JP2024079545A - ドライペットフード - Google Patents

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Yuto Nishitani
将貴 塩田
Masaki Shioda
郁美 森川
Ikumi Morikawa
成純 榛澤
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Abstract

【課題】一般的なペットフードと組成及び構成が大きく異ならず、かつ、嗜好性が向上した嗜好性が良好なドライペットフードの提供。【解決手段】水分含有量が3~12質量%である膨化粒を含むドライペットフードであって、油脂の含有量が、前記ドライペットフードの全量に対して10質量%以上であり、前記ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率が0.06%以上である、ドライペットフード。【選択図】なし

Description

本発明は、ドライペットフードに関する。
ドライペットフードは、取り扱い易さ、保存性の良さなどの観点から、日常的に給餌するペットフードとして需要が高い。しかしながら、ドライペットフードは、ソフトドライフード、セミモイストフード、ウェットフード等の水分含量の高いペットフードに対して粉体原料の割合が高い場合が多く、嗜好性が劣ることがある。
ペットフードにあっては、ペットに好んで食されるようにするために、すなわち嗜好性を向上させるために、様々な工夫がなされている。
例えば、特許文献1には、穀物ベースのシェル成分と、脂質成分を含む軟性内部成分とを含有し、前記軟性内部成分が前記シェル成分に完全に囲まれた二重構造の動物用食品とすることで嗜好性を向上させた動物用食品が記載されている。
特許第4689932号公報
しかしながら、工夫が施されたペットフードは、日常的に給餌するペットフードと構成や組成が大きく異なる場合がある。ペットの飼い主は、人工的な工夫により嗜好性を向上させたペットフードは、ペットの健康に影響を及ぼす懸念を抱いているという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、一般的なペットフードと組成及び構成が大きく異ならず、かつ、嗜好性が向上した嗜好性が良好なドライペットフードを提供することを課題とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の態様を有する。
[1]水分含有量が3~12質量%である膨化粒を含むドライペットフードであって、
油脂の含有量が、前記ドライペットフードの全量に対して10質量%以上であり、
下記測定条件における、前記ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率が0.06%以上である、ドライペットフード。
(測定条件)
(1)濾紙面積420×600cmの濾紙の質量を測定する。
(2)外形寸法が、間口W705mm、奥行D462mm、高さH57mmのプラスティック製のトレイ上に、前記濾紙を広げて載置する。
(3)前記トレイ上に広げた前記濾紙の上に前記ドライペットフード500gを満遍なく広げて載置する。
(4)前記ドライペットフードを載置した前記トレイを、37℃に加温した電気オーブン内に30分間静置する。
(5)前記電気オーブンから前記トレイを取り出し、前記濾紙の質量を測定する。
(6)下記計算式より、ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率を算出する。
ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率(%)=[(前記(5)で測定した濾紙の質量)/(前記(1)で測定した濾紙の質量)]×100
[2]前記膨化粒が、ネスティングインデックス0.25mmのLフィルターを使用して測定される算術平均面粗さSaが14μm以上である面を有する粒を含む、前記[1]に記載のドライペットフード。
[3]前記油脂の融点が、30~40℃である、前記[1]又は[2]に記載のドライペットフード。
[4]前記ドライペットフードの表面にしみ出す物質が、トリグリセリド及びタンパク質からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、前記[1]~[3]のいずれか一つに記載のドライペットフード。
[5]パウダー状嗜好性向上剤を、前記ドライペットフードの全量に対して3.0質量%以上含む、前記[1]~[4]のいずれか一つに記載のドライペットフード。
[6]L表色系におけるL値が、21~33である、前記[1]~[5]のいずれか一つに記載のドライペットフード。
[7]小麦粉を、前記ドライペットフードの全量に対して30質量%以上含む、前記[2]に記載のドライペットフード。
本発明によれば、一般的なペットフードと組成及び構成が大きく異ならず、かつ、嗜好性が向上した嗜好性が良好なドライペットフードを提供することが出来る。
