効果が大きいので、高効率である等の利
点を有する。そこで、従来から、強誘電体材料を用い
た、導波路型の光変調器、光スイッチ、光波長フィルタ
等の方式の光制御デバイスが、開発されている。
【0003】このような導波路型の光制御デバイスを光
システムに適用するためには、光ファイバとの光接続が
不可欠である。接続部での光学的損失が生じないため
に、光導波路が形成された基板の接続面を高精度で欠け
のないように加工し、しかも光ファイバの中心軸を光導
波路の光伝搬方向と高精度に位置合わせすることが必要
である。
【0004】一般に、光導波路と光ファイバの光接続面
は、お互いに高精度に加工し、位置合わせをした後に接
着材で固定される。この光接続では、光導波路、光ファ
イバの光強度分布の広がりは、10μm以下であること
が多い。このため、低損失な光接続には、1μm以下の
精度で位置制御する。
【0005】また、ニオブ酸リチウム結晶基板は、難加
工材料であり、欠けやクラックが加工表面に発生しやす
い。このため、接続端面を切断加工するだけでは、クラ
ックが多く、光接続に不適切である。そこで、従来、切
断後に接続端面を砥石で研磨する工程を重ねて、平滑な
面を得ている。しかし、この研磨工程時には、切削され
た基板材料などの除去等を考慮するため、長時間の研磨
が必要であって、このように光学的に平滑な面を短時間
に加工することがこれまでは困難であった。
【0006】加工時間の短縮のために、砥石を用いない
光制御デバイスの光接続面の加工方法が提案されてい
る。例えば、高エネルギービームで光学的に溝形状に加
工し、光導波路表面に照射する方法が、特開平2−16
8210号公報に示されている。ここで、図8を参照し
て、前掲公報に開示されている方法を説明する。この従
来方法では、図8に示すように、加工装置は、高エネル
ギービーム発生部6とビームを溝形状に加工する光変換
部20とから構成されている。高エネルギー発生源の例
として、波長284nmのクリプトンフロライド(Kr
F)のエキシマレーザーを用いる。このレーザーの光子
エネルギーが5.49eVであり、ニオブ酸リチウム結
晶の光学吸収端のしきい値が3.75eV以上であるこ
とから、クリプトンフロライドのエキシマレーザーが用
いられている。なお、エキシマレーザー以外の光源で
も、3.75eV以上の光子エネルギーの発生源であれ
ば、同様に用いることができる。
【0007】本方法では、KrFエキシマレーザーの出
力部6から、エネルギー密度3J/cm2 、パルス周波数
100Hz、1200パルス程度のエネルギーを照射
し、光学レンズで収束させ、光導波路が形成された結晶
基板に高エネルギーを照射する。照射された領域では、
基板が、照射エネルギーを吸収し、吸収した照射エネル
ギーが熱に変換され、沸点を越えた領域が昇華する。光
学レンズを移動させるか、結晶基板を移動させて、溝形
状を制御する。
【0008】このような高エネルギービームを光導波路
基板に照射する方法には、いくつか問題がある。それ
は、位置制御に高い精度を要することと溝加工時に基板
損傷が発生することである。光学レンズで収束する位置
精度には、10μm以下の制御が必要な上に、基板毎に
異なる加工を施すには、その都度、照射びーむの収束条
件と照射ビームの位置制御方法を変更しなければならな
い。また、基板加工時の熱伝導率が低いため、照射領域
の近傍で照射されていない領域に熱エネルギーが拡散
し、拡散された領域の結晶表面が部分的に損傷をうけ
る。損傷を受けた光導波路では、光伝搬損失が増加す
る。
【0009】この基板損傷を回避するための加工方法
が、特開平3−233412号公報に示されている。こ
の発明では、損傷を受けた光導波路面を砥石で研磨して
いる。しかし、砥石で研磨することによって、ニオブ酸
リチウム結晶表面にクラック、欠けが発生し、長時間の
研磨工程が必要になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】これまでに述べたよう
に、難加工材料のニオブ酸リチウム基板に形成された導
波路の光接続端面の形成方法は、砥石による研磨方法
と、高エネルギー照射による加工方法がある。前者の方
法では、加工に時間がかかるため、加工コストが加算で
光制御デバイスが高価になり、後者の方法では、光接続
面に十分な加工精度が確保できないという問題が生じて
いた。
【0011】そこで、本発明の目的は、難加工性の基板
上に形成された光導波路素子に、短時間で加工でき、か
