JP2001154050A - フレキシブル光導波路の製造方法 - Google Patents

フレキシブル光導波路の製造方法

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JP2001154050A
JP2001154050A JP33745999A JP33745999A JP2001154050A JP 2001154050 A JP2001154050 A JP 2001154050A JP 33745999 A JP33745999 A JP 33745999A JP 33745999 A JP33745999 A JP 33745999A JP 2001154050 A JP2001154050 A JP 2001154050A
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JP
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core
optical waveguide
photosensitive resin
surface side
resin film
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JP33745999A
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English (en)
Inventor
Kikuo Shishido
紀久雄 宍戸
Sho Fujimaki
升 藤巻
Masahiko Suzuki
正彦 鈴木
Mitsuro Mita
充郎 見田
Shinko Kamikawa
真弘 上川
Kiminori Maeno
仁典 前野
Hiroo Miyamoto
裕生 宮本
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Oki Electric Industry Co Ltd
Oki Printed Circuits Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Oki Printed Circuits Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大面積の光導波路の作製を可能とする。 【解決手段】 コア18a,18b、上部クラッド層20
及び下部クラッド層22に高分子材料を用いたフレキシ
ブル光導波路の製造方法において、コアの鋳型12a,
12b,12cを作製してコアを形成する工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】光インターコネクトに用いる
フレキシブル光導波路の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ICや抵抗など電気部品を搭載し
たプリント基板は、専ら電気部品のみを搭載したもので
あり、これら電気部品間の信号のやりとりは電気配線に
より行われてきた。又、これらのプリント基板を複数並
べてプリント基板間で信号を授受する場合もフレキシブ
ルな電気ケーブルなどの電気配線が用いられてきた。
【0003】最近では、このようなプリント基板に、電
気部品のみならず光部品も同じ基板上に混載されること
も多くなり、これら電気部品、光部品を混載したプリン
ト基板内では電気配線とともに光配線により信号の授受
を行うようになっている。さらに、これらの電気部品、
光部品混載プリント基板を複数並べて信号を授受する場
合、プリント基板間を光ファイバなどを用いて光信号を
授受する方法が用いられるようになってきている。
【0004】このような光による信号の授受を行うこと
により、電気配線のみの場合より時間的な遅延が小さ
く、高速の信号処理が可能となり、また電気配線で問題
となる電気ノイズの影響を受けないなどの利点が得られ
る。このため、光を用いた信号の授受は、光インターコ
ネクトと呼ばれ、今後ますます多用され、その性能や信
頼性のみならず、低コスト化が重要になってきている。
【0005】従来、この種の光インターコネクト用の光
導波路部品として、高分子を用い、フレキシビリティを
持った高分子フレキシブル光導波路について、文献「特
開平8−304650」号公報に開示されるものがあっ
た。
【0006】上記文献に開示された従来の高分子フレキ
シブル光導波路の製造方法について図8(A)から
(E)及び図9(A)から(D)に示す製造工程図を用
いて説明する。なお、これら図8,図9では要部を示し
た図としている。
【0007】先ず、図8(A)に示すように、Si基板
1000の上面側に、スパッタ法により数十nm〜数百
nmの厚さの銅(Cu)薄膜1002を形成する。
【0008】次に、図8(B)に示すように、Cu薄膜
1002の上面側に光導波路材料として高分子光導波路
材料を用いて、下部クラッド層1004を形成する。
【0009】次に、図8(C)に示すように、下部クラ
ッド層1004の上面側に、同様の高分子光導波路材料
を用いて、コア1006を形成する。このコア1006
の屈折率は前述の下部クラッド層1004及び後述する
上部クラッド層の屈折率より高くなるように形成してい
る。
【0010】次に、図8(D)に示すように、コア10
06の上面側にレジスト1008を塗布する。
【0011】次に、図8(E)に示すように、フォトリ
ソグラフィ及び現像を行って、後述するコアのパターン
に対応したレジストパターン1008a,1008b及
び1008cを形成する。
【0012】次に、図9(A)に示すように、酸素(O
2)ガスを用いたリアクティブ・イオン・エッチング
(以下、RIEとも呼ぶ)によるパターニングを行っ
て、コア1006a,1006b及び1006cを形成
する。
【0013】次に、図9(B)に示すように、コア10
06a,1006b及び1006c上のレジストパター
ン1008a,1008b及び1008cを除去する。
【0014】次に、図9(C)に示すように、下部クラ
ッド層1004が露出した部分とコア1006a,10
06b及び1006cとを被覆するように、高分子光導
波路材料を用いて、上部クラッド層1010を形成す
る。これによりCu薄膜上に高分子光導波路材料の光導
