JP5353164B2 - 非水電解液一次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウム金属あるいはリチウム合金からなる負極活物質を含む負極を具備する非水電解液電池に関し、特に、低温でのパルス放電特性および高温保存特性に優れた非水電解液電池に関する。
非水電解液電池はエネルギー密度が高く、保存性、耐漏液性などの信頼性に優れ、また、小型化、軽量化が可能なことから、各種電子機器の主電源、メモリーバックアップ用電源などとして用いられ、その需要は増加の一途を辿っている。非水電解液電池の中でも、正極、リチウム金属あるいはリチウム合金を負極活物質として含有する負極およびセパレータを含む非水電解液リチウム一次電池が広く用いられている。最近では、非水電解液電池を自動車、産業機器などのより厳しい環境下で使用することが要望され、それと共に、さらなる高性能化のための改良が進められている。
リチウム一次電池もしくはリチウム二次電池においては、リチウムのデンドライト、その他のリチウム化合物のような電気化学的に不活性な化合物が負極の表面に付着し、低温でのパルス放電特性を低下させるという問題がある。これに対し、リチウム一次電池では電気化学的に不活性な化合物の負極への付着を防止するために、負極の正極と対向する面に、粉状のカーボンブラックを埋め込む方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−339046号公報
上記のように負極の正極に対向する表面に、粉状のカーボンブラックを埋め込むことによって、低温でのパルス放電特性を改良することができる。しかしながら、粉状のカーボンブラックは、かさ密度が低く飛散しやすい欠点があるため、量産工程での使用が非常に困難であるという課題あった。
本発明の目的は、良好な量産性および低温でのパルス放電特性を両立した非水電解液電池を提供することである。
上記課題を解決するために本発明は、正極と、負極とを非水電解液を保持するセパレータを介して対向配置した非水電解液一次電池において、リチウム金属またはリチウム合金からなる負極の正極との対向面に、黒鉛粉末とカーボンブラックを混合した粉体を圧着接合させたことを特徴とする。この構成により、良好な低温でのパルス放電特性と量産性を両立した非水電解液電池を提供することができる。
本発明によれば、かさ密度が低く飛散しやすい欠点がある粉状のカーボンブラックに、カーボンブラックよりも高密度な黒鉛粉末を混合することで飛散を低減できるため、量産工程での安定供給が可能となる。その上、黒鉛粉末をカーボンブラックに混合することによっても、低温でのパルス放電特性が損なわれることがないため、良好な低温でのパルス放電特性と量産性を両立した非水電解液電池を提供することができる。
本発明による第1の発明は、正極と、負極とを非水電解液を保持するセパレータを介して対向配置した非水電解液電池において、リチウム金属またはリチウム合金からなる負極の正極との対向面に、黒鉛粉末とカーボンブラックを混合した粉体を圧着接合させたことを特徴とする非水電解液電池に関する。本発明によれば、カーボンブラックよりも高密度な黒鉛粉末を混合することで、粉体の飛散を低減できるため、量産工程での安定供給が可能となる。
本発明による第2の発明は、第1の発明において、カーボンブラック100重量部に対して黒鉛粉末を70重量部以上、500重量部以下で混合したことを特徴とする。これにより、粉体の飛散を効果的に低減できると共に良好な低温でのパルス放電特性が得られる。
本発明による第3の発明は、第1または第2の発明において、黒鉛粉末が天然黒鉛、人造黒鉛、球状黒鉛またはコークス粉末から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする。カーボンブラックよりも高密度なこれらの黒鉛粉末を選択することで、良好な低温でのパルス放電特性と量産性を両立した非水電解液電池を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、本発明の実施の形態の一つである非水電解液電池としてのリチウム一次電池の構成を模式的に示す縦断面図である。このリチウム一次電池は、正極ケース1、負極ケース2、正極3、負極4、セパレータ5、シール材6および図示しない非水電解液と、負極4の正極3との対向面にカーボンブラックと黒鉛粉末を混合した粉体を圧着接合した混合粉体層7から構成されている。
正極活物質としては非水電解液リチウム一次電池の分野で常用されるものを使用でき、その中でも、フッ化黒鉛、金属酸化物などが好ましい。フッ化黒鉛としては、化学式CFx(0.8≦x≦1.1)で表されるものが好ましい。フッ化黒鉛は、長期信頼性、安全性、高温安定性などの点で優れている。フッ化黒鉛は、石油コークス、人造黒鉛などをフッ素化して得られる。金属酸化物としては、二酸化マンガン、酸化銅などが挙げられる。正極活物質は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
正極の内部のイオン伝導度を高めるための導電剤としても非水電解液リチウム一次電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック、人造黒鉛などの黒鉛類などを使用できる。導電剤は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
正極の活物質と導電剤とを適切な密度で保持することで、高いイオン伝導度を維持するための結着剤としても非水電解液リチウム一次電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、PVDFの変性体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体などのフッ素樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)、変性アクリロニトリルゴム、エチレン−アクリル酸共重合体などが挙げられる。結着剤は1種を単独でまたは2種以上
を組み合わせて使用できる。
負極4は、リチウム金属またはリチウム合金からなり、セパレータ5を介して正極3に対向するように設けられる。リチウム合金としては、リチウム一次電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、Li−Al、Li−Sn、Li−NiSi、Li−Pbなどが挙げられる。
