JPH1152198A - 光接続構造 - Google Patents

光接続構造

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JPH1152198A
JPH1152198A JP21469897A JP21469897A JPH1152198A JP H1152198 A JPH1152198 A JP H1152198A JP 21469897 A JP21469897 A JP 21469897A JP 21469897 A JP21469897 A JP 21469897A JP H1152198 A JPH1152198 A JP H1152198A
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JP
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optical
substrate
optical waveguide
photoelectric conversion
light
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JP21469897A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Kaneko
勝弘 金子
Yuriko Ueno
由里子 上野
Tokuichi Yamaji
徳一 山地
Shigeo Tanahashi
成夫 棚橋
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平面型光電変換素子と光ファイバとを高密度
に配設して光接続すること、ならびに基板上に段差等が
ある場合に良好な光導波路を形成することが困難であっ
た。 【解決手段】 基板11上に受発光面が基板11表面と略同
じ高さとなるように配設された平面型光電変換素子12
と、基板11表面と平行に取着された光ファイバ14とを、
シロキサンポリマから成る下部クラッド部16とその上に
形成されたコア部17とア部17の表面を覆う上部クラッド
部18とを具備し、一方端が平面型光電変換素子12の受発
光面を覆い、他方端が光ファイバ14の端面と対向した光
導波路13により接続した光接続構造である。また、光導
波路12間がクラッド部16・18より低屈折率の分離層また
は空隙19により光学的に分離されている。光導波路12の
平坦化性に優れ、高密度集積実装化が可能であり、クロ
ストークの発生も抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光通信システムある
いはコンピュータ・交換機等に使用される光信号−電気
信号変換モジュールにおける受光/発光素子と光ファイ
バとの光信号の接続構造に関し、詳しくは平面型光電変
換素子と光ファイバとの光接続構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】光通信システムやコンピュータ・交換機
等の光信号伝送システムにおいては、伝送された光信号
の信号処理は電子デバイスが担っているため、光信号と
電気信号との変換を行なう光電変換装置が必要であり、
そのような光信号と電気信号の境界領域には光ファイバ
や光導波路などの光の伝送路と、レーザダイオード等の
発光素子・フォトダイオード等の受光素子などの光電変
換素子と、それら光電変換素子や電子素子の制御や電気
信号の処理を行なうためのLSI・電子部品を駆動させ
るための電気回路等が混在することとなる。
【0003】これまで光電変換装置としては個別の光部
品や電子部品により組み立てられた光信号−電気信号モ
ジュールが用いられているが、現在の光実装技術は、こ
れら光と電子の境界領域における光部品や電子部品の高
密度実装ならびに光接続の高効率化を目指して開発が進
められている。
【0004】このような光電変換装置においては、光フ
ァイバと光電変換素子との間で光信号の接続を行なうた
めに、これらの間を基板上に形成した光導波路により接
続する光接続構造が必要となる。
【0005】また、光電変換素子のうち発光素子は従来
は端面発光型が主流であったが、近年は面発光型の研究
開発が進められ、一方、受光素子は面受光型のものが主
流となっており、これら平面型の光電変換素子を使用し
て光電変換装置の高密度化・高効率化が図られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】光電変換装置において
平面型光電変換素子を基板上に実装して直接光ファイバ
と光接続する構造としては、例えば基板上に設けた窪み
の側壁に平面型光電変換素子を立てかけるようにして実
装し、光ファイバの端面を平面型光電変換素子の受発光
面に対向させて接続する構造があるが、この場合は平面
型光電変換素子を平面的に配置できないことから光電変
換装置の容積が大きくなってしまうという問題点があ
る。
【0007】また、Proceedings of 45th ECTC, p841-8
44, 1995, " Optical Device Module Packages for Sub
