JP2006189483A - 光導波路形成基板の製造方法および光導波路形成基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】素子と光導波路との位置合わせを容易かつ正確に行い、薄型化が可能で、歩留まりの良い光導波路形成基板を提供する。
【解決手段】光導波路形成基板の製造方法は、基板2に素子1を搭載する工程と、素子1が搭載された基板2の上面側に光導波路9を形成する工程とを有する。光導波路9の形成は、素子1の上面をクラッド層91で覆い、その上にコア層93を形成し、平面視で素子1の発光部101と重なるような所望形状のコア部94をパターニングし、その上にクラッド層97を重ねる。コア部94の形成に際しては、素子1の発光部101を指標として位置合わせを行う。マスク20を用いてコア層9に活性エネルギー光線等を選択的に照射しコア部94を形成する場合、マスク20の箇所Aが発光部101の位置に一致するよう、素子1搭載済みの基板2をマスク20に対し2次元方向に相対的に移動して位置合わせする。
【選択図】図14
【解決手段】光導波路形成基板の製造方法は、基板2に素子1を搭載する工程と、素子1が搭載された基板2の上面側に光導波路9を形成する工程とを有する。光導波路9の形成は、素子1の上面をクラッド層91で覆い、その上にコア層93を形成し、平面視で素子1の発光部101と重なるような所望形状のコア部94をパターニングし、その上にクラッド層97を重ねる。コア部94の形成に際しては、素子1の発光部101を指標として位置合わせを行う。マスク20を用いてコア層9に活性エネルギー光線等を選択的に照射しコア部94を形成する場合、マスク20の箇所Aが発光部101の位置に一致するよう、素子1搭載済みの基板2をマスク20に対し2次元方向に相対的に移動して位置合わせする。
【選択図】図14
Description
本発明は、光導波路形成基板の製造方法および光導波路形成基板に関するものである。
近年注目されている光通信の分野における光部品として、光分岐結合器(光カプラ)、光合分波器等が挙げられ、これらに用いる光導波路型素子が有望視されている。この光導波路型素子としては、従来の石英系光導波路の他、製造(パターニング)が容易で汎用性に富むポリマー系光導波路があり、近年では後者の開発が盛んに行われている。
このような光導波路型素子(単に「光導波路」とも言う)は、通常、基板上に形成され、光導波路形成基板として取り扱われる。この光導波路形成基板としては、基板上に所定の配線回路と、コア部およびクラッド部で構成される光導波路とを形成し、さらにこの光導波路に発光素子および受光素子を取り付けたものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記特許文献1に記載の光導波路形成基板では、次のような種々の欠点がある。
1. 基板に対し光導波路を形成(パターニング)するに際しての位置合わせがし難く、微細なパターンの光導波路を高い精度で形成するのには適さず、歩留まりが悪い。
2. 光導波路を形成した後、該光導波路上の所望の箇所に発光素子および受光素子を載せて固定しているため、発光素子および受光素子が光導波路形成基板の上面に突出した構造となり、光導波路形成基板の厚さが厚くなる。さらに、光導波路に発光素子および受光素子を固定する際、その位置合わせがし難く、位置ずれ等が生じることにより、歩留まりの低下を招く。
3. 所定のパターンに形成された光導波路上の所望の箇所に発光素子および受光素子を載せて固定しているため、発光素子および受光素子に対する配線は、それらの片面にある端子に対してのみ可能となり、配線パターンの選択の幅が狭く、汎用性に乏しい。
本発明の目的は、素子と光導波路との位置合わせを容易かつ正確に行うことができるとともに、薄型化が可能で、歩留まりの良い光導波路形成基板の製造方法および光導波路形成基板を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(28)の本発明により達成される。
(1) 上面側に発光部を有する素子または上面側に発光部と端子とを有する素子が搭載された基板の前記上面側に光導波路を形成してなる光導波路形成基板の製造方法であって、
前記基板に前記素子を搭載する工程と、
前記素子が搭載された基板の上面側に、互いに屈折率が異なるコア部とクラッド部とを有する光導波路を形成する工程とを有し、
前記光導波路の形成工程において、前記コア部は、平面視で前記発光部と重なるようなパターン形状で形成され、その際、前記発光部および/または前記端子をコア部形成の位置合わせの指標として用いることを特徴とする光導波路形成基板の製造方法。
(1) 上面側に発光部を有する素子または上面側に発光部と端子とを有する素子が搭載された基板の前記上面側に光導波路を形成してなる光導波路形成基板の製造方法であって、
前記基板に前記素子を搭載する工程と、
前記素子が搭載された基板の上面側に、互いに屈折率が異なるコア部とクラッド部とを有する光導波路を形成する工程とを有し、
前記光導波路の形成工程において、前記コア部は、平面視で前記発光部と重なるようなパターン形状で形成され、その際、前記発光部および/または前記端子をコア部形成の位置合わせの指標として用いることを特徴とする光導波路形成基板の製造方法。
(2) 上面側に受光部と端子とを有する素子が搭載された基板の前記上面側に光導波路を形成してなる光導波路形成基板の製造方法であって、
前記基板に前記素子を搭載する工程と、
前記素子が搭載された基板の上面側に、互いに屈折率が異なるコア部とクラッド部とを有する光導波路を形成する工程とを有し、
前記光導波路の形成工程において、前記コア部は、平面視で前記受光部と重なるようなパターン形状で形成され、その際、前記受光部および/または前記端子をコア部形成の位置合わせの指標として用いることを特徴とする光導波路形成基板の製造方法。
前記基板に前記素子を搭載する工程と、
前記素子が搭載された基板の上面側に、互いに屈折率が異なるコア部とクラッド部とを有する光導波路を形成する工程とを有し、
前記光導波路の形成工程において、前記コア部は、平面視で前記受光部と重なるようなパターン形状で形成され、その際、前記受光部および/または前記端子をコア部形成の位置合わせの指標として用いることを特徴とする光導波路形成基板の製造方法。
(3) 前記基板に素子を搭載する工程は、開口が設けられた基板の前記開口に、前記素子をその上面側が前記開口から突出するように挿入する工程を有する上記(1)または(2)に記載の光導波路形成基板の製造方法。
(4) 前記開口への前記素子の挿入は、それらの厚さ方向の位置合わせが可能な治具を用いて行われる上記(3)に記載の光導波路形成基板の製造方法。
(5) 前記基板に素子を搭載する工程は、さらに、前記基板の下面側に第1導体層を形成するとともに、前記素子の下面側に設けられた端子を前記第1導体層の所定部位に電気的に接続する工程を有する上記(3)または(4)に記載の光導波路形成基板の製造方法。
(6) 前記基板に素子を搭載する工程は、さらに、前記基板の上面側の前記素子を除く部分に少なくとも1層の中間層を介して第2導体層を形成する工程と、前記素子の上面側に設けられた端子を前記第2導体層の所定部位に電気的に接続する工程とを有する上記(5)に記載の光導波路形成基板の製造方法。
(7) 前記第2導体層を形成する工程は、前記中間層の最上層上に形成された第2導体層に離型フィルムを接合し加圧して、前記中間層と前記基板とを圧着することにより行われる上記(6)に記載の光導波路形成基板の製造方法。
(8) 前記中間層を構成する各層は、前記素子が挿入される開口を有するものである上記(6)または(7)に記載の光導波路形成基板の製造方法。
(9) 前記中間層は、絶縁層を含む上記(6)ないし(8)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