波路部1012を含んだ光導波路チップが形成される。
【0015】次に、図9(D)に示すように、上述のよ
うにして得られた光導波路チップを塩酸(HCl)水溶
液または水酸化カリウム(KOH)水溶液に浸漬して、
Cu薄膜1002の表面を溶かすことにより、Si基板
1000から光導波路部1012を分離する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
Cu薄膜をスパッタ法により形成する工程とRIEの工
程とは真空プロセスであり、真空装置を必要とする。通
常の真空装置では、真空チャンバーの大きさに限度があ
る。また、スパッタ法やRIEでは基板が大きくなるに
従い、基板の中央部と、エッジ部とで膜厚や、エッチン
グ量が変わってくる。従って、面積の大きいものを均質
に加工するのは難しいと一般的に考えられている。均質
にするには、基板の大きさに対して相対的にチャンバを
大きくすればよいが、上述したようにチャンバーの大き
さには限度がある。このような、基板上のCu薄膜の膜
厚やRIEの加工精度の面内の分布の点から、処理でき
る基板の大きさには限度があり、数十cm角といった大
きさの光導波路を作製するのが困難であるという問題が
あった。また、真空装置は、高価であり、真空にするの
に時間がかかるという問題もあった。
【0017】そこで、従来技術におけるCu薄膜をスパ
ッタ法により形成する工程や、RIEの工程を省くこと
で、真空プロセスを減らし、かつ、より大面積の光導波
路の作製が可能となる、光導波路の製造方法の出現が求
められていた。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明のフレキシブル
光導波路の製造方法は、コア、上部クラッド層及び下部
クラッド層に高分子材料を用いたフレキシブル光導波路
の製造方法において、コアの鋳型を作製してコアを形成
する工程を含んでいる。
【0019】この製造方法を用いれば、真空プロセスを
減らしているため生産性が向上し、同時に高価な真空装
置をなるべく用いないため低コスト化が可能となる。
【0020】また、この発明の鋳型を作製するに当た
り、好ましくは、転写シートを用意して、その転写シー
トの上面側に感光性樹脂膜を形成する工程を含んでいる
のが良い。
【0021】また、この発明の鋳型は、転写シートを用
意して、その転写シートの上面側に感光性樹脂膜を形成
し、その後、その感光性樹脂膜を、露光マスクを用い
て、露光・現像することによって、形成する。次に、コ
アは、コアの鋳型にコア材料を流し込んだ後、コア材料
を焼成することによって、形成する。次に、上部クラッ
ド層は、露光・現像済みの残存した感光性樹脂膜部分を
除去した後、コアを含む転写シートの上面側を被覆する
ように、形成する。さらに、下部クラッド層は、転写シ
ートを剥離した後、コア及び上部クラッド層の下面側を
被覆するように、形成すると良い。
【0022】この製造方法を用いれば、コアの鋳型にコ
ア材料を流し込み、次に、上部クラッド層、下部クラッ
ド層を形成することによって、真空プロセスを含まず、
容易にフレキシブル光導波路を作製することができる。
【0023】また、この発明の鋳型は、転写シートを用
意して、その転写シートの上面側に感光性樹脂膜を設
け、その後、感光性樹脂膜をレーザ・アブレーション法
で処理することによって、形成する。次に、コアは、鋳
型にコア材料を流し込んだ後、コア材料を焼成すること
によって、形成する。次に、上部クラッド層は、残存し
た感光性樹脂膜部分を除去した後、コアを含む転写シー
トの上面側を被覆するように、形成する。さらに、下部
クラッド層は、転写シートを剥離した後、コア及び上部
クラッド層の下面側を被覆するように、形成すると良
い。
【0024】このような製造方法によれば、露光マスク
を作製する必要がなく、露光・現像も必要なく、簡便に
光導波路を作製することができる。
【0025】また、この発明のコアの鋳型を作製するに
当たり、ポリイミドシートを用意し、ポリイミドシート
の上面側にCu薄膜を形成し、そのCu薄膜の上面側に
感光性樹脂膜を形成する工程を含んでいるのが良い。
【0026】また、この発明の実施に当たり、ポリイミ
ドシートを剥離する際に、酸又はアルカリの溶液に浸漬
させることによって、ポリイミドシートを剥離する工程
を含むと良い。
【0027】また、この発明の鋳型は、転写シートとし
てポリイミドシートを用意して、ポリイミドシートの上
面側にCu薄膜を形成し、そのCu薄膜の上面側に感光
性樹脂膜を形成し、その後、感光性樹脂膜を、露光マス
クを用いて露光・現像して形成する。次に、コアは、鋳
型にコア材料を流し込んだ後、コア材料を焼成すること
によって、形成する。次に、上部クラッド層は、露光・
現像済みの残存した感光性樹脂膜部分を除去した後、コ
アを含む、ポリイミドシートの上面側を被覆するよう
に、形成する。さらに、下部クラッド層は、ポリイミド
シートを剥離した後、コア及び上部クラッド層の下面側
を被覆するように、形成するのが良い。
【0028】また、この発明の鋳型は、転写シートとし
てポリイミドシートを用意して、ポリイミドシートの上
面側にCu薄膜を形成し、そのCu薄膜の上面側に感光
性樹脂膜を形成し、その後、感光性樹脂膜をレーザ・ア
ブレーション法で処理することによって、形成する。次
に、コアは、鋳型にコア材料を流し込んだ後、コア材料
を焼成することによって形成する。次に、上部クラッド
層は、残存した感光性樹脂膜を除去した後、コアを含
む、ポリイミドシートの上面側を被覆するように形成す
る。さらに、下部クラッド層は、ポリイミドシートを剥
離した後、コア及び上部クラッド層の下面側を被覆する
ように形成するのがよい。
【0029】このような製造方法を用いれば、転写シー
トを除去する際、アルカリ又は酸性水溶液に浸漬するこ
とによって、容易かつ完全に転写シートを除去すること
ができる。
【0030】また、この発明の実施に当たり、基板の上
面側に下部クラッド層を形成する工程と、下部クラッド
層の上面側に感光性樹脂膜を形成する工程と、感光性樹
脂膜を露光・現像して、下部クラッド層の上面側を部分
的に露出する溝を有する、コアの鋳型を形成する工程
と、この鋳型の溝にコア材料を流し込む工程と、このコ
ア材料を、感光性樹脂膜の耐熱温度で仮焼成する工程
と、感光性樹脂膜を除去する工程と、仮焼成した前記コ
