JP5341533B2 - ペットフードの製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、この方法により得られるペットフードでは、高融点油脂が主として内側に位置し、低融点油脂が主として外側に位置し、外側の低融点油脂層に旨みパウダーが付着しているため、旨みパウダーが低融点油脂層により被覆されてしまい、旨みパウダーを使用しているにも拘わらず、ペットフードの嗜好性が向上しにくいという問題がある。
しかも、この方法により得られるペットフードは、表面にコーティングした旨みパウダーが低融点油脂により被覆されて旨みパウダーが表面に付着しているかどうかを目視により判別しにくいため、ペットフードを購入する飼い主に対して旨みパウダーが付着していることのアピールが不十分で、旨みパウダーを付着させているにも拘わらず、飼い主の購買意欲を高めにくく、しかもペットによる嗜好性を向上させにくいという問題がある。
また、本発明者は、呈味成分を含有する粉粒状素材として、糖類を担体とし、当該担体に呈味成分を混合するかまたは呈味成分を付着させて得られる粉粒状素材を用いると、ペットによる嗜好性がより高くなり、しかもペットフード表面での呈味成分を含有する粉粒状素材の付着がより良好になることを見出した。
そして、本発明者は、呈味成分を含有する粉粒状素材として平均粒径が60〜250μmで且つ粒径200μm以上の粒子の含有割合が10質量%以上の粉粒状素材を用いると、ペットフード表面での呈味成分を含有する粉粒状素材の付着が良好になると共にペットフード表面での当該粉粒状素材の付着が目視によって明確に判別できて、飼い主に強くアピールする優れた外観となることを見出した。
(1) ペットフード基材粒の表面を常温で固形状を呈する油脂でコーティングし、次いで嗜好性素材でコーティングした後、呈味成分を含有する粉粒状素材を更に付着させることを特徴とする、ペットフードの製造方法である。
そして、本発明は、
(2) 嗜好性素材が、フィッシュミールパウダー、レバーパウダーおよび酵母エキスパウダーから選ばれる嗜好性パウダーの1種または2種以上である上記(1)のペットフードの製造方法;
(3) 呈味成分を含有する粉粒状素材が、糖類を担体とする粉粒状素材である上記(1)または(2)のペットフードの製造方法;
(4) 嗜好性素材の平均粒径が60μm未満である上記(1)〜(3)のいずれかのペットフードの製造方法;
(5) 呈味成分を含有する粉粒状素材が、平均粒径が60〜250μmで且つ粒径200μm以上の粒子の含有割合が10質量%以上の粉粒状素材である上記(1)〜(4)のいずれかのペットフードの製造方法;および、
(6) 嗜好性素材をペットフード基材粒の質量に基づいて0.2〜3質量%の量でコーティングし、呈味成分を含有する粉粒状素材をペットフード基材粒の質量に基づいて0.1〜5質量%の量でペットフードの表面に斑点状に付着させる上記(1)〜(5)のいずれかのペットフードの製造方法;
である。
さらに、本発明は、
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかの製造方法により得られるペットフードである。
本発明において、嗜好性素材として、フィッシュミールパウダー、レバーパウダーおよび酵母エキスパウダーから選ばれる嗜好性パウダーの1種または2種以上を用いた場合には、ペットによる嗜好性がより良好になり、また呈味成分含有粉粒状素材として、糖類を担体とし当該担体に呈味成分を混合するかまたは付着させてなる粉粒状素材を用いた場合には、ペットによる嗜好性がより高く、しかもペットフード表面に呈味成分含有粉粒状素材が付着していることが目視によってより容易に分かるためペットの飼い主により強くアピールしてその購買意欲を高め得る、外観により優れるペットフードを得ることができる。
そして、本発明において、呈味成分含有粉粒状素材として平均粒径が60〜250μmで且つ粒径200μm以上の粒子の含有割合が10質量%以上の粉粒状素材を用いた場合には、ペットフード表面での呈味成分含有粉粒状素材の付着がより良好になり、しかもペッフード表面での呈味成分含有粉粒状素材の付着が目視によってより容易に分かる、ペットの飼い主に強くアピールしてその購買意欲を高める、より優れた外観を有するペットフードを得ることができる。
本発明のペットフードが対象とするペット(動物)としては、ペット(愛玩動物)として飼育される哺乳動物であれば特に限定されず、そのうちでも好ましくはイヌおよびネコである。
