JP2010153561A - 発光装置 - Google Patents

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忠雄 林
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秀幸 長井
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Abstract

【課題】良好な指向性と高い輝度を有し、優れた信頼性を有する発光装置を提供する。
【解決手段】配線基板と、前記配線基板の上面にて隣り合う第1接合部材および第2接合部材と、前記第1接合部材と前記第2接合部材を介して前記配線基板上にフリップチップ実装された半導電体発光素子と、前記半導電体発光素子の上面が露出するように前記配線基板の上面から前記半導電体発光素子の側面までを被覆し前記半導電体発光素子からの光を反射することが可能な光反射性粒子が含有されたコーティング部材と、を有し、前記第1接合部材の側方は、前記第2接合部材により包囲され、前記第1接合部材と前記第2接合部材の間は、中空であることを特徴とする発光装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体発光素子の上面以外の表面を被覆するコーティング部材を有する発光装置に関するものである。
半導体発光素子は、小型で電力効率が良く鮮やかな色の発光をする。また、半導体素子である半導体発光素子は球切れ等の心配がない。さらに初期駆動特性に優れ、振動やオン・オフ点灯の繰り返しに強いという特徴を有する。また、半導体発光素子より放出される光源光と、これに励起されて光源光と異なる色相の光を放出できる波長変換部材とを組み合わせることで、光の混色の原理により、多様な色彩の光を出射可能な発光装置が開発されている。このような優れた特性を有するため、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)、レーザーダイオード(Laser Diode:LD)等の半導体発光素子は、各種の光源として利用されている。特に近年は、蛍光灯に代わる照明用の光源として、より低消費電力で長寿命の次世代照明として注目を集めており、更なる発光出力の向上及び発光効率の改善が求められている。また、車のヘッドライトなどの投光器、投光照明のように、指向性に優れ高輝度な光源も求められている。
このような発光装置として、たとえば、配線パターンを有するケース上にフリップチップ実装されたLED素子と、LED素子の上面を除く部位を覆うように設けられたコーティング材と、を有し、コーティング材にLED素子からの光を反射する光反射粒子を含有することで、LED素子からケース内部に出射される光を半導体発光素子内に反射し、高輝度な発光装置を実現している(たとえば特許文献1)。
特開2007−19096号公報
しかしながら、上記のような発光装置は、コーティング材がLED素子の上方を覆っていないことから、製造時の熱履歴や使用時の温度上昇により発光装置の各構成部材が熱変形した際に、LED素子はLED素子と配線パターンとの間に介在するコーティング材により押し上げられてしまう。また、高輝度に発光させようと、コーティング材中の光反射性粒子の量を増やすと、LED素子と配線パターンとの間に介在するコーティング材中における光反射性粒子の密度も高くなることから、上記のような熱変形の際に、光反射性粒子とLED素子表面または光反射性粒子と配線パターン表面とが接触し、その接触部位に局所的な応力集中が生じ、動作不良や耐湿性が劣化する危険性が高まる。
そこで本発明は、優れた信頼性を有する発光装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の発光装置は、配線基板と、前記配線基板の上面にて隣り合う第1接合部材および第2接合部材と、前記第1接合部材と前記第2接合部材を介して前記配線基板上にフリップチップ実装された半導体発光素子と、前記半導体発光素子の上面が露出するように前記配線基板の上面から前記半導体発光素子の側面までを被覆するコーティング部材と、を有し、前記第1接合部材の側方は、前記第2接合部材により包囲され、前記第1接合部材と前記第2接合部材の間は、中空であることを特徴とする。
また、前記コーティング部材は、基材と、前記基材に対して80wt%以上含有された粒子と、を有していてもよい。
また、前記コーティング部材は、トランスファーモールドにより成形されていてもよい。