scriber Incorporating Passive Alignment Techniques
"に記載されているように、基板上に形成したV溝中に
光ファイバを取着し、そのV溝の端部に形成した反射面
上に平面型光電変換素子をその受発光面が下向きすなわ
ちV溝端の反射面を向くように載置し、反射面を介して
光信号の接続を行なう構造もあるが、この場合は3次元
での位置合わせが必要となり、実装方法が複雑なものと
なるという問題点がある。
【0008】また、受発光面が基板表面とほぼ同じ高さ
となるように基板上に上向きに実装または形成された平
面型光電変換素子と光ファイバとを光導波路により接続
する場合は、その平面型光電変換素子の受発光面と基板
上または基板端部に端面が基板表面に対してほぼ垂直と
なるように取着された光ファイバの端面とを接続する必
要があるが、この場合は、平面型光電変換素子上に光導
波路を形成する際、平面型光電変換素子を実装した基板
表面を光導波路に対して問題にならないレベルに平坦化
しなければならないという問題点があり、さらに、熱や
応力により平面型光電変換素子にダメージを与えないよ
うに光導波路を形成しなければならないという問題点も
ある。また、光電変換素子を同一基板上に複数個集密接
実装した場合には迷光によるクロストークが生じやすい
という問題点もある。
【0009】この平面型光電変換素子同士の光接続構造
に関しては、例えば特公平3−191572号公報に提案され
た光半導体装置がある。この光半導体装置は、同一基板
上に平面型発光素子と平面型受光素子とがそれぞれの発
光面・受光面を上向きに同一方向に面するようにして配
置され、これらの発光面と受光面とがなす面に沿って発
光面と受光面とを覆うようにして形成した光導波路によ
り発光素子が発する光を受光素子に導き光接続を行なう
というものである。これによれば、電気回路基板上に平
面型発光素子と平面型受光素子とをそれぞれ受発光面を
上向きにして実装した後、それらの上面に光導波路を形
成して光素子や光部品との光接続を行なうというもので
あり、光導波路は光透過材料のパターニングという非常
に簡単な工程で形成できるため光接続の際のアライメン
トが簡易化でき、高密度集積が可能となり、発光・受光
素子間の電気絶縁化により耐ノイズ性に優れたものをコ
ンパクトに実現できるというものである。また、基板ご
との製造プロセスが可能であるため生産性が高くなると
いう利点もあり、今後より高度な光実装技術として大き
な可能性があると見られているものである。
【0010】しかしながら、特公平3−191572号公報に
提案された光半導体装置においては、電気回路基板上に
平面型発光素子および平面型受光素子を受発光面を上向
きに実装した後、それらの上面に光導波路を形成する場
合、光導波路を形成する基板表面にはこれら受発光素子
の厚みに相当するような高さの段差あるいは間隙が形成
されることとなり、受発光素子を搭載した基板は表面の
起伏が大きくなるため、光導波路を形成する際には表面
の平坦化が必要である。
【0011】これについて特公平3−191572号公報では
ポリイミド樹脂等を平坦化材料として使用することを提
案している。しかしながら、受発光素子と基板との段差
の高さあるいは間隙の深さは少なくとも100 μm程度に
なることが見込まれるが、ポリイミド樹脂は成膜時のキ
ュアによる収縮が大きく、キュア前の膜厚に対するキュ
ア後の膜厚が収縮率で約60〜80%と大きいため、下地の
凹凸が100 μm程度と大きな場合には20μmもの段差が
生じることとなって十分な平坦性が得られないという問
題点があり、その上に光導波路を形成した場合は、段差
部で導波光が散乱・放射して大きな損失を生じるという
問題点があった。
【0012】さらに、このように平坦化材料の上に光導
波路を形成することは、製造上の容易性や経済性の面か
ら好ましいものではなく、平坦化材料とその平坦化材料
に接する光導波路の下部クラッド部の材料とは、できる
だけ同一のものであることが好ましい。
【0013】また、基板上に複数の光電変換素子を実装
あるいは形成して、それぞれ基板上に形成した光導波路
により光ファイバと接続する場合には、光導波路の壁面
の荒れや光導波路中の屈折率分布の揺らぎに起因する散
乱光、または段差による光導波路の曲がり部や屈曲部で
発生する放射光・光導波路と発光素子との接続部分で発
光素子から発せられる光と光導波路の伝搬光のモードフ
ィールド径のミスマッチのために生じる迷光・光導波路
と光ファイバとの接続部分で光ファイバの伝搬光と光導
波路の伝搬光とのモードフィールド径のミスマッチのた
めに生じる迷光などが生じて基板表面の起伏のために散
乱し、光導波路中の伝搬光が本来伝搬すべき受光素子以
外の受光素子に入射してクロストークが発生するという
問題点もあった。
【0014】なお、光導波路の材料や形成方法について
は、光導波路を形成する際に下地となる基板上の電気配
線やデバイスにダメージを与えないことが必要であり、
成膜温度や成膜の際の応力あるいは光導波路コア部の加
工による基板や電気配線・デバイスへのダメージを考慮
することが要求される。
【0015】本発明は以上のような従来技術の問題点な
らびに要求に鑑みて案出されたものであり、その目的
