JP2002031732A - 高分子光導波路の製造方法 - Google Patents

高分子光導波路の製造方法

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JP2002031732A JP2000344167A JP2000344167A JP2002031732A JP 2002031732 A JP2002031732 A JP 2002031732A JP 2000344167 A JP2000344167 A JP 2000344167A JP 2000344167 A JP2000344167 A JP 2000344167A JP 2002031732 A JP2002031732 A JP 2002031732A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低損失で高信頼な高分子光導波路を安価で簡
便に量産するために用いるコア形状複製用の金型を用い
た光導波路製造方法を提供する。 【解決手段】 光導波路のコア部となる凹凸形状が形成
されている金型上に、溶融状態または溶液状態の高分子
を塗布し、該高分子を紫外線あるいは熱によって硬化さ
せたのち、液体に浸漬し、金型を剥離することにより得
られた凹凸転写の高分子樹脂を下部クラッドとする。こ
うした製造方法により、原版と高分子とが容易に剥離で
き、種々の膜厚を持つ高分子光導波路が量産可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高分子光導波路の製
造方法に関し、特に光集積回路、光インターコネクショ
ン、あるいは光合分波等の光学部品を製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】光部品、あるいは光ファイバの基材とし
ては、光伝搬損失が小さく、伝送帯域が広いという特徴
を有する石英ガラスや多成分ガラス等の無機系の材料が
広く使用されているが、最近では高分子系の材料も開発
され、無機系材料に比べて加工性や価格の点で優れてい
ることから、光導波路用材料として注目されている。例
えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、あるい
は、ポリスチレンのような透明性に優れた高分子をコア
とし、そのコア材料よりも屈折率の低い高分子をクラッ
ド材料としたコア−クラッド構造からなる平板型光導波
路が作製されている(特開平3−188402号)。
【0003】これに対して松浦らにより耐熱性の高い透
明性高分子であるポリイミドを用い低損失の平板型光導
波路が実現されている(特開平4−9807号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
はいずれにおいても、クラッド層の表面にコア構造を形
成するに際して、一枚毎にフォトレジストを用いたコア
パターンの形成やこれに引き続いての反応性イオンエッ
チングなどによる凹凸加工が必要であり、量産性や低価
格化の点で課題があった。そこで、導波路のコアパター
ンに対応した表面を凹凸加工した金型を用いて射出成形
することにより、光導波路の量産性を向上しようとする
検討が行われている。この射出成形ではガラス転移温度
の低い材料しか用いることができなかった。
【0005】本発明の目的は、低損失で高信頼な高分子
光導波路を安価で簡便に量産するために用いるコア形状
複製用の金型を用いた光導波路製造方法を提供すること
にある。このためには、種々の膜厚をもった高分子を異
物残り無くきれいに剥離することが課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の高分子
からなるクラッド層と、第1の高分子の表面に設けられ
た凹部に形成され、第2の高分子からなるコア部とを少
なくとも備えた高分子光導波路の製造方法において、コ
ア部を形成するための断面凸形状が形成されている原版
上に、溶融状態または溶液状態の第1の高分子を塗布
し、該第1の高分子を紫外線あるいは熱によって硬化さ
せた後、該第1の高分子を原版から剥離させることによ
り表面に転写された凹部を備えた前記クラッド層を得る
工程を含むことを特徴とする高分子光導波路の製造方法
を提供する。
【0007】本発明に従えば、1)射出成形では困難であ
った高耐熱性材料を用いることができるので、得られた
光導波路基板に電子部品などを搭載する際のハンダ耐熱
性が得られる。2)第1の高分子を低い粘度で転写できる
ので、転写率がほぼ100%で忠実な転写が可能とな
る。3)光導波路基板をフィルム状に成形することも可能
となる。4)高アスペクト比の成形が可能でコアの高さが
50μmのようなマルチモード光導波路が容易に作製可
能である。
【0008】また射出成形では金型内の温度を均一化す
るための制御に工夫が必要であったが、本発明では樹脂
を硬化させるための加熱や光照射を均一化することは容
易である。
【0009】また本発明は、第1の高分子からなるクラ
ッド層と、第1の高分子の表面に設けられた凹部に形成
