JP5344985B2 - 化粧目地一体型乾式目地構造 - Google Patents
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Description
しかし、外壁がパネル工法の場合は、パネルフレームと面材が一体化された外壁パネルを建て込む工法であるため、隣合う外壁パネル間に生じる外壁面材の目地幅を精度良く納めることが難しく、上記±2mmの管理値を大きく超えることがある。
また、外壁面材施工後にガスケットを施工する場合、足場や高所作業車を用いるため、これらの施工補助資材の準備にコストがかかり、外構工事などの後工程にも影響を及ぼすという問題がある。
さらに、上記ガスケット53は、目地に押し込むように施工するため、押し込み過ぎると目地に凹凸ができて見栄えが悪くなる。この凹凸の発生防止のために、ガスケット53を受ける受け金具やクリップなどの副資材が必要になり、部品点数が増大する。
このようにガスケット53Bを外壁面材51の裏側で圧縮する形状,配置とすると、目地奥で圧縮される限りは止水性が期待できるため、目地幅の許容範囲が広がる。また、目地幅の大小で見栄えが異ならない。さらに、施工に際して、ガスケット53Bを躯体54に貼り付けておき、その後に外壁面材51を建込むことができ、現場でガスケット53Bを目地52内に押し込む作業が不要となる。
前記ガスケット本体の前記底壁部の幅方向中央に、中空部側へ突出する突条が設けられ、この突条内に芯線が埋め込まれていても良い。
また、ガスケット本体を外壁面材と躯体の間で圧縮して止水性を得る構成であるため、目地にガスケットを押し込むものと異なり、ガスケットを躯体に設置しておいて、外壁面材を施工することで、ガスケットの外壁面材に対する施工が行える。そのため、外壁面材の施工と同時に目地の止水、および目地の化粧が完了し、工期の短縮が可能になる。また、目地を高所で作業する作業がなくなるため、安全性が向上し、目地を施工するための足場や高所作業車なども不要となって、施工コストが削減される。対応可能な目地幅の範囲が広いため、パネル工法を採用する場合であっても、外壁パネルの施工誤差による目地幅の変化に対応でき、外壁パネルの建込みと同時に目地の止水、および目地の化粧が完了する。このように現場での目地の施工を要しないので、前後作業が発生せず、施工手順間違いを防止できる。
前記前壁部は、その両側縁から前記化粧目地片と同じ前方に突出する肩部を有し、この肩部が前記両外壁面材の裏面における前記面材裏面側縁部に押し当てられるため、止水ラインが確保できる。
この構成の化粧目地一体型ガスケットを用いると、目地幅の誤差に左右されることなく目地の止水処理を行うことができ、かつ目地の化粧も行えて、施工性の向上、工期の短縮、コストの削減が可能となる。
なお、ガスケット4は、ガスケット本体5の底壁部5aが躯体である柱3の躯体目地奥表面部3aに接して設置されるが、必ずしも躯体目地奥表面部3aに直接に接して設置しなくても良く、躯体目地奥表面部3aに断熱材や2次止水材(いずれも図示せず)等の表層を覆う部材がある場合は、その表層を覆う部材の表面に接して設置しても良い。
外壁面材1の裏側でガスケット本体5を圧縮する構造であるため、目地内に圧入するものと異なり、従来の図4の例のようなリップの反転の問題もなく、施工誤差により周辺部材に干渉して二次止水ラインの確保が困難になるという問題もない。
このような課題に対して、この実施形態では、ガスケット本体5の一対の側壁部5cを蛇腹状としているので、肉厚をある程度厚くし中空断面形状を小さくしても、外壁面材1の施工誤差に十分に対応でき、ガスケット本体5の反力も大きくなり過ぎず、外壁面材1の施工性が向上する。
また、ガスケット本体5の両側の側壁部5cが蛇腹状であって変形性に優れるため、目地2の両側おける外壁面材1と躯体目地奥表面部3aとの間の間隔が、施工誤差等により互いに異なっていても、ガスケット4の捩じれが生じ難い。
また、この実施形態では、ガスケット本体5の底壁部5aの幅方向中央に中空部側へ突出する突条5dを設け、この突条5d内に芯線7を埋め込んでいるため、ガスケット本体5での剛性が増す。そのため、ガスケット本体5を柱3等の躯体に設置するときの作業性向上が期待できる。また、前記突条5dに芯線7を埋め込むことで、ガスケット4を長時間梱包した後での残留変形を軽減することもできる。
