JP5350859B2 - 光学部材および光学装置の製造方法と光学装置 - Google Patents

光学部材および光学装置の製造方法と光学装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5350859B2
JP5350859B2 JP2009083036A JP2009083036A JP5350859B2 JP 5350859 B2 JP5350859 B2 JP 5350859B2 JP 2009083036 A JP2009083036 A JP 2009083036A JP 2009083036 A JP2009083036 A JP 2009083036A JP 5350859 B2 JP5350859 B2 JP 5350859B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
optical member
etching
silicon substrate
planes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009083036A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010237301A5 (ja
JP2010237301A (ja
Inventor
亨 滝澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Holdings Co Ltd, Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Holdings Co Ltd
Priority to JP2009083036A priority Critical patent/JP5350859B2/ja
Publication of JP2010237301A publication Critical patent/JP2010237301A/ja
Publication of JP2010237301A5 publication Critical patent/JP2010237301A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5350859B2 publication Critical patent/JP5350859B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、シリコン基板又はシリコンウエハを使用した少なくとも反射面を有する光学部材の製造方法、およびその光学部材を用いた光学装置の製造方法と、その光学装置に関する。
光通信や光インタコネクション等を実現するための光学装置、あるいはCDやDVD等の記録媒体に情報を記録したりその記録情報を読み出すための光ピックアップ等に使用される各種の光学装置には、反射面(ミラー)を有する光学部材が多用されている。
また、そのような光学装置として、反射面を有する光学部材に、半導体レーザや発光ダイオード等の発光デバイスと、フォトダイオードやフォトトランジスタあるいはCCD等の受光デバイス、導光デバイスあるいはSHG(第2高調波発生素子)等の波長変換デバイスなどの光学デバイスを設け、発光デバイスから出射した光が反射面で反射して光学デバイスに入射するようにした光学装置が従来から用いられている。
例えば特許文献1には、シリコン基板に楕円球曲面ミラーを形成し、そのシリコン基板の上部に搭載した面発光レーザ等の発光デバイスから出射する光を、その楕円球曲面ミラーで反射させて、シリコン基板上に設けた受光デバイス又は導波路に入射させるように構成した光学装置が開示されている。
また、特許文献2には、シリコンやGaAsによって構成され、フォトダイオード等の受光素子が設けられた受光素子基板に、その一部を掘り込んで凹部を形成し、その凹部の底面上にミラー部材を設置して、受光素子基板上に搭載した半導体レーザから出射されるレーザ光線を上記ミラー部材の反射面によって略直角に反射させて、記録媒体に向けて出射させるように構成した光学装置が開示されている。
特開2001−141965号公報 特開2005−340408号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている光学装置は、シリコン基板に常に所定形状の楕円球曲面ミラーを形成することが極めて困難であり、さらにシリコン基板上に搭載した面発光レーザ等の発光デバイスと受光デバイス又は導波路とを、その発光点と受光点とが楕円球曲面ミラーの2つの焦点にそれぞれ一致するように位置決め配置しなければならず、その調整と配置には熟練した技術を要するという問題があった。
一方、特許文献2に記載されている光学装置は、受光素子が設けられた受光素子基板に凹部を形成し、その凹部の底面上に反射面が底面に対して45°の角度をなすミラー部材を別に作成して設置する必要がある。しかし、シリコン基板等の半導体に異方性エッチングによって45°の角度で反射面を形成するための条件は限られており、例えばミラー部材として、結晶軸が(100)面に対して[110]方向にほぼ9.7°に傾斜するように作製されたシリコン基板を用い、KOH(水酸化カリウム)やTHMA(水酸化テトラメチルアンモニウム)によってエッチングし、そのエッチングによって形成された傾斜面に反射膜を蒸着する方法がとられる。
このような方法では、ミラー部材の材料が限られるという問題があると共に、受光素子基板の凹部の所定位置に、別に作成したミラー部材を接着しなければならないため、製造工数が多くかかり、コスト高の要因となるという問題もあった。
この発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、任意の角度あるいは曲面をなす反射面を有する光学部材、およびその光学部材を用いた光学装置を容易に製造できるようにすることを目的とする。また、発光デバイスと、受光デバイス、導光デバイスあるいは波長変換デバイス等の光学デバイスとを反射面を介して連携させた光学装置を安価に提供することも目的とする。
この発明は上記の目的を達成するため、その基本的な光学部材の製造方法は、シリコン基板の表面からその表面に垂直な方向にエッチングを行って、その表面に対して垂直な2平面と該2平面間を接続する斜面とを含む凹部を形成し、その面に反射性金属膜を被覆して反射面を形成する
上記エッチングは、シリコン基板の表面に塗付されて上記凹部の平面形状と同じ開口又は切欠きが形成されたフォトレジストをエッチングマスクとして、異方性ドライエッチングで行う
