JP2011053341A - 光基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストかつ接続特性のよい光基板とその製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁樹脂層10の第1の面10Aに第1の電気配線26Aを形成する。第1の面10Aに、凹部90を形成する。受発光素子60を、受発光部60Aを凹部90の底面90Aと反対方向に向け、かつ、受発光部60Aが第1の面10Aよりも底面90A寄りに位置した状態で凹部90に取着する。受発光部60Aを覆うように凹部90を光透過性の封止樹脂80で封止する。封止樹脂80に受発光素子60の電極60Bを露出させるバイアホール35を形成する。バイアホール35を介して電極60Bと第1の電気配線26Aとを接続する接続部36を形成する。光入出力部50Aを有する光導波路50を、該光入出力部50Aを受発光部60Aに向けて位置合わせした状態で第1の面10Aに実装する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気配線および光配線を有する光基板およびその製造方法に関する。
光信号は、発光素子や光配線から出力されると拡散される。このため、光信号の接続部品はできるだけ近い間隔で接続する必要がある。また、光接続はその接続位置がずれると光信号が漏洩損失するため、正確に位置をあわせて接続する必要がある。また、光信号を伝播する光導波路は基板平面内に水平方向に設けられるため、受発光素子の受発光面に光信号を入出力するためには、光信号路を概略90°変換する必要がある。
従来これらの部品を簡便に実装するために、受発光素子をサブマウント基板下面に実装し、サブマウント基板を光導波路上に実装する手法がとられてきた(特許文献1参照)。しかし、こうした実装ではサブマウント基板下面の受発光素子と光導波路の位置合わせが難しい問題がある。
また、受発光素子を基板表面に実装し、光導波路を基板下面に実装し、基板厚をできるだけ薄くすることで受発光素子と光導波路の間隔を短くする構造が検討されている(特許文献2参照)。しかしこうした実装でも、受発光素子と光導波路の間隔は100um以上離れるため、レンズ等の実装が必要となる問題がある。
特開2001−185752号公報 特開2006−351718号公報
本発明はかかる従来技術の欠点に鑑みてなされたもので、受発光素子と光導波路および光信号路変換部品が接続する構造を、安価かつ簡便なプロセスで提供する。さらに接続部の実装信頼性を向上させる。これにより低コストかつ接続特性のよい光基板とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明において上記の課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、互いに対向する第1の面と第2の面とを有し、少なくとも第1の面に第1の電気配線が形成された絶縁樹脂層と、前記第1の面に開放状に形成されかつ前記第2の面側に底面を有する凹部と、受光あるいは発光の少なくとも一方を行う受発光部と接続用の電極とを有し、前記受発光部を前記底面と反対方向に向け、かつ、前記受発光部が前記第1の面よりも前記底面寄りに位置した状態で前記凹部に取着された受発光素子と、前記受発光部を覆うように前記凹部を封止する光透過性の封止樹脂と、前記電極と前記第1の電気配線とを接続する接続部と、光を射出あるいは入射する光入出力部を有し、該光入出力部を前記受発光部に向けて位置合わせされた状態で前記第1の面に実装された光導波路とを備えることを特徴とする光基板である。
請求項2に記載の発明は、前記接続部は、前記封止樹脂に形成されたバイアホールに施された導電材料によるメッキを含んで構成されていることを特徴とする請求項1記載の光基板である。
