JP2001272565A - 光導波路の形成方法および光送受信装置の製造方法 - Google Patents
光導波路の形成方法および光送受信装置の製造方法Info
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Abstract
射用ミラーを有する光導波路を、簡単なプロセスで再現
性よくかつ容易に形成することが可能な光導波路の形成
方法および光送受信装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 基板11上に形成されたクラッド層12
上に複数の開口部21aを有する成形型21を配置す
る。成形型21の開口部21aは、ほぼ直方体状に開放
され、その両端部に光伝搬方向に沿って所定の傾斜角で
傾斜するように形成された傾斜部21b、21cを有し
ている。開口部21aにコア層形成材料を注入して充填
した後、基板11の上方から光を照射することによりコ
ア層形成材料を硬化させる。さらに、成形型21を基板
11から取り外した後にクラッド層を形成する。これに
より、光伝搬方向に対して所定の傾斜角をなす光反射用
ミラーが光導波路を構成するコア層の両端部に形成され
る。
Description
搬可能な光導波路を形成するための光導波路の形成方法
および光送受信装置の製造方法に関する。
やLSI(Large Scale Integration;大規模集積回
路)における技術の進歩により、それらの動作速度や集
積規模が向上し、例えばマイクロプロセッサの高性能化
やメモリチップの大容量化が急速に進んでいる。ところ
で、これらの性能を向上させるためには電気信号の高速
化や電気信号配線の高密度化が必要となるが、電気信号
配線を用いた場合には、これらの高速化や高密度化が困
難になるとともに、電気信号の遅延が問題となってしま
う。また、電気信号の高速化や電気信号配線の高密度化
を図ることによってEMI(Electromagnetic Interfer
ence)ノイズが発生するため、このようなノイズを防止
するための対策が不可欠となる。
いて生じる問題を解消する方法として、光配線(光イン
ターコネクション)が注目されている。この光配線は、
機器間、機器内のボード間、またはボード内のチップ間
など種々の箇所において適用可能であると考えられてい
る。その中でも、チップ間のように比較的短距離間での
電気信号の伝送においては、チップが搭載されている基
板上に光導波路を形成し、この光導波路を信号伝送路と
した光伝送・通信システムを構築することが好適である
と考えられている。そこで、このような光導波路を信号
伝送路として形成した光伝送・通信システムを普及させ
るためには、光導波路の作製プロセスを確立することが
重要である。
は、その光伝送損失が小さいこと、その作製が容易であ
ることなどが挙げられる。このような条件を満たす光伝
送損失が低い材料としては石英系の材料がある。石英
は、既に光ファイバで実証されているように、光透過性
が極めて良好である。従って、石英を用いて光導波路を
作製した場合には、0.1dB/cm以下の低損失化が
達成されている。しかし、この場合、その作製に長時間
を要すること、作製温度が高温(800°C以上)とな
ること、大面積化が困難であること、作製コストが高く
なることなどの問題がある。そこで、低温の作製プロセ
ス下でこのような光導波路を作製可能にするための材料
として、ポリメチルメタクリエート(PMMA)、ポリ
イミドなどの高分子材料が挙げられる。
伝送・通信システムを、例えばマルチチップモジュール
(Multichip Module;MCM)のLSI間を結ぶ伝送路
に適用する際に、光信号の出力側の発光素子として端面
発光型の半導体レーザダイオード(Laser Diode ;L
D)または発光ダイオード(Light Emitting Diode;L
ED)を使用することが考えられる。この場合、光導波
路の端面に発光端面が対向するように基板上に例えばL
Dを配置し、このLDから出射された光信号を光導波路
へ入射させるようにすればよい。なお、ここで、端面発
光型のLDとは、素子の主たる表面(以下、主表面とい
う。)に対して垂直な端面から光が出射する型のLDの
ことである。
イ状の配置には好適なVCSEL(Vertical Cavity Su
rface Emitting Laser)のような面発光型のLDを使用
する場合には、光導波路の端面に発光面が対向するよう
にLDを基板上に配置することは困難である。なお、こ