(10) 前記中間層は、絶縁層と接着層とを含む上記(6)ないし(8)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
(11) 前記第2導体層の形成は、その上面が前記素子の上面とほぼ同一面を形成するように行われる上記(6)ないし(10)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
(12) 前記素子の上面側の端子と前記第2導体層との電気的接続は、ワイヤボンディングにより行われる上記(6)ないし(11)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
(13) 前記基板に素子を搭載する工程は、未硬化の基板を熱硬化させて前記基板とする工程を有する上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
(14) 前記光導波路の形成工程は、前記コア部の形成工程として、コア層を形成し、次いで前記コア層に活性エネルギー光線または電子線を選択的に照射して所望の形状のコア部をパターニングする工程を有し、
前記位置合わせは、前記活性エネルギー光線または電子線の照射部位を定めるために行われる上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
前記位置合わせは、前記活性エネルギー光線または電子線の照射部位を定めるために行われる上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
(15) 前記光導波路の形成工程は、前記コア部の形成工程として、コア層を形成し、次いで前記コア層に活性エネルギー光線または電子線を選択的に照射するとともに加熱して所望の形状のコア部をパターニングする工程を有し、
前記位置合わせは、前記活性エネルギー光線または電子線の照射部位を定めるために行われる上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
前記位置合わせは、前記活性エネルギー光線または電子線の照射部位を定めるために行われる上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
(16) 前記コア層に対する活性エネルギー光線または電子線の選択的な照射は、活性エネルギー光線または電子線の透過部を有するマスクを用いて行われ、
前記位置合わせは、前記コア層に対するマスクの位置を定めることにより行われる上記(14)または(15)に記載の光導波路形成基板の製造方法。
前記位置合わせは、前記コア層に対するマスクの位置を定めることにより行われる上記(14)または(15)に記載の光導波路形成基板の製造方法。
(17) 前記位置合わせは、前記素子を撮像して素子上の指標の位置を把握し、前記マスクの所定箇所が前記指標の位置に一致するように前記素子が搭載された基板を前記マスクに対し2次元方向に相対的に移動することにより行われる上記(16)に記載の光導波路形成基板の製造方法。
(18) 前記コア層は、活性エネルギー光線または電子線の照射により、またはさらに加熱することにより屈折率が変化する材料で構成されている上記(14)ないし(17)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
(19) 前記コア層は、環状オレフィン系樹脂を含む樹脂組成物で構成されている上記(14)ないし(18)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
(20) 前記環状オレフィン系樹脂は、ノルボルネン系樹脂を主とするものである上記(19)に記載の光導波路形成基板の製造方法。
(21) 前記光導波路の形成工程は、前記光導波路の前記発光部または受光部に対応する部位に、前記光導波路の光路に対し傾斜する反射面を形成する工程を有する上記(1)ないし(20)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
(22) 前記光導波路を形成後、その上面側に少なくとも1層の他の層を接合する工程を有する上記(1)ないし(21)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
(23) 前記他の層は、可撓性を有する樹脂層および硬質の樹脂層のうちの少なくとも一方を含む上記(22)に記載の光導波路形成基板の製造方法。
(24) 前記基板の一部を除去し、前記光導波路を含む可撓性部を形成する工程を有する上記(1)ないし(23)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
(25) 上記(1)ないし(24)のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法により得られたことを特徴とする光導波路形成基板。
(26) 面方向に硬質部と可撓性部とが隣接して設けられている上記(25)に記載の光導波路形成基板。
(27) 前記素子は、前記硬質部の内部に内蔵されている上記(26)に記載の光導波路形成基板。
(28) 前記光導波路は、前記硬質部および前記可撓性部のそれぞれにおいてその内部に形成されている上記(26)または(27)に記載の光導波路形成基板。
本発明によれば、光導波路を形成する際、素子上の点(発光部、受光部、端子)を指標としてコア部形成の位置合わせを行うので、別途位置合わせ用の指標を設けずに、容易かつ正確な位置合わせを行うことができる。
また、基板の開口に素子を挿入する場合、素子の基板に対する位置合わせを容易かつ正確に行うことができ、特に基板の面方向のみならず厚さ方向の位置合わせも容易かつ正確に行うことができる。そして、素子は基板の開口内に挿入されるので、光導波路形成基板の薄型化に寄与する。
また、基板の上面側および/または下面側に導体層を形成し、この導体層に素子の端子を電気的に接続する場合、素子への配線が容易であるとともに、素子の種類(端子の設置箇所)等に係わらずそれに適した配線が可能となり、汎用性に富む。
また、基板上面側の導体層を、その上面が素子の上面とほぼ同一面を形成するようにした場合には、該導体層と素子上の端子との電気的接続をより容易かつ確実に、小スペースで行うことができる。しかも、その結線部分の上に形成される光導波路を平坦な形状に形成することができるとともに、その厚さをできるだけ薄くすることができ、光導波路形成基板の薄型化に寄与する。
また、コア部の形成工程として、コア層を形成し、そのコア層に活性エネルギー光線または電子線を選択的に照射して、またはさらに加熱して所望形状のコア部を形成する場合、簡単な方法で寸法精度の高いコア部を形成することができる。特に、活性エネルギー光線または電子線の透過部を有するマスクを用い、このマスクをコア層に対し位置合わせして活性エネルギー光線または電子線を選択的に照射する場合、前記効果がより顕著に発揮される。
また、コア部形成の位置合わせを、素子を撮像して素子上の指標の位置を把握し、マスクの所定箇所が指標の位置に一致するように、素子が搭載された基板をマスクに対し2次元方向に相対的に移動することにより行う場合には、より迅速に正確な位置合わせを行うことができる。
また、コア層が環状オレフィン系樹脂を含む樹脂組成物、特にノルボルネン系樹脂を主とする樹脂組成物で構成されている場合には、活性エネルギー光線または電子線の照射という簡単な方法でコア部のパターニングをすることができるとともに、耐熱性にも優れる。
また、素子が光導波路形成基板の内部、特に硬質部の内部に内蔵されている場合には、光導波路形成基板の薄型化とともに、素子の破損防止による信頼性の向上に寄与する。