上記斜面への反射性金属膜の被覆は、シリコン基板の表面側から、該表面上に上記斜面に対応する位置から該斜面に垂直な方向に延びる開口を有するステンシルマスクを配置して、銀、アルミニウム又は金による斜め蒸着又はチルトスパッタリングによって行う。
上記2平面は互いに段違いで平行な面であり、上記反射面はその2平面に対して45°の角度をなすことができる。
上記エッチングは、前述と同様に異方性ドライエッチングで行うことができるが、それをフッ化硫黄系のガスを酸素で希釈したガスによるエッチング処理と、フッ化炭素系ガスによる側壁保護膜形成処理とを交互に繰り返すボッシュ法によって行うとよい。
この発明による光学装置の製造方法は、上記の製造方法によって製造された光学部材を用い、上記2平面の一方に発光デバイスを、他方に受光デバイス、導光デバイス、あるいは波長変換デバイス等の光学デバイスをそれぞれ位置決め固定し、その発光デバイスから出射した光が上記反射面で反射して上記光学デバイスに入射するようにする。
この発明による光学装置は、上記の製造方法によって製造された光学部材と、その光学部材に形成された上記2平面の一方に位置決め固定された発光デバイスと、他方に位置決め固定された受光デバイス、導光デバイス、あるいは波長変換デバイス等の光学デバイスとからなり、その発光デバイスから出射した光が上記反射面で反射して上記光学デバイスに入射するように構成した光学装置である。
この発明による光学部材の製造方法はさらに、上記シリコン基板としてシリコンウエハを使用し、そのシリコンウエハの表面からその表面に垂直な方向にエッチングを行って、上記凹部をその平面形状の長手方向及び短手方向にそれぞれ複数個ずつ整列して形成し、その各凹部の上記斜面にそれぞれ反射性金属膜を被覆して上記反射面を形成する。
その後、上記シリコンウエハを、上記各凹部の上記2平面と上記反射面とからなる壁面側のシリコンウエハを所定幅だけ残して上記長手方向に沿って切断すると共に、該壁面と対向する壁面を除去するように長手方向に沿って切断して、複数個の光学部材が長手方向に連続した複数の短冊状部材とし、その各短冊状部材を上記各凹部の一対の短辺をなす各壁面を除去するようにそれぞれ短手方向に沿って切断して、個々の光学部材にする。
この光学部材の製造方法を利用したこの発明による光学装置の製造方法は、次の各工程を有する。
(a)シリコンウエハの表面からその表面に垂直な方向にエッチングを行って、その表面に対して垂直な2平面とその2平面間を接続する斜面とを含む凹部を、その平面形状の長手方向及び短手方向にそれぞれ複数個ずつ整列して形成する工程、
(b)その各凹部の上記斜面にそれぞれ反射性金属膜を被覆して反射面を形成する工程、
(c)その後、上記シリコンウエハを、上記各凹部の上記2平面と反射面とからなる壁面側のシリコンウエハを所定幅だけ残して長手方向に沿って切断すると共に、その壁面と対向する壁面を除去するように長手方向に沿って切断して、複数個の光学部材が長手方向に連続した複数の短冊状部材とする工程、
(d)各短冊状部材のそれぞれ上記2平面と反射面とを設けた各光学装置の光学部材となる部分に、上記2平面の一方に発光デバイスを、他方に受光デバイス、導光デバイス、あるいは波長変換デバイス等の光学デバイスをそれぞれ位置決め固定して、その上記発光デバイスから出射した光が上記反射面で反射して上記光学デバイスに入射するようにする工程、
(e)その後に、上記各短冊状部材を上記各凹部の一対の短辺をなす各壁面を除去するようにそれぞれ短手方向に沿って切断して、個々の光学装置にする工程、
そして、上記エッチングは、上記シリコン基板の表面に塗付されて上記凹部の平面形状と同じ開口又は切欠きが形成されたフォトレジストをエッチングマスクとして、異方性ドライエッチングで行い、上記斜面への反射性金属膜の被覆は、上記シリコン基板の表面側から、該表面上に上記斜面に対応する位置から該斜面に垂直な方向に延びる開口を有するステンシルマスクを配置して、銀、アルミニウム又は金による斜め蒸着又はチルトスパッタリングによって行う。
この発明による光学部材の製造方法は、シリコン基板の表面に垂直な方向にエッチングを行って、その表面に対して垂直な2平面とその2平面間を接続する斜面とを含む凹部を形成し、その斜面に反射性金属膜を被覆して反射面を形成するので、エッチングマスクの開口又は切欠きの形状によって任意の角度をなす反射面を容易に形成することができる。
そして、上記斜面への反射性金属膜の被覆を、シリコン基板の表面側から、該表面上に上記斜面に対応する位置から該斜面に垂直な方向に延びる開口を有するステンシルマスクを配置して、銀、アルミニウム又は金による斜め蒸着又はチルトスパッタリングによって行うので、上記斜面に選択的に反射性金属膜を被覆して、反射面以外の部分に金属膜が形成されないようにすることができ、光学部品を搭載したときに絶縁性を損なうことがない。
また、そのエッチングマスクの開口又は切欠きの形状によって、反射面と共に光学部品の載置面となる2平面も同時に形成した光学部材も容易に製造することができる。
さらに、その光学部材を用いて、発光デバイスと、受光デバイス、導光デバイスあるいは波長変換デバイス等の光学デバイスとを反射面を介して連携させた光学装置を容易に製造することもできる。
一枚のシリコンウエハから、多数の光学部材や光学装置を同時に製造することも可能になる。
この発明の製造方法によって製造された光学部材を用いた光学装置の一実施例を示す正面図である。 図1のX−X線に沿う断面図である。 図1の矢示A方向から見た底面図である。 この発明による光学部材を製造するために使用するシリコン基板を得るための第1工程を示す正面図である。 同じくその第2工程を示す正面図である。 同じくその第3工程を示す正面図である。 この発明による光学部材の製造方法の第1実施例を説明するための第1工程を示す縦断面図である。 同じくその第2工程を示す縦断面図である。 図8におけるフォトマスクの平面図である。
図8に続く第3工程を示す図であり、(b)は平面図、(a)そのA−A線に沿う断面図である。 同じくその第4工程を示す図10の(a)(b)と同様な断面図と平面図である。 同じくその第5工程を示す図10の(a)(b)と同様な断面図と平面図である。 同じくその第6工程を示す図であり、(b)は平面図、(a)そのA−A線に沿う断面図である。 同じくその第7工程を示す図13の(a)(b)と同様な断面図と平面図である。 同じくその第8工程を示す図13(a)(b)と同様な断面図と平面図である。 光学部材を切り出すためのシリコン基板のダイシングラインを示す拡大平面図である。 切り出した光学部材の平面図である。 図17の光学部材を反時計回りに180°回転させた状態でさらに拡大して示す斜視図である。
