JP5350457B2 - 排水配管用部材および排水配管構造 - Google Patents

排水配管用部材および排水配管構造 Download PDF

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Description

本発明は、排水管構造を構築するうえで好適に使用できる排水配管用部材及びこの排水配管用部材を用いた排水配管構造に関する。
集合住宅やビルなどの建築物では、その最下階から最上階にわたって各階を貫く状態で排水配管構造が設けられている(例えば、特許文献1等参照)。この種の排水配管構造は、各階を仕切る床スラブに対し、排水集合管やストレート管継ぎ手などの継ぎ手用管材を貫通状態に配置し、これら複数階の床スラブ相互間で継ぎ手用管材同士を、ストレート管などを用いた配管ラインで接続するという排水配管構造になっている。
排水集合管等の継ぎ手用管材として、鋳鉄などを素材とする金属製のものや硬質塩化ビニルなどの樹脂管を含む耐火二層管構造とするものがあることは周知であり、また配管ラインに用いるストレート管等についても、鋳鉄管や鋼管等の金属製のもの、或いは硬質塩化ビニルなどを素材とする樹脂管、更には樹脂管をモルタルなどで被覆した耐火二層管などがあることは周知である。
特開平10−195947号公報
排水配管構造が備え付けられた建築物において、階下にて火災等が発生した場合に火炎や煤煙、有毒ガスが排水配管構造を通じて上層階へ流出するのを防止するには、従来、排水配管構造全体に耐火性を持たせる必要があると考えられていた。
しかし、排水配管構造全体に耐火性を持たせようとすれば、継ぎ手用管材だけでなく配管ラインの全てを金属製などの不燃材料製のものとする必要があり、高コストになるということがあった。
また継ぎ手用管材が、床スラブ上に配管される横枝管との接続を可能にした排水集合管である場合において、この排水集合管から所定距離(例えば区画貫通部から1m)内の横枝管に対し、上階への延焼を防止するためには不燃処理を施さなければならない(例えば消防法の規定に基づく)。そのため、これに該当する横枝管には耐火二層管または金属管を使用することが求められ、この点でも高コストの問題が生じていた。また、横枝管として耐火二層管や金属管を用いた場合、施工が面倒となるといった問題も生じていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、建築物での火災発生時に火災発生階より上層階への火炎、煤煙、有毒ガス等の流出を防止することができる排水配管用部材及びこの排水配管用部材を用いた排水配管構造を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明は、受口として形成された不燃性管端部を有する管材に可燃性管端部を有する管材を外嵌させた接続部分に取り付けられる排水配管用部材であって、不燃性であって周方向に分割可能な筒状の部材本体で構成され、前記部材本体は、筒状の一方の端部から内側に張り出す第1内フランジと、筒状の他方の端部から内側に張り出す第2内フランジと、を備え、前記接続部分への取り付けは、前記第1内フランジを前記可燃性管端部の外周に当接または近接させ、前記第2内フランジを前記受口の外周が拡径した部分に当接させて係止させることにより行われ、前記接続部分に取り付けられたときに、前記部材本体の内周と前記可燃性管端部の外周との間に所定温度で膨張する熱膨張性耐火材を収容可能に形成される。
部材本体を不燃性(所定温度で溶損も焼損もしない特性)にするには、鋳鉄製、鋼製、セラミックや耐火モルタルを使用した構造などとすればよい。
好ましくは、前記部材本体は、周方向に分割された複数の分割体で構成され、それぞれ
の前記分割体は外方へ張り出す接合フランジを有し、異なる前記分割体の前記接合フランジ同士が重ね合わされてボルト接合されることによって形成される。
前記部材本体は、その内周側に前記熱膨張性耐火材が設けられて一体化されていてもよい。
なお、熱膨張性耐火材は部材本体の内周面に露出した状態で設けてもよいし、部材本体内に対して可燃性の素材を隔てた状態で設けてもよい。また熱膨張性耐火材は、部材本体における長手方向の一部に設けるだけで十分であるが、全長にわたって設けてもよい。
ここで「熱膨張性耐火材」とは、その体積や形状的な特性として、所定温度以下では所定形状を維持し、火災時などに所定温度を超えたときには膨張して、部材本体においてこの熱膨張性耐火材が設けられた箇所(可燃性管端部を有する管材)の内部、又はそれに接続された他の管材(不燃性管端部を有する管材)内へと膨出していき、その内部を閉塞(充満)させるものを言う。また一旦、所定の膨張を起こした後は、その後の加熱で溶損も焼損もしないものである。
またここで「所定温度」とは、特定の材質の熱膨張性耐火材が有する固有の熱膨張を起こす温度のことであり、熱膨張性耐火材の材質によって個々に異なる。例えば200℃等とすればよいが、具体的にどの温度で熱膨張を起こす熱膨張性耐火材を選択するかは、排水集合管等の継ぎ手用管材や熱膨張性耐火材を具備しない他の管材の材質および建物の耐火設計の考え方等により定まってくるものである。