され、第2の高分子からなるコア部とを少なくとも備え
た高分子光導波路の製造方法において、コア部を形成す
るための断面凹形状が形成されている原版上に、溶融状
態または溶液状態の第2の高分子を塗布し、該第2の高
分子を紫外線あるいは熱によって硬化させた後、その上
から溶融状態または溶液状態の第1の高分子を塗布し、
硬化させた後、第1および第2の高分子を原版から剥離
させる工程を含むことを特徴とする高分子光導波路の製
造方法を提供する。
【0010】本発明に従えば、1)射出成形では困難であ
った高耐熱性材料を用いることができるので、得られた
光導波路基板に電子部品などを搭載する際のハンダ耐熱
性が得られる。2)第1の高分子を低い粘度で転写できる
ので、転写率がほぼ100%で忠実な転写が可能とな
る。3)光導波路基板をフィルム状に成形することも可能
となる。4)高アスペクト比の成形が可能でコアの高さが
50μmのようなマルチモード光導波路が容易に作製可
能である。
【0011】また射出成形では金型内の温度を均一化す
るための制御に工夫が必要であったが、本発明では樹脂
を硬化させるための加熱や光照射を均一化することは容
易である。
【0012】本発明において、前記原版の表面に、高分
子と原版を剥離し易くするための犠牲層を形成した後、
第1の高分子または第2の高分子を塗布することが好ま
しい。
【0013】本発明に従えば、犠牲層膜厚を調整するこ
とによって、金型のコア径を変更することが出来る。
【0014】従来は成形後高分子樹脂を金型から剥離し
やすくするために樹脂に離型剤を混入させていたが、本
発明によれば離型剤を混入する必要がないので樹脂その
ものの光学特性等を低下させないで容易な剥離ができ
る。
【0015】また本発明において、原版から第1の高分
子または第2の高分子を剥離する際に、原版および高分
子を液体雰囲気または蒸気雰囲気に曝すことが好まし
い。
【0016】従来は成形後高分子樹脂を金型から剥離し
やすくするために樹脂に離型剤を混入させていたが、本
発明によれば離型剤を混入する必要がないので樹脂その
ものの光学特性等を低下させないで容易な剥離ができ
る。
【0017】また本発明において、犠牲層が酸化シリコ
ン層であり、該犠牲層をエッチング除去することが好ま
しい。
【0018】また本発明において、原版がシリコンウェ
ハであり、犠牲層がシリコンウェハを熱酸化した酸化シ
リコンであることが好ましい。
【0019】また本発明において、原版が高分子樹脂で
あり、原版および高分子を液体に浸漬して剥離すること
が好ましい。
【0020】また本発明において、クラッド層およびコ
ア部の上に、第3の高分子からなる第2のクラッド層を
形成することが好ましい。
【0021】こうした製造方法により、原版と高分子と
が容易に剥離でき、種々の膜厚を持つ高分子光導波路が
量産可能となる。
【0022】上下クラッド層やコアとなる高分子材料と
して、窒素雰囲気中でDSC(differential scanning
calorimetry)昇温速度10℃/分で測定したTg(ガ
ラス転移温度)が150℃以上のものが好ましく、より
好ましくは200℃以上である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態を添
付図面に基づいて詳細に説明する。光導波路のコア部と
なる凹凸形状が形成されている基板は、シリコン、ガラ
ス、アルミニウム、ステンレス、ポリイミド等の基板表
面に、またはそれらの基板上に高分子をコートした基板
表面に、メッキやプラズマエッチング、ケミカルエッチ
ング、レーザアブレーション等の方法により光導波路の
コア部となる凹凸形状を加工したものである。
【0024】該基板上に基板と高分子を剥離するための
犠牲層としての金属膜やガラス、高分子などを真空蒸着
法やスパッタ法、メッキ法、基板の熱酸化などにより形
成する。このようにして、目的の金型が得られる。犠牲
層を除去、金型を剥離する方法としては、ケミカルエッ
チング等が挙げられる。
【0025】以下に、基板のポリイミド膜表面を凹凸加
工し、その上から金属膜を積層させた金型の作製法を図
1に基づいて説明する。
【0026】基板0の上にポリイミドの前駆体であるポ
リアミド酸溶液をスピンコート等の方法により塗布し、
これを加熱イミド化することにより、基板上にポリイミ
ド層1を得る。ポリアミド酸溶液に用いる溶媒として
は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド、メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド等の極性有機溶媒を用いる。次にこの上に光回路パタ
ーンを形成するためのマスク層2を形成する。マスクと
しては、アルミニウム、チタン等の金属、酸化シリコ
ン、スピンオングラス(SOG)、シリコン含有レジス
ト、感光性ポリイミドなどを用いることができる。マス
ク層を形成した後、フォトレジスト塗布、プリベーク、
露光、現像、アフターベークを行い、パターンニングさ
れたレジスト層3を得る。次にレジスト層により保護さ
れていないマスク層部分を反応性イオンエッチングやエ