1枚のシリコンウエハから複数の光学部材を同時に製造する場合のエッチング完了状態を示す斜視図である。 図19における一点鎖線で示す各ダイシングラインで切断して得た2個の光学部材が長手方向に連続した短冊状部材の斜視図である。 図20に示した短冊状部材を本体部となる側を下側にした状態の正面図(a)と平面図(b)である。 図21に示した短冊状部材に光学部品を取り付けた状態の正面図(a)と平面図(b)である。 図21に示した短冊状部材を図22に示した一点鎖線で示す各ダイシングラインで切断して得た一個の光学装置の正面図(a)と平面図(b)である。 図1に示した光学装置の光学部材の形状を一部変更した例を光学部材の本体部を縦断面にして示す正面図である。
傾斜した平面状の反射面のみを設けた光学部材の製造方法における反射面作成工程を示す平面図である。 図25におけるB−B線に沿う断面図である。 完成した傾斜した平面状の反射面のみを設けた光学部材の斜視図である。 楕円筒面状の反射面のみを設けた光学部材の製造方法における反射面作成工程を示す平面図である。 図28におけるC−C線に沿う断面図である。 完成した楕円筒面状の反射面のみを設けた光学部材の斜視図である。 この発明による光学部材の製造方法の変更例を示す図19と同様な斜視図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
〔光学装置の一実施例〕
まず、後述するこの発明の製造方法によって製造される光学部材を用いた光学装置の一実施例を図1から図3によって説明する。図1はその光学装置の正面図、図2は図1のX−X線に沿う断面図、図3は図1の矢示A方向から見た底面図である。
この光学装置は、シリコン(Si)基板から形成された反射面13を有する光学部材1に光学部品を搭載している。すなわち、発光デバイスとして半導体レーザ発生素子であるレーザダイオード2と、光学デバイスとして波長変換デバイスである第2高調波発生(SHG:Second Harmonic Generation)素子3を搭載している。
光学部材1は、段違いで平行な2平面からなる上部載置面11および下部載置面12と、その2平面を接続する斜面にアルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)等の反射性金属膜が被覆された反射面(ミラー)13とを有する本体部10と、図1で本体部10の後面から上方へ長方形に延びている壁部15とからなる。その壁部15は、図2に示すようにシリコン層15aの表面に二酸化珪素(SiO)膜15bが被覆されている。
レーザダイオード2は、図1に示すように本体部10の上部載置面11上に位置決め載置され、上部載置面11と壁部15に接着剤(図示を省略)で固定されている。そして、図1で右端側の所定部分が反射面13上に張り出して延びており、その部分の下面に発光部2aが設けられている。
そのレーザダイオード2上には放熱用のサブマウント(Si又はAlNからなる基板)4が載置されており、レーザダイオード2の上面と壁部15に接着剤(図示を省略)によって固定されている。上記いずれの接着剤としても銀ペーストのような金属性接着剤を用いるのが放熱性を高めるために望ましい。
レーザダイオード2で発生した熱は、その下面から本体部10に放熱されると共に、上面からサブマウント4を通して壁部15に放熱される。
一方、波長変換デバイスであるSHG素子3は、一端面3aを反射面13に向けて本体部10の下部載置面12上に位置決め載置され、その下部載置面12と壁部15に銀ペーストのような熱の伝導性のある接着剤で固定されている。
反射面13は互いに平行な上部載置面11および下部載置面12の延長線に対する傾斜角度θが45°になっている。
そして、レーザダイオード2の発光部2aから略垂直下方に反射面13に向けて出射されるレーザ光が反射面13によって反射され、90°偏向されて略水平な方向に向きを変え、SHG素子3の受光面である一端面3aに入射する。SHG素子3に入射したレーザ光はSHG素子3によってその波長が1/2(振動数は2倍)に変換されて他端面3bから出射する。例えば、レーザダイオード2が出射するレーザ光の波長が1064nmの場合、SHG素子3から出射するレーザ光の波長は532nmになる。
また、図3に示すように、レーザダイオード2とSHG素子3の幅は、本体部10の上部載置面11及び下部載置面12の幅より広く、本体部10の壁部15がない側の幅方向にはみ出している。このようにすれば、レーザダイオード2およびSHG素子3の各裏面におけるこのはみ出した部位に、T1、T2で例示するように配線用の端子を設けることができ、他のデバイスとの配線をワイヤボンディング等によって容易に行うことができる。
この光学装置(SHG素子を用いたレーザ光源)は、小型プロジェクタ等の光源用のレーザモジュールに利用可能である。そして、構造が簡単で製造容易であり、安価でコンパクトなレーザモジュールを提供することができる。
発光デバイスとして、レーザダイオードに代えて発光ダイオード(LED)やその他の発光デバイスを用いてもよい。また、他方の光学デバイスとしてSHG素子に代えて、フォトトランジスタやフォトダイオードなどの受光デバイスや、光ファイバのような導波路等の導光デバイス、セルフォックレンズ(登録商標)などを用いることもできる。
なお、レーザダイオードとして端面発光のものを使用することもでき、その場合は、レーザダイオードを下部載置面12上に搭載して、その先端面から出射するレーザ光を反射面13で反射させて上方に向けてそのまま出射させるか、受光デバイスや導光デバイスなどの光学デバイスを上部載置面11から反射面13上に張り出して設けたり、あるいは壁部15に固定して設け、反射面13で反射されたレーザ光をその光学デバイスに入射させるようにすればよい。上部載置面11と下部載置面12は必ずしも互いに平行でなくてもよいし、それらの面に対する反射面13の傾斜角度も45°に限るものではない。
〔光学部材の製造方法の第1実施例〕
次に、上述した光学装置に使用した光学部材のこの発明による製造方法の第1実施例について説明する。
先ず、この発明による光学部材の製造方法に使用するシリコン基板を得るための工程を、図4から図6によって説明する。これらの図は、いずれもシリコン基板の表面に平行な方向から見た正面図である。