また、面方向に硬質部と可撓性部とが隣接して設けられている光導波路形成基板では、種々の電子部品、電子機器に対し用いることができ、かつ、電気回路の設計、光導波路のパターン等の設計の幅が広く、汎用性に富む。また、光導波路が硬質部および可撓性部のそれぞれにおいてその内部に形成されている場合には、前記利点を生かしつつ、光導波路の損傷、劣化等を有効に防止することができ、信頼性の向上に寄与する。
以上より、薄型化に有利で、歩留まりが良く、信頼性が高く、汎用性に富む光導波路形成基板を提供することができる。
以下、本発明の光導波路形成基板の製造方法および光導波路形成基板について添付図面に示す好適実施形態に基づき詳細に説明する。
図1〜図22は、それぞれ、本発明の光導波路形成基板の製造方法の工程例を模式的に示す断面図である。以下これらの図を参照しつつ製造工程を順次説明する。なお、以下の説明では、図8〜図22中の上側を「上」または「上方」とし、下側を「下」または「下方」とする。
[1] まず、発光素子または受光素子で構成される素子1を基板2に組み込むための治具(作業台)18を用意する。この治具18は、図1に示すように、基板当て付け面180を有し、該基板当て付け面180側に素子1を挿入可能な凹部181と凸部183とが形成されている。
本発明では、発光素子または受光素子で構成される素子が用いられる。発光素子としては、上面側に少なくとも1つの発光部を有する素子、上面側に少なくとも1つの発光部と少なくとも1つの端子とを有する素子が挙げられる。受光素子としては、上面側に少なくとも1つの受光部と少なくとも1つの端子とを有する素子が挙げられる。
発光素子における発光部は、1つの発光点で構成されているものの他、発光点が複数個集合したものでもよい。発光点が複数個集合したものとしては、例えば、発光点が列状(例えば発光点が1×4個、1×12個)または行列状(例えば発光点がn×m個:n、mは2以上の整数)に配置されたものや、複数の発光点がランダム(不規則)に配置されたもの等が挙げられる。受光素子における受光部についても同様である。
本実施形態では、素子1として、代表的に発光素子について述べることとする。
素子1には、上面側(図1中では下方の面側)に発光部101と端子103とが形成され、下面側(図1中では上方の面側)に端子105が形成されている。端子103、105間に通電がなされると、発光部101が発光する。素子1の厚さは、後述する基板2の厚さより厚い。なお、本発明では、図示と異なり、上面側に発光部101はあるが、端子103がない素子1を用いてもよい。
素子1には、上面側(図1中では下方の面側)に発光部101と端子103とが形成され、下面側(図1中では上方の面側)に端子105が形成されている。端子103、105間に通電がなされると、発光部101が発光する。素子1の厚さは、後述する基板2の厚さより厚い。なお、本発明では、図示と異なり、上面側に発光部101はあるが、端子103がない素子1を用いてもよい。
素子1の上面側(発光部101および端子103のある側)が凹部181の底面に当接するようにして素子1を凹部181内に挿入する(図2参照)。凹部181の平面形状は、素子1の平面形状とほぼ等しく、凹部181の深さは、素子1の厚さより若干浅い所定の値に設定されている。これにより、後述する工程で基板2に対する素子1の平面方向および厚さ方向の位置決めが適正になされる。凹部181内に素子1を挿入した状態では、素子1の下面側が基板当て付け面180より上方に突出している。
また、素子1の下面の端子105上には、半田ペースト4’を付与しておく。
また、素子1の下面の端子105上には、半田ペースト4’を付与しておく。
[2] 未硬化の基板2’を用意する。この基板2’には、素子1に対応する形状の開口25と、凸部183、183に対応する溝21、21とが形成されている(図2参照)。溝21、21間の部位は、後に除去される不要部(除去部)23を構成する。
この基板2’を治具18の基板当て付け面180に当て付ける。このとき、基板2’の開口25に素子1の下面側の部分が挿入され、各溝21に対応する凸部183が挿入される(図3参照)。これにより、基板2’に対する素子1の3次元方向、すなわち平面方向(平面上の直交する2方向)および厚さ方向の位置決めが適正になされる。基板2’の下面(図3中では上方の面)と素子1の下面とは一致しておらず、後述する半田4の厚さに相当する若干のギャップを有している。このギャップ内に半田4が挿入される。
[3] 次に、基板2’の下面(図3中では上方の面)に導体層(第1導体層)3を形成(接合)する。導体層3の形成方法としては、例えば、金属箔の接合(接着)、金属メッキ等の方法が挙げられる。また、導体層3を構成する材料は、銅、銅系合金、アルミニウム、アルミニウム系合金等の各種金属材料が挙げられる。導体層3の厚さは、特に限定されないが、通常、3〜100μm程度が好ましく、5〜70μm程度がより好ましい。
なお、本発明では、導体層3の形成後、該導体層3に対し所定のパターニングを施して、所望の形状の配線を形成してもよい。
[4] 次に、熱処理を施して、基板2’を熱硬化させ、硬質の基板(硬化後)2を得る。また、この熱処理により、半田ペースト4’が溶融し、素子の端子105が半田(ろう材)4を介して導体層3の所定部位に電気的に接続される(図3参照)。
基板2の構成材料としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、トリアゾール樹脂、ポリシアヌレート樹脂、ポリイソシアヌレート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂等が挙げられる。また、これらの材料は、単独で使用してもよく、複数を混合して使用してもよい。
基板2の厚さは、特に限定されないが、通常、50〜1000μm程度が好ましく、100〜500μm程度がより好ましい。
前記熱処理の条件としては、基板2の構成材料等により適宜決定されるが、通常は、80〜300℃で10〜180分程度が好ましく、120〜260℃で60〜120分程度がより好ましい。
以上の作業が終了したら、治具18を取り外す(図4参照)。これにより、下面側に導体層3が形成された基板2の開口25に素子1がその上面側が開口25から突出するようにして固定され、かつ素子1の端子105と導体層3の所定部位とが導通したものが得られる。
なお、治具18を取り外す際に治具18と基板2との剥離性を向上するために、治具18上に例えば離型処理されたアルミ箔等の離型シートを予め設置しておいてもよい。
[5] 一方、絶縁層6と導体層(第2導体層)5とを接合したものを用意する(図5参照)。この絶縁層6は、導体層5に対する絶縁機能を有する他に、後述する可撓性部175を形成したときにその強度を担うものとなる。また、後に形成される光導波路9の下面側を保護する機能も有する。
絶縁層6としては、例えば、可撓性を有する樹脂製のフィルム(シート材)を用いることができ、その構成材料としては、例えば、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンサルファイド、ポリフェニレンサルフィド、ポリキノリン、ポリノルボルネン、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾイミダゾール、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、トリアゾール樹脂、ポリシアヌレート、ポリイソシアヌレート、ベンゾシクロブテン樹脂等が挙げられる。また、これらの材料は、単独で使用してもよく、複数を混合して使用してもよい。また、絶縁層6は、組成の異なる樹脂材料の層を複数積層した積層体であってもよい。
絶縁層6の厚さは、特に限定されないが、絶縁機能と強度とを考慮して、5〜100μm程度が好ましく、10〜80μm程度がより好ましい。
導体層5は、前述した導体層3と同様のものを用いることができ、その好ましい形成方法、構成材料、厚さ等の条件もそれと同様である。