このような熱膨張性耐火材を有する構成の排水配管用部材を採用して排水配管構造を構築すれば、建築物で火災等が発生した場合であっても、火災時の熱によって熱膨張性耐火材が所定温度を超えて加熱された時点で当該熱膨張性耐火材が膨張し、可燃性管端部を有する管材を押し潰しながら部材本体内を閉塞させることになる。
従って、この部材本体が溶損および焼損しない不燃性のものであることから、熱膨張性耐火材が設けられた位置を境として、排水管路内部を伝わることが原因で火炎、煤煙および有毒ガスなどが他所へ流出することが防止される。さらに熱伝達を抑制する効果を併せ持つことにより、より安全なシステムを構築できる。
例えば、不燃性管端部を有する管材が排水集合管などの継ぎ手用管材であり、この下部側に、可燃性管端部を有する管材としてのストレート管が接続されるような場合であって、これら上位の継ぎ手用管材と下位のストレート管との接続部で本発明に係る排水配管用部材が使用されていれば、火災時等にはこの排水配管用部材の使用位置で排水管路内が遮断されることになり、それより上方の床スラブ上(火災発生階より上層階)へ火炎、煤煙、有毒ガスなどが流出することが防止される。
また、本発明に係る排水配管用部材の上部側に排水集合管としての継ぎ手用管材を介して横枝管が接続されている場合であれば、この横枝管内を通じて火炎、煤煙、有毒ガスなどが床スラブ上へ流出するといったことも防止される。
また、横枝管としても可燃性のものだけを採用できるようになるため、この点でも高コストの問題を解消できるだけでなく、施工性の向上や工期の短縮の面で有益となる。
本発明に係る排水配管用部材とそれより下方の床スラブへ貫設する排水集合管等の継ぎ手用管材との間に用いる立管や継ぎ手類に不燃性のものを採用する必要がなく、可燃性のもの(樹脂管等)だけでもよい。従って排水配管構造全体としての低コスト化を図ることができる。
不燃性管端部を有する管材における不燃性管端部の受口のタイプとしては、ワンタッチ挿入タイプ(受口内部に装着するリングパッキンへ接続相手の管端を圧入させるタイプ)でもよく、メカニカルタイプ(受口の開口縁部にゴム輪を介して押し輪を押し付けることによりゴム輪の径方向内方への膨張で接続相手の管端部外面を押圧するタイプ)でもよい。
メカニカルタイプである場合、その受口の開口縁部には可燃性管端部を有する管材に対して外嵌されるゴム輪を押圧可能とされている。この場合の部材本体は、ゴム輪を受口の開口縁部へ押圧するための押し輪を構成するものとして形成すればよい。
このように押し輪を兼ねた構成として実施すると、メカニカルタイプの受口を有した既
製の排水集合管や継ぎ手管に対し、押し輪の交換だけで簡単に本発明を実施することができるという利点がある。
本発明に係る排水配管構造は、不燃性管端部を有する管材、可燃性管端部を有する管材、および排水配管用部材を有し、前記不燃性管端部は、受口に形成されて前記可燃性管端部を外嵌することにより前記可燃性管端部に接続されており、前記排水配管用部材は、不燃性であって周方向に分割可能な筒状の部材本体で構成され、前記部材本体は、筒状の一方の端部から内側に張り出す第1内フランジと、筒状の他方の端部から内側に張り出す第2内フランジと、を備え、前記排水配管用部材が、前記第1内フランジを前記可燃性管端部の外周に当接または近接させ、前記第2内フランジを前記受口の外周が拡径した部分に当接させて係止されることにより、前記不燃性管端部と前記可燃性管端部との接続部分に保持される。
前記不燃性管端部は、前記外周が拡径した受口の開口縁部が前記可燃性管端部を有する管材に対して外嵌されたゴム輪を押し輪で押圧することで前記可燃性管端部を有する管材と接続される。
好ましくは、前記部材本体は、周方向に分割された複数の分割体で構成され、それぞれの前記分割体は外方へ張り出す接合フランジを有し、異なる前記分割体の前記接合フランジ同士が重ね合わされてボルト接合されることによって形成されたものである。
本発明に係る排水配管用部材及びこの排水配管用部材を用いた排水配管構造は、建築物での火災発生時に火災発生階より上層階への火炎、煤煙、有毒ガス等の流出を防止することができる。