また、前記半導体発光素子の上方に、前記半導体発光素子より平面形状が大きい蛍光物質成形体を有し、前記コーティング部材は、前記蛍光物質成形体の張り出した部位の底面と接し、前記蛍光物質成形体の側面までを被覆していることが好ましい。
本発明の発光装置によれば、半導体発光素子の上面が露出するように配線基板の上面から半導体発光素子の側面までを被覆したコーティング部材を有する発光装置において、前記コーティング部材を半導体発光素子と配線基板との間に介在させないことで、優れた信頼性を有する発光装置を実現している。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための、発光装置を例示するものであって、本発明は、発光装置及を以下のものに特定しない。また、実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施の形態において説明された内容は、他の実施の形態に利用可能なものもある。
(実施の形態1)
図1に、本実施の形態1の発光装置100を示す。図1(a)は、本実施の形態1に用いられる半導体発光素子11を底面側からみた模式的平面図であり、図1(b)は、本実施の形態1に用いられる配線基板12を上面側からみた模式的平面図であり、図1(c)は、本実施の形態1に係る発光装置100を上面側からみた模式的平面図であって、半導体発光素子11を透視した際に下方にみられる第1接合部材13aと第2接合部材13b、および中空14部分を破線で図示したものである。
図1に示す発光装置100は、配線基板12と、配線基板12の上面にて隣り合う第1接合部材13aおよび第2接合部材13bと、第1接合部材13aと前記第2接合部材13bを介して配線基板12上にフリップチップ実装された半導体発光素子11と、半導体発光素子11の上面が露出するように配線基板12の上面から半導体発光素子11の側面までを被覆し半導体発光素子11からの光を反射することが可能な光反射性粒子が含有されたコーティング部材14と、を有しており、第1接合部材13aの側方は第2接合部材13bにより包囲され、第1接合部材13aと第2接合部材13bの間は、中空15となっている。以下に、本発明における発光装置1の各部材及び構造について説明する。
(半導体発光素子11)
本発明に用いられる半導体発光素子11は、同一面側に極性の異なる第1電極と第2電極を有しており、一方の電極の側方が他方の電極により包囲されていれば特に限定されず、公知のものを利用できる。
半導体発光素子11は、たとえば窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光層を有するものがあげられる。窒化物系化合物窒化物系化合物半導体(一般式InGaAlN、但し、0≦i、0≦j、0≦k、i+j+k=1)としては、InGaNや各種不純物がドープされたGaNをはじめ、種々のものがある。
半導体の構造としては、MIS接合、PI接合やPN接合などを有するホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルヘテロ構造のものがあげられる。窒化物半導体層の材料やその混晶度によって発光波長を種々選択することにより、半導体発光素子11の発光ピーク波長を440nm以上、470nm以下とすることができる。また、半導体発光素子11は、半導体活性層を量子効果が生ずる薄膜で形成した単一量子井戸構造や多量子井戸構造とすることもできる。
半導体発光素子11は、MOCVD法等により、成長基板上半導体構造を成長させることにより形成されるが、成長基板は除去しても良い。成長用基板の除去は、たとえば装置又はサブマウントのチップ載置部に保持して、研磨、LLO(Laser Lift Off)で実施できる。
図1の半導体発光素子11は、窒化物半導体素子のLEDチップであり、具体的には、成長基板であるサファイア基板の上に、n型半導体層、活性層、p型半導体層を順に有し、中央の一部からn型半導体層の一部が露出されており、この露出されたn型半導体層の表面に第1電極11aが形成され、p型半導体層の表面に第2電極11bが形成されている。本実施の半導体発光素子11は、電極が形成されている面11cを底面11cとして、それと対向する上面を主な光取り出し側としている。
本実施の形態1の半導体発光素子11は、平面形状が略正方形である底面において、平面形状が略円形でありn型の極性を有する第1電極11aと、平面形状の外周が略矩形で内周が略円形でありp型の極性を有する第2電極11bが、離間して配置されている。