こで、面発光型のLDとは、素子の主表面から光が出射
する型のLDのことである。また、光信号の入力側の受
光素子に関しても、フォトダイオードに代表される通常
の光検出器は一般に主表面で光を受ける面受光型である
ので、光導波路の端面に受光面が対向するようにこのよ
うな受光素子を基板上に配置することは困難である。
子および面受光型の受光素子は、基板上の光導波路の上
側(すなわち、光導波路の光伝搬方向と直交し、かつ基
板から離れる位置)に、発光面または受光面を下向きに
して設けられる場合が多い。このような場合、光導波路
の端面近傍に、光導波路の外部からの光信号を反射させ
て光導波路内に入射させるための光反射用ミラー、また
は光導波路内を伝搬してきた光信号を反射させて光導波
路の外部に出射するための光反射用ミラーを形成する必
要がある。
は、例えば、図24(A)、(B)に示すようなレーザ
アブレーション法がある。この方法では、誘電体基板1
01上に光導波路を構成するコア層102を形成した
後、レーザ光LBの光強度を変化させつつレーザ光LB
を走査しながら照射することによりコア層102に傾斜
面を形成し、この形成した傾斜面を光反射用ミラー10
2aとしている。また、レーザ光LBを照射する代わり
に、例えばイオンビームを照射することによりコア層1
02に光反射用ミラー102aを形成する方法もある。
さらに、レーザ光LBを走査する代わりに、レーザ光L
Bを固定しつつマスクを移動させながらレーザ光LBを
照射することにより、コア層102に光反射用ミラー1
02aを形成することもできる。このようにして形成さ
れた光反射用ミラー102aによって、図24(B)に
示したように、コア層102の内部を伝搬してきた光信
号Sの伝搬方向を、誘電体基板101の主表面と直交す
る方向に変化させることができる。
しては、例えば特開平6−265738号公報に開示さ
れているような方法がある。この方法では、図25
(A)、(B)に示すように、熱酸化シリコン基板11
1上に、コア層112およびフォトレジスト膜113を
順次形成し、フォトレジスタ膜113にその厚みが徐々
に薄くなるような斜面構造113aを設けた後、酸素プ
ラズマPを用いたドライエッチング行うことにより、コ
ア層112における斜面構造113aに対応する位置に
光反射用ミラー112aが形成される。このようにして
形成された光反射ミラー112aによっても、図25
(B)に示したように、コア層112の内部を伝搬して
きた光Sの伝搬方向を、熱酸化シリコン基板111の主
表面と直交する方向に変化させることができる。
な光反射用ミラーの形成方法においては、次のような問
題点があった。
た光反射用ミラーの形成方法では、レーザ光またはイオ
ンビームを走査しながら光反射用ミラーを1個ずつ形成
しているため、多数の光反射用ミラーを形成する際には
多くの時間と労力が必要となり、製造コストが増加して
しまうという問題があった。
載されている光反射用ミラーの形成方法では、光導波路
を構成するコア層の上面に形成するフォトレジスタ膜の
斜面構造の厚みを高精度に制御することが必要であると
ともに、使用するフォトレジスタの感度や照射する光の
強度も厳密に制御する必要があり、光反射用ミラーを再
現性よく欲形成することが困難であるという問題があっ
た。
のであり、その目的は、光伝搬方向に対して所定の傾斜
角をなす光反射用ミラーを有する光導波路を、簡単なプ
ロセスで再現性よくかつ容易に作製することが可能な光
導波路の形成方法および光送受信装置の製造方法を提供
することにある。
形成方法は、基板上に、開口部を有する成形型を配置す
る工程と、この基板上に配置された成形型の開口部に硬
化性材料を充填する工程と、開口部に充填された硬化性
材料を硬化させる工程と、硬化性材料を硬化した後に成
形型を基板から取り外す工程とを含んでいる。
法は、基板上に、開口部を有する成形型を配置する工程
と、基板上に配置された成形型の開口部に硬化性材料を
充填する工程と、開口部に充填された硬化性材料を硬化
させる工程と、硬化性材料を硬化した後に成形型を基板
から取り外すことにより光導波路を形成する工程と、形
成された光導波路を介して光信号を送受信するための発
光素子および受光素子を配置する工程とを含んでいる。
送受信装置の製造方法では、両端部が光伝搬方向に沿っ
て傾斜して形成されている開口部を有する成形型を基板
上に配置し、この成形型の開口部に硬化性材料を充填し
てこの硬化性材料を硬化させた後に成形型を基板上から