第1参考形態の排水配管用部材(図2)を採用して構築した排水配管構造を示した側面図である。 排水配管用部材の第1参考形態を示した側断面図である。 第1参考形態の排水配管用部材について熱膨張性耐火材を収納させる状況を説明した側断面図である。 図1の排水配管構造においてストレート管に耐火二層管を使用した状況を示した一部破砕側面図である。 排水配管用部材の第2参考形態を用いた排水配管構造の構築状況を分解して示した側面図である。 第2参考形態の排水配管用部材について熱膨張性耐火材を収納させる状況を説明した側断面図である。 熱膨張性耐火材が外装材で被覆された形態を示した平面断面図である。 熱膨張性耐火材が外装材で被覆された形態を示した側断面図である。 第2参考形態で採用される部材本体を示した斜視図である。 第2参考形態で採用可能な部材本体の別参考形態を示した斜視図である。 第2参考形態で採用可能な部材本体の更に別参考形態を示した斜視図である。 第3参考形態の排水配管用部材を採用して構築した排水配管構造を示した一部破砕側面図である。 排水配管用部材の第3参考形態を用いた排水配管構造の構築状況を分解して示した側面図である。 第3参考形態の排水配管用部材を分解して示した斜視図である。 第3参考形態の排水配管用部材を示した斜視図である。 第1実施形態の排水配管用部材を採用して構築した排水配管構造を示した一部破砕側面図である。 第1実施形態で使用する部材本体を示した分解斜視図である。 排水配管用部材の第4参考形態を示した側面図である。 第1実施形態の別実施形態を図16と比較し易いように示した側断面図である。 第1実施形態の別実施形態を図17と比較し易いように示した分解斜視図である。 耐火二層構造の排水集合管に延焼防止管入りのものを用いた第1実施形態の別実施形態を示した側断面図である。 スラブ下面に熱膨張性耐火材を収容した不燃性部材を設置した断面図である。 配管部材に遮音材を設置した排水配管構造を示した側面図である。
以下、参考形態および本発明の形態を、図面に基づき説明する。
[第1参考形態]
図2及び図3は排水配管用部材1の第1参考形態を示したものであり、また図1は、「不燃性管端部を有する管材」と「可燃性管端部を有する管材」との接続部分にこの第1参考形態の排水配管用部材1を設けることで構築した排水配管構造2を示している。
図2,3に示される排水配管構造2において、上記「不燃性管端部を有する管材」は、集合住宅およびビルなどの建築物で階層ごとに設けられた床スラブ3に対して貫設される継ぎ手用管材4である場合を示している。すなわち、この継ぎ手用管材4は鋳鉄等を素材として形成され、又は耐火二層構造(樹脂管をモルタル等の耐火材で被覆した管構造)によって形成されることで不燃性を有したものとなっている。
また上記「可燃性管端部を有する管材」は、各継ぎ手用管材4に対して接続される配管ライン5のうち、建築物の各階層分を区切る上下の床スラブ3相互間で継ぎ手用管材4同士を接続するために用いられるストレート管6である場合を示している。このストレート管6は、硬質塩化ビニル等の可燃性材料を素材として形成され、可燃性を有している。
なお、上記ストレート管6として少なくとも樹脂管を含む耐火二層管を使用することも可能であるが、この点については後述する。
継ぎ手用管材4は、床スラブ3に上下貫通して設けられた貫通孔7に対して貫通状態とされ、この継ぎ手用管材4の外周部と貫通孔7の内周面との間にモルタル等の不燃材料8が詰められて、継ぎ手用管材4は床スラブ3に固定される。
継ぎ手用管材4は例えば排水集合管であって、管本体10の上部側の管端部が上部管接続部11として形成されていると共に管本体10の下部側の管端部が下部管接続部12として形成され、また管本体10の中途部はストレート管6の内径より大きな内径を有する膨大部とされ、この膨大部においてその側部には横向きに突出する横管接続部13が設けられている。この横管接続部13は、床スラブ3の上部に位置付けられた状態で横枝管14が接続され、この横枝管14は、各階に設置された便器等の排水設備から排水を集めて横管接続部13に送出する。また、排水集合管の膨大部内面、特に膨大部から下部接続部12へ移行する傾斜部内面には、排水流に旋回力を付与する羽根体または傾斜板を設けてもよい。
なお、建築物の各階で横枝管14は1本とは限られず、複数本配管される場合には継ぎ手用管材4として、横管接続部13が複数設けられた排水集合管(二方タイプ、三方タイプ又は四方タイプ等)が使用される。
配管ライン5はストレート管6だけでなく、その他、短管または曲がり管(エルボおよびベンド等を含む)、場合により継ぎ手部材(ストレート管6の中間へ点検口を設ける場合およびストレート管6同士を直結する場合等に用いるもの)などが適宜組み合わされて接続される。
また、この配管ライン5の頂上部には建築物屋上へと繋がる伸頂通気管が接続されることがあり、配管ライン5の最下部には、ベンドを介して床下配管または地下埋設の横主管が接続されることがある。上記のように継ぎ手用管材4の横管接続部13に横枝管14が接続される場合、この横枝管14も配管ライン5に含められる。
継ぎ手用管材4の下部管接続部12は、ストレート管6の上部管接続部15を外嵌状態で接続するメカニカルタイプの受口とされ、ストレート管6の上部管接続部15は挿口と
されている。
従って継ぎ手用管材4の下部管接続部12には、受口まわりへ張り出すようにフランジ20が形成され、このフランジ20の下面側へ重ね合わせてリング形状のゴム輪21と盤体状の押し輪22とが付属され、これらフランジ20と押し輪22とが、それぞれに設けられたボルト通孔20a,22aへ差し通されるボルト23とこのボルト23へ螺合されるナット24との締結により連結される。