図4はその第1工程を示し、同じ大きさの第1のシリコン(Si)基板51と第2のシリコン(Si)基板52とを用意する。第1のシリコン基板51はシリコンのみからなる基板であり、第2のシリコン基板52は一方の表面全体が酸化されて二酸化珪素(SiO)膜53が形成されている。
図5は第2工程を示し、SOI基板を作製する場合と同様に、第1のシリコン基板51と第2のシリコン基板52とを二酸化珪素膜53を挟んで表面活性化させて接合する。
図6は第3工程を示し、第2のシリコン基板52を二酸化珪素膜53が形成されていない面側から研磨してその厚さを薄くし、前述した光学部材1の壁部15として必要なだけを残す。このようにして、エッチングストッパとして機能する二酸化珪素膜53を設けたシリコン基板5を準備することができる。
そこで、このシリコン基板5を使用して前述した光学部材1を製造する方法を、図7から図18によって工程順に説明する。
先ず第1工程では、図7に示すようにシリコン基板5の表面全体に感光性樹脂であるフォトレジスト6を塗付する。フォトレジストは光や電子線等によって現像液に対する溶解性が変化する組成物であり、ネガ型とポジ型とがある。ここでは、露光されると現像液に対する溶解性が増大し、現像によって露光部が除去されるポジ型のフォトレジストを使用する。
次の第2工程では、図8に示すようにフォトレジスト6の上面にフォトマスク7を載置する。そのフォトマスク7には、図9に示すように開口7hが形成されている。その開口7hは一対の長辺と一対の短辺とからなる略長方形であるが、その一対の長辺の一方(図9では上側)が変形しており、この例では互いに段違いで平行な2部分7a,7bとその2部分の間を接続する45°の傾斜辺7cとからなっている。したがってその開口7hは、幅が狭い部分と幅が広い部分と幅が変化する部分とからなる。このフォトマスク7をフォトレジスト6の上面に密着させずに、離間させて配置する場合もある。
そして、第3工程で図8において上方から紫外線を照射して露光すると、フォトマスク7の開口7hに対応する部分だけフォトレジスト6が露光されて現像液に対する溶解性が増大する。そこで、アルカリ溶液による現像液で現像すると、図10に示すようにフォトレジスト6にフォトマスク7の開口7hと同じ形状の開口6hが形成され、その開口6h内だけシリコン基板5の表面5aが露出する。
図10において、(b)は平面図であり、(a)はそのA−A線に沿う断面図である。以下の図11から図15においても、(b)は平面図であり、(a)は図10の(a)と同様な断面図である。
次の第4工程では、フォトレジスト6をエッチングマスクにして、シリコン基板5に対してその表面5aからその表面5aに垂直な方向にエッチングを行って、図11に示すように内壁面5bが表面5aに対して垂直で、フォトレジスト6の開口6hと同じ平面形状の凹部5hを形成する。シリコン基板5の二酸化珪素膜53がエッチングストッパとして機能するため、エッチングはそこで止まり、第1のシリコン基板51だけがエッチングされ、穴状の凹部が形成される。
そして、このシリコン基板5の凹部5hの内壁面5bにおける変形した長辺に対応する面は、互いに段違いで平行な2平面51a,51bと、その2平面51a,51bの間を接続する斜面51cとから成っている。
このように、シリコン基板5に対してその表面5aに垂直な方向にエッチングするために、この実施例では異方性ドライエッチングを行なうが、その代表的な方法としてボッシュ法(ガスチョッピング法とも称す)がある。このエッチング方法は、エッチング処理と側壁保護膜形成処理とを交互に繰り返すことによって、異方性の高いエッチングを可能にする。
エッチング処理は、六フッ化硫黄(SF)のようなフッ化硫黄系のガスを酸素(O)で希釈したガスによって行なう。側壁保護膜形成処理は、Cのようなフッ化炭素系ガスによって側壁保護膜を形成する。
例えば、次のような条件でエッチング処理と側壁保護膜形成処理を行なう。
エッチング処理 側壁保護膜形成処理
SF 100sccm 0sccm
5sccm 0sccm
0sccm 100sccm

RF電力 400W 400W
バイアス電力 30W 0W
時 間 10sec 5sec
上記の条件で、エッチング処理を10秒、側壁保護膜形成処理を5秒の1サイクルで、0.5μmエッチングされ、400μm削るには800サイクルを要する。上記の条件における「sccm」は、大気圧(1.013hPa)で0℃あるいは25℃などの一定温度で規格化した流量(cc/min)である。
ボッシュ法以外の異方性ドライエッチングとしては、F原子でシリコン表面を飽和被覆している状態にアルゴン(Ar)イオンを衝撃させるイオン誘起増速エッチングや、塩素(Cl)とアルゴンイオン照射の複合効果によるエッチングなどもある。
このエッチング処理後、第5工程で図12に示すように、用いたフォトレジストに応じた剥離液もしくはアッシング(灰化処理)によってフォトレジスト6を除去する。
さらに、シリコン基板5の凹部5hの内壁面5bには上記エッチング処理により細かな縞状の凹凸ができているので、酸化とHFガスによる平坦化処理を行い、特に斜面51cの平面度を高める。
次の第6工程では、図13に示すようにシリコン基板5の表面5a上に金属製のステンシルマスク8を位置合わせして設置する。そのステンシルマスク8には、シリコン基板5の凹部5hを覆う部分に、斜面51cに対応する位置からその斜面51cに垂直な方向に延びる開口8hが形成されている。
そして、第7工程ではこのようにステンシルマスク8を設置したシリコン基板5をスパッタ装置に入れ、銀(Ag)、アルミニウム(Al)又は金(Au)を蒸着材あるいはスパッタ材として、図14に平行な3本の矢印線で示すようにステンシルマスク8の開口8hを通して、斜面51cに対して斜め蒸着あるいはチルトスパッタリングを行なう。それによって、シリコン基板5の凹部5hの内壁面5bのうち、斜面51cに選択的に反射性金属膜を被覆して、図15に示す反射面13にする。その他の部分にはなるべく金属膜が形成されないようにすることが、光学部品を搭載したときに絶縁性を損なわないために好ましい。
反射性金属膜の材料として、銀、アルミニウム又は金のいずれを使用するかによって反射面の反射特性が異なる。したがって、発光デバイス(レーザダイオードやLED)の発光波長特性に応じて、反射性金属膜の材料を選択するとよい。
その後、第8工程でシリコン基板5をスパッタ装置から取り出し、ステンシルマスク8を除去すると図15に示すようになる。
図16は、このように反射面13等を形成したシリコン基板5から、次の第9工程で光学部材を切り出すためのシリコン基板のダイシングラインを示す拡大平面図である。