請求項3に記載の発明は、前記接続用の電極は前記受発光素子に設けられ前記封止樹脂を貫通する導電性ポストで形成され、前記接続部は、前記導電性ポストと前記第1の電気配線とを接続する配線部を含んで構成されていることを特徴とする請求項1記載の光基板である。
請求項4に記載の発明は、前記絶縁樹脂層に形成されたスルーホールと、前記第2の面に形成され前記スルーホールを介して前記第1の電気配線に接続された第2の電気配線と、前記第2の面に実装され前記第2の電気配線、前記スルーホール、前記第1の電気配線、前記接続部を介して前記受発光素子に接続された光信号路変換部品とをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の光基板である。
請求項5に記載の発明は、互いに対向する第1の面と第2の面とを有する絶縁樹脂層の少なくとも第1の面に第1の電気配線を形成する工程と、前記第1の面に、該第1の面に開放状でかつ前記第2の面側に底面を有する凹部を形成する工程と、受光あるいは発光の少なくとも一方を行う受発光部と接続用の電極とを有する受発光素子を、前記受発光部を前記底面と反対方向に向け、かつ、前記受発光部が前記第1の面よりも前記底面寄りに位置した状態で前記凹部に取着する工程と、前記受発光部を覆うように前記凹部を光透過性の封止樹脂で封止する工程と、前記封止樹脂に前記電極を露出させるバイアホールを形成する工程と、前記バイアホールを介して前記電極と前記第1の電気配線とを接続する接続部を形成する工程と、光を射出あるいは入射する光入出力部を有する光導波路を、該光入出力部を前記受発光部に向けて位置合わせした状態で前記第1の面に実装する工程とを含むことを特徴とする光基板の製造方法である。
請求項6に記載の発明は、互いに対向する第1の面と第2の面とを有する絶縁樹脂層の少なくとも第1の面に第1の電気配線を形成する工程と、前記第1の面に、該第1の面に開放状でかつ前記第2の面側に底面を有する凹部を形成する工程と、受光あるいは発光の少なくとも一方を行う受発光部と接続用の導電性ポストを有する受発光素子を、前記受発光部を前記底面と反対方向に向け、かつ、前記受発光部が前記第1の面よりも前記底面寄りに位置した状態で前記凹部に取着する工程と、前記受発光部を覆い、かつ、前記導電性ポストの先端が露出するように前記凹部を光透過性の封止樹脂で封止する工程と、前記封止樹脂から露出する前記導電性ポストの先端と前記第1の電気配線とを接続する接続部を形成する工程と、光を射出あるいは入射する光入出力部を有する光導波路を、該光入出力部を前記受発光部に向けて位置合わせした状態で前記第1の面に実装する工程とを含むことを特徴とする光基板の製造方法である。
請求項7に記載の発明は、互いに対向する第1の面と第2の面とを有する絶縁樹脂層の前記第1の面に、該第1の面に開放状でかつ前記第2の面側に底面を有する凹部を形成する工程と、受光あるいは発光の少なくとも一方を行う受発光部と接続用の電極とを有する受発光素子を、前記受発光部を前記底面と反対方向に向け、かつ、前記受発光部が前記第1の面よりも前記底面寄りに位置した状態で前記凹部に取着する工程と、前記受発光部を覆うように前記凹部を光透過性の封止樹脂で封止する工程と、前記封止樹脂に前記電極を露出させるバイアホールを形成する工程と、前記第1の面に第1の電気配線を形成すると共に、前記バイアホールを介して前記電極と前記第1の電気配線とを接続する接続部を形成する工程と、光を射出あるいは入射する光入出力部を有する光導波路を、該光入出力部を前記受発光部に向けて位置合わせした状態で前記第1の面に実装する工程とを含むことを特徴とする光基板の製造方法である。
また本発明は、受発光素子を絶縁樹脂層内に埋め込み、さらに受発光素子の受発光面を裏面側に設置する。これにより受発光素子の光入出力部が絶縁樹脂層の裏面に近接する事を特徴とする。さらに受発光素子と電気配線を、バイアホールにより絶縁樹脂層裏面で接続する事で、受発光素子のワイヤボンディング実装を不要とする。これにより製造コストを低減し、実装信頼性を向上することができる。さらに光導波路を絶縁樹脂層裏面に実装することで、受発光素子と光導波路を近接実装することを特徴とする。