ボルト23とナット24とを締め付けるにしたがい、下部管接続部(受口)12の開口縁部と押し輪22との間に挟まれたゴム輪21は縦方向に圧縮される。ゴム輪21は、この圧縮に伴って径方向内方に膨張し、ストレート管6の上部管接続部(挿口)15まわりを全周的に押圧して、漏水防止作用を発揮する。
なお、ストレート管6の上部管接続部(挿口)15はストレート管6の本管部分に対して外見からは明確に区別できないこともあるが、継ぎ手用管材4へストレート管6を接続することによって、このストレート管6が継ぎ手用管材4の下部管接続部(受口)12に嵌め込まれる部分を上部管接続部(挿口)15とする。
本第1参考形態の排水配管用部材1は、上記継ぎ手用管材4のうち、その下部管接続部12でメカニカルタイプの受口を構成させるのに必要な押し輪22を兼ねる状態で設けられている。この排水配管用部材1は、押し輪22を兼ねている盤体状部分と、この片面側に設けられた円筒状部分26とで形成される部材本体27を有したもので、ストレート管(可燃性管端部を有する管材)6の外側を取り囲む構造である。これら盤体状部分と円筒状部分26とは互いに一体化されている。
部材本体27として押し輪22を兼ねる盤体状部分を有しているので、この押し輪22をフランジ20と締結させるためにボルト23が挿入可能な部分(ボルト通孔22aの設けられた部位)は、この排水配管用部材1と継ぎ手用管材4(即ち、不燃性管端部を有する管材)との固定を可能にする連結手段を構成する。従って、このようにして排水配管用部材1の部材本体27は、不燃性管端部を有する管材に対して連結されている。なお、不燃性管端部を有する管材を耐火二層管構造とすることもできるが、この場合、火災時において耐火二層管構造の外層耐火モルタル部分に吸着されている水分が急激に膨張し、ひび割れを起こし、時にはこれに連結された排水配管用部材1が脱落をする可能性も否定できないので、不燃性管端部を有する管材としては、比較的安価で耐熱強度も高い鉄などの金属製管材で構成するのがより好ましい。
この部材本体27は鋳鉄、鋼、鉄等の金属を素材として形成され、又は耐火モルタル構造によって形成されることで不燃性(所定温度で溶損も焼損もしない特性)を有したものとなっている。またこの部材本体27の内周側には、所定温度で膨張する熱膨張性耐火材30が、管径方向外方への熱膨張が阻止可能にかつ鉛直方向下方への脱落が阻止可能に保持されて設けられている。
熱膨張性耐火材30は、例えば熱膨張黒鉛を含有させたブチルゴムやウレタンゴム等によって形成され、火災時などに所定の温度(例えば200℃)を超えると膨張し、膨張後の体積が膨張前に比べて5〜40倍に達する特性を有している。例えば、熱膨張性耐火材30に、ニチアス株式会社製の商品名「パーモフレックス(熱膨張性シート)」(850℃、30分加熱後に発泡して4倍以上に膨張する)または株式会社古河テクノマテリアル製の商品名「ヒートメル」(膨張開始温度120℃、顕著な膨張温度260℃、4〜8倍に膨張する)等を使用することができる。なお、熱膨張性耐火材30は、上記したものに限られず、他の種々のものを使用することができる。
このように、熱膨張性耐火材30は、反応温度および膨張率の異なる多種多様のものを使用することができ、建築物内の施工場所に応じて要求される管径等の諸条件を満たす最適なものを選択することができる。
図2及び図3に示すように、部材本体27には、円筒状部分26の内周面を窪ませて形成された耐火材収納部31が設けられている。耐火材収納部31には、熱膨張性耐火材30が収納されている。耐火材収納部31は、部材本体27における円筒状部分26の軸方向両側(押し輪22に近接する位置と押し輪22から遠い位置との2箇所)で径方向内方
へ張り出すように設けられた内鍔32により、区画されている。これら内鍔32は、部材本体27に対し、鋳造、削りだしまたは別体リングの溶接等、適宜選択された方法により一体的に設けられたものである。
熱膨張性耐火材30は、部材本体27の円筒状部分26により熱膨張性耐火材30が管径方向外方へ熱膨張するのを阻止するように覆われて保持され、部材本体27の内鍔32(特に排水管下流側、本実施例ではフランジ22の反対側の内鍔)により常温時および火災時において熱膨張性耐火材30が鉛直方向下方へ脱落するのを阻止するように支持されて保持されている。従って、このように部材本体28は、熱膨張性耐火材30を、管径方向外方への熱膨張が阻止可能に保持し、かつ鉛直方向下方への離脱を阻止可能に保持している。なお、熱膨張性耐火材30をその管径方向外方への熱膨張を阻止可能に保持する手段としては、円筒状部分26に限るものではなく、例えば、これに代えて、網状や細かな格子状の壁体としまたは多角形状筒体としてもよい。また、熱膨張性耐火材30をその鉛直方向下方への脱落を阻止可能に保持する手段としては、内鍔32に限ることなく、例えば、内鍔32に代えて、耐火性収納部31へ熱膨張性耐火材30を接着固定する手段、円筒状部分26内壁に形成した突起に熱膨張性耐火材30を係合させる手段、または径方向外方への付勢力を有する環状のバネ線体を熱膨張性耐火材30の内周部に設けて熱膨張性耐火材30を円筒状部分26側へ押し付ける手段であってもよい。