シリコン基板5の凹部5hの平面51a,51bと反射面13がある側の辺だけは、光学部材の本体部10となる部分のシリコン基板5を所定幅だけ残して横ダイシングラインH1に沿って切断するが、それ以外の各辺は、いずれも凹部5hの内壁面の内側近傍を通る横ダイシングラインH2と縦ダイシングラインV1,V2に沿って切断する。これらの切断はダイシングソーによって行う。
図17はその切り出した光学部材の平面図であり、図18は完成した図17の光学部材を反時計回りに180°回転させた状態でさらに拡大して示す斜視図である。これらの図では、図1から図3で説明した光学装置の光学部材1における各部の名称と符号を用いる。
この光学部材1は本体部10と壁部15からなり、本体部10は、図16においてシリコン基板5の表面5aに垂直な凹部5hの内壁面5bの一部である互いに段違いで平行な2平面に51a,51bが上部載置面11と下部載置面12となり、その間に斜面51cに反射性金属膜を被覆した反射面13が設けられている。
長方形の壁部15を構成するシリコン層15aと二酸化珪素膜15bは、図15等におけるシリコン基板5の第2のシリコン基板52とその表面に形成された二酸化珪素膜53である。
この光学部材1を用いて、図1から図3によって説明した光学装置を容易に製造することができる。
この発明による光学部材の製造方法は、シリコン基板に反射面にするための面を形成するのに、シリコン基板の表面に対して垂直方向にエッチングを行って、エッチングマスクとなるフォトレジストの開口の平面形状によって、シリコン基板の表面に垂直な面を形成するので、シリコン基板の面方位や結晶軸の方向等に係わりなく任意の角度の斜面あるいは曲面を形成することがきる。また、発光デバイス等の光学デバイスを載置するための載置面も同時にエッチングによって形成することができる。
上述した実施例では、シリコン基板5に二酸化珪素膜を設けたものを使用して、それをエッチングストッパとしてエッチングの深さを規制したが、二酸化珪素膜を設けないシリコン基板を使用して、エッチング時間あるいはボッシュ法によるエッチングのサイクル数によって、エッチングの深さを制御することもできる。
また、上述した実施例では、表面に垂直な内壁面を有する凹部を形成したシリコン基板から光学部材として必要な部分を切り出す前に、その内壁面の一部をなす斜面に斜め蒸着やチルトスパッタリングによって反射性金属膜を被覆して反射面を形成したが、光学部材として必要な部分を切り出した後に、その斜面に蒸着やスパッタリングによって反射性金属膜を被覆して反射面を形成するようにしてもよい。
〔光学部材の製造方法の第2実施例〕
次に、この発明による光学部材の製造方法の第2実施例について図19から図23によって説明する。
この実施例は1枚のシリコンウエハから複数(多数)の光学部材を同時に製造する方法であり、光学装置も複数個一緒に製造できる。
そのため、図19に示すようにシリコン基板として大径で充分な厚さを有するシリコンウエハ50を使用する。このシリコンウエハ50は、図4から図6で説明したシリコン基板5と同様に、シリコンだけのシリコンウエハと表面に二酸化珪素膜を形成したシリコンウエハとを貼り合わせて、二酸化珪素膜を形成したシリコンウエハを研磨して厚さを薄くしたものであるが、図19ではその層構成は図示を省略している。
前述した第1実施例と同様に、このシリコンウエハ50の表面50aからその表面50aに垂直な方向にエッチングを行って、第1実施例と同じ形状の凹部50hをその平面形状の長手方向及び短手方向にそれぞれ複数個ずつ整列(図19に示す例では長手方向に2個ずつ、短手方向に3個ずつ整列)して形成し、その各凹部50hの内壁面の一部をなす斜面にそれぞれ反射性金属膜を被覆して反射面13としている。その反射面13の両側には上部載置面11と下部載置面12となる互いに段違いで平行な2平面を形成している。
ここまでの工程は、同時に6個の凹部を形成し、その各斜面に同時に反射性金属膜を被覆すること以外は、前述した第1実施例と同じであるから、その説明は省略する。
この状態から、図19に一点鎖線で示す各ダイシングラインで切断して、2個の光学部材が長手方向に連続した短冊状部材とする。図20はその短冊状部材の斜視図である。
この短冊状部材60は、図19のシリコンウエハ50を、各凹部50hの上部載置面11と下部載置面12と反射面13とからなる壁面側のシリコンウエハを所定幅だけ残して長手方向に沿って切断すると共に、上記壁面と対向する壁面を除去するように長手方向に沿って切断している。
厚さ方向には、2組の上部載置面11と下部載置面12と反射面13を形成した第1のシリコン基板61と、二酸化珪素膜63を設けた第2のシリコン基板62とが貼り合わされている。図21の(a)はその短冊状部材60を本体部となる側を下側にした状態で示す正面図であり、(b)はその平面図である。
この短冊状部材60を各凹部の一対の短辺をなす各壁面を除去するようにそれぞれ短手方向に沿って切断すれば、図18に示したような個々の光学部材1を得ることができる。
しかし、この実施例では短冊状部材60のままで、図22に示すように、その各上部載置面11上にレーザダイオード2を位置決め固定し、その上に放熱用のザブマウント4を接着し、各下部載置面12上にSHG素子3を位置決め固定して、2個の光学装置の各光学部品を取り付ける。あるいは、レーザダイオード2とザブマウント4とが一体となったものを、各上部載置面11上に固定するようにしてもよい。
図22の(a)はその各光学部品取り付け状態を示す正面図であり、(b)はその平面図である。
その後、この短冊状部材60を図22に一点鎖線で示す各ダイシングラインに沿って短手方向に切断すれば、個々の光学装置が完成する。図23の(a)はその光学装置の正面図であり、(b)はその平面図である。
この光学装置は、SHG素子3が各下部載置面12から外に突出していない点以外は、図1から図3によって説明した光学装置と同じである。
この実施例の場合も、二酸化珪素膜を設けないシリコンウエハを使用して、エッチング時間あるいはボッシュ法によるエッチングのサイクル数によって、エッチングの深さを制御することもできる。また、光学装置を構成するために取り付ける光学部品も種々変更することが可能である。
〔光学部材と光学装置の変更例〕
ここで、この発明による光学部材と光学装置の変更例を図24に示す。この光学装置は図1に示した光学装置の光学部材の形状を一部変更した例であり、光学部材1′の本体部10′を縦断面にして示す正面図である。この図において、図1の各部と対応する部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。光学部材と本体部は若干相違するので1′と10′とする。