つ、光接続端面として十分な低損失の光接続端面を形成
する方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る光導波路素子の光接続端面の形成方法
は、難加工性の基板に形成された光導波路素子を光ファ
イバに接続するための光接続端面を基板に形成するに当
たり、加工用高エネルギー源としてエキシマレーザーを
用いて基板に溝加工を施し、光導波路と光ファイバとの
光接続端面を溝壁に形成するようにした、光導波路素子
の光接続端面の形成方法であって、光導波路を形成した
基板の全面に反射膜を成膜する工程と、溝加工を施す領
域から反射膜を除去して露出させる工程と、露出した溝
加工領域に高エネルギー源から放射される放射光を照射
して溝加工を施す工程とを備え、露出した溝加工領域を
選択的に溝加工することを特徴としている。
【0013】本発明方法は、難加工性の基板の加工に適
用できる。例えば難加工性であるニオブ酸リチウム結晶
からなる基板の加工に最適である。また、光導波路が形
成できる結晶であれば、ニオブ酸リチウム結晶以外に
も、タンタル酸リチウム結晶等の誘電体材料だけでな
く、シリコン、インジウムリン、ガリウム砒素など半導
体材料、有機系材料を用いた場合にも、適用できる。
【0014】反射膜の成膜工程では、反射膜として、反
射率が80%以上で、かつ基板より熱伝導率の高い反射
膜を成膜する。反射膜として、アルミニウム、銀、金、
及びマグネシウムのいずれかの金属の膜を成膜する。
【0015】本発明では、高エネルギービーム照射によ
り溝加工を施すので、短時間で加工することができる。
また、光接続端面以外の基板表面領域に反射膜を設けて
いるので、反射膜のない領域のみが選択的に加工され
る。加工のための高エネルギー源としては、基板の材料
がニオブ酸リチウムでは、エネルギーが3.75eV以
上の光源が望ましい。例えば、フッ素エキシマレーザー
(7.9eV)、アルゴンフロライドエキシマレーザー
(6.4eV)、クリプトンフロライドエキシマレーザ
ー(5.0eV)、キセノンクロライドエキシマレーザ
ー(4.0eV)などを用いることができる。
【0016】また、反射膜は、熱伝導率が光導波路基板
結晶より高い材料を用いいて、反射膜に覆われた基板表
面は熱の伝導率が高いので、照射された領域より放熱効
率が高く、照射領域からの熱の伝導が抑圧される。高エ
ネルギー照射領域と反射領域の境界となる光接続端面で
は、部分的な結晶の変質が起こらずに、光接続端面とし
て低損失な加工が可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照して、実
施形態例に基づいて本発明をより詳細に説明する。実施形態例1 本実施形態例は、本発明に係る光素子の光接続端面の形
成方法の実施形態の一例であって、図1から図4は、本
実施形態例に従って光素子の光接続端面を加工する際の
各工程を説明する基板の斜視図である。図1はニオブ酸
リチウム結晶基板の表面に高屈折率領域を形成し、光導
波路2を形成した基板を示す斜視図である。図2は反射
面を形成した基板表面を示す斜視図である。図3は反射
膜を形成後に、高エネルギー源の照射を行い、溝加工さ
れた基板表面を示す斜視図である。図4は溝加工された
基板表面の光導波路断面に光ファイバを結合する方法を
示す基板の斜視図である。
【0018】先ず、図1に示すように、ニオブ酸リチウ
ム結晶基板1の表面に高屈折率領域を形成し、光導波路
2を形成する。この工程では、高屈折率領域を形成する
方法として、遷移金属を熱拡散させる方法、プロトン交
換による方法、液相エピタクシャル成長方法等の方法を
使用する。
【0019】次いで、図2に示すように、光導波路2を
形成した基板の全面に反射膜3を成膜する。反射膜の形
成方法は、真空蒸着法、スパッタ法、電子線蒸着法、分
子線エピタキシー法、イオン化蒸着法、CVD(Chemic
al Vaper Deposion)法、回転塗布法等を用いる。続い
て、同じく図2に示すように、表面加工する領域から反
射膜を除去する。この工程では、先に形成した光導波路
2との相対位置を確認しつつエッチング加工を行う。相
対位置を確認するためには、光導波路2と反射膜の相対
位置関係が視覚的に確認可能なパターン構造を、予め光
導波路2形成時に作製しておけば、そのパターン構造と
反射膜エッチング時のパターンをフォトリソグラフィ時
に画像認識等によって比較することにより、容易に実現
できる。
【0020】次に、反射膜3を形成した後に、図3に示