また、本発明のペットフードがセミモイストタイプまたはソフトドライタイプのペットフードである場合は、ペットフードの水分含量を、ペットフードの全質量に基づいて、25〜35質量%にすることが、ペットフードの弾力性、流動性、取り扱い性、ペット類による嗜好性の点から好ましい。
本発明では、「常温で固形状を呈する油脂」として、常温で固形状を呈する、融点が35℃以上の油脂が好ましく用いられ、融点が35〜50℃の油脂がより好ましく用いられる。
本発明で好ましく用いられる常温で固形状を呈する油脂(以下「常温固形油脂」という)としては、例えば、鶏脂、牛脂またはそれらの混合物を挙げることができる。
常温固形油脂によるコーティングは、ペットフード基材粒の表面全体に常温固形油脂のコーティング層が均一またはほぼ均一に形成されるようにして行うとよく、それによって次工程における嗜好性素材によるコーティングが良好に行われる。
ペットフード基材粒への常温固形油脂のコーティング量が少なすぎると、ペットフード基材粒への嗜好性素材のコーティングが不良になったり、嗜好性素材のコーティング層上への呈味成分含有粉粒状素材の付着状態が安定しなかったり、呈味成分含有粉粒状素材の付着が困難になって、嗜好性素材および呈味成分含有粉粒状素材がペットフードから脱落し易くなる。
一方、ペットフード基材粒への常温固形油脂のコーティング量が多すぎると、ペットフード基材粒にコーティングした常温固形油脂と、その上にコーティングした嗜好性素材および/または更にその上に付着させた呈味成分含有粉粒状素材とで塊を形成しやすくなり、得られるペットフードの外観不良などの品質低下や、作業性の低下が生じやすくなる。
嗜好性素材としては、ペットによる嗜好性が高く、当該嗜好性素材を用いることによって、嗜好性素材を用いない場合に比べてペットフードの摂取量が増加する素材が用いられる。嗜好性素材の種類は、ペットフードの種類(ペットフードを供与するペットの種類)などに応じて異なり得るが、そのうちでも、フィッシュミールパウダー、レバーパウダー(レバー加水分解物粉末)および酵母エキスパウダーから選ばれる嗜好性パウダーの1種または2種以上が好ましく用いられる。
嗜好性素材の粒径が大きすぎると、常温固形油脂からなるコーティング層上に嗜好性素材を均一にコーティングしにくくなり、しかも次の工程において、嗜好性素材からなるコーティング上に呈味成分含有粉粒状素材を付着させにくくなる。
ここで、本明細書における嗜好性素材の平均粒径、および後記する呈味成分含有粉粒状素材の平均粒径は、乾式レーザー回折散乱法で測定した平均粒径をいい、具体的な測定方法は、以下の実施例に記載するとおりである。
嗜好性素材のコーティング量が少なすぎると、ペットフードのペットによる嗜好性が低下し、一方嗜好性素材のコーティング量が多すぎると、ペットフード基材粒からの嗜好性素材の脱落が生じ易くなり、しかも次の工程において所定量の呈味成分含有粉粒状素材を付着させるのが困難になり、その結果としてペットフードの嗜好性が低下し、その上外見上、呈味成分含有粉粒状素材が付着しているかどうか判りづらくなって、ペットの飼い主へのペットフードのアピール度が低下し易くなる。
嗜好性素材をコーティングする際の温度としては、ペットフード基材粒の表面に形成した常温固形油脂コーティング層が固体状態を呈する温度、一般的には10〜50℃、特に20〜40℃の温度が好ましく採用される。
呈味成分含有粉粒状素材としては、常温固形油脂をコーティングし、さらに嗜好性素材をコーティングしたペットフード基材粒に対して所定の味を付与してペットによる嗜好性を更に向上させることのできる素材が用いられる。
呈味成分含有粉粒状素材の種類は、ペットフードの種類(ペットフードを給与するペットの種類)などによって異なり得るが、例えば、鰹節、さば節、ソーダ節などの魚節の粉砕物、魚介類(魚、エビなど)の粉砕物、ミルクパウダー、ささみパウダーなどの畜肉の粉砕物、乳清パウダー、脱脂粉乳、微粉砕パン粉、チーズパウダー、チーズフードパウダー、ヨーグルトパウダー、魚介類エキスまたは畜肉エキスを担体に吸着させた畜肉パウダー、かぼちゃパウダーなどの野菜パウダーなどの呈味成分の粉粒状物またはこれらの呈味成分を用いて調製した粉粒状素材など挙げることができる。前記した呈味成分は、1種のみを用いてまたは2種以上を用いてもよい。
呈味成分を糖類に含有させた呈味成分含有粉粒状素材としては、呈味成分に糖類を加えて糖類の溶融温度以上の温度で混合し、その混合物を冷却固化した後に粉砕して得られる粉粒状物、呈味成分に糖類を加えて糖類の溶融温度以上の温度で混合し、その溶融混合物を噴霧固化して得られる粉粒状物、顆粒状物などが用いられる。その際の呈味成分と糖類の混合割合は、呈味成分や糖類の種類などによって異なり得るが、一般的には、呈味成分1質量部に対して、糖類を3〜60質量部、特に10〜50質量部の割合で混合することが好ましい。
ペットフードの表面に呈味成分含有粉粒状素材を斑点状に付着させるためには、呈味成分含有粉粒状素材の付着量を、常温固形油脂および呈味成分含有粉粒状素材をコーティングする前のペットフード基材粒の質量に基づいて0.1〜5質量%とすることが好ましく、0.5〜3質量%とすることがより好ましい。
呈味成分含有粉粒状素材の付着量が少なすぎると、ペットフードの嗜好性が低下したり、ペットフードの表面に呈味成分含有粉粒状素材が付着しているかどうか判りづらくなり、一方呈味成分含有粉粒状素材の付着量が多すぎると、ペットフードの表面に呈味成分含有粉粒状素材が斑点状に付着せずに均一に付着してペットフードの外観のアピール性が低下したり、ペットフードからの呈味成分含有粉粒状素材の脱落が生じ易くなる。
呈味成分含有粉粒状素材を付着させる際の温度としては、ペットフード基材粒表面に形成した常温固形油脂のコーティング層が固体状態を呈する温度、一般的には10〜50℃、特に20〜40℃の温度が好ましく採用される。
以下の例において、呈味成分含有粉粒状素材として用いた各種のパウダーの内容は、次のとおりである。
また、以下の例で用いた嗜好性素材および呈味成分含有粉粒状素材の粒径および平均粒径は、下記のようにして測定した。
アルバーン社製の乾式レーザー回折散乱法による粒度分布測定装置「マスターサイザー2000」を使用して、圧縮空気を利用した分散方式により測定した。
その際に、全てのサンプルの屈折率は1.520で一定とし、分散のための圧縮空気圧は、50kPaまたは300kPaとした。
(a)ミルクパウダー:
乳糖とデキストリンを担体とするミルクのスプレードライ品(平均粒径80μm、200μm以上の粒径を有する粒子の含有割合17質量%)
(b)ヨーグルトパウダー:
ヨーグルト凍結乾燥粉末とデキストリンを混合して得られた粉粒状物(平均粒径70μm、200μm以上の粒径を有する粒子の含有割合14質量%)
(c)ビーフパウダー:
デキストリンを担体とするビーフエキスのスプレードライ品(平均粒径70μm、200μm以上の粒径を有する粒子の含有割合12質量%)
(d)チキンエキスパウダー:
デキストリンを担体とするチキンエキスのスプレードライ品(平均粒径140μm、200μm以上の粒径を有する粒子の含有割合22質量%)
(e)シーフードパウダー:
デキストリンを担体とするシーフードエキスのスプレードライ品(平均粒径120μm、200μm以上の粒径を有する粒子の含有割合18質量%)
(f)チーズパウダー:
乳糖を担体とするチーズのスプレードライ品(平均粒径180μm、200μm以上の粒径を有する粒子の含有割合36質量%)
(g)鰹節パウダー:
鰹節の微粉砕物(平均粒径210μm、200μm以上の粒径を有する粒子の含有割合53質量%)
(1) とうもろこし粉50質量部、小麦粉20質量部、肉粉15質量部、大豆ミール10質量部およびビタミン・ミネラル類5質量部を混合し、次いで水10質量部を添加してエクストルーダーでストランド状に押し出した後、直径約15mmの薄い円盤状にカットし、水分が8〜10%になるように120℃で20分乾燥させてドッグフード基材粒を調製した。
(2) 上記(1)で得られたドッグフード基材粒に、牛脂(融点40℃)を、ドッグフード基材粒に対してスプレーガンを用いて、温度70℃で、3質量%コーティングした。
(3) 次いで、嗜好性素材として、チキンレバーを主原料とするレバーパウダー(YSK社製「レバーパウダーNS」、平均粒径約50μm、粒径100μmを超える粒子の含有割合約10質量%)を下記の表2に示す量(牛脂をコーティングする前のドッグフード基材粒に対する質量)で用いて、このレバーパウダーをダスティング法により、温度30℃でコーティングして、実験番号1のドッグフードおよび実験番号2〜14のドッグフード中間体をそれぞれ製造した。