[6] 絶縁層6に対し所定のパターニングを施す(図6参照)。その方法は特に限定されないが、例えばレーザ光の照射により溝61を形成し、その内側を不要部(除去部)63として除去し、素子1が挿入し得る開口65を形成する(図6、図7参照)。この開口65は、基板の開口25とほぼ等しい形状または開口25を包含する形状をなしている。
また、導体層5に対し所定のパターニングを施して、所望の形状の配線51を形成する。このパターニングは、例えば、エッチングにより行うことができる。
また、このパターニングにより、導体層5の開口65に対応する部位には、配線51の形成と共に除去部53が形成される。この除去部53は、開口65を包含する領域に形成され、除去部53の縁部は開口65の縁部より外側に位置している(図7参照)。これにより、導体層5が素子1と直接接触することが防止され(図9参照)、短絡等の可能性が防止される。
なお、絶縁層6と導体層5の積層、絶縁層6のパターニング、導体層5のパターニングは、上述した順序に限らず、任意の順序で図7に示すものを得ることができる。例えば、予めパターニングされた絶縁層6に導体層5を形成し、該導体層5にパターニングを施して配線51とする方法でもよい。
[7] 接着層7を用意する。この接着層7は、基板2と絶縁層6とを接着するものであり、基板2の溝21および不要部23に対応する形状の開口71と、素子1が挿入し得る開口73とが形成されている(図8参照)。開口73は、基板の開口25とほぼ等しい形状または開口25を包含する形状をなしている。
接着層7としては、シート材(ボンディングシート)を用いることができ、その構成材料としては、例えば、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、シアネート樹脂系接着剤、マレイミド樹脂系接着剤等が挙げられる。特に、酸化防止等のために、フラックス活性を有する材料で構成されているのが好ましい。
なお、本発明では、接着層7としてシート材を用いず、基板2の上面または絶縁層6の下面に塗膜による接着層7を形成してもよい。また、接着層7は、2層以上を積層したものでもよい。
このような接着層7の厚さは、特に限定されないが、0.5〜150μm程度が好ましく、10〜70μm程度がより好ましい。
[8] 前記工程[4]で得られた素子1が搭載された基板2を素子1の発光部101が上方に向くように載置し、その上に接着層7、配線51が形成された絶縁層6および離型フィルム(リリースフィルム)19を順次重ねる(図8参照)。このとき、素子1の開口25からの突出部分が接着層7の開口73および絶縁層6の開口に挿入され、基板2に対する接着層7および絶縁層6の平面方向の位置合わせがなされる。
離型フィルム19は、次工程で加圧する際に、面方向に均一に加圧するために用いられるものであり、そのために離型フィルム19の構成材料としては、緩衝機能(クッション性)を有するものが好ましい。さらに、接合する部位(配線51で構成される導体層5および)に対する埋め込み性および離型性に優れるものが好ましい。
このような離型フィルム19としては、緩衝層と、該緩衝層の下面側に接合され、導体層5に圧着される離型層とを有するものが好ましい。緩衝層の構成材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが挙げられ、離型層の構成材料としては、例えばポリメチルペンテンコポリマーが挙げられる。
[9] 図9中の矢印で示すように、離型フィルム19の上面側から加圧し、基板2と接着層7と配線51付きの絶縁層6とを圧着する。これにより、基板2と配線51付きの絶縁層6とが接着層7を介して接合、一体化される。この圧着作業は、加熱下で行われるのが好ましい。加熱の温度は、接着層7の構成材料等により適宜決定されるが、通常は、80〜200℃が好ましく、120〜180℃がより好ましい。
[10] 離型フィルム19を剥離、除去する。これにより、最下層および最上層にそれぞれ導体層3および導体層5(配線51)を有し、素子1を搭載した基板2が得られる(図10参照)。この場合、図10に示すように、導体層5(配線51)の上面は、素子1の上面とほぼ同一面を形成している、すなわち、導体層5と素子1の上面同士が厚さ方向にほぼ一致している(高低差が例えば10μm以下)のが好ましい。その理由は、次工程で説明する。
導体層5(配線51)の上面と素子1の上面とをほぼ同一面とするには、導体層5の厚さ、絶縁層6の材質(圧着による収縮の度合い)、層数、厚さ、接着層7の材質(圧着による収縮の度合い)、層数、厚さ、加圧条件、加熱条件等の各条件を適宜選択して、圧着工程(工程[9])後の導体層5、絶縁層6および接着層7の合計厚さが素子1の開口25からの突出部分の高さ(厚さ)Hとほぼ等しくなるようにすればよい。
[11] 素子1の上面側の端子103を配線51の所定部位に電気的に接続する。この方法は、金属製のワイヤ8によりワイヤボンディングすることにより行うのが好ましい(図11参照)。電気接続の作業効率がよく、断線等が極めて少なく、信頼性が高いからである。
このワイヤボンディングに代表される電気接続作業に際しては、前述したように導体層5(配線51)の上面と素子1の上面とがほぼ同一面を形成しているため、作業を容易かつ確実に行うことができるとともに、ワイヤ8の両端部に段差(高さの差)を生じることなく接続(結線)することができるので、ワイヤ8の長さをより短くすることができる。
また、ワイヤ8が上方に向かって山形に湾曲突出する場合でも、その高さをできるだけ小さくすることができ、よって、結線部分の小スペース化が図れ、また、断線の防止にも寄与する。さらに、その上に形成される光導波路9を平坦な形状に形成することができるとともに、その厚さをできるだけ薄くすることができる。
[12] 次に、前記工程[11]により得られた素子1が搭載された基板2の上面側、すなわち配線51および素子1の上面上に、光導波路9を形成する。光導波路9は、互いに屈折率が異なるコア部とクラッド部とを有するものであり、以下に述べる複数の工程を経て形成される。以下、その工程を順次説明する。
まず、配線51および素子1の上面上に、クラッド層(下部クラッド層)91を形成する(図12参照)。クラッド層91の形成方法としては、別途製造されたシート材を接合する方法、クラッド材(クラッド部形成用材料)を含む樹脂組成物(ワニス等)を塗布し硬化(固化)させる方法、硬化性を有するモノマー組成物を塗布し硬化(固化)させる方法等、いかなる方法でもよい。
クラッド層91の構成材料としては、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド(混合物)、共重合体、複合体(積層体)など)用いることができる。
これらのうち、特に耐熱性に優れるという点で、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂、またはそれらを含むもの(主とするもの)を用いるのが好ましい。
環状オレフィン系樹脂としては、例えば、不飽和オレフィン誘導体の環化付加重合体、環状オレフィンモノマーの(共)重合体、環状オレフィンモノマーとα−オレフィン類等の共重合可能な他のモノマーとの共重合体、およびこれらの共重合体の水素添加物等が挙げられる。これらの重合体としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体等が挙げられる。これら環状オレフィン系樹脂は、公知の重合法により製造することが可能であり、その重合方法には付加重合法と開環重合法とが挙げられる。このうち、ノルボルネン型モノマーを重合(特に、付加(共)重合)することによって得られた重合体が好ましい。このものは、透明性、可撓性に富むことからも好ましい。ただし、本発明は、なんらこれに限定されるものではない。