は、基板上に受発光面を上向きにして実装あるいは形成
された平面型光電変換素子と光ファイバとの光接続構造
において、光導波路が、それを形成する基板表面に電気
配線や回路素子等による大きな凹凸がある場合であって
もそれら下地へのダメージを与えず良好な光透過性と屈
折率制御性を有するように形成でき、光接続の際のアラ
イメントが簡易化でき、さらに高密度集積実装化が可能
であり、しかも生産性が高い光接続構造を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の光接続構造は、
基板上にその受発光面が前記基板表面と略同じ高さとな
るように配設された平面型光電変換素子と、前記基板上
または端部にこの基板表面と平行に取着された光ファイ
バとを、前記基板上に形成され、一方端が前記平面型光
電変換素子の受発光面を覆い、他方端が前記光ファイバ
の端面と対向した光導波路により接続した光接続構造で
あって、前記光導波路が、下記化1で表わされる繰り返
し単位を有するシロキサンポリマから成る下部クラッド
部と、この下部クラッド部上に形成されたコア部と、こ
のコア部の表面を覆う上部クラッド部とを具備すること
を特徴とするものである。
【0017】
【化1】
【0018】また、本発明の光接続構造は、上記の光接
続構造において、前記光導波路が複数本独立して形成さ
れ、それら光導波路間が前記上部クラッド部および下部
クラッド部より低屈折率の分離層または空隙により光学
的に分離されていることを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の光接続構造によれば、基
板上にその受発光面が前記基板表面と略同じ高さとなる
ように平面型光電変換素子を配設したことから、受光面
・発光面が同方向であるので光電変換素子の搭載方法が
画一化でき実装が容易になるとともに、光ファイバへの
接続を含めて平面的な配置が可能となり、平板状の基板
上への高密度集積実装化が可能となる。
【0020】また、それら平面型光電変換素子と、基板
上または端部にこの基板表面と平行に取着された光ファ
イバとを、一方端が前記平面型光電変換素子の受発光面
を覆うように基板上に形成した光導波路により光接続し
たことから、光導波路の形成に利用するフォトリソグラ
フィ工程のマスクアライメントだけで光導波路と平面型
光電変換素子とのアライメントが可能となり、光軸調整
が簡易化できるとともに、基板規模での作製プロセスが
可能であり、生産性が高いものとなる。
【0021】さらに、光導波路が、上記化1で表わされ
る繰り返し単位を有するシロキサンポリマから成る下部
クラッド部と、この下部クラッド部上に形成されたコア
部と、このコア部の表面を覆う上部クラッド部とを具備
することから、下地の平坦化用材料を兼ねた光導波路の
下部クラッド部用材料として用いる上記シロキサンポリ
マのキュア前後の膜厚の収縮率が99%程度と極めて小さ
いため、深さや高さが100 μmもあるような平面型光電
変換素子と基板との間の溝や段差があっても下部クラッ
ド部の形成後には1μm程度の段差が生じるだけとな
り、光導波路を形成した場合の損失がほとんど問題とな
らなくなり、十分低損失な光伝送が可能となる。併せ
て、下地基板の起伏形状による散乱が極めて小さくな
り、クロストーク発生の原因となるような散乱光の発生
を抑制することもできる。また、シロキサンポリマが下
地の平坦化層と光導波路の下部クラッド部とを兼ねてい
るものであることから、製造上の容易性ならびに経済性
にも優れている。
【0022】また、本発明の光接続構造によれば、光導
波路が複数本独立して形成されている場合に、それら光
導波路間が上部クラッド部および下部クラッド部より低
屈折率の分離層または空隙により光学的に分離されてい
ることから、クラッド部から分離層または空隙に漏洩し
伝搬しようとする光はクラッド部とこれら低屈折率の分
離層または空隙との界面で反射されるため分離層または
空隙に侵入することができず、従って、クラッド部との
界面を透過した光が別の光導波路に侵入してその光導波
路内を通り、本来伝搬すべき受光素子以外の受光素子や
本来伝搬すべき光ファイバ以外の光ファイバに入射して
発生するクロストークを十分に抑制することができる。
【0023】このような本発明の光接続構造の実施の形
態の一例の概略構成を図1に平面図で示す。図1におい
て1は基板、2a〜2cは平面型光電変換素子、3a・
3bは光ファイバ、4a・4bは光導波路のクラッド
部、5a・5bは光導波路のコア部、6は分離層または
空隙であり、図中の矢印は光の伝搬状態を示している。
【0024】ここで、例えば2aは受光素子・2bは発
光素子・2cは受光素子とされ、この例において光導波
路のコア部5aは2つの光電変換素子2a・2bと1本
の光ファイバ3aとを光接続する分岐構造を有してい
る。
【0025】図1のような本発明の光接続構造によれ
ば、例えば、シロキサンポリマの代表的な値である屈折
率が1.44のクラッド部4a・4b間を屈折率が1の空隙
6で分離する場合は、クラッド部4a・4bと空隙6と
の界面において界面に46°以内の角度で入射した光はこ
の界面で全反射して、同図中に矢印で示したように、空
隙6を通り抜けることはできない。