・建方完了と同時に目地2の止水が完了するため、工期の短縮が可能である。
・目地2を施工するための足場、高所作業車などが不要となり、コストの削減が可能である。
・目地2を施工するための高所作業がなくなるため、安全性が向上する。
・現場で目地2を施工することがないため、前後作業が発生せず、施工手順間違いを防ぐことができる。
・柱3にガスケット4を直接に貼り付ける形状であるため、脱落防止用の副資材が不要となり、コストを削減できる。
・化粧目地片6を一体に有するため、外壁面材1の小口の止水と隠蔽についても現場施工を行う必要がない。
・目地奥でガスケット4が圧縮されている限り、止水性が確保される。
・ガスケット本体5の側壁部5cを蛇腹状としたため、圧縮変形させた場合の反力を小さくでき、施工性が向上する。
・ガスケット本体5の両側の側壁部5cが蛇腹状であって変形性に優れるため、目地2の両側における外壁面材1と躯体目地奥表面部3aとの間の間隔が、施工誤差等により互いに異なっていても、ガスケット4の捩じれが生じ難い。
・ガスケット本体5の外壁面材1との接触部となる突出した肩部5baを設けたため、止水ラインが確保できる。
・ガスケット4を左右対称形状としているため、外壁パネル10の製作時に取付方向を間違えることがない。
・ガスケット本体5の底壁部5aの剛性を、突条5dを設けて高めているため、施工性が向上する。
・芯線7を入れているため、さらに施工性が向上する。
・芯線7を入れているため、長期梱包後の残留変形を軽減できる。
・目地幅によっては、化粧目地片6の出入りに多少の誤差が出ることが考えられるが、従来のような凹凸ができることはなくなり、一様な仕上がりとなるので、見栄えの問題も解消できる。
1a…面材裏面側縁部
1b…目地内面
2…目地
3…柱(躯体)
3a…躯体目地奥表面部
4…ガスケット
5…ガスケット本体
5a…底壁部
5b…前壁部
5c…側壁部
5d…突条
6…化粧目地片
7…芯線
Claims (5)
- 隣合う外壁面材間の目地を止水する目地構造であって、両側の外壁面材の裏面における前記目地に沿う部分である面材裏面側縁部と、この面材裏面側縁部に対向する躯体の表面部である躯体目地奥表面部との間に、弾性体からなるガスケットを介在させ、このガスケットは、チューブ状のガスケット本体と、このガスケット本体から長手方向に沿って一体に突出した化粧目地片とからなり、前記ガスケット本体は、平板状の底壁部と、この底壁部に対向し幅方向中央から前記化粧目地片が突出する平板状の前壁部と、これら底壁部と前壁部の両側縁間に繋がる一対の側壁部とを有し、前記ガスケットは、前記底壁部が前記躯体の躯体目地奥表面部に接して設置されて、前記前壁部が前記両外壁面材の面材裏面側縁部で押し付けられ、前記化粧目地片が前記目地内で両側の外壁面材の目地内面で挟み込まれ、前記前壁部は、その両側縁から前記化粧目地片と同じ前方に突出する肩部を有し、この肩部が前記両外壁面材の裏面における前記面材裏面側縁部に押し当てられた化粧目地一体型乾式目地構造。
- 請求項1において、前記ガスケット本体の前記底壁部の幅方向中央に、中空部側へ突出する突条が設けられ、この突条内に芯線が埋め込まれた化粧目地一体型乾式目地構造。
- 請求項1または請求項2において、前記化粧目地片をチューブ状とした化粧目地一体型乾式目地構造。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記一対の側壁部が蛇腹状である化粧目地一体型乾式目地構造。
- 隣合う外壁面材間の目地を止水する弾性体からなるガスケットであって、チューブ状のガスケット本体と、このガスケット本体から長手方向に沿って一体に突出した化粧目地片とからなり、前記ガスケット本体は、平板状の底壁部と、この底壁部に対向し幅方向中央から前記化粧目地片が突出する平板状の前壁部と、これら底壁部と前壁部の両側縁間に繋がる一対の側壁部とを有し、前記ガスケット本体が、前記外壁面材と前記目地の奥側に位置する躯体との間に挟まれ、前記化粧目地片が前記目地内で両側の外壁面材の目地内面で挟み込まれ、前記前壁部は、その両側縁から前記化粧目地片と同じ前方に突出する肩部を有し、この肩部が前記両外壁面材の裏面における前記面材裏面側縁部に押し当てられる化粧目地一体型ガスケット。
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