本実施形態に係るドライペットフードの製造装置の一例を示す断面図である。 図1の装置を使用してペットフード粒体を製造する方法を説明するための断面図である。 本実施形態に係るドライペットフードの表面にしみ出した物質の酢酸エチル抽出物の赤外吸収スペクトルである。 トリグリセリドの赤外吸収スペクトルの一例である。 本実施形態に係るドライペットフードの表面にしみ出した物質の酢酸エチル抽出物の赤外吸収スペクトルである。 タンパク質の赤外吸収スペクトルの一例である。
本明細書において、「ペット」とは人に飼育されている動物をいう。より狭義の意味では、ペットは飼い主に愛玩される動物である。また、「ペットフード」とは、ペット用の飼料をいう。本発明にかかるペットフードを「動物用飼料」又は「動物の餌」として販売することが可能である。
本明細書において「嗜好性」とは、ペットに好まれて食されるか否かの指標であり、食感、食味、におい等に起因する。
本明細書において、ペットフードの水分含有率(重量%)は常圧加熱乾燥法で求められる。この方法で求められる水分含有率には具材中の水分も含まれる。
(常圧加熱乾燥法)
アルミ秤量缶の重量(W1グラム)を恒量値として予め測定する。このアルミ秤量缶に
試料を入れて重量(W2グラム)を秤量する。つぎに強制循環式の温風乾燥器を使用して
、135℃、2時間の条件で試料を乾燥させる。乾燥雰囲気中(シリカゲルデシケーター
中)で放冷した後、重量(W3グラム)を秤量する。得られた各重量から下記式を用いて
水分含有率を求める。
水分含有率(単位:重量%)=(W2-W3)÷(W2-W1)×100
[硬さの測定方法]
本明細書において、フード粒の硬さ(破断硬さ)は以下の測定方法で得られる値である。
圧縮試験機(テクスチャーアナライザー、型番:EZ-SX、島津製作所製)を用い、ペットフード粒を一定の圧縮速度で圧縮したときの破断応力を下記の条件で測定する。
プランジャー:直径10mmの円錐状のプランジャー、プラットフォーム:平皿、圧縮速度:60mm/min、プランジャーの最下点:2.25mm(圧縮距離)、測定温度:25℃。
具体的には、平皿の上に、測定対象のペットフード粒を1個置き、粒の真上から垂直にプランジャーを一定速度で押し付けながら応力を測定する。応力のピーク値(最大値)を破断応力の値として読み取る。10個の粒について測定を繰り返して平均値を求める。
上記圧縮試験機で測定される破断応力(単位:kgw)の数値に9.8を掛け算する(乗じる)ことによって、破断硬さの数値単位をニュートン(N)に変換する。
ペットフード粒の硬さは、ペットフード製品を、製造日から30日以内に開封した直後に測定した値、またはこれと同等の条件で測定した値とする。
[算術平均面粗さSa]
本明細書において、算出の一例として、算術平均面粗さSaは、非接触三次元形状測定機VR-3200(キーエンス社製、ネスティングインデックス0.25mmのLフィルター使用)を用いフード粒の表面観察(拡大倍率40倍、観察視野面積:19~20mm)を実施し、フード粒の表面について、算術平均粗さSaが算出される。
本明細書において、L、a及びbは、CIE(国際照明委員会)で標準化されている、L表色系測定(JISZ8729)で表される値である。Lにおいて、Lは値が0のとき黒色方向、値が100のとき白色方向の拡散色として、色の明度を表す。aは色度を表し、aは赤と緑の間の色相であって負の値の場合は緑方向の色相で、正の値は赤方向の色相を表す。bは黄色と青の間の色相であって負の値は青方向の色相、正の値は黄色方向の色相を表す。なお、Lは三次元の座標として表現される。
「総合栄養食」とは、ペットフードのうち、犬又は猫に毎日の主要な食事として給与することを目的とし、当該ペットフードと水だけで指定された成長段階における健康を維持できるような栄養素的にバランスのとれた製品である。総合栄養食の基準としては、例えば、AAFCO(Association of American Feed Control Officials)の定めた基準を用いることが挙げられる。
なお、本明細書において、「総合栄養食」は、成長段階は問わず、「幼犬・幼猫期/成長期またはグロース」「成犬期・成猫期/維持期またはメンテナンス」「妊娠期・授乳期」のいずれかの段階の基準を満たすものでもよく、これらの3段階全てを満たす「全成長段階」又は「オールステージ用」であってもよい。
本明細書において「嗜好性」とは、ペットに好まれて食されるか否かの指標であり、食感、食味、におい等に起因する。
<ドライペットフード>
本実施形態に係るドライペットフードは、水分含有量が3~12質量%である膨化粒を含む。前記膨化粒の水分含有量は、3.0~10.0質量%が好ましく、5.0~8.0質量%がより好ましい。
本実施形態に係るドライペットフードは、油脂の含有量が、前記ドライペットフードの全量に対して10質量%以上であり、好ましくは10~15%質量%であり、より好ましくは、10.5~14質量%である。
油脂の含有量が10質量%以上であると、ドライペットフードの組成や構成が一般的であっても、嗜好性が良好となりやすい。