この光学部材1′の本体部10′は、上部載置面11の後端部に突き当て用段部11aを設け、下部載置面12の前端部にも突き当て用段部12aを設けている。
このようにすれば、本体部10′の上部載置面11上にレーザダイオード2を取り付ける際、レーザダイオード2の後端面を突き当て用段部11aに突き当てて位置決めすることができる。また、下部載置面12上にSHG素子3を取り付ける際も、SHG素子3の前端面を突き当て用段部12aに突き当てて位置決めすることができる。したがって、レーザダイオード2とSHG素子3の位置決め固定を容易に、しかも正確に行うことができる。
この突き当て用段部11a,12aを設けるには、シリコン基板又はシリコンウエハに異方性ドライエッチングによって所定の凹部を形成する際のフォトレジストの開口パターンを若干変更して、突き当て用段部11a,12aに相当する部分がエッチングされないようにすればよい。
また、レーザダイオード2とSHG素子3のような光学部品を載置する2つの平面(載置面)は、必ずしも互いに平行である必要はない。
〔反射面のみを設けた光学部材の製造方法〕
この発明による光学部材の製造方法は、反射面(ミラー)のみを設けた光学部材を製造することもできる。そこで、以下に傾斜した平面状の反射面を設けた光学部材と、楕円筒面状の反射面のみを設けた光学部材の製造方法について、簡単に説明する。
これらの光学部材の製造方法におけるエッチングまでの処理、及び反射面を作るための反射性金属膜の形成方法などは、前述した第1実施例と共通であるから、それらの詳細な説明は省略する。
まず、傾斜した平面状の反射面を設けた光学部材の製造方法の例を、図25から図27によって説明する。
図26に示すようにシリコン基板20の表面20aにフォトレジスト30を塗付し、図25に示すようにシリコン基板20の側面20bに対して各辺を45°傾けた正方形の開口31を形成するようにパターニングし、そのフォトレジスト30をエッチングマスクにして、シリコン基板20をその表面20aに垂直な方向にエッチングして、平面形状が正方形で貫通した孔状の凹部21を形成する。
その凹部21の内壁面を平坦化処理し、その内壁面を構成する一つの長方形の壁面21aに、シリコン基板20の表面側から斜め蒸着あるいはチルトスパッタリングによって、銀、アルミニウム又は金の反射性金属膜を被覆して反射面23とする。この場合、フォトレジスト30を斜め蒸着あるいはチルトスパッタリングのマスクとしても使用できる。
その後、フォトレジスト30を除去し、シリコン基板20を図25に一点鎖線で示すダイシングラインL1,L2およびB−B線に沿って切断すると、図27に示す傾斜した平面状の反射面23を設けた光学部材1Aが完成する。
この製造方法によれば、例えば特許文献2に示された光学装置に使用するミラー部材も、容易に製造することができる。
この光学部材1Aは底面25に対する反射面23の傾斜角度θを45°にしているが、フォトレジスト30の開口形状やダイシングラインの取り方によって、任意の角度の反射面を設けることができる。
次に、楕円筒面状の反射面のみを設けた光学部材の製造方法の例を、図28から図30によって説明する。図28及び図29において図25及び図26と対応する部材には同一の符号を付している。
図29に示すようにシリコン基板20の表面20aにフォトレジスト30を塗付し、図28に示すようにシリコン基板20の側面20bに平行な長軸を有する楕円の半分と角に丸みを付けた正方形とをつなげた形状の開口32を形成するようにパターニングし、そのフォトレジスト30をエッチングマスクにして、シリコン基板20をその表面20aに垂直な方向に異方性ドライエッチングして、平面形状がフォトレジスト30の開口32と同じ平面形状で貫通した凹部22を形成する。
その凹部22の内壁面を平坦化処理し、その内壁面を構成する楕円筒面状の壁面22aに、シリコン基板20の表面側から斜め蒸着あるいはチルトスパッタリングによって、銀、アルミニウム又は金の反射性金属膜を被覆して反射面24とする。この場合も、フォトレジスト30を斜め蒸着あるいはチルトスパッタリングのマスクとしても使用できる。
その後、フォトレジスト30を除去し、シリコン基板20を図28に一点鎖線で示すダイシングラインL1,L2,L3に沿って切断すると、図30に示す楕円筒面状の反射面24を設けた光学部材1Bが完成する。ダイシングラインL3は楕円筒面状の壁面22aの長軸方向に沿っている。
この製造方法によれば、例えば特許文献1に示された光学装置に使用する楕円筒面状(同文献では「楕円球状」と称している)の反射面を有する光学部材も、容易に製造することができる。反射面の筒面状の曲面形状や傾きなどは、フォトレジスト30の開口形状やダイシングラインの取り方によって、任意に変更することができる。
これらの場合にも、所望の反射面を形成するための凹部を形成したシリコン基板から光学部材として必要な部分を切り出した後で、反射面を形成する面に反射性金属膜を被覆する処理を行うようにしてもよい。
〔光学部材の製造方法の変更例〕
この発明による光学部材の製造方法について、図7以降の各図によって説明した各実施例において、エッチングマスクとなるフォトレジストを露光するためのフォトマスク(図8、図9参照)の形状を変更することによって、エッチングマスクの形状を種々に変更できる。それによって、シリコン基板(シリコンウエハも含む)形成する凹部の形状も種々に変更でき、例えば切欠き状の凹部を形成する加工も可能である。
例えば、第2実施例の図19に示したシリコンウエハ50に対して、上記フォトマスクにおける右側の2個の凹部形成位置に対応する開口を、その開口の直線上の長辺部を開放した切欠きにすれば、それを用いてフォトリソグラフィ法によって成形されるフォトレジストの対応する開口も同じ切欠きになる。そのフォトレジストをエッチングマスクとして、表面50a側から垂直方向に二酸化珪素膜63に達するまでエッチングして複数の凹部50hを同時に形成すると、図31に示すように、右側の2個の凹部50h′は切欠き状に形成される。その他の工程は前述した第2実施例の加工方法と同様である。
他の実施例においても同様に、フォトマスクに形成する開口を切欠きにすれば、それによって成形されるフォトレジストをエッチングマスクとしてエッチングを行うことによって、シリコン基板(シリコンウエハも含む)に切欠き状の凹部を形成する加工ができる。
この発明は、上述した各実施例に限定されることはなく、これら以外にも種々の変更や応用が可能であることは勿論である。