ア材料を、焼成するのに必要な温度で、焼成して、コア
を形成する工程と、コアを含む下部クラッド層の上面側
を被覆するように上部クラッド層を形成する工程とを含
んでいると良い。
【0031】また、この発明の実施に当たり、基板の上
面側に下部クラッド層を形成する工程と、下部クラッド
層の上面側に感光性樹脂膜を形成する工程と、感光性樹
脂膜をレーザ・アブレーション法で処理することによっ
てパターニングを行った後、下部クラッド層の上面側を
部分的に露出する溝を有する、コアの鋳型を形成する工
程と、その鋳型にコア材料を流し込む工程と、このコア
材料を、感光性樹脂膜の耐熱温度で仮焼成する工程と、
感光性樹脂膜を除去する工程と、仮焼成した前記コア材
料を、焼成するのに必要な温度で、焼成する工程と、コ
アを含む下部クラッド層の上面側を被覆するように、上
部クラッド層を形成する工程とを含んでいると良い。
【0032】この製造方法によれば、焼成温度の高い高
分子材料を用いた場合でも、感光性樹脂膜等を仮焼成す
るだけなので、感光性樹脂膜等の耐熱性の問題を回避で
きる。
【0033】以上のような、製造方法によれば、Cu薄
膜の形成や、RIE等の真空装置を用いたプロセスが不
要となるため、より大面積のフレキシブル光導波路の作
製が可能になる。さらに、高価な真空装置を用いないた
め、低コスト化も期待できる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
実施の形態につき説明する。なお、図はこの発明が理解
できる程度に、形状、大きさ及び配置関係を概略的に示
しているに過ぎない。また、以下に記載される数値等の
条件や材料等は単なる一例に過ぎない。よって、この発
明は、この実施の形態に何ら限定されることがない。
【0035】(第1の実施の形態)図1を参照して、第
1の実施の形態におけるフレキシブル光導波路の製造方
法について説明する。
【0036】図1(A)〜図1(H)は、第1の実施の
形態におけるフレキシブル光導波路の製造工程図であ
る。また、図2は、フレキシブル光導波路を上から見た
平面図である。図1は、図2中のA−Aで切ったときの
断面の方向から見た図である。
【0037】まず、図1(A)に示すように、転写シー
ト10の上面側に、感光性樹脂膜としてドライフィルム
12をラミネートして形成する。ここでは、転写シート
として例えば、ポリイミドのシート(宇部興産社製ユー
ピレックスS)を用いた。ドライフィルムとしては、例
えば、旭化成工業社製AQ−5036を用いることがで
きる。また、ラミネート済みの転写シートは、変形を抑
制するために金枠により固定しておくと良い。
【0038】次に、図1(B)に示すように、コアのパ
ターンに相当する開口パターンを有した露光マスク14
を用いて、ドライフィルム12を露光して、潜像を形成
した。
【0039】次に、図1(C)に示すように、前工程で
露光した潜像を現像することにより、ドライフィルム1
2に開口部16a及び16bを持つ、コアの鋳型12
a,12b及び12cを形成した。図2におけるA−A
で切った断面側から見て、上記開口部16a及び16b
の横方向の幅は50μm、深さは50μmとした。
【0040】次に、図1(D)に示すように、コア材料
を溶媒に溶かしたものを、開口部16a及び16bに流
し込む。次に、全体を130℃に加熱して、前工程で流
し込んだコア材料を溶かした溶媒を蒸発させて焼成し
た。これを3回繰り返し行い、厚みが50μmを少し越
える程度の厚みとし、表面を研磨して、開口部16a及
び16bにコア18a及び18bを形成した。
【0041】ここでは、コア材料として、ポリメチルメ
タクリレート(以下PMMAと略す)を用い、溶媒とし
てメチルセルソルブアセテートを用いた。
【0042】ここで、PMMAのガラス転移温度Tgは
約100℃であり、耐熱温度約150℃のドライフィル
ムや転写シートで作製した鋳型は変形することなく焼成
が可能であった。
【0043】また、コア18aと18bとの距離は、2
50μmとした。
【0044】次に、図1(E)に示すように、コアの鋳
型12a,12b及び12cをアルカリ溶液、ここで
は、例えば3%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して、転
写シート10より除去した。
【0045】次に、図1(F)に示すように、コア18
a及び18bを含み、転写シート10の露出した部分の
上面側を被覆するように、又、コア18a及び18bの
上面からの厚さが30μmとなるように、上部クラッド
層材料をスクリーン印刷により塗布し、120℃で焼成
して、上部クラッド層20を形成した。これにより、コ
ア18a及び18bは上部クラッド層20に埋まった状
態となり、この後、転写シート10を除去しても、コア
18a及び18bと上部クラッド層20とが剥離するこ
とはない。ここでは、上部クラッド層20として、PM
MAの一部をフッ素化して、コアの屈折率よりも屈折率
が低いフッ素化PMMA(F−PMMA)を用いた。
【0046】次に、図1(G)に示すように、転写シー
ト10をめくるように剥離した。転写シート10の剥離
により、コア18a及び18bの下面と、上部クラッド
層20の下面とが露出した状態となる。
【0047】最後に、図1(H)に示すように、コア1
8a及び18bの下面と、上部クラッド層20の下面と
が露出した部分を被覆するように、また、コアの下面か
ら30μmの厚さとなるように、下部クラッド層材料を
スクリーン印刷により塗布し、120℃で焼成して、下
部クラッド層22を形成した。なお、下部クラッド層材
料としては、上部クラッド層材料と同一のものを用い
た。
【0048】また、感光性樹脂膜として、発明の実施に
ふさわしい感光性インクがあれば、ドライフィルムの代
わりに感光性インクを用いても良い。感光性インクを用
いる際は、スピンコートやスクリーン印刷にて塗布する
のがよい。さらに、感光性インクは、有機溶媒にて簡易
に除去することができ、また、焼成時に感光性樹脂膜が
剥離するという可能性も回避できる。
【0049】(第2の実施の形態)図3を参照して、フ
レキシブル光導波路の製造方法について説明する。
【0050】図3(A)〜図3(G)は、第2の実施の
形態におけるフレキシブル光導波路の製造工程図であ
る。図3は、図2中のA−Aで切ったときの断面の方向