すように、高エネルギー源6の照射を行い、基板表面に
溝加工を施す。反射膜に覆われていない表面領域5のみ
が高エネルギー照射によって溝加工される。また、反射
膜3に覆われていない基板表面は、熱伝導率が表面領域
5より高いので、熱による基板の損傷は、僅かである。
同様に、光導波路と光ファイバとの光接合端面4におい
ても、熱の伝導が僅かであるため、導波路構造が変化せ
ず、光接合時の損失はわずかである。このように、低損
失な光結合端面を短時間に形成できる。
【0021】図3では、高エネルギー源6を直接に基板
表面に照射しているが、高エネルギー源のエネルギー密
度が低く、加工に必要なしきい値を確保出来ない場合
は、レンズ等を用いてエネルギー密度を調整してもよ
い。また、反射膜3は溝加工後は不要なので、除去して
も良い。
【0022】次に、図4に示すように、溝加工された基
板表面の光導波路断面4に光ファイバ7を結合する。図
4に示したように、光ファイバ7の形状に合わせて、基
板加工部5の溝深さを調整しておくと、光接続時に位置
調整が容易になる。光ファイバ7と光結合端面4は、紫
外線硬化型接着材、有機系接着材等によって固定する。
あるいは、光接続端面4に近い光ファイバ7部に光学レ
ンズ等で収束した高エネルギービームを照射し、光ファ
イバ7を融解して、固定してもよい。
【0023】実施形態例2 本実施形態例は、本発明に係る光素子の光接続端面の形
成方法の実施形態の別の例であって、図5は本実施形態
例の加工方法を説明するための基板斜視図である。本実
施形態例は、図5に示すように、複数箇所で同時に溝加
工を施す例である。この例では、光導波路2が複数の入
出力光導波路8、9、10を持っている。それぞれの光
導波路8、9、10に対応して、異なる位置に溝加工す
る本実施形態例では、あらかじめ反射膜3のパターン構
造を変更するだけで、実施形態例1と同様の工程で対応
できる。
【0024】実施形態例3 本実施形態例は、本発明に係る光素子の光接続端面の形
成方法の実施形態の更に別の例であって、図6は本実施
形態例の加工方法を説明するための基板斜視図である。
本実施形態例では、光接続端面を光導波路の伝搬方向と
異なる角度に溝加工する例である。本実施形態例では、
Y軸に沿って形成されている光導波路2に対して、光導
波路2に任意の角度θで光接続端面4に溝加工すること
ができる。本実施形態例の溝加工は、反射膜3のパター
ン構造を変更することにより、容易に行うことができ
る。このように、光導波路2と任意の角度θで光接続端
面4を形成することにより、光接続端面4における光の
反射量を制御することができる。
【0025】実施形態例4 本実施形態例は、本発明に係る光素子の光接続端面の形
成方法の実施形態の更に別の例であって、図7は本実施
形態例の加工方法を説明するための基板斜視図である。
本実施形態例では、溝加工後の光接続端面に金属膜を付
加する例である。本実施形態例では、光導波路2の導波
光の一部を導波路15に結合させている。このために
は、本実施形態例では、方向性結合器14を光導波路2
と光導波路15で構成している。方向性結合器14は、
光の波長程度の近接した光導波路を2本の光導波路であ
り、2本の導波路に光を分割することができる。光導波
路2の一部の光を光導波路15に導波させ、光接続端面
17を溝加工によって形成する。
【0026】さらに、本実施形態例では、光接続端面1
7に光学反射膜18を成膜している。このような光学反
射面によって、光導波路15からの、導波光を光導波路
16に光路切り替えできる。光学反射面の形成は、溝加
工の後に、金属膜等を光接続端面に形成すればよい。こ
のような、光学反射面の形成によって、任意の角度で、
光路切り替えが可能になり、光導波路デバイスを小型化
できる。
【0027】実施例 次に、図1から図4を参照し、具体的な実施例を挙げて
実施形態例を更に詳しく説明する。本実施例では、基板
1として、ニオブ酸リチウム結晶を用い、基板1表面に
チタン、マグネシウム、酸化マクネシウム、バナジウ
ム、亜鉛等のいずれかの金属の金属膜を成膜する。金属
膜厚は、10〜200nm程度で、成膜方法は、スパッ
タ法、蒸着法等を用いる。次に、フォトリソグラフィ等
で光導波路形状に金属膜をエッチングする。
【0028】次いで、フォトリソグラフィで使ったフォ
トレジスト膜を除去し、30〜90%の水蒸気雰囲気中
で、900℃以上1100℃以下の温度範囲で、3時間
以上20時間以下の範囲の時間、金属膜を熱処理し、金