このような耐火材収納部31を設けることで、熱膨張性耐火材30の位置決めがなされ、その位置ズレを防止することが可能である。また内鍔32が設けられていることで、熱膨張性耐火材30が膨張を始めるときに、ストレート管6の外周面に沿った方向への漏れ出しを防止することができる。
耐火材収納部31の容積、すなわち、この耐火材収納部31へ収納する熱膨張性耐火材30の形状や体積は、熱膨張を起こす前の状態でストレート管6の挿入を邪魔しないことを前提にして設定されるが、加えて、熱膨張性耐火材30が熱膨張を起こしたときには排水配管用部材1の部材本体27内(ストレート管6が挿入されているスペース)を確実に閉塞できるようにすることを予定して設定されている。
熱膨張性耐火材30は、所定の温度以下にあるときに適度な弾性を生じる素材(例えばゴム輪21に用いるような素材)と混練一体化した材料で、リング状乃至筒状に成形したものを準備しておき、これを弾性変形によって径方向内方へ折り縮めるようにして耐火材収納部31内へ嵌め入れ、その後に耐火材収納部31内で元形状に復元させれば簡単に収納できる。
なお、熱膨張性耐火材30を設けるための上記方法は一例であってこれに限定されるものではなく、例えば熱膨張性耐火材30の元になる軟質素材を耐火材収納部31内へ流し込んだ後に加硫処理を行い、耐火材収納部31内において熱膨張性耐火材30を一体固着化させる方法等も有効である。
このような排水配管用部材1を用いて構築された排水配管構造2は、次のようにして上階への延焼を防止する。
集合住宅またはビルなどの建築物で火災等が発生すると、熱膨張性耐火材30の設けられた位置のストレート管6(即ち、可燃性管端部を有する管材)が溶損または焼損し、熱膨張性耐火材30は所定温度(例えば200℃)を超えた時点で膨張を始める。膨張する熱膨張性耐火材30は、ストレート管6を押し潰しながら排水配管用部材1の部材本体27内流路(ストレート管6が挿入されているスペース)またはストレート管6の可燃性管端部の樹脂管の管内流路を閉塞しまたはその面積を減少させる。その結果、熱膨張性耐火材30が設けられた位置で継ぎ手用管材4の上階に繋がる流路が遮断され、継ぎ手用管材4を経由して火炎、煤煙、有毒ガス等が上階に立ち昇ることが防止される。
また、継ぎ手用管材4は不燃性であるために溶損および焼損せず、床スラブ3に形成された貫通孔7は、継ぎ手用管材4及びモルタル等の不燃材料8によって閉塞状態が維持される。
このように、排水配管構造2の溶損および焼損が原因となる、火災発生階より上層階への火炎、煤煙、有毒ガスなどの流出が防止される。床スラブ3上で起きた火災に対し、床
スラブ3の下方から新鮮な空気を吸い上げる現象が防止され、火災の拡大を最小限に抑制できるという効果もある。
また、継ぎ手用管材4の横管接続部13に接続された横枝管14に対しても火炎が及ばないため、横枝管14における継ぎ手用管材(例えば排水集合管)4から所定距離(例えば半径1m)内の部分に不燃処理を施す必要がない。すなわち、横枝管14として可燃性の樹脂管(裸管状態または可燃性層で外面を覆った状態の樹脂管)を使用することができ、耐火二層管または金属管等の不燃性管を採用する必要がないので、配管を低コストで行うことができ、同時に施工性の向上および工期の短縮を図ることができる。
排水配管用部材1は、押し輪22を兼ねた構成であるから、メカニカルタイプの受口を有した既製の排水集合管や継ぎ手管に対し、押し輪の交換だけで簡単に排水配管構造を形成することができるという利点がある。
ところで、排水配管構造2におけるストレート管6に少なくとも樹脂管を含む耐火二層管を使用することもできる。図4に示すようにストレート管6として耐火二層管を使用する場合には、上部管接続部(挿口)15(継ぎ手用管材4の下部管接続部(受口)12へ嵌め込む部分)のモルタル等の耐火被覆層6Aを除去し、表出した内側の樹脂管6Bを継ぎ手用管材4の下部管接続部12へ嵌め込むことにより継ぎ手用管材4に接続する。
このようにストレート管6として耐火二層管を使用した場合にも、「不燃性管端部を有する管材」である継ぎ手用管材4と「可燃性管端部を有する管材」であるストレート管6とが接続される。
[第2参考形態]
図5及び図6は、排水配管用部材1の第2参考形態を示している。本第2参考形態の排水配管用部材1では、部材本体2は、押し輪22を兼ねる盤体状部分とこの片面側に設けられた円筒状部分26とが別体で製作され、連結されて形成される。押し輪22は、継ぎ手用管材4の付属部品として従来普通に具備されたものを、そのまま利用することができる。
円筒状部分26には押し輪22の片面(ゴム輪21を押すのとは反対側の環状面)に重ね合せるためのフランジ35が張出形成されており、このフランジ35に、受口側のフランジ20と押し輪22との締結用ボルト23を差し通すためのボルト通孔35aが設けられている。