第1電極11aと第2電極11bは、互いに使用する金属の種類や膜厚や層構造が同じであることが好ましい。これにより、第1電極11aと第2電極11bを同時に形成することができ、電極の形成の工程を簡略化することができる。この場合の電極材料として、たとえば、Au、Pt、Pd、Rh、Ni、W、Mo、Cr、Tiのいずれかの金属またはこれらの合金やそれらの組み合わせをあげることができる。具体的には、半導体層側からTi/W/Pt/Au、Ti/Rh/Pt/Au、Ti/Mo/Pt/Au、Ti/Pt/W/Pt/Au、Ti/Pt/Rh/Pt/Au、Ti/Pt/Mo/Pt/Au、Ti/Pt/Au、Ti/Mo/AuもしくはTi/Rhの積層構造を採用することができる。
第1電極11aと第2電極11bは、必ずしも一対に限定されるものではなく、図3乃至図5のように、第2電極31b,41b,51bの内側に、第1電極31a,41a,51aを複数個配置してもよい。さらに、第1電極11aと第2電極11bは、表面にパッド電極(図示していない)を有していてもよく、従来の構成が適宜採用できる。また、半導体発光素子11の表面は、第1電極11aと第2電極11bの外部接続領域を除いてほぼ全面に絶縁性の保護膜(図示していない)が形成されていてもよい。保護膜には、SiO2、TiO2、Al23、ポリイミド等が利用できる。
また、半導体発光素子11の出射光の発光ピーク波長は、特に限定されないが、たとえば近紫外線から可視光の短波長領域である240nm〜500nm付近、好ましくは380nm〜420nm若しくは450nm〜470nmに発光スペクトルを有する半導体発光素子を用いることができる。
(配線基板12)
本発明の発光装置は、配線基板の上面に、隣り合う第1接合部材と第2接合部材を有し、この第1接合部材と第2共晶部材を介して半導体発光素子がフリップチップ実装されている。本実施の形態1では、配線基板12上において1個の半導体発光素子11が実装されているが、半導体発光素子11の搭載個数はこれに限定されるものではなく、所望とする発光装置の大きさに応じて適宜変更することができる。
配線基板12は、基板12cの上面に、半導体素子11の第1電極11aと第2電極11bがそれぞれ接続可能な第1導電体12aと第2導電体12bが離間して配置されている。基板12cの材料は、基板全体が窒化アルミニウムで構成される窒化アルミニウムの単結晶、多結晶などの結晶性基板、さらに焼結基板、他の材料としてアルミナ等のセラミック、ガラス、Si等の半金属あるいは金属基板、またそれらの表面に窒化アルミニウム薄膜層が形成された基板等、積層体、複合体が使用できる。金属基板、金属性基板、セラミック基板は放熱性が高いため、好ましい。
第1導電体12aと第2導電体12bのパターンは、イオンミリング法或いはエッチング法等によって形成される。本実施の形態1の配線基板12は、窒化アルミニウムからなる基板12cの上面に、白金薄膜からなる第1導電体12aと第2導電体12bが形成されている。本実施の形態1において、第1導電体12aと第2導電体12bは、それぞれの平面形状が半導体発光素子11の第1電極11aと第2電極11bの平面形状と合致しているが、これに限定されるものではなく、これらの間に介在する第1接合部材13aと第2接合部材13bを、第1接合部材の側方13aが前記第2接合部材13bにより包囲されるように形成することが可能な平面形状を有していればよい。たとえば、図2に示すように、半導体発光素子11の第2電極11bより大きい平面形状を有する第2導電体22bを備えた配線基板22を用いてもよい。また、図4に示すように、複数個の第1電極31aを備えた半導体発光素子31に対して、その複数個の第1電極31aの平面形状を一度に覆う大きさの平面形状を有する第1導電体42aを備えた配線基板42を用いてもよい。さらに、図5に示すように、複数個の第1電極51aを備えた半導体発光素子51に対して、それぞれの第1電極51aの平面形状を覆う大きさの平面形状を有する第1導電体52aを複数個備えた配線基板52を用いてもよい。
(第1接合部材13a、第2接合部材13b)
本発明の発光装置は、配線基板の上面にて隣り合う第1接合部材13aおよび第2接合部材13bを有しており、半導体発光素子は、この第1接合部材13aおよび第2接合部材13bを介して配線基板上にフリップチップ実装されている。本発明の第1接合部材13aの側方は、第2接合部材13bにより包囲されている。これにより、配線基板12の上面から半導体発光素子11の側面までを被覆したコーティング部材14が、第1接合部材13aと前記第2接合部材13bの間に侵入することを防止することができ、第1接合部材13aと前記第2接合部材13bの間を中空とすることができる。