負極4のセパレータ5を介して正極3に対向する面の30〜100%に、カーボンブラックと黒鉛粉末を混合した粉体0.5mg/cm2以上、4.4mg/cm2以下を圧着接合して混合粉体層7を形成する。粉状のカーボンブラック及び黒鉛粉末に吸着している揮発分、吸着水などを除去するため150℃以上、250℃以下で熱風乾燥または減圧乾燥した後、露点−50.0℃以下のドライエア雰囲気またはアルゴンガス雰囲気内で混合することが好ましい。
カーボンブラックは、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、コンタクトブラック、ファーネスブラック、ランプブラックなどから選択できる。カーボンブラックは、一次粒子の平均粒径が0.1μm以下、窒素吸着によるBET比表面積が20m2/g以上であることが好ましい。カーボンブラックと混合する黒鉛粉末には、天然黒鉛、人造黒鉛、球状黒鉛およびコークス粉末からなる群から選ばれた少なくとも1種を選択できる。カーボンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末が70重量部未満であると、粉体が飛散しやすいことから量産化に課題が残り、カーボンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末が500重量部を超えると、低温パルス特性の改善効果があるカーボンブラックの比率が少なくなりすぎて低温パルス特性の改善効果がほとんど得られないため、カーボンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末は70重量部以上、500重量部以下であることが好ましい。
このようにして混合粉体層7を設けることによって、電気化学的に不活性なリチウム化合物の負極の表面への析出または付着が防止され高抵抗性被膜の蓄積を抑制することで、非水電解液電池の低温でのパルス放電特性の高性能化に寄与する。
ここで、図1に示す非水電解液電池の説明に戻る。セパレータ5としては、リチウム一次電池の分野で常用されるものを使用でき、正極3と負極4とが短絡することを防止できるのであれば特に制限される訳ではなく、さらに非水電解液の浸透性に優れ、イオンの移動抵抗とならないことが望ましい。代表的な素材としてはポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンなどが挙げられ、形状としては不織布、微多孔フィルムなどが挙げられる。
非水電解液は、溶質および非水溶媒を含有する。
溶質としては、リチウム一次電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)、テトラフルオロ硼酸リチウム(LiBF4)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、リチウム・ビスペンタフルオロエチルスルホン酸イミド(LiN(SO2252)、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(LiN(CF3SO22)、リチウムトリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド(LiC(CF3SO23)、過塩素酸リチウム(LiClO4)などが挙げられる。溶質は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
非水溶媒としても、リチウム一次電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、
γ−ブチロラクトン(γ−BL)、γ−バレロラクトン(γ−VL)、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などの環状炭酸エステル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、1,3−ジオキソラン、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体などが挙げられる。非水溶媒は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
非水電解液における溶質濃度は特に制限されないが、負極4の正極3と対向する面に形成された混合粉体層7により非水電解液の還元分解反応が起こり、溶質が消費されることが推測されることを考慮すると、好ましくは、0.5モル/L以上、1.5モル/L以下である。溶質濃度が0.5モル/L未満では、室温での放電特性または長期保存後の放電特性が低下するおそれがある。溶質濃度が1.5モル/Lを超えると、−40℃程度の低温環境下では、非水電解液の粘度上昇およびイオン伝導度の低下が顕著になるおそれがある。
正極ケース1は、正極集電体および正極端子を兼ねる。負極ケース2は、負極集電体および負極端子を兼ねる。シール材6は、主に、正極ケース1と負極ケース2とを絶縁する。正極ケース1、負極ケース2およびシール材6は、リチウム一次電池の分野で常用されるものを使用できる。正極ケース1および負極ケース2には、たとえば、ステンレス鋼製のものを使用できる。シール材6には、たとえば、ポリプロピレンなどの合成樹脂製のものを使用できる。
本実施の形態において、非水電解液電池は、負極4として、正極3と対向する負極の表面の30〜100%に混合粉体層7が圧着接合された負極4を用いる以外は、従来の非水電解液電池と同様にして作製できる。
以下、具体的な実施例および比較例を示し、本発明の効果を説明する。
(実施例1)
図1に示すように偏平型形状をした非水電解液電池に本発明を適用した。正極ケース1にはステンレス鋼のSUS444(厚さ0.2mm)を用い、負極ケース2にはステンレス鋼のSUS304(厚さ0.2mm)を使用した。
石油コークスをフッ素化したフッ化黒鉛100重量部と、導電剤であるアセチレンブラック(デンカブラック、電気化学工業(株)製)15重量部と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム6重量部とを、水とエタノールの混合液を用いて混錬し100℃で乾燥した後、所定の金型と油圧プレス機を用いて、厚さ1.1mm、直径12.5mmのタブレット状に成型することで正極3を得た。
かさ密度が0.04g/ccである粉状のアセチレンブラック(デンカブラック、電気化学工業(株)製)100重量部と、かさ密度が0.17g/ccである人造黒鉛粉末(SP−10、日本黒鉛工業(株)製)70重量部とを200℃で熱風で乾燥した後、混合した。この混合粉末3.5mgを厚さ0.7mm、直径14mmのリチウム金属の正極3と対向する面の30〜100%に載せた後、ステンレス製のローラー冶具で厚さが0.6mmになるまで加圧し混合粉体層7の形成された負極4を得た。
負極4を負極ケース2に加圧接合した後、ポリプロピレン製のセパレータ5を負極4の上に配置し、有機溶媒であるγ−ブチロラクトン(γBL:非水溶媒)に電解質であるテトラフルオロ硼酸リチウム(LiBF4)1モル/Lを溶解させた非水電解液を注入した後、負極4と対峙するように正極3をセパレータ5上に配置する。ついで負極ケース2を嵌合したシール材6とを介して正極ケース1をかしめることで、厚さ2mm、直径20mm、理論容量が100mAhの偏平型非水電解液リチウム一次電池を作製した。これを実施例1とする。
(実施例2)
アセチレンブラック100重量部と混合する人造黒鉛粉末(SP−10、日本黒鉛工業(株)製)を300重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を実施例2とする。
(実施例3)
アセチレンブラック100重量部と混合する人造黒鉛粉末(SP−10、日本黒鉛工業(株)製)を500重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を実施例3とする。
(実施例4)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末をかさ密度が0.34g/ccである人造黒鉛粉末(SB−15、日本黒鉛工業(株)製)にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を実施例4とする。
(実施例5)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、人造黒鉛粉末(SB−15、日本黒鉛工業(株)製)300重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を実施例5とする。
(実施例6)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、人造黒鉛粉末(SB−15、日本黒鉛工業(株)製)500重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を実施例6とする。
(実施例7)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、かさ密度が0.11g/ccである人造黒鉛粉末(SP−270、日本黒鉛工業(株)製)にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を実施例7とする。
(実施例8)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、人造黒鉛粉末(SP−270、日本黒鉛工業(株)製)300重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を実施例8とする。
(実施例9)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、人造黒鉛粉末(SP−270、日本黒鉛工業(株)製)500重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を実施例9とする。
(実施例10)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、かさ密度が0.14g/ccである天然黒鉛粉末(ACP−3000、日本黒鉛工業(株)製)300重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を実施例10とする。
(実施例11)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、かさ密度が0.46g/ccであるコークス粉末(GMW−20NB、日本黒鉛工業(株)製)300重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を実施例11とする。
(実施例12)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、かさ密度が0.64g/ccである球状黒鉛粉末(MCMB、大阪ガス(株)製)300重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を実施例12とする。
(比較例1)
実施例1に対し、負極4に粉体を圧着接合しなかったこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を比較例1とする。
(比較例2)
負極4に圧着接合する粉末を、粉状のアセチレンブラック(デンカブラック、電気化学工業(株)製)単体にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を比較例2とする。
(比較例3)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、人造黒鉛粉末(SP−10、日本黒鉛工業(株)製)30重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を比較例3とする。
(比較例4)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、人造黒鉛粉末(SP−10、日本黒鉛工業(株)製)600重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を比較例4とする。
(比較例5)
負極4に圧着接合する粉末を、人造黒鉛粉末(SP−10、日本黒鉛工業(株)製)単体にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を比較例5とする。
(比較例6)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、人造黒鉛粉末(SB−15、日本黒鉛工業(株)製)30重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を比較例6とする。