前記環状オレフィン系樹脂の付加重合体としては、例えば、(1)ノルボルネン型モノマーを付加(共)重合して得られるノルボルネン型モノマーの付加(共)重合体、(2)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との付加共重合体、(3)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、および必要に応じて他のモノマーとの付加共重合体等が挙げられる。これらの樹脂は、公知のすべての重合方法で得ることができる。
また、前記環状オレフィン系樹脂の開環重合体としては、例えば、(4)ノルボルネン型モノマーの開環(共)重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(5)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(6)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、または他のモノマーとの開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、公知のすべての重合方法で得ることができる。
クラッド層91を塗布法で形成する場合、例えば、スピンコート法、ディッピング法、テーブルコート法、スプレー法、アプリケーター法、カーテンコート法、ダイコート法等の方法が挙げられる。これは、後述するクラッド層97の形成においても同様である。
[13] 次に、クラッド層91上に、コア層93を形成する(図13参照)。コア層93の形成方法としては、例えば、別途製造されたシート材を接合する方法、コア材(コア部形成用材料)を含む樹脂組成物(ワニス等)を塗布し硬化(固化)させる方法、硬化性を有するモノマー組成物を塗布し硬化(固化)させる方法が挙げられる。
コア層93の構成材料としては、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂等が挙げられるが、活性エネルギー光線または電子線の照射により(あるいはさらに加熱することにより)屈折率が変化する材料で構成されているのが好ましい。
このような材料の好ましい例としては、ポリシラン(例:ポリメチルフェニルシラン)、ポリシラザン(例:ペルヒドロポリシラザン)等のシラン系樹脂や、(1)ノルボルネン型モノマーを付加(共)重合して得られるノルボルネン型モノマーの付加(共)重合体、(2)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との付加共重合体、(3)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、および必要に応じて他のモノマーとの付加共重合体、(4)ノルボルネン型モノマーの開環(共)重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(5)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(6)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、または他のモノマーとの開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂等のノルボルネン系樹脂、その他、光硬化反応性モノマーを重合することにより得られるアクリル系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらの中でも特にノルボルネン系樹脂が好ましい。
コア層93を塗布法で形成する場合、例えば、スピンコート法、ディッピング法、テーブルコート法、スプレー法、アプリケーター法、カーテンコート法、ダイコート法等の方法が挙げられる。
[14] 前工程で得られたコア層93に対し、マスク20を用いて活性エネルギー光線または電子線を図14中上方より選択的に照射し、所望の形状のコア部94をパターニングする。コア部94は、平面視で発光部101と重なるような(好ましくは発光部101を包含するような)パターン形状で形成される。
マスク20には、形成すべきコア部94のパターンと等価な開口(窓)201が形成されている(図14参照)。この開口201は、照射する活性エネルギー光線または電子線が透過する透過部を形成するものである。
マスク20は、予め形成(別途形成)されたもの(例えばプレート状のもの)でも、コア層93上に例えば気相成膜法や塗布法により形成されたものでもよい。マスク20として好ましいものの例としては、石英ガラスやPET基材等で作製されたフォトマスク、ステンシルマスク、気相成膜法(蒸着、スパッタリング等)により形成された金属薄膜等が挙げられるが、これらの中でもフォトマスクやステンシルマスクを用いるのが特に好ましい。微細なパターンを精度良く形成することができるとともに、ハンドリングがし易く、生産性の向上に有利であるからである。
また、図14においては、形成すべきコア部94のパターンと等価な開口(窓)201は、光照射部のパターンに沿ってマスクを部分的に除去したものを示したが、前記石英ガラスやPET基材等で作製されたフォトマスクを用いる場合、該フォトマスク上に例えばクロム等の金属による遮蔽材で構成された活性エネルギー光線または電子線の遮蔽部を設けたものを用いることもできる。このマスクでは、遮蔽部以外の部分が前記窓(透過部)となる。
露光に用いる活性エネルギー光線は、可視光、紫外光、赤外光、レーザ光等が挙げられる。また、電子線は、例えば50〜2000KGy程度の照射量で照射することができる。
マスク20の構成材料としては、照射する活性エネルギー光線または電子線により適宜選定される。活性エネルギー光線を照射する場合、その活性エネルギー光線を遮光し得る材料とされ、電子線を照射する場合、電子線を遮断する材料とされる。このような特性を有するものであれば、マスク20の材料自体は、公知のいずれのものも使用することができる。
コア層93において、活性エネルギー光線または電子線が照射された部位は、その屈折率が変化し(コア層93の材料により、屈折率が増大する場合と減少する場合とがある)、活性エネルギー光線または電子線が照射されなかった部位との間で屈折率の差が生じる。図14に示す例では、コア層93の活性エネルギー光線または電子線が照射された部位(図14中点線で示す)がコア部94となり、照射されなかった部位がクラッド部95となる。クラッド部95の屈折率は、クラッド層91および後述するクラッド層97の屈折率とほぼ等しい。
コア部94とクラッド部95との屈折率の差は、特に限定されないが、0.3〜5.5%程度が好ましく、特に0.8〜2.2%程度が好ましい。屈折率の差が前記下限値未満であると光を伝達する効果が低下する場合があり、前記上限値を超える場合は、電子線照射による分解反応が過剰に起こっている可能性が大きく、長期安定性が低下する場合がある(ただし、活性エネルギー光線の照射の場合には、かかる問題は生じない)。
なお、前記屈折率差とは、コア部94の屈折率をA、クラッド部95の屈折率をBとしたとき、次式で表される。
屈折率差(%)=|A/B−1|×100
屈折率差(%)=|A/B−1|×100
本工程において、コア層93における活性エネルギー光線または電子線の照射部位の位置決め、すなわち、最上層にクラッド層91を有する素子1搭載済みの基板2に対するマスク20の位置合わせは、素子1の発光部101および端子103のうちの少なくとも一方を指標として行うのが好ましい。これにより、容易に正確な位置合わせを行うことができ、短い作業時間で高精度のパターニングが可能となる。
この位置合わせは、例えば、CCDカメラにより素子1の発光部101および/または端子103位置を把握し、この位置を基準(指標)にして、素子1搭載済みの基板2に対するマスク20の位置(相対的な位置関係)を決定することにより行う。
