JP4071125B2 - ペットフード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペットの糞尿臭、口腔臭および体臭を軽減することができるペットフードに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、イヌやネコ等のペットは家族の一員として扱われるようになり、ペットの健康状態に関する飼い主の関心が高まっている。中でも、ペットフードは、ペットの健康状態に大きな影響を与えるものであるため、強い関心が寄せられている。ペットフードに関する特許出願としては、例えば以下に示すものがある(特許文献1参照)。
【0003】
ペットの健康状態を判断するバロメーターとしては、例えば、ペットの糞尿臭、口腔臭および体臭がある。具体的には、糞尿臭が少ないときは、腸内に存在する悪玉菌が少なく、胃腸の状態が良好であると推測することができ、口腔臭が少ないときは、口腔内に存在する細菌が少なく、口腔の状態が良好であると推測することができる。また、ペットの体臭は主として、ペットの汗腺から排出されて、皮膚に付着した老廃物が原因である。したがって、ペットの健康状態が良好でない場合、体臭が強くなる傾向がある。
【0004】
また、最近では、ペットは室内で飼育される場合が多い。この場合、ペットの糞尿臭、体臭および口腔臭が室内に充満するため、室外で飼育される場合と比較して、これらの臭いが気になる飼い主も多い。そこで、これらの臭いを軽減することが求められている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−238470号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ペットの糞尿臭、口腔臭および体臭を軽減することができるペットフードを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のペットフードは、ハーブを0.001〜10重量%含有する。この構成によれば、ペットの糞尿臭、口腔臭および体臭を軽減することができる。
【0008】
また、本発明のペットフードは、前記ハーブを含有する基材粒と、前記基材粒の表面を被覆するコーティング層と、を含むことができる。この構成によれば、前記基材粒内のハーブの匂いが前記コーティング層の外側に漏れるのを防ぐことができる。その結果、ペットフードの嗜好性を維持することができる。
【0009】
この場合、前記コーティング層は、融点が35〜50℃のコーティング油脂を含むことができる。なお、本明細書において、「コーティング油脂」とは、前記基材粒をコーティングするために用いられる油脂をいい、前記基材粒の構成成分として使用される油脂類とは異なるものとする。
【0010】
また、この場合、前記コーティング油脂は、鶏脂および牛脂の少なくとも一方を含むことができる。
【0011】
さらに、この場合、本発明のペットフードにおいて、前記コーティング油脂を、1〜10重量%含有することができる。
【0012】
さらに、本発明のペットフードにおいて、前記ハーブは、ローズマリー、ガーリック、キャラウエイ、フェヌグリーク、ハトムギ、ハコベ、マジョラム、カモミール、ナツメグ、オレガノ、オールスパイス、クミン、タラゴン、タイム、メース、ジンジャー、ディール、リコリス、バジル、クローブ、セロリシード、レモンバーム、ラベンダー、フェンネル、アニス、イラクサ、エキナセア、アーティチョーク、ハイビスカス、サフラン、ジュニパー、カルダモン、コリアンダー、およびパプリカのうち少なくとも1つであることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
[ペットフード]
本実施の形態のペットフードは、ハーブを0.001〜10重量%含有する。この構成によれば、ペットの健康状態、例えば胃腸の状態、口腔内の状態、ならびに皮膚の状態を改善することができる。その結果、ペットの糞尿臭、口腔臭および体臭を軽減することができる。
【0015】
また、本実施の形態のペットフードは、イヌ、ネコ、ウサギ、フェレット、モルモット、ラット等、家庭で飼育可能な小動物向けの食餌であり、中でも、イヌおよびネコ用の食餌に適している。イヌおよびネコは、肉または魚を主食とするため、胃腸および口腔内に悪臭ガスが発生しやすく、糞尿臭や口腔臭などが比較的強いため、本実施の形態のペットフードを用いることにより特に効果が高い。
【0016】
さらに、本実施の形態のペットフードは、前記ハーブのほかに、飼料構成成分として、例えば、原材料として、畜肉、魚介類、野菜類、穀物、豆類、小麦粉、澱粉、油脂類、食物繊維、乳製品、油粕、魚粉、ビタミン類(例えば、ビタミンA,B群,D,E,K)、ミネラル類(例えば、炭酸カルシウム,リン酸カルシウム,炭酸亜鉛,硫酸銅,硫酸鉄,硫酸マンガン)等を配合して製造される。これらの飼料構成成分は、所要の粗タンパク質、粗脂肪、粗繊維、粗配分、水分、ビタミン、ミネラル等の各成分量を調整したものである。
【0017】
また、ペットフードは一般に、その水分量により、ウエットタイプ、ソフトドライタイプ、セミモイストタイプ、およびドライタイプに分類され、用途により総合栄養食、間食およびその他目的食に分類されるが、本実施の形態のペットフードは、種類、用途、形状等により限定されるものではない。
【0018】
なかでも、ソフトドライタイプ、セミモイストタイプ、およびドライタイプのペットフードは、エクストルーダを用いて粒状に製造することができる。この場合、前述の飼料構成成分にハーブを分散させて基材粒を形成し、かつ、この基材粒の表面にコーティング層が形成されていることが好ましい。このように、基材粒の表面にコーティング層を形成することにより、基材粒内のハーブの匂いが前記コーティング層の外側に漏れるのを防ぐことができる。その結果、ペットフードの嗜好性を維持することができる。なお、ここで、基材粒の形状は特に限定されない。
【0019】
本実施の形態のペットフードの一例(ペットフード50)を、図1および図2に示す。このペットフード50は、後述する製造方法によって製造することができる。また、図1に示すペットフード50をX−Z平面と平行な面にて切断した断面を図2に示す。
【0020】
ペットフード50は、図2に示すように、基材粒54とコーティング層52とからなる。基材粒54は、前記ハーブおよび前述の飼料構成成分を含む。このコーティング層52は、図2に示すように、基材粒54の表面に形成されている。また、コーティング層52はコーティング油脂(後述する)を含む。さらに、このコーティング層52の表面には、必要に応じて、粉体(図示せず)がまぶされている。
【0021】
前記ハーブは、乾燥物を用いてもよいし、あるいは精油を用いてもよいが、乾燥物を用いるのが好ましい。前記ハーブとして乾燥物を用いる場合、前記ハーブの重量は、乾燥状態における重量をいう。前記ハーブとして乾燥物を用いる場合、ハーブの分散性を高めることができるうえ、前記ハーブに含まれる成分をまるごとペットフードに含ませることができる。加えて、乾燥物は一般に精油よりも匂いが少ないため、前記ハーブとして乾燥物を用いる場合、匂いによってペットフードの嗜好性が低下するおそれが少ない。
【0022】
また、精油としては、天然精油でも合成精油でもよい。ここで、天然精油は、ハーブから抽出した油成分をいい、合成精油は、合成により得られた天然精油の主成分をいう。
【0023】
具体的には、本実施の形態のペットフードに含まれるハーブによって、腸内に存在する悪玉菌を低減させ、有用菌の生育を促進させることができる。これにより、腸内で発生する悪臭ガスを少なくすることができるため、糞尿臭の原因となる物質(例えばアンモニア、硫化水素、メルカプタン)を軽減することができる。すなわち、ペットの胃腸の状態を良好にすることにより、糞尿臭を軽減することができる。
【0024】
また、本実施の形態のペットフードに含まれるハーブによって、口腔内に存在する細菌を低減させることができる。これにより、口腔内で発生するガスを少なくすることができるため、口腔臭を軽減することができる。すなわち、ペットの口腔内の状態を良好にすることにより、口腔臭を軽減することができる。
【0025】
さらに、本実施の形態のペットフードに含まれるハーブによって、ペットの健康状態を良好にすることができる。これにより、皮膚の状態を良好にすることができるため、ペットの体臭を少なくすることができる。
【0026】
本発明のペットフードにおいては、前記ハーブを0.001〜10重量%含有することが好ましく、0.01〜5重量%含有することがより好ましく、0.1〜1重量%含有することがさらに好ましい。前記ハーブが0.001重量%未満であると、ペットの糞尿臭、口腔臭および体臭を軽減するのに十分ではない。一方、前記ハーブが10重量%を超えると、嗜好性が十分得られないおそれがある。
【0027】
本実施の形態のペットフードにおいて、前記ハーブは、ローズマリー、ガーリック、キャラウエイ、フェヌグリーク、ハトムギ、ハコベ、マジョラム、カモミール、ナツメグ、オレガノ、オールスパイス、クミン、タラゴン、タイム、メース、ジンジャー、ディール、リコリス、バジル、クローブ、セロリシード、レモンバーム、ラベンダー、フェンネル、アニス、イラクサ、エキナセア、アーティチョーク、ハイビスカス、サフラン、ジュニパー、カルダモン、コリアンダー、およびパプリカのうち少なくとも1つであることができる。すなわち、本発明のペットフードが、これらのハーブのうちの1つを単独でまたは混合して含むことにより、ペットの糞尿臭、口腔臭および体臭をより効果的に軽減することができる。
【0028】
また、前記ハーブは、乾燥状態のものをそのまま用いてもよいし、あるいは、乾燥状態の前記ハーブを粉砕することにより粉末にしたものを、本実施の形態のペットフードに用いることができる。このように、粉末状態の前記ハーブを用いることにより、ハーブの分散性をより高めることができる。
【0029】
以下、本実施の形態においては、エクストルーダを用いたペットフードの製造方法について説明する。
【0030】
[ペットフードの製造方法]
図3に、本実施の形態のペットフードの製造装置の概略図を示す。図3に示す製造装置は、フィーダ10、コンディショナー20、エクストルーダ30、およびカッター40を含む。フィーダ10は、ペットフードの原料と水分とを混練しながら定量供給する。コンディショナー20は、フィーダ10から供給された混練原料に蒸気を付与して水分を調整する。エクストルーダ30は、コンディショナー20から送られた原料に熱、水分(必要に応じて他の液体原料)および圧力を加え、この混練原料に含まれる澱粉質をα化した後、大気中に急激に放出することにより膨化させる。
【0031】
このエクストルーダ30は、シリンダ31と、シリンダ31の内部に設けられたスクリュー32と、スクリュー32の先端に設けられた成形ダイ33とを含む。コンディショナー20から送られた混練原料は、スクリュー32により加熱および加圧されながら、スクリュー32の先端に設けられた成形ダイ33まで圧送された後、成形ダイ33から紐状に押出成形される。この工程により得られた紐状の混練原料が、カッター40によって適当な長さに切断されることにより、基材粒54(図2参照)が形成される。
【0032】
なお、エクストルーダ30のシリンダ31の周囲はジャケット34で包まれている。ジャケット34は、その内部に蒸気または温水を通すことにより、シリンダ31の内部を一定温度に保持している。また、エクストルーダ30のスクリュー32はモータ/減速機36によって駆動される。
【0033】
エクストルーダ30の成形ダイ33に設けられる押出し穴の配置の一例を図4に示す。成形ダイ33に送られた混練原料は、成形ダイ33に設けられた押出し穴33aから押出されて紐状に形成された後、カッター40によって切断されて、基材粒54が形成される。なお、押出し穴の形状や配置は図4に示すものに限定されるわけではなく、種々の態様が適用できる。
【0034】
次いで、得られた基材粒54を所定の水分量に乾燥させる。次に、コータ(図示せず)を用いて、この基材粒54の表面を液状のコーティング油脂を用いてコーティングする。これにより、図2に示すように、基材粒54の表面にコーティング層52が形成される。すなわち、コーティング層52は、コーティング油脂を用いて形成される。以上の工程により、粒状のペットフード50(図1および図2参照)が得られる。
【0035】
ここで、コーティング油脂としては、融点が35〜50℃のものを用いることができる。この構成によれば、コーティング油脂を含むコーティング層52が、基材粒54の表面に形成されていることにより、基材粒54に含まれるハーブの匂いがコーティング層52の外側に漏れるのを効果的に防止することができる。
【0036】
すなわち、コーティング油脂を含むコーティング層52が、基材粒54の表面に形成されていることにより、ハーブの匂いがコーティング層52に移行しにくい。そのうえ、たとえハーブの匂いがコーティング層52に溶け込んだとしても、この匂い成分をコーティング層52が包み込むことによって、ハーブの匂いがコーティング層52の外側に漏れるのを効果的に防止することができる。その結果、ペットフードの嗜好性を維持することができる。
【0037】
また、前記コーティング油脂の融点は38〜48℃であることがより好ましく、40〜45℃であることがさらに好ましい。コーティング油脂の融点が35℃未満であると、コーティング油脂が溶解しやすくなり、コーティング層52としての機能を発揮し得ないおそれがある。一方、コーティング油脂の融点が50℃を超えると、コーティング層52が硬くなるうえ、コーティング油脂から発せられる匂いが少なくなるため、嗜好性が低下するおそれがある。
【0038】
また、前記コーティング油脂は、鶏脂および牛脂の少なくとも一方を含むことができる。また、このコーティング層52には、コーティング油脂とともに、嗜好性を高めるために、例えば魚介エキスや畜肉エキス等、種々の添加物を添加することができる。
【0039】
さらに、本発明のペットフードにおいて、前記コーティング油脂を、1〜10重量%含有することが好ましく、1〜5重量%含有することがより好ましく、2〜3重量%含有することがさらに好ましい。コーティング油脂が1重量%未満であると、ハーブの匂いを遮断し得ないおそれがあり、10重量%を超えると、ペットフード50がコーティング油脂でべた付き、取扱いが煩雑となるうえ、包装容器を汚すことになる。
【0040】
さらに、必要に応じて粉体コーティングを行なう。この粉体コーティングは、コーティング層52の表面に嗜好性の高い成分を含む粉体をまぶす工程である。この粉体コーティングを行なうことにより、ペットフードの嗜好性を向上させることができる。嗜好性が高い成分としては、例えば畜肉エキスや魚介エキス等が例示できる。以上に説明したように、エクストルーダを用いて混練原料を押出成形して粒状に成形する工程、ならびにコーティング油脂を表面にコーティングする工程を経て、本実施の形態のペットフード50が得られる(図1および図2参照)。
【0041】
粉体コーティングは、コーティング油脂が固体または液体の状態で行なう。コーティング層52を確実に形成するためには、粉体コーティングは、温度を下げてコーティング油脂を固めることによりコーティング層52を形成してから行なうのが望ましい。
【0042】
【実施例】
以下、実施例と比較例とを示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、実施例中、「%」は特に明示されていない限り、「重量%」を示す。
【0043】
[実施例1および比較例1]
実施例1においては、試験番号1〜17においてそれぞれ、異なる種類のバーブを用いたペットフード(キャットフード)を調製し、ネコの糞尿臭、口腔臭および体臭について試験を行なった。
【0044】
(キャットフードの調製)
トウモロコシ40%、小麦粉20%、魚粉30%、大豆5%、ビタミン・ミネラル類(ビタミンA,B群,D,E,K、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸亜鉛、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸マンガン)5%からなる配合試料を十分混合した後、エクストルーダ(JSW製「TEX47FSS」)を用いて直径約5.5mmの円柱状に造粒した。ここで、エクストルーダへの配合試料混合物の供給量を50kg/時、エクストルーダへの給水量を10リットル/時、混練温度を70〜90℃、バレル先端温度を100〜130℃、バレル先端圧力を5〜10バールの条件下で押出成形した後切断した。次いで、造粒した配合試料を、水分が約8〜10%になるように120℃で乾燥させて、基材粒を作製した。次いで、この基材粒の表面に、基材粒97%に対して2%の牛脂(コーティング油脂)および1%の魚介エキスの混合物を用いてコーティング層を形成した。以上の方法により、比較例1のペレット状の固形状キャットフード(ドライタイプ)を調製した。また、ここで用いた牛脂の融点温度は、40.5℃であった。
【0045】
同様に、比較例1のキャットフードに含まれるトウモロコシのうち0.5%をハーブ(後述する)に置換した配合試料を、実施例1のキャットフードとして調製した。すなわち、実施例1のキャットフードにおいて、トウモロコシ39.5%およびハーブ0.5%を除く成分の配合比は、比較例1のキャットフードと同様である。実施例1の固形状キャットフードの断面を確認したところ、図2に示すペットフード50と同様に、基材粒の表面にコーティング層が形成されていた。
【0046】
前記ハーブとして、ローズマリー(試験番号1)、ガーリック(試験番号2)、キャラウエイ(試験番号3)、フェヌグリーク(試験番号4)、ハトムギ(試験番号5)、ハコベ(試験番号6)、マジョラム(試験番号7)、カモミール(試験番号8)、ナツメグ(試験番号9)、オレガノ(試験番号10)、オールスパイス(試験番号11)、クミン(試験番号12)、タラゴン(試験番号13)、タイム(試験番号14)、メース(試験番号15)、ジンジャー(試験番号16)、およびディール(試験番号17)をそれぞれ含むキャットフードを調製した。
【0047】
(供試動物および試験方法)
実施例1におけるキャットフードの評価には、7歳前後の日本猫3頭を用い、専用の飼育ケージにて飼育した。キャットフードは、比較例1、実施例1(試験番号1〜17)の順に7日間ずつの連続投与を行ない、試験最終日に糞尿のサンプリング、口腔内臭気、体臭について評価した。
【0048】
糞尿臭は、通常ネコのトイレとして用いられるプラスチック容器をトイレとして用い、試験終了前日の午後4時より試験終了日の午前10時までの間ネコの飼育ケージに設置した。試験終了後、前記トイレから取り出した糞尿を三角フラスコに入れて密閉し、40℃で1時間放置した後、ガス検知管にてアンモニア、硫化水素、メルカプタンについて分析実験を行なった。
【0049】
また、糞尿臭、口腔内臭気および体臭は、パネラー3名(パネラー1〜3)を用い官能による評価(官能試験)を実施した。官能試験に用いる糞尿の各サンプル(試験番号1〜17)は、サンプリング後、各々10gずつ密閉容器に入れて−80℃で直ちに冷凍保管し、試験番号17の試験終了後7日間保管したところで同時に各サンプルを解凍し、評価に用いた。
【0050】
体臭については、試験開始前に香料の少ないペット用シャンプーでネコを洗浄し、それ以前に付着していた体臭を取り除いた状態とした。
【0051】
官能試験における評価は、比較例1のキャットフードを給与した場合に感じられた臭気強度を基準として、臭気がかなり弱くなった場合を「1」、臭気が弱くなった場合を「2」、臭気がやや弱くなった場合を「3」、変わらない場合を「4」、臭気がやや強くなった場合を「5」、臭気が強くなった場合を「6」、臭気がかなり強くなった場合を「7」とする7段階評価とした。
【0052】
実施例1において、官能試験における各キャットフード給与後の臭気レベルの評価結果を表1に示す。また、実施例1において、ガス検知管による各キャットフード給与後の臭気レベルの測定結果を表2に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
表1に示す官能試験の評価結果ならびに表2に示す測定結果によれば、ハーブを含まない比較例1のキャットフードを給与した場合と比較して、実施例1の各キャットフードを給与した結果、糞尿臭、口腔臭および体臭がいずれも改善された。また、表2に示すように、個体によってはガス検知管にて測定対象物質(アンモニア、硫化水素、メルカプタン)が検出されないものも認められたことにより、実施例1のキャットフードを給餌した場合、ネコの排泄物中の悪臭物質が大幅に軽減されることが認められた。
【0056】
また、各キャットフードへの食いつきを観察したところ、実施例1のキャットフードへの食いつきは、比較例1のキャットフードとほぼ同じであった。これにより、実施例1のキャットフードによれば、前記基材粒内のハーブの匂いが前記コーティング層の外側に漏れるのを防ぐことができ、その結果、嗜好性を維持することができると認められた。
【0057】
[実施例2および比較例2]
実施例2においては、試験番号18〜34においてそれぞれ、異なる種類のバーブを用いたペットフード(ドッグフード)を調製し、イヌの糞尿臭、口腔臭および体臭について試験を行なった。
【0058】
(ドッグフードの調製)
トウモロコシ45%、小麦粉10%、肉粉25%、大豆15%、ビタミン・ミネラル類(ビタミンA,B群,D,E,K、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸亜鉛、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸マンガン)5%からなる配合試料を十分混合した後、エクストルーダを用いて直径約10mmの球状に造粒した。ここで、エクストルーダへの配合試料混合物の供給量を50kg/時、エクストルーダへの給水量を10リットル/時、混練温度を70〜90℃、バレル先端温度を100〜130℃、バレル先端圧力を5〜10バールの条件下で押出成形した後切断した。次いで、造粒した配合試料を、水分が約8〜10%になるように120℃で乾燥させて、基材粒を作製した。次いで、この基材粒の表面に、基材粒96%に対して3%の牛脂(コーティング油脂)および1%のチキンエキスの混合物を用いてコーティング層を形成した。以上の方法により、比較例2のペレット状の固形状ドッグフード(ドライタイプ)を調製した。また、ここで用いた牛脂の融点温度は、43.0℃であった。
【0059】
同様に、比較例2のドッグフードに含まれるトウモロコシのうち0.5%をハーブ(後述する)に置換した配合試料を、実施例2のドッグフードとして調製した。すなわち、実施例2のドッグフードにおいて、トウモロコシ44.5%およびハーブ0.5%を除く成分の配合比は、比較例2のドッグフードと同様である。
【0060】
前記ハーブとして、リコリス(試験番号18)、バジル(試験番号19)、クローブ(試験番号20)、セロリシード(試験番号21)、レモンバーム(試験番号22)、ラベンダー(試験番号23)、フェンネル(試験番号24)、アニス(試験番号25)、イラクサ(試験番号26)、エキナセア(試験番号27)、アーティチョーク(試験番号28)、ハイビスカス(試験番号29)、サフラン(試験番号30)、ジュニパー(試験番号31)、カルダモン(試験番号32)、コリアンダー(試験番号33)、およびパプリカ(試験番号34)をそれぞれ含むドッグフードを調製した。実施例2の固形状ドッグフードの断面を確認したところ、図2に示すペットフード50と同様に、基材粒の表面にコーティング層が形成されていた。
【0061】
(供試動物および試験方法)
実施例2におけるドッグフードの評価には、7歳前後のビーグル3頭を用い、専用の飼育ケージにて飼育した。ドッグフードは、比較例2、実施例2(試験番号18〜34)の順に7日間ずつの連続投与を行ない、試験最終日に糞尿のサンプリング、口腔内臭気、体臭について評価した。
【0062】
糞尿臭は、試験終了前日の午後4時より試験終了日の午前10時までの間、イヌの飼育ケージ下にプラスチックトレイを設置し、このトレイに蓄積した糞尿を混合した状態で全量採取し、うち50gを三角フラスコに密閉保管した。この三角フラスコを密閉し40℃で1時間放置した後、ガス検知管にてアンモニア、硫化水素、メルカプタンについて分析実験を行なった。
【0063】
また、糞尿臭、口腔内臭気および体臭は、パネラー3名(パネラー1〜3)を用い官能による評価(官能試験)を実施した。官能試験に用いる糞尿の各サンプル(試験番号18〜34)は、サンプリング後、各々10gずつ密閉容器に入れて−80℃で直ちに冷凍保管し、試験番号34の試験終了後7日間保管したところで同時に各サンプルを解凍し、評価に用いた。