(4) 上記(3)で得られた実験番号2〜14のドッグフード中間体に対して、呈味成分含有粉粒状素材として、上記したミルクパウダー、ヨーグルトパウダー、ビーフパウダーおよびチーズパウダーのいずれかを、下記の表2に示す量(牛脂およびレバーパウダーをコーティングする前のドッグフード基材粒に対する質量)で用いて、ダスティング法により、温度20℃で付着させて、表面に呈味成分含有粉粒状素材が付着した実験番号2〜14のドッグフードをそれぞれ製造した。
(6) 上記(4)で得られた実験番号2〜14のドッグフードのうち、実験番号2〜5、8、10、12および13のドッグフードについて、実験番号1のドッグフードを対照として下記の嗜好性試験を行った(なお、下記の嗜好性試験では実験番号2のドッグフードを例に挙げて説明している)。
(i) 年齢が1〜10才前後で体重が1〜10kgの成犬15頭を別々のケージに個別に収容し、それぞれのケージに、実験番号1のドッグフード(対照)と実験番号2のドッグフードを別の皿に計量して入れ、2つの皿を各ケージに同時に入れて、二者択一方式による給与試験を4日間連続して実施し、1日当りの総摂取量(15頭の成犬の4日間の実験番号1のドッグフードと実験番号2のドッグフードの合計摂取量を4で割った量)に対する実験番号2のドッグフードの1日当りの摂取量(15頭の成犬の4日間の実験番号2のドッグフードの合計摂取量を4で割った量)の割合を求め、より多く摂取したものの方を嗜好性の高いものとして評価した。
・1日当りの総摂取量に対して、実験番号2のドッグフードの1日当りの摂取量の割合が80質量%以上[実験番号1(対照)のドッグフードの摂取割合が20質量%以下]である場合を嗜好性が極めて良好(◎);
・1日当りの総摂取量に対して、実験番号2のドッグフードの1日当りの摂取量の割合が60質量%以上80質量%未満[実験番号1(対照)のドッグフードの摂取割合が20質量%を超え40質量%以下]である場合を嗜好性が良好(○);
・1日当りの総摂取量に対して、実験番号2のドッグフードの1日当りの摂取量の割合が40質量%以上60質量%未満[実験番号1(対照)のドッグフードの摂取割合が40質量%を超え60質量%以下]である場合を嗜好性が同等(同等);
・1日当りの総摂取量に対して、実験番号2のドッグフードの1日当りの摂取量の割合が20質量%以上40質量%未満[実験番号1(対照)のドッグフードの摂取割合が60質量%を超え80質量%以下]である場合を嗜好性がやや不良(△);
・1日当りの総摂取量に対して、実験番号2のドッグフードの1日当りの摂取量の割合が20質量%未満[実験番号1(対照)のドッグフードの摂取割合が80質量%超]である場合を嗜好性が不良(×);
とする評価基準を採用して行った。
その結果を下記の表2に示す。
また、表2の結果にみるように、ドッグフード基材粒に常温固形油脂をコーティングし、その上に嗜好性素材(レバーパウダー)をコーティングした後に呈味成分含有粉粒状素材を付着させた本発明のドッグフードは、ドッグフード基材粒に常温固形油脂をコーティングし、その上に嗜好性素材(レバーパウダー)をコーティングしただけの実験番号1(対照)のドッグフードに比べて、嗜好性が高い。
(1) とうもろこし粉40質量部、小麦粉20質量部、魚粉20質量部、チキンミール10質量部、大豆ミール5質量部およびビタミン・ミネラル類5質量部を混合し、次いで水10質量部を添加し、エクストルーダーで管状に押し出した後、直径×長さ=5mm×15mmの円筒状にカットし、水分が8〜10%になるよう120℃で20分乾燥させてキャットフード基材粒を調製した。
(2) 上記(1)で得られたキャットフード基材粒に、牛脂(融点40℃)を、スプレーガンを用いて、温度70℃で、3質量%コーティングした。
(3) 次いで、嗜好性素材として、フィッシュミールパウダー(魚肉加水分解物、平均粒径約40μm、粒径100μmを超える粒子の含有割合約12質量%)を下記の表3に示す量(牛脂をコーティングする前のキャットフード基材粒に対する質量)で用いて、このフィッシュミールパウダーをダスティング法により、温度25℃でコーティングして、実験番号15のキャットフードおよび実験番号16〜27のキャットフード中間体をそれぞれ製造した。