【0026】一般的なシングルモード光導波路において
は光導波路の壁面の汚れや光導波路中の屈折率分布の揺
らぎに起因する散乱光、または段差による光導波路の曲
がり部や屈曲部で発生する放射光・光ファイバと光導波
路との接続部分で光ファイバの伝搬光と光導波路の伝搬
光とのモードフィールド径のミスマッチのために生じる
迷光など、クロストークの発生原因となるような光がク
ラッド部と分離層または空隙との界面に入射する際の角
度は数度以下であると考えられるため、全反射の臨界角
から考えると、低屈折率部である分離層または空隙の屈
折率は1.43程度(臨界角7°)で有効である。なお、低
屈折率部である分離層または空隙の屈折率は小さい程有
効であることは言うまでもない。
【0027】また、光導波路と光電変換素子のうち発光
素子との接続部分で発光素子から発せられる光と光導波
路との伝搬光のモードフィールド径のミスマッチのため
に生じる迷光については、15°程度の角度を持つことが
考えられるため、分離層または空隙の屈折率は1.3 以下
とすることが好ましい。
【0028】一方、分離層または空隙の幅については、
大きい程分離が確実なものとなるので、幅の上限値につ
いては光電変換装置の仕様に応じて適宜設定すればよ
い。また、幅の下限値については以下のように考えれば
よい。
【0029】一般に、屈折率の大きい媒質から屈折率の
小さい媒質に向かって光が入射し全反射を起こしている
場合において、光の電磁界は屈折率の小さい媒質に侵入
し、その電磁界の強さは指数関数的に減少する。このと
き、屈折率の大きい媒質と小さい媒質の屈折率をそれぞ
れn1 ,n2 (n1 >n2 )とすると、電磁界の強さが
1/eとなる侵入深さは(λ/2π)×(n1 2 cos
2 θ−n2 2 1/2 となる。ここで、λは光の波長、θ
は界面と光の伝搬方向との間の角度である。
【0030】屈折率が大きい媒質から小さい媒質に光が
入射した場合の光の侵入深さ(電磁界の強さが1/eと
なる深さ)を入射角に対して計算すると、侵入深さは入
射角が増加するに連れて徐々に増加し、臨界角に近づく
と急激に増加する。この全反射時の光のしみ出しによる
別の光導波路との結合を避けるためには、分離層または
空隙の幅をこの侵入深さより大きくとる必要がある。
【0031】前述のように屈折率が1.44の媒質と屈折率
が1.43の媒質との臨界角は7°程度、屈折率が1.3 の媒
質との臨界角は15°程度であり、また屈折率が1の媒質
(例えば空気)との臨界角は46°程度である。侵入深さ
が10μmに相当する角度はこれら臨界角からわずかに0.
05°程度小さいだけであるので、分離層または空隙の幅
を10μm以上とすれば、臨界角内の角度で光導波路外部
に向かう光のほぼ全てを分離層または空隙で遮断するこ
とができる。従って、分離層または空隙の幅は10μm以
上に設定することが好ましい。
【0032】次に、本発明の光接続構造の実施の形態の
例として、図2(a)にその概略構成を示す斜視図を、
図2(b)にその断面図を示す。図2の例は複数の平面
型光電変換素子をセラミック多層回路基板上に搭載し、
光導波路を形成して基板端部に取着した光ファイバと光
接続した例を示している。
【0033】同図において、11はセラミック多層回路基
板、12は平面型光電変換素子、13は光導波路、14は光フ
ァイバ、15は光ファイバ固定用治具である。また光導波
路13は、それぞれ下部クラッド部16およびコア部17
・上部クラッド部18を具備している。
【0034】まず、従来周知の技術を利用して、平面型
光電変換素子12を搭載するためのキャビティ11aならび
に光電変換素子12を駆動するための電気回路や電気信号
用伝送路11bを有するセラミック多層回路基板11を製作
する。例えば、アルミナ・シリカ等のセラミックス原料
粉末に適当な溶媒を混合してシート状となしたセラミッ
クグリーンシートを製作し、このセラミックグリーンシ
ート上にタングステン・モリブデン等の高融点金属を含
有する導電ペーストを所定パターンにスクリーン印刷す
るとともに順次積層し、しかる後、セラミックグリーン
シートと導電ペーストとを同時に一体焼成してセラミッ
ク多層回路基板11を製作する。また、キャビティ11a内
には光電変換素子12a〜12cの搭載固定用の金属パッド
11cを形成し、樹脂接着剤や着AuSn半田等により光
電変換素子をキャビティ11a内の所定位置に搭載・固定
し、ボンディングワイヤ11d等の電気的接続手段により
電気回路11bと光電変換素子12との電気的な接続を行な
う。
【0035】次に、変面型光電変換素子12搭載後の基板
11表面の平坦化および光導波路13の下部クラッド部16の
形成のため、例えば厚さ15μmの上記化1で表わされる
繰り返し単位を有するシロキサンポリマ(屈折率:1.44
1 、λ:1.3 μm)を、基板11上にシロキサンポリマ溶
液をスピンコート法・ロールコート法・スプレーコート
法等により塗布し、100 ℃/30分+270 ℃/60分の熱処
理を行なって成膜する。
【0036】ここで、搭載後の光電変換素子12表面と光
電変換素子12の周囲の基板11表面との段差は、光導波路
13形成の際段差が大きいと光信号の伝搬損失の増大に繋
がるので段差を十分小さくすることが必要であるが、本