属膜の金属を基板1中に拡散させる。このようにする
と、金属が拡散した領域の屈折率が増加し、光導波路2
として用いることができる。
【0029】光導波路形成方法は、ここで示した埋め込
み型の熱拡散法以外にも、高屈折率領域をリッジ型に形
成する方法や、金属層や誘電体層を装荷する方法があ
る。また、高屈折率層を形成する方法は、プロトン交換
法、イオン注入法、液相法、ゾル−ゲル法などを用いる
ことができる。また、基板1としては、光導波路が形成
できる結晶であれば、ニオブ酸リチウム結晶以外にも、
タンタル酸リチウム結晶等の誘電体材料だけでなく、シ
リコン、インジウムリン、ガリウム砒素など半導体材
料、有機系材料を用いた場合にも、適用できる。
【0030】図2に示すように、基板表面に形成された
光導波路2表面に反射面3を形成する。光導波路形成後
の基板の全面に、反射膜3を成膜する。反射膜として
は、加工に用いる高エネルギー源の反射率が80%以上
の材料が望ましい。高エネルギー源として、アルゴンフ
ロライドエキシマレーザー、クリプトンフロライドエキ
シマレーザー等を用いる場合は、金属のアルミニウム、
銀、金、マグネシウム等が、0〜12eVの範囲で、8
0%以上の反射率のエネルギー領域があり、反射材とし
て適している。
【0031】これら反射膜の形成方法は、真空蒸着法、
スパッタ法、電子線蒸着法、分子線エピタキシー法、イ
オン化蒸着法、CVD法、回転塗布法等を用いる。反射
膜3の膜厚は、10nm以上が必要である。また、反射
膜3として、異種の材料を重ね合わせて、平坦性や反射
率を向上させることもできる。
【0032】次に、表面加工する領域の反射膜を除去す
る。この工程では、先に形成した光導波路2との相対位
置を確認しつつエッチング加工を行う。除去する面積
は、光接続される光ファイバの形状によって変化する
が、典型的なものでは、0.2mm以上の幅で、長さは5
mm以下が望ましい。
【0033】次に、図3に示すように、反射膜3を形成
後に高エネルギー源6の照射を行い、基板表面に溝加工
を施す。高エネルギー照射によって、反射膜に覆われて
いない表面領域5のみが溝加工される。加工のための高
エネルギー源としては、基板1の材料がニオブ酸リチウ
ムでは、エネルギーが3.75eV以上の光源が望まし
い。例えば、フッ素エキシマレーザー(7.9eV)、
アルゴンフロライドエキシマレーザー(6.4eV)、
クリプトンフロライドエキシマレーザー(5.0e
V)、キセノンクロライドエキシマレーザー(4.0e
V)などを用いることができる。
【0034】基板として、ニオブ酸リチウム結晶を用い
る場合は、誘電体であるため、一般に金属膜より熱伝導
率が低い。反射膜3に覆われていない基板表面は、熱伝
導率が表面領域5より高く、熱による基板の損傷は僅か
である。同様に、光導波路と光ファイバとの光接合端面
4においても、熱の伝導が僅かであるため、導波路構造
が変化せず、光接合時の損失はわずかである。ニオブ酸
リチウム基板上に、アルゴンフロライドエキシマレーザ
ー(エネルギー密度1J/cm2 、パルス周波数100H
z、パルス数500)を照射した場合、加工溝深さとし
て、50μm程度である。
【0035】このように、低損失な光結合端面を短時間
に形成できる。図3では高エネルギー源6を直接に、基
板表面に照射しているが、高エネルギー源のエネルギー
密度が低く、加工に必要なしきい値を確保出来ない場合
は、レンズ等を用いてエネルギー密度を0.1〜100
倍程度まで調整してもよい。
【0036】次いで、図4に示すように、溝加工された
基板表面の光導波路断面4に光ファイバ7を結合する。
図4に示したように光ファイバ7の形状に合わせて、基
板加工部5の溝深さを調整しておくと、光接続時に位置
調整が容易になる。典型的な波長1.3μm伝送用の光
ファイバでは、直径0.9mm円筒形状であるので、深さ
は0.45mm以上が必要である。光ファイバのクラッド
を直接光接続する場合は、直径125μmであれば、そ
の半分以上の溝深さが必要である。光ファイバ7と光結
合端面4は紫外線硬化型接着材、有機系接着材等によっ
て固定する。
【0037】なお、本発明は上記各実施例に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態例
及び実施例は適宜変更され得ることは明らかである。
【0038】
【発明の効果】本発明の光接続端面の形成方法は、高エ
ネルギービーム照射による加工方法において、加工面以