受発光素子の受発光面および光導波路の設置面を絶縁樹脂層裏面とすることで、絶縁樹脂層表面をモールド樹脂でモールドした後に光導導波路を設置することができる。これにより、モールド工程までをフレーム単位で大量生産し、チップ単位に分割した後に光導波路を実装することができる。
受発光素子を絶縁樹脂層内に埋め込む場合、絶縁樹脂裏面側に凹部を形成することができる。凹部は、受発光素子厚+10um程度の深さとすることが望ましい。これにより受発光素子と光導波路とを近接させ、光信号の伝送損失を少なくする事ができる。
凹部に受発光素子を埋め込む際、封止樹脂により封止を行う。封止樹脂は受発光素子が受発光する光信号を透過する樹脂が望ましい。これにより光信号の伝送損失を少なくする事ができる。
受発光素子と電気配線の接合のために、封止樹脂をレーザー加工してバイアホールを形成する事ができる。これによりワイヤボンディング等の実装構造が不要となり、実装プロセスが簡易となり、実装信頼性が向上する。
凹部に埋め込む受発光素子にあらかじめ銅ポストを形成することで、レーザービア加工を省略する事ができる。これによりプロセス分留りが向上し、プロセスコストを下げることができる。
絶縁樹脂層の第1の面に設けた凹部に受発光素子を取着すると共に、第1の面に光導波路を実装するようにしたので、受発光素子と光導波路とを近接して接続することが可能となる。
実施の形態における光基板の断面図である。 (a)乃至(i)は第1の実施の形態における光基板の製造方法の説明図である。 (a)乃至(h)は第2の実施の形態における光基板の製造方法の説明図である。 (a)乃至(j)は第3の実施の形態における光基板の製造方法の説明図である。
次に本発明の光基板およびその製造方法の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず両面銅箔付き絶縁樹脂層10にスルーホール30を形成する。
続いて銅箔20をパターニングし、配線パターンや実装用パットを形成する。必要に応じて、Ni,Auメッキも行う。
次に絶縁樹脂層10の裏面に凹部90を形成する。凹部90に受発光素子60を固定し、封止樹脂80を用いて封止を行う。凹部90の形成はザグリ加工など従来公知のさまざまな加工方法が使用可能である。
次に、封止樹脂80にレーザーを照射し、バイアホール35を形成する。
次に、無電解また電解メッキを行い、バイアホール内配線および周辺電気配線(電気配線26)を形成する。
次に絶縁樹脂層10表面にICチップ40を実装する。
さらに絶縁樹脂層10表面をモールド樹脂70によりモールドする。
次に、光導波路50の光入出力部50Aと受発光素子60の受発光部60Aが接続するように、光導波路50を絶縁樹脂層10裏面に設置する。
必要に応じて光導波路50周辺を封止して光導波路50を固定して、光基板100を製造する。
言い換えると、光基板100は、絶縁樹脂層10と、凹部90と、受発光素子60と、封止樹脂80と、接続部36と、光導波路50とを含んで構成されている。
絶縁樹脂層10は、互いに対向する第1の面10A(裏面)と第2の面10B(表面)とを有し、少なくとも第1の面10Aに第1の電気配線26Aが形成されている。
凹部90は、第1の面10Aに開放状に形成されかつ第2の面10B側に底面90Aを有している。
受発光素子60は、受光あるいは発光の少なくとも一方を行う受発光部60Aと接続用の電極60Bとを有し、受発光部60Aを底面90Aと反対方向に向け、かつ、受発光部60Aが第1の面10Aよりも底面90A寄りに位置した状態で凹部90に取着されている。
封止樹脂80は、受発光部60Aを覆うように凹部90を封止するものであり、光透過性を有している。
接続部36は、電極60Bと第1の電気配線26Aとを接続するものである。