位置決め方法の一例についてより詳細に説明すると、マスク20を固定するとともにその上方に素子1を撮像し得るCCDカメラ(図示せず)を固定し、一方、素子1搭載済みの基板2を例えばXYステージまたはロボットにより図14中X方向およびY方向にそれぞれ移動し得るように支持し、CCDカメラで撮像し、把握(記憶)した発光部101の位置に開口201の箇所Aが一致するように素子1搭載済みの基板2を2次元方向(X方向、Y方向および回転(θ)方向)に適宜移動し、固定する。もちろん、素子1搭載済みの基板2側を固定し、マスク20側を移動してもよいし、双方を移動してもよい(例えば、素子1搭載済みの基板2はX方向に移動し、マスク20はY方向に移動する)。
このように、発光部101を基準として位置合わせをする場合、面方向においてマスク20の開口201(コア部94が形成されるべき部分)の所定部位が発光部101と重なるように位置合わせを行うが、端子103を基準として位置合わせを行うこともできる。すなわち、発光部101と端子103との位置関係は素子1に固有のものであり既知であるため、端子103の位置を基準とし、前記と同様にして、マスク20の開口201の所定部位(箇所A)が発光部101と重なるように、素子1搭載済みの基板2をマスク20に対し2次元方向(X方向、Y方向および回転(θ)方向)に相対的に移動して位置合わせを行うことができる。
また、発光部101と端子103の双方(2点)を基準として同様の位置合わせを行うこともできる。この場合には、平面上の2点を特定して位置合わせを行うことができるので、例えば素子1搭載済みの基板2のマスク20に対する回転等のズレも補正することができ、より正確な位置合わせが可能となる。
また、さらに他の1または2点以上を基準点として位置合わせを行ってもよい。基板2に複数の素子1が搭載されている場合、すなわち、例えば発光素子と受光素子が1または2組以上搭載されている場合、1つの素子の発光部(または端子)と他の1つの素子の受光部(または端子)を指標(基準点)として位置合わせを行うことができる。この場合、各基準点はそれぞれ異なる素子上に形成されており、それらは相当距離離間しているため、さらに正確な位置合わせを行うことができる。
ここで、発光部101を基準として位置合わせを行う場合、発光部101全体を基準としても、発光部101の一部(例えば発光部101が複数の発光点を有する場合、それらのうちの所定の発光点)を基準としてもよい。
また、他の方法として、マスク20を用いず、コア層93に対し例えばレーザ光のような指向性の良い活性エネルギー光線(または電子線)を直接照射してコア部94を形成してもよい。この場合でも、照射位置の設定には、前述したような位置合わせの方法、すなわち発光部101および/または端子103を基準として位置合わせを行うことができ、前記と同様の効果を奏する。
また、コア層93に対し活性エネルギー光線または電子線を所定のパターンで照射し、加熱することにより、コア部94を形成してもよい。例えば、コア層93の主材料として前述したノルボルネン系樹脂を用いる場合、この加熱工程を付加することにより、コア層93の構成材料中で重合が促進され、コア部94とクラッド部95との屈折率の差がより大きくなるので好ましい。加熱の温度は、例えば、40〜160℃程度とすることができる。
また、コア部94の形成は、通常のフォトリソグラフィー法により行ってもよい。すなわち、レジスト層を形成し、コア部94のパターンに露光、現像し、現像された部分(凹部)にコア部94を構成する材料を充填してコア部94を形成してもよい。この場合でも、露光の際の光の照射位置の設定には、前述したような位置合わせの方法、すなわち発光部101および/または端子103を基準として位置合わせを行うことができ、前記と同様の効果を奏する。
形成されるコア部94のパターン形状としては、特に限定されず、直線状、湾曲部を有する形状、分岐部または交差部を有する形状、集光部(幅等が減少している部分)または光拡散部(幅等が増大している部分)、あるいはこれらのうちの2以上を組み合わせた形状等、いかなるものでもよい。
なお、上記では、コア層93に対しマスク20を用いて活性エネルギー光線または電子線を所望のパターンで照射し、照射された部分をコア部94とする場合について説明したが、これに限らず、形成すべきクラッド部95と等価な開口(窓)を有するマスクまたは少なくとも形成すべきコア部94と等価な遮蔽部が形成されたマスクを用いて、活性エネルギー光線または電子線を所望のパターンで照射し、照射された部分をクラッド部95とすることによりコア部94(照射されない部分)を形成してもよい。この場合でも、前記と同様の位置合わせ方法により位置合わせを行うことができる。
[15] 以上のようにしてコア層93にコア部94が形成されたら、コア部94の発光部101の真上の位置に、反射面96を形成する(図15参照)。この反射面96は、光導波路の光路、すなわちコア部94の長手方向に対しほぼ45°傾斜している。
反射面96の形成方法としては、切削、レーザ光の照射等によりクラッド層91およびコア層93を部分的に除去する方法が挙げられる。
なお、反射面96の形成に際しても、その位置合わせは、発光部101および/または端子103を基準(指標)として行うことができる。
[16] 絶縁層(可撓性を有する樹脂層)10と導体層11とを接合したものを用意する(図16参照)。この絶縁層10は、導体層11に対する絶縁機能を有する他に、後述する可撓性部175を形成したときにその強度を担うものとなる。また、光導波路9の上面側を保護する機能も有する。
絶縁層10の構成材料、層構成、厚さ等の条件は、前記絶縁層6と同様のものが挙げられる。導体層11も、前述した導体層3、5と同様のものを用いることができ、その好ましい形成方法、構成材料、厚さ等の条件もそれらと同様である。
[17] 導体層11に対し所定のパターニングを施して、所望の形状の配線111を形成する(図17参照)。このパターニングは、例えばエッチングや印刷等の方法により行うことができる。
[18] 配線111が形成された絶縁層10の下面にクラッド層(上部クラッド層)97を形成する(図18参照)。クラッド層97の形成方法としては、別途製造されたシート材を接合する方法、クラッド材(クラッド部形成用材料)を含む樹脂組成物(ワニス等)を塗布し硬化(固化)させる方法、硬化性を有するモノマー組成物を塗布し硬化(固化)させる方法等、いかなる方法でもよい。
クラッド層97の構成材料としては、前記クラッド層91で挙げたものと同様のものが挙げられ、それらのうちの好ましい材料についても同様である。
[19] 上面に導体層13が形成(接合)された硬化済みの基板(硬質の樹脂層)12を用意する(図19参照)。導体層13は、前述した導体層3、5と同様のものを用いることができ、その好ましい形成方法、構成材料、厚さ等の条件もそれらと同様である。基板12には、溝121、121が形成されおり、溝121、121間の部位は、後に除去される不要部(除去部)123を構成する。
なお、基板12は、硬化済のものでも未硬化のものでもよいが、後者の場合、図20に示す接合工程までの間に、加熱により硬化させておく。
[20] 接着層14を用意する。この接着層14は、基板12と絶縁層10とを接着するものであり、基板12の溝121および不要部123に対応する形状の開口141が形成されている(図19参照)。
接着層14の形態、構成材料、厚さ等は、前記接着層7と同様のものが挙げられる。
接着層14の形態、構成材料、厚さ等は、前記接着層7と同様のものが挙げられる。
[21] 図19に示すように、素子1搭載済みの基板2のコア層93上に、前記工程[18]で得られたクラッド層97、配線111および絶縁層10の積層体を重ね、さらにその上に接着層14を重ね、さらにその上に基板12および導体層13の積層体を重ねる。このとき、基板2の溝21および不要部23と、接着層14の開口141と、基板12の溝121および不要部123とが面方向で一致するように位置合わせを行う。