すなわち、フランジ20側から押し輪22へ差し込んだボルト23をボルト通孔35aに通し、ボルト通孔35aから突き出たボルト23へナット24を螺合させて、押し輪22に円筒状部分26を連結させ、部材本体27を形成させる。
押し輪22を兼ねる盤体状部分と円筒状部分26とが別体である点を除けば、その他の構成、細部構造、材質、作用効果等に関しては上記第1参考形態と略同様である。
なお、押し輪22の内径は円筒状部分26に設けられた耐火材収納部31の内径よりも必然的に小さくなるので、押し輪22の内周面を内鍔32として作用させることができ、円筒状部分26において押し輪22へ当接させる側の端面では、耐火材収納部31をそのままの内径で開口させることができる。
そのため本第2参考形態では、図7及び図8に示すように、熱膨張性耐火材30が耐水性の外装材36により被覆されたものとして形成することができる。
外装材36は、塩化ビニル等の樹脂により中央の貫通開口37を形成させるようにして内周部38を設け、また外周部39を設けてケース構造とし、またはフィルム、塗装膜およびコーティング膜などとして形成することができる。
このような被覆構造を採用することで、熱膨張性耐火材に防水および耐劣化機能(耐劣化性)を持たせることができ好適となる。
ところで、本第2参考形態で採用する部材本体27において、円筒状部分26に設けるフランジ35は、図9に示すように押し輪22の平面形状(おむすび形)と同様な形状として張出形成させたものでもよく、図10に示すように円環状に張出形成させたものでもよい。また図11に示すように、締結用ボルト23挿通用のボルト通孔35aが形成されたブラケット40を所定箇所に設けることにより、全体として張り出すフランジ35を省
略するようにしてもよい。これらのブラケット40が設けられた部材本体27は、ブラケットを溶接により取り付けることもできるが、プレスにて一体成型する方法を用いてもよい。
[第3参考形態]
図13乃至図15は、排水配管用部材1の第3参考形態を示したものであり、図12は第3参考形態の排水配管用部材1を採用して構築した排水配管構造2を示している。
本第3参考形態の排水配管用部材1では、押し輪22を兼ねる盤体状部分に対しその外周部で全周的に立ち上がる状態で周壁45が設けられ、これらによって部材本体27が形成されている。すなわち、押し輪22の上面部であって周壁45で囲まれた内側に耐火材収納部31が形成され、この耐火材収納部31内に熱膨張性耐火材30が収納された構成となっている。
このような第3参考形態の排水配管用部材1を用いて構築された排水配管構造2では、熱膨張性耐火材30が設けられた位置のストレート管6が溶損乃至焼損すると共に、一緒にゴム輪21も溶損乃至焼損することにより、排水配管用部材1に具備された熱膨張性耐火材30が所定温度(例えば200℃)を超える環境下に曝される。
熱膨張性耐火材30は、周壁45がバックアップとなり、継ぎ手用管材4のフランジ20と押し輪22との間を径方向内方へと膨張し、結果、ストレート管6を押し潰しながら排水配管用部材1の部材本体27内(ストレート管6が挿入されているスペース)を閉塞させる。
本第3参考形態の排水配管用部材1でも押し輪22を兼ねた構成となっているから、当然に、メカニカルタイプの受口を有した既製の排水集合管や継ぎ手管に対し、押し輪の交換だけで簡単に本発明を実施することができるという利点がある。
[第1実施形態]
図17は、排水配管用部材1の第1実施形態を示すものであり、図16は第1実施形態の排水配管用部材1を採用して構築した排水配管構造2の図である。
本第1実施形態の排水配管用部材1では、「不燃性管端部を有する管材」と「可燃性管端部を有する管材」との接続部分を、その全体として覆うような状態で部材本体27が円筒形に形成されている。「不燃性管端部を有する管材」が継ぎ手用管材4であり、「可燃性管端部を有する管材」がストレート管6であることは、上記各参考形態の場合と同じである。
部材本体27は、円筒形を軸方向に半割りした形状である一対の円筒半体27A,27Bを有している。これら円筒半体27A,27Bは、例えば板金プレス加工などで形成されており、不燃性を有している。
円筒半体27A,27Bは、継ぎ手用管材4の下部管接続部12とストレート管6の上部管接続部15との接続部分をその両側から抱き込ませた状態で接合されている。円筒半体27A,27Bには、この接合時に突き合わされる外周面の対向位置に、それぞれ外方へ張り出す接合フランジ47A,47Bが設けられている。
円筒半体27Bの接合フランジ47Bには、接合ボルト48の挿通状態を位置決めできるように丸孔のボルト通孔49が設けられ、円筒半体27Aの接合フランジ47Aには、接合ボルト48の挿通状態に遊びを持たせられるように長孔のボルト通孔50が設けられている。
従ってこれら円筒半体27A,27Bは、互いの接合フランジ47A,47Bを重ね合わせて、ボルト通孔49,50へ接合ボルト48を挿入し、この接合ボルト48の突き出た部分へナット51を螺合して締結することで、部材本体27としての円筒形を保持する。