取り外すことにより、光伝搬方向に対して所定の傾斜角
をなす光反射用ミラーを有する光導波路が形成される。
さらに、この光導波路を介して光信号を送受信するため
の発光素子および受光素子を配置することにより光送受
信装置が製造される。
て図面を参照して詳細に説明する。
照して、本発明の第1の実施の形態に係る光導波路の形
成方法および光送受信装置の製造方法について説明す
る。図1から図11は本実施の形態に係る光導波路の形
成方法および光送受信装置の製造方法の一例を説明する
ための断面図である。なお、図1(A)から図7(A)
は光伝搬方向と直交する方向に沿った断面図、図1
(B)は図1(A)に示す線IB−IBに沿った断面
図、図2(B)は図2(A)に示す線IIB−IIBに沿っ
た断面図、図3(B)は図3(A)に示す線III B−II
I Bに沿った断面図、図4(B)は図4(A)に示す線
IVB−IVBに沿った断面図、図5(B)は図5(A)に
示す線V B−VBに沿った断面図、図6(B)は図6
(A)に示す線VIB−VIBに沿った断面図、図7(B)
は図7(A)に示す線VII B−VII Bに沿った断面図で
ある。また、図8から図11は図1(B)から図7
(B)と同様な位置における断面図である。
基板またはシリコン基板である基板11を準備し、スピ
ンコーティングにより基板11上に液状のエポキシ樹脂
を塗布した後に加熱処理を行う。これにより、このエポ
キシ樹脂により構成されるクラッド層12が基板11上
に形成される。なお、後述する光導波路の他の基板への
転写を容易にするために、基板11とクラッド層12と
の間に図示しない基板分離層を形成しておく。
2上の所定の位置に後述するストライプ状のコア層パタ
ーンを形成するために、例えば金型である成形型21の
位置合わせを行った後、成形型21をクラッド層12上
に密着させて配置する。
り構成されている成形型に限られることなく、例えば樹
脂材料により構成されている成形型であってもよい。こ
のような成形型を構成する樹脂材料として、ポリオレフ
ィン樹脂(例えばデュポン社製のテフロン(登録商
標))やポリイミドなどを用いることができる。
されており、かつ両端部が光導波路の光伝搬方向(長手
方向)に沿って傾斜して形成されている複数(ここで
は、2つ)の開口部21aを有している。すなわち、成
形型21の開口部21aは、その両端部において所定の
傾斜角で傾斜している傾斜部21b、21cを有してい
る。この所定の傾斜角は、基板11の表面に垂直な方向
に対してほぼ45°である。
口部21aの内側の側壁などの表面が滑らかに処理され
ている成形型を用いる方が望ましい。これは、このよう
に処理された開口部21aを有する成形型21を用いる
ことにより、形成後の光導波路の表面が滑らかになり、
光導波路における光伝搬損失を低減することが可能にな
るからである。
の開口部21aに対して後述するコア層を形成するため
のコア層形成材料13aを充填するように注入する。こ
のコア層形成材料13aが本発明の「硬化性材料」の一
具体例に対応している。
料であり、加熱処理により硬化する熱硬化性樹脂や、光
の照射により硬化する例えば紫外光(UV光)硬化性樹
脂のような光硬化性樹脂である。なお、本発明の実施の
形態では、コア層形成材料13aとして紫外光硬化性樹
脂を用いている。
aに対するコア層形成材料13aの充填によって成形型
21の上面からはみ出たコア層形成材料13aのはみ出
し部分13bのみを拭う(ワイプする)などして除去
し、成形型21の上面にコア層形成材料13aのはみ出
し部分13bが残らないようにする。コア層形成材料1
3aのはみ出し部分13bが成形型21の上面に残って
いると、後述の工程で硬化されるはみ出し部分13bの
存在によって、成形型21を上方向(基板11の表面に
対して垂直な方向)に取り外すことができなくなる場合
が生じるからである。
bを除去した後、図5に示したように、成形型21の上
方から紫外光を照射することにより、成形型21の開口
部21aに充填されたコア層形成材料13aが硬化され
る。なお、紫外光の照射は基板11の表面に対して垂直
な方向から行うことに限られない。例えば紫外光を基板
11の表面に対して斜め方向から照射するいわゆる斜方
照射を行うことも可能である。
る場合には、紫外光を照射する代わりに、加熱処理を行
うことにより成形型21の開口部21aに充填されたコ
ア層形成材料13aが硬化される。この場合、コア層形
成材料13aの硬化のための加熱処理において耐熱性を
有しかつ開口部21aが変形しないような材料により成