から見た図である。図2中の符号において、18a,1
8bはそれぞれ図3中の36a,36bに、20は図3
中の38に対応するものである。
【0051】まず、図3(A)に示すように、転写シー
ト30の上面側に、感光性樹脂膜としてドライフィルム
32をラミネートする。ここでは、転写シートとして例
えば、ポリイミドのシート(宇部興産社製ユーピレック
スS)を用いた。また、ドライフィルムとして、例え
ば、旭化成工業社製AQ−5036を用いた。ドライフ
ィルムの大きさは、200mm角とした。ラミネート済
みの転写シートは、変形を抑制するため、金枠により固
定しておくと良い。
【0052】次に、図3(B)に示すように、ドライフ
ィルム32を、レーザー・アブレーション法を用いて、
レーザ照射によりパターニングして、開口部34a及び
34bを持つ、コアの鋳型32a,32b及び32cを
形成した。図2におけるA−Aで切った断面から見て、
上記開口部34a及び34bの横方向の幅は50μm、
深さは50μmとした。
【0053】次に、図3(C)に示すように、コア材料
を溶媒に溶かしたものを、開口部34a及び34bに流
し込む。次に、全体を130℃に加熱して、前工程で流
し込んだコア材料を溶かした溶媒を蒸発させて焼成し
た。これを3回繰り返し行い、厚みが50μmを少し越
える程度の厚みとし、表面を研磨して、コア36a及び
36bを形成した。
【0054】ここでは、コア材料として、PMMAを用
い、溶媒としてメチルセルソルブアセテートを用いた。
【0055】ここで、PMMAのガラス転移温度Tgは
約100℃であり、耐熱温度約150℃のドライフィル
ムや転写シートで作製した鋳型は変形することなく焼成
が可能であった。
【0056】また、コア36aと36bとの距離は、2
50μmとした。
【0057】次に、図3(D)に示すように、鋳型32
a,32b及び32cをアルカリ溶液、ここでは、例え
ば3%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して、転写シート
30から除去した。
【0058】次に、図3(E)に示すように、コア36
a及び36bを含む、転写シート30露出した部分の上
面側を被覆するように、又、コア36a及び36bの上
面からの厚さが30μmとなるように、上部クラッド層
材料をスクリーン印刷により塗布し、120℃で焼成し
て、上部クラッド層38を形成した。これにより、コア
36a及び36bは上部クラッド層38に埋まった状態
となり、この後、転写シートを除去しても、コア36a
及び36bと上部クラッド層38とが剥離することはな
い。ここでは、上部クラッド層材料として、PMMAの
一部をフッ素化して、コアの屈折率よりも屈折率が低い
フッ素化PMMA(F−PMMA)を用いた。
【0059】次に、図3(F)に示すように、転写シー
ト30をはがすように剥離した。転写シート30の剥離
により、コア36a及び36bの下面と、上部クラッド
層38の下面とが露出した状態となる。
【0060】最後に、図3(G)に示すように、コア3
6a及び36bの下面と、上部クラッド層38の下面の
露出した部分とを被覆するように、また、コア36a及
び36bの下面から30μmの厚さとなるように、下部
クラッド層材料をスクリーン印刷により塗布し、120
℃で焼成して、下部クラッド層40を形成した。なお、
下部クラッド層材料としては、上部クラッド層材料と同
一のものを用いた。
【0061】また、第1の実施の形態と同様に、ドライ
フィルムの代わりに感光性インクを用いても良い。
【0062】(第3の実施の形態)第3の実施の形態に
ついて、図4を用いて説明する。図4は、図2中のA−
Aで切ったときの断面の方向から見た図である。図2中
の符号において、18a,18bはそれぞれ図4中の6
0a,60bに、20は図4中の62に対応するもので
ある。
【0063】図4(A)に示すように、転写シート50
の上面側にCu薄膜52を形成し、Cu薄膜52の上面
側に、感光性樹脂膜としてドライフィルム54をラミネ
ートした。ここでは、転写シートとしてのポリイミドシ
ートの上面側にCu薄膜があらかじめ形成してある、例
えば宇部興産社製のユピセルNを用いた。また、ラミネ
ート済みの転写シートは、変形を抑制するため、金枠に
固定するのが良い。
【0064】次に、図4(B)に示すように、ドライフ
ィルム54に、コアのパターンに相当する開口パターン
を有した露光マスク56を用いて露光して、潜像を形成
した。
【0065】次に、図4(C)に示すように、ドライフ
ィルム54を前工程で露光した潜像を現像することによ
り、開口部58a及び58bを持つ、コアの鋳型54
a,54b及び54cを形成した。図2におけるA−A
で切った断面から見て、上記開口部58a及び58bの
横方向の幅は50μm、深さは50μmとした。
【0066】次に、図4(D)に示すように、コア材料
を溶媒に溶かしたものを、開口部58a及び58bに流
し込む。全体を130℃に加熱して、前工程で流し込ん
だコア材料を溶かした溶媒を蒸発させて焼成した。これ
を3回繰り返し行い、厚みが50μmを少し越える程度
の厚みとし、表面を研磨して、開口部58a及び58b
にコア60a及び60bを形成した。
【0067】ここでは、コア材料として、PMMAを用
い、溶媒としてメチルセルソルブアセテートを用いた。
【0068】ここで、PMMAのガラス転移温度Tgは
約100℃であり、耐熱温度約150℃のドライフィル
ムや転写シートで作製した鋳型は変形することなく焼成
が可能であった。
【0069】次に、図4(E)に示すように、鋳型54
a,54b及び54cをアルカリ溶液、ここでは、例え
ば3%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬してCu薄膜52
付きポリイミドシート50から除去した。
【0070】次に、図4(F)に示すように、コア60
a及び60bを含むCu薄膜52の露出した部分の上面
側を被覆するように、上部クラッド層62を形成した。
ここでは、上部クラッド層62の材料として、PMMA
の一部をフッ素化して、コアの屈折率よりも屈折率が低
いフッ素化PMMA(F−PMMA)を用いた。
【0071】次に、図4(G)に示すように、Cu薄膜
52付きポリイミドシート50を剥離するに当たり、塩
酸やKOH等の、酸又はアルカリ水溶液に浸漬すること