この部材本体27において、円筒半体27A,27Bの内周面に沿わせるようにして熱膨張性耐火材30が収納される。すなわち、部材本体27の内部が熱膨張性耐火材30を収納するための耐火材収納部31とされる。
円筒半体27A,27Bには更に、部材本体27としての円筒形を形成させたときに、その上下両側に円環状の蓋を生じさせるための内フランジ52A,52Bが形成される。
これら内フランジ52A,52Bで生じる円環状の蓋は、その内周縁部が継ぎ手用管材4の外周面やストレート管6の外周面に全周的に当接または近接するようになっている。
そのため、これら円環状の蓋により、熱膨張性耐火材30が膨張を始めるときに継ぎ手用管材4の外周面やストレート管6の外周面に沿った方向での熱膨張性耐火材30の漏れ出しを防止できる作用が得られる。また継ぎ手用管材4の外周面に当接または近接する方とされる円環状の蓋(図16で上側とされる方)は、ストレート管6が溶損や焼損によって抜け落ちるようなことになった場合にも、排水配管用部材1を継ぎ手用管材4側へ係止させ、落下させないようにするうえで有益となっている。
このような第1実施形態の排水配管用部材1は、建築物に既設の排水配管構造に対して、その後の施工により追加することが容易であるという利点をも合わせ持つ。
なお、部材本体27は円筒半体27A,27Bとして半割りされた構造の他、周方向の1箇所だけに分離部が設けられ、この分離部を接合フランジで接合させる構造としてもよい(締め付けバンド状の構造)。また部材本体27を角筒状のものとしてもよい。
[第4参考形態]
図18は、排水配管用部材1の第4参考形態を示したものである。本第4参考形態の排水配管用部材1は、ストレート管6の中間へ点検口を設ける場合やストレート管6同士を直結する場合等に用いる継ぎ手部材55において、それの両端側に設けられるメカニカルタイプの受口56として具備される押し輪に、第1参考形態で説明した押し輪22(本発明に係る排水配管用部材1)を採用している例である。
なお、図例では両側の受口56に排水配管用部材1を採用しているが、いずれか一方だけとしてもよい。
[その他]
排水配管用部材1は、上記した形態に限定されるものではなく、使用される情況に応じて適宜変更可能である。
例えば「不燃性管端部を有する管材」としての継ぎ手用管材4が耐火二層の排水集合管である場合は、下部管接続部12が受口として形成されることがある。このような場合も、図19及び図20に示すように、上記した第1実施形態(図16及び図17参照)と同様に、円筒形を軸方向に半割りしたような一対の円筒半体27A,27Bを有して成る部材本体27を採用するとよい。
なお、円筒半体27A,27Bの内周面に沿わせるように設ける熱膨張性耐火材30は、「可燃性管端部を有する管材」としてのストレート管6を取り囲む領域だけとすれば十分である。
円筒半体27A,27Bの上周縁部に形成する内フランジ52A,52Bを、継ぎ手用管材4の下部管接続部12に形成される傘状の段差部分に合わせて末広がりのテーパ状に形成しておけば、継ぎ手用管材4の外周面に対する全周的な当接性や安定性を高められ、一層、好適となる。また、下端周縁部にも内フランジ52A,52Bを設けることにより、熱膨張性耐火材30が可燃性管材とともに脱落することを防止できる。
不燃性管端部を有する管材としては、図19および図21に示すように、耐火二層管製の排水集合管を使用する場合には、内周面の塩ビ管等の樹脂管57が燃焼することにより、炎が内面を伝わって配管内部が延焼するおそれがある。熱膨張性耐火材30が設けられていても、熱膨張性耐火材30が膨張し排水管内部を十分に遮断するまえに炎が広がった場合には、延焼を塞ぎきれない。そのため、延焼防止効果を高める目的で、図21に示すように継ぎ手用管材4の外管(耐火性管58)における内周面の一部の樹脂部分を除去または覆う様にして不燃性材料よりなる管状の延焼防止部53を設けるのが好ましい。
延焼防止部53は金属製または、モルタル・セラミック等の無機物質で形成してもよい。また、厚み、長さは排水管の規模に応じて適宜設定すればよい。
熱膨張性耐火材30は、排水配管用部材1の周方向で連続して一周するものとせず、周方向で点在するような状態、周方向に複数分割した状態、周方向に複数分割しその分割片の間隔をあけた状態、軸方向に複数分割した状態、軸方向に複数分割しその分割片の間隔をあけた状態、またそれらを相互に組み合わせた状態で設けてもよい。
熱膨張性耐火材30および熱膨張性耐火材を備える排水配管部材1を設置する場所は、床スラブ3の下部側の下部管接続部12がもっとも効果的であるが、床スラブ3上部のストレート管6が接続される上部管接続部11、または横枝管14が接続される横管接続部13または横枝管路部分であってもよい。