本実施形態に係るドライペットフードは、下記測定条件における、前記ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率(以下、「37℃油脂しみ出し率」ともいう)が0.06%以上であり、好ましくは0.07%以上であり、より好ましくは0.08%以上である。
37℃油脂しみ出し率が0.06%以上であると、ドライペットフードの組成や構成が一般的であっても、嗜好性が良好となりやすい。
(37℃油脂しみ出し率の測定条件)
(1)濾紙面積420×600cmの濾紙の質量を測定する。
(2)外形寸法が、間口W705mm、奥行D462mm、高さH57mmのプラスティック製のトレイ上に、前記濾紙を広げて載置する。
(3)前記トレイ上に広げた前記濾紙の上に前記ドライペットフード500gを満遍なく広げて載置する。
(4)前記ドライペットフードを載置した前記トレイを、37℃に加温した電気オーブン内に30分間静置する。
(5)前記電気オーブンから前記トレイを取り出し、前記濾紙の質量を測定する。
(6)下記計算式より、ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率を算出する。
ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率(%)=[(前記(5)で測定した濾紙の質量)/(前記(1)で測定した濾紙の質量)]×100
本実施形態に係るドライペットフードは、下記測定条件における、前記ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率(以下、「25℃油脂しみ出し率」ともいう)が好ましくあ0.02%以上であり、より好ましくは0.03%以上であり、更に好ましくは0.04%以上である。
25℃油脂しみ出し率が0.02%以上であると、ドライペットフードの組成や構成が一般的であっても、嗜好性が良好となりやすい。
(25℃油脂しみ出し率の測定条件)
(1)濾紙面積420×600cmの濾紙の質量を測定する。
(2)外形寸法が、間口W705mm、奥行D462mm、高さH57mmのプラスティック製のトレイ上に、前記濾紙を広げて載置する。
(3)前記トレイ上に広げた前記濾紙の上に前記ドライペットフード500gを満遍なく広げて載置する。
(4)前記ドライペットフードを載置した前記トレイを、常温(25℃)にて30分間静置する。
(5)前記濾紙の質量を測定する。
(6)下記計算式より、ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率を算出する。
ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率(%)=[(前記(5)で測定した濾紙の質量)/(前記(1)で測定した濾紙の質量)]×100
本実施形態に係るドライペットフードは、フード粒に含まれる油脂量を向上させることで嗜好性が高められている。フード粒粒表面の油脂が多く残存し、その表面に付着するタンパク質由来の旨味成分との相乗効果を生じる。そのため、ペットにとっては食べ始めのインパクトが大きく食いつきが良くなる。一方、飼い主にとっては従来のドライペットフードよりもペットフードの外観からフード粒表面に味がしみこんでいる印象を受け、ペットの食いつきも良いことから特別感を感じることができる。
本実施形態に係るドライペットフードは、前記膨化粒が、ネスティングインデックス0.25mmのLフィルターを使用して測定される算術平均面粗さSaが14μm以上である面を有する粒を含むことが好ましい。
前記膨化粒が算術平均面粗さSaが14μm以上である面を有する粒を含むと、フード粒内部へ油脂を引き込みやすくなるだけでなく、油脂を十分にフード粒表面に残らせつつ油脂の吸収量を大きくしやすい。
算術平均面粗さSaが14μm以上である面を有する粒を含む膨化粒は、例えば、エクストルーダ(押出成型機)から排出されたペットフード材料を、当該材料が膨化した後にカットすることにより、断面が露出した軟質な中心部と、当該中心部より硬度が高い周辺部分とを有することができる。
算術平均面粗さSaの上限は特に限定されないが、フード粒に油脂をコーティングする場合は、算術平均面粗さSaが大きすぎると均一にコーティングすることが難しくなる。例えば、Saは30μm以下が好ましく、25μm以下がより好ましい。
本実施形態に係るドライペットフードにおいて、油脂の融点が、30~40℃であることが好ましく、35~40℃がより好ましく、38~39℃が更に好ましい。
油脂の融点が上記の好ましい範囲内であると、ペット(特に猫)の舌で溶けやすく、より嗜好性が高めやすい。また、室温で溶解しにくいので、嗜好性を高めつつ、保存安定性が良好となりやすい。
本実施形態に係るドライペットフードは、フード粒の表面にしみ出す物質が、トリグリセリド及びタンパク質からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましく、トリグリセリド及びタンパク質を含有することがより好ましい。