(比較例7)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、人造黒鉛粉末(SB−15、日本黒鉛工業(株)製)600重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を比較例7とする。
(比較例8)
負極4に圧着接合する粉末を、人造黒鉛粉末(SB−15、日本黒鉛工業(株)製)単体にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を比較例8とする。
(比較例9)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、人造黒鉛粉末(SP−270、日本黒鉛工業(株)製)30重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を比較例9とする。
(比較例10)
アセチレンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を、人造黒鉛粉末(SP−270、日本黒鉛工業(株)製)600重量部にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を比較例10とする。
(比較例11)
負極4に圧着接合する粉末を、人造黒鉛粉末(SP−270、日本黒鉛工業(株)製)単体にしたこと以外は実施例1と同様に作製した偏平型非水電解液リチウム一次電池を比較例11とする。
実施例および比較例の粉体の分散度は、ホソカワミクロン(株)製「パウダーテスターPT−N型」を用いて測定した。粉体10gを円筒の上部入り口から投入落下させ、円筒下部の受け皿に乗った粉体A(g)から、次の式(10−A)/10×100で分散度を計算できる。
各実施例と各比較例の偏平型非水電解液リチウム一次電池は封口した後、4mA定電流で30分間の予備放電を行った。次に、60℃で1日のエージングを行い、開回路電圧(OCV)が安定した後、室温でOCVと1kHzでの電池インピーダンスを測定し、各電池とも異常が見られないことを確認した。エージングの後、実施例および比較例の偏平型非水電解液リチウム一次電池10個ずつを低温で放電試験を行った。−40℃に電池を4時間以上保管した状態で3mAの定電流放電を行った後、59秒間放電を休止することを1サイクルとして20サイクル繰り返したときの最小の電圧を測定した。
Figure 0005353164
(表1)は、比較例および実施例の低温パルス電圧の平均値と粉体の分散度を示す。
低温パルス電圧の平均値はより大きい値が望ましい。また、粉体の分散度はより小さい値が望ましい。粉体の分散度が12以下であれば、十分に小さい値であるといえる。粉体の分散度が小さいほど粉体の飛散が少なく、量産工程での飛散粉末の低減および負極の表面への粉体供給量の安定化により、高い量産性が得られる。
以上の観点から、本発明の先行例に相当する比較例2は比較例1に対し、低温パルス電圧の平均値は高くなっているが粉体の分散度が大きく、量産化に課題が残る。
カーボンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末が70重量部以上、500重量部以下である実施例1〜9では、低温パルス電圧の平均値が高く粉体の分散度も小さいことから、低温パルス電圧の改善効果と高い量産性が得られている。これに対しカーボンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末が70重量部より少ない比較例3、比較例6および比較例9では、低温パルス電圧の平均値は実施例1〜9と同等に高いが、粉体の分散度が大きいため量産化に課題が残る。
また、カーボンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末が500重量部より多い比較例4、比較例7および比較例10では、実施例1〜9と比較して粉体の分散度は小さいが、低温パルス電圧の平均値も小さくなった。
また、カーボンブラックを使用せずに黒鉛粉末のみ使用した比較例5、比較例8および比較例11では、低温パルス電圧の改善効果は見られなかった。
さらに、カーボンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末を天然黒鉛粉末、コークス粉末、球状黒鉛粉末にした実施例10〜12では、低温パルス電圧の平均値が高く粉体の分散度も小さい。よって、実施例1〜12の結果より、カーボンブラックに混合する黒鉛粉末は、黒鉛粉末がカーボンブラックよりもかさ密度が大きいものであればその種類を問わず、低温パルス特性の改善効果と高い量産性が得られることがわかる。
カーボンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末が70重量部未満であると、粉体の分散度が大きいことから量産化に課題が残り、カーボンブラック100重量部と混合する黒鉛粉末が500重量部を超えると、低温パルス特性の改善効果がほとんど得られない。本発明によれば、カーボンブラック100重量部に、カーボンブラックよりも高密度な黒鉛粉末を70重量部以上、500重量部以下で混合することにより、低温パルス電圧の改善効果と高い量産性を両立できる。
なお、以上の説明ではコイン形電池を例に説明したが、円筒形電池、角形電池に適用してもよく、電池の形状には限定されない。
安定した量産が可能で、低温でのパルス放電特性に優れ幅広い温度域で利用できる本発明の非水電解液電池は、電子機器の主電源用、バックアップ用電源として有用である。
本発明の実施例に用いた非水電解液電池を示す概略断面図
符号の説明
1 正極ケース
2 負極ケース
3 正極
4 負極
5 セパレータ
6 シール材
7 混合粉体層

Claims (3)

  1. 正極と、負極とを非水電解液を保持するセパレータを介して対向配置した非水電解液一次電池において、リチウム金属またはリチウム合金からなる負極の正極との対向面に、黒鉛粉末とカーボンブラックを混合した粉体を圧着接合させたことを特徴とする非水電解液一次電池。
  2. 前記粉体がカーボンブラック100重量部に対して黒鉛粉末を70重量部以上、500重量部以下で混合したものである請求項1記載の非水電解液一次電池。
  3. 前記黒鉛粉末を天然黒鉛、人造黒鉛、球状黒鉛またはコークス粉末から選ばれた少なくとも1種から構成した請求項1または2に記載の非水電解液一次電池。
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