ッチング液等により除去して所望の導波路パターンとな
す。マスク層2としてシリコン含有レジストや感光性ポ
リイミドを用いた場合はフォトレジストを使用する必要
はない。
【0027】次に反応性イオンエッチングによりポリイ
ミドの露出している部分のみを所定の深さにエッチング
した後、残ったマスク層2を反応性イオンエッチングや
剥離液を用いることにより除去する。その上に犠牲層4
としてアルミニウム、銅などの金属膜を真空蒸着法やス
パッタ法、メッキ法などにより形成する。このようにし
て、目的の金型が得られる。
【0028】凹凸加工した基板にシリカガラス層を犠牲
層として使用する場合には、凹凸加工した基板上にシリ
カガラス層をスパッタ法などより10nm厚形成する。
このようにして、目的の金型が得られる。
【0029】表面を凹凸加工したシリコンウェハ上に熱
酸化により酸化シリコン層の犠牲層を形成する場合に
は、シリコンウェハを半導体LSI技術として成熟して
いるプラズマエッチング技術やケミカルエッチング技術
を用いて、コアパターンに対応する凹凸を形成する。そ
のシリコンウェハを熱酸化させることにより、酸化シリ
コンを形成する。このようにして、所望の高分子光導波
路作製用金型が作製できる。
【0030】この場合、シリコンウェハを熱酸化させる
ことにより繰り返し高分子光導波路作製用金型が作製で
きる。シルカガラス層厚は10nm以下と小さいので、
形成できる下部クラッドの溝幅および溝深さは10枚形
成しても所望の幅±50nmに抑えられる。
【0031】次に、このようにして得られた高分子光導
波路作製用金型を用いた、光導波路作製方法について説
明する。ここでは、ポリイミドの前駆体であるポリアミ
ド酸溶液を用いたポリイミド光導波路の作製を例に挙げ
て説明するが、光導波路の材料としてポリアミド酸溶液
以外の光学用材料の樹脂溶液などを用いて作製すること
ももちろん可能である。
【0032】図2(A)および図2(B)において金型
を用いて光導波路を作製する場合の工程の一例を工程図
として示す。図2(A)の符号11は金型、12は下部
クラッド層、13はコア層、14は上部クラッド層、図
2(B)の符号11は金型、4は犠牲層である。まず、
得られた高分子光導波路用金型11の上に第1のポリア
ミド酸溶液をスピンコート等の方法により塗布し、これ
を加熱イミド化することにより、金型上にポリイミドの
下部クラッド層12を形成する。次に、犠牲層のみをエ
ッチングする液につけるなどして犠牲層4をエッチング
することにより、金型から下部クラッド層を剥離する。
次に、金型との接触面であった面を上にして、この上に
コア層13となるポリイミド前駆体である第2のポリア
ミド酸溶液をスピンコート等の方法により塗布しこれを
加熱イミド化することにより、下部クラッド層上にポリ
イミドのコア層を形成する。次に反応性イオンエッチン
グなどの方法により下部クラッド層上に形成された余分
のコア層を除去する。最後に上部クラッド層14となす
べきポリイミドの前駆体である第1のポリアミド酸溶液
をスピンコート等の方法により塗布し、これを加熱イミ
ド化する。このようにして高分子光導波路用金型を用い
て埋め込み金型高分子光導波路を作製することができ
る。
【0033】引き続いて、いくつかの実施例を用いて本
発明の第1実施形態を更に詳しく説明する。なお、分子
構造の異なる種々の高分子の溶液を用いることにより数
限りない本発明の高分子光導波路が得られることは明ら
かである。したがって、本発明はこれらの実施例のみに
限定されるものではない。
【0034】実施例1 4インチのシリコン基板に2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物
(6FDA)と2,2−ビス(トリフルオロメチル)−
4, 4'−ジアミノビフェニル(TFDB)のポリアミ
ド酸のN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)15
wt%溶液を加熱後膜厚が30μmになるようにスピン
コート法により塗布した。これを70℃で2時間、16
0℃で1時間、250℃で30分、350℃で1時間熱
処理をしてポリイミド膜を形成した。この上に膜厚1.
5μmのシリコン含有レジスト層を塗布した後約90℃
でプリベークを行った。次に線幅6μm、長さ10cm
の直線状光導波路パターンが100μm間隔に40本描
かれたフォトマスクを用いて密着露光した後、現像液を
用いて露光部分のフォトレジストを現像除去した。その
後90℃でポストベークを行った。このパターンニング
されたレジスト層をマスクとしてポリイミド膜を酸素の
反応性イオンエッチングにより膜表面から6μmの深さ
までエッチングした。次にポリイミドの上層に残ったレ
ジスト層を剥離液で除去した。この上に犠牲層として膜
厚50nmのアルミニウムを真空蒸着した。この表面の
凹凸をSEMで観察しリッジの高さと幅は6μm幅、6
μm高さであり、所望の形状の金型を作製することがで
きた。
【0035】次に、6FDAとTFDBのポリアミド酸
の15wt%DMAc溶液を金型上に加熱後膜厚が0.