フード粒の表面にしみ出す物質が、トリグリセリド及び/又はタンパク質を含有すると、ドライペットフードの嗜好性がより高まりやすい。
本実施形態に係るドライペットフードは、パウダー状嗜好性向上剤を、前記ドライペットフードの全量に対して3.0質量%以上含むことが好ましく、4.0質量%以上含むことがより好ましく、5.0質量%以上含むことが更に好ましい。
パウダー状嗜好性向上剤の含有量が上記の好ましい範囲内であると、フード粒表面に存在するパウダー状嗜好性向上剤の量が多くなりやすい。そのため、油脂がフード粒内部に浸透することを抑制しやすく、油脂がフード粒表面に残存しやすくなり、嗜好性が高めやすい。
本実施形態に係るドライペットフードは、L表色系におけるL値が、21~33であることが好ましく、22~32であることがより好ましく、23~31であることが更に好ましい。
表色系におけるL値が上記の好ましい範囲内であると、飼い主にとっては従来のドライペットフードよりもペットフードの外観からフード粒表面に味がしみこんでいる印象を受けやすく、ペットの食いつきも良いことから特別感を感じやすい。
本実施形態に係るドライペットフードは、L表色系におけるb*値が、12~23であることが好ましく、13~22であることがより好ましく、14~21であることが更に好ましい。
表色系におけるb値が上記の好ましい範囲内であると、飼い主にとっては従来のドライペットフードよりもペットフードの外観からフード粒表面に味がしみこんでいる印象を受けやすく、ペットの食いつきも良いことから特別感を感じやすい。
本実施形態に係るドライペットフードは、前記膨化粒が、ネスティングインデックス0.25mmのLフィルターを使用して測定される算術平均面粗さSaが14μm以上である面を有する粒を含み、かつ、小麦粉を、前記ドライペットフードの全量に対して30質量%以上含むことが好ましく、35質量%以上含むことがより好ましく、40質量%以上含むことが更に好ましい。
前記膨化粒が前記算術平均面粗さSaが14μm以上である面を有する粒を含み、かつ、小麦粉の含有量が上記の好ましい範囲内であると、油脂がフード粒の表面にしみでやすくなり、嗜好性が向上しやすい。
本実施形態に係るドライペットフードは、フード粒(原料混合物の粒状物)の硬さは、10~90Nが好ましく、15~70Nがより好ましく、20~50Nが更に好ましい。
フード粒の硬さが上記の好ましい範囲内であると、嗜好性が向上しやすい。
本実施形態に係る総合栄養食ペットフードの形状は、ペットが食するのに好適な形状であればよく、特に限定されない。
例えば球状、楕円体状(碁石状)、ペレット状、円柱状、多角柱状、六面体状(板状)、クローバー状、ハート状、星状、十字状等あらゆる形状が適用可能である。
また、フード粒の大きさは、ペットが一口で頬張れる小粒形状であってもよいし、ペットが複数回にわたって噛り付くことができる大粒形状であってもよい。
例えば、水平台に置いたフード粒を上方から見た場合の短経および長径が3~25mm、水平台上のフード粒の下面(下端)から上面(上端)までの厚みが2.5~20mmのペレット状(粒状又は塊状)の粒であることが好ましく、短経および長径が3~13mm、厚みが2.5~9mmのペレット状であることがより好ましく、短径および長径が6~12mm、厚み2.5~8mmのペレット状であることがさらに好ましい。この形状であると、ペットフード粒体の製造工程中の加熱処理および乾燥処理において、所定の水分含有率に調整した際の硬さを容易に好ましい範囲に調整しやすい。
ペットフードは、通常の食事として与えられる総合栄養食、おやつとして与えられる間食、疾患を有するペットに対して用いられる特定の成分を有する療法食、その他目的食に分類できるが、本発明のペットフードは、総合栄養食であることが適当である。
≪原料≫
本実施形態に係る総合栄養食ペットフードの原料としては、ペットフードの製造において公知の粉体原料、及び液体原料を用いることができる。
粉体原料として、具体的には、穀類(トウモロコシ、小麦、小麦粉、小麦ふすま、米、パン粉、大麦、燕麦、ライ麦等)、いも類(さつまいも、馬鈴薯等)、豆類(丸大豆等)、デンプン類(小麦デンプン、トウモロコシデンプン、米デンプン、馬鈴薯デンプン、タピオカデンプン、甘藷デンプン、サゴデンプン、加工デンプン等)、植物性タンパク質類(コーングルテンミール、小麦タンパク質、豆類タンパク質、米タンパク質、イモ類タンパク質等)、肉類(牛、豚、羊、鹿、ウサギ等の畜肉や獣肉;鶏、七面鳥、ウズラ、家禽等の鳥肉;ミール(チキンミール、豚ミール、牛ミール、これらの混合ミール)等)、魚介類(まぐろ、かつお、あじ等の魚類;えび、かに等の甲殻類;たこ、いか等の軟体動物;ほたて、さざえ等の貝類;フィッシュエキス類;鰹節、ミール(フィッシュミール)等)、野菜類、種実類、きのこ類、卵類、糖類、乳類、添加物(ビタミン、ミネラル、アミノ酸、フレーバー原料、パウダー状嗜好性向上剤、繊維、着色剤、リン酸塩、pH調整剤、調味料、酸化防止剤、トレハロースなど)等が挙げられる。
