JP5347231B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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本発明は、半導体レーザ装置に関し、特に、蛍光体を用いて発光色を調節した半導体レーザ装置に関する。
半導体レーザ素子を金属製のステムに固定し、キャップで覆った半導体レーザ装置が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
ステムは、半導体レーザ素子の固定、及び半導体レーザ素子への通電に使用されるだけでなく、レーザ発振時に半導体レーザ素子に発生する熱を外部に放熱する機能がある。そのため、ステムは熱伝導性の良好な材料から形成するのが好ましい。
キャップは、半導体レーザ素子を外部環境から保護するものであり、金属製のものと透光性樹脂製のものが知られている。金属キャップは、頂部に光取出用の開口部が形成されており、その開口部には、透光性材料からなる透光窓や、集光用のレンズを取り付けることができる(例えば、特許文献1)。透光性樹脂から形成した透明キャップでは、レーザ光が通過する頂部をレンズ状に加工すれば、レンズ一体型のキャップを容易に製造することができる(例えば、特許文献2)。
なお、高出力の半導体レーザ素子や、波長の短い半導体レーザ素子を使用する場合には、耐熱性及び耐光性に優れた金属キャップが好ましい。
特開2001−358398号公報 特開平9−205251号公報 特開2003−298169号公報
半導体レーザ素子からのレーザ光を白色化すれば、半導体レーザ装置を照明用途に使用することが可能になる。白色化の手法としては、青色のレーザ光を発光する半導体レーザ素子と、青色光を吸収して黄色光を発光する蛍光体とを組み合わせる方法がある。
蛍光体は、透光性の母材に分散させてレーザ光の光路上に配置することができるが、特に、キャップの頂部に取付けられる透光性部材に分散させれば、従来の半導体レーザ装置の構造をそのまま使用することができる点で有利である。透光性部材に分散させた蛍光体は、透光性部材を通過する青色レーザ光の一部を吸収して黄色に発光する。蛍光体で発光した黄色光と、透光性部材を透過した青色レーザ光との混色により、白色レーザ光が得られる。
しかしながら、蛍光体に吸収された青色レーザ光のエネルギーの一部は、熱に変換されて、蛍光体及び蛍光体が分散した透明窓の温度を上昇させる。蛍光体の発光効率は、温度上昇と共に低下する傾向があるため、蛍光体の温度が上昇すると黄色光の発光強度が減少し、白色レーザ光の色が変化するという問題がある。
また、蛍光体は高温状態において劣化が著しいため、短期間で蛍光体が劣化して黄色光の強度が低下して、白色レーザ光の色が変化する可能性が高い。
さらに、通常のキャップは、ステムとの溶接性や強度などの関係で材料を任意に選択できず、放熱に有利な材料を選択できない。
そこで、本発明では、蛍光体を分散した透明窓のような波長変換用の部材を用いて波長変換する半導体レーザ装置のうち、使用中に色変化しにくく、且つ長期間にわたって一定の発光色を維持できるものを提供することを目的とする。
本発明の半導体レーザ装置は、半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子を上面側に保持する保持部材と、前記保持部材の前記上面側から半導体レーザ素子を覆うように被せられ、前記保持部材の上面に固定されるキャップであって、前記半導体レーザ素子からのレーザ光の光路上に開口部を有するキャップと、前記キャップの前記開口部を覆う透光性部材と、を備えた半導体レーザ装置であって、前記透光性部材が、前記半導体レーザ素子からのレーザ光の一部を吸収して異なる波長の発光に変換する波長変換部材から成り、前記キャップは、第1キャップと第2キャップとを有し、前記第1キャップは前記第2キャップの外側に配置されており、前記第1キャップは、前記透光性部材と接触しており、かつ、前記第2キャップよりも熱伝導率の高い材料から形成されている。
本発明は、キャップを積層構造とし、その積層構造を形成するキャップのうち透光性部材に接触している第1キャップの熱伝導性を良好にすることにより、透光性部材の熱を放熱するものである。これにより、透光性部材にこもる熱を放熱し、透光性部材の温度を下げることができる。
<実施の形態1>
実施の形態1について、図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る半導体レーザ装置を示す概略断面図である。
半導体レーザ装置10は、半導体レーザ素子20とステム30と積層キャップ40とを備えている。ステム30は、保持部材の一例であり、この他にも、カップ形状のものや平板状のもの、リードピン形状を有しないリード折り曲げ形状のもの、プリント基板状のものなどを保持部材として使用することができる。
ステム30は、上面31側に突出した平板状の素子載置部32を有しており、その素子載置部32の表面に、サブマウント60を介して半導体レーザ素子20が固定されている。半導体レーザ素子20は、矢印Lの方向にレーザ光を放射するように位置決めされている。また、ステム30は下面側にリードピン33を有しており、外部装置との通電及び取り付けに使用される。
積層キャップ40は、第1キャップ(放熱用キャップ)410と第2キャップ(固定用キャップ)420を重ねた積層構造となっている。積層キャップ40の上面42には開口部41が形成されている。開口部41はレーザ光の光路上に形成されており、レーザ発振時には、この開口部41を通過してレーザ光が取り出される。
また、開口部41には、波長変換部材から成る透光性部材50が取着されている。
積層キャップ40の放熱用キャップ410は、透光性部材50と接触するように構成されている。また、放熱用キャップ410は、熱伝導率の高い材料から形成されている。その結果、レーザ光を発振したときに透光性部材50に蓄積される熱は、放熱用キャップ410を通じて放熱できるので、透光性部材50の温度上昇を抑制することができる。
放熱用キャップ410が固定用キャップ420の外側になるように積層する以外にも、固定用キャップ420が放熱用キャップ410の外側になるように積層することもできる。しかし、放熱用キャップ410が固定用キャップ420の外側になるように積層すると、放熱用キャップ410を外気に接触させることができ、放熱用キャップ410からの放熱の効率を高めることができるので好ましい。なお、2層の積層キャップ40以外に、3層以上の積層キャップにすることができるが、その場合には、放熱用キャップ410を最外面に配置して、外気に接触させるのが好ましい。
放熱用キャップ410は、固定用キャップ420に比べて熱伝導率が高いため、他の熱源からの熱を透光性部材50に伝達しやすい。例えば、放熱用キャップ410がステム30と接触していると、レーザ発振時に透光性部材50に熱が伝達されるおそれがある。通常、半導体レーザ素子20を発振すると、レーザ素子自身がかなりの高温になる。この熱は、ステム30に伝わってステム30を高温にし、そしてステム30から外環境に放熱される。このとき、透光性部材50の温度がステム30の温度より低く、そして放熱用キャップ410がステム30と接触していれば、ステム30の熱が放熱用キャップ410を通って透光性部材50に到達する可能性が高い。よって、放熱用キャップ410は、ステム30から離した状態にして、直接接触させないのが好ましい。放熱用キャップ410はステム30に直接固定できなくなるので、代わりに固定用キャップ420に固定し、そして固定用キャップ420をステムに固定するのがよい。これにより、放熱用キャップ410が半導体レーザ装置10から脱落するのを防止することができる。
積層キャップ40の固定用キャップ420は、放熱用キャップ410に比べて熱伝導率の低い材料から形成される。固定用キャップ420は、下端部423がステム30に固定されている。このときの固定方法は、下端部423全体とステム30とが完全に密着できる方法が好ましい。例えば固定用キャップ420とステム30とが共に金属から形成されているなら、抵抗溶接、レーザ溶接、又はハンダ付け等の方法によって密着固定させることができる。
また、上述のように、放熱用キャップ410の下端部413がステム30から離れている場合には、放熱用キャップ410を固定用キャップ420に固定するのがよい。固定方法としては、例えば放熱用キャップ410と固定用キャップ420とが金属から形成されているなら、放熱用キャップ410の下端部413と固定用キャップ420の側面424との境界を、レーザ溶接やハンダ付け等の方法によって固定することができる。キャップ40内の密封性を高める場合には、放熱用キャップ410の単なる脱落防止ではなく、放熱用キャップ410と固定用キャップ420との隙間を完全に密着するように固定する。
固定用キャップ420の熱伝導率は放熱用キャップ410の熱伝導率よりも低いため、固定用キャップ420を通じて伝わる熱量は、放熱用キャップ410を通じて伝わる熱量に比べ小さい。しかしながら、ステム30の熱が固定用キャップ420を介して透光性部材50に伝わる可能性は考慮すべきである。本実施の形態では、固定用キャップ420は放熱用キャップ410に接触しているので、固定用キャップ420を伝わる熱の一部又は全部は、透光性部材50に到達する前に、放熱用キャップ410から放熱できると考えられる。よって、積層キャップ40を用いた半導体レーザ装置10では、ステムからキャップ40を通って透光性部材50に伝わる熱は、従来の単層キャップに比べて確実に小さくできる。
積層キャップ40の開口部41を覆う透光性部材50は、波長変換部材から形成される。本明細書において「波長変換部材」とは、半導体レーザ素子20からのレーザ光の一部を吸収して、別の波長の光に変換することのできる材料を指している。波長変換部材の一例としては、透明樹脂や無機部材などの透光性材料を母材52とし、そこに蛍光体粒子51を分散させたものが挙げられる。特に、無機部材は樹脂に比べて熱伝導率が高いので、透光性部材50の熱を放熱しやすくする観点から、無機部材の母材52の使用が好ましい。無機部材として、ガラスやセラミックスなどがあり、ガラスは耐光性、耐熱性及び耐候性に優れている点からも、ガラス母材52の使用が有利である。
波長変換部材の母材52に分散される蛍光体51は、半導体レーザ素子のレーザ光を吸収して、所望の波長の光に波長変換するものが選ばれる。さらに、耐劣化性と耐光性に優れ、母材中での分散性が良好な蛍光体が好ましい。一例としては、窒化ガリウム系半導体から形成した青色レーザ素子を用いて白色レーザ装置を形成するのであれば、蛍光体51に青色を吸収して黄色に発光する蛍光体51を利用して、青色と黄色との混色により白色を得ることができる。また、黄色発光の蛍光体51の代わりに、赤色発光の蛍光体と緑色発光の蛍光体を一緒に利用すれば、青色、赤色及び緑色の混色により、白色を得ることができる。
蛍光体51の混合量(濃度)は、半導体レーザ素子20からのレーザ光の透過量と、蛍光体51からの発光量との釣り合いで決定される。
半導体レーザ装置10用の透光性部材50に好ましい形態がいくつかある。上面と下面が平行な板状体や、一方の面が凸状レンズになった平凸状レンズ、両方の面が凸状レンズになった両凸状レンズなどが代表的な形態である。さらに、板状体のなかには、上面及び下面に対して縁部が垂直な形態や、縁部が傾斜した形態などが含まれる。
透光性部材50を開口部41に取着する際には、積層キャップ40の開口部41の段差に透光性部材50を載置している。すなわち、積層キャップ40を構成するキャップのうち、内側に重ねられた固定用キャップ420の上面422に、透光性部材50が載置される。この場合、放熱用キャップ410の開口部411の寸法は、固定用キャップ420の開口部421の寸法よりも大きくされ、その寸法差による段差部分に透光性部材50が載置される。比較的安定した取着方法であり、透光性部材50を上側から押すような力に対して強い。透光性部材50は、接着剤や低融点ガラス等によって積層キャップ40に固定される。
ステム30は、金属と絶縁体とを組み合わせて形成されており、半導体レーザ素子20を実装するためのセラミックス製のサブマウント60と、金属製のリードピン33とを備えている。ステム30は、半導体レーザ素子20を支持する支持機能、半導体レーザ素子20を密封するときの土台としての機能、半導体レーザ素子20で発生する熱の放熱機能、及び半導体レーザ素子20と外部電極との接続機能などを有している。
以下に、各構成部材について詳述していく。
<積層キャップ40(放熱用キャップ410、固定用キャップ420)>
積層キャップ40を構成する放熱用キャップ410には、Ag、Cu、Al、Au、Ni、Moなどの熱伝導率の高い金属材料を使用することができる。また、積層キャップ40の固定用キャップ420には、放熱用キャップ410よりも熱伝導率が低い材料が選択される。特に、ステム30との溶接が可能なステンレス鋼、コバール、Ti、Zr、Mnなどが好適である。
<半導体レーザ素子20>
半導体レーザ素子20は、基板上にGaAlN、ZnS、ZnSe、SiC、GaP、GaAlAs、AlN、InN、AlInGaP、InGaN、GaN、AlInGaN等の半導体を発光層として形成させたものが用いられる。半導体の構造としては、MIS接合、PIN接合やPN接合を有したホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルへテロ構成のものが挙げられる。半導体層の材料やその混晶度によって発光波長を紫外光から赤外光まで種々選択することができる。発光層は、量子効果が生ずる薄膜とした単一量子井戸構造や多重量子井戸構造としても良い。
屋外などでの使用を考慮する場合、高輝度な発光素子を形成可能な半導体材料として窒化ガリウム系化合物半導体を用いることが好ましく、また、赤色ではガリウム・アルミニウム・砒素系の半導体やアルミニウム・インジュウム・ガリウム・燐系の半導体を用いることが好ましいが、用途によって種々利用することもできる。
窒化ガリウム系化合物半導体を使用した場合、半導体基板にはサファイヤ、スピネル、SiC、Si、ZnOやGaN単結晶等の材料が用いられる。結晶性の良い窒化ガリウムを量産性良く形成させるためにはGaN単結晶基板を用いることが好ましい。窒化物系化合物半導体を用いた発光素子10例を示す。GaN単結晶基板上にGaN、AlN等のバッファー層を形成する。その上にN或いはP型のGaNである第1のコンタクト層、量子効果を有するInGaN薄膜である活性層、P或いはN型のAlGaNであるクラッド層、P或いはN型のGaNである第2のコンタクト層を順に形成した構成とすることができる。窒化ガリウム系化合物半導体は、不純物をドープしない状態でN型導電性を示す。なお、発光効率を向上させる等所望のN型窒化ガリウム半導体を形成させる場合は、N型ドーパントとしてSi、Ge、Se、Te、C等を適宜導入することが好ましい。