形型21を構成する必要がある。
硬化させた後、基板11上のクラッド層12上に配置し
ていた成形型21を取り外す。成形型21には、ストラ
イプ状のコア層パターンが得られるように開口部21a
が形成されているので、成形型21の上方向への取り外
しが可能となる。
際、硬化させたコア層形成材料13aを成形型21から
剥離しなければならない。そのため、成形型21とコア
層形成材料13aとの間の界面において密着性がよい場
合には、成形型21の開口部21aの表面に対して剥離
性を高めるような処理を行うことが望まれる。例えば、
フッ素系のコーティング処理やシリコン系のコーティン
グ処理を行うことにより開口部21aの内側の表面上に
剥離性を高めるための離型性膜(図示しない)を形成す
る。このようなコーティング処理を行って離型性膜を形
成しておくことにより、成形型21とコア層形成材料1
3aの間の剥離が容易となる。
たように、硬化されたコア層形成材料13aがほぼ直方
体状のコア層13となる。コア層13の長手方向におけ
る両端部には所定の傾斜角(基板11の表面に垂直な方
向に対してほぼ45°)で傾斜している傾斜部15a、
15bが形成されている。傾斜部15a、15bは光導
波路の光反射用ミラーとして機能するものである。
ように、クラッド層12およびコア層13の上に、クラ
ッド層14をスピンコーティングおよび加熱処理などに
より形成する。なお、コア層13は、クラッド層12、
14の屈折率よりも高い屈折率を有することが好まし
い。
びこれを覆うクラッド層12、14よりなるいわゆる埋
め込み型の光導波路を形成することができる。
よびクラッド層12、14により構成される光導波路が
形成されている基板11を上下反転させる。また、基板
11とは別の基板25を準備し、基板25上に接着剤を
塗布することにより接着層26を形成する。
への転写を行うために、上下反転させた基板11上のク
ラッド層14を基板25上の接着層26に接着させる。
その後、基板11と基板25とを基板分離層を溶解する
溶液に浸すことにより、図10に示したように、基板1
1とクラッド層12との間に形成されていた基板分離層
(図示しない)が溶解除去され、基板11が光導波路か
ら分離される。これにより、光導波路が基板25に転写
されることになる。
た後、図11に示したように、面発光型の半導体レーザ
ダイオード27および面受光型のフォトダイオード28
を準備し、半導体レーザダイオード27およびフォトダ
イオード28に、例えば金よりなる球状のバンプ50、
51、52、53をそれぞれ圧着する。その後、例えば
フリップチップボンディングにより、基板25上に形成
されている光導波路の光反射用ミラーとしての傾斜部1
5a、15bと対向する位置に半導体レーザダイオード
27およびフォトダイオード28を実装する。その際、
バンプ50、51、52、53を基板25上に形成され
ているボンディングパッド(図示しない)に載せるよう
な位置決めを行う。ここで、半導体レーザダイオード2
7が本発明の「発光素子」の一具体例に対応し、フォト
ダイオード28が本発明の「受光素子」の一具体例に対
応している。
用ミラーが形成されたコア層を含む光導波路を有する光
送受信装置が製造される。
た光送受信装置の作用について説明する。この光送受信
装置において、半導体レーザダイオード27から光信号
が出射されると、この光信号は、図12に示すように、
光導波路を構成するコア層13の一方の端部に形成され
ている光反射用ミラーとしての傾斜部15aに入射し、
入射方向に対してほぼ垂直な方向(光伝搬方向)に反射
する。傾斜部15aで反射した光信号は、コア層13の
内部を光伝搬方向に沿って伝搬し、コア層13の他方の
端部に形成されている光反射用ミラーとしての傾斜部1
5bに入射する。傾斜部15bに入射した光信号は、そ
の入射方向に対してほぼ垂直な方向に反射した後、フォ
トダイオード28に入射する。
では、両端部が光伝搬方向に沿って傾斜して形成されて
いる開口部21aを有する成形型21を基板11上に配
置し、成形型21の開口部21aにコア層形成材料13
aを充填した後に光を照射することによりコア層形成材
料13aを硬化させてコア層13を形成している。従っ
て、光反射用ミラーとしての傾斜部15a、15bを有
するコア層13およびクラッド層12、14よりなる光
導波路を再現性よく作製することができる。
形成とともに傾斜部15a、15bの形成を同時に行っ
ている。従って、従来においてコア層を形成した後に行
っていた傾斜部の形成工程は不要となるので、光導波路
の作製プロセスを簡単化でき、光導波路を備えた光送受
信装置を容易に製造することができる。
7として端面発光型を用い、フォトダイオード28とし
て端面受光型を用いる場合には、コア層13に傾斜部1
5a、15bを形成する必要はない。
参照して、本発明の第2の実施の形態に係る光導波路の
形成方法および光送受信装置の製造方法について説明す
る。図13から図22は本実施の形態に係る光導波路の
形成方法および光送受信装置の製造方法の一例を説明す
るための断面図である。なお、図13(A)から図18
(A)は光伝搬方向と直交する方向に沿った断面図、図
13(B)は図13(A)に示す線XIIIB−XIIIBに沿
った断面図、図14(B)は図14(A)に示す線XIV
B−XIV Bに沿った断面図、図15(B)は図15
(A)に示す線XVB−XVBに沿った断面図、図16
(B)は図16(A)に示す線XVI B−XVI Bに沿った
断面図、図17(B)は図17(A)に示す線XVIIB−
XVIIBに沿った断面図、図18(B)は図18(A)に
示す線XVIII B−XVIII Bに沿った断面図である。ま
た、図19から図22は図13(B)から図18(B)
と同様な位置における断面図である。また、本発明の第
1の実施の形態の場合と同一の構成要素には同一の符号
を付しており、ここでは、その詳細な説明を省略する。
図1から図6に示す工程と同様の工程を経て、図13に
示したように、基板11上のクラッド層12上にストラ
イプ状のコア層16が形成される。なお、コア層16
は、成形型21の開口部21aとは異なる形状(直方体
状に開放されているだけであり、傾斜部15a、15b
は形成されていない)の開口部を有する成形型(図示し
ない)を用いて形成される。
を覆うように後述するクラッド層を形成するために、コ
ア層16よりも幅および長さが大きい複数(ここでは、
2つ)の開口部22aを有する例えば金型である成形型
22の位置合わせを行った後、成形型22をクラッド層
12上に密着させて配置する。この場合、成形型22
は、その開口部22aの幅方向(長手方向と直交する方
向)の中心がコア層16の幅方向の中心とほぼ一致する
ような位置に配置される。なお、成形型21の開口部2
1aと比較して、開口部22aのサイズは大きくなって
いる。
(金属材料や樹脂材料など)により構成されている。ま
た、開口部22aも成形型21の開口部21aと同様な
形状で形成されており、所定の傾斜角(基板11の表面
に垂直な方向に対してほぼ45°)で傾斜している傾斜
部22b、22cを有している。
同様の理由により、成形型22の開口部22aの内側の
側壁などの表面が滑らかに処理されている成形型を用い
る方が望ましい。
2の開口部22aに対して後述するクラッド層を形成す
るためのクラッド層形成材料17aを充填するように注
入する。このクラッド層形成材料17aも本発明の「硬
化性材料」の一具体例に対応している。
子材料であり、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂である。本
発明の実施の形態では、クラッド層形成材料17aとし
てコア層16よりも屈折率の低い紫外光硬化性樹脂を用
いている。
2aに対するクラッド層形成材料17aの充填によって
成形型22の上面からはみ出たクラッド層形成材料17
aのはみ出し部分17bのみを拭う(ワイプする)など
して除去し、成形型22の上面にクラッド層形成材料1
7aのはみ出し部分17bが残らないようにする。
17bを除去した後、図17に示したように、成形型2
2の上方から紫外光を照射することにより、成形型22
の開口部22aに充填されたクラッド層形成材料17a
が硬化される。なお、クラッド層形成材料17aが熱硬
化性樹脂である場合には、紫外光を照射する代わりに加
熱処理を行うことにより、成形型22の開口部22aに
充填されたコア層形成材料17aが硬化される。
aを硬化させた後、基板11上のクラッド層12上に配
置していた成形型22を上方向に取り外す。なお、成形
型21の場合と同様に、フッ素系やシリコン系のコーテ
ィング処理を行うことにより開口部22aの内側の表面
上に剥離性を高めるための離型性膜(図示しない)を形
成し、成形型22とクラッド層形成材料17aの間の剥
離を容易にする。
したように、硬化されたクラッド層形成材料17aがコ
ア層16の周囲を覆うクラッド層17となる。なお、ク
ラッド層17の長手方向における両端部には所定の傾斜
角(基板11の表面に垂直な方向に対してほぼ45°)
で傾斜している傾斜部18a、18bが形成されてい
る。傾斜部18a、18bは光導波路の光反射用ミラー
として機能するものである。
びこれを覆うクラッド層12、17よりなる光導波路を
形成することができる。
およびクラッド層12、17により構成される光導波路
が形成されている基板11を上下反転させる。また、基
板11とは別の基板30を準備し、基板30上に接着剤
を塗布することにより接着層31を形成する。
板への転写を行うために、上下反転させた基板11のク
ラッド層17を基板30上の接着層31に接着させる。
その後、基板11と基板30とを基板分離層を溶解する
溶液に浸すことにより、図21に示したように、基板1
1とクラッド層12との間に形成されていた基板分離層
が溶解除去されることにより、基板11が光導波路から
分離される。これにより、光導波路が基板30に転写さ
れることになる。
た後、図22に示したように、半導体レーザダイオード
35およびフォトダイオード36を準備し、半導体レー
ザダイオード35およびフォトダイオード36に、例え
ば金よりなる球状のバンプ54、55、56、57をそ
れぞれ圧着する。その後、例えばフリップチップボンデ
ィングにより、半導体レーザダイオード35およびフォ
トダイオード36を、基板30上に形成されている光導
波路の光反射用ミラーに対応する傾斜部18a、18b
と対向する位置に実装する。その際、バンプ54、5
5、56、57を基板30上に形成されているボンディ
ングパッド(図示しない)に載せるような位置決めを行
う。
用ミラーが形成されたクラッド層を含む光導波路を有す
る光送受信装置が製造される。
光送受信装置の作用について説明する。この光送受信装
置において、半導体レーザダイオード35から光信号が
出射されると、この光信号は、図23に示すように、光
導波路を構成するクラッド層17の一方の端部に形成さ
れている光反射用ミラーに対応する傾斜部18aに入射
し、入射方向に対してほぼ垂直な方向(光伝搬方向)に
反射する。傾斜部18aで反射した光信号は、コア層1
6の内部に入射し、コア層16の内部を光伝搬方向に沿
って伝搬する。コア層16を通過した光信号は、クラッ
ド層17の他方の端部に形成されている光反射用ミラー
に対応する傾斜部18bに入射する。傾斜部18bに入
射した光信号は、その入射方向に対してほぼ垂直な方向
に反射した後、フォトダイオード36に入射する。
では、両端部が光伝搬方向に沿って傾斜して形成されて
いる開口部22aを有する成形型22を、コア層16が
形成された基板11上に配置し、成形型22の開口部2
2aにクラッド層形成材料17aを充填した後に光を照
射することによりクラッド層形成材料17aを硬化させ
てクラッド層17を形成している。従って、コア層16
と光反射用ミラーとしての傾斜部18a、18bが形成
されているクラッド層17とによって構成される光導波
路を再現性よく作製することができる。
覆うクラッド層17の形成とともに傾斜部18a、18
bの形成を同時に行っている。従って、従来のプロセス
と比較して、光導波路の作製プロセスを簡単化でき、光
導波路を備えた光送受信装置を容易に製造することがで
きる。
たが、本発明は上記の実施の形態に限定されることな
く、種々の変形が可能である。
写することなく、光導波路が形成されている基板を用い
て光送受信装置を製造することも可能である。このよう
な光送受信装置を製造する場合には、発光素子と受光素
子を光導波路の下層に予め配置しておくことが好まし
い。なお、端面発光型の発光素子と端面受光型の受光素
子を用いる場合には、これらの発光素子と受光素子を光
導波路の端面に隣接させて配置すればよい。
のいずれか1項に記載の光導波路の形成方法または請求
項12に記載の光送受信装置の製造方法によれば、開口
部を有する成形型を基板上に配置し、その成形型の開口
部に硬化性樹脂を充填して硬化させた後にこの成形型を
取り外すようにしたので、光導波路を再現性よく、しか
も容易に作製することができるという効果を奏する。
法または請求項13に記載の光送受信装置の製造方法に
よれば、両端部が光伝搬方向に沿って傾斜して形成され
ている開口部を有する成形型を用いることにより、光導
波路を構成するコア層またはクラッド層を形成するとと
もに、このコア層またはクラッド層の両端部に光反射用
ミラーに対応する傾斜部を同時に形成するようにしたの
で、製造プロセスを簡単化し、製造コストを低減するこ
とができるという効果を奏する。
成方法および光送受信装置の製造方法の一例を説明する
ための断面図である。
断面図である。
断面図である。
断面図である
断面図である。
断面図である。
断面図である。
断面図である。
断面図である。
の断面図である。
めの断面図である。
置の作用を説明するための断面図である。
形成方法および光送受信装置の製造方法の一例を説明す
るための断面図である。
めの断面図である。
めの断面図である。
めの断面図である。
めの断面図である
めの断面図である。
めの断面図である。
めの断面図である。
めの断面図である。
めの断面図である。
置の作用を説明するための断面図である。
ための断面図である。
るための断面図である。
層、13,16…コア層、13a…コア層形成材料、1
5a,15b,18a,18b,21b,21c,22
b,22c…傾斜部、17a…クラッド層形成材料、2
1,22…成形型、21a,22a…開口部、26,3
1…接着層、27,35…半導体レーザダイオード、2
8,36…フォトダイオード、50,51,52,5
3,54,55,56,57…バンプ。
Claims (13)
- 【請求項1】 基板上に、光を伝搬可能な光導波路を形
成するための方法であって、 前記基板上に、開口部を有する成形型を配置する工程
と、 前記基板上に配置された前記成形型の開口部に硬化性材
料を充填する工程と、 前記開口部に充填された硬化性材料を硬化させる工程
と、 前記硬化性材料を硬化した後に前記成形型を前記基板か
ら取り外す工程とを含むことを特徴とする光導波路の形
成方法。 - 【請求項2】 さらに、前記硬化性材料を硬化する前
に、前記開口部に充填された硬化性材料のうち前記開口
部からはみ出た硬化性材料を除去する工程を含むことを
特徴とする請求項1記載の光導波路の形成方法。 - 【請求項3】 前記光導波路が、光伝搬方向に対して所
定の傾斜角をなす光反射用ミラーを有するものである場
合において、前記成形型として、両端部が光伝搬方向に
沿って傾斜して形成されている開口部を有するものを用
いるようにしたことを特徴とする請求項1記載の光導波
路の形成方法。 - 【請求項4】 前記成形型として、金属材料からなるも
のを用いるようにしたことを特徴とする請求項1記載の
光導波路の形成方法。 - 【請求項5】 前記成形型として、樹脂材料からなるも
のを用いるようにしたことを特徴とする請求項1記載の
光導波路の形成方法。 - 【請求項6】 前記成形型として、複数の開口部を有す
るものを用いるようにしたことを特徴とする請求項1記
載の光導波路の形成方法。 - 【請求項7】 前記硬化性材料として、熱硬化性材料を
用いるようにしたことを特徴とする請求項1記載の光導
波路の形成方法。 - 【請求項8】 前記硬化性材料として、光硬化性材料を
用いるようにしたことを特徴とする請求項1記載の光導
波路の形成方法。 - 【請求項9】 前記光硬化性材料として、紫外光硬化性
材料を用いるようにしたことを特徴とする請求項8記載
の光導波路の形成方法。 - 【請求項10】 前記硬化性材料として、その硬化によ
って前記光導波路のコア層を構成するものを用いるよう
にしたことを特徴とする請求項1記載の光導波路の形成
方法。 - 【請求項11】 前記硬化性材料として、その硬化によ
って前記光導波路のクラッド層を構成するものを用いる
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の光導波路の
形成方法。 - 【請求項12】 基板上に、光を伝搬可能な光導波路を
有する光送受信装置の製造方法であって、 前記基板上に、開口部を有する成形型を配置する工程
と、 前記基板上に配置された前記成形型の開口部に硬化性材
料を充填する工程と、 前記開口部に充填された硬化性材料を硬化させる工程
と、 前記硬化性材料を硬化した後に前記成形型を前記基板か
ら取り外すことにより前記光導波路を形成する工程と、 形成された光導波路を介して光信号を送受信するための
発光素子および受光素子を配置する工程とを含むことを
特徴とする光送受信装置の製造方法。 - 【請求項13】 前記光導波路が、光伝搬方向に対して
所定の傾斜角をなす光反射用ミラーを有するものである
場合において、前記成形型として、両端部が光伝搬方向
に沿って傾斜して形成されている開口部を有するものを
用いるようにしたことを特徴とする請求項12記載の光
送受信装置の製造方法。
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