により、Cu薄膜52の表面が溶解し、Cu薄膜付きポ
リイミドシートが容易かつ完全に剥離できる。ポリイミ
ドシート50の剥離により、コア60a及び60bの下
面と、上部クラッド層62の下面とが露出した状態とな
る。
【0072】最後に、図4(H)に示すように、コア6
0a,60b及び上部クラッド層62の下面側を被覆す
るように下部クラッド層64を形成した。なお、下部ク
ラッド層材料としては、上部クラッド層材料と同一のも
のを用いた。
【0073】また、第1の実施の形態と同様に、ドライ
フィルムの代わりに感光性インクを用いても良い。
【0074】(第4の実施の形態)第4の実施の形態に
ついて、図5を用いて説明する。図5は、図2中のA−
Aで切ったときの断面の方向から見た図である。図2中
の符号において、18a,18bはそれぞれ図5中の7
8a,78bに、20は図5中の80に対応するもので
ある。
【0075】図5(A)に示すように、転写シート70
の上面側にCu薄膜72を形成し、Cu薄膜72の上面
側に、感光性樹脂膜としてドライフィルム74をラミネ
ートした。ここでは、転写シートとしてのポリイミドシ
ートの上面側にCu薄膜があらかじめ形成してある、例
えば宇部興産社製のユピセルNを用いた。また、ラミネ
ート済みの転写シートは変形を抑制するため、金枠に固
定すると良い。
【0076】次に、図5(B)に示すように、ドライフ
ィルム74をレーザ・アブレーション法を用いて、レー
ザ照射によりパターニングして、開口部76a及び76
bを持つ、コアの鋳型74a,74b及び74cを形成
した。図2におけるA−Aで切った断面において、開口
部76a及び76bの幅は50μm、深さは50μmと
した。
【0077】次に、図5(C)に示すように、コア材料
を溶媒に溶かしたものを、開口部76a及び76bに流
し込む。次に、全体を130℃に加熱して、前工程で流
し込んだコア材料を溶かした溶媒を蒸発させて焼成し
た。これを3回繰り返し行い、厚みが50μmを少し越
える程度の厚みとし、表面を研磨して、開口部76a及
び76bにコア78a及び78bを形成した。
【0078】ここでは、コア材料として、PMMAを用
い、溶媒としてメチルセルソルブアセテートを用いた。
【0079】ここで、PMMAのガラス転移温度Tgは
約100℃であり、耐熱温度約150℃のドライフィル
ムや転写シートで作製した鋳型は変形することなく焼成
が可能であった。
【0080】次に、図5(D)に示すように、鋳型74
a,74b及び74cをアルカリ溶液、ここでは、例え
ば3%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬してCu薄膜72
付きポリイミドシート70から除去した。
【0081】次に、図5(E)に示すように、コア78
a及び78bを含むCu薄膜72の露出した部分の上面
側を被覆するように、上部クラッド層80を形成した。
ここでは、上部クラッド層80として、PMMAの一部
をフッ素化して、コアの屈折率よりも屈折率が低いフッ
素化PMMA(F−PMMA)を用いた。
【0082】次に、図5(F)に示すように、Cu薄膜
72付きポリイミドシート70を剥離するに当たり、
酸、又はアルカリ水溶液に浸漬することにより、Cu薄
膜72の表面が溶解し、Cu薄膜付きポリイミドシート
が容易にかつ完全に剥離できる。ポリイミドシート70
の剥離により、コア78a及び78bの下面と、上部ク
ラッド層80の下面とが露出した状態となる。
【0083】最後に、図5(G)に示すように、コア7
8a,78b及び上部クラッド層80の下面側を被覆す
るように下部クラッド層82を形成した。なお、下部ク
ラッド層材料としては、上部クラッド層材料と同一のも
のを用いた。
【0084】また、第1の実施の形態と同様にドライフ
ィルムの代わりに感光性インクを用いても良い。
【0085】(第5の実施の形態)第5の実施の形態に
ついて、図6を用いて説明する。第5の実施の形態で
は、PMMAよりも高温のガラス転移温度を持つポリイ
ミド系の高分子材料を用いた場合においても、フレキシ
ブル光導波路が形成できるようにしたものである。
【0086】図6(A)〜図6(G)は、第5の実施の
形態におけるフレキシブル光導波路の製造工程図であ
る。図6は、図2中のA−Aで切ったときの断面の方向
から見た図である。図2中の符号において、18a,1
8bはそれぞれ図6中の102a,102bに、20は
図6中の104に対応するものである。
【0087】まず、図6(A)に示すように、基板90
の上面側に、下部クラッド層材料を塗布し、350℃で
1時間焼成し、膜厚30μmのフィルム状の下部クラッ
ド層92を形成した。ここでは、基板90としてポリイ
ミドのシート(宇部興産社製のユーピレックスS)、下
部クラッド層材料としてフッ素化ポリイミド溶液(日立
化成社製のOPI−N3205)を用いた。
【0088】ポリイミドのシートは、変形を抑制するた
めに、金枠に固定すると良い。
【0089】次に、図6(B)に示すように、下部クラ
ッド層92の上面側に、感光性樹脂膜としてドライフィ
ルム94をラミネートした。
【0090】次に、図6(C)に示すように、コアのパ
ターンに相当する開口パターンを有した露光マスク96
を用いて、露光して潜像を形成した。
【0091】次に、図6(D)に示すように、前工程で
露光した潜像を現像することにより、ドライフィルム9
4に開口部98a及び98bを持つ、コアの鋳型94
a,94b及び94cを形成した。図2におけるA−A
で切った断面側から見て、上記開口部98a及び98b
の横方向の幅は30μm、深さは30μmとした。
【0092】次に、図6(E)に示すように、コア材料
の溶液を、開口部98a及び98bに流し込む。ここで
は、コア材料として、下部クラッド層92より高屈折率
の膜が形成できるフッ素化ポリイミド溶液(日立化成社
製のOPI−N3405)を用いた。この開口部98a
及び98bから、はみ出た溶液をスキージにより除去す
る。次に、全体を150℃に加熱して仮焼成して、前工
程で流し込んだコア材料の溶液の溶媒を蒸発させた。こ
の時、フッ素化ポリイミドの溶液は、溶媒が蒸発して、
固体のポリアミド酸となっている。これを、予備コア1
00a及び100bとする。
【0093】また、予備コア100aと100bとの距
離は、250μmとした。
【0094】次に、図6(F)に示すように、鋳型94
a,94b及び94cを3%水酸化ナトリウム水溶液に
浸漬することによって、基板90から除去した後、予備
コア100a及び100bを350℃で1時間加熱して
焼成し、ポリアミド酸の状態からイミド化して、コア1
02a及び102bを形成した。
【0095】次に、図6(G)に示すように、コアを含
む下部クラッド層92の露出した部分の上面側を被覆す
るように、上部クラッド層材料を塗布し、350℃で1
時間焼成して、ポリアミド酸の状態からイミド化する。
これにより、上部クラッド層104を形成した。ここで
は、上部クラッド層材料として、フッ素化ポリイミド溶
液(日立化成社製のOPI−N3205)を用いた。
【0096】基板90のポリイミドシートは、それ自体
がフレキシビリティのあるものであり、又光学特性に影
響を与えないため、特に剥がす必要がない。
【0097】また、第1の実施の形態と同様に、ドライ
フィルムの代わりに感光性インクを用いても良い。
【0098】(第6の実施の形態)第6の実施の形態に
ついて図7を用いて説明する。第6の実施の形態では、
PMMAよりも高温のガラス転移温度を持つポリイミド
系の高分子材料を用いた場合においても、フレキシブル
光導波路が形成できるようにしたものである。
【0099】図7(A)〜図7(F)は、第6の実施の
形態におけるフレキシブル光導波路の製造工程図であ
る。図7は、図2中のA−Aで切ったときの断面の方向
から見た図である。図2中の符号において、18a,1
8bはそれぞれ図7中の120a,120bに、20は
図7中の122に対応するものである。
【0100】まず、図7(A)に示すように、基板11
0の上面側に、下部クラッド層材料を塗布し、350℃
で1時間焼成し、膜厚30μmのフィルム状の下部クラ
ッド層112を形成した。ここでは、基板110として
ポリイミドのシート(宇部興産社製のユーピレックス
S)、下部クラッド層材料としてフッ素化ポリイミド溶
液(日立化成社製のOPI−N3205)を用いた。
【0101】次に、図7(B)に示すように、下部クラ
ッド層112の上面側に、感光性樹脂膜としてドライフ
ィルム114をラミネートした。
【0102】次に、図7(C)に示すように、レーザ・
アブレーション法を用いて、レーザ照射によりドライフ
ィルム114をパターニングして、開口部116a及び
116bを持つ、コアの鋳型114a,114b及び1
14cを形成した。図2におけるA−Aで切った断面側
から見て、上記開口部116a及び116bの横方向の
幅は30μm、深さは30μmとした。
【0103】次に、図7(D)に示すように、コア材料
の溶液を、開口部116a及び116bに流し込む。こ
こでは、コア材料として、下部クラッド層112より高
屈折率の膜が形成できるフッ素化ポリイミド溶液(日立
化成社製のOPI−N3405)を用いた。この開口部
116a及び116bから、はみ出た溶液をスキージに
より除去する。次に、全体を150℃に加熱して仮焼成
して、前工程で流し込んだコア材料の溶液の溶媒を蒸発
させた。この時、フッ素化ポリイミドの溶液は、溶媒が
蒸発して、固体のポリアミド酸となっている。これを、
予備コア118a及び118bとする。
【0104】また、予備コア118aと118bとの距
離は、250μmとした。
【0105】次に、図7(E)に示すように、鋳型11
4a,114b及び114cを3%水酸化ナトリウム水
溶液に浸漬することによって、下部クラッド層112か
ら除去した後、予備コア118a,118bを350℃
で1時間加熱して焼成し、ポリアミド酸の状態からイミ
ド化して、コア120a及び120bを形成した。
【0106】次に、図7(F)に示すように、コアを含
む下部クラッド層112の露出した部分の上面側を被覆
するように、上部クラッド層材料を塗布し、350℃で
1時間焼成して、ポリアミド酸の状態からイミド化す
る。これにより、上部クラッド層122を形成した。こ
こでは、上部クラッド層材料として、フッ素化ポリイミ
ド溶液(日立化成社製のOPI−N3205)を用い
た。
【0107】基板110のポリイミドシートは、それ自
体がフレキシビリティのあるものであり、又光学特性に
影響を与えないため、特に剥がす必要がない。
【0108】また、第1の実施の形態と同様に、ドライ
フィルムの代わりに感光性インクを用いても良い。
【0109】(変形例1)上述の各実施の形態において
は、コアに相当する部分が開口するようなコアの鋳型を
形成し、その開口部にコアを形成する場合につき説明し
た。変形例1では、まず、コアに相当する部分が凸形と
なるような鋳型を形成し、凹部にクラッド層を形成する
ようにしても良い。すなわち、転写シートの上面側に感
光性樹脂膜を形成して、金枠に固定した後、コアに相当
する部分が凸形となるような鋳型を形成する。その鋳型
に、クラッド材料を流し込んで、焼成を行って、上部ク
ラッド層を形成する。その後、転写フィルムを剥離し、
さらに残存する感光性樹脂膜を除去すると、コアに相当
する部分が開口するような鋳型が形成される。その後、
コア材料を流し込んで焼成してコアを形成した後、さら
に下部クラッド層を形成する。
【0110】(変形例2)第1〜第4の実施の形態にお
いて、PMMAを用いる代わりにガラス転移温度の高い
材料、例えば、ポリイミド系の材料を用いる場合に、第
5及び第6の実施の形態の場合と同様に仮焼成を行うこ
とによって光導波路を製造することも可能である。すな
わち、転写シートの上面側に感光性樹脂膜を形成して、
コアの鋳型を形成する。その後、コアの鋳型の開口部
に、コアの材料を流し込んで、コア材料の仮焼成を行
う。その後、コアの鋳型を除去して、コア材料の焼成を
行った後、上部クラッド層と下部クラッド層をそれぞれ
形成する。
【0111】(変形例3)第5及び第6の実施の形態に
おいて、ポリイミド系の材料を用いる代わりに、例えば
PMMAを用いる場合に、第1〜第4の実施の形態の場
合と同様に仮焼成を行わないで光導波路を製造すること
も可能である。すなわち、まず、基板の上面側に下部ク
ラッド層を形成し、下部クラッド層の上面側に感光性樹
脂膜を形成して、コアの鋳型を形成する。その後、コア
の鋳型の開口部にコアの材料を流し込んで、焼成する。
その後、コアの鋳型を除去して、上部クラッド層を形成
する。
【0112】
【発明の効果】感光性樹脂膜にドライフィルムを用い
て、コアのパターンに相当する開口パターンを有した露
光マスクにより露光・現像して、コアの鋳型を作製して
コアを形成することによって、真空のプロセスを含むこ
となく、簡易かつ低価格で光導波路を製造することがで
きる。
【0113】また、焼成時にドライフィルムが剥離する
可能性があったが、感光性樹脂膜に感光性インクを用い
ることで、感光性樹脂膜が剥離する可能性が回避でき
る。
【0114】転写シートにCu薄膜付きのポリイミドシ
ートを用いることによって、転写シートを除去する際、
酸又はアルカリ性の水溶液に浸漬すれば、Cuが溶解
し、転写シートを簡単かつ完全に除去することができ
る。
【0115】また、感光性樹脂膜のパターニングを、レ
ーザ・アブレーション法により処理することで、露光マ
スクの作製工程と露光・現像の工程を省くことができ、
さらに簡易に光導波路を作製することができる。
【0116】さらに、鋳型にコア材料を流し込み、仮焼
成し、鋳型を除去した後に、本焼成を行うことで、焼成
温度が高い高分子を材料に用いた場合でも、真空装置を
用いることなく光導波路を作製できる。、また、鋳型等
の耐熱性の問題を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(H)は第1の実施の形態におけるフ
レキシブル光導波路の製造工程図である。
【図2】フレキシブル光導波路を上面から見た平面図で
ある。
【図3】(A)〜(G)は第2の実施の形態におけるフ
レキシブル光導波路の製造工程図である。
【図4】(A)〜(H)は第3の実施の形態におけるフ
レキシブル光導波路の製造工程図である。
【図5】(A)〜(G)は第4の実施の形態におけるフ
レキシブル光導波路の製造工程図である。
【図6】(A)〜(G)は第5の実施の形態におけるフ
レキシブル光導波路の製造工程図である。
【図7】(A)〜(F)は第6の実施の形態におけるフ
レキシブル光導波路の製造工程図である。
【図8】(A)〜(E)は従来における光導波路の製造
工程図(その1)である。
【図9】(A)〜(D)は図8に続く従来における光導
波路の製造工程図(その2)である。
【符号の説明】
10:転写シート 12:感光性樹脂膜(ドライフィルム又は感光性イン
ク) 12a,12b,12c:鋳型 14:露光マスク 16a,16b:開口部 18a,18b:コア 20:上部クラッド層 22:下部クラッド層 30:転写シート 32:感光性樹脂膜(ドライフィルム又は感光性イン
ク) 32a,32b,32c:鋳型 34a,34b:開口部 36a,36b:コア 38:上部クラッド層 40:下部クラッド層 50:転写シート 52:Cu薄膜 54:感光性樹脂膜(ドライフィルム又は感光性イン
ク) 54a,54b,54c:鋳型 56:露光マスク 58a,58b:開口部 60a,60b:コア 62:上部クラッド層 64:下部クラッド層 70:転写シート 72:Cu薄膜 74:感光性樹脂膜(ドライフィルム又は感光性イン
ク) 74a,74b,74c:鋳型 76a,76b:開口部 78a,78b:コア 80:上部クラッド層 82:下部クラッド層 90:基板 92:下部クラッド層 94:感光性樹脂膜(ドライフィルム又は感光性イン
ク) 94a,94b,94c:鋳型 96:露光マスク 98a,98b:開口部 100a,100b:予備コア 102a,102b:コア 104:上部クラッド層 110:基板 112:下部クラッド層 114:感光性樹脂膜(ドライフィルム又は感光性イン
ク) 114a,114b,114c:鋳型 116a,116b:開口部 118a,118b:予備コア 120a,120b:コア 122:上部クラッド層 1000:Si基板 1002:銅薄膜 1004:下部クラッド層 1006:コア 1006a,1006b,1006c:コア 1008:レジスト 1008a,1008b,1008c:レジストパター
ン 1010:上部クラッド層 1012:光導波路部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤巻 升 新潟県上越市福田町1番地 沖プリンテッ ドサーキット株式会社内 (72)発明者 鈴木 正彦 新潟県上越市福田町1番地 沖プリンテッ ドサーキット株式会社内 (72)発明者 見田 充郎 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 上川 真弘 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 前野 仁典 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 宮本 裕生 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA04 PA00 PA21 PA24 PA26 PA28 QA05 QA07 TA00 TA44

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア、上部クラッド層及び下部クラッド
    層に高分子材料を用いたフレキシブル光導波路の製造方
    法において、 前記コアの鋳型を作製して該コアを形成する工程を含む
    ことを特徴とするフレキシブル光導波路の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフレキシブル光導波路
    の製造方法において、 前記鋳型を作製する工程は、転写シートを用意して、該
    転写シートの上面側に感光性樹脂膜を形成する工程を含
    むことを特徴とするフレキシブル光導波路の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のフレキシブル光導波路
    の製造方法において、 前記鋳型は、転写シートを用意して、該転写シートの上
    面側に感光性樹脂膜を設け、その後、該感光性樹脂膜
    を、露光マスクを用いて、露光・現像することによっ
    て、形成し、 前記コアは、前記鋳型にコア材料を流し込んだ後、該コ
    ア材料を焼成することによって、形成し、 前記上部クラッド層は、露光・現像済みの残存した感光
    性樹脂膜部分を除去した後、前記コアを含む前記転写シ