本実施の形態1において、第1接合部材13aと第2接合部材13bの平面形状は、それぞれ、配線基板12の第1導電体12aと第2導電体12bの平面形状、および半導体発光素子11の第1電極11aと第2電極11bの平面形状と、合致しているが、これに限定されず、第1接合部材13aの側方が第2接合部材13bにより包囲されていればよい。たとえば、図2に示すように、半導体発光素子11の第2電極11bより大きい平面形状を有する第2導電体22bを備えた配線基板22を用いた場合は、第1接合部材13aと第2接合部材13bの平面形状は、半導体発光素子11の第1電極11aと第2電極11bの平面形状と、合致する。また、図4に示すように、複数個の第1電極31aを備えた半導体発光素子31に対して、その複数個の第1電極31aの平面形状を一度に覆う大きさの平面形状を有する第1導電体42aを備えた配線基板42を用いた場合は、第1接合部材33aは半導体発光素子31の各第1電極11aと対向する箇所に同じ平面形状を有する形で形成され、第2接合部材13bは配線基板42の第2導電体42bと対向する箇所に同じ平面形状を有する形で形成される。さらに、図5に示すように、複数個の第1電極51aを備えた半導体発光素子51に対して、それぞれの第1電極51aの平面形状を覆う大きさの平面形状を有する第1導電体52aを複数個備えた配線基板52を用いた場合は、第1接合部材53aは配線基板52の各第1導電体52aと対向する箇所に同じ平面形状を有する形で形成され、第2接合部材53bは半導体発光素子51の第2電極51bと対向する箇所に同じ平面形状を有する形で形成される。
第1接合部材と前記第2接合部材13bの材料は、加熱溶融性で導電性を有していれば特に限定されず、具体的には、SnAg系合金、AuSn系合金、AuSi系合金、SnPb系合金、InSn系合金、SnAgBi系合金、SnAgCu系合金、SnAgBiCu系合金、SnCu系合金、SnSb系合金を用いることができる。特に、接合時の濡れ性や二次実装時の熱履歴による接合信頼性を考慮すると、AuSn系合金もしくはPbSn系合金が好ましい。ここで、上記の系とは、それぞれ明記した化合物に対して、溶融時の濡れ性や融点を調整する目的で、他の金属元素を10wt%以下含有していることをいう。
(コーティング部材14)
本発明のコーティング部材14は、半導体発光素子11の上面が露出するように配線基板12の上面から半導体発光素子11の側面までを被覆するように形成され、第1接合部材13aと前記第2接合部材13bの間に侵入していなければよく、特に形状や大きさは限定されない。また、コーティング部材14の配置方法も、特に限定されず、たとえば、コーティング部材14が配置される領域の界面を構成したパッケージを形成し、この内部に半導体発光素子11が載置された配線基板12を入れ、その周囲にコーティング部材の材料をポッティングやジェットディスペンス方式により充填したり、半導体発光素子11の上方であるコーティング部材14が配置されない部位にマスクを設けてスクリーン印刷したりすることにより、形成することができる。また、半導体発光素子11が載置された配線基板12の上下を金型で狭持して、圧縮成形や射出成形、トランスファーモールド成形により、コーティング部材14を形成することもできる。
コーティング部材14の材料として、シリコーン樹脂組成物、変性シリコーン樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物、変性エポキシ樹脂組成物、アクリル樹脂組成物等の絶縁樹脂組成物を用いることができる。特に、モノメチルシリコーン樹脂は、優れた耐光性を有しており、高出力タイプの発光装置に好適に用いることができる。また、これらの樹脂を少なくとも一種以上含むハイブリッド樹脂等、耐候性に優れた封止部材も利用できる。さらに、ガラスやシリカゲル等の耐光性に優れた無機物を基材として用いることもできる。
(粒子)
本発明は、上述したように、配線基板12の上面から半導体発光素子11の側面までを被覆したコーティング部材14が、第1接合部材13aと前記第2接合部材13bの間に侵入することを防止することができることから、発光装置の信頼性を損なうことなく、所定の機能を持たせるために、基材に対して粒子を添加することができる。