1mmになるようスピンコートした。その後、金型ごと
10%塩酸水溶液に浸漬することによってアルミニウム
をエッチングし、ポリイミド膜を金型から剥離して下部
クラッド層を形成した。このポリイミド膜のTgを窒素
雰囲気中、10℃/minでDSCで測定したところ3
35℃であった。次に、金型との接触面であった面を上
にして、この上にコア層となる6FDAと4,4'−オキ
シジアニリン(ODA)のポリアミド酸約15wt%D
MAc溶液をスピンコート等の方法により塗布しこれを
加熱イミド化することにより、下部クラッド層上にポリ
イミドのコア層を形成した。次に反応性イオンエッチン
グにより下部クラッド層上に形成された余分のコア層を
除去した。最後に上部クラッド層となる6FDAとTF
DBのポリアミド酸の15wt%DMAc溶液をスピン
コート等の方法により塗布し、これを加熱イミド化して
上部クラッド層が形成される。このように下部クラッド
厚0.1mmの埋め込み型光導波路が作製できた。
【0036】実施例2 4インチのシリコン基板に2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物
(6FDA)と2,2−ビス(トリフルオロメチル)−
4,4'−ジアミノビフェニル(TFDB)のポリアミド
酸のN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)15w
t%溶液を加熱後膜厚が30μmになるようにスピンコ
ート法により塗布した。これを70℃で2時間、160
℃で1時間、250℃で30分、350℃で1時間熱処
理をしてポリイミド膜を形成した。この上に膜厚1.5
μmのシリコン含有レジスト層を塗布した後約90℃で
プリベークを行った。次に線幅6μm、長さ10cmの
直線状光導波路パターンが100μm間隔に40本描か
れたフォトマスクを用いて密着露光した後、現像液を用
いて露光部分のフォトレジストを現像除去した。その後
90℃でポストベークを行った。このパターンニングさ
れたレジスト層をマスクとしてポリイミド膜を酸素の反
応性イオンエッチングにより膜表面から6μmの深さま
でエッチングした。次にポリイミドの上層に残ったレジ
スト層を剥離液で除去した。この上に膜厚0.1μmの
アルミニウムを蒸着した。この表面の凹凸をSEMで観
察しリッジの高さと幅は6μm幅、6μm高さであり、
所望の形状の金型を作製することができた。
【0037】次に、6FDAとTFDBのポリアミド酸
の15wt%DMAc溶液を金型上に加熱後膜厚が0.
7mmになるよう印刷法によりコートした。その後、金
型ごと10%塩酸水溶液に浸漬することによってアルミ
ニウムをエッチングし、ポリイミド膜を金型から剥離し
て下部クラッド層を形成した。次に、金型との接触面で
あった面を上にして、この上にコア層となる6FDAと
4,4'−オキシジアニリン(ODA)のポリアミド酸約
15wt%DMAc溶液をスピンコート等の方法により
塗布しこれを加熱イミド化することにより、下部クラッ
ド層上にポリイミドのコア層を形成した。次に反応性イ
オンエッチングにより下部クラッド層上に形成された余
分のコア層を除去した。最後に上部クラッド層となる6
FDAとTFDBのポリアミド酸の15wt%DMAc
溶液をスピンコート等の方法により塗布し、これを加熱
イミド化して上部クラッド層を形成した。このように下
部クラッド厚0.7mm埋め込み型光導波路が作製でき
た。
【0038】実施例3 幅6μm、高さ6μmのリッジをプラズマエッチングに
より形成された4インチシリコンウェハを熱酸化によ
り、10nm厚の酸化シリコンを形成し、高分子光導波
路用金型を作製した。次に、6FDAとTFDBのポリ
アミド酸の15wt%DMAc溶液を金型上に加熱後膜
厚が0.7mmになるよう印刷法によりコートした。そ
の後、金型ごと2%フッ酸水溶液に浸漬することによっ
て酸化シリコンをエッチングし、ポリイミド膜を金型か
ら剥離して下部クラッド層を形成した。次に、金型との
接触面であった面を上にして、この上にコア層となる6
FDAと4,4'−オキシジアニリン(ODA)のポリア
ミド酸約15wt%DMAc溶液をスピンコート等の方
法により塗布しこれを加熱イミド化することにより、下
部クラッド層上にポリイミドのコア層を形成した。次に
反応性イオンエッチングにより下部クラッド層上に形成
された余分のコア層を除去した。最後に上部クラッド層
となる6FDAとTFDBのポリアミド酸の15wt%
DMAc溶液をスピンコート等の方法により塗布し、こ
れを加熱イミド化して上部クラッド層を形成した。この
ように下部クラッド厚0.7mm埋め込み金型光導波路
が作製できた。
【0039】実施例4 4インチのシリコン基板に2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物
(6FDA)と2,2−ビス(トリフルオロメチル)−
4,4'−ジアミノビフェニル(TFDB)のポリアミド
酸のN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)15w
t%溶液を加熱後膜厚が30μmになるようにスピンコ
ート法により塗布した。これを70℃で2時間、160
℃で1時間、250℃で30分、350℃で1時間熱処
理をしてポリイミド膜を形成した。この上に膜厚1.5
μmのシリコン含有レジスト層を塗布した後約90℃で
プリベークを行った。次に線幅6μm、長さ10cmの
直線状光導波路パターンが100μm間隔に40本描か
れたフォトマスクを用いて密着露光した後、現像液を用
いて露光部分のフォトレジストを現像除去した。その後
90℃でポストベークを行った。このパターンニングさ
れたレジスト層をマスクとしてポリイミド膜を酸素の反
応性イオンエッチングにより膜表面から6μmの深さま
でエッチングした。次にポリイミドの上層に残ったレジ
スト層を剥離液で除去した。この上に膜厚10nmのシ
リカガラスをスパッタ法により堆積した。この表面の凹
凸をSEMで観察しリッジの高さと幅は6μm幅、6μ
m高さであり、所望の形状の金型を作製することができ
た。
【0040】次に、6FDAとTFDBのポリアミド酸
の15wt%DMAc溶液を金型上に加熱後膜厚が0.