光導波路50は、光を射出あるいは入射する光入出力部50Aを有している。
光導波路50は、光入出力部50Aを受発光部60Aに向けて位置合わせされた状態で第1の面10Aに実装されている。
また、光基板100は、スルーホール30と、第2の電気配線26Bと、ICチップ40とを更に備えている。
スルーホール30は、絶縁樹脂層10に形成されている。
第2の電気配線26Bは、第2の面10Bに形成されスルーホール30を介して第1の電気配線26Aに接続されている。
ICチップ40は、第2の面10Bに実装されている。
ICチップ40は、光信号路変換部品を構成するものであり、第2の電気配線26B、スルーホール30、第1の電気配線26A、接続部36を介して受発光素子60に接続され、受発光素子60に駆動信号を供給することで受発光素子60を発光させ、受発光素子60からの検出信号を受け付けることにより受光信号を生成するものである。
絶縁樹脂層10には、任意の有機材料および無機材料を使用する事ができる。具体的には、アクリル材料、シリコーン材料、シリコンウェハ、金属材料、硝子材料、プリプレグ、積層板材料などが使用できるが、これに限定されるものではない。
絶縁樹脂層10の厚さは、受発光素子60の厚さより厚くする。受発光素子60が絶縁樹脂層10裏面に埋没した形状で実装され、封止樹脂80で封止することにより実装信頼性が向上する。
必要に応じて、絶縁樹脂層10表面に、ICチップ40を実装することができる。ICチップ40の実装は、ダイボンディング、ワイヤボンディング、フリップチップ実装などの方法を取る事ができる。
光導波路50には、一般的な光配線を用いる事ができる。材質として、カーボネート系、エポキシ系、アクリル系、イミド系、ウレタン系、ノルボルネン系などの高分子材料および石英などの無機材料を用いる事ができる。伝送モードとして、シングルモード、マルチモード、シングルマルチ混合配線などの構成をとることができる。
受発光素子60には、単チャンネルもしくは複数チャンネルの光素子を用いる事ができる。具体的には、面発光型LD、面受光型PDなどを使用する事ができる。受発光素子60と電気配線26の接続には、バイアホール35を介した銅配線接続を用いる事ができる。
受発光素子60の周辺を封止樹脂80により封止する事ができる。封止樹脂80には一般に用いられている高分子材料を用いる事ができる。具体的には、カーボネート材料、エポキシ材料、アクリル材料、イミド材料、ウレタン材料、シリコーン材料、無機フィラー混入有機材料などが使用できるが、これに限定されるものではない。また、界面の屈折率差を無くすため、光導波路50と同等の屈折率を持った光学樹脂を用いる事が望ましい。さらに、封止樹脂80は受発光素子60が受発光する光信号の波長を透過する材料(光透過性を有する材料)であることが望ましい。
絶縁樹脂層10表面の任意の部分をモールド樹脂70によりモールドすることで、光基板100および実装部品の環境信頼性を高める事ができる。
以下に本発明を実施例をもって説明するが、本発明がそれらに限定解釈されるものではない。また、以下の記載では、光基板の光導波路を1層として説明するが、必ずしも1層である必要はない。また、以下の記載では光導波路をマルチモードとして説明するが、必ずしもマルチモードである必要はない。また、以下の記載では電気配線層を2メタル基板として説明するが、必ずしも2メタル基板である必要はない。
(実施例1)
実施例1について説明する。
まず日立化成株式会社製両面銅箔FR4絶縁樹脂層10(銅箔15um厚、絶縁層300um厚)にドリル加工を行い、スルーホール30を形成した(図2(a))。
次に、銅箔20上にエッチングレジストパターンを形成し、銅箔をエッチングすることで、パターニングされた銅配線25を得た(図2(b))。
言い換えると、第1の面10Aに形成された銅配線25によって第1の電気配線26Aが構成され、第2の面10Bに形成された銅配線25によって第2の電気配線26Bが構成されている。
すなわち、図2(a)、(b)に示す工程は、絶縁樹脂層10の少なくとも第1の面10Aに第1の電気配線26Aを形成する工程に相当する。
次に、絶縁樹脂層10の裏面をザグリ加工することによって凹部90を形成した(図2(c))。
すなわち、図2(c)に示す工程は、第1の面10Aに、該第1の面10Aに開放状でかつ第2の面10B側に底面90Aを有する凹部90を形成する工程に相当する。
次に、凹部90に受発光素子60(ULM社製VCSEL)を設置し、封止樹脂80により受発光素子60周辺を封止した(図2(d))。
すなわち、図2(d)に示す工程は、受発光素子60を、受発光部60Aを底面90Aと反対方向に向け、かつ、受発光部60Aが第1の面10Aよりも底面90A寄りに位置した状態で凹部90に取着する工程と、受発光部60Aを覆うように凹部90を光透過性の封止樹脂80で封止する工程とに相当する。
次に、封止樹脂80にUV-YAGレーザーを照射し、バイアホール35を形成した(図2(e))。
すなわち、図2(e)に示す工程は、封止樹脂80に電極60Bを露出させるバイアホール35を形成する工程に相当する。
次に、バイアホール35および封止樹脂80および絶縁樹脂層10上にパターン銅メッキを行い、接続部36を形成した(図2(f))。
すなわち、図2(f)に示す工程は、バイアホール35を介して電極60Bと第1の電気配線26Aとを接続する接続部36を形成する工程に相当する。
より詳細には、接続部36は、バイアホール35に施された銅メッキ(導電材料によるメッキ)を含んで構成されている。
次に、絶縁樹脂層10表面にICチップ40(VCSELドライバーチップ350um厚:HELIX AG製)を実装し、ワイヤボンディングにより電気接続を行った(図2(g))。
次に、絶縁樹脂層10上をモールド樹脂70で被覆した(図2(h))。
次に、絶縁樹脂層10の裏面に光導波路50(マルチモードエポキシ系光導波路フィルム:NTT-AT製)を設置し、受発光素子60と光導波路フィルム50の光入出力部50Aが接続するようにアライメントを行い、紫外線硬化接着剤を用いて光導波路50を固定し、光基板100を製造した(図2(i))。
すなわち、図2(i)に示す工程は、光導波路50を、光入出力部50Aを受発光部60Aに向けて位置合わせした状態で第1の面10Aに実装する工程に相当する。
実施例1の光基板100の光学特性評価を行った結果、各チャンネルで0.9〜1.1mWの安定した光出力を確認した。
(実施例2)
次に実施例2について説明する。
実施例2は、受発光面65Aと、導電性ポスト65Bとを備える受発光素子65を用いた点が実施例1と相違している。
導電性ポスト65Bは、受発光素子65の電極を構成するものであり、受発光素子65から軸状(ポスト状)に突出形成された導電材料によって構成されている。本例では導電性ポスト65Bは、導電材料である銅で形成された銅ポストで構成され、以下銅ポスト65Bとして説明する。
まず第1、第2の面10A,10Bに銅箔20が形成された日立化成株式会社製両面銅箔FR4絶縁樹脂層10(銅箔15um厚、絶縁層300um厚)にドリル加工を行い、スルーホール30を形成した(図3(a))。
次に、銅箔20上にエッチングレジストパターンを形成し、銅箔20をエッチングすることで、パターニングされた銅配線25を得た(図3(b))。
言い換えると、第1の面10Aに形成された銅配線25によって第1の電気配線26Aが構成され、第2の面10Bに形成された銅配線25によって第2の電気配線26Bが構成されている。
すなわち、図3(a)、(b)に示す工程は、絶縁樹脂層10の少なくとも第1の面10Aに第1の電気配線26Aを形成する工程に相当する。
次に、絶縁樹脂層10の裏面をザグリ加工することによって凹部90を形成した(図3(c))。
すなわち、図3(c)に示す工程は、第1の面10Aに、該第1の面10Aに開放状でかつ第2の面10B側に底面90Aを有する凹部90を形成する工程に相当する。