この発明による光学部材の製造方法およびその光学装置の製造方法は、シリコン基材を用いた反射面を有する各種光学部材の製造、光通信や光インタコネクション等を実現するための光学装置、あるいはCDやDVD等の記録媒体に情報を記録したりその記録情報を読み出すための光ピックアップ、小型プロジェクタの光源等に使用される各種の光学装置など、広範な利用が可能である。
1,1′,1A,1B:光学部材 2:レーザダイオード(発光デバイス)
3:第2高調波発生(SHG)素子(波長変換素子:光学デバイス)
4:サブマウント 5,20:シリコン基板
5a,20a:シリコン基板の表面
5b:凹部の内壁面 5h,21,22:シリコン基板に形成した凹部
6,30:フォトレジスト 6h,31,32:フォトレジストの開口
7:フォトマスク 7h:フォトマスクの開口
8:ステンシルマスク 8h:ステンシルマスクの開口
10,10′:本体部 11:上部載置面 11a:突き当て用段部
12:下部載置面 12a:突き当て用段部
13,23,24:反射面 15:壁部
50:シリコンウエハ 50a:シリコンウエハの表面
50h,50h′:シリコンウエハに形成した凹部
51,61:第1シリコン基板 51a,51b:平面 51c:斜面
52,62:第2シリコン基板 53,63:二酸化珪素膜
60:短冊状部材

Claims (7)

  1. シリコン基板の表面から該表面に垂直な方向にエッチングを行って、該表面に対して垂直な2平面と該2平面間を接続する斜面とを含む凹部を形成し、前記斜面に反射性金属膜を被覆して反射面を形成し、前記エッチングは、前記シリコン基板の表面に塗付されて前記凹部の平面形状と同じ開口又は切欠きが形成されたフォトレジストをエッチングマスクとして、異方性ドライエッチングで行い、
    前記斜面への反射性金属膜の被覆は、前記シリコン基板の前記表面側から、該表面上に前記斜面に対応する位置から該斜面に垂直な方向に延びる開口を有するステンシルマスクを配置して、銀、アルミニウム又は金による斜め蒸着又はチルトスパッタリングによって行うことを特徴とする光学部材の製造方法。
  2. 前記2平面は互いに段違いで平行な面であり、前記反射面は前記2平面の延長線に対して45°の角度をなしていることを特徴とする請求項に記載の光学部材の製造方法。
  3. 前記異方性ドライエッチングを、フッ化硫黄系のガスを酸素で希釈したガスによるエッチング処理と、フッ化炭素系ガスによる側壁保護膜形成処理とを交互に繰り返すボッシュ法によって行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学部材の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の光学部材の製造方法によって製造された光学部材を用い、
    前記2平面の一方に発光デバイスを、他方に受光デバイス、導光デバイス、あるいは波長変換デバイス等の光学デバイスをそれぞれ位置決め固定し、
    前記発光デバイスから出射した光が前記反射面で反射して前記光学デバイスに入射するようにする光学装置の製造方法。
  5. 請求項1から3のいずれか一項に記載の光学部材の製造方法によって製造された光学部材と、該光学部材に形成された前記2平面の一方に位置決め固定された発光デバイスと、他方に位置決め固定された受光デバイス、導光デバイス、あるいは波長変換デバイス等の光学デバイスとからなり、
    前記発光デバイスから出射した光が前記反射面で反射して前記光学デバイスに入射するように構成した光学装置。
  6. 請求項1から3のいずれか一項に記載の光学部材の製造方法であって、
    前記シリコン基板としてシリコンウエハを使用し、
    該シリコンウエハの表面から該表面に垂直な方向にエッチングを行って、前記凹部をその平面形状の長手方向及び短手方向にそれぞれ複数個ずつ整列して形成し、
    その各凹部の前記斜面にそれぞれ反射性金属膜を被覆して前記反射面を形成した後、
    前記シリコンウエハを、前記各凹部の前記2平面と前記反射面とからなる壁面側のシリコンウエハを所定幅だけ残して前記長手方向に沿って切断すると共に、該壁面と対向する壁面を除去するように前記長手方向に沿って切断して、複数個の光学部材が長手方向に連続した複数の短冊状部材とし、
    その各短冊状部材を前記各凹部の一対の短辺をなす各壁面を除去するようにそれぞれ短手方向に沿って切断して、個々の光学部材にする
    ことを特徴とする光学部材の製造方法。
  7. シリコンウエハの表面から該表面に垂直な方向にエッチングを行って、前記表面に対して垂直な2平面と該2平面間を接続する斜面とを含む凹部を、その平面形状の長手方向及び短手方向にそれぞれ複数個ずつ整列して形成する工程と、
    その各凹部の前記斜面にそれぞれ反射性金属膜を被覆して反射面を形成する工程と、
    その後、前記シリコンウエハを、前記各凹部の前記2平面と前記反射面とからなる壁面側のシリコンウエハを所定幅だけ残して前記長手方向に沿って切断すると共に、該壁面と対向する壁面を除去するように前記長手方向に沿って切断して、複数個の光学部材が長手方向に連続した複数の短冊状部材とする工程と、
    該各短冊状部材のそれぞれ前記2平面と前記反射面とを設けた各光学装置の光学部材となる部分に、前記2平面の一方に発光デバイスを、他方に受光デバイス、導光デバイス、あるいは波長変換デバイス等の光学デバイスをそれぞれ位置決め固定して、前記発光デバイスから出射した光が前記反射面で反射して前記光学デバイスに入射するようにする工程と、
    その後に、前記各短冊状部材を前記各凹部の一対の短辺をなす各壁面を除去するようにそれぞれ短手方向に沿って切断して、個々の光学装置にする工程と
    を有し、
    前記エッチングは、前記シリコン基板の表面に塗付されて前記凹部の平面形状と同じ開口又は切欠きが形成されたフォトレジストをエッチングマスクとして、異方性ドライエッチングで行い、
    前記斜面への反射性金属膜の被覆は、前記シリコン基板の前記表面側から、該表面上に前記斜面に対応する位置から該斜面に垂直な方向に延びる開口を有するステンシルマスクを配置して、銀、アルミニウム又は金による斜め蒸着又はチルトスパッタリングによって行うことを特徴とする光学装置の製造方法。