1mmになるようスピンコートした。その後、金型ごと
2%フッ酸水溶液に浸漬することによってシリカガラス
をエッチングし、成形ポリイミド膜を金型から剥離して
下部クラッド層を形成した。次に、金型との接触面であ
った面を上にして、この上にコア層となる6FDAと
4,4'−オキシジアニリン(ODA)のポリアミド酸約
15wt%DMAc溶液をスピンコート等の方法により
塗布しこれを加熱イミド化することにより、下部クラッ
ド層上にポリイミドのコア層を形成した。次に反応性イ
オンエッチングにより下部クラッド層上に形成された余
分のコア層を除去した。最後に上部クラッド層となる6
FDAとTFDBのポリアミド酸の15wt%DMAc
溶液をスピンコート等の方法により塗布し、これを加熱
イミド化して上部クラッド層を形成した。このように下
部クラッド厚0.1mmの埋め込み型光導波路が作製で
きた。
【0041】次に本発明の第2実施形態を詳細に説明す
る。光導波路のコア部となる凹凸形状が形成されている
金型は、シリコン、ガラス、アルミニウム、ステンレ
ス、ポリイミド等の基板表面に、またはそれらの基板上
に高分子をコートした基板表面に、メッキやプラズマエ
ッチング、ケミカルエッチング、レーザアブレーション
等の方法により光導波路のコア部となる凹凸形状を加工
したものである。
【0042】以下に、基板のポリイミド膜表面を凹凸加
工した金型の作製法を図3に基づいて説明する。
【0043】基板0の上にポリイミドの前駆体であるポ
リアミド酸溶液をスピンコート等の方法により塗布し、
これを加熱イミド化することにより、基板上にポリイミ
ド層1を得る。ポリアミド酸溶液に用いる溶媒として
は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド、メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド等の極性有機溶媒を用いる。次にこの上に光回路パタ
ーンを形成するためのマスク層2を形成する。マスクと
しては、アルミニウム、チタン等の金属、酸化シリコ
ン、スピンオングラス(SOG)、シリコン含有レジス
ト、感光性ポリイミドなどを用いることができる。マス
ク層を形成した後、フォトレジスト塗布、プリベーク、
露光、現像、アフターベークを行い、パターンニングさ
れたレジスト層3を得る。次にレジスト層により保護さ
れていないマスク層部分を反応性イオンエッチングやエ
ッチング液等により除去して所望の導波路パターンとな
す。マスク層2としてシリコン含有レジストや感光性ポ
リイミドを用いた場合はフォトレジストを使用する必要
はない。
【0044】次に反応性イオンエッチングによりポリイ
ミドの露出している部分のみを所定の深さにエッチング
した後、残ったマスク層2を反応性イオンエッチングや
剥離液を用いることにより除去する。
【0045】次に、このようにして得られた高分子光導
波路作製用金型を用いた、光導波路作製方法について説
明する。ここでは、ポリイミドの前駆体であるポリアミ
ド酸溶液を用いたポリイミド光導波路作製を例に挙げて
説明するが、光導波路材料としてポリアミド酸溶液以外
の光学用材料の樹脂溶液などを用いて作製することもも
ちろん可能である。
【0046】図4において金型を用いて光導波路を作製
する場合の工程の一例を工程図として示す。図4の符号
11は金型、12は下部クラッド層、13はコア層、1
4は上部クラッド層である。まず、得られた高分子光導
波路用金型11の上に第1のポリアミド酸溶液をスピン
コート等の方法により塗布し、これを加熱イミド化する
ことにより、金型の凹部にポリイミドのコア層13を埋
め込む。次に、その上に第2のポリアミド酸溶液をスピ
ンコート等の方法により塗布し、これを加熱イミド化す
ることにより、下部クラッド層12を形成する。次に、
該金型を液体に浸漬させるかまたは蒸気中に置くことに
より、金型から高分子を剥離する。これで、リッジ型高
分子光導波路が作製できることになる。
【0047】更に、金型との接触面であった面を上にし
て、この上に上部クラッド層14となるポリイミド前駆
体である第2のポリアミド酸溶液をスピンコート等の方
法により塗布しこれを加熱イミド化して上部クラッド層
を形成する。このようにして高分子光導波路用金型を用
いて埋め込み型高分子光導波路を作製することができ
る。
【0048】引き続いて、いくつかの実施例を用いて本
発明の第2実施形態を更に詳しく説明する。なお、分子
構造の異なる種々の高分子の溶液を用いることにより数
限りない本発明の高分子光導波路が得られることは明ら
かである。したがって、本発明はこれらの実施例のみに
限定されるものではない。
【0049】実施例5 ガラス基板表面を線幅6μm、長さ10cmの直線状光
導波路パターンが100μm間隔に40本、凹型になる
ように、C−F系エッチングガスを用い6μmエッチン
グした。この表面の凹凸をSEMで観察し、6μm幅、
6μm深さの溝が確認され、所望の形状の金型を作製す
ることができた。次に、コア層となる2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン二無水物(6FDA)と4,4'−オキシジアニリン
(ODA)のポリアミド酸の15wt%N,N−ジメチ
ルアセトアミド(DMAc)溶液を金型凹部にスピンコ
ート等の方法により塗布し、加熱イミド化させることに
より埋め込んだ。更に、その上にクラッド層となる6F
DAと2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,4'−
ジアミノビフェニル(TFDB)のポリアミド酸約15
wt%DMAc溶液を加熱後0.1mm厚になるよう印
刷法により塗布しこれを加熱イミド化した。その後、室
温の水溶液に約10分間浸漬させることにより、ポリイ
ミド積層膜を金型から剥離した。金型と接触していた面
を上にして、上部クラッド層となる6FDAとTFDB
のポリアミド酸の15wt%DMAc溶液をスピンコー
ト等の方法により塗布し、これを加熱イミド化して上部
クラッド層を形成する。このようにして、埋め込み型光
導波路が作製できた。
【0050】実施例6 4インチのシリコン基板にピロメリット酸二無水物(P
MDA)とODAのポリアミド酸15wt%DMAc溶
液を加熱後膜厚が30μmになるようにスピンコート法
により塗布した。加熱イミド化してポリイミド膜を形成
した。この上に膜厚1.5μmのシリコン含有レジスト
層を塗布した後約90℃でプリベークを行った。次に線
幅6μm、長さ10cmの直線状光導波路パターンが1
00μm間隔に40本描かれたフォトマスクを用いて密
着露光した後、現像液を用いて露光部分のフォトレジス
トを現像除去した。その後90℃でポストベークを行っ
た。このパターンニングされたレジスト層をマスクとし
てポリイミド膜を酸素の反応性イオンエッチングにより
膜表面から6μmの深さまでエッチングした。次にポリ
イミドの上層に残ったレジスト層を剥離液で除去した。
この表面の凹凸をSEMで観察し、6μm幅、6μm深
さの溝が確認され、所望の形状の金型を作製することが
できた。
【0051】次に、コア層となる6FDAとODAのポ
リアミド酸の15wt%DMAc溶液を金型凹部にスピ
ンコート等の方法により塗布し、加熱イミド化させるこ
とにより埋め込んだ。こうして得られたポリイミド膜の
Tgは308℃であった。更に、その上にクラッド層と
なる6FDAとTFDBのポリアミド酸約15wt%D
MAc溶液を加熱後0.7mm厚になるよう印刷法によ
り塗布しこれを加熱イミド化した。その後、室温の水溶
液に約10分間浸漬させることにより、ポリイミド積層
膜を金型から剥離した。金型と接触していた面を上にし
て、上部クラッド層となる6FDAとTFDBのポリア
ミド酸の15wt%DMAc溶液をスピンコート等の方
法により塗布し、これを加熱イミド化させた。このよう
にして、埋め込み型光導波路が作製できた。
【0052】次に本発明の第3実施形態を詳細に説明す
る。光導波路のコア部となる凹凸形状が形成されている
金型は、シリコン、ガラス、アルミニウム、ステンレ
ス、ポリイミド等の基板表面に、またはそれらの基板上
に高分子をコートした基板表面に、メッキやプラズマエ
ッチング、ケミカルエッチング、レーザアブレーション
等の方法により光導波路のコア部となる凹凸形状を加工
したものである。
【0053】以下に、基板のポリイミド膜表面を凹凸加
工した金型の作製法を図5に基づいて説明する。
【0054】基板0の上にポリイミドの前駆体であるポ
リアミド酸溶液をスピンコート等の方法により塗布し、
これを加熱イミド化することにより、基板上にポリイミ
ド層1を得る。ポリアミド酸溶液に用いる溶媒として
は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド、メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド等の極性有機溶媒を用いる。次にこの上に光回路パタ
ーンを形成するためのマスク層2を形成する。マスクと
しては、アルミニウム、チタン等の金属、酸化シリコ
ン、スピンオングラス(SOG)、シリコン含有レジス
ト、感光性ポリイミドなどを用いることができる。マス
ク層を形成した後、フォトレジスト塗布、プリベーク、
露光、現像、アフターベークを行い、パターンニングさ
れたレジスト層3を得る。次にレジスト層により保護さ
れていないマスク層部分を反応性イオンエッチングやエ
ッチング液等により除去して所望の導波路パターンとな
す。マスク層2としてシリコン含有レジストや感光性ポ
リイミドを用いた場合はフォトレジストを使用する必要
はない。
【0055】次に反応性イオンエッチングによりポリイ
ミドの露出している部分のみを所定の深さにエッチング
した後、残ったマスク層2を反応性イオンエッチングや
剥離液を用いることにより除去する。
【0056】次に、このようにして得られた高分子光導
波路作製用金型を用いた、光導波路作製方法について説
明する。ここでは、ポリイミドの前駆体であるポリアミ
ド酸溶液を用いたポリイミド光導波路の作製を例に挙げ
て説明するが、光導波路の材料としてポリアミド酸溶液
以外の光学用材料の樹脂溶液などを用いて作製すること
ももちろん可能である。
【0057】図6において金型を用いて光導波路を作製
する場合の工程の一例を工程図として示す。図6の符号
11は金型、12は下部クラッド層、13はコア層、1
4は上部クラッド層である。まず、得られた高分子光導
波路用金型11の上に第1のポリアミド酸溶液をスピン
コート等の方法により塗布し、これを加熱イミド化する
ことにより、金型上にポリイミドの下部クラッド層12
を形成する。
【0058】次に、室温で液体に10分間浸漬させ得る
ことにより、金型から下部クラッド層を剥離する。次
に、金型との接触面であった面を上にして、この上にコ
ア層13となるポリイミド前駆体である第2のポリアミ
ド酸溶液をスピンコート等の方法により塗布しこれを加
熱イミド化することにより、下部クラッド層上にポリイ
ミドのコア層を形成する。次に反応性イオンエッチング
などの方法により下部クラッド層上に形成された余分の
コア層を除去する。最後に上部クラッド層14となすべ
きポリイミドの前駆体である第1のポリアミド酸溶液を
スピンコート等の方法により塗布し、これを加熱イミド
化する。このようにして高分子光導波路用金型を用いて
埋め込み金型高分子光導波路を作製することができる。
【0059】引き続いて、いくつかの実施例を用いて本
発明の第3実施形態を更に詳しく説明する。なお、分子
構造の異なる種々の高分子の溶液を用いることにより数
限りない本発明の高分子光導波路が得られることは明ら
かである。したがって、本発明はこれらの実施例のみに
限定されるものではない。
【0060】実施例7 ガラス基板表面を線幅6μm、長さ10cmの直線状光
導波路パターンが100μm間隔に40本、凸型になる
ように、C−F系エッチングガスを用い6μmエッチン
グした。この表面の凹凸をSEMで観察しリッジの幅と
高さは6μm幅、6μm高さであり、所望の形状の金型
を作製することができた。次に、2,2−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無
水物(6FDA)と2,2−ビス(トリフルオロメチ
ル)−4,4'−ジアミノビフェニル(TFDB)のポリ
アミド酸の15wt%DMAc溶液を金型上に加熱後膜
厚が0.1mmになるようスピンコートした。加熱イミ
ド化後、水溶液に浸漬させ、ポリイミド膜を金型から剥
離した。次に、金型との接触面であった面を上にして、
この上にコア層となる6FDAと4,4'−オキシジアニ
リン(ODA)のポリアミド酸約15wt%DMAc溶
液をスピンコート等の方法により塗布しこれを加熱イミ
ド化することにより、下部クラッド層上にポリイミドの
コア層を形成した。次に反応性イオンエッチングにより
下部クラッド層上に形成された余分のコア層を除去し
た。最後に上部クラッド層となる6FDAとTFDBの
ポリアミド酸の15wt%DMAc溶液をスピンコート
等の方法により塗布し、これを加熱イミド化する。この
ように下部クラッド厚0.1mmの埋め込み金型光導波
路が作製できた。
【0061】実施例8 4インチのシリコン基板にピロメリット酸二無水物(P
MDA)と4,4'−オキシジアニリン(ODA)のポリ
アミド酸のN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)
15wt%溶液を加熱後膜厚が30μmになるようにス
ピンコート法により塗布した。加熱イミド化してポリイ
ミド膜を形成した。この上に膜厚1.5μmのシリコン
含有レジスト層を塗布した後約90℃でプリベークを行
った。次に線幅6μm、長さ10cmの直線状光導波路
パターンが100μm間隔に40本描かれたフォトマス
クを用いて密着露光した後、現像液を用いて露光部分の
フォトレジストを現像除去した。その後90℃でポスト
ベークを行った。このパターンニングされたレジスト層
をマスクとしてポリイミド膜を酸素の反応性イオンエッ
チングにより膜表面から6μmの深さまでエッチングし
た。次にポリイミドの上層に残ったレジスト層を剥離液
で除去した。この表面の凹凸をSEMで観察しリッジの
高さと幅は6μm幅、6μm高さであり、所望の形状の
金型を作製することができた。
【0062】次に、6FDAとTFDBのポリアミド酸
の15wt%DMAc溶液を金型上に加熱後膜厚が0.