    ートの上面側を被覆するように、形成し、 前記下部クラッド層は、前記転写シートを剥離した後、
    前記コア及び前記上部クラッド層の下面側を被覆するよ
    うに、形成することを特徴とするフレキシブル光導波路
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のフレキシブル光導波路
    の製造方法において、 前記鋳型は、転写シートを用意して、該転写シートの上
    面側に感光性樹脂膜を設け、その後、該感光性樹脂膜を
    レーザ・アブレーション法で処理することによって、形
    成し、 前記コアは、前記鋳型にコア材料を流し込んだ後、前記
    コア材料を焼成することによって、形成し、 前記上部クラッド層は、レーザ・アブレーション法によ
    り残存した感光性樹脂膜部分を除去した後、前記コアを
    含む前記転写シートの上面側を被覆するように、形成
    し、 前記下部クラッド層は、前記転写シートを剥離した後、
    前記コア及び前記上部クラッド層の下面側を被覆するよ
    うに、形成することを特徴とするフレキシブル光導波路
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のフレキシブル光導波路
    の製造方法において、 前記コアの鋳型を作製する工程は、転写シートとしてポ
    リイミドシートを用意し、該ポリイミドシートの上面側
    にCu薄膜を形成し、該Cu薄膜の上面側に感光性樹脂
    膜を形成する工程を含むことを特徴とするフレキシブル
    光導波路の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のフレキシブル光導波路
    の製造方法において、 前記ポリイミドシートを剥離する際に、酸又はアルカリ
    の溶液に浸漬することによって、前記ポリイミドシート
    を剥離する工程を含むことを特徴とするフレキシブル光
    導波路の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のフレキシブル光導波路
    の製造方法において、 前記鋳型は、ポリイミドシートを用意して、該ポリイミ
    ドシートの上面側にCu薄膜を形成し、該Cu薄膜の上
    面側に感光性樹脂膜を形成し、その後、該感光性樹脂膜
    を露光マスクを用いて、露光・現像することによって、
    形成し、 前記コアは、前記鋳型にコア材料を流し込んだ後、該コ
    ア材料を焼成することによって、形成し、 前記上部クラッド層は、露光・現像済みの残存した感光
    性樹脂膜部分を除去した後、前記コアを含む、前記ポリ
    イミドシートの上面側を被覆するように、形成し、 前記下部クラッド層は、前記ポリイミドシートを剥離し
    た後、前記コア及び前記上部クラッド層の下面側を被覆
    するように、形成することを特徴とするフレキシブル光
    導波路の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のフレキシブル光導波路
    の製造方法において、 前記鋳型は、ポリイミドシートを用意して、該ポリイミ
    ドシートの上面側にCu薄膜を形成し、該Cu薄膜の上
    面側に感光性樹脂膜を形成し、その後、該感光性樹脂膜
    をレーザ・アブレーション法で処理することによって、
    形成し、 前記コアは、前記鋳型にコア材料を流し込んだ後、前記
    コア材料を焼成することによって、形成し、 前記上部クラッド層は、残存した感光性樹脂膜部分を除
    去した後、前記コアを含む、前記ポリイミドシートの上
    面側を被覆するように、形成し、 前記下部クラッド層は、前記ポリイミドシートを剥離し
    た後、前記コア及び前記上部クラッド層の下面側を被覆
    するように、形成することを特徴とするフレキシブル光
    導波路の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のフレキシブル光導波路
    の製造方法において、 基板の上面側に前記下部クラッド層を形成する工程と、 該下部クラッド層の上面側に感光性樹脂膜を形成する工
    程と、 該感光性樹脂膜を露光・現像して、前記下部クラッド層
    の上面を部分的に露出する溝を有する、コアの鋳型を形
    成する工程と、 該鋳型の溝にコア材料を流し込む工程と、 該コア材料を、前記感光性樹脂膜の耐熱温度で仮焼成す
    る工程と、 前記鋳型を除去する工程と、 前記仮焼成済みの前記コア材料を、焼成するのに必要な
    温度で、焼成して、前記コアを形成する工程と、 該コアを含む下部クラッド層の上面側を被覆するように
    上部クラッド層を形成する工程とを含むことを特徴とす
    るフレキシブル光導波路の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のフレキシブル光導波
    路の製造方法において、 基板の上面側に前記下部クラッド層を形成する工程と、 該下部クラッド層の上面側に感光性樹脂膜を形成する工
    程と、 該感光性樹脂膜をレーザ・アブレーション法で処理する
    ことによってパターニングを行った後、前記下部クラッ
    ド層の上面側を部分的に露出する溝を有する、コアの鋳
    型を形成する工程と、 該鋳型にコア材料を流し込む工程と、 該コア材料を、前記感光性樹脂膜の耐熱温度で仮焼成す
    る工程と、 前記鋳型を除去する工程と、 前記仮焼成済みの前記コア材料を、焼成するのに必要な
    温度で、焼成して、前記コアを形成する工程と、 該コアを含む下部クラッド層の上面側を被覆するよう
    に、上部クラッド層を形成する工程とを含むことを特徴
    とするフレキシブル光導波路の製造方法。
  11. 【請求項11】 コア、上部クラッド層及び下部クラッ
    ド層に高分子材料を用いたフレキシブル光導波路の製造
    方法において、 前記コア、前記上部クラッド層及び前記下部クラッド層
    を形成する際、真空にしないで行うことを特徴とするフ
    レキシブル光導波路の製造方法。
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