一方、P型窒化ガリウム半導体を形成させる場合は、P型ドーパンドであるZn、Mg、Be、Ca、Sr、Ba等をドープさせる。窒化ガリウム系半導体は、P型ドーパントをドープしただけではP型化しにくいためP型ドーパント導入後に、炉による加熱、低電子線照射やプラズマ照射等によりアニールすることでP型化させる必要がある。こうして形成された半導体ウエハーを部分的にエッチングなどさせ正負の各電極を形成させる。その後半導体ウエハーを所望の大きさに切断することによって半導体レーザ素子20を形成させることができる。
前記半導体レーザ素子は、360nm〜470nmに発光ピーク波長を持つものを使用できるが、400nm〜470nmに発光ピーク波長を持つものが好ましい。例えば445nm付近に発光ピーク波長を持つものを使用することができる。
<ステム30>
ステムは、銅、鉄、ニッケル−鉄合金、銅−タングステン、銅−モリブデン合金、これらを組み合わせたものなどを使用することができる。ステムは略円柱状のものの他、略だ円柱、略円錐台形、略矩形、カップ状などの形状とすることもできる。また、段差や凹みを設け、キャップとの固定を良好にすることができる。
<透光性部材50>
(母材52)
透光性部材50の母材には、セラミックス、ガラスや樹脂などの透光性材料が利用できるが、特に、ガラスは、樹脂に比べて、放熱性、耐光性、耐熱性及び耐候性の点で優れているので、母材に好適である。
ガラス母材としては、Al、SiO、ZrO、ZnO、ZnSe、AlN、GaNなどがある。
樹脂母材としては、耐熱性に優れた熱硬化性樹脂が好ましく、例えばエポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、アクリレート樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。
(蛍光体51)
波長変換部材に使用される蛍光体51は、半導体レーザ素子からのレーザ光を吸収して、異なる波長の光に波長変換するものであればよい。波長変換部材に使用される蛍光体が、半導体レーザ素子からの光を吸収して475nm〜750nmに発光ピーク波長を持つ光を放出する材料であることが好ましい。例えば、Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体・酸窒化物系蛍光体・サイアロン系蛍光体、Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に付活されるアルカリ土類ハロゲンアパタイト蛍光体、アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体、アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体、アルカリ土類ケイ酸塩蛍光体、アルカリ土類硫化物蛍光体、アルカリ土類チオガレート蛍光体、アルカリ土類窒化ケイ素蛍光体、ゲルマン酸塩蛍光体、又は、Ce等のランタノイド系元素で主に付活される希土類アルミン酸塩蛍光体、希土類ケイ酸塩蛍光体又はEu等のランタノイド系元素で主に賦活される有機及び有機錯体等から選ばれる少なくともいずれか1以上であることが好ましい。具体例として、下記の蛍光体を使用することができるが、これに限定されない。
Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体は、MSi:Eu、MAlSiN:Eu、MAl1−XSiN:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。0<X<1である。)などがある。また、MSi:EuのほかMSi10:Eu、M1.8Si0.2:Eu、M0.9Si0.110:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。)などもある。
Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される酸窒化物系蛍光体は、MSi:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。)などがある。
Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活されるサイアロン系蛍光体は、Mp/2Si12−p−qAlp+q16−p:Ce、M−Al−Si−O−N(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。qは0〜2.5、pは1.5〜3である。)などがある。
Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に付活されるアルカリ土類ハロゲンアパタイト蛍光体には、M(POX:R(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。Xは、F、Cl、Br、Iから選ばれる少なくとも1種以上である。Rは、Eu、Mn、EuとMn、のいずれか1以上である。)などがある。
アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体には、MX:R(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。Xは、F、Cl、Br、Iから選ばれる少なくとも1種以上である。Rは、Eu、Mn、EuとMn、のいずれか1以上である。)などがある。
アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体には、SrAl:R、SrAl1425:R、CaAl:R、BaMgAl1627:R、BaMgAl1612:R、BaMgAl1017:R(Rは、Eu、Mn、EuとMn、のいずれか1以上である。)などがある。
アルカリ土類硫化物蛍光体には、LaS:Eu、YS:Eu、GdS:Euなどがある。
Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される希土類アルミン酸塩蛍光体には、YAl12:Ce、(Y0.8Gd0.2Al12:Ce、Y(Al0.8Ga0.212:Ce、(Y,Gd)(Al,Ga)12の組成式で表されるYAG系蛍光体などがある。また、Yの一部若しくは全部をTb、Lu等で置換したTbAl12:Ce、LuAl12:Ceなどもある。
その他の蛍光体には、ZnS:Eu、ZnGeO:Mn、MGa:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。Xは、F、Cl、Br、Iから選ばれる少なくとも1種以上である。)などがある。
上述の蛍光体は、所望に応じてEuに代えて、又は、Euに加えてTb、Cu、Ag、Au、Cr、Nd、Dy、Co、Ni、Tiから選択される1種以上を含有させることもできる。
また、前記蛍光体以外の蛍光体であって、同様の性能、効果を有する蛍光体も使用することができる。
これらの蛍光体は、発光素子の励起光により、黄色、赤色、緑色、青色に発光スペクトルを有する蛍光体を使用することができるほか、これらの中間色である黄色、青緑色、橙色などに発光スペクトルを有する蛍光体も使用することができる。これらの蛍光体を種々組み合わせて使用することにより、種々の発光色を有する表面実装型発光装置を製造することができる。
例えば、青色に発光するGaN系化合物半導体を用いて、YAl12:Ce若しくは(Y0.8Gd0.2Al12:Ceの蛍光物質に照射し、波長変換を行う。発光素子からの光と、蛍光体からの光との混合色により白色に発光する表面実装型発光装置を提供することができる。
例えば、緑色から黄色に発光するCaSi:Eu又はSrSi:Euと、蛍光体である青色に発光する(Sr,Ca)(POCl:Eu、赤色に発光するCaSi:Eu又はCaAlSiN:Euと、からなる蛍光体60を使用することによって、演色性の良好な白色に発光する表面実装型発光装置を提供することができる。これは、色の三源色である赤・青・緑を使用しているため、第1の蛍光体及び第2の蛍光体の配合比を変えることのみで、所望の白色光を実現することができる。
<実施の形態2>
本実施の形態は、キャップ40の開口部41の形態と、透光性部材50の取着方法とが異なる以外は、実施の形態1と同様である。
実施の形態2について、図を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る半導体レーザ装置を示す概略断面図である。
透光性部材50は、放熱用キャップ410の開口部411に嵌め込まれている。この場合、放熱用キャップ410の開口部411の寸法は、固定用キャップ420の開口部421の寸法よりも小さくされるのが好ましい。これにより、固定用キャップ420と透光性部材50とが接触しなくなり、ステム30から固定用キャップ420を通じて透光性部材50に伝わる熱を防止することができる。また、放熱用キャップ410の開口部411周辺に、透光性部材50を支持するようなフランジを設けるなど、補助的な構造を備えてもよい。透光性部材50は、接着剤や低融点ガラス等によって積層キャップ40に固定する必要がある。
<実施の形態3>
本実施の形態は、積層キャップ40の開口部41の形態と、透光性部材50の取着方法とが異なる以外は、実施の形態1及び2と同様である。
実施の形態3について、図を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態に係る半導体レーザ装置を示す概略断面図である。透光性部材50の縁部が固定用キャップ420と放熱用キャップ410との間に挟持されている。