例のシロキサンポリマは膜形成時の膜厚収縮率が約99%
であり、基板11上へシロキサンポリマ溶液を塗布した後
に液表面が平坦になるスピンコート法・ディップコート
法等の塗布方法を用いることにより優れた平坦化性を得
ることができ、理屈では塗布前の段差が100 μmであっ
ても塗布後の膜表面の段差は、光導波路における光伝送
路の段差として十分許容できる範囲である1μm程度に
抑えることができる。
【0037】本発明の光接続構造に係る上記化1で表わ
される繰り返し単位を有するシロキサンポリマは、シロ
キサン結合を骨格としているため400 ℃以上の優れた熱
安定性を有している。また、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルやエチレングリコールモノブチルエーテ
ル・3メトキシ3メチル1ブタノール等に可溶であり、
容易に混合溶液を作製することができ、得られた溶液を
用いてスピンコート法やロールコート法・スプレーコー
ト法等により基板11上に容易に成膜することができる。
このようにして得られたシロキサンポリマ膜の屈折率は
一般的な光ファイバの材質であるシリカにほぼ等しいた
め、シリカ系光ファイバと整合する光導波路材料として
好適である。
【0038】従来光導波路材料として多用されているス
ピンコート法で成膜できるシリカ系SOG(スピンオン
グラス)膜は、一般的にシラノール基の脱水重合により
シロキサン結合を生成しほぼ無機に近いシリカ膜を得る
ことができるものであるが、脱水重合の際の収縮のため
大きな膜応力が発生する。従って、膜が厚い場合にはク
ラックが生じるため、典型的な形成可能最大膜厚は1μ
m程度しかない。これに対して本発明に係るシロキサン
ポリマは、末端基に有機成分であるメチル基・フェニル
基を有しているため膜形成時に脱水重合による著しい収
縮を伴うことがない。通常は成膜の際に膜厚は1μm程
度減少するだけであり、成膜後に残留する膜応力は極め
て小さい。また、メチル基に基づく高硬度性ならびにフ
ェニル基に基づく耐熱性・高強度性の特性も併せ持つこ
とにより、10μmを超えるような厚さの膜を得ることも
可能である。
【0039】また、本発明に係るシロキサンポリマによ
れば、形成する下地の凹凸にかかわらずシロキサンポリ
マ溶液塗布後の膜表面は平坦になる。そして、溶媒乾燥
に伴う若干の収縮のため下地の凹凸が膜表面に反映する
が、キュア時の体積収縮が小さいことと表面張力による
表面平坦化の効果により膜表面の平坦性が保たれる。
【0040】このように、上記化1で表わされる繰り返
し単位を有するシロキサンポリマは、屈折率・平坦化・
耐熱性等の諸特性において、本発明の光接続構造の光導
波路として好適なものである。
【0041】次に、光電変換素子12の上表面、すなわち
受発光面に外部電気回路と接続するための電極がある場
合には、フォトリソグラフィ法やRIE(リアクティブ
イオンエッチング)加工により下部クラッド部16を加工
し、光電変換素子12側ならびに基板11側の電極を露出さ
せる。その後、Al膜等の配線を周知の薄膜形成・加工
技術により形成し、光電変換素子12と基板11側の電気回
路11bとの電気的な接続を行なう。
【0042】次に、光導波路13のコア部17を形成する。
例えば、テトラnブトキシチタン/シロキサンポリマ固
形分重量比=0.082 として調整したシロキサンポリマ/
テトラnブトキシチタン混合溶液をスピンコート法・ロ
ールコート法・スプレーコート法等により塗布し、100
℃/30分+270 ℃/60分の熱処理を行なって成膜し、厚
さ7μmのコア部17(屈折率:1.445 、λ:1.3 μm)
を形成する。
【0043】続いて、コア部17のRIE加工を行なうた
め、RIE加工の際のマスクとなるAl膜をスパッタリ
ング法により被着形成し、コア部17のパターンとなる線
幅7μmのレジストパターンをフォトリソグラフィ法に
より形成する。次いで、H3PO4 /CH3 COOH/
HNO3 の混合溶液によりAl膜をエッチングしてレジ
ストパターンをAl膜に転写する。ここで、Al膜の加
工は塩素系ガスを用いたドライエッチングにより行なっ
てもよい。
【0044】レジストを除去した後、フッ素系ガスを用
いたRIE加工によりコア部17のエッチングを行ない、
Al膜を除去した後、コア部17の上面および両側面を覆
って下部クラッド部16とともにコア部17を取り囲むよう
に、上部クラッド部18(屈折率:1.441 、λ:1.3 μ
m)を形成する。
【0045】以上により、コア部17の高さが7μm、屈
折率が1.445 、下部クラッド部16および上部クラッド部
18の屈折率が1.441 の埋め込み型光導波路を得る。
【0046】この後、各光導波路13を分離して独立した
複数本のものとするため、上部クラッド部18のRIE加
工を行なう。例えば、コア部17の形成方法と同様に、A
lマスクパターンの形成とRIE加工を行ない、各光導
波路13の上部クラッド部18を空隙19または分離層により
分離する。このとき、光導波路13の伝搬光の電磁界のク
ラッド部16・18への広がりを考慮し、コア部17と空隙19
または分離層との間のクラッド部16・18の厚みは10μm