ミールとは、肉類又は魚介類を圧縮させ細かく砕いた粉体を意味する。
パウダー状嗜好性向上剤として、より具体的には、動物原料エキス、植物原料エキス、酵母エキス、酵母の乾燥物、動植物由来蛋白酵素分解物等が挙げられる。
液体原料(半固形原料も含む)として、具体的には、水、油脂(鶏油(チキンオイル)、豚脂(ラード)、牛脂(タロー)、乳性脂肪、魚油等の動物性油脂;オリーブ油、カカオ油、パーム油、パーム核油、ココナッツ油、ヤシ油、つばき油等の植物性油脂)、液体嗜好性向上剤、液糖、保湿剤、保存料、乳化剤、香料、着色剤等が挙げられる。
本実施形態に係るドライペットフードの配合例として、小麦粉30~50質量%、小麦粉以外の穀類0~20質量%、肉類10~30質量%、動物性油脂5~20質量%、酵母類5~15質量%、魚介類2~10質量%及びビタミン、ミネラル、アミノ酸等の添加物2~10質量%が挙げられる。
本実施形態に係るドライペットフードは、コーティング剤でコーティングされていることが好ましく、複数回コーティングされていることがより好ましい。
コーティング剤としては、油脂、パウダー状嗜好性向上剤等が挙げられる。
コーティング剤の油脂は、植物性油脂でもよく、動物性油脂でもよい。油脂は1種類でもよく、2種以上を併用してもよい。油脂としては、常温で液体の油脂でもよく、常温で固体の油脂でもよい。液状の油脂とするために、必要に応じて加温して用いる。
高い嗜好性が得られ易い点で、油脂は動物性油脂を含むことが好ましい。動物性油脂としては、鶏油、豚脂(ラード)、牛脂(ヘット)、または乳性脂肪等が挙げられる。動物性油脂は1種類のみを単独で用いても、複数種類を組み合わせて用いてもよい。
パウダー状嗜好性向上剤としては、動物性原料酵素分解物、植物性原料酵素分解物、動植物原料エキス、および酵母エキスからなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることが出来る。
動物性原料酵素分解物としては、鶏肉の酵素分解物、鶏レバー(以下、チキンレバーともいう)の酵素分解物、豚肉の酵素分解物、豚レバーの酵素分解物、牛肉の酵素分解物、牛レバーの酵素分解物、魚介類の酵素分解物等が挙げられる。
植物性原料酵素分解物としては、豆類(大豆等)の酵素分解物、芋類(じゃがいも等)の酵素分解物等が挙げられる。
酵母エキスとしては、ビール酵母エキス、パン酵母エキス、トルラ酵母エキス等が挙げられる。
嗜好性向上剤は1種でもよく、2種以上を用いてもよい。
<ドライペットフードの製造方法>
本実施形態に係るペットフードを製造する方法は、公知の方法を用いることができ、上述の本実施形態の構成を満たせば、特に限定されない。公知の方法としては、下記、造粒工程、乾燥工程、コーティング工程の順でペットフードを製造する方法が挙げられる。
[造粒工程]
造粒工程では、原料混合物を造粒してフード粒を得る。原料を混合して原料混合物とする方法、および該原料混合物を粒状に成形(造粒)する方法は、公知の方法を用いることができる。
例えばエクストルーダを用いて膨化粒を製造する方法を好適に用いることができる。
エクストルーダを用いて膨化粒を製造する方法は、例えば「小動物の臨床栄養学 第5版」(Michael S. Hand、Craig D. Thatcher, Rebecca L. Remillard, Philip Roudebusg、Bruce J. Novotny 編集、Mark Morris Associates 発行;2014年;p.209~p.215)に記載されている方法等が適用できる。
エクストルーダを用いて膨化粒を製造する方法の例を説明する。まず、膨化粒の原料のうち外添剤以外の原料を、必要に応じて粉砕した後、混合する。グラインダー等を用いて粉砕しつつ混合してもよい。また必要に応じて水(原料組成には含まれない。)を加えて原料混合物を得る。
得られた原料混合物をエクストルーダに投入し、加熱、加圧した後、出口から押し出す。出口には所定の形状の穴が形成されたプレートと、該プレートから押し出された原料混合物を所定の長さ(厚さ)に切断するカッターが設けられている。原料混合物は該プレートの穴から押し出され、カッターで切断されることにより所定の形状に成形されると同時に、加圧状態から常圧に開放されることによって原料混合物中の水蒸気が膨張し、これによって原料混合物が膨化して多孔質の粒が得られる。
なお、ネスティングインデックス0.25mmのLフィルターを使用して測定される算術平均面粗さSaが14μm以上である面を有する粒を含む膨化粒を製造する場合、例えば、図1に示す装置を用いることができる。図1は、装置の要部を模式的に示した断面図である。図2は図1に示す装置を用いてペットフード粒体を製造する方法を説明するための断面図である。
図中符号1はフード粒、2は混練物、11はエクストルーダを示す。エクストルーダ11は原料混合物を加熱混練して混練物2を排出する。エクストルーダ11の排出口には混練物2を棒状に排出するダイプレート12が設けられている。