[22] 重ねられた素子1搭載済みの基板2と、クラッド層97、配線111および絶縁層10の積層体と、接着層14と、基板12および導体層13の積層体とに、図20中の矢印で示すように、導体層13の上面側から加圧し、これらを圧着する。この圧着作業は、加熱下で行われるのが好ましい。加熱の温度は、コア層93、クラッド層97、接着層14の構成材料等により適宜決定されるが、通常は、80〜200℃が好ましく、120〜180℃がより好ましい。
以上のような圧着作業により、接合体17’が得られる。すなわち、コア層93とクラッド層97とが接合されて、クラッド層91、97間にコア層93が介挿された光導波路9が得られ、また、接着層14を介して絶縁層10と基板12とが接合された上部補強部が形成される。
この接合体17’では、光導波路9および素子1は、いずれも、硬質の基板2、12間に位置し、表面に露出せず、接合体17’に内蔵された構成となっている(図20〜図22参照)。従って、接合体全体の厚さを薄くすることができるとともに、表面に露出することによる破損も防止され、電子部品の信頼性の向上に寄与する。
[23] 次に、接合体17’の所定箇所に、ビアホール15を形成する(図21参照)。図示の例では、ビアホール15は、配線51と導体層3(後述する配線33)とを電気的に接続するためのものである。
ビアホール15の形成方法としては、例えば、ドリルによる穿設、レーザ光の照射が挙げられる。
ビアホール15の形成位置、形成パターン、形成方法等は、特に限定されない。例えば、光導波路9を貫通するビアホールを設けてもよいし、接合体17’全体を貫通するビアホールを設けてもよい。
[24] 次に、接合体17’の両面にそれぞれ形成されている導体層3および13に対し、それぞれ、所定のパターニングを施して、所望の形状の配線31および131を形成する(図22参照)。このとき、端子105に接続している配線31とは分離(絶縁)された配線33を形成する。
なお、この導体層3、13へのパターニングは、前記導体層5、11へのパターニングと同様の方法により行うことができる。
また、このパターニングにより、導体層3および13の不要部23および123を支持していた部分が除去され、その結果、不要部23および123は分離され、除去される。
[25] また、ビアホール15内に金属材料16を充填する。これにより、配線51と配線33の所定部同士が電気的に接続される(図22参照)。金属材料16の充填方法は、特に限定されず、例えば、金属メッキ、金属ペーストやナノメタルインクの充填および加熱等の方法により行うことができる。
以上のようにして、光導波路形成基板17が完成する。光導波路形成基板17は、面方向に見て、硬質の基板2および12が残存している硬質部(リジッド部)171、173と、それらの間に位置する可撓性部(フレキシブル部)175とを有している。可撓性部175は、硬質基板の一部である不要部23および123が除去され、光導波路9および配線51、111が絶縁層6、10間に挟まれた構成の積層構造体となっており、これにより、この部分は可撓性を有し、湾曲変形が可能となる。
この場合、硬質部171および173における光導波路9はもちろんのこと、可撓性部175における光導波路9においても、その両面が絶縁層6および10により保護されているため、損傷、変質、劣化等が防止される。
図示の実施形態では、素子1の両端子103、105への通電(発光部101の点灯)を、光導波路形成基板17の下面にそれぞれ並んで位置する配線31、33間への通電により行うことができる。
素子1の端子103、105間へ通電がなされると、発光部101が点灯し、図22中上方へ向かって発せられた光は反射面96で反射されて90°屈曲し、光導波路9のコア部94に入り、該コア部94に沿って進む。
図示の光導波路形成基板17において、光導波路9は、硬質部171、173と可撓性部175との双方にまたがって形成されており、しかも、そのほとんどの箇所が、光導波路形成基板17の内部に形成されている。そのため、光導波路9は、耐久性、特性の安定性に優れ、電子部品の信頼性向上に寄与する。特に、可撓性部175が湾曲変形した場合でも、光導波路9は損傷することはなく、導光特性に悪影響を及ぼすこともない。
また、素子1の厚さは、光導波路形成基板17の硬質部171の厚さより薄く、該硬質部171の内部に位置しており(内蔵されており)、表面に露出していない。これにより、素子1は、損傷や酸化劣化等から保護され、電子部品の信頼性向上に寄与する。
なお、本発明において、得られた光導波路形成基板の構造、層構成、可撓性部の有無や形状、配置等は、図示のものに限定されないことは言うまでもない。例えば、硬質の基板としては、上方の基板12を有さず、基板2のみ、特に下方の不要部23が除去された基板2のみを有する構造のものでもよい。さらに、可撓性部が2箇所以上形成されたものや、比較的広域に形成されたものでもよい。
また、前述の実施形態において、素子1としては、発光素子を代表例として説明したが、受光部を有する受光素子であってもよい。この場合には、前記発光部101に代えて、コア部94により形成される導光路を受光部へ導く構成とされ、また、コア部形成の位置合わせを当該受光部を指標として行うことができ、それによる効果も前記と同様である。
また、光導波路形成基板は、発光素子と受光素子の双方を少なくとも1組搭載するものでもよく、発光素子と受光素子の少なくとも一方(好ましくは双方)が上述した要件を満たすものであればよい。
以上、本発明を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各工程のうちの一部が省略されていてもよく、あるいは、各工程の前後に任意の工程が付加されていてもよい。
1 素子(発光素子または受光素子)
101 発光部(受光部)
103 端子
105 端子
2’ 基板(未硬化)
2 基板(硬化後)
21 溝
23 不要部(除去部)
25 開口
3 導体層(第1導体層)
31 配線
33 配線
4’ 半田ペースト
4 半田
5 導体層(第2導体層)
51 配線
53 除去部
6 絶縁層
61 溝
63 不要部(除去部)
65 開口
7 接着層
71 開口
73 開口
8 ワイヤ
9 光導波路
91 クラッド層
93 コア層
94 コア部
95 クラッド部
96 反射面
97 クラッド層
10 絶縁層
11 導体層
111 配線
12 基板
121 溝
123 不要部(除去部)
13 導体層
131 配線
14 接着層
141 開口
15 ビアホール
16 金属材料
17’ 接合体
17 光導波路形成基板
171 硬質部(リジッド部)
173 硬質部(リジッド部)
175 可撓性部(フレキシブル部)
18 治具
180 基板当て付け面
181 凹部
183 凸部
19 離型フィルム
20 マスク
201 開口
101 発光部(受光部)
103 端子
105 端子
2’ 基板(未硬化)
2 基板(硬化後)
21 溝
23 不要部(除去部)
25 開口
3 導体層(第1導体層)
31 配線
33 配線
4’ 半田ペースト
4 半田
5 導体層(第2導体層)
51 配線
53 除去部
6 絶縁層
61 溝
63 不要部(除去部)
65 開口
7 接着層
71 開口
73 開口
8 ワイヤ
9 光導波路
91 クラッド層
93 コア層
94 コア部
95 クラッド部
96 反射面
97 クラッド層
10 絶縁層
11 導体層
111 配線
12 基板
121 溝
123 不要部(除去部)
13 導体層
131 配線
14 接着層
141 開口
15 ビアホール
16 金属材料
17’ 接合体
17 光導波路形成基板
171 硬質部(リジッド部)
173 硬質部(リジッド部)
175 可撓性部(フレキシブル部)
18 治具
180 基板当て付け面
181 凹部
183 凸部
19 離型フィルム
20 マスク
201 開口
Claims (28)
- 上面側に発光部を有する素子または上面側に発光部と端子とを有する素子が搭載された基板の前記上面側に光導波路を形成してなる光導波路形成基板の製造方法であって、