以上とすることが好ましい。また、全反射時の光のしみ
出しによるトンネリングをさけるため、前述のように空
隙19または分離層の幅を10μm以上に設定する。
【0047】また、光ファイバ14との接続部において
は、接続されるべきでない光ファイバと光導波路とは部
分的にも、すなわちそれぞれのクラッド部同士も重なら
ないようにする必要がある。これは、光導波路のクラッ
ド部からの漏れ光が接続されるべきでない光ファイバの
クラッド部に進入し伝搬する可能性があるからである。
【0048】本例では光導波路13のコア部17ならびに上
部クラッド部18も下部クラッド部16と同様のシロキサン
ポリマにより形成した例を示したが、コア部17ならびに
上部クラッド部18には例えば以下のような種々の材料を
使用することができる。 材料 屈折率 成膜方法 ポリイミド 1.53〜1.60 スピンコート法・ロールコート法等 ベンゾシクロブテン 1.53〜1.58 同上 PMMA 1.53〜1.56 同上 ポリカーボネート 1.51〜1.55 同上 ノルボルネン樹脂 1.49〜1.55 同上 SiO2 −TiO2 1.44〜2.0 スパッタリング法・CVD法等 SiO2 −GeO2 1.44〜1.7 同上 これらの材料の中からコア部17の屈折率が下部クラッド
部16および上部クラッド部18の屈折率よりも大きくなる
ようにそれぞれ選択して使用すればよい。そして、これ
らの材料によるコア部17の加工には上記の例と同様にフ
ォトリソグラフィ法およびRIE加工を利用すればよ
い。
【0049】例えば、前述のように下部クラッド部16と
してシロキサンポリマ膜を形成した後に屈折率1.45・厚
さ8μmのSiO2 −TiO2 膜をスパッタリング法に
より形成し、その後、コア部17の加工等を同様に行なえ
ばよい。
【0050】また、本例では光導波路として波長1.3 μ
mの光がシングルモードで導波するものの例について述
べたが、クラッド部16・18ならびにコア部17のサイズや
屈折率の設定は光信号の伝搬において要求される光導波
路ごとに設計されるべきものであり、上記の例に何ら限
定されるものではない。
【0051】以上のようにして複数本の独立した光導波
路13を空隙19または分離層により光学的に分離して形成
した後、平面型光電変換素子12と光導波路13との光接続
のために、例えば平面型光電変換素子12の受発光面上
で、この光電変換素子12の受発光面を覆うように形成し
た光導波路13の端面を斜めに加工した反射端を形成す
る。この反射端の反射面の角度は伝搬光の全反射の臨界
角程度とすればよい。また加工方法としては、Al膜等
をマスクとしてCF系ガスを用いたECRエッチング装
置によるリアクティブイオンビームエッチング等の高い
異方性が得られるエッチング法を用い、イオンビームを
斜めに入射させてエッチングを行なえばよい。
【0052】さらに、反射端の反射面にはAl・Au・
Ni等の金属膜をコートすると、広い反射角にわたって
反射率が高くなり好適である。なお、反射端の加工は、
各光導波路を分離する加工と同時に行なってもよい。
【0053】また、平面型光電変換素子12の受発光面を
覆うように形成した光導波路13は、平面型光電変換素子
12の受発光面上の下部クラッド部16を除去してコア部17
が直接に受発光面を覆うように形成することによって光
接続を行なってもよいことは言うまでもない。
【0054】基板11と光ファイバ14との接続部として
は、例えば、基板11の切り分けのためのダイシングと同
時に平滑端面を形成する。その他、前述と同様のドライ
エッチング法や収束イオンビーム加工・エキシマレーザ
エッチング・研磨・切削等により形成してもよい。
【0055】そして、光ファイバ固定用治具15に整列し
た光ファイバ14をアクティブアライメント法により光導
波路13の端部と光軸を合わせた後、紫外線硬化樹脂等の
接着剤などにより基板11に取着し固定する。光ファイバ
固定用治具15は切削により溝を形成したセラミック基板
やガラス基板、あるいはシリコン異方性エッチングによ
りV溝15aを形成したシリコン基板など周知の光ファイ
バ固定用基板を用いればよい。この光ファイバ固定用治
具15により光導波路13の水平方向の間隔に対応して光フ
ァイバ14を配置することが容易となり、複数の光導波路
13と光ファイバ14とを一括して光接続することができ
る。
【0056】以上により、複数の平面型光電変換素子12
をセラミック多層回路基板11上に搭載し、低損失の光導
波路13を形成して光ファイバ14と接続した光接続構造が
得られる。本例によれば伝搬損失0.4 dB/cm以下の
光導波路が得られ、約45°の角度以下の光が光導波路か
ら漏れて他の光導波路・光ファイバ・光電変換素子に入
射することを抑制することができた。
【0057】なお、基板11としてはセラミック多層回路
基板だけではなく、銅ポリイミド等の薄膜多層回路を積
層したセラミック回路基板やシリコン基板も利用でき
る。また、平面型光電変換素子12を制御するための電子
デバイスや信号処理のための電子デバイス等を周知の電
子デバイス実装技術を用いて高密度実装することもでき
る。
【0058】次に、本発明の光接続構造の実施の形態の
他の例を図3(a)および(b)にそれぞれ分解斜視図