また図示していないがダイプレート12の排出口の近傍において混練物2を所定長さに切断するカッターが設けられている。図2中の符号13は該カッターによる切断位置を示す。カッターとして、例えば回転刃が用いられる。
ダイプレート12は、エクストルーダ11側に形成された第1の開口部12aと、カッター側に設けられ第2の開口部12bを備える。第1の開口部12aと第2の開口部12bを連通する流路において、第1の開口部12aは第2の開口部12bに向かう方向に漸次縮径しており、最小内径部12cを介して、第2の開口部12bと接続されている。第2の開口部12bの内径は一定である。前記流路の最小内径をr、第2の開口部12bの内径をRで示す。
図2に示すように、エクストルーダ11内で高熱高圧下にあった混練物2は、ダイプレート12の第1の開口部12aから、ダイプレート12内の流路を通り、最小内径部12cから常圧下に押し出され、第2の開口部12b内で膨化する。そして第2の開口部12bの出口(ダイプレート12の排出口)に向かって進行しながら十分に膨化し、次いで第2の開口部12b内で収縮し始めた後にダイプレート12の排出口から排出され、カッターで切断される(切断位置13)ことによってフード粒1が成型(造粒)される。
混練物2は膨化することによって内部に気泡が形成され、膨化が完全に終わって収縮し始めた後にカッターで切断されるため、切断面には気泡が切断されることによって形成された孔が存在する。
こうして成型されるフード粒1の形状は、棒状の混練物2を長さ方向に垂直な面で切断して得られる柱状である。該長さ方向に垂直な切断面(柱状の厚さ方向に垂直な上面と下面)は、該長さ方向に平行な側面よりも算術平均面粗さSaが大きい。
例えばフード粒1を、前記長さ方向に垂直な方向から見た場合の短経および長径が3~25mm、水平台上のフード粒の下面(厚さ方向の下端)から上面(厚さ方向の上端)までの厚みが2.5~20mmであることが好ましく、短経および長径が3~13mm、厚みが2.5~9mmがより好ましく、短径および長径が6~12mm、厚み2.5~8mmであることがさらに好ましい。
ダイプレート12において、第2の開口部12bの内径Rは、ダイプレート12内の流路の最小内径rの3.5倍以上(R/r≧3.5)である。該内径の比を表すR/rの上限はフード粒の成型性の点からは7以下が好ましく、6.5以下がより好ましい。
R/rの比が3.5以上であると、混練物2が十分に膨化できるため、混練物の内部に形成される気泡が大きくなり、切断面に形成される孔が大きくなる。すなわち、フード粒1の前記切断面の表面粗さが大きくなるため、Saが14μm以上である面を有するフード粒が得られる。
最小内径rの大きさは、得ようとするフード粒の大きさに応じて設計される。
最小内径部12cの出口の形状は、得ようとするフード粒の形状に応じて設計される。
混練物2が、最小内径部12cを出てから第2の開口部12bを出るまでの距離Dは、第2の開口部12b内を進行する混練物2が十分に膨化した後、収縮し始めるのに必要な長さとする。
例えば、流路の最小内径rが3~10mm、第2の開口部12bの内径Rが9~40mmであり、かつ距離Dが10~22mmが好ましい。より好ましくは、rが3~6mm、Rが12~26mm、かつDが15~20mmである。
[乾燥工程]
こうして得られる粒を、所定の水分含量となるまで必要に応じて乾燥して膨化粒(フード粒)を得る。ドライタイプのフード粒を製造する場合、乾燥工程は必須である。
例えば、エクストルーダから排出される粒の水分含量は10~30質量%である。この程度の水分を含んでいると良好な成形性が得られやすい。
エクストルーダから排出される粒の温度は、エクストルーダ内での加熱温度に依存する。例えば90~150℃である。
エクストルーダから排出された粒を乾燥する方法は公知の方法を適宜用いることができる。例えば、粒に熱風を吹き付けて乾燥させる熱風乾燥法、減圧乾燥法、油中でフライする方法等が挙げられる。例えばコンベア式の熱風乾燥機を用いた熱風乾燥法が好ましい。
乾燥条件(温度、時間)は、粒の成分の熱変性を生じさせずに、粒の温度を100℃以上に昇温させて粒中の水分を蒸発させ、所望の水分含量に調整できる条件であればよい。
例えば、熱風乾燥機で乾燥させる場合、粒に接触させる熱風の温度は100~140℃が好ましく、100~110℃がより好ましい。乾燥時間は特に限定されず、例えば5~20分間程度で行われる。
乾燥後に、さらに油脂、パウダー嗜好性向上剤等のコーティング剤で、ペットフードをコーティングしてもよい。
コーティング方法は特に制限されず、例えば真空コート法により行うことができる。
前記真空コート法は、加温したフード粒と前記コーティング剤を接触又は付着させた状態で、減圧し、その後ゆっくりと大気開放する方法である。前記コーティング剤は、液状であっても粉末状であってもよい。前記コーティングによりペットの嗜好性(食いつき)を向上させることができる。なお、本実施形態において、コーティングは複数回行うことが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[実施例1:ドライペットフードの製造]