このような粒子として、たとえば、透光性の基材を用い、半導体発光素子11からの光が基材を透過することを低減させたい場合は、半導体発光素子11からの光に対する屈折率が基材よりも大きい粒子を用いることが好ましい。また、コーティング部材14の基材が、配線基板12よりも熱膨張率が大きい場合は、基材の熱応力を緩和するために、基材よりも熱膨張係数が小さい粒子を用いることが好ましい。本実施の形態1の発光装置100は、窒化アルミニウムを基材とする配線基板12に主発光ピーク波長が420nmである発光ダイオードがフリップチップ実装されており、これに対して、シリコーン樹脂を基材と前記基材に対してTiO粒子とSiO粒子をあわせて83wt%含有されてなるコーティング部材14を採用している。これにより、光取出し効率を低下させることなく全体の一体性を保持することが可能な発光装置を実現している。
コーティング部材14において、粒子の含有量および密度は、所望とする発光装置の特性や形状、大きさに応じて、適宜調整することができる。たとえば、比較的小さな発光装置の場合には、コーティング部材14の肉厚を小さくする必要があり、すなわちその薄肉の部材でもって所定の機能を持たせるために、高濃度の粒子を含有することが好ましく、特に、本発明のコーティング部材14は、基材中に前記基材に対して80wt%以上の粒子を含有することが可能である。
本実施の形態1のように、基材に対して粒子が83wt%含有されてなるコーティング部材14は、トランスファーモールドにより形成することが好ましい。これにより、歩留まりよく信頼性の高い発光装置を形成することができる。また、トランスファーモールドによりコーティング部材14を形成する場合、上下の金型にて半導体発光素子11がフリップチップ実装された配線基板12を狭持し、金型中に大きな圧力をかけて粒子が含有された基材を注入することから、配線基板12と半導体発光素子11との狭い空間にも、粒子が含有された基材が侵入しやすくなる。これに対して本発明は、配線基板12と半導体発光素子11との間に介在する接合部材が、第1接合部材の側方が第2接合部材により包囲されているように配置されていることから、トランスファーモールドのような手法により粒子が含有された基材からなるコーティング部材14を形成しても、その材料が配線基板と半導体発光素子との界面に侵入することなく、信頼性の高い発光装置を形成することができる。
(実施の形態2)
図6に、本実施の形態2の発光装置600を示す。本実施の形態2の発光装置600は、n型半導体層、活性層、およびp型半導体層を順に有し、縁側の一部からn型半導体層の一部が露出されており、この露出されたn型半導体層の表面に第2電極61bが形成され、中央のp型半導体層の表面に第1電極61aが形成されている。具体的には、成長基板であるサファイア基板の上に、n型半導体層、活性層、p型半導体層を順に有し、縁側の一部からn型半導体層の一部が露出されており、この露出されたn型半導体層の表面に第2電極61bを備え、中央のp型半導体層の表面に第1電極61aを備えてなる半導体発光素子61を用いている点が、本実施の形態1の発光装置100と異なる。n型半導体層、活性層、およびp型半導体層が順に積層されている半導体発光素子61の場合、第2電極61bが配置されるn型半導体層の露出部はできるだけ小さくし、結果、p型の第1電極の平面積が大きくなる。一方、表面の第1導電体62aが第2導電体62bにより包囲されてなる配線基板において、第1導電体62aは、直下の貫通孔を通じて裏面側へ導通がとられており、貫通孔の形成精度および配線パターン精度を考慮すると、貫通孔の内径は、100〜200μm程度の大きさとなる。そのため、貫通孔上の第1導電体62aは凹みやすく、表面を平坦化にすることは難しい。そこで本実施の形態2では、平面積が大きいp型の電極を中央の第1電極61aとする半導体発光素子61を用い、対応する配線基板の第1導電体62aの平面積を大きくすることで、半導体素子61と配線基板62との固定力を高めている。
本実施の形態2において、第1接合部材63aと第2接合部材63bの平面形状は、それぞれ、配線基板62の第1導電体62aと第2導電体62bの平面形状、および半導体発光素子61の第1電極61aと第2電極61bの平面形状と、合致している。なお、本実施の形態2の半導体発光素子61は、各電極の形状は、第1電極61aは外周が略正方形と、その第1電極61aを包囲するように形成された第2電極61bと、を有しているが、これに限定されるものではない。たとえば、図7のように、第1電極71aを略正方形の対向する一対の角部を角取りした形状としてもよい。また、図8に示すように、第2電極82bの一部を第1の電極81aが覆うように配置してもよい。なお、上述したように、半導体発光素子の各電極の平面形状が配線基板の各導電体の平面形状と合致していなくてもよい。