次に、凹部90に銅ポスト65Bが設けられた受発光素子65(ULM社製VCSEL)を設置し、封止樹脂80により受発光素子65周辺を封止し、封止樹脂80にUV-YAGレーザーを照射し、銅ポスト65B上の封止樹脂80を除去した(図3(d))。
すなわち、図3(d)に示す工程は、受発光素子65を、受発光部65Aを底面90Aと反対方向に向け、かつ、受発光部65Aが第1の面10Aよりも底面90A寄りに位置した状態で凹部90に取着する工程と、受発光部65Aを覆い、かつ、銅ポスト65Bの先端が露出するように凹部90を光透過性の封止樹脂80で封止する工程に相当する。
これにより、銅ポスト65Bは封止樹脂80を貫通した状態となる。
次に、封止樹脂80および絶縁樹脂10上にパターン銅メッキを行い、銅配線27を形成した(図3(e))。
より詳細には、銅ポスト65Bと第1の電気配線26Aとは銅配線27(配線部に相当)によって接続され、したがって、受発光素子60の電極と第1の電気配線26Aとを接続する接続部36は、銅配線27を含んで構成される。
すなわち、図3(e)に示す工程は、封止樹脂80から露出する銅ポスト65Bの先端と第1の電気配線26Aとを接続する接続部36を形成する工程に相当する。
次に、絶縁樹脂層10表面にICチップ40(VCSELドライバーチップ350um厚:HELIX AG製)を実装し、ワイヤボンディングにより電気接続を行った(図3(f))。
次に、絶縁樹脂層10上をモールド樹脂70で被覆した(図3(g))。
次に、絶縁樹脂層10の裏面に光導波路50(マルチモードエポキシ系光導波路フィルム:NTT-AT製)を設置し、受発光素子65と光導波路フィルム50の光入出力部が接続するようにアライメントを行い、紫外線硬化接着剤を用いて光導波路を固定し、光基板100を製造した(図3(h))。
すなわち、図3(h)に示す工程は、光導波路50を、光入出力部50Aを受発光部65Aに向けて位置合わせした状態で第1の面10Aに実装する工程に相当する。
実施例1の光基板100の光学特性評価を行った結果、各チャンネルで0.9〜1.1mWの安定した光出力を確認した。
(実施例3)
次に実施例3について説明する。
まず日立化成株式会社製FR4絶縁樹脂層10(絶縁樹脂層300um厚)にドリル加工を行い、スルーホール30を形成した(図4(a))。
次に、絶縁樹脂層10の裏面をザグリ加工することによって凹部90を形成した(図4(b))。
すなわち、図4(b)に示す工程は、第1の面10Aに、該第1の面10Aに開放状でかつ第2の面10B側に底面90Aを有する凹部90を形成する工程に相当する。
次に、凹部90に受発光素子60(ULM社製VCSEL)を設置し、封止樹脂80により受発光素子60周辺を封止した(図4(c))。
すなわち、図4(c)に示す工程は、受発光素子60を、受発光部60Aを底面90Aと反対方向に向け、かつ、受発光部60Aが第1の面10Aよりも底面90A寄りに位置した状態で凹部90に取着する工程と、受発光部60Aを覆うように凹部90を光透過性の封止樹脂80で封止する工程とに相当する。
次に、封止樹脂80にUV-YAGレーザーを照射し、バイアホール35を形成した(図4(d))。
すなわち、図4(d)に示す工程は、封止樹脂80に電極60Bを露出させるバイアホール35を形成する工程に相当する。
次に、バイアホール35、絶縁樹脂層10および封止樹脂80上に無電解銅メッキ21を行った(図4(e))。
次に、無電解銅めっき21上に電解銅メッキ22を行った(図4(f))。
次に、電解銅メッキ22上にエッチングレジストパターンを形成し、無電解銅メッキ22をエッチングすることで、パターニングされた銅配線25を得た(図4(g))。
言い換えると、第1の面10Aに形成された銅配線25によって第1の電気配線26Aが構成され、第2の面10Bに形成された銅配線25によって第2の電気配線26Bが構成されている。