前記基板に前記素子を搭載する工程と、
前記素子が搭載された基板の上面側に、互いに屈折率が異なるコア部とクラッド部とを有する光導波路を形成する工程とを有し、
前記光導波路の形成工程において、前記コア部は、平面視で前記発光部と重なるようなパターン形状で形成され、その際、前記発光部および/または前記端子をコア部形成の位置合わせの指標として用いることを特徴とする光導波路形成基板の製造方法。 - 上面側に受光部と端子とを有する素子が搭載された基板の前記上面側に光導波路を形成してなる光導波路形成基板の製造方法であって、
前記基板に前記素子を搭載する工程と、
前記素子が搭載された基板の上面側に、互いに屈折率が異なるコア部とクラッド部とを有する光導波路を形成する工程とを有し、
前記光導波路の形成工程において、前記コア部は、平面視で前記受光部と重なるようなパターン形状で形成され、その際、前記受光部および/または前記端子をコア部形成の位置合わせの指標として用いることを特徴とする光導波路形成基板の製造方法。 - 前記基板に素子を搭載する工程は、開口が設けられた基板の前記開口に、前記素子をその上面側が前記開口から突出するように挿入する工程を有する請求項1または2に記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記開口への前記素子の挿入は、それらの厚さ方向の位置合わせが可能な治具を用いて行われる請求項3に記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記基板に素子を搭載する工程は、さらに、前記基板の下面側に第1導体層を形成するとともに、前記素子の下面側に設けられた端子を前記第1導体層の所定部位に電気的に接続する工程を有する請求項3または4に記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記基板に素子を搭載する工程は、さらに、前記基板の上面側の前記素子を除く部分に少なくとも1層の中間層を介して第2導体層を形成する工程と、前記素子の上面側に設けられた端子を前記第2導体層の所定部位に電気的に接続する工程とを有する請求項5に記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記第2導体層を形成する工程は、前記中間層の最上層上に形成された第2導体層に離型フィルムを接合し加圧して、前記中間層と前記基板とを圧着することにより行われる請求項6に記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記中間層を構成する各層は、前記素子が挿入される開口を有するものである請求項6または7に記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記中間層は、絶縁層を含む請求項6ないし8のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記中間層は、絶縁層と接着層とを含む請求項6ないし8のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記第2導体層の形成は、その上面が前記素子の上面とほぼ同一面を形成するように行われる請求項6ないし10のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記素子の上面側の端子と前記第2導体層との電気的接続は、ワイヤボンディングにより行われる請求項6ないし11のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記基板に素子を搭載する工程は、未硬化の基板を熱硬化させて前記基板とする工程を有する請求項1ないし12のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記光導波路の形成工程は、前記コア部の形成工程として、コア層を形成し、次いで前記コア層に活性エネルギー光線または電子線を選択的に照射して所望の形状のコア部をパターニングする工程を有し、
前記位置合わせは、前記活性エネルギー光線または電子線の照射部位を定めるために行われる請求項1ないし13のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。 - 前記光導波路の形成工程は、前記コア部の形成工程として、コア層を形成し、次いで前記コア層に活性エネルギー光線または電子線を選択的に照射するとともに加熱して所望の形状のコア部をパターニングする工程を有し、
前記位置合わせは、前記活性エネルギー光線または電子線の照射部位を定めるために行われる請求項1ないし13のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。 - 前記コア層に対する活性エネルギー光線または電子線の選択的な照射は、活性エネルギー光線または電子線の透過部を有するマスクを用いて行われ、
前記位置合わせは、前記コア層に対するマスクの位置を定めることにより行われる請求項14または15に記載の光導波路形成基板の製造方法。 - 前記位置合わせは、前記素子を撮像して素子上の指標の位置を把握し、前記マスクの所定箇所が前記指標の位置に一致するように前記素子が搭載された基板を前記マスクに対し2次元方向に相対的に移動することにより行われる請求項16に記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記コア層は、活性エネルギー光線または電子線の照射により、またはさらに加熱することにより屈折率が変化する材料で構成されている請求項14ないし17のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記コア層は、環状オレフィン系樹脂を含む樹脂組成物で構成されている請求項14ないし18のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記環状オレフィン系樹脂は、ノルボルネン系樹脂を主とするものである請求項19に記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記光導波路の形成工程は、前記光導波路の前記発光部または受光部に対応する部位に、前記光導波路の光路に対し傾斜する反射面を形成する工程を有する請求項1ないし20のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記光導波路を形成後、その上面側に少なくとも1層の他の層を接合する工程を有する請求項1ないし21のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記他の層は、可撓性を有する樹脂層および硬質の樹脂層のうちの少なくとも一方を含む請求項22に記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 前記基板の一部を除去し、前記光導波路を含む可撓性部を形成する工程を有する請求項1ないし23のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法。
- 請求項1ないし24のいずれかに記載の光導波路形成基板の製造方法により得られたことを特徴とする光導波路形成基板。
- 面方向に硬質部と可撓性部とが隣接して設けられている請求項25に記載の光導波路形成基板。
- 前記素子は、前記硬質部の内部に内蔵されている請求項26に記載の光導波路形成基板。
- 前記光導波路は、前記硬質部および前記可撓性部のそれぞれにおいてその内部に形成されている請求項26または27に記載の光導波路形成基板。
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