(実施の形態3)
図9に、本実施の形態3の発光装置900を示す。本実施の形態3の発光装置900は、半導体発光素子91の上方に半導体発光素子より平面形状が大きい蛍光物質成形体96を有している点が、本実施の形態1の発光装置100と異なる。本実施の形態3の発光装置900のように、半導体発光素子11の上面が蛍光物質成形体96に覆われている場合、製造時の熱履歴や使用時の温度上昇において、さらに発光装置900内に熱がこもりやすくなる。しかしながら本願発明では、配線基板12と半導体発光素子11との間に介在する第1接合部材13aと第2接合部材13bが、第1接合部材の側方を第2接合部材により包囲するように配置され、これらの間を中空としていることから、製造時の熱履歴や使用時の温度上昇の影響で、動作不良や耐湿性の劣化が発生することはない。
また、本実施の形態3の発光装置900は、コーティング部材94が、配線基板92の上面、半導体発光素子91の側面、および蛍光物質成形体96の張り出した部位の底面と接していることから、これらの一体性は高く、製造時の熱履歴や使用時の温度上昇にほとんど左右されない。さらに、実施の形態3の発光装置900は、コーティング部材94が蛍光物質成形体96の側面までを覆っていることから、これらの一体性はさらに高い。また、指向性に優れ、輝度ムや色むらの少ない発光装置を提供することができる。
(蛍光物質成形体96)
蛍光物質成形体96において、蛍光物質をバインダーする材料は、上述したコーティング部材の基材と同様な材料を用いることができ、たとえば、樹脂、ガラス、無機物を用いることができる。また、バインダーを有さず、蛍光物質のみの成形体や結晶体でもよい。また、光を放射する発光面、および半導体発光素子から光を受ける受光面は、平坦な面に限らず、全体または一部に曲面を有する形態の他、凹凸面などの面状の形態、さらには面状の形態に限らず種々の形状若しくは形態、たとえば集光、分散するための形状、たとえばレンズ状、などのような光学的な形状、とすることもできる。
また、蛍光物質成形体96の波長変換機能として、半導体発光素子の光とその変換光の混色光による発光装置の他に、たとえば半導体発光素子の紫外光による変換光、若しくは複数の変換光による混色光のように、半導体発光素子の一次光から変換された二次光を出射する発光装置とすることもできる。
波長変換機能を備えた蛍光物質成形体96は、具体的にガラス板、それに光変換部材を備えたもの、あるいは光変換部材の蛍光体結晶若しくはその相を有する単結晶体、多結晶体、アモルファス体、セラミック体、あるいは蛍光体結晶粒子による、それと適宜付加された透光性部材との、焼結体、凝集体、多孔質性材料、それらに透光性部材、たとえば樹脂を混入、含浸したもの、あるいは蛍光体粒子を含有する透光性部材、たとえば透光性樹脂の成形体等から構成される。また、蛍光物質成形体96の形状は特に限定されないが、実施の形態1では蛍光物質成形体96を板状とした。板状とすることで、面状に構成される半導体発光素子91の出射面との結合効率が良く、蛍光物質成形体96の主面とが略平行になるよう容易に位置合わせできる。加えて、蛍光物質成形体96の厚みを略一定とすることで、構成される波長変換部材の偏在を抑止でき、この結果、通過する光の波長変換量を略均一として混色の割合を安定させ、発光面からの光の色ムラを抑止できる。
蛍光物質成形体96に用いられる蛍光物質は、具体例としては以下に示すものをあげることができる。たとえば、Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体・酸窒化物系蛍光体・サイアロン系蛍光体、Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に付活されるアルカリ土類ハロゲンアパタイト蛍光体、アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体、アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体、アルカリ土類ケイ酸塩蛍光体、アルカリ土類硫化物蛍光体、アルカリ土類チオガレート蛍光体、チオケイ酸塩蛍光体、アルカリ土類窒化ケイ素蛍光体、ゲルマン酸塩蛍光体、又は、Ce等のランタノイド系元素で主に付活される希土類アルミン酸塩蛍光体、希土類ケイ酸塩蛍光体等から選ばれる少なくともいずれか1以上であることが好ましい。