図1、2に示す装置を用いてペットフード粒体を製造した。
ダイプレート12内の流路の最小内径rは4.5mm、第2の開口部の内径Rは18mm、距離Dは18mmとした。R/rの比は4である。最小内径部12cの出口および第2の開口部12bの出口はいずれも円形とした。
まずプレコンディショナーを用いて、表1に示す配合で、動物性油脂と一部嗜好性向上剤を除いた各原料を混合し、水とスチームを加えて90~100℃で3分間加熱処理して原料混合物を得た。
次いで、得られた原料混合物をエクストルーダに供給し、混練しながら120~135℃で30秒間の加熱処理を施し、混練物をダイプレートから排出して切断することにより、直径10mm、厚さ4.5mmの円柱状のフード粒を成型した。
その後、得られたフード粒を乾燥機によって約100~110℃で約15分間で乾燥して、水分含有量を6質量%に調整した。
乾燥後、動物性油脂及び一部嗜好性向上剤を2回コート処理してペットフード粒体(1)を得た。
[比較例1:ドライペットフードの製造]
原料を表1に示す配合に変更したことと、動物性油脂及び一部嗜好性向上剤を1回のみコート処理したこと以外は実施例1と同様にしてペットフード粒体(2)を得た。
Figure 2024079545000001
[油脂しみ出し率の評価]
ペットフード粒体(1)及び(2)について、下記測定条件にしたがってドライペットフードの表面の油脂しみ出し率を測定した。結果を表2に示す。
(測定条件)
(1)濾紙面積420×600cmの濾紙(製品名:ADVANTEC 定性濾紙No.1 600×600;Toyo Roshi Kaisha,Ltd.製)の質量を、電子天秤(製品名:METTLER AE200;日本シイベルヘグナー株式会社製)を用いて測定した。
(2)外形寸法が、間口W705mm、奥行D462mm、高さH57mmのプラスティック製のトレイ(製品名:トレーコンテナー;岐阜プラスチック工業株式会社製)上に、前記濾紙を広げて載置した。
(3)前記トレイ上に広げた前記濾紙の上に、表2に示す量のペットフード粒体(1)又は(2)を満遍なく広げて載置した。
(4)前記ドライペットフードを載置した前記トレイを、37℃に加温した電気オーブン内に30分間静置した、若しくは常温(25℃)にて30分間静置した。
(5)前記電気オーブンから前記トレイを取り出す、若しくは常温(25℃)にて30分間静置した前記トレイを取り、前記濾紙の質量を測定する。
(6)下記計算式より、ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率を算出する。
ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率(%)=[(前記(5)で測定した濾紙の質量)/(前記(1)で測定した濾紙の質量)]×100
[嗜好性評価]
ペットフードPとしてペットフード粒体(1)又は(2)を用い、ペットフードQとして市販のペットフード(穀物ベースの外殻の内部にクリームが充填されペットフード粒で構成される粒状ペットフード;Sheba(登録商標)Duo(登録商標))を用いた。
ペットフードPと、ペットフードQに対して、摂食量を比較する方法で嗜好性を評価した。20頭の猫をモニターとして2日間でテストを行った。
第1日は、ペットフードPおよびQのうち、一方を左から、他方を右から、猫1頭に対して所定の給餌量で同時に与え、猫がどちらか一方を完食した時点で又は30分後に、猫が食べたペットフード量を測定した。
該猫1頭が第1日に食べた合計のペットフードの質量に対して、ペットフードQの摂食量とペットフードPの摂食量の比率(P:Q、P+Q=100%)を百分率で求めた。モニターとした猫の数に基づいて、得られた百分率を平均して、第1日の結果とした。
第2日は、ペットフードPおよびQのうち、第1日とは反対に、一方を右から、他方を左から同時に与えた。猫1頭に対して第1日と同量の給餌量で与え、猫がどちらか一方を完食した時点で又は1時間後に、猫が食べたペットフード量を測定した。第1日と同様の算出方法で第2日の結果を得た。
最後に、第1日と第2日の結果を平均して、最終結果であるペットフードP:ペットフードQの摂食量の比「P:Q」を求めた。PまたはQの数値が高いほどモニターである猫が好んで摂食したことを示す。Pの値が50%より高いと、ペットフードQよりも嗜好性が向上したことを意味する。結果を「嗜好性評価結果」として表2に示す。
Figure 2024079545000002
表2に示す結果から、試験例1と比較試験例1との対比より、25℃(常温)において、ペットフード粒体(1)は、ペットフード粒体(2)より染み出し率が高いことが確認された。
試験例2と比較試験例2の対比より、37℃において、ペットフード粒体(1)は、ペットフード粒体(2)より染み出し率が高いことが確認された。したがって、ペットフード粒体(1)は、猫の舌の上(約38~39℃)で油脂が染み出しやすく、嗜好性が高まることと推測される。
また、表2に示す結果から、ペットフード粒体(1)は、ペットフード粒体(2)より相対的に嗜好性が高いことが確認された。