【0064】
体臭については、試験開始前に香料の少ないペット用シャンプーでイヌを洗浄し、それ以前に付着していた体臭を取り除いた状態とした。
【0065】
官能試験における評価は、比較例2のドッグフードを給与した場合に感じられた臭気強度を基準として、臭気がかなり弱くなった場合を「1」、臭気が弱くなった場合を「2」、臭気がやや弱くなった場合を「3」、変わらない場合を「4」、臭気がやや強くなった場合を「5」、臭気が強くなった場合を「6」、臭気がかなり強くなった場合を「7」とする7段階評価とした。
【0066】
実施例2において、官能試験における各ドッグフード給与後の臭気レベルの評価結果を表3に示す。また、実施例2において、ガス検知管による各ドッグフード給与後の臭気レベルの測定結果を表4に示す。
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
表3に示す官能試験の評価結果ならびに表4に示す測定結果によれば、ハーブを含まない比較例2のドッグフードを給与した場合と比較して、実施例2のドッグフードを給与した結果、糞尿臭、口腔臭および体臭がいずれも改善された。また、表4に示すように、個体によってはガス検知管にて測定対象物質(アンモニア、硫化水素、メルカプタン)が検出されないものも認められたことにより、本実施例のドッグフードを給餌した場合、イヌの排泄物中の悪臭物質が大幅に軽減されることが認められた。
【0070】
また、各ドッグフードへの食いつきを観察したところ、実施例2のドッグフードへの食いつきは、比較例2のドッグフードとほぼ同じであった。これにより、実施例2のドッグフードによれば、前記基材粒内のハーブの匂いが前記コーティング層の外側に漏れるのを防ぐことができ、その結果、嗜好性を維持することができると認められた。
【0071】
【発明の効果】
本発明のペットフードは、ハーブを0.001〜10重量%含有することにより、ペットの糞尿臭、口腔臭および体臭を軽減することができる。
【0072】
また、本発明のペットフードは、前記ハーブを含有する基材粒と、前記基材粒の表面を被覆するコーティング層と、を含むことができる。この構成によれば、前記基材粒内のハーブの匂いが前記コーティング層の外側に漏れるのを防ぐことができる。その結果、ペットフードの嗜好性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のペットフードを模式的に示す斜視図である。
【図2】図1に示すペットフードの断面を模式的に示す図である。
【図3】本実施の形態のペットフードの製造装置の概略構成図である。
【図4】図3に示すエクストルーダに設けられる成形ダイの断面を模式的に示す図である。
【符号の説明】
10 フィーダ
20 コンディショナー
30 エクストルーダ
31 シリンダ
32 スクリュー
33 成形ダイ
34 ジャケット
36 モータ/減速機
40 カッター
50 ペットフード
52 コーティング層
54 基材粒
Claims (4)
- ハーブを0.001〜10重量%含有する基材粒と、前記基材粒の表面を被覆するコーティング層とを含み、前記コーティング層が、融点35〜50℃のコーティング油脂を含むことを特徴とする、ペットフード。
- 前記コーティング油脂を1〜10重量%含有する、請求項1記載のペットフード。
- 前記コーティング油脂が、鶏脂および牛脂の少なくとも一方を含む、請求項1または2記載のペットフード。
- 前記ハーブが、ローズマリー、ガーリック、キャラウエイ、フェヌグリーク、ハトムギ、ハコベ、マジョラム、カモミール、ナツメグ、オレガノ、オールスパイス、クミン、タラゴン、タイム、メース、ジンジャー、ディール、リコリス、バジル、クローブ、セロリシード、レモンバーム、ラベンダー、フェンネル、アニス、イラクサ、エキナセア、アーティチョーク、ハイビスカス、サフラン、ジュニパー、カルダモン、コリアンダー、およびパプリカのうち少なくとも1つである、請求項1〜3のいずれかに記載のペットフード。
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