また排水配管用部材1を、防火壁を貫通する箇所に使用することによっても同様な効果が得られる。したがって、図22に示すように、排水を合流させる機能が不要な場合には、排水集合管を使用せずに、例えば硬質塩化ビニル製の樹脂管などの可燃性の配管部材54を取り囲む状態で、床スラブ3の下面に部材本体27Bを取り付けてもよい。すなわち、床スラブ3を貫通する樹脂管54の周囲に、床スラブ3の下面に直接ボルト55,55にて固定された部材本体27Bを設置し、この中に備えられた熱膨張性耐火材30が火災時の熱により膨張し、樹脂管54を閉塞し、延焼を防止することができる。この場合においても、熱膨張性耐火材30は上部が床スラブ3の下面により、周囲および下部が部材本体27Bにより覆われているため、径方向内方に向かって膨張し、樹脂管54の管路が塞がれるとともに熱膨張性耐火材30が脱落することもない。なお、この図22に示す例は、参考例として記載した。
図23に示すように、不燃性の管端部を有する管材および/または可燃性の管端部を有する管材に遮音効果を有する被覆材56、例えばガラス繊維等で被覆されたものを用いることで排水管を流れる騒音を低減することができる。使用する管材には被覆材56がすでに固定されたものを用いてもよいが、設置した後、遮音性を有するシートをそれぞれの管材の接合部分を含めて、隙間なく巻いても良い。管材に密着させて巻く場合のほか、シートの内側に空気層をはさんでゆとりを持たせて巻いても良い。遮音シートを管材に巻きつける方法のほか、面ファスナーあるいは両面テープ等で張り合わせる方法を用いて、配管に取り付けても良い。
本発明は、高層集合住宅または事務所ビル等で各階において発生する排水を集合させ下階に送り出す排水配管構造に利用することができる。
1 排水配管用部材
2 排水配管構造
3 床スラブ
4 継ぎ手用管材(不燃性管端部を有する管材)
5 配管ライン
6 ストレート管(可燃性管端部を有する管材)
21 ゴム輪
22a ボルト通孔(連結手段)
27 部材本体
30 熱膨張性耐火材
31 耐火材収納部
36 外装材
56 遮音材

Claims (6)

  1. 受口として形成された不燃性管端部を有する管材に可燃性管端部を有する管材を外嵌させた接続部分に取り付けられる排水配管用部材であって、
    不燃性であって周方向に分割可能な筒状の部材本体で構成され、
    前記部材本体は、
    筒状の一方の端部から内側に張り出す第1内フランジと、
    筒状の他方の端部から内側に張り出す第2内フランジと、を備え、
    前記接続部分への取り付けは、
    前記第1内フランジを前記可燃性管端部の外周に当接または近接させ、前記第2内フランジを前記受口の外周が拡径した部分に当接させて係止させることにより行われ、
    前記接続部分に取り付けられたときに、前記部材本体の内周と前記可燃性管端部の外周との間に所定温度で膨張する熱膨張性耐火材を収容可能に形成された
    ことを特徴とする排水配管用部材。
  2. 前記部材本体は、
    周方向に分割された複数の分割体で構成され、
    それぞれの前記分割体は外方へ張り出す接合フランジを有し、
    異なる前記分割体の前記接合フランジ同士が重ね合わされてボルト接合されることによって形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の排水配管用部材。
  3. 前記部材本体の内周側に前記熱膨張性耐火材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の排水配管用部材。
  4. 不燃性管端部を有する管材、可燃性管端部を有する管材、および排水配管用部材を有し、
    前記不燃性管端部は、
    受口に形成されて前記可燃性管端部を外嵌することにより前記可燃性管端部に接続されており、
    前記排水配管用部材は、
    不燃性であって周方向に分割可能な筒状の部材本体で構成され、
    前記部材本体は、
    筒状の一方の端部から内側に張り出す第1内フランジと、
    筒状の他方の端部から内側に張り出す第2内フランジと、を備え、
    前記排水配管用部材が、
    前記第1内フランジを前記可燃性管端部の外周に当接または近接させ、前記第2内フランジを前記受口の外周が拡径した部分に当接させて係止されることにより、前記不燃性管端部と前記可燃性管端部との接続部分に保持された
    ことを特徴とする排水配管構造。
  5. 前記不燃性管端部は、
    前記外周が拡径した受口の開口縁部が前記可燃性管端部を有する管材に対して外嵌されたゴム輪を押し輪で押圧することで前記可燃性管端部を有する管材と接続される
    ことを特徴とする請求項4に記載の排水配管構造。
  6. 前記部材本体は、
    周方向に分割された複数の分割体で構成され、
    それぞれの前記分割体は外方へ張り出す接合フランジを有し、
    異なる前記分割体の前記接合フランジ同士が重ね合わされてボルト接合されることによ
    って形成された
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の排水配管構造。
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