および断面図で示す。
【0059】図3において21はセラミック多層回路基
板、22は平面型光電変換素子、23は光導波路、24は光フ
ァイバ、25は光ファイバ固定用治具である。また、セラ
ミック多層回路基板21にも、キャビティ21aならびに電
気回路や電気信号用伝送路21b・金属パッド21cが形成
され、ボンディングワイヤ21d等により電気回路21bと
光電変換素子22とを電気的に接続しており、光導波路23
はそれぞれ下部クラッド部26およびコア部27・上部クラ
ッド部28を具備している。
【0060】図3の例も複数の平面型光電変換素子をセ
ラミック多層回路基板上に搭載し、光導波路を形成して
基板端部に取着した光ファイバと光接続した例を示して
いるが、本例では、基板21表面上に光ファイバ固定用治
具25を接続するための接合用パッド21eを形成してい
る。
【0061】一方、光ファイバ固定用治具25は、例えば
シリコン異方性エッチングによた光ファイバ位置決め用
V溝25aおよび光導波路配設用溝25bを形成したシリコ
ン基板であり、基板21上に形成した接合用パッド21eと
接合させるための接合用パッド25cを形成している。こ
の接合用パッド25cはAuSn等の周知の電子部品・光
部品接合用金属膜により形成すればよい。
【0062】ここで、光導波路23および基板21上の接合
用パッド21e・光ファイバ位置合わせ用V溝25a・光フ
ァイバ固定用治具25上の接合用パッド25cはそれぞれ各
光導波路23と各光ファイバ24とのコア部同士の光軸が一
致するように配置されており、基板21上の接合用パッド
21eと光ファイバ固定用治具25上の接合用パッド25cと
を合わせて接合するだけで各光導波路23と各光ファイバ
24との光接続が容易に行なえるものである。
【0063】次に、本発明の光接続構造の実施の形態の
さらに他の例を図4(a)および(b)にそれぞれ断面
図で示す。ここで、図4(b)は図2(b)および図3
(b)と同様の光導波路と平行な面での断面図であり、
図(a)はそれと垂直な、光導波路と直交する面での断
面図である。
【0064】図4において31はセラミック多層回路基
板、32は平面型光電変換素子、33は光導波路、34は光フ
ァイバ、35は光ファイバ固定用治具である。また、セラ
ミック多層回路基板31にも、キャビティ31aならびに電
気回路や電気信号用伝送路31b・金属パッド31cが形成
され、ボンディングワイヤ31d等により電気回路31bと
光電変換素子32とを電気的に接続しており、光導波路33
はそれぞれ下部クラッド部36およびコア部37・上部クラ
ッド部38を具備している。
【0065】図4の例も複数の平面型光電変換素子をセ
ラミック多層回路基板上に搭載し、光導波路を形成して
基板端部に取着した光ファイバと光接続した例を示して
いるが、本例では、各光導波路33間を分離してそれぞれ
を独立したものとした後、それら光導波路33間を上部ク
ラッド部38および下部クラッド部36より低屈折率の分離
層39により光学的に分離した例を示している。
【0066】このような分離層39としては、基板31上に
平面型光電変換素子32を搭載し、それらの受発光面を覆
うように基板31上に光導波路33を形成し、RIE加工等
により各光導波路33のクラッド部36・38間を分離し、平
面型光電変換素子32の受発光面上に反射端を形成した
後、例えば屈折率1.3 のフッ素樹脂層をスピンコート法
等により形成すればよい。分離層39としてフッ素樹脂層
を用いた場合には、クラド部を光学的に分離する低屈折
率層としてのみならず、フッ素樹脂の持つ優れた撥水性
を基とした耐環境性に優れた保護層としても機能するも
のとなる。
【0067】このようにフッ素樹脂等から成る分離層39
を形成後、前述の例と同様に光ファイバ34を取着し接続
する。
【0068】本例によれば、伝搬損失が0.4 dB/cm
以下の光導波路が得られ、角度15°以内の光が光導波路
から漏れて他の光導波路や光ファイバ・光電変換素子に
入射することを抑制できるものとなった。
【0069】なお、以上はあくまで本発明の実施の形態
の例示であって、本発明はそれらに限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や改
良を加えることは何ら差し支えない。
【0070】例えば、分離層を設けるに当たり、直線状
に形成された光導波路と分離層との界面を光導波路のコ
ア部と平行にするのではなく、光導波路の長さ方向に沿
って光導波路と光ファイバとの接続部から平面型光電変
換素子側に行くほどコア部から分離層と光導波路との界
面までの距離が大きくなるようにすれば、コア部に対し
て分離層と光導波路との界面を平行にした場合よりも、
同じ全反射の臨界角ではあってもより広い角度にわたっ
て光ファイバから漏れた光に対して遮断する効果を得る
ことができる。
【0071】また、これとは逆に、光導波路と平面型光
電変換素子との接続部から光ファイバ側に行くほどコア
部から分離層と光導波路との界面までの距離が大きくな
るように分離層を形成して、より広い角度領域にわたっ
て平面型光電変換素子、特に発光素子から漏れた光を遮
断できるようにしてもよい。
【0072】