すなわち、図4(e)、(f)、(g)に示す工程は、第1の面10Aに第1の電気配線26Aを形成すると共に、バイアホール35を介して電極60Aと第1の電気配線26Aとを接続する接続部36を形成する工程に相当する。
より詳細には、接続部36はバイアホール35に施された銅メッキ(導電材料によるメッキ)を含んで構成されている。
次に、絶縁樹脂層10表面にICチップ40(VCSELドライバーチップ350um厚:HELIX AG製)を実装し、ワイヤボンディングにより電気接続を行った(図4(h))。
次に、絶縁樹脂層10上をモールド樹脂70で被覆した(図4(i))。
次に、絶縁樹脂層10の裏面に光導波路50(マルチモードエポキシ系光導波路フィルム:NTT-AT製)を設置し、受発光素子60と光導波路フィルム50の光入出力部が接続するようにアライメントを行い、紫外線硬化接着剤を用いて光導波路を固定し、光基板100を製造した(図4(j))。
すなわち、図4(j)に示す工程は、光導波路50を、光入出力部50Aを受発光部65Aに向けて位置合わせした状態で第1の面10Aに実装する工程に相当する。
実施例3の光基板100の光学特性評価を行った結果、各チャンネルで0.9〜1.1mWの安定した光出力を確認した。
本発明は、次のような効果がある。
第一に、絶縁樹脂層裏面に凹部を設け、この凹部に受発光素子を埋め込みさらに光導波路を積層することで、受発光素子と光導波路とを近接して接続することが可能となる。これにより光接続損失が改善され、伝送特性が向上する。また光導波路設置面を平坦とすることが可能になる。これにより、光導波路の実装精度および実装信頼性が向上する効果がある。また絶縁樹脂層表面モールド工程後に光導波路を設置することが可能となり、モールド工程までをフレーム単位で量産し、ピース分割した後光導波路を設置することで、製造歩留まりが向上する効果がある。
第二に、受発光素子を絶縁樹脂層裏面に埋め込み、バイアホールにより電気接続を取ることで、ワイヤボンディングやフリップチップ実装といった、受発光素子実装が不要となる。これにより実装コストを下げることが可能となる。受発光素子全体が封止樹脂により固定されるため、環境信頼性も向上する効果がある。
第三に、銅ポスト付き受発光素子を絶縁樹脂層裏面に埋め込むことで、レーザー加工によるバイアホール形成が不要となる。これによりプロセスコストを下げる事が可能となる。レーザー加工精度の問題も解消されるため、電気配線の導通信頼性も向上する効果がある。
10……絶縁樹脂層、20……銅箔、21……無電解銅メッキ、22……電解銅メッキ、25……パターニングされた銅配線、26……銅配線、30……スルーホール、35……バイアホール、40……ICチップ、50……光導波路、60……受発光素子、65……銅ポスト付き受発光素子、70……モールド樹脂、80……封止樹脂、90……凹部、100……光基板。

Claims (7)

  1. 互いに対向する第1の面と第2の面とを有し、少なくとも第1の面に第1の電気配線が形成された絶縁樹脂層と、
    前記第1の面に開放状に形成されかつ前記第2の面側に底面を有する凹部と、
    受光あるいは発光の少なくとも一方を行う受発光部と接続用の電極とを有し、前記受発光部を前記底面と反対方向に向け、かつ、前記受発光部が前記第1の面よりも前記底面寄りに位置した状態で前記凹部に取着された受発光素子と、
    前記受発光部を覆うように前記凹部を封止する光透過性の封止樹脂と、
    前記電極と前記第1の電気配線とを接続する接続部と、
    光を射出あるいは入射する光入出力部を有し、該光入出力部を前記受発光部に向けて位置合わせされた状態で前記第1の面に実装された光導波路とを備える、
    ことを特徴とする光基板。
  2. 前記接続部は、前記封止樹脂に形成されたバイアホールに施された導電材料によるメッキを含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の光基板。