外の領域を高エネルギービームの反射率が80%以上で
かつ光導波路基板より熱伝導率が高い膜で被覆する。高
エネルギービームによる加工であるため、短時間加工可
能であり、かつ、光接続端面では、部分的な結晶の変質
が起こらずに、光接続端面として低損失な加工が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ニオブ酸リチウム結晶基板の表面に高屈折率領
域を形成し、光導波路2を形成した基板を示す斜視図で
ある。
【図2】反射面を形成した基板表面を示す斜視図であ
る。
【図3】反射膜を形成後に、高エネルギー源の照射を行
い、溝加工された基板表面を示す斜視図である。
【図4】溝加工された基板表面の光導波路断面4に光フ
ァイバ7を結合する方法を示す。
【図5】実施形態例2の基板の構成を示す斜視図であ
る。
【図6】実施形態例3の基板の構成を示す斜視図であ
る。
【図7】実施形態例4の基板の構成を示す斜視図であ
る。
【図8】従来の加工方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 基板 2 光導波路 3 反射膜 4 光接続端面 5 加工溝 6 高エネルギー源 7 光ファイバ 8、9、10 光導波路 14 方向性結合器 15、16 光導波路 17 光接続端面 18 光学反射膜

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難加工性の基板に形成された光導波路素
    子を光ファイバに接続するための光接続端面を基板に形
    成するに当たり、加工用高エネルギー源としてエキシマ
    レーザーを用いて基板に溝加工を施し、光導波路と光フ
    ァイバとの光接続端面を溝壁に形成するようにした、光
    導波路素子の光接続端面の形成方法であって、 光導波路を形成した基板の全面に反射膜を成膜する工程
    と、 溝加工を施す領域から反射膜を除去して露出させる工程
    と、 露出した溝加工領域に高エネルギー源から放射される放
    射光を照射して溝加工を施す工程とを備え、露出した溝
    加工領域を選択的に溝加工することを特徴とする光導波
    路素子の光接続端面の形成方法。
  2. 【請求項2】 難加工性の基板が、ニオブ酸リチウム結
    晶からなる基板であることを特徴とする請求項1に記載
    の光導波路素子の光接続端面の形成方法。
  3. 【請求項3】 反射膜の成膜工程では、反射膜として、
    反射率が80%以上で、かつ基板より熱伝導率の高い反
    射膜を成膜することを特徴とする請求項1又は2に記載
    の光導波路素子の光接続端面の形成方法。
  4. 【請求項4】 反射膜として、アルミニウム、銀、金、
    及びマグネシウムのいずれかの金属の膜を成膜すること
    を特徴とする請求項3に記載の光導波路素子の光接続端
    面の形成方法。
  5. 【請求項5】 前記光接続端面を複数個形成することを
    特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項に記載
    の光導波路素子の光接続端面の形成方法。
  6. 【請求項6】 前記光接続端面の法線が、光接続端面に
    おける導波光伝搬方向と異なる方向であることを特徴と
    する請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の光導
    波路素子の光接続端面の形成方法。
  7. 【請求項7】 前記光接続端面に金属膜を形成すること
    を特徴とする請求項1から6のうちのいずれか1項に記
    載の光導波路素子の光接続端面の形成方法。
  8. 【請求項8】 金属膜として、チタン、マグネシウム、
    酸化マクネシウム、バナジウム、及び亜鉛のいずれかの
    金属膜を成膜することを特徴とする請求項7に記載の光
    導波路素子の光接続端面の形成方法。
  9. 【請求項9】 溝加工を施す領域から反射膜を除去して
    露出させる工程では、溝加工を施す領域以外の領域を覆
    うエッチングマスクを反射膜上に形成し、次いで反射膜
    をエッチングすることを特徴とする請求項1から7のう
    ちのいずれか1項に記載の光導波路素子の光接続端面の
    形成方法。
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