[ペットフード粒体(3)の製造]
原料を表3に示す配合に変更したこと以外は実施例1と同様にしてペットフード粒体(3)を得た。
Figure 2024079545000003
[色差分析の評価]
下記の試料について、色差分析を行った。
検体A:市販のドライフード(製品名:Physicalife;ユニ・チャーム株式会社製)
検体B:ペットフード粒体(1)
検体C:ペットフード粒体(3)
ガラスセルへ試料を詰め、ガラスセルの位置を変えながら色差計にてn=5測定を実施しL*a*b*を求めた。結果を表4に示す。
(測定条件)
装置:SE7700(日本電色工業株式会社製)。
光源:D65
視野:2°
Figure 2024079545000004
[染み出し物質の成分分析]
(外観観察)
前記「油脂しみ出し率の評価」において、(測定条件)の(5)で得られた試験例(2)の濾紙を検体として目視により観察した。その結果、検体は、ドライペットフードを静置する前の濾紙と比較してやや黄色く呈色しており、ところどころに微小な薄茶色物質が認められた。
(赤外吸収スペクトルの測定(1))
上記「外観観察」における検体について、酢酸エチルによる抽出を行い、酢酸エチル抽出物を得た。得られた酢酸エチル抽出物の赤外吸収スペクトルを測定した。
図3は、ペットフード粒体(1)の表面にしみ出した物質の酢酸エチル抽出物の赤外吸収スペクトルである。図4は、トリグリセリドの赤外吸収スペクトルの一例である。
図3に示す結果から、検体の酢酸エチル抽出物の赤外吸収スペクトルは、トリグリセリドの赤外吸収スペクトルと類似していることが確認された。
(赤外吸収スペクトルの測定(2))
上記「外観観察」における検体について、薄茶色物質を水洗後、風乾して酢酸エチルによる抽出を行い、酢酸エチル抽出物を得た。得られた酢酸エチル抽出物の赤外吸収スペクトルを測定した。
図5は、ペットフード粒体(1)の表面にしみ出した物質の酢酸エチル抽出物の赤外吸収スペクトルである。図6は、タンパク質の赤外吸収スペクトルの一例である。
図5に示す結果から、検体の酢酸エチル抽出物の赤外吸収スペクトルは、タンパク質の赤外吸収スペクトルと類似していることが確認された。
赤外吸収スペクトルの測定(1)及び(2)の結果から、ペットフード粒体(1)の表面にしみ出した物質は、主にトリグリセリド及びタンパク質を含有することが確認された。
1 フード粒(ペットフード粒体)
2 混練物
11 エクストルーダ(押出成型機)
12 ダイプレート
12a 第1の開口部
12b 第2の開口部
12c 最小内径部
13 切断位置

Claims (7)

  1. 水分含有量が3~12質量%である膨化粒を含むドライペットフードであって、
    油脂の含有量が、前記ドライペットフードの全量に対して10質量%以上であり、
    下記測定条件における、前記ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率が0.06%以上である、ドライペットフード。
    (測定条件)
    (1)濾紙面積420×600cmの濾紙の質量を測定する。
    (2)外形寸法が、間口W705mm、奥行D462mm、高さH57mmのプラスティック製のトレイ上に、前記濾紙を広げて載置する。
    (3)前記トレイ上に広げた前記濾紙の上に前記ドライペットフード500gを満遍なく広げて載置する。
    (4)前記ドライペットフードを載置した前記トレイを、37℃に加温した電気オーブン内に30分間静置する。
    (5)前記電気オーブンから前記トレイを取り出し、前記濾紙の質量を測定する。
    (6)下記計算式より、ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率を算出する。
    ドライペットフードの表面の油脂しみ出し率(%)=[(前記(5)で測定した濾紙の質量)/(前記(1)で測定した濾紙の質量)]×100
  2. 前記膨化粒が、ネスティングインデックス0.25mmのLフィルターを使用して測定される算術平均面粗さSaが14μm以上である面を有する粒を含む、請求項1に記載のドライペットフード。
  3. 前記油脂の融点が、30~40℃である、請求項1に記載のドライペットフード。
  4. 前記ドライペットフードの表面にしみ出す物質が、トリグリセリド及びタンパク質からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1に記載のドライペットフード。
  5. パウダー状嗜好性向上剤を、前記ドライペットフードの全量に対して3.0質量%以上含む、請求項1に記載のドライペットフード。
  6. 表色系におけるL値が、21~33である、請求項1に記載のドライペットフード。
  7. 小麦粉を、前記ドライペットフードの全量に対して30質量%以上含む、請求項2に記載のドライペットフード。
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