  3. 前記接続用の電極は前記受発光素子に設けられ前記封止樹脂を貫通する導電性ポストで形成され、
    前記接続部は、前記導電性ポストと前記第1の電気配線とを接続する配線部を含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の光基板。
  4. 前記絶縁樹脂層に形成されたスルーホールと、
    前記第2の面に形成され前記スルーホールを介して前記第1の電気配線に接続された第2の電気配線と、
    前記第2の面に実装され前記第2の電気配線、前記スルーホール、前記第1の電気配線、前記接続部を介して前記受発光素子に接続された光信号路変換部品とをさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1記載の光基板。
  5. 互いに対向する第1の面と第2の面とを有する絶縁樹脂層の少なくとも第1の面に第1の電気配線を形成する工程と、
    前記第1の面に、該第1の面に開放状でかつ前記第2の面側に底面を有する凹部を形成する工程と、
    受光あるいは発光の少なくとも一方を行う受発光部と接続用の電極とを有する受発光素子を、前記受発光部を前記底面と反対方向に向け、かつ、前記受発光部が前記第1の面よりも前記底面寄りに位置した状態で前記凹部に取着する工程と、
    前記受発光部を覆うように前記凹部を光透過性の封止樹脂で封止する工程と、
    前記封止樹脂に前記電極を露出させるバイアホールを形成する工程と、
    前記バイアホールを介して前記電極と前記第1の電気配線とを接続する接続部を形成する工程と、
    光を射出あるいは入射する光入出力部を有する光導波路を、該光入出力部を前記受発光部に向けて位置合わせした状態で前記第1の面に実装する工程とを含む、
    ことを特徴とする光基板の製造方法。
  6. 互いに対向する第1の面と第2の面とを有する絶縁樹脂層の少なくとも第1の面に第1の電気配線を形成する工程と、
    前記第1の面に、該第1の面に開放状でかつ前記第2の面側に底面を有する凹部を形成する工程と、
    受光あるいは発光の少なくとも一方を行う受発光部と接続用の導電性ポストを有する受発光素子を、前記受発光部を前記底面と反対方向に向け、かつ、前記受発光部が前記第1の面よりも前記底面寄りに位置した状態で前記凹部に取着する工程と、
    前記受発光部を覆い、かつ、前記導電性ポストの先端が露出するように前記凹部を光透過性の封止樹脂で封止する工程と、
    前記封止樹脂から露出する前記導電性ポストの先端と前記第1の電気配線とを接続する接続部を形成する工程と、
    光を射出あるいは入射する光入出力部を有する光導波路を、該光入出力部を前記受発光部に向けて位置合わせした状態で前記第1の面に実装する工程とを含む、
    ことを特徴とする光基板の製造方法。
  7. 互いに対向する第1の面と第2の面とを有する絶縁樹脂層の前記第1の面に、該第1の面に開放状でかつ前記第2の面側に底面を有する凹部を形成する工程と、
    受光あるいは発光の少なくとも一方を行う受発光部と接続用の電極とを有する受発光素子を、前記受発光部を前記底面と反対方向に向け、かつ、前記受発光部が前記第1の面よりも前記底面寄りに位置した状態で前記凹部に取着する工程と、
    前記受発光部を覆うように前記凹部を光透過性の封止樹脂で封止する工程と、
    前記封止樹脂に前記電極を露出させるバイアホールを形成する工程と、
    前記第1の面に第1の電気配線を形成すると共に、前記バイアホールを介して前記電極と前記第1の電気配線とを接続する接続部を形成する工程と、
    光を射出あるいは入射する光入出力部を有する光導波路を、該光入出力部を前記受発光部に向けて位置合わせした状態で前記第1の面に実装する工程とを含む、
    ことを特徴とする光基板の製造方法。
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