図示した例では、透光性部材50が略球状の一部を切り取った形状のもの(いわゆる平凸レンズの形状)となるように、透光性部材50を形成している。このような透光性部材50は、レンズとして機能させることができる。そして、放熱用キャップ410の開口部411は、上方向に向かって縮径する穴にする。この開口部411は、透光性部材50の縁部の曲面と一致するように、断面形状で円弧状の穴に形成することができる。また、開口部411は、単調に縮径するテーパ状、すなわち断面形状で台形に形成することもできる。固定時の安定性をより高くするには開口部411を断面円弧状にするのがよく、加工コストを下げるには開口部411を断面台形状にするのが好ましい。
積層キャップ40の組立のときには、固定用キャップ420の開口部421を上側から覆うように透光性部材50を載置し、さらに放熱用キャップ410を重ねる。透光性部材50は、その縁部の曲面が放熱用キャップ410の開口部411の内面に適合する位置に移動して、放熱用キャップ410と固定用キャップ420との間に挟持される。本実施の形態は、透光性部材50の脱落の心配がないので、透光性部材50を極めて安定して取着できる。さらに、透光性部材50の位置を簡単かつ正確に位置決めできるので、透光性部材50のレンズ中心を所定位置に配置するのが容易である。
本実施の形態は、透光性部材50が平凸レンズ状の場合の取着について説明したが、これ以外にも、両凸レンズ状や、側面を傾斜させて断面台形状にした平板状など、側面部分が傾斜した透光性部材50も、同様に挟持することによって取着可能である。
本発明の半導体レーザ装置は、プロジェクタ、高輝度が必要な特殊検査器、自動車のヘッドライト、照明などに用いることができる。
本発明の実施の形態1に係る半導体レーザ装置を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体レーザ装置を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体レーザ装置を示す概略断面図である。
符号の説明
10 半導体レーザ装置
20 半導体レーザ素子
30 ステム
31 ステムの上面
32 素子載置部
33 リードピン
40 積層キャップ
41 積層キャップの開口部
42 積層キャップの上面
410 放熱用キャップ(第1キャップ)
411 放熱用キャップの開口部
413 放熱用キャップの下端部
420 固定用キャップ(第2キャップ)
421 固定用キャップの開口部
422 固定用キャップの上面
423 固定用キャップの下端部
424 固定用キャップの側面
50 透光性部材
51 蛍光体
52 母材
60 サブマウント

Claims (5)

  1. 半導体レーザ素子と、
    前記半導体レーザ素子を上面側に保持する保持部材と、
    前記保持部材の前記上面側から半導体レーザ素子を覆うように被せられて前記保持部材の上面に固定されるキャップであって、前記半導体レーザ素子からのレーザ光の光路上に開口部を有するキャップと、
    前記キャップの前記開口部を覆う透光性部材と、を備えた半導体レーザ装置であって、
    前記透光性部材が、無機部材に蛍光体を分散させた波長変換部材から成り、これにより前記波長変換部の前記蛍光体は、前記半導体レーザ素子からのレーザ光の光路上に配置されて該レーザ光の一部を吸収して異なる波長の発光に変換することができ、
    前記キャップは、それぞれが金属材料から成る第1キャップ及び第2キャップを有し、前記第1キャップは前記第2キャップの外側に配置されており、
    前記第1キャップは、前記透光性部材と接触しており、かつ、前記第2キャップよりも熱伝導率の高い材料から形成されており、
    前記第2キャップは、前記保持部材の前記上面に固定され、
    前記第1キャップは、前記保持部材と離れた状態で前記第2キャップに固定されていることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 前記キャップは、前記第1キャップと前記第2キャップとを重ねた多層構造であり、
    前記第1キャップが最外面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記半導体レーザ素子は、360nm〜470nmに発光ピーク波長を持ち、
    前記波長変換部材が、前記半導体レーザ素子からの光を吸収して475nm〜750nmに発光ピーク波長を持つ光を放出する材料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記半導体レーザ素子が、青色レーザ素子であり、
    前記波長変換部材が、青色を吸収して黄色発光する材料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記透光性部材が、前記第1キャップと前記第2キャップとの間に挟持されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の半導体レーザ装置。
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