具体例として、下記の蛍光体を使用することができるが、これに限定されない。
たとえば、青色の光を発光する半導体発光素子を用い、白色系を発光する発光装置とする場合、セリウムで付括されたYAG系蛍光体及びLAG系蛍光体を用いることができ、特に、高輝度且つ長時間の使用時においては(Re1-xSmx3(Al1-yGay512:Ce(0≦x<1、0≦y≦1、但し、Reは、Y、Gd、La、Luからなる群より選択される少なくとも一種の元素である。)等が好ましい。またYAG、LAG、BAM、BAM:Mn、(Zn、Cd)Zn:Cu、CCA、SCA、SCESN、SESN、CESN、CASBN及びCaAlSiN3:Euからなる群から選択される少なくとも1種を含む蛍光物質が用いることができる。
また、蛍光物質成形体96は、異なる光を発光する複数種類の蛍光物質を備えていてもよい。たとえば、上記蛍光物質のほかに、黄色から赤色の光を発光する窒化物蛍光体等を用いて赤味成分を増し、平均演色評価数Raの高い照明や電球色LED等を実現することもできる。具体的には、発光素子の発光波長に合わせてCIEの色度図上の色度点の異なる蛍光体の量を調整し含有させることでその蛍光体間と発光素子で結ばれる色度図上の任意の点を発光させることができる。
本発明の発光装置は、照明用光源、LEDディスプレイ、バックライト光源、信号機、照明式スイッチ、各種センサ及び各種インジケータ等に好適に利用できる。
本実施の形態1に係る発光装置の模式的平面図である。 他の実施の形態に係る発光装置の模式的平面図である。 他の実施の形態に係る発光装置の模式的平面図である。 他の実施の形態に係る発光装置の模式的平面図である。 他の実施の形態に係る発光装置の模式的平面図である。 本実施の形態2に係る発光装置の模式的平面図である。 他の実施の形態に係る発光装置の模式的平面図である。 他の実施の形態に係る発光装置の模式的平面図である。 本実施の形態3に係る発光装置の模式的平面図と模式的断面図である。
符号の説明
100、200、300、400、500、600、700、800、900…発光装置
11、31、51、61、71、81…半導電体発光素子
11a、31a、51a、61a、71a、81a…第1電極
11b、31b、51b、61b、71b、81b…第2電極
11c、31c、51c、61c、71c、81c…底面
12、22、32、42、52、62、72、82…配線基板
12a、32a、42a、52a、62a、72a、82a…第1導電体
12b、22b、32b、42a、52a、62a、72a、82a…第2導電体
13a、33a、53a、63a、73a、83a…第1接合部材
13b、33b、43b、53b、63b、73b、83b…第2接合部材
14、94…コーティング部材
15、35、45、55、65、75、85…中空
96…蛍光物質成形体

Claims (4)

  1. 配線基板と、前記配線基板の上面にて隣り合う第1接合部材および第2接合部材と、前記第1接合部材と前記第2接合部材を介して前記配線基板上にフリップチップ実装された半導体発光素子と、前記半導体発光素子の上面が露出するように前記配線基板の上面から前記半導体発光素子の側面までを被覆するコーティング部材と、を有し、
    前記第1接合部材の側方は、前記第2接合部材により包囲され、
    前記第1接合部材と前記第2接合部材の間は、中空であることを特徴とする発光装置。
  2. 前記コーティング部材は、基材と、前記基材に対して80wt%以上含有された粒子と、を有していることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記コーティング部材は、トランスファーモールドにより成形されていることを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 前記半導体発光素子の上方に、前記半導体発光素子より平面形状が大きい蛍光物質成形体を有し、
    前記コーティング部材は、前記蛍光物質成形体の張り出した部位の底面と接し前記蛍光物質成形体の側面までを被覆していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発光装置。
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