【発明の効果】以上のように、本発明の光接続構造によ
れば、基板上にその受発光面が基板表面と略同じ高さと
なるように平面型光電変換素子を配設したことから、光
電変換素子の実装が容易になるとともに光ファイバへの
接続を含めて平面的な配置が可能となり、平板状の基板
上への高密度集積実装化が可能となった。
【0073】また、基板上に配設された平面型光電変換
素子と基板上または端部にこの基板表面と平行に取着さ
れた光ファイバとを、一方端が平面型光電変換素子の受
発光面を覆うように基板上に形成した光導波路により光
接続したことから、光導波路の形成に利用するフォトリ
ソグラフィ工程のマスクアライメントだけで光導波路と
平面型光電変換素子とのアライメントが可能となり、光
軸調整が簡易化できるとともに基板規模での作製プロセ
スが可能な生産性が高いものとなった。
【0074】さらに、光導波路が、上記化1で表わされ
る繰り返し単位を有するシロキサンポリマから成る下部
クラッド部と、この下部クラッド部上に形成されたコア
部と、このコア部の表面を覆う上部クラッド部とを具備
することから、下地の平坦化用材料を兼ねた光導波路の
下部クラッド部用材料として用いることにより平面型光
電変換素子と基板との間の溝や段差をほぼ平坦化するこ
とができ、光導波路を形成した場合の損失がほとんど問
題とならなくなって十分低損失な光伝送が可能となると
ともに、下地基板の起伏形状による散乱が極めて小さく
なり、クロストーク発生の原因となるような散乱光の発
生を抑制することもでき、さらに、製造上の容易性なら
びに経済性にも優れたものとなった。
【0075】また、本発明の光接続構造によれば、光導
波路が複数本独立して形成されている場合に、それら光
導波路間が上部クラッド部および下部クラッド部より低
屈折率の分離層または空隙により光学的に分離されてい
ることから、クラッド部から分離層または空隙に漏洩し
伝搬しようとする光はクラッド部とこれら低屈折率の分
離層または空隙との界面で反射されるため分離層または
空隙に侵入することができず、従って、クロストークを
十分に抑制することができた。
【0076】以上により、本発明によれば、基板上に受
発光面を上向きにして実装あるいは形成された平面型光
電変換素子と光ファイバとの光接続構造において、光導
波路が、それを形成する基板表面に電気配線や回路素子
等による大きな凹凸がある場合であってもそれら下地へ
のダメージを与えず良好な光透過性と屈折率制御性を有
するように形成でき、光接続の際のアライメントが簡易
化でき、さらに高密度集積実装化が可能であり、しかも
生産性が高い光接続構造を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光接続構造の実施の形態の一例を示す
平面図である。
【図2】(a)および(b)は、それぞれ本発明の光接
続構造の実施の形態の例を示す斜視図および断面図であ
る。
【図3】(a)および(b)は、それぞれ本発明の光接
続構造の実施の形態の他の例を示す分解斜視図および断
面図である。
【図4】(a)および(b)は、それぞれ本発明の光接
続構造の実施の形態のさらに他の例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1、11、21、31・・・・・・・基板(セラミック多層回
路基板) 2a〜2c、12、22、32・・・平面型光電変換素子 13、23、33・・・・・・・・・光導波路 4a、4b・・・・・・・・・クラッド部 5a、5b、17、27、37・・・コア部 16、26、36・・・・・・・・・下部クラッド部 18、28、38・・・・・・・・・上部クラッド部 3a、3b、14、24、34・・・光ファイバ 6、19、29、39・・・・・・・分離層または空隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 棚橋 成夫 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にその受発光面が前記基板表面と
    略同じ高さとなるように配設された平面型光電変換素子
    と、前記基板上または端部に該基板表面と平行に取着さ
    れた光ファイバとを、前記基板上に形成され、一方端が
    前記平面型光電変換素子の受発光面を覆い、他方端が前
    記光ファイバの端面と対向した光導波路により接続した
    光接続構造であって、前記光導波路が、下記化1で表わ
    される繰り返し単位を有するシロキサンポリマから成る
    下部クラッド部と、該下部クラッド部上に形成されたコ
    ア部と、該コア部の表面を覆う上部クラッド部とを具備
    することを特徴とする光接続構造。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光接続構造において、前
    記光導波路が複数本独立して形成され、それら光導波路
    間が前記上部クラッド部および下部クラッド部より低屈
    折率の分離層または空隙により光学的に分離されている
    ことを特徴とする光接続構造。
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