(4) 上記(3)で得られた実験番号16〜27のキャットフード中間体に対して、呈味成分含有粉粒状素材として、上記したミルクパウダー、チキンエキスパウダー、シーフードパウダー、チーズパウダーおよび鰹節パウダーのいずれかを下記の表3に示す量(牛脂およびフィッシュミールパウダーをコーティングする前のキャットフード基材粒に対する質量)で用いて、当該呈味成分含有粉粒状素材をダスティング法により、温度20℃で付着させて、表面に呈味成分含有粉粒状素材が付着した実験番号16〜27のキャットフードを製造した。
(i) 年齢が1〜10才前後の日本猫12頭を別々のケージに収容し、それぞれのケージに、実験番号15のキャットフード(対照)と実験番号16のキャットフードを別の皿に計量して入れ、2つの皿を各ケージに同時に入れて、二者択一方式による給与試験を4日間連続して実施し、1日当りの総摂取量(15頭の日本猫の4日間の実験番号15のキャットフードと実験番号16のキャットフードの合計摂取量を4で割った量)に対する実験番号16のキャットフードの1日当りの摂取量(12頭の日本猫の4日間の実験番号16のキャットフードの合計摂取量を4で割った量)の割合を求め、より多く摂取したものの方が嗜好性の高いものと評価した。
・1日当りの総摂取量に対して、実験番号16のキャットフードの1日当りの摂取量の割合が80質量%以上[実験番号15(対照)のキャットフードの摂取割合が20質量%以下]である場合を嗜好性が極めて良好(◎);
・1日当りの総摂取量に対して、実験番号16のキャットフードの1日当りの摂取量の割合が60質量%以上80質量%未満[実験番号15(対照)のキャットフードの摂取割合が20質量%を超え40質量%以下]である場合を嗜好性が良好(○);
・1日当りの総摂取量に対して、実験番号16のキャットフードの1日当りの摂取量の割合が40質量%以上60質量%未満[実験番号15(対照)のキャットフードの摂取割合が40質量%を超え60質量%以下]である場合を嗜好性が同等(同等);
・1日当りの総摂取量に対して、実験番号16のキャットフードの1日当りの摂取量の割合が20質量%以上40質量%未満[実験番号15(対照)のキャットフードの摂取割合が60質量%を超え80質量%以下]である場合を嗜好性がやや不良(△);
・1日当りの総摂取量に対して、実験番号16のキャットフードの1日当りの摂取量の割合が20質量%未満[実験番号15(対照)のキャットフードの摂取割合が80質量%超]である場合を嗜好性が不良(×);
とする評価基準を採用して行った。
その結果を下記の表3に示す。
また、表3の結果にみるように、キャットフード基材粒に常温固形油脂をコーティングし、その上に嗜好性素材(フィッシュミールパウダー)をコーティングした後に呈味成分含有粉粒状素材を付着させた本発明のキャットフードは、キャットフード基材粒に常温固形油脂をコーティングし、その上に嗜好性素材(フィッシュミールパウダー)をコーティングしただけの実験番号15(対照)のキャットフードに比べて、総じて嗜好性が高い。
Claims (5)
- ペットフード基材粒の表面を常温で固形状を呈する油脂でコーティングし、次いで嗜好性素材でコーティングした後、呈味成分を含有する粉粒状素材を更に付着させてイヌ用またはネコ用のペットフードを製造する方法であって;
呈味成分を含有する粉粒状素材として、糖類に呈味成分を含有させて調製した、平均粒径が60〜250μmで且つ粒径200μm以上の粒子の含有割合が10質量%以上である、糖類を担体とする粉粒状素材を用い;且つ、
当該呈味成分を含有する粉粒状素材を、ペットフードの表面に斑点状に付着させる;
ことを特徴とするイヌ用またはネコ用のペットフードの製造方法。 - 嗜好性素材が、フィッシュミールパウダー、レバーパウダーおよび酵母エキスパウダーから選ばれる嗜好性パウダーの1種または2種以上である請求項1に記載のイヌ用またはネコ用のペットフードの製造方法。
- 嗜好性素材の平均粒径が60μm未満である請求項1または2に記載のイヌ用またはネコ用のペットフードの製造方法。
- 嗜好性素材をペットフード基材粒の質量に基づいて0.2〜3質量%の量でコーティングし、呈味成分を含有する粉粒状素材をペットフード基材粒の質量に基づいて0.1〜5質量%の量でペットフードの表面に斑点状に付着させる請求項1〜3のいずれか1項に記載のイヌ用またはネコ用のペットフードの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかの製造方法により得られるイヌ用またはネコ用のペットフード。
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