7mmになるよう印刷法によりコートした。その後、水
溶液に浸漬させ、ポリイミド膜を金型から剥離した。次
に、金型との接触面であった面を上にして、この上にコ
ア層となる6FDAとODAのポリアミド酸約15wt
%DMAc溶液をスピンコート等の方法により塗布しこ
れを加熱イミド化することにより、下部クラッド層上に
ポリイミドのコア層を形成した。次に反応性イオンエッ
チングにより下部クラッド層上に形成された余分のコア
層を除去した。最後に上部クラッド層となる6FDAと
TFDBのポリアミド酸の15wt%DMAc溶液をス
ピンコート等の方法により塗布し、これを加熱イミド化
する。このように下部クラッド厚0.7mm埋め込み金
型光導波路が作製できた。
【0063】以上の例で水溶液に浸漬するかわりに例え
ば80℃、85%RHの水蒸気雰囲気に曝すことにより
金型から高分子を剥離することもできる。
【0064】実施例では上下のクラッド層、コア層、金
型表面の樹脂はいずれもポリイミド樹脂で説明したが、
これらの層を構成する樹脂はポリイミド樹脂以外にポリ
ウレタン、ポリエステルなど広く用いることができる。
【0065】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、1)
射出成形では困難であった高耐熱性材料を用いることが
できるので、得られた光導波路基板に電子部品などを搭
載する際のハンダ耐熱性が得られる。2)第1の高分子を
低い粘度で転写できるので、転写率がほぼ100%で忠
実な転写が可能となる。3)光導波路基板をフィルム状に
成形することも可能となる。4)高アスペクト比の成形が
可能でコアの高さが50μmのようなマルチモード光導
波路が容易に作製可能である。
【0066】また、本発明に係る製造方法により、原版
と高分子とが容易に剥離でき、種々の膜厚を持つ高分子
光導波路が量産可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態において金型を作製する
工程の一例を示す工程図である。
【図2】本発明の第1実施形態において金型を用いて光
導波路を作製する工程の一例を示す工程図である。
【図3】本発明の第2実施形態において金型を作製する
工程の一例を示す工程図である。
【図4】本発明の第2実施形態において金型を用いて光
導波路を作製する工程の一例を示す工程図である。
【図5】本発明の第3実施形態において金型を作製する
工程の一例を示す工程図である。
【図6】本発明の第3実施形態において金型を用いて光
導波路を作製する工程の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
0 基板 1 ポリイミド層 2 マスク層 3 レジスト層 4 犠牲層 11 金型 12 下部クラッド層 13 コア層 14 上部クラッド層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2000−138180(P2000−138180) (32)優先日 平成12年5月11日(2000.5.11) (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の高分子からなるクラッド層と、 第1の高分子の表面に設けられた凹部に形成され、第2
    の高分子からなるコア部とを少なくとも備えた高分子光
    導波路の製造方法において、 コア部を形成するための断面凸形状が形成されている原
    版上に、溶融状態または溶液状態の第1の高分子を塗布
    し、該第1の高分子を紫外線あるいは熱によって硬化さ
    せた後、該第1の高分子を原版から剥離させることによ
    り表面に転写された凹部を備えた前記クラッド層を得る
    工程を含むことを特徴とする高分子光導波路の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 第1の高分子からなるクラッド層と、 第1の高分子の表面に設けられた凹部に形成され、第2
    の高分子からなるコア部とを少なくとも備えた高分子光
    導波路の製造方法において、 コア部を形成するための断面凹形状が形成されている原
    版上に、溶融状態または溶液状態の第2の高分子を塗布
    し、該第2の高分子を紫外線あるいは熱によって硬化さ
    せた後、その上から溶融状態または溶液状態の第1の高
    分子を塗布し、硬化させた後、第1および第2の高分子
    を原版から剥離させる工程を含むことを特徴とする高分
    子光導波路の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記原版の表面に、高分子と原版を剥離
    し易くするための犠牲層を形成した後、第1の高分子ま
    たは第2の高分子を塗布することを特徴とする請求項1
    または2記載の高分子光導波路の製造方法。
  4. 【請求項4】 原版から第1の高分子または第2の高分
    子を剥離する際に、原版および高分子を液体雰囲気また
    は蒸気雰囲気に曝すことを特徴とする請求項1または2
    記載の高分子光導波路の製造方法。
  5. 【請求項5】 犠牲層が酸化シリコン層であり、該犠牲
    層をエッチング除去することを特徴とする請求項3記載
    の高分子光導波路の製造方法。
  6. 【請求項6】 原版がシリコンウェハであり、犠牲層が
    シリコンウェハを熱酸化した酸化シリコンであることを
    特徴とする請求項3記載の高分子光導波路の製造方法。
  7. 【請求項7】 原版が高分子樹脂であり、原版および高
    分子を液体に浸漬して剥離することを特徴とする請求項
    4記載の高分子光導波路の製造方法。
  8. 【請求項8】 クラッド層およびコア部の上に、第3の
    高分子からなる第2のクラッド層を形成することを特徴
    とする請求項1または2記載の高分子光導波路の製造方
    法。
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