JP2009083036A 2009-03-30 2009-03-30 光学部材および光学装置の製造方法と光学装置 Expired - Fee Related JP5350859B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009083036A JP5350859B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 光学部材および光学装置の製造方法と光学装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009083036A JP5350859B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 光学部材および光学装置の製造方法と光学装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010237301A JP2010237301A (ja) 2010-10-21
JP2010237301A5 JP2010237301A5 (ja) 2012-02-16
JP5350859B2 true JP5350859B2 (ja) 2013-11-27

Family

ID=43091697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009083036A Expired - Fee Related JP5350859B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 光学部材および光学装置の製造方法と光学装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5350859B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10503071B2 (en) 2017-10-26 2019-12-10 Waymo Llc Method for manufacturing light guide elements

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002082244A (ja) * 1999-12-02 2002-03-22 Nec Corp 光学的平面回路とその製造方法
JP2002072025A (ja) * 2000-08-31 2002-03-12 Kyocera Corp 光結合構造
JP4666553B2 (ja) * 2001-03-21 2011-04-06 株式会社リコー 周期的面の形成方法、それにより得られた光学素子及び光学素子切出法
JP2004326083A (ja) * 2003-04-09 2004-11-18 Seiko Instruments Inc ミラーの製造方法とミラーデバイス
JP3944585B2 (ja) * 2004-03-02 2007-07-11 独立行政法人産業技術総合研究所 ドライエッチングによる垂直面作製方法
JP4812512B2 (ja) * 2006-05-19 2011-11-09 オンセミコンダクター・トレーディング・リミテッド 半導体装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010237301A (ja) 2010-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10408998B2 (en) Method of fabrication polymer waveguide
US7522648B2 (en) Hybrid type integrated optical device
CN100442614C (zh) 半导体发光元件及其制造方法
JP3117107B2 (ja) 光集積回路素子の組立構造
JP5089643B2 (ja) 光接続要素の製造方法、光伝送基板、光接続部品、接続方法および光伝送システム
TWI300629B (en) Semiconductor light emitting device, semiconductor light emitting apparatus, and method of manufacturing semiconductor light emitting device
JP2006135276A (ja) 半導体発光素子搭載用パッケージ及びその製造方法
TW200301604A (en) Integral vertical cavity surface emitting laser and power monitor
JP2009069668A (ja) 光導波路搭載基板及びその製造方法
JP2005203782A (ja) マイクロ光学ベンチ構造物及びその製造方法
JP2005150393A (ja) 受発光素子用サブマウント
JP2003273391A (ja) フォトダイオード及びその製造方法
JP2002031747A (ja) 面型光素子実装体、その作製方法、及びそれを用いた装置
JP5350859B2 (ja) 光学部材および光学装置の製造方法と光学装置
JP4506216B2 (ja) 光結合装置及びその製造方法
JPH09213831A (ja) 半導体装置,及びその製造方法
JP6354704B2 (ja) 光学部材の製造方法、半導体レーザ装置の製造方法及び半導体レーザ装置
KR101623541B1 (ko) 후진파 발진기 및 이의 제조방법
JP6095958B2 (ja) 発光装置
JPH05267559A (ja) 半導体装置とその製造方法
JPH08110446A (ja) 光伝送モジュール
JP4729893B2 (ja) 半導体光学装置の製造方法
US20050079716A1 (en) Semiconductor optical device and method for manufacturing the same
JP4967283B2 (ja) 半導体光学装置
JP2010061171A (ja) 光結合装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111228

